JPH05311147A - 耐熱性接着剤 - Google Patents

耐熱性接着剤

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JPH05311147A
JPH05311147A JP16160092A JP16160092A JPH05311147A JP H05311147 A JPH05311147 A JP H05311147A JP 16160092 A JP16160092 A JP 16160092A JP 16160092 A JP16160092 A JP 16160092A JP H05311147 A JPH05311147 A JP H05311147A
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Tadao Muramatsu
忠雄 村松
Tsutomu Funakoshi
勉 船越
Kenji Sonoyama
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/386Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (a)特定のポリイミドシロキサン100重
量部、(b)エポキシ・ポリオキシアルキレン変性ポリ
シロキサン化合物1〜60重量部、(c)エポキシ基を
有するその他のエポキシ化合物及び15〜250重量
部、(d)エポキシ硬化剤が樹脂成分として含有されて
いる耐熱性接着剤に係わるものである。 【効果】 銅箔と耐熱性フィルムとの張り合わせを行う
ことができると共に、張り合わされた積層体は、接着剤
層が十分な接着力を示し、しかも、優れた柔軟性と耐熱
性を示すので、フレキシブル配線基板やTAB用銅張基
板の製造に使用できる。更に、積層体の加熱硬化後でも
耐熱性(150℃以上での接着性)、可撓性(柔軟性)
に優れ、その積層体の銅箔をエッチング除去した後のフ
ィルムのカールも小さいので、特にフレキシブル配線基
板、TAB用銅張基板の接着剤として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、(a)可溶性のポリ
イミドシロキサン、(b)エポキシ・ポリオキシアルキ
レン変性ポリシロキサン、(c)エポキシ基を有する他
のエポキシ化合物及び(d)エポキシ硬化剤が、樹脂成
分として特定の組成比で含有されていることを特徴とす
る耐熱性接着剤に係わるものである。
【0002】この発明の耐熱性接着剤は、例えば銅、ア
ルミニウム、鉄等の各種金属箔と、耐熱性フィルム、無
機シート等の耐熱性支持材料とを比較的低温で張り合わ
せを行うことができると共に、前記の耐熱性接着剤で張
り合わされた積層体は、接着剤層が充分な接着力を示
し、しかも、優れた耐熱性を示すので、例えば、フレキ
シブル配線基板、TAB(Tape Automate
d Bonding)用銅張基板等の製造に使用すれ
ば、その耐熱性接着剤を使用して得られた各基板が、そ
の後のハンダ処理等の各種の高温処理工程を安心して行
うことができ、最終製品の品質を高めたり、不良率を低
下させることができる。
【0003】
【従来の技術】従来、フレキシブル配線基板は、エポキ
シ樹脂やウレタン樹脂等の接着剤を用いて、芳香族ポリ
イミドフィルムと銅箔とを張り合わせることによって製
造されていることが多かった。しかし、公知の接着剤を
使用して製造されたフレキシブル配線基板は、その後の
ハンダ工程で高温に曝されると、接着剤層において、ふ
くれや剥がれを生じるという問題があり、接着剤の耐熱
性を向上させることが望まれていた。
【0004】耐熱性接着剤として、イミド樹脂系接着剤
が提案されており、例えば、N,N’−(4,4’−ジ
フェニルメタン)ビスマレイミドと、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタンからなる予備縮合物が知られてい
る。しかし、この予備縮合物自体は、脆いために、フレ
キシブル配線基板用の接着剤としては適していない。
【0005】前記欠点を改良する方法として、例えば、
特開昭62−232475号公報及び特開昭62−23
5382号公報では、ベンゾフェノンテトラカルボン酸
と芳香族ジアミンとから得られる芳香族ポリイミドとポ
リビスマレイミドとを混合した樹脂組成物から接着性フ
ィルム(ドライフィルム又はボンディングシート)を形
成し、その接着性フィルムを耐熱性フィルムと銅箔との
間に挟み込んで熱圧着する方法が提案されている。
【0006】しかし、前記の接着性フィルムはその軟化
点が180℃以上であり、耐熱性フィルムと銅箔との接
着を、約260〜280℃程度の高い温度下で、しかも
30〜60kg/cm程度の高い圧力下で行う必要が
あり、このような接着条件では、有機樹脂製の圧着ロー
ルを使用して連続的に、耐熱性フィルムと銅箔とをラミ
ネートすることが極めて困難であり、実用性という点で
問題であった。
【0007】一方、配線板等の電子部品のコーティング
用組成物として、芳香族ポリイミド等にエポキシ樹脂を
配合した樹脂溶液(ワニス)が、前記樹脂硬化物からな
