JPH05310623A - フェノール類の製造 - Google Patents

フェノール類の製造

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JPH05310623A
JPH05310623A JP4147901A JP14790192A JPH05310623A JP H05310623 A JPH05310623 A JP H05310623A JP 4147901 A JP4147901 A JP 4147901A JP 14790192 A JP14790192 A JP 14790192A JP H05310623 A JPH05310623 A JP H05310623A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アニリン、ビスフェノール類、アルキルフェ
ノール類及びフェノール樹脂の中間体等として非常に重
要なフェノール類の製造方法を提供する。 【構成】 周期律表第VIII族の貴金属とIIIa〜
VIIa,IIb,IVb及びVb族より選ばれた一種
以上からなる卑金属酸化物を担体に担持し、溶液で洗浄
した触媒又は、IIIa〜VIIa,IIb,IVb及
びVb族より選ばれた一種以上からなる卑金属酸化物を
担体に担持した後、VIII族の貴金属を担持した触媒
を用い、芳香族化合物を含酸素ガスと反応させるか又
は、含酸素ガスと含水素ガスを交互に反応させフェノー
ル類を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアニリン、ビスフェノー
ル類、アルキルフェノール類およびフェノール樹脂の中
間体等として化学工業において非常に重要なフェノール
類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香環にヒドロキシル基を有するフェノ
ール類のうち、最も代表的な化合物であるフェノールは
その大部分がキュメン法により製造されている。しか
し、キュメン法フェノール製造プロセスはアルキル化、
酸化、分解等の多段の工程からなり、また、フェノール
と等モルのアセトンを副生するといった問題を抱えてい
る。
【0003】このキュメン法に代わるものとしてはベン
ゼンからクロルベンゼンを経るラシッヒ法、トルエンか
ら安息香酸を経るトルエン酸化法などのプロセスがあ
り、工業化されている。しかし、これらの既存プロセス
も装置の腐食、多段工程による設備費の増加、固体やス
ラリーを扱うための煩雑さ等の問題がある。
【0004】また、芳香環にヒドロキシル基を有する多
環式芳香族化合物に関しては、非縮合環式化合物である
ジフェニルや、縮合環式化合物であるナフタレンを原料
にスルホン化し、それぞれナフトールやフェニルフェノ
ールを製造する方法が工業的に確立されている。しか
し、このプロセスでも同様に酸、アルカリによる装置の
腐食等の問題がある。
【0005】この様に、ヒドロキシル基を有する芳香族
化合物の既存プロセスは多くの問題点がある為、対応す
る芳香族化合物を直接酸化して、目的とするフェノール
類を得ようとする試みが成されてきた。例えば、フェノ
ール類の最も代表的化合物であるフェノールを得る方法
として、ベンゼンを600℃前後の高温で酸化する方法
や、室温付近の温和な条件で酸化する反応も報告されて
いる。例えば、特開昭56−87527号公報は、燐お
よび亜鉛等あるいは燐、銀および亜鉛等の金属酸化物又
は燐酸塩を触媒としてメタノール共存下で直接酸化しフ
ェノールを製造している。また、特開昭61−8533
8号公報は液相中、金属ポルフィリン、イミダゾール、
白金および水素存在下、ベンゼンと酸素を反応させフェ
ノールを製造する方法を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、既存プ
ロセスに代わって芳香族化合物を直接酸化することによ
りフェノール類を製造する方法について従来より種々提
案されているが、これらの方法において対応するフェノ
ール類への転化率や選択率等については、未だ多くの改
良すべき点が残っている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み、
本発明者らは、芳香族化合物の酸化を効率よく行う方法
につき鋭意研究を進め、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は周期律表第VIII族の貴
金属とIIIa,IVa,Va,VIa,VIIa,I
Ib,IVbおよびVb族より選ばれた一種以上からな
る卑金属酸化物を担体に担持し、酸性、塩基性又は中性
の溶液で洗浄した触媒又は、IIIa,IVa,Va,
VIa,VIIa,IIb,IVbおよびVb族より選
ばれた一種以上からなる卑金属酸化物を担体に担持し、
酸性、塩基性又は中性の溶液で洗浄した後、VIII族
の貴金属を担持した触媒を用い、芳香族化合物を含酸素
ガスを含水素ガスからなる混合ガスと反応させるか又
は、含酸素ガスと含水素ガスに交互に反応させフェノー
ル類を製造する方法である。
【0009】以下に本発明について、更に詳細に説明す
る。
【0010】本発明の方法において、触媒として共存さ
せ使用される周期律表第VIII族の貴金属としてはパ
