JPH09227677A - 印刷用ポリイミドシロキサン組成物 - Google Patents
印刷用ポリイミドシロキサン組成物Info
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- JPH09227677A JPH09227677A JP3200996A JP3200996A JPH09227677A JP H09227677 A JPH09227677 A JP H09227677A JP 3200996 A JP3200996 A JP 3200996A JP 3200996 A JP3200996 A JP 3200996A JP H09227677 A JPH09227677 A JP H09227677A
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Abstract
を提供する。 【構成】 芳香族テトラカルボン酸成分とジアミノポリ
シロキサンおよび芳香族ジアミンからなるジアミン成分
とからなるポリイミドシロキサンまたはその前駆体およ
びN−ビニル−2−ピロリドンからなる印刷用ポリイミ
ドシロキサン組成物。
Description
ドシロキサン組成物における印刷性の問題点を改良した
印刷用ポリイミドシロキサン組成物に関するものである
また、この発明は、電子部品用の表面保護膜の成形材料
として好適な印刷用ポリイミドシロキサン組成物に関す
るものである。さらに、この発明は、電子部品や他の耐
熱部品用の層間絶縁材料として好適な印刷用ポリイミド
シロキサン組成物に関するものである。
成物は、銅箔などの各種金属や他の耐熱基材と耐熱性支
持材料(例えば耐熱性フィルム、金属あるいはセラミッ
ク等の無機シ−トや部品)との張り合わせを比較的低温
で行うことができると共に、得られた積層体が充分な接
着力を示し、しかも優れた耐熱性を示す。
くの文献、特許が報告されている。例えば、フレキシブ
ル配線板、半導体集積回路などの絶縁膜や銅箔と基材間
の接着剤などの用途に使用した例が種々知られている。
例えば、特開平4−23833号および特開平4−36
321号公報に記載されている可溶性のポリイミドシロ
キサンは、フレキシブル配線板、半導体集積回路などの
絶縁膜や、銅箔と耐熱性支持材料間の接着剤組成などの
用途に使用した例である。しかし、絶縁膜や接着剤とし
て使用した場合、いずれも印刷性の点で問題があり、印
刷用として使用できないという問題点を有している。
述のような問題点の実質的にない印刷用ポリイミドシロ
キサン組成物、即ち、優れた印刷性を有しパタ−ンを容
易に形成し得る耐熱性と柔軟性を併せ持つ印刷用ポリイ
ミドシロキサン組成物を提供することである。また、こ
の発明の他の目的は、優れた印刷性とともに耐熱性を有
するパタ−ンを容易に形成し得ると共に、接着剤として
も好適な印刷用ポリイミドシロキサン組成物を提供する
ことである。さらに、この発明の目的は、基材に印刷・
加熱硬化あるいは印刷・乾燥・積層・加熱硬化して得ら
れる硬化物が耐熱性とともに充分な接着強度を有する硬
化物を提供することである。
(a) 芳香族テトラカルボン酸成分と一般式(1)
R2 、R3 及びR4 は低級アルキル基又はフェニル基を
示し、nは3〜30であり、平均値を示す。)で示され
るジアミノポリシロキサン10〜80モル%及び芳香族
環を2個以上有する芳香族ジアミン20〜90モル%か
らなるジアミン成分とから得られる可溶性コポリイミド
シロキサンまたはその前駆体および(b) N−ビニル
−2−ピロリドンからなる印刷用ポリイミドシロキサン
組成物に関する。
ドシロキサンまたはその前駆体100重量部に対して、
さらに(c) エポキシ基を複数個有するエポキシ化合
物5〜250重量部、および(d) エポキシ硬化剤を
含ませてなる印刷用ポリイミドシロキサン組成物に関す
る。
ドシロキサンまたはその前駆体100重量部に対して、
さらに(c) エポキシ基を複数個有するエポキシ化合
物5〜250重量部、(d) エポキシ硬化剤、および
前記(a)、(c)および(d)からなる固形分100
重量部に対して、(e) 無機フィラ−1〜60重量部
を含ませてなる印刷用ポリイミドシロキサン組成物に関
する。
からなる印刷用ポリイミドシロキサン組成物、(a)、
(b)、(c)および(d)からなる印刷用ポリイミド
シロキサン組成物、あるいは(a)、(b)、(c)、
(d)および(e)からなる印刷用ポリイミドシロキサ
ン組成物を基材に印刷して、そのまま乾燥、加熱硬化し
て、あるいは印刷して、乾燥後同種あるいは異種の基材
を積層した後、加熱硬化してなる硬化物に関する。
成分としては、ピロメリット酸、2,3,3’,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)スルホン、ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)スルホン、1、1−ビス(2,3−ジカ