る耐熱性コーティング層と配線板等との接着性を改良す
るために、種々提案されているが、公知のコーティング
用組成物は、前述のような銅張基板の製造における銅箔
と芳香族ポリイミドフィルムとを接着するための接着剤
としては、張り合わせ又は硬化の温度が高くなったり、
芳香族ポリイミドとエポキシ樹脂との相溶性又は芳香族
ポリイミドと溶媒との相溶性が低かったり、あるいは接
着・硬化した後の接着剤層が柔軟でなかったりという問
題があり、実際に接着剤として使用できるものではなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、前
述の公知の接着剤における問題点が解消されていて、接
着剤溶液の塗布、乾燥、銅箔のラミネート、及び接着剤
層の硬化からなる工程を経て、耐熱性フィルムと各種金
属箔とを好適に張り合わすことができる高温度での高い
接着性を示す耐熱性接着剤を提供することを目的とする
ものである。
【0009】この発明者等は、(a)特定の可溶性のポ
リイミドシロキサン、(b)エポキシ・ポリオキシアル
キレン変性ポリシロキサン、(c)エポキシ基を有する
他のエポキシ化合物及び(d)エポキシ硬化剤とを組み
合わせ、特定の組成にした樹脂成分を接着剤として使用
すると、接着・硬化後の接着剤層のマトリックス樹脂中
に、均一に粒子径0.1〜5μmの粒子が分散した海島
構造を呈することを見出し、前記目的を達成できる接着
剤であることを知り、この発明に至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、(a)ビフ
ェニルテトラカルボン酸類を主成分とする芳香族テトラ
カルボン酸成分と、一般式(1)
【0010】
【化2】
【0011】(但し、式中のRは、2価の炭化水素を示
し、R、R、R、及びRは低級アルキル基又は
フェニル基を示し、nは3〜60、好ましくは5〜50
の整数を示す。)で示されるジアミノポリシロキサン1
0〜80モル%、及び、芳香族ジアミン20〜90モル
%からなるジアミン成分とから得られた可溶性のポリイ
ミドシロキサン100重量部、(b)エポキシ・ポリオ
キシアルキレン変性ポリシロキサン1〜60重量部、
(c)エポキシ基を有する他のエポキシ化合物(エポキ
シ樹脂)15〜250重量部、及び(d)エポキシ硬化
剤が、樹脂成分として含有されていることを特徴とする
耐熱性接着剤に関する。
【0012】この発明において使用されるビフェニルテ
トラカルボン酸類を主成分とする芳香族テトラカルボン
酸成分としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸、又はこれらの酸二無水物やエステル化物等
のビフェニルテトラカルボン酸類を、60モル%以上、
特に80〜100モル%含有する芳香族テトラカルボン
酸成分が使用される。これらの中でも特に、2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が、
前記ポリイミドシロキサンの有機極性溶媒に対する溶解
性、エポキシ化合物との相溶性などに優れているので好
適である。
【0013】この発明において使用されるビフェニルテ
トラカルボン酸類と共に使用することができる芳香族テ
トラカルボン酸成分としては、例えば、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,
4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ビス
(3、4−ジカルボキシフェニル)メタン、2,2−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ピロメ
リット酸、又はそれらの酸二無水物やエステル化物等を
好適に挙げることができる。しかし、これらの使用量が
多すぎると、前記ポリイミドシロキサンが有機極性溶媒
に対して難溶性となったり、エポキシ樹脂との相溶性が
悪化したりするので適当ではない。
【0014】この発明において一般式(1)で示される
ジアミノポリシロキサンとしては、式中のRが炭素数2
〜6個、特に3〜5個の複数のメチレン基又は、フェニ
レン基からなる2価の炭化水素残基であり、R〜R
がメチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜5の
低級アルキル基又はフェニル基であることが好ましく、
更に、nが特に5〜20、更に好ましくは5〜15程度
であることが好ましい。R、R〜Rの炭素数が多す
ぎると、耐熱性が悪くなり、nの数が大きすぎると芳香
族テトラカルボン酸成分との反応性が低下したり、得ら
れるポリイミドシロキサンの分子量が低くなったり、有
機極性溶媒に対する溶解性が低下したり、他の有機化合
物との相溶性が悪くなったりするので前記範囲のものが
適当である。
【0015】一般式(1)で示されるジアミノポリシロ
キサンの具体例としては、ω,ω’−ビス(2−アミノ
エチル)ポリジメチルシロキサン、ω,ω’−ビス(3
−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、ω,ω’
