JPH05310609A - 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 - Google Patents
2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法Info
- Publication number
- JPH05310609A JPH05310609A JP4148467A JP14846792A JPH05310609A JP H05310609 A JPH05310609 A JP H05310609A JP 4148467 A JP4148467 A JP 4148467A JP 14846792 A JP14846792 A JP 14846792A JP H05310609 A JPH05310609 A JP H05310609A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dialkylnaphthalene
- catalyst
- reaction
- metal oxide
- fluorine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 AlCl3 等のルイス酸以外の触媒を用い、
しかも固定床流通反応において長期間安定した活性を示
す選択的アルキル化技術による効率の良い2,6−ジア
ルキルナフタレン製造する方法及びそのための触媒を提
供する。 【構成】 アルキルナフタレン類又はナフタレンとアル
キルナフタレン類をフッ素を含有する金属酸化物触媒の
存在下に反応温度100〜600℃で反応させて2,6
−ジアルキルナフタレンを製造する。このフッ素を含有
する金属酸化物触媒はフォ−ジャサイトゼオライト等の
金属酸化物触媒をフッ素含有化合物でフッ素化処理する
などの方法により得ることができる。 【効果】 2,6−ジエチルナフタレンの選択率を高め
ることができ、しかも、長期間安定した活性を維持する
ことができるため、工業的に有意義である。
しかも固定床流通反応において長期間安定した活性を示
す選択的アルキル化技術による効率の良い2,6−ジア
ルキルナフタレン製造する方法及びそのための触媒を提
供する。 【構成】 アルキルナフタレン類又はナフタレンとアル
キルナフタレン類をフッ素を含有する金属酸化物触媒の
存在下に反応温度100〜600℃で反応させて2,6
−ジアルキルナフタレンを製造する。このフッ素を含有
する金属酸化物触媒はフォ−ジャサイトゼオライト等の
金属酸化物触媒をフッ素含有化合物でフッ素化処理する
などの方法により得ることができる。 【効果】 2,6−ジエチルナフタレンの選択率を高め
ることができ、しかも、長期間安定した活性を維持する
ことができるため、工業的に有意義である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸の原料等として有用な2,6−ジアルキルナ
フタレンの製造方法に関する。
カルボン酸の原料等として有用な2,6−ジアルキルナ
フタレンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,6−ナフタレンジカルボン酸は、高
分子材料、染料中間体等として有用な物質である。特に
2,6−ナフタレンジカルボン酸を構成成分とするポリ
エステルは、ポリエチレンテレフタレ−トよりも耐熱
性、破断強度等に優れており、フィルム、食品包装材料
等の素材として注目されている。
分子材料、染料中間体等として有用な物質である。特に
2,6−ナフタレンジカルボン酸を構成成分とするポリ
エステルは、ポリエチレンテレフタレ−トよりも耐熱
性、破断強度等に優れており、フィルム、食品包装材料
等の素材として注目されている。
【0003】工業的に有利な2,6−ナフタレンジカル
ボン酸の製造方法の一つとして2,6−ジイソプロピル
ナフタレンを液相酸化する方法が知られているが、イソ
プロピル基のカルボキシル基への酸化が困難であり、工
業的に必ずしも満足いくものではなかった。この方法と
比較して、2,6−ジメチルナフタレン、2−メチル−