ルボキシフェニル)エタン、1,2−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)メタン、4,4’−(p−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸、4,4’−(m−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸、4,4’−(m−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸またはそれらの酸二無水物やエステル化
物等を好適に挙げることができる。これらは2種以上混
合して使用してもよい。この中でも、2,3,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、あるいは
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物を30モル%以上、特に60モル%以上、さらに7
0〜100モル%の割合で含む芳香族テトラカルボン酸
成分が好適に使用される。これらの中でも特に、2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン二無水物
が、前記ポリイミドシロキサンの溶解性、エポキシ樹脂
との相溶性などに優れ、良好な硬化物が得られるので好
適である。
れるジアミノポリシロキサンとしては、式中のRが炭素
数2〜6個、特に3〜5個の複数のメチレン基、または
フェニレン基からなる2価の炭化水素残基であり、R1
〜R4 がメチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1
〜5の低級アルキル基またはフェニル基であることが好
ましく、さらに、n(平均値)が特に5〜20、さらに
好ましくは5〜15程度であることが好ましい。R、R
1 〜R4 の炭素数が多すぎたり、nの数が大きすぎると
反応性が低下したり耐熱性が悪くなったり、得られるポ
リイミドシロキサンの分子量が低くなったり溶解性が低
下したりするので前記程度のものが適当である。
キサンの具体例としては、ω,ω’−ビス(2−アミノ
エチル)ポリジメチルシロキサン〔n(平均値)=
9〕、ω,ω’−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメ
チルシロキサン〔n(平均値)=9〕、ω,ω’−ビス
(3−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン〔n(平
均値)=9〕、ω,ω’−ビス(4−アミノフェニル)
ポリジメチルシロキサン〔n(平均値)=9〕、ω,
ω’−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)ポリジ
メチルシロキサン〔n(平均値)=9〕、ω,ω’−ビ
ス(3−アミノプロピル)ポリジフェニルシロキサン
〔n(平均値)=9〕などが挙げられる。
される芳香族ジアミンとしては、一般には、ベンゼン環
等の芳香族環を2個以上、特に2〜5個有する芳香族ジ
アミン、例えばビフェニル系ジアミン化合物、ジフェニ
ルエ−テル系ジアミン化合物、ベンゾフェノン系ジアミ
ン化合物、ジフェニルスルホン系ジアミン化合物、ジフ
ェニルメタン系ジアミン化合物、ジフェニルプロパン系
ジアミン化合物、ジフェニルチオエ−テル系ジアミン化
合物、ビス(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合物、
ビス(フェノキシフェニル)スルホン系ジアミン化合
物、ビス(フェノキシ)ジフェニルスルホン系ジアミン
化合物、ビス(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン系ジアミン化合物、ビス(フェノキシフェニル)
プロパン系ジアミン化合物等を挙げることができ、それ
らを単独、あるいは混合物として使用することができ
る。
4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,4’−ジ
アミノジフェニルエ−テル等のジフェニルエ−テル系ジ
アミン化合物、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン等のビス(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合
物、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン等のビス(フェノキシフェ
ニル)プロパン系ジアミン化合物、ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン等のビス(フ
ェノキシフェニル)スルホン系ジアミン化合物等の芳香