−ビス(4−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサ
ン、ω,ω’−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニ
ル)ポリジメチルシロキサン、ω,ω’−ビス(3−ア
ミノプロピル)ポリジフェニルシロキサン等を挙げるこ
とができる。
【0016】又、ジアミノポリシロキサンと共に使用さ
れる芳香族ジアミンとしては、一般にはベンゼン環等の
芳香族環を2個以上、特に2〜5個有する芳香族ジアミ
ン化合物、例えばビフェニル系ジアミン化合物、ジフェ
ニルエーテル系ジアミン化合物、ベンゾフェノン系ジア
ミン化合物、ジフェニルスルホン系ジアミン化合物、ジ
フェニルメタン系ジアミン化合物、ジフェニルプロパン
系ジアミン化合物、2,2−ビス(フェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン系ジアミン化合物、ジフェニレンスルホ
ン系ジアミン化合物、ジ(フェノキシ)ベンゼン系ジア
ミン化合物、ジ(フェニル)ベンゼン系ジアミン化合
物、ビス(フェノキシフェニル)スルホン系ジアミン化
合物、ビス(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン系ジアミン化合物、ビス(フェノキシフェニル)プ
ロパン系ジアミン化合物等を挙げることができ、それら
を単独、或いは、混合物として使用することができる。
【0017】芳香族ジアミンの具体例としては、1,4
−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ジアミノジフ
ェニルエーテル等のジフェニルエーテル系ジアミン化合
物、1,3−ジ(4−ジアミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等のジ
(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合物、2,2−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン等のビス(フェノキシフェニル)プロパ
ン系ジアミン化合物、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルフォン、ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルフォン等のジ(フェノキシフ
ェニル)スルフォン系ジアミン化合物等の芳香族環を2
〜5個有する芳香族ジアミン化合物をを好適に挙げるこ
とができる。
【0018】この発明において、ジアミノポリシロキサ
ンと芳香族ジアミンは、前者が10〜80モル%、好ま
しくは15〜70モル%、更に好ましくは20〜60モ
ル%、後者が20〜90モル%、好ましくは30〜85
モル%、更に好ましくは40〜80モル%の割合で使用
される。どちらかの成分が多すぎたり、少なすぎたりし
てこれらの範囲をはずれるとポリイミドシロキサンの有
機極性溶媒に対する溶解性が低下したり、他の有機化合
物との相溶性が悪くなったり、弾性率が高くなりすぎる
ので適当でない。
【0019】この発明において、ポリイミドシロキサン
(a)は、次の方法で製造される。 (a) 芳香族テトラカルボン酸成分とジアミノポリ
シロキサン及び芳香族ジアミンのジアミン成分とを、略
等モル使用して有機極性溶媒中で連続的に温度15〜2
50℃で重合及びイミド化させてポリイミドシロキサン
を得る方法。
【0020】(a) ジアミン成分を分けて、まず芳
香族テトラカルボン酸成分の過剰量とジアミノポリシロ
キサンとを有機極性溶媒中で温度15〜250℃で重合
及びイミド化させて、平均重合度1〜10程度の末端に
酸又は酸無水物基を有するイミドシロキサンオリゴマー
を調製し、別に芳香族テトラカルボン酸成分と過剰量の
芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で温度15〜250
℃で重合及びイミド化させて、平均重合度1〜10程度
の末端にアミノ基を有するイミドオリゴマーを調整し、
次いでこの両者を酸成分とジアミン成分とが略等モルに
なるように混合して温度15〜60℃で反応させて、更
に温度を130〜250℃に昇温してブロックタイプの
ポリイミドシロキサンを得る方法。
【0021】(a) 芳香族テトラカルボン酸成分と
ジアミノポリシロキサン及び芳香族ジアミン成分とを略
等モル使用して、有機極性溶媒中でまず温度20〜80
℃で重合させて一度ポリアミック酸を得た後に、イミド
化してポリイミドシロキサンを得る方法等がある。
【0022】この発明でポリイミドシロキサンの製造に
使用される有機極性溶媒としては、例えば、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶
媒、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジ
メチルスルホン、ジエチルスルホン、ヘキサメチルスル