6−エチルナフタレン及び2,6−ジエチルナフタレン
を液相酸化する方法は、液相酸化工程での収率が高く、
安価な2,6−ナフタレンジカルボン酸製造方法として
期待されている。従って、効率の良い安価な2,6−ジ
メチルナフタレン、2−メチル−6−エチルナフタレン
及び2,6−ジエチルナフタレン製造法の確立が望まれ
ている。しかしながら、ナフタレン又はメチルナフタレ
ンとメタノ−ル、メチルハライド等のメチル化剤又はエ
チレン、エチルハライド等のエチル化剤をAlCl3 等
のルイス酸触媒の存在下に反応させる方法では2,6−
ジメチルナフタレン、2−メチル−6−エチルナフタレ
ン又は2,6−ジエチルナフタレンの選択率は低く、加
えてナフタレン環の重合によるピッチ化も激しく、工業
的に採用するには問題があった。
ボン酸の製造方法の一つとして2,6−ジイソプロピル
ナフタレンを液相酸化する方法が知られているが、イソ
プロピル基のカルボキシル基への酸化が困難であり、工
業的に必ずしも満足いくものではなかった。この方法と
比較して、2,6−ジメチルナフタレン、2−メチル−
6−エチルナフタレン及び2,6−ジエチルナフタレン
を液相酸化する方法は、液相酸化工程での収率が高く、
安価な2,6−ナフタレンジカルボン酸製造方法として
期待されている。従って、効率の良い安価な2,6−ジ
メチルナフタレン、2−メチル−6−エチルナフタレン
及び2,6−ジエチルナフタレン製造法の確立が望まれ
ている。しかしながら、ナフタレン又はメチルナフタレ
ンとメタノ−ル、メチルハライド等のメチル化剤又はエ
チレン、エチルハライド等のエチル化剤をAlCl3 等
のルイス酸触媒の存在下に反応させる方法では2,6−
ジメチルナフタレン、2−メチル−6−エチルナフタレ
ン又は2,6−ジエチルナフタレンの選択率は低く、加
えてナフタレン環の重合によるピッチ化も激しく、工業
的に採用するには問題があった。
【0004】また、ナフタレンとエチルベンゼン類とを
反応させてエチルナフタレン類を製造する方法は、米国
特許第4,873,386号明細書及びBull.Ch
em.Soc.Jpn.,48,3306〜3308
(1975)に記載されているが、何れもAlCl3 又
はAlCl3 等の反応系に溶解するルイス酸を触媒とし
て使用するため、反応終了後に触媒を除去するための水
洗工程や中和工程が必要である、AlCl3 を含む大量
の酸性排水が出る、反応の連続化が困難である、反応装
置には耐酸性の強い材質が要求される等の欠点があっ
た。また、AlCl3 等のルイス酸を触媒として使用し
た場合、ナフタレン環の重合によるピッチ化が激しいと
いう問題があった。
反応させてエチルナフタレン類を製造する方法は、米国
特許第4,873,386号明細書及びBull.Ch
em.Soc.Jpn.,48,3306〜3308
(1975)に記載されているが、何れもAlCl3 又
はAlCl3 等の反応系に溶解するルイス酸を触媒とし
て使用するため、反応終了後に触媒を除去するための水
洗工程や中和工程が必要である、AlCl3 を含む大量
の酸性排水が出る、反応の連続化が困難である、反応装
置には耐酸性の強い材質が要求される等の欠点があっ
た。また、AlCl3 等のルイス酸を触媒として使用し
た場合、ナフタレン環の重合によるピッチ化が激しいと
いう問題があった。
【0005】米国特許第5001295号明細書には、
ゼオライト触媒を用いた2−アルキルナフタレンのメタ
ノ−ルによるメチル化反応が記載されているが、転化率
が低く実用的でない。特開昭63−14737号公報に
は、Y型ゼオライト等の固体酸触媒を用い、ナフタレン
とメチルベンゼン類を反応させてメチルナフタレン類を
製造する方法が記載されているが、市販のY型ゼオライ
トでは長期に渡って安定した活性を得るのは困難であ
る。
ゼオライト触媒を用いた2−アルキルナフタレンのメタ
ノ−ルによるメチル化反応が記載されているが、転化率
が低く実用的でない。特開昭63−14737号公報に
は、Y型ゼオライト等の固体酸触媒を用い、ナフタレン
とメチルベンゼン類を反応させてメチルナフタレン類を
製造する方法が記載されているが、市販のY型ゼオライ
トでは長期に渡って安定