族環を2〜5個有する芳香族ジアミン化合物を好適に挙
げることができる。
ンと芳香族ジアミンとは、全ジアミン中ジアミノポリシ
ロキサンが10〜80モル%、好ましくは15〜70モ
ル%、さらに好ましくは20〜65モル%、芳香族ジア
ミンが20〜90モル%、好ましくは30〜85モル
%、さらに好ましくは35〜80モル%の割合で使用さ
れる。どちらかの成分が多すぎたり、少なすぎたりして
これらの範囲をはずれるとポリイミドシロキサンまたは
その前駆体の溶解性や硬化物の耐熱性が低下したり、ポ
リイミドシロキサンの弾性率が大きくなり硬化物の柔軟
性が低下するので適当ではない。
またはその前駆体は、例えば次の方法で製造される。 (A) 芳香族テトラカルボン酸成分とジアミノポリシ
ロキサンおよび芳香族ジアミンのジアミン成分とを、略
等モル使用して有機極性溶媒中で連続的に温度15〜2
50℃で重合、好適にはさらにイミド化させてポリイミ
ドシロキサンまたはその前駆体を得る方法。
族テトラカルボン酸成分の過剰量とジアミノポリシロキ
サンとを有機極性溶媒中で温度15〜250℃で重合、
好適にはさらにイミド化させて、平均重合度1〜10程
度の末端に酸または酸無水物を有するシロキサンオリゴ
マ−を調製し、別に芳香族テトラカルボン酸成分と過剰
量の芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で温度15〜2
50℃で重合、好適なはさらにイミド化させて、平均重
合度1〜10程度の末端にアミノ基を有するオリゴマ−
を調製し、次いでこの両溶液を酸成分とジアミン成分と
が略等モルになるように混合して温度15〜60℃で反
応させて、さらに温度を130〜250℃に昇温してブ
ロックタイプのポリイミドシロキサンを得る方法。
アミノポリシロキサンおよび芳香族ジアミンのジアミン
成分とを略等モル使用して、有機極性溶媒中でまず温度
20〜80℃で重合させて一度ポリアミック酸を得た後
に、イミド化してポリイミドシロキサンを得る方法等が
ある。
たはその前駆体の製造に使用される有機極性溶媒として
は、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−
ピロリドン等のアミド系溶媒を挙げることができる。さ
らに、必要において、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素系溶媒を併用することも可能である。
またはその前駆体は前記(A)、(B)または(C)等
のいずれの方法で得られたものを使用してもよいが、で
きるだけ高分子量のもの、しかもイミド化率が高く高濃
度で溶解させることができるものが、印刷操作や性能の
よい硬化物が得られるので好適である。それらの個々の
設定値は使用条件や必要な性能から選択される。
外線吸収スペクトル分析法で測定され、好適にはイミド
化率が90%以上、特に95%以上が好ましい。また、
ポリイミドシロキサンまたはその前駆体は、対数粘度
(0.5g/100ml、N−メチル−2−ピロリド
ン、30℃)が0.1〜4、さらに好ましくは0.1〜
3程度であるのが適当である。また、この発明のポリイ
ミドシロキサンは、ガラス転移温度(Tg)が0℃〜2
50℃、熱分解温度(Td)が350℃以上であること
が好ましい。
フィルムに成形した場合に、その弾性率が250kg/
mm2 以下、特に0.5〜200kg/mm2 であっ
て、熱分解開始温度が250℃以上、特に300℃であ
り、二次転位温度(Tg)が−10℃以上、特に10〜
250℃程度であることが好ましく、このようなポリイ
ミドシロキサンによって、柔軟でかつ耐熱性をあわせも
つ硬化物である塗膜あるいは絶縁膜を得ることができる
のである。すなわち、ジアミノポリシロキサン成分を有
しない熱可塑性芳香族ポリイミドでは耐熱性は達成され
るが、反面柔軟性が損なわれるという問題点があるので
ある。
成物は、前記のポリイミドシロキサンまたはその前駆体
を(b)N−ビニル−2−ピロリドンに溶解させること
によって得られる。N−ビニル−2−ピロリドン以外の
溶媒、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキ
サンやN−メチル−2−ピロリドンを単独使用あるいは
これらの併用では、良好な印刷性を有するポリイミドシ
ロキサン組成物を得ることはできない。すなわち、これ
らの溶媒を使用したポリイミドシロキサン組成物をスク
リ−ン印刷すると、ポリイミドシロキサン組成物がすぐ
に固化したり、吸湿による白化が生じたりしてスクリ−
ン印刷が困難になる。この発明において、N−ビニル−
2−ピロリドンと共に他の溶媒を、全溶媒中40重量%
以下、好ましくは20重量%以下使用してもよい。
ルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、