ホルアミド等の硫黄原子を含有する溶媒、クレゾール、
フェノール、キシレノールなどのフェノール系溶媒、ア
セトン、メタノール、エタノール、エチレングリコー
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の酸素原子を分
子内に有する溶媒、ピリジン、テトラメチル尿素等のそ
の他の溶媒を挙げることができる。更に、必要であれ
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
系溶媒、ソルベントナフサ、ベンゾニトリルのような他
の種類の有機溶媒を併用することも可能である。
【0023】この発明において、ポリイミドシロキサン
は前記(a)〜(a)等いずれの方法で得られたも
のを使用してもよいが、できるだけ高分子量でイミド化
率が高く、有機極性溶媒に少なくとも3重量%以上、特
に5〜40重量%程度の高濃度で溶解させることができ
るものが、接着操作や接着性能のよい接着剤が得られる
ので好適である。
【0024】ポリイミドシロキサンのイミド化率は、、
赤外線吸収スペクトル分析法で測定してイミド化率が9
0%以上、特に95%以上が好ましく赤外線吸収スペク
トル分析においてポリマーのアミド−酸結合に係わる吸
収ピークが実質的に見出されず、イミド環結合に係わる
吸収ピークのみが見られるような高いイミド化率である
ことが好ましい。
【0025】ポリイミドシロキサンの対数粘度(測定濃
度:0.5g/100ミリリットル溶媒、溶媒:N−メ
チル−2−ピロリドン、測定温度:30℃、粘度計:キ
ャノンフェンスケ型粘度計)が0.05〜4、更に好ま
しくは0.1〜3程度である重合体である。
【0026】更に、前記のポリイミドシロキサンを、フ
ィルムに成型した場合に、その弾性率が250kg/m
以下、特に0.5〜200kg/mmであって、
熱分解開始温度が250℃以上、特に300℃以上であ
り、二次転位温度が−10℃以上、特に10〜250℃
程度であることが、この発明の目的を達成するうえで好
ましい。
【0027】この発明において使用されるエポキシ・ポ
リオキシアルキレン変性ポリシロキサン(b)の使用量
は、ポリイミドシロキサン100重量部に対して、1〜
60重量部、好ましくは1.5〜15重量部である。使
用量が多すぎたり、少なすぎると他の成分との相溶性が
悪く均一な溶液にならなかったり、効果が現れないので
前記範囲が適当である。
【0028】この発明において使用されるエポキシ・ポ
リオキシアルキレン変性ポリシロキサンとしては、末端
に水酸基、カルボキシル基、又はアミノ基を有する反応
性ポリシロキサンオイルと、ビスフェノール型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジ
ルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポ
キシ樹脂等のエポキシ化合物及びポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシエチレン等のポリオキシアルキレン化合
物とを80〜140℃程度の温度で反応させて得られ
る、ポリシロキサンの末端又は内部にエポキシ基を少な
くとも1つ有し、更にポリオキシアルキレン基を少なく
とも1つを有するエポキシ・ポリオキシアルキレン変性
ポリシロキサンであればよい。
【0029】エポキシ・ポリオキシアルキレン変性ポリ
シロキサンとしては、融点が90℃以下であるもの、又
は30℃以下で液状であるものが好ましい。又、前記の
エポキシ・ポリオキシアルキレン変性シロキサン化合物
がエポキシ基を少なくとも1つ有し、更にポリオキシア
ルキレン基を少なくとも1つ有するものであることが好
ましく、例えば、エポキシ・ポリオキシアルキレン変性
シリコンオイル(東レ・ダウコーニング・シリコーン株
式会社製、SF−8421EG、BY−16−845、
BY−16−876等)を挙げることができる。
【0030】この発明において使用されるエポキシ基を
有する他のエポキシ化合物(c)の使用割合は、ポリイ
ミドシロキサン100重量部に対して1〜250重量
部、好ましくは20〜150重量部であり、多すぎた
り、少なすぎたりすると未硬化状態の接着剤がべたつい
て硬化後に柔軟性に欠けたり、未硬化状態の接着剤の軟
化点が高すぎて硬化後の接着特性が悪くなるので前記範
囲にすることが望ましい。
【0031】この発明において使用されエポキシ基を有
する他のエポキシ化合物としては、1個以上のエポキシ
基を有するエポキシ化合物、例えば、ビスフェノールA
型又はビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル株
式会社製、商品名:エピコート807、エピコート82
8等)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキ
ル多価フェノール型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社
製、RE701、RE550S等)、多官能型エポキシ