ラジウム、ロジウム、ルテニウム、白金、イリジウム、
およびこれらの混合物を挙げることができる。これらの
金属を担持する場合、原料としては、ハロゲン化物、硝
酸塩、硫酸塩、無機錯塩、有機酸塩などが挙げらる。
【0011】例えば、パラジウムの場合、塩化パラジウ
ム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム等各種の無機酸
塩、テトラアンミンジクロロパラジウム等の無機錯体、
酢酸パラジウム等の有機酸塩が挙げられる。これらの貴
金属成分の担持量は、全触媒重量に対して、金属として
通常0.01〜20重量%であり、好ましくは0.01
〜15重量%である。担持する貴金属の量が20重量%
を越えると、反応速度が大きくなる傾向があるものの、
高価な貴金属を多量に使用するため、製造コストの上昇
を招くことになる。一方、貴金属が0.01重量%より
少ないと反応速度が遅くなり、工業プロセス上経済性が
失われる。
【0012】これらの貴金属を触媒として使用する時
に、還元処理が必要である。この還元処理は反応前に行
なっても、反応中に還元することによって活性化して
も、差し支えない。この還元方法に特に制限はないが、
通常の方法、例えばギ酸ナトリウム、ホルムアルデヒド
やヒドラジン等の溶液で行う湿式還元法、または、水素
や一酸化炭素等を窒素やヘリウム等の不活性ガスで希釈
した還元性ガスで行う乾式還元法を用いることができ
る。還元処理温度は周期律表第VIII族の貴金属が還
元されれば特に制限はないが、通常、湿式還元法では0
〜200℃、乾式還元法では0〜500℃で行なえばよ
い。
【0013】本発明の方法において、共存させ使用され
るもう一方の触媒成分である卑金属酸化物は、周期律表
IIIa,IVa,Va,VIa,VIIa,IIb,
IVbおよびVb族の卑金属酸化物より選ばれた一種以
上からなる。卑金属酸化物の例として、周期律表III
a族の酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化セリウ
ム、IVa族の酸化ジルコニウム、Va族の五酸化バナ
ジウム、VIa族の酸化クロム、酸化モリブデン、酸化
タングステン、VIIa族の酸化マンガン、IIb族の
酸化亜鉛、IVb族の酸化すず、Vb族の酸化ビスマス
等の単一成分の卑金属酸化物や酸化モリブデン−酸化ビ
スマス、酸化モリブデン−酸化リン等の二種以上の卑金
属酸化物から成るものをあげることができる。卑金属酸
化物の成分の担持量は全触媒重量に対し卑金属酸化物と
して、通常0.5〜99重量%で好ましくは0.5〜2
0重量%である。
【0014】卑金属酸化物を担持する場合、その原料と
しては、例えば、アンモニウム塩、硝酸塩、塩化物、無
機酸塩、酢酸塩、酸化物等が利用できる。これらの例と
しては、メタバナジン酸アンモニウム、モリブデン酸ア
ンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム、硝酸イ
ットリウム、硝酸ランタン、硝酸亜鉛、硝酸ビスマス、
オキシ硝酸ジルコニウム、塩化クロム、塩化スズ、酢酸
マンガン、酸化ニオブ等が挙げられる。これらの卑金属
酸化物の原料は常法により、担持した後、熱処理して対
応する卑金属酸化物とする。最終的に卑金属酸化物が得
られれば熱処理の方法に特に制限はないが、例えば、酸
素含有ガス等の流通下あるいは非流通下において、20
0〜1000℃の温度で熱処理すればよい。
【0015】本発明の方法においては貴金属及び卑金属
酸化物は担体に担持させて使用する。この担体として
は、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア
あるいはこれらの複合酸化物、および、活性炭など一般
に担体として使用されているものを例示できる。使用で
きる担体には、先に挙げた卑金属酸化物と同一のものも
あるが、担体と同じ卑金属酸化物が担持されても何ら差
し支えない。これらの担体のうち、特にチタニア、ジル
コニアが好ましい。これらの担体に触媒成分を担持させ
る方法に特に制限はなく、公知の手法であれば良い。例
えば、貴金属の原料及び/あるいは卑金属酸化物の原料
の水溶液、懸濁液、酸性溶液、アルカリ性溶液、有機溶
液に担体を浸漬する、いわゆる含浸法で調製することが
できる。担体に触媒成分を担持する場合には、全触媒成
分を同時に担持させても、あるいは、逐次的に担持して
もいっこうに差し支えない。
【0016】本発明の方法においては、反応に用いるま
でに触媒を洗浄する。この触媒の洗浄方法については、
貴金属及び卑金属酸化物を担体に担持した触媒を洗浄す
る方法、又は、卑金属酸化物を担体に担持し、洗浄した
後、貴金属を担持する方法のいずれの方法を用いても何
ら差し支えない。触媒を洗浄する溶液は、酸性、塩基性
又は、中性の水溶液や有機溶液から選ぶ事が出来る。例
えば、水、塩酸、硫酸、硝酸、アンモニア水、水酸化ナ
トリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、ギ酸、酢酸、
プロピオン酸等を例示できる。洗浄温度は溶液にもよる
が、室温〜100℃の温度範囲で処理すれば十分であ
る。
【0017】洗浄の方法に特に制限はなく、回分式に行
っても、あるいは、連続式に行ってもいっこうに差し支
