JP2002069419A - 耐熱性接着剤および積層物 - Google Patents

耐熱性接着剤および積層物

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JP2002069419A
JP2002069419A JP2000261443A JP2000261443A JP2002069419A JP 2002069419 A JP2002069419 A JP 2002069419A JP 2000261443 A JP2000261443 A JP 2000261443A JP 2000261443 A JP2000261443 A JP 2000261443A JP 2002069419 A JP2002069419 A JP 2002069419A
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JP2000261443A
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Seiji Ishikawa
誠治 石川
Kenji Sonoyama
研二 園山
Koji Hayashi
浩二 林
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極薄のポリイミドフィルムと銅箔などの金属
箔とを250℃以下の比較的低い温度で張り合わせが可
能で、しかも接着性を満足する耐熱性接着剤及びそれを
使用した積層物を提供する。 【解決手段】 (a)ポリイミドシロキサン100重量
部、(b)エポキシ樹脂5〜100重量部、(c)エポキシ変
性ポリシロキサン0〜50重量部、(d)エポキシ硬化剤
0〜100重量部、(e)シランカップリング剤0〜50
重量部、および(f)ビスマレイミド−トリアジン樹脂0
〜100重量部からなり、厚み20μm以下のポリイミ
ドフィルムと金属箔とを250℃未満の温度で圧着する
ことができる耐熱性接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、極薄のポリイミ
ドフィルムとの接着性を有するポリイミド系の耐熱性接
着剤および積層物に関し、さらに詳しくはポリイミドシ
ロキサンおよびエポキシ樹脂を含有してなり、250℃
未満の温度で圧着することができる耐熱性接着剤及びそ
れを使用して得られた積層物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性接着剤はリジッドフレキシ
ブルプリント回路版用あるいは多層フレキシブルプリン
ト回路板用に、あるいは半導体チップとリ−ドフレ−ム
とを張り合わせるためなど、電気・電子機器の小型軽量
化に伴い信頼性が求められる用途に用いられるようにな
っている。一方、耐熱性絶縁フィルム(特に層間絶縁フ
ィルム)としてポリイミドフィルムは広く使用されてお
り、薄肉化の要求から厚みが20μm以下の極薄のもの
が提案されている。しかし、従来の耐熱性接着剤では、
このような極薄のポリイミドフィルムと銅箔などの金属
箔とを熱圧着した場合に剥離強度(密着力)が著しく小
さく、ポリイミドフィルムを表面処理しても実用的なレ
ベルの剥離強度を得ることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、極
薄のポリイミドフィルムと銅箔などの金属箔とを250
℃以下の比較的低い温度で張り合わせが可能で、しかも
接着性を満足する耐熱性接着剤及びそれを使用した積層
物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、(a)ポリイ
ミドシロキサン100重量部、(b)エポキシ樹脂5〜1
00重量部、(c)エポキシ変性ポリシロキサン0〜50
重量部、(d)エポキシ硬化剤0〜100重量部、(e)シラ
ンカップリング剤0〜50重量部、および(f)ビスマレ
イミド−トリアジン樹脂0〜100重量部からなり、厚
み20μm以下のポリイミドフィルムと金属箔とを25
0℃未満の温度で圧着することができる耐熱性接着剤に
関する。また、この発明は、前記の耐熱性接着剤を厚み
7.5〜20μmのポリイミドフィルムの片面あるいは
両面に設けてなる積層物に関する。さらに、この発明
は、前記の耐熱性接着剤を介して、厚み7.5〜20μ
mのポリイミドフィルムの片面あるいは両面に金属層を
重ね合わせた後、加熱圧着してなる積層物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の好ましい態様を
列記する。 1)各成分の割合が、(a)ポリイミドシロキサン100
重量部に対して(b)エポキシ樹脂5〜100重量部、(c)
エポキシ変性ポリシロキサン0.1〜50重量部、(d)
エポキシ硬化剤0〜100重量部、特に15〜100重
量部、(e)シランカップリング剤0.1〜50重量部、
および(f)ビスマレイミド−トリアジン樹脂0〜100
重量部である前記の耐熱性接着剤。 2)(d)エポキシ硬化剤が、フェノ−ルノボラック型硬
化剤を含む前記の耐熱性接着剤。
【0006】3)各耐熱性接着剤の厚みが2〜10μm
である前記の積層物。 4)金属層が、基板フィルムの片面あるいは両面に直接