アセトン、エチレングリコ−ル、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン等の酸素原子を分子内に有する溶媒を挙げる
ことができる。さらに、必要に応じて、他の種類の有機
溶媒を使用することができる。
エポキシ基を複数有するエポキシ化合物の使用割合は、
好適にはポリイミドシロキサン100重量部に対して1
5〜250重量部、特に20〜150重量部であり、多
すぎたり少なすぎたりすると、硬化物の柔軟性に欠けた
り、未硬化状態のポリマ−成分の軟化点が高すぎたりし
て硬化後の密着・接着特性が悪くなる傾向がある。
エポキシ化合物としては、2個以上のエポキシ基を有す
るエポキシ化合物、例えば、ビスフェノ−ルA型または
ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社
製、商品名:エピコ−ト807、828等)、フェノ−
ルノボラック型エポキシ樹脂、アルキル多価フェノ−ル
型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、RE701、R
E550S等)、多官能型エポキシ樹脂(住友化学工業
株式会社、ELM−100等)、グリシジルエ−テル型
エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂(三
菱瓦斯化学株式会社、商品名:テトラッドX等)等が単
独でまたは複数併用することもできる。エポキシ化合物
の融点が高すぎると未硬化状態の塗膜(または接着剤)
の軟化点が高くなるので、その融点が90℃以下、特に
0〜80℃程度であるもの、あるいは30℃以下の温度
で液状であるものが好ましい。
(d)エポキシ硬化剤としては、それ自体公知の硬化
剤、例えばイミダゾ−ル類、第3級アミン類、トリフェ
ニルフォスフィン類等の硬化触媒、ジシアンジアミド
類、ヒドラジン類、芳香族ジアミン類、水酸基を有する
フェノ−ルノボラック型硬化剤(明和化成株式会社製、
フェノ−ルノボラック:H−1、H−5等)等の重付加
型硬化剤、有機過酸化物等を挙げることができる。硬化
剤は適宜公知の硬化促進剤と共に使用される。可溶性コ
ポリイミドシロキサン成分がコポリイミドシロキサン前
駆体である場合には、エポキシ硬化剤は比較的高温硬化
型のものが好ましい。
シ化合物100重量部に対して0.01〜110重量
部、特に0.03〜100重量部であることが好まし
い。
無機フィラ−としては、二酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、ダイヤモンド、カ−ボン、ウォラスト
ナイト、タルクなどがあげられる。
(c)および(d)からなる有機固形分100重量部に
対して1〜60重量部であることが適当である。
記固形分の合計量が全量中3〜80重量%、特に5〜7
0重量%であり、溶液粘度(30℃)が0.1〜100
00ポイズ、特に0.2〜5000ポイズ、さらに0.
3〜1000ポイズ程度であることが好ましい。
成物は、被覆すべき支持材料である対象物の表面に、各
種印刷機、例えばスクリ−ン印刷機などを使用する印刷
法でパタ−ン状に均一な厚さに塗布し、次いで、その塗
布膜を約100℃以上、特に120〜250℃で加熱し
て乾燥(ポリイミドシロキサン前駆体の場合にはイミド
化、乾燥)することにより、この発明の印刷用ポリイミ
ドシロキサン組成物の硬化物である固化膜が得られる。
この発明の印刷用ポリイミドシロキサン組成物を接着剤
として使用する場合には、ポリイミドシロキサン成分は
ポリイミドシロキサンであることが好ましいが支持材料
の所定面に該組成物を印刷によって塗布し、前記温度で
加熱乾燥して固化膜とし、この上にさらに被着体である
基材を張り合わせる。その張り合わせは100〜160
℃の温度で固化膜と被着体を加熱することが好ましい。
しかし、この発明のポリイミドシロキサン組成物は印刷
用に特に好適に使用できるが、この分野の用途に限定さ
れず長時間の貯蔵が可能であるため、種々の用途にも好
適に使用される。
における各試験法は、以下の通りである。
濃度が0.5g/100ml溶媒となるようにN−メチ
ル−2−ピロリドンに均一に溶解して溶液を調製し、キ
ャノンフェンスケ型粘度計を用いてその溶液の溶液粘度
と溶媒の粘度を30℃で測定し、下記の計算式で算出し
た。 対数粘度=ln(溶液粘度/溶媒粘度)/溶液の濃度
物の弾性率:インテスコ社製の引張試験機を用いて、A
STM D882に従って引張速度5mm/分の条件で
測定した値である。
度:粘弾性試験における粘弾性ピ−クのTanδ(高温
側)をレオメトリック社製のメカニカルスペクトロメ−
タRDS−2を用いて求めた値である。
を用いて、引張試験機を用いて、剥離速度50mm/分
で、測定温度25℃では90°剥離試験、そして測定温
度180℃では180°剥離試験を行って測定した値で
ある。密着性は、被膜についてJISD−0202碁盤
目テ−プ剥離試験により測定した値である。