樹脂(住友化学株式会社製、ELM−100等)、グリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型
エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(三菱
瓦斯化学株式会社製、商品名:テトラッドX等)等が単
独で又は複数併用することもできる。エポキシ化合物の
融点が高すぎると未硬化状態の接着剤の軟化点が高くな
るので、融点が90℃以下、特に0〜80℃程度である
もの、或いは、30℃以下の温度で液状であるものが好
適である。
【0032】又、この発明において使用されるエポキシ
硬化剤(d)としては、それ自体公知の硬化剤、例えば
イミダゾール類、第3級アミン類、トリフェニルフォス
フィン類、ジシアンジアミド類、ヒドラジン類、芳香族
ジアミン類、水酸基を有するフェノールノボラック型硬
化剤、有機過酸化物等を挙げることができ、これらは公
知の硬化促進剤と共に使用することができる。
【0033】この発明において使用されるエポキシ硬化
剤の使用量は、エポキシ化合物100重量部に対して
0.01〜110重量部使用される。
【0034】この発明の耐熱性接着剤は、前記のポリイ
ミドシロキサン(a)、エポキシ・ポリオキシアルキレ
ン変性ポリシロキサン化合物(b)、エポキシ基を有す
る他のエポキシ化合物(c)、及びエポキ硬化剤(d)
の所定量を均一に、撹拌・混合して容易に得ることがで
きる。混合する際、適当な有機極性溶媒中で混合し、耐
熱性接着剤の溶液組成物にすることができる。有機極性
溶媒としては、前記ポリイミドシロキサンを得る際に使
用できる有機極性溶媒、例えばジオキサン、テトラヒド
ロフラン等の酸素原子を分子内に有する溶媒やN−メチ
ル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤が好適に使用され
る。
【0035】溶液組成物の濃度は、3〜50重量%、好
ましくは5〜40重量%が適当であり、溶液粘度(30
℃)は、0.1〜10000ポイズ、特に0.2〜50
00ポイズ、更に好ましくは0.3〜1000ポイズ程
度であることが好ましい。
【0036】この発明の耐熱性接着剤は、未硬化の樹脂
成分のみの組成物の軟化点(熱板上で軟化が開始する温
度)が、150℃以下、特に140℃以下、さらに好ま
しくは0〜130℃程度であることが好ましい。
【0037】この発明の耐熱性接着剤は、前述の樹脂成
分の全てが有機極性溶媒に溶解されている耐熱性接着剤
の溶液組成物を、適当な金属箔、芳香族ポリイミドフィ
ルム、芳香族ポリエステル等の耐熱性フィルム面、又
は、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂のフィルム面上に塗
布し、その塗布層を80〜200℃の温度で20秒〜1
00分間乾燥することによって、溶媒が1重量%以下に
まで、好ましくは溶媒残存率が0.5重量%以下にまで
実質的に除去された未硬化状態の耐熱性接着剤の薄膜
(厚さ:約1〜200μm)を形成することができる。
【0038】前述のようにして製造された未硬化の耐熱
性接着剤の薄膜は、好適な柔軟性を有しており、紙管等
に巻きつけたり、または、打ち抜き法等の穴開け加工を
することもでき、更に、前記の耐熱性又は熱可塑性フィ
ルム上に未硬化の耐熱性接着剤の薄膜層が形成されてい
る積層シートと、転写先用の金属箔又は耐熱性フィルム
等とを重ね合わせて、約20〜200℃の温度に加熱さ
れた一対のロール(ラミネートロール)間を通すことに
よって、転写先用の金属箔又は耐熱性フィルム上に耐熱
性接着剤のシート層を転写することも可能である。
【0039】この発明の耐熱性接着剤を使用して耐熱性
フィルムと金属箔等とを接合させて銅張基板等の積層体
を形成するには、例えば、前述のように形成された薄膜
状の耐熱性接着剤層を介して、耐熱性フィルムと金属箔
とを80〜200℃、特に120〜180℃の温度で、
加圧(0.2〜8kg/cm)下にラミネート(張り
合わせ)して、更に、そのラミネートされたものを、約
140〜250℃、特に150〜230℃の温度で、3
0分間〜40時間、特に1〜30時間加熱して、耐熱性
接着剤層を加熱硬化させることによって、積層体を何ら
の支障もなく容易に連続的に製造することができる。
【0040】この発明の耐熱性接着剤は、芳香族ポリイ
ミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエーテルエー
テルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム等
の耐熱性フィルムと、銅、アルミニウム、鉄等の適当な
金属箔と接合するために好適に使用することができる。
又、この発明の耐熱性接着剤は、樹脂成分として、ビス
マレイミド樹脂等の他の熱硬化性樹脂等が少ない割合で
含有されていてもよい。
【0041】この発明の耐熱性接着剤を使用し、接着・
硬化後の接着層の切片を透過型電子顕微鏡で観察すると
(図1)、接着剤層のマトリックス樹脂中に独立した粒
子として、しかも粒子径0.1〜5μmの分散粒子が分