あるいは耐熱性接着剤を介して金属層を積層したもので
ある前記の積層物。
【0007】前記のポリイミドシロキサンは、ジアミノ
ポリシロキサンおよび複数のベンゼン環を有する芳香族
ジアミンと場合により極性基を有する芳香族ジアミンと
からなるジアミン成分と耐熱性ポリイミドを与え得るテ
トラカルボン酸類からなるテトラカルボン酸成分とを重
合・イミド化することによって得ることができる。前記
のジアミン成分は、ジアミノポリシロキサン10〜50
モル%(特に10〜30モル%)、複数のベンゼン環を
有する芳香族ジアミン50〜90モル%(特に70〜9
0モル%)および極性基を有する芳香族ジアミン0〜4
0モル%(特に0〜20モル%)からなるものが好まし
い。
【0008】また、前記のジアミノポリシロキサンは、
一般式(1) H2N−R1−[Si(R22−O−]n1−Si(R22−R1−NH2 (1) (但し、式中のR1は2価の炭化水素基又はフェニル基
を示し、R2は独立に炭素数1〜3のアルキル基または
フェニル基を示し、n1は3〜30の整数を示す。)で示
されるものが好ましい。
【0009】また、前記複数のベンゼン環を有する芳香
族ジアミンは、一般式(2) H2N−[BzX]n2Y[XBz]n2−NH2 (2) (但し、式中のBzはベンゼン環を示し、XおよびYは
独立に直接結合、Bz、CH2、C(CH32、Oまた
はSO2を示し、n2は1またはは2である。)で示され
るものが好ましい。
【0010】また、前記極性基を有する芳香族ジアミン
は、一般式(3) H2N−Bz(r1n3Y[XBz(r1n3n4−NH2 (3) (但し、式中のBzはベンゼン環を示し、XおよびYは
独立に直接結合、CH2、C(CH32、C(C
32、O、BzまたはSO2を示し、r1はCOOHま
たはOHを示し、n3は1又は2、好ましくは1であり、
n4は0、1または2、好ましくは1である。)で示され
るものが好ましい。
【0011】前記ポリイミドシロキサンは、好適には各
成分を攪拌機を備えた反応槽を用いて有機溶媒中、加湿
窒素の流通下に重合させてポリアミック酸としさらにイ
ミド化するか、あるいはポリアミック酸とする工程を省
略して比較的高温で一段でイミド化してポリイミド重合
体を製造することによって得ることができる。前記の耐
熱性ポリイミドを与え得るテトラカルボン酸成分とジア
ミンとの重合反応は、ランダム、ブロックあるいは2種
以上のホモ反応後の混合(場合により更に再結合反応)
のいずれにより行ってもよい。前記のポリイミドシロキ
サンであるポリイミド重合体は溶液から単離することな
くそのまま使用することもできる。
【0012】前記の耐熱性ポリイミドを与え得るテトラ
カルボン酸成分としては、3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル
二無水物、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,
5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2
−ビス(2,5−ジカルボキシフェニル)プロパン二無
水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)
エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)スルホン二無水物などの芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物や、シクロペンタンテトラカルボン酸二無
水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、メチ
ルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物などの脂環
族系のテトラカルボン酸二無水物や、これらのテトラカ
ルボン酸やハ−フエステルなどが挙げられる。
【0013】前記のテトラカルボン酸成分は1種を単独
で使用してもよくあるいは2種以上を組み合わせて使用
してもよい。特に、高濃度のポリイミド重合体を得るた
めに溶媒への溶解性および耐熱性も高いテトラカルボン
酸成分として、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)エ−テル二無水物などが好ましい。
【0014】前記のジアミンの1成分であるジアミノポ
リシロキサンは、一般式(1) H2N−R1−[Si(R22−O−]n1−Si(R22−R1−NH2 (1) (但し、式中のR1は2価の炭化水素基又はフェニル基
を示し、R2は独立に炭素数1〜3のアルキル基または
フェニル基を示し、n1は3〜30の整数を示す。)で示
される化合物、好ましくは前記式中R1およびR2が炭素
数2〜6、特に炭素数3〜5の複数のメチレン基または
フェニレン基であるものが好ましい。また、前記式にお
いてn1が4〜30、特に4〜20であることが好まし
い。ジアミノポリシロキサンが混合物である場合には、
アミノ当量から計算される平均値のn1が3〜30の範囲
内であることが好ましい。
【0015】前記のジアミノポリシロキサンの具体的化
合物の例としてはα,ω−ビス(2−アミノエチル) ポ
リジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロ
ピル) ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−ア
ミノフェニル) ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス
(4−アミノ−3−メチルフェニル) ポリジメチルシロ
キサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル) ポリジフ
ェニルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノブチル)
ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
【0016】前記の複数のベンゼン環を有する芳香族ジ
アミンの具体例としては、1,4−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベ
ンゼンなどのベンゼン環を3個有する芳香族ジアミン、
あるいはビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]プロパン、1,4−ビス(4−アミノ
フェニル)ビフェニルなどのベンゼン環を4個有する芳
香族ジアミンなどが挙げられる。特に、この発明におい
て、前記の複数のベンゼン環を有する芳香族ジアミンと
して2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン(BAPP)を好適に使用することができ
る。
【0017】前記の極性基を有する芳香族ジアミンの具
体例としては、2,2−ビス〔4−(4−アミノ,3−
ハイドロキシフェノキシ)フェニル〕プロパンなどのビ
ス(ハイドロキシフェニキシフェニル)アルカン化合物
類、4,4’−ビス(4−アミノ,3−ハイドロキシフ
ェノキシ)ビフェニルなどのビス(ハイドロキシフェノ
キシ)ビフェニル化合物類などのOH基を有するジアミ
ン化合物を挙げることができる。
【0018】また、前記の極性基を有する芳香族ジアミ
ンの他の具体例としては、3,5−ジアミノ安息香酸、
2,4−ジアミノ安息香酸などのベンゼンカルボン酸
類、3,3’−ジアミノ,4,4’−ジカルボキシビフ
ェニル、4,4’−ジアミノ,3,3’−ジカルボキシ
ビフェニル、4,4’−ジアミノ,2,2’−ジカルボ
キシビフェニル、4,4’−ジアミノ,2,2’,5,
5’−テトラカルボキシビフェニルなどのカルボキシビ
フェニル化合物類、3,3’−ジアミノ,4,4’−ジ
カルボキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ,
3,3’−ジカルボキシジフェニルメタン、4,4’−
ジアミノ,2,2’−ジカルボキシジフェニルメタン、
2,2−ビス〔3−アミノ,4,−カルボキシフェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−アミノ,3−カルボ
キシフェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノ,2,
2’,5,5’−テトラカルボキシビフェニルなどのカ
ルボキシジフェニルアルカン化合物類、3,3’−ジア
ミノ,4,4’−ジカルボキシジフェニルエ−テル、
4,4’−ジアミノ,3,3’−ジカルボキシジフェニ
ルエ−テル、4,4’−ジアミノ,2,2’−ジカルボ
キシジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノ,2,
2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルエ−テル
などのカルボキシジフェニルエ−テル化合物類、2,2
−ビス〔4−(4−アミノ,3−カルボキシフェノキ
シ)フェニル〕プロパンなどのビス(カルボキシフェノ
キシフェニル)アルカン化合物類、4,4’−ビス(4
−アミノ,3−カルボキシフェノキシ)ビフェニルなど
のビス(カルボキシフェノキシ)ビフェニル化合物類な
どのCOOH基を有するジアミン化合物を挙げることが
できる。
【0019】また、各成分を有機溶媒中、各成分の反応
割合をジアミン全量に対してテトラカルボン酸成分がほ
ぼ当量となる量、好適にはジアミン1モルに対してテト
ラカルボン酸成分が0.95〜1.2モル程度のモル比
にして反応させることによって得ることができる。ま
た、ポリイミドシロキサンとしては、高分子量のものか
らオリゴマ−といわれるものも使用できるが、対数粘度
(0.5g/100ml)が0.16〜3のものが好ま
しい。
【0020】上記の反応における有機溶媒としては、含
窒素系溶媒、例えばN,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、イミダゾ−ル、N−メチルカプロラクタムな
ど、含硫黄原子溶媒、例えばジメチルスルホキシド、ジ
エチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスル
ホン、ヘキサメチルスルホルアミドなど、含酸素溶媒、
例えばフェノ−ル系溶媒、例えばクレゾ−ル、フェノ−