ミリリットルのガラス製フラスコに、2,3,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BP
DA)0.045モル、ω,ω’−ビス(3−アミノプ
ロピル)ポリジメチルシロキサン(信越シリコン株式会
社、X−22−161AS、n=9)0.030モル、
およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160g
を仕込み、窒素気流中で50℃の温度に高め、この温度
で2時間攪拌して、アミック酸オリゴマ−を生成させ、
次いで、その反応液を200℃に昇温して、その温度で
3時間攪拌して末端に無水基を有するイミドシロキサン
オリゴマ−(A−1成分、平均重合度:2)を製造し
た。
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(BAP
P)およびNMPをそれぞれ使用した他は、参考例1と
同様にして末端にアミノ基を有するイミドシロキサンオ
リゴマ−(B−1成分、平均重合度:2)を製造した。
をそれぞれ使用した他は、参考例1と同様にして末端に
アミノ基を有するイミドシロキサンオリゴマ−(B−2
成分、平均重合度:5)を製造した。
1成分)14.14g(0.0055モル)の20重量
%NMP溶液、および参考例3で製造したイミドシロキ
サンオリゴマ−(B−2成分)24.33g(0.00
55モル)の20重量%のNMP溶液を容量500ミリ
リットルのガラス製フラスコに仕込み、参考例1と同様
にして窒素気流中、昇温して50℃で1時間攪拌してポ
リアミック酸ブロックポリマ−を生成させ、次いで、昇
温して200℃で3時間攪拌してポリイミドシロキサン
(ブロックポリマ−)を生成させた。このポリイミドシ
ロキサンは、イミド化率が95%以上、対数粘度が0.
49であり、軟化温度が235℃であった。
に示すような量および反応条件で使用したほかは参考例
4と同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリ
マ−)を製造した。製造されたポリイミドシロキサンの
対数粘度、フィルムの弾性率および軟化温度を第2表に
示す。
ミリリットルのガラス製フラスコに、a−BPDA0.
045モル、ジアミノポリシロキサン(X−22−16
1AS)0.012モル、BAPP0.042モルおよ
びNMP175gを仕込み、窒素気流中で50℃の温度
に高め、この温度で3時間攪拌して、アミック酸オリゴ
マ−を生成させ、次いで、その反応液を200℃に昇温
して、その温度で3時間攪拌してポリイミドシロキサン
(ランダムポリマ−、対数粘度:0.59、シロキサン
単位の含有率:22.2モル%)を製造した。このポリ
イミドシロキサンの物性を第2表に示す。
0ミリリットルのガラス製のフラスコに、前記の参考例
4で製造されたポリイミドシロキサン(A−1/B−
2)55g、エポキシ樹脂としてビスフェノ−ルF型エ
ポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコ−ト80
7)30gとグリシジルアミン型エポキシ樹脂(三菱瓦
斯化学製、テトラッドX)10g、硬化剤としてフェノ
−ルノボラック型硬化剤(明和化成社製、H−1)18
gと、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)130g
およびアエロジル(日本アエロジル製、アエロジル−3
00、平均粒径:7mμ)5gを仕込み、約25℃で約
2時間攪拌して均一な組成物(25℃の粘度:20ポイ
ズ)を調製した。この組成物は、室温に1週間放置して
も均一な溶液(粘度一定)の状態を保持していた。
テンレススクリ−ンを用い、ポリイミドフィルム(宇部
興産製、UPILEX、厚さ75μm)の上に5mmの
ライン/スペ−スのストライプ状に印刷した。スクリ−
ンを変えないで印刷を5回繰り返したが、メッシュが目
詰まることもなく印刷性は良好であった。また、この印
刷用の組成物を前記ポリイミドフィルム上にバ−コ−タ
−でコ−トし、上記と同様に加熱硬化させた。得られた
被膜の密着性は、100/100であり良好であった。
また、この組成物を使用した場合の接着強度を測定する
ため、前記と同様にしてポリイミドフィルムに組成物を
塗布後、150℃で5分乾燥した。この組成物を約20
μm有するポリイミドフィルムの上に、銅箔(35μ
m)の処理面とを重ね合わせて、135℃に加熱したラ
ミネ−トロ−ル間で圧力を加えながら通過させることに
より圧着し、積層物を100℃で2時間、120℃で2
時間、180℃で4時間加熱して硬化させた。この硬化
物を含む積層物の銅箔との剥離強度(25℃、90°)
は、1.8kg/cm、180℃、180°では0.8
kg/cmであった。
してポリイミドシロキサン組成物を調製した。この組成
物にさらに第3表に示すタルク(浅田製粉社製、平均粒
径:5〜8μm)を加え、3本ロ−ルを用いて組成物を