散して形成され、接着剤層が海島構造を有するのが観察
される。分散粒子の粒子径が5μmより大きくなると接
着面が不均一になるので接着剤層の強度が弱くなり好ま
しくない。接着・ 硬化後にこのような海島構造をとる
ことにより、耐熱性と柔軟性のバランスが優れた特性を
持つと共に、接着性の安定性にも寄与する。このような
形態は、剥離試験において破壊モードを凝集破壊にする
傾向があり、接着力が安定する。
【0042】
【実施例】以下、実施例を示し、この発明をさらに詳し
く説明する。以下の実施例において、対数粘度(η
inh)は、濃度が0.5g/100ml溶媒となるよ
うに、ポリイミドシロキサンを、N−メチル−2−ピロ
リドンに均一に溶解して溶液を調製し、キャノンフェン
スケ型粘度計を用いてその溶液の粘度及び溶媒の粘度を
30℃で測定して、下記の計算式から算出された値であ
る。
【0043】
【式1】
【0044】ポリイミドシロキサンフィルムの軟化温度
は、粘弾性試験における粘弾性ピークのTanδ(高温
側)をレオメトリック社製のメカニカルスペクトロメー
ター:RDS−2を用いて求めた値である。
【0045】ポリイミドシロキサンフィルムの弾性率
は、インテスコ社製の引張試験機を用いて、剥離速度5
mm/分の条件で測定した結果である。
【0046】接着剤の作業性は、耐熱性接着剤を使用し
て種々の積層体を形成する工程において、タック性(保
護用フィルムとの粘着性)、積層体のパンチング性、及
び加熱接着時の作業性を総合的に評価したものであり、
◎は優良を示し、は良を示し、△は普通であり、×は不
良を示す。
【0047】接着強度は、インテスコ社製の引張り試験
機を用いて、剥離速度50mm/分で、測定温度25℃
では90°、そして測定温度180℃では180°剥離
試験を行って測定した結果である。
【0048】耐熱性接着剤を使用して銅張り基板を形成
し、その銅箔をエッチング処理して除去した後の配線板
の耐カール性を示す曲率半径は、JIS規格C5012
に示された計算式[曲率半径(mm)=L/8h
(L:試料長さ、h:そりの高さ)〕から算出された値
である。
【0049】〔イミドシロキサンオリゴマーの製造〕 参考例1 温度計、仕込・留出口及び攪拌機を備えた容量500ミ
リリットルのガラス製フラスコに、2,3,3’,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPD
A)0.054モル、ω,ω’−ビス(3−アミノプロ
ピル)ポリジメチルシロキサン(信越シリコン株式会社
製、X−22−161AS、n:9)0.027モル、
及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160gを
仕込み、窒素気流中で50℃の温度に高め、この温度で
2時間撹拌して、アミック酸オリゴマーを生成させ、次
いで、その反応液を200℃に昇温して、その温度で3
時間撹拌して末端に無水基を有するイミドシロキサンオ
リゴマー(A−1成分、平均重合度:1)を製造した。
【0050】参考例2〜3 第1表に示す量のa−BPDA、ジアミノポリシロキサ
ン〔信越シリコン(株)製、X−22−161AS、
n:9)及びNMPをそれぞれ使用したほかは、参考例
1と同様にして末端に無水基を有するイミドシロキサン
オリゴマー(A−2、平均重合度:2及びA−3、平均
重合度:6)をそれぞれ製造した。
【0051】〔イミドオリゴマーの製造〕 参考例4 第1表に示す量のa−BPDA、2,3,3’,4’−
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン(BAPP)及びNMPをそれぞれ参考例1と同様に
仕込み、窒素気流中50℃で2時間撹拌して、アミック
酸オリゴマーを生成させ、次いで、その反応液を200
℃に昇温して、その温度で3時間撹拌して末端にアミノ
基を有するイミドオリゴマーB−1(平均重合度:1)
を生成させた。
【0052】参考例5〜7 第1表に示すa−BPDA、BAPP及びNMPをそれ
ぞれ使用したほかは、参考例4と同様にして、末端にア
ミノ基を有するイミドオリゴマーB−2(平均重合度:
2)、B−3(平均重合度:5)、及びB−4(平均重
合度:10)をそれぞれ製造した。
【0053】
【表1】
【0054】〔ポリイミドシロキサンの製造〕 参考例8 参考例3で製造したイミドシロキサンオリゴマー(A−
3)0.0025モルの20重量%NMP溶液及び参考
例7で製造したイミドオリゴマー(B−4)0.002
5モルの20重量%のNMP溶液を容量500ミリリッ
トルのガラス製フラスコに仕込み、参考例1と同様にし
て窒素気流中、昇温して50℃で1時間撹拌してポリア
ミック酸ブロックポリマーを生成させ、次いで、昇温し
て200℃で3時間撹拌してポリイミドシロキサン(ブ
ロックポリマー)を生成させた。このポリイミドシロキ
サンは、イミド化率が95%以上であり、対数粘度が
0.45であった。
【0055】参考例9〜11 前述の参考例1〜7で製造された各オリゴマーを第2表
に示すような量及び反応条件で使用したほかは参考例8
と同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ
ー)をそれぞれ製造した。製造された各ポリイミドシロ
キサンの対数粘度、フイルムに成型した際の弾性率及び
軟化温度を第2表に示す。
【0056】参考例12 容量500ミリリットルのガラス製フラスコに、a−B
PDA0.048モル、ジアミノポリシロキサン〔信越
シリコン(株)製、X−22−161AS,n:9〕
0.016モル、BAPP0.032モル及びNMP1
65gを仕込んだ後、参考例1と同様に窒素気流中、5
0℃で2時間撹拌してポリアミック酸オリゴマーを生成
させ、次いでその反応液を200℃に昇温して、3時間
撹拌してポリイミドシロキサン(ランダムポリマー)を
生成させた。これらのポリイミドシロキサンの物性を第
2表に示す。
【0057】
【表2】
【0058】実施例1 〔耐熱性接着剤の溶液組成物の調製〕容量500ミリリ
ットルのガラス製フラスコに、前記の参考例8で製造さ
れたポリイミドシロキサン(ブロックポリマー、A−3
−B−4)50g、エポキシ・ポリオキシアルキレン変
性ポリシロキサン〔東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製、SF−8421EG〕10g、エポキシ樹脂
〔油化シェルエポキシ(株)製、エピコート807〕3
0g、フェノールノボラック型硬化剤(明和化成株式会
社製、H−1)20gとイミダゾール系硬化剤0.1
g、及びジオキサン185gを仕込み、室温(25℃)
で約2時間攪拌して均一な耐熱性接着剤の溶液組成物
(25℃の粘度:7ポイズ)を調製した。この溶液組成
物は、室温に1週間放置しても均一な溶液の状態を保持
していた。
【0059】〔耐熱性接着剤による積層体の製造〕前述
の耐熱性接着剤の溶液組成物をポリイミドフィルム(宇
部興産株式会社製、商品名:UPILEX−S、厚さ7
5μm)上にドクターブレードで125μmの厚さで塗
布し、次いで、その塗布層を50℃で30分間、100
℃で30分間、加熱して乾燥し、ポリイミドフィルム上
に厚さ約25μmの耐熱性接着剤層(未硬化の乾燥され
た層、軟化温度:50℃)を形成した。
【0060】この耐熱性接着剤層を有するポリイミドフ
ィルムと片面粗化銅箔(35μm)とを重ね合わせて、
130℃に加熱したラミネートロール間で圧力を加えな
がら通過させることにより圧着し、この圧着した積層体
を100℃で1時間、120℃で1時間、160℃で1
0時間加熱処理して,耐熱性接着剤層を硬化させ、積層
体を製造した。得られた積層体について接着強度を測定
し、その結果を第3表に示す。
【0061】実施例2〜6 第3表に示すような各参考例9〜11で製造されたポリ
イミドシロキサン(ブロックポリマー)を使用し、各成
分の組成を第3表に示すようにしたほかは、実施例1と
同様にして、耐熱性接着剤の溶液組成物をそれぞれ調製
した。前記の各溶液組成物を使用したほかは、実施例1
と同様にして、積層体をそれぞれ製造した。その積層体
の性能を第3表に示す。
【0062】実施例7 参考例12で製造されたポリイミドシロキサン(ランダ
ムポリマー)を使用し、各成分の組成を第3表に示すよ
うにしたほかは、実施例1と同様にして、耐熱性接着剤
の溶液組成物をそれぞれ調整した。前記の各溶液組成物
を使用したほかは、実施例1と同様にして、積層体をそ
れぞれ製造した。その積層体の性能を第3表に示す。接
着層の電子顕微鏡写真を図1(×9000)に示す。い
ずれの実施例も図1と同様であった。
【0063】
【表3】
【0064】比較例1 参考例8で製造したポリイミドシロキサン80g、エポ
キシ・ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン〔東レ
・ダウコーニング・シリコーン(株)製、FS−842
1EG〕1g、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂
〔油化シェル(株)製、エピコート828〕12g、フ
ェノールノボラック(明和化成株式会社製、H−1)1
7g、及びジオキサン230gだけを用いたほかは、実
施例1と同様にして耐熱性接着剤の溶液組成物を調整し
た。その溶液組成物を用いたほかは実施例1と同様にし
てポリイミドフィルム上に前記溶液組成物を塗布し乾燥
して、接着剤層(未硬化の乾燥された接着剤層、厚さ:
20μm)を形成した。
【0065】前記のポリイミドフィルム上に形成された
接着剤層は、粘着性が乏しく、ポリイミドフィルム上か
ら簡単に剥がれ、銅箔とラミネートして積層体を製造す
ることは実質的に不可能であった。その結果を第3表に
示す。
【0066】比較例2 前述の参考例9で製造されたポリイミドシロキサン50
g、エポキシ樹脂〔油化シェル(株)製、エピコート8
07〕20g、多官能性エポキシ樹脂〔住友化学(株)
製、ELM−100〕8g、及びジオキサン150gだ
けを用いたほかは、実施例1と同様にして耐熱性接着剤
の溶液組成物を調整した。その溶液組成物を用いたほか
は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルム上に前記