ル、キシレノ−ルなど、エ−テル系溶媒例えばジエチレ
ングリコ−ルジメチルエ−テル(ジグライム)、トリエ
チレングリコ−ルジメチルエ−テル(トリグライム)、
テトラグライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、γ
−ブチロラクトンなどの有機極性溶媒を挙げることがで
きる。特に、この発明において有機溶媒として、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコ−ルジメ
チルエ−テル、トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テ
ル、γ−ブチロラクトンを好適に使用することができ
る。
【0021】この発明における前記の(b)エポキシ樹脂
としては、ビスフェノ−ルA型又はビスフェノ−ルF型
エポキシ樹脂(例えば、油化シェルエポキシ社製、商品
名:エピコ−ト807、828、828EL)、フェノ
−ルノボラック型エポキシ樹脂、アルキル多価フェノ−
ル型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬株式会社製、RE
701、RE550Sなど)、多官能型エポキシ樹脂
(例えば、住友化学工業株式会社製、ELM−100な
ど)、グリシジルエ−テル型エポキシ樹脂、グリシジル
エステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ
樹脂(例えば、三菱ガス化学株式会社製、商品名:テト
ラッドX)などを挙げることができる。前記のエポキシ
樹脂は、融点が90℃以下、特に0〜80℃程度である
もの、あるいは、30℃以下の温度で液状であるものが
特に好ましい。
【0022】特に、この発明においては、多官能型エポ
キシ樹脂とビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノ−ルF型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポ
キシ樹脂、アルキル多価フェノ−ル型エポキシ樹脂、多
官能型エポキシ樹脂、グリシジルエ−テル型エポキシ樹
脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂およびグリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂の少なくとも1種を組み合わせ
て使用することが好ましい。
【0023】この発明における前記の(c)エポキシ変性
ポリシロキサンとしては、末端に水酸基、カルボキシル
基、又はアミノ基を有する反応性ポリシロキサンと、ビ
スフェノ−ル型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型
エポキシ樹脂、グリシジルエ−テル型エポキシ樹脂、又
はグリシジルエステル型エポキシ樹脂であるエポキシ化
合物とを反応させて得られる末端にエポキシ基を少なく
とも1つ有するエポキシ変性ポリシロキサンが挙げられ
る。
【0024】この発明における前記の(d)エポキシ硬化
剤としては、それ自体公知の硬化剤、例えば、イミダゾ
−ル類[2−アルキル−4−メチルイミダゾ−ル、2−
アルキル−4−エチルイミダゾ−ル、1−(2−シアノ
エチル)−2−アルキルイミダ−ル、2−フェニルイミ
ダゾ−ル等]、第3級アミン類、トリフェニルフォスフ
ィン類等の硬化触媒、ジシアンジアミド類、ヒドラジン
類、芳香族ジアミン類、フェノ−ルノボラック型硬化剤
(明和化成株式会社製、フェノ−ルノボラク:H−1、
H−5等)などの重付加型硬化剤、有機過酸化物等を挙
げることができる。硬化剤は適宜公知の硬化促進剤とと
もに使用してもよい。この発明においては、(d)エポキ
シ硬化剤としてフェノ−ルノボラック型硬化剤を使用す
ることが好ましい。
【0025】この発明における前記の前記の(e)シラン
カップリング剤としては、アミノシランカップリング
剤、グリシドキシシランカップリング剤、ビニルシラン
カップリング剤、メルカプトンカップリング剤、メタク
リロキシシランカップリング剤等が挙げられる。このう
ち、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東
レ・ダウコ−ニング・シリコ−ン株式会社製、SH60
40)等が好適である。
【0026】この発明における前記の(f)ビスマレイミ
ド−トリアジン樹脂としては、例えば、ビスマレイミド
成分とシアネ−ト基を有するトリアジンモノマ−又はプ
レポリマ−成分とから得られた、イミド基とトリアジン
環とを有する公知の熱硬化性樹脂であって、アクリル酸
エステル類、ジビニルベンゼン、スチレン、トリアリル
イソシアネ−ト等で0〜30重量%変性されていてもよ
く、特に三菱瓦斯化学社の[BTレジン]等を好適に挙げ
ることができる。
【0027】この発明の耐熱性接着剤は、前記の(a)ポ
リイミドシロキサン、(b)エポキシ樹脂、(c)エポキシ変
性ポリシロキサン、(d)エポキシ硬化剤、(e)シランカッ
プリング剤、および(f)ビスマレイミド−トリアジン樹
脂の好適量を適当な有機溶媒に均一に分散させ、攪拌・
混合し溶液組成物とした後有機溶媒を乾燥除去すること