調製した。得られたポリイミドシロキサン組成物を25
0メッシュのステンレススクリ−ンを用い、ポリイミド
フィルム(前記と同じ)の上に5mmのライン/スペ−
スのストライプ状に印刷した。印刷を5回繰り返して、
メッシュの目詰まりなどの発生によって印刷が問題なく
できるかどうかで印刷性の判断をした。実施例1と同様
にして被膜の密着性、積層物の剥離強度を測定した。結
果を第3表に示す。
ているので、以下に記載のような効果を奏する。
成物は、優れた印刷性を有しており電気または電子部材
や耐熱性部品などの表面に、絶縁膜および/または耐熱
性膜として機能するパタ−ンを印刷によって容易に形成
することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】(a) 芳香族テトラカルボン酸成分と一
般式(1) 【化1】 (但し、式中のRは2価の炭化水素残基を示し、R1 、
R2 、R3 及びR4 は低級アルキル基又はフェニル基を
示し、nは3〜30であり、平均値を示す。)で示され
るジアミノポリシロキサン10〜80モル%及び芳香族
環を2個以上有する芳香族ジアミン20〜90モル%か
らなるジアミン成分とから得られる可溶性コポリイミド
シロキサンまたはその前駆体および(b) N−ビニル
−2−ピロリドンからなる印刷用ポリイミドシロキサン
組成物。 - 【請求項2】 可溶性コポリイミドシロキサンまたはそ
の前駆体100重量部に対して、さらに(c) エポキ
シ基を複数個有するエポキシ化合物5〜250重量部、
および(d) エポキシ硬化剤を含ませてなる請求項1
記載の印刷用ポリイミドシロキサン組成物。 - 【請求項3】 可溶性コポリイミドシロキサンまたはそ
の前駆体100重量部に対して、さらに(c) エポキ
シ基を複数個有するエポキシ化合物5〜250重量部、
(d) エポキシ硬化剤、および前記(a)、(c)お
よび(d)からなる固形分100重量部に対して、
(e) 無機フィラ−1〜60重量部を含ませてなる請
求項1記載の印刷用ポリイミドシロキサン組成物。 - 【請求項4】 可溶性コポリイミドシロキサン成分が可
溶性コポリイミドシロキサンである請求項1〜3記載の
印刷用ポリイミドシロキサン組成物。 - 【請求項5】 同種あるいは異種基材の層間用の絶縁材
料用である請求項4記載の印刷用ポリイミドシロキサン
組成物。 - 【請求項6】 芳香族テトラカルボン酸成分が30モル
%以上のビフェニルテトラカルボン酸成分からなり、芳
香族ジアミン成分が2,2−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパンである請求項1〜5記載
の印刷用ポリイミドシロキサン組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜3あるいは5〜6記載の印刷
用ポリイミドシロキサン組成物を基材に印刷して、その
まま乾燥、加熱硬化してなる硬化物。 - 【請求項8】 可溶性コポリイミドシロキサン成分が可
溶性コポリイミドシロキサンである請求項1〜6記載の
印刷用ポリイミドシロキサン組成物を基材に印刷して、
乾燥後、同種あるいは異種の基材を積層した後、加熱硬
化してなる硬化物。 - 【請求項9】 可溶性コポリイミドシロキサン成分が可
溶性コポリイミドシロキサンである請求項1〜6記載の
印刷用ポリイミドシロキサン組成物を耐熱性支持材料の
片面あるいは両面にスクリ−ン印刷して、乾燥後基材を
圧着し、加熱硬化して張り合わせてなる積層物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003253125A (ja) * | 2001-01-31 | 2003-09-10 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 絶縁樹脂組成物及び絶縁樹脂シート並びにプリント配線板 |
JP2004149783A (ja) * | 2002-10-09 | 2004-05-27 | Ube Ind Ltd | 微細なパターンが印刷可能なインキおよび印刷物 |
JP2007106893A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-04-26 | Kaneka Corp | 新規なポリイミド樹脂組成物 |
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JP2012001701A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Sony Chemical & Information Device Corp | ポリイミド樹脂の製造方法、及びポリイミド樹脂 |
-
1996
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