溶液組成物を塗布し乾燥して、接着剤層(未硬化の乾燥
された接着剤層、厚さ:20μm)を形成した。前記の
接着剤層を有するポリイミドフィルムを使用したほか
は、実施例1と同様にして積層体を製造した。その積層
体の性能試験の結果を第3表に示すが、エッチングフィ
ルムの曲率半径が30mmとカールが非常に大きかっ
た。
【0067】第3表の「エポキシ・ポリオキシアルキレ
ン変性ポリシロキサンの種類」の欄において、『SF−
8421EG』、『BY−16−845』、『BY−1
6−876』は、東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製のエポキシ・ポリオキシアルキレン変性ポリシ
ロキサンを示し、 又、第3表の「他のエポキシ化合物
の種類」の欄において、『エピコート807』及び『エ
ピコート828』は油化シェル(株)製のビスフェノー
ルA型又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を示し、
『RE701』は日本化薬(株)製のアルキル多価フェ
ノール型エポキシ樹脂を示し、『ELM−100』は住
友化学(株)製の多官能型エポキシ樹脂を示し、更に
『テトラッドX』は三菱瓦斯化学(株)製のグリシジル
アミン型エポキシ樹脂を示す。同様に第3表の「エポキ
シ硬化剤の種類」の欄において、『H−1』,『H−
5』は明和化成(株)製のフェノールノボラック型硬化
剤を示す。
【0068】
【発明の効果】この発明の耐熱性接着剤は、その溶液組
成物を支持フィルム上に塗布し比較的低温で乾燥するこ
とによって、未硬化で薄層状態の耐熱性接着剤層を容易
に形成することができ、しかも、その薄層の耐熱性接着
剤層が充分な柔軟性を有しており、しかも、その支持フ
ィルム上の薄層の耐熱性接着剤層が、穴開け加工を受け
ても何ら支障がなく、又、他の耐熱性の支持フィルム上
へ適当な温度で転写することも可能であり、そして、耐
熱性フィルムと銅箔とのラミネートを比較的低温で実施
することができる作業性がよいものである。
【0069】更に、この発明の耐熱性接着剤は、積層体
を形成するために加熱硬化された後でも、耐熱性、可撓
性性等に優れており、そして、銅箔等のエッチング後の
エッチングフィルムのカールも小さいので、特にフレキ
シブル配線基板、TAB用銅張り基板等の接着剤として
好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の接着層の粒子構造を示す透
過型電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (72)発明者 船越 勉 大阪府枚方市中宮北町3番10号 宇部興産 株式会社枚方研究所内 (72)発明者 園山 研二 大阪府枚方市中宮北町3番10号 宇部興産 株式会社枚方研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ビフェニルテトラカルボン酸類を
    主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と一般式
    (1) 【化1】 (但し、式中のRは2価の炭化水素残基を示し、R
    、R及びRは低級アルキル基又はフェニル基を
    示し、nは3〜60の整数を示す。)で示されるジアミ
    ノポリシロキサン10〜80モル%及び芳香族ジアミン
    20〜90モル%からなるジアミン成分とから得られた
    可溶性のポリイミドシロキサン100重量部、 (b)エポキシ・ポリオキシアルキレン変性ポリシロキ
    サン1〜60重量部、 (c)エポキシ基を有する他のエポキシ化合物15〜2
    50重量部、及び (d)エポキシ硬化剤が、樹脂成分として含有されてい
    ることを特徴とする耐熱性接着剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05339555A (ja) * 1992-06-08 1993-12-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 接着剤組成物
US5773509A (en) * 1994-03-08 1998-06-30 Sumitomo Bakelite Company Limited Heat resistant resin composition, heat resistant film adhesive and process for producing the same
CN109705800A (zh) * 2018-12-21 2019-05-03 东华大学 一种14bdapb型含硅胶粘剂及其制备方法
CN109705798A (zh) * 2018-12-21 2019-05-03 东华大学 一种bdathq型含硅胶粘剂及其制备方法
KR20200062658A (ko) * 2018-11-27 2020-06-04 한국전기연구원 전도성 페이스트용 기판접착소재 및 이의 제조방법

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