によって容易に得ることができる。有機溶媒としては、
前述のポリイミドシロキサンの製造に使用される有機極
性溶媒、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、γ
−ブチロラクトン、シクロペンタノンなどの酸素原子を
分子内に有する溶媒やN−メチル−2−ピロリドン等の
アミド系溶剤を好適に使用することがでる。溶媒は1種
のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用しても
よい。前記接着剤の溶液組成物は、前記の全成分が、適
当な有機溶媒中に、特に10〜50重量%、さらに好ま
しくは15〜40重量%程度の濃度で均一に溶解されて
いる接着剤の溶液組成物(ワニス)として使用され、そ
の溶液粘度(30℃)が、0.1〜10000ポイズ程
度、特に0.2〜1000ポイズ程度であることが好ま
しい。
【0028】前記の接着剤は(a)、(b)、(c)、(d)、(e)
および(f)からなる成分が、主成分として(特に60重
量%以上、さらに好ましくは90〜100重量%程度)
含有されている接着剤であればよいが、前記の各成分
に、さらに他の硬化性樹脂成分、例えばビスマレイミド
樹脂、シアナ−ト樹脂等を含有させてもよい。
【0029】また、前記の溶液組成物には、日本アエロ
ジル社製の二酸化ケイ素(例えば、商品名:アエロジル
200、アエロジル300、アエロジルR202、アエ
ロジルR972等)、シオノギ製薬株式会社製の酸化ケ
イ素(商品名:カ−プレックス80等)、キャボット社
製の酸化ケイ素(商品名:キャボシ−ルTS−720
等)、タルクなどの微細な無機フィラ−が配合されてい
てもよい。無機フィラ−の量は(a)ポリイミドシロキサ
ン100重量部に対して10重量部以下、例えば5〜1
0重量部であってもよい。
【0030】この発明の耐熱性接着剤は、厚み20μm
以下、好適には7.5〜20μmのポリイミドフィルム
および金属層とに介在させて重ね、250℃未満の温
度、好適には180℃以上で250℃未満の温度、50
kgf/cm2以下の圧力で0.5〜1000分間圧着
し、さらに必要であれば圧力開放下に250℃未満の温
度で、10分〜24時間程度加熱することによって接着
することができる。
【0031】この発明においては、前述の各(a)〜(f)成
分を含む接着剤を、耐熱性フィルム、例えば、ポリイミ
ドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエ−テルエ−テ
ルケトン、PEEKフィルム、ポリエ−テルスルホンフ
ィルム、好適には厚さ10〜25μm程度の耐熱性フィ
ルムの片面あるいは両面に溶媒が1重量%以下にまで除
去された(好ましくは溶媒残存割合が0.5重量%以下
である)未硬化状態で厚さが約2〜10μm程度の薄層
として形成したものが好ましい。前記の接着剤層の上に
耐熱性又は熱可塑性樹脂フィルムのフィルムを保護フィ
ルムとして積層してもよい。
【0032】前記耐熱性フィルムの一例であるポリイミ
ドフィルムとしては、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物とパラ−フェニレンジアミン
とから得られる芳香族ポリイミドフィルム(例えば、宇
部興産株式会社製、UPILEX−Sタイプポリイミド
フィルム)、各種カプトンフィルム(カプトン、デュポ
ン社あるいは東レ・デュポン株式会社製)や各種アピカ
ル(鐘淵化学工業社製)を好適に使用することができ
る。
【0033】特にポリイミドフィルムとして、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
あるいは3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物と場合によりさらにピロメリット酸二
無水物の芳香族テトラカルボン酸二無水物およびパラ−
フェニレンジアミンと場合によりさらに4,4’−ジア
ミノジフェニルエ−テルの芳香族ジアミンとから得られ
るポリアミック酸の有機溶媒溶液にイミド化触媒を存在
させたワニスから溶液流延法によって形成されるポリイ
ミドフィルムが好適である。
【0034】この発明において接着剤を設ける耐熱性フ
ィルムとしては、厚み7.5〜20μmのポリイミドフ
ィルムが好適である。他の耐熱性フィルムに耐熱性接着
剤を積層した場合には厚み7.5〜20μmのポリイミ
ドフィルムに転写して使用することが好ましい。特に、
耐熱性フィルムとして、線膨張係数(JIS K719
7に従って測定)が10〜25ppmで引張弾性率が4
50〜1100kgf/mm2であるものが好ましい。
【0035】また、厚み7.5〜20μmのポリイミド
フィルムは、耐熱性表面処理剤処理やアルカリ水溶液処
理などの湿式表面処理法、プラズマ放電処理やコロナ放
電処理などの乾式表面処理法によって表面処理したもの
が好ましい。これらの表面処理はそれ自体公知の方法に
よって行うことができる。
【0036】耐熱性フィルムの片面あるいは両面に未硬
化の接着剤の薄層を積層する方法としては、例えば、前
記の耐熱性フィルム又は熱可塑性フィルム上に前記接着
剤の溶液組成物を所定厚みに塗布・乾燥して未硬化の接