えない。回分式の場合における洗浄の回数や、連続式の
場合における洗浄液の通液量は触媒成分や担体によって
変化する為、一概には決められないが溶解される成分が
実質的に認められなくなるまで行っても良い。また、あ
らかじめ、周期律表VIII族の貴金属と卑金属酸化物
を担体に担持した触媒を洗浄した場合には、洗浄後に、
触媒の乾燥、焼成あるいは、還元といった前処理を行っ
ても構わない。
【0018】反応に使用する触媒量は、反応を連続式に
行う場合には反応速度や熱収支により決定される為、一
概に規定することは難しい。また、回分式あるいは半回
分式に反応を行う場合には、反応溶液に対して0.01
〜30重量%で良く、この範囲を越えれば反応装置の攪
拌に支障をきたす場合がある。
【0019】本発明の方法において、原料として使用で
きる芳香族化合物は、少なくとも1つ以上の芳香族環を
有する芳香族化合物であり、これらは、アルキル基、ヒ
ドロキシル基等の置換基で置換されていてもよい。この
ような、芳香族化合物として、例えば、ベンゼン、トル
エン、キシレンおよびアニソール等の単環式芳香族化合
物、ジフェニル、ジフェニルメタン、ジフェニルエーテ
ル等の非縮合多環式芳香族化合物、ナフタレン、インデ
ン等の縮合多環式芳香族化合物を挙げることができる。
【0020】本発明の方法において、反応は液相で行
い、必要なら溶媒を用いてもよい。溶媒としては、原料
である芳香族化合物それ自体を溶媒としてもよいし、ま
たは、他の適当な溶媒を用いてもよい。溶媒として使用
できるものとしては、例えば、有機溶媒としてはペンタ
ン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素類、アセトニト
リルなどのニトリル類、メチルエーテル、エチルエーテ
ルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンな
どのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル
類、アセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど
のアミド類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸が
挙げられ、これらのいずれか一種あるいは二種以上を混
合して溶媒とすることもできる。また、本反応は溶媒と
して水を使用することもできる。勿論、前述した有機溶
媒類に水を混合して用いても良い。また、これらの反応
溶媒に必要なら無機酸を添加することもできる。添加で
きる酸としては、リン酸、硫酸、硝酸などの無機酸を挙
げることができる。無機酸を添加する場合には、触媒の
成分の溶出、装置の腐蝕等の問題から0.5N以下の濃
度となるように用いるのが好ましい。溶媒の量にとくに
制限はないが、多すぎる場合は反応速度が遅くなるの
で、好ましくは溶媒濃度が反応溶液全体の1〜60重量
%となるように添加量を調整する。
【0021】本発明の方法においては、反応方法に特に
制限はなく、例えば、反応は原料である芳香族化合物、
触媒、含酸素ガス、含水素ガス及び必要であれば溶媒を
一度に反応装置に仕込む回分式であっても、反応装置に
含酸素ガス及び/又は含水素ガスを連続的に吹込む半回
分式であっても、あるいは、芳香族化合物、含酸素ガ
ス、含水素ガス等を連続的に供給すると共に未反応ガス
及び、反応液を連続的に抜出す連続式であってもよい。
また、供給するガスは窒素、へリウム、アルゴン、二酸
化炭素等の不活性ガスで希釈されていても構わない。含
酸素ガスは空気を利用することもできる。
【0022】含酸素ガスの供給量は、反応方法や反応条
件により変化するので、一概には決められないが、触媒
単位重量(g)当りの酸素ガス供給量は、0.01ml
/min〜1000ml/minで良い。0.01ml
/min未満では生産性が不充分となり、また、100
0ml/minを越えるとそれ以上供給する効果が小さ
く、また、ガスの転化率が小さくなるおそれがある。含
酸素ガスと含水素ガス中の酸素と水素の割合は特に制限
はなく任意に変えることができるが水素/酸素(モル
比)は好ましくは0.1〜10である。芳香族化合物を
連続的に供給する場合、触媒単位重量(g)当りの芳香
族化合物供給速度は1×10−5g/min〜10
/minで良い。1×10−5g/min未満では生産
性が不充分となり、また、10g/minを越える
と、未反応芳香族化合物の量が多くなり、経済的に不都
合となる場合がある。
【0023】反応温度及び圧力は原料である反応溶液が
反応中に液相であれば特に制限されない。反応速度を速
くする為に反応温度を高くする場合には加圧下での反応
を行なえばよい。実用的な温度範囲としては常温〜20
0℃である。反応温度が常温より低いと、芳香族化合物
の転化率が低くなり。一方、反応温度を200℃より高
くすると、生成物の選択率が低くなる場合がある。ま
た、圧力は通常、常圧〜200Kg/cmであるが、
好ましくは常圧〜50Kg/cmである。
【0024】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0025】実施例1 メタバナジン酸アンモニウム3.16gとシュウ酸1.