着剤の薄層を有する2枚のフィルムを形成した後、加熱
されたロ−ル(ラミネ−トロ−ル)間を通すことによっ
て転写先用のポリイミドフィルムの面に転写する方法、
あるいは、ポリイミドフィルムの片面に前記接着剤の溶
液組成物を所定厚みに塗布・乾燥して未硬化の接着剤の
薄層を形成する方法、またこのようにして未硬化の接着
剤の薄層を形成した後さらに他の面に同様にして接着剤
の薄層を形成する方法のいずれの方法によっても行うこ
とができる。
【0037】前記の接着剤の溶液組成物の乾燥は、前述
の各(a)−(f)成分が有機溶媒に均一に溶解されている接
着剤の溶液組成物を、フィルム上に塗布し、その塗布層
を80〜200℃の範囲内温度で20秒〜100分間の
範囲内で乾燥して、溶媒が前記のように実質的に除去さ
れた薄層として形成することが好ましい。
【0038】この発明においては、前記の耐熱性接着剤
を介して、厚み7.5〜20μmのポリイミドフィルム
の片面あるいは両面に金属層を重ね合わせた後、加熱圧
着してなる積層物を得ることができる。この金属層とし
ては、厚み3〜20μmの金属箔、好適には銅箔、ある
いは厚み7.5〜125μmのポリイミドフィルムの片
面あるいは両面に蒸着および金属メッキによって直接厚
み3〜18μm、特に3〜12μmの金属膜を形成する
かあるいは熱可塑性ポリイミドなどの耐熱性接着剤を介
して金属箔を積層して金属層を設けたものが挙げられ
る。前記の金属としては、アルミニウム、銅、ニッケ
ル、パラジウム、クロム、モリブデンや各種合金などが
挙げられる。回路金属としては、銅が好適である。
【0039】この発明の金属層/耐熱性接着剤/ポリイ
ミドフィルムの積層物を得る場合、例えば、金属層と厚
み7.5μmのポリイミドフィルムとを重ね、250℃
未満の温度、好適には180℃以上で250℃未満の温
度、50kg/cm2以下の圧力で0.5〜1000分
間圧着し、さらに必要であれば圧力開放下に、好適には
窒素ガスなどの不活性ガス存在下に250℃未満の温度
で10分〜24時間程度加熱することによって接着する
ことが好ましい。
【0040】この発明によれば、厚み20μm以下のポ
リイミドフィルムであっても銅箔などの金属箔と250
℃未満の温度で圧着して、90°剥離でのピ−ル強度が
500kgf/cm以上(好適には600kgf/cm
以上)、PCT後の90°剥離でのピ−ル強度が300
kgf/cm以上で、実用的レベルの密着力を達成する
ことができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例を示し、この発明をさらに詳し
く説明する。以下の実施例においては、分子量の目安と
しての対数粘度(ηinh)は、樹脂成分濃度が0.5
g/100ml溶媒となるように、ポリイミドシロキサ
ンを、N−メチル−2−ピロリドンに均一に溶解して樹
脂溶液を調製し、その溶液の溶液粘度および溶媒のみの
溶媒粘度をキャノンフェンスケ型粘度計を用いて30℃
で測定し常法により求めた。
【0042】ポリイミドシロキサンフィルムの軟化温度
は、粘弾性試験における粘弾性ピ−クのTanδ(高温
側)をレオメトリック社製のメカニカルスペクトロメ−
タ−RDS−2を用いて求めた値である。ポリイミドシ
ロキサンの弾性率については、インテスコ社製の引張試
験機を用いて、引張速度5mm/分の条件で測定した。
【0043】剥離強度については、圧着した積層体を1
cm幅に切断して得た試料をインテスコ社製の引張試験
機を用いて、剥離速度50mm/分で、測定温度25℃
で90°剥離試験を行って測定して求めた。耐湿性(P
CT)については、上記試料を121℃、湿度100%
の条件で60時間保持した後の剥離強度、接着剤の色の
変化を調べて評価した。
【0044】参考例1 温度計、仕込み・留出口及び攪拌機を備えたガラス製フ
ラスコに、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物(a−BPDA)9モル、ω,ω’−ビ
ス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(D
APSi)[前記の一般式(1)において、n:9]2
モル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン(BAPP)7モル、および有機極性
溶媒としてN−メチル2−ピロリドン5000gを入
れ、窒素気流中で50℃まで昇温し、この温度で2時間
攪拌して、アミック酸オリゴマ−を生成させ、次いで、
その反応液を200℃に昇温して、その温度で3時間攪
拌してポリイミドシロキサンを生成させた。次にこのポ
リイミドシロキサン溶液を純水を用いて析出、水洗を2
回行い、乾燥器にて200℃で乾燥を行った。このポリ
イミドシロキサンは、シロキサン単位含有率が22モル
%、イミド化率が95%以上であり、対数粘度が0.4
であった。
【0045】このポリイミドシロキサンの厚み25μm
のフィルムについて測定した物性を次に示す。
【0046】参考例2 各成分の割合を変えた他は参考例1と同様にしてポリイ
ミドシロキサンを生成させた。このポリイミドシロキサ
ンは、シロキサン単位含有率が40モル%、イミド化率
が95%以上であり、対数粘度が0.48であった。こ
のポリイミドシロキサンの厚み25μmのフィルムにつ
いて測定した物性を次に示す。
【0047】比較例1 厚み12.5μmのポリイミドフィルム(宇部興産社
製、ユ−ピレックスSタイプ)に、市販のアクリル系耐
熱性接着剤(デュポン社製、パイララックス)をアプリ
ケ−タ−にて乾燥時の厚みが5μmになるように塗布し
た。次いで、90℃で30分間乾燥を行い、18μm厚
の電解銅箔(処理面)を用いて、200℃、20kgf
/cm2で1時間圧着して積層物を得た。この積層物に
ついて90°剥離でのピ−ル強度を測定したところ、1
00gf/cmであり実用的レベルに達しなかった。
【0048】実施例1 前記の参考例1で製造されたポリイミドシロキサン10
0重量部、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エ
ピコ−ト152)35重量部、多官能エポキシ樹脂(住
友化学工業株式会社製、ELM−100)15重量部、
エポキシ変性ポリシロキサン(東レダウコ−ニング社
製、BY16−845)5重量部、フェノ−ルノボラッ
ク樹脂(明和化成株式会社製、H−1)18重量部、フ
ェノ−ルノボラック樹脂(明和化成株式会社製、MEH
−8000H)8重量部、2−フェニルイミダゾ−ル
(四国化成工業株式会社、2PZ)1重量部、シランカ
ップリング剤(東レダウコ−ニング社製、SH−604
0)5重量部、およびテトラヒドロフラン(THF)4
00重量部を室温(25℃)で約60時間攪拌して均一
な耐熱性接着剤溶液組成物を調製した。
【0049】この耐熱性接着剤溶液組成物を厚み12.
5μmの芳香族ポリイミドフィルム(宇部興産株式会社
製、ユ−ピレックスSタイプ、線膨張係数10ppm、
引張弾性率1000kg/mm2)の片面に乾燥後の厚
みが5μmとなるように塗布し、次いで、その塗布層を
90℃で30分間乾燥して、ポリイミドフィルム上に厚
さ約5μmの接着剤層(未硬化の乾燥された層、溶媒残
存率:0.1重量%以下)を形成し、積層物を得た。
【0050】この積層物の耐熱性接着剤面と電解銅箔と
を重ね合わせ、200℃、20kgf/cm2で1時間
圧着し、次いで窒素雰囲気下に開放圧で240℃で、1
時間加熱して、フレキシブル銅箔基板である積層物を得
た。この積層物について90°剥離でのピ−ル強度を測
定したところ、600gf/cmであり、PCT後の9
0°剥離でのピ−ル強度を測定したところ、300gf
/cmで、実用的レベルであった。
【0051】実施例2 ポリイミドシロキサンとして、参考例2で製造されたポ
リイミドシロキサンを使用した他は実施例1と同様にし
て、耐熱性接着剤を得た。そして、この耐熱性接着剤を
使用して積層物を得た。この積層物について、90°剥
離でのピ−ル強度およびPCT後の90°剥離でのピ−
ル強度を測定したところ、各々700gf/cm、30
0gf/cmで、実用的レベルであった。
【0052】実施例3 溶媒以外の各成分として、前記の参考例1で製造された
ポリイミドシロキサン100重量部、エポキシ樹脂とし
てエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコ−ト
807)23重量部、エポキシ変性ポリシロキサンとし
てエポキシ変性ポリシロキサン(東レダウコ−ニング社
製、BY16−845)5重量部、フェノ−ルノボラッ
ク樹脂としてフェノ−ルノボラック樹脂(明和化成株式
会社製、H−1)7重量部、触媒(四国化成工業株式会
社、2E4MZ)1重量部、シランカップリング剤(信
越化学社製、KEM−903)2重量部およびシランカ
ップリング剤(東レダウコ−ニング社製、SH−604
0)5重量部使用した他は実施例1と同様にして、耐熱
性接着剤を得た。そして、この耐熱性接着剤を使用して
積層物を得た。この積層物について測定した90°剥離
でのピ−ル強度は800kgf/cm、PCT後の90
°剥離でのピ−ル強度は300gf/cmで、実用的レ
ベルであった。
【0053】実施例4 溶媒以外の各成分として、前記の参考例1で製造された
ポリイミドシロキサン100重量部、エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製、エピコ−ト828EL)12重
量部、多官能エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製、
ELM−100)28重量部、エポキシ変性ポリシロキ
サン(東レダウコ−ニング社製、BY16−845)9
重量部、フェノ−ルノボラック樹脂(明和化成株式会社
製、H−1)17重量部、フェノ−ルノボラック樹脂
(明和化成株式会社製、H−5)5重量部、2−フェニ
ルイミダゾ−ル(四国化成工業株式会社、2PZ)1重
量部、シランカップリング剤(東レダウコ−ニング社
製、SH−6040)3重量部、およびシランカップリ
ング剤(東レダウコ−ニング社製、SZ−6023)4
重量部使用した他は実施例1と同様にして、耐熱性接着
剤を得た。そして、この耐熱性接着剤を使用して積層物
を得た。この積層物について測定した90°剥離でのピ
−ル強度は800kgf/cm、PCT後の90°剥離
でのピ−ル強度は400gf/cmで、実用的レベルで
あった。
【0054】実施例5 溶媒以外の各成分として、前記の参考例1で製造された