77gを蒸溜水40mlに溶かし、ここにシリカ(CA
RiACT−15;富士デヴィソン化学(株)製)9.
81gを加えた。湯浴上で蒸発乾固したのち、空気流通
下400℃で1時間加熱分解して、20wt%−V
/シリカを調製した。
【0026】テトラアンミンジクロロ白金58.5mg
を蒸溜水25mlに溶かしたものに上記の20wt%−
/シリカ6.31gを浸漬し湯浴上で蒸発乾固
したのち、水素流通下250℃で1時間還元して0.5
wt%−Pt/20wt%−V/シリカ触媒を調
製した。
【0027】触媒の洗浄処理として、0.5wt%−P
t/20wt%−V/シリカ1gを酢酸100m
lに加え、溶液の温度を60℃としてマグネチックスタ
ーラーで15分間攪拌した後、触媒を濾別した。同様の
洗浄操作を2回繰り返した。洗浄処理した触媒は湯浴上
で蒸発乾固したのち、窒素流通下250℃で30分間加
熱乾燥し次に、水素流通下250℃で1時間再還元し
た。
【0028】還流冷却器を取付けた100mlガラス製
反応器に反応溶液としてベンゼン20ml、酢酸25m
lを混合し、ここに上記の触媒0.1gを加えた。溶液
の温度を60℃としてマグネチックスターラーで撹拌し
ながら水素40ml/minを30分間供給して触媒の
活性化をおこなった。続いて、水素24ml/min,
空気38ml/minを同時に供給し1時間後に溶液中
の生成物をガスクロマトグラフィーで分析した。その結
果フェノールが0.400mmol、ベンゾキノンが微
少量(<0.005mmol)生成していた。
【0029】実施例2 実施例1において、酢酸洗浄液の代わりに水を用い、さ
らに洗浄回数を16回にした以外は実施例1と全く同様
にして触媒を調製し、反応を行なったところ、フェノー
ルが0.561mmol、ベンゾキノンが微少量(<
0.005mmol)生成していた。
【0030】実施例3 メタバナジン酸アンモニウム3.16gとシュウ酸1.
77gを蒸溜水40mlに溶かし、ここにシリカ(CA
RiACT−15;富士デヴィソン化学(株)製)9.