ポリイミドシロキサン100重量部、エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製、エピコ−ト807)36重量
部、多官能エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エ
ピコ−ト152)15重量部、エポキシ変性ポリシロキ
サン(東レダウコ−ニング社製、BY16−845)5
重量部、フェノ−ルノボラック樹脂(明和化成株式会社
製、H−1)25重量部、触媒(四国化成工業株式会
社、2MZ)1重量部、およびシランカップリング剤
(信越化学社製、KBE403)3重量部使用した他は
実施例1と同様にして、耐熱性接着剤を得た。そして、
この耐熱性接着剤を使用して積層物を得た。この積層物
について測定した90°剥離でのピ−ル強度は500k
gf/cm、PCT後の90°剥離でのピ−ル強度は3
00gf/cmで、実用的レベルであった。
【0055】実施例6 溶媒以外の各成分として、前記の参考例1で製造された
ポリイミドシロキサン100重量部、エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製、エピコ−ト828EL)12重
量部、ビスマレイミド−トリアジン樹脂(三菱瓦斯化学
社製、BT2100)28重量部、2−フェニルイミダ
ゾ−ル(四国化成工業株式会社、2PZ)1重量部、お
よびシランカップリング剤(信越化学社製、KBE40
3)3重量部使用した他は実施例1と同様にして、耐熱
性接着剤を得た。そして、この耐熱性接着剤を使用して
積層物を得た。この積層物について測定した90°剥離
でのピ−ル強度は800kgf/cm、PCT後の90
°剥離でのピ−ル強度は400gf/cmで、実用的レ
ベルであった。
【0056】
【発明の効果】この発明の耐熱性接着剤は、比較的低い
温度のプレスで極薄のポリイミドフィルムに対して十分
な接着性が得られ、実用上充分な密着性を有している。
また、PCT後のピ−ル強度についても実用上充分な密
着性を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 183/04 C09J 183/04 Fターム(参考) 4F100 AB01A AB01E AH03B AH03D AH06B AH06D AK33B AK33D AK49B AK49C AK49D AK49J AK52B AK52D AK52J AK53B AK53D AK80B AK80D AL05B AL05D AL06B AL06D AT00C BA02 BA03 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10E BA26 CA02B CA02D EH46 EJ17 GB43 JJ03 JL11 YY00C 4J004 AA11 AA12 AA13 AB04 CA06 EA05 4J040 DN062 EB032 EC002 EH031 EK031 HD32 KA16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリイミドシロキサン100重量
    部、(b)エポキシ樹脂5〜100重量部、(c)エポキシ変
    性ポリシロキサン0〜50重量部、(d)エポキシ硬化剤
    0〜100重量部、(e)シランカップリング剤0〜50
    重量部、および(f)ビスマレイミド−トリアジン樹脂0
    〜100重量部からなり、厚み20μm以下のポリイミ
    ドフィルムと金属箔とを250℃未満の温度で圧着する
    ことができる耐熱性接着剤。
  2. 【請求項2】 各成分の割合が、(a)ポリイミドシロキ
    サン100重量部、(b)エポキシ樹脂15〜100重量
    部、(c)エポキシ変性ポリシロキサ0.1〜50重量
    部、(d)エポキシ硬化剤0.1〜100重量部、(e)シラ
    ンカップリング剤0.1〜50重量部、および(f)ビス
    マレイミド−トリアジン樹脂0〜100重量部である請
    求項1に記載の耐熱性接着剤。
  3. 【請求項3】 (d)エポキシ硬化剤が、フェノ−ルノボ
    ラック型硬化剤を含む請求項1あるいは2に記載の耐熱
    性接着剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱性
    接着剤を厚み7.5〜20μmのポリイミドフィルムの
    片面あるいは両面に設けてなる積層物。
  5. 【請求項5】 各耐熱性接着剤の厚みが2〜10μmで
    ある請求項4に記載の積層物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱性
    接着剤を介して、厚み7.5〜20μmのポリイミドフ
    ィルムの片面あるいは両面に金属層を重ね合わせた後、
    加熱圧着してなる積層物。
  7. 【請求項7】 金属層が、基板フィルムの片面あるいは
    両面に直接あるいは耐熱性接着剤を介して金属層を設け
    たものである請求項6に記載の積層物。
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