81gを加えた。湯浴上で蒸発乾固したのち、空気流通
下400℃で1時間加熱分解して、20wt%−V
/シリカを調製した。
【0031】20wt%−V/シリカ1gを酢酸
100mlに加え、溶液の温度を60℃としてマグネチ
ックスターラーで1時間攪拌した後、触媒を濾別した。
同様の洗浄操作を5回繰り返した後、触媒を湯浴上で蒸
発乾固したのち、窒素流通下250℃で30分間加熱乾
燥し、空気流通下400℃で1時間再焼成した。
【0032】テトラアンミンジクロロ白金6.2mgを
蒸溜水3mlに溶かしたものに上記のV/シリカ
0.680gを浸漬し湯浴上で蒸発乾固したのち、水素
流通下250℃で1時間還元して0.5wt%−Pt/
/シリカ触媒を調製した。
【0033】還流冷却器を取付けた100mlガラス製
反応器に反応溶液としてベンゼン20ml、酢酸25m
lを混合し、ここに上記の触媒0.1gを加えた。溶液
の温度を60℃としてマグネチックスターラーで撹拌し
ながら水素40ml/minを30分間供給して触媒の
活性化をおこなった。続いて、水素24ml/min,
空気38ml/minを同時に供給し1時間後に溶液中
の生成物をガスクロマトグラフィーで分析した。その結
果フェノールが0.258mmol、ベンゾキノンが微
少量(<0.005mmol)生成していた。
【0034】実施例4 実施例3において、20wt%−V/シリカの代
わりに同様にして調製した8wt%−V/シリカ
を用い、さらに洗浄回数を3回にした以外は実施例3と
全く同様にして触媒を調製し、反応を行なったところ、
フェノールが0.446mmol、ベンゾキノンが微少
量(<0.005mmol)生成していた。
【0035】実施例5 実施例4において、8wt%−V/シリカの代わ
りに同様にして調製した5wt%−V/シリカを
用いた以外は実施例4と全く同様にして触媒を調製し、
反応を行なったところ、フェノールが0.486mmo
l、ベンゾキノンが微少量(<0.005mmol)生
成していた。
【0036】実施例6 実施例4において、シリカに代えて、チタニア(堺化学
工業(株)製)を用い、さらに、洗浄回数を5回にした
以外は実施例4と全く同様にして触媒を調製し、反応を
行なったところ、フェノールが0.350mmol、ベ
ンゾキノンが微少量(<0.005mmol)生成して
いた。
【0037】実施例7 実施例6において、チタニアに代えて、ジルコニア(N
ORTON社製)を用い、触媒の洗浄操作で、酢酸の代
わりに1N−塩酸水溶液を用い、温度を25℃、とした
以外は実施例6と全く同様にして触媒を調製し、反応を
行なったとこフェノールが0.694mmol生成して
いた。
【0038】実施例8 実施例6において、触媒の洗浄操作で、酢酸の代わりに
1N−アンモニア水溶液を用いた以外は実施例6と全く
同様にして触媒を調製し、反応を行なったところ、フェ
ノールが0.460mmol、ベンゾキノンが0.01
6mmol生成していた。
【0039】比較例1 実施例1において触媒の洗浄操作を行わない以外は実施
例1と同様にして触媒を調製し、反応を行ったところ、
フェノールが0.224mmol、ベンゾキノンが微少
量(<0.005mmol)生成していた。
【0040】比較例2 比較例1において、20wt%−V/シリカの代
わりに8wt%−V/シリカを用いた以外は比較
例1と全く同様にして触媒を調製し、反応を行ったとこ
ろ、フェノールが0.317mmol、ベンゾキノンが
微少量(<0.005mmol)生成していた。
【0041】比較例3 比較例1において、20wt%−V/シリカの代
わりに5wt%−V/シリカを用いた以外は比較
例1と全く同様にして触媒を調製し、反応を行ったとこ
フェノールが0.393mmol、ベンゾキノンが微少
量(<0.005mmol)生成していた。
【0042】比較例4 比較例2において、シリカの代わりにジルコニア(NO
RTON社製)を用いた以外は比較例2と全く同様にし
て触媒を調製し、反応を行ったところ、フェノールが
0.557mmol生成していた。
【0043】比較例5 比較例4において、ジルコニアの代わりにチタニア(堺
化学工業(株)製)を用いた以外は比較例4と全く同様
にして触媒を調製し、反応を行ったところ、フェノール
が0.333mmol、ベンゾキノンが微少量(<0.
005mmol)生成していた。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば芳香族化合物の酸化を効
率良く行い、フェノール類を製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族化合物を含酸素ガスと含水素ガスか
    らなる混合ガスと反応させるか又は、含酸素ガスと含水
    素ガスを交互に反応させてフェノール類を製造するにあ
    たり、周期律表第VIII族の貴金属と、IIIa,I
    Va,Va,VIa,VIIa,IIb,IVbおよび
    Vb族より選ばれた一種以上からなる卑金属酸化物を担
    体に担持し、酸性、塩基性又は中性の溶液で洗浄した触
    媒を用いることを特徴とするフェノール類の製造方法。
  2. 【請求項2】芳香族化合物を含酸素ガスと含水素ガスか
    らなる混合ガスと反応させるか又は、含酸素ガスと含水
    素ガスを交互に反応させてフェノール類を製造するにあ
    たり、周期律表第IIIa,IVa,Va,VIa,V
    IIa,IIb,IVbおよびVb族より選ばれた一種
    以上からなる卑金属酸化物を担体に担持し、酸性、塩基
    性又は、中性の溶液で洗浄した後、VIII族の貴金属
    を担持した触媒を用いることを特徴とするフェノール類
    の製造方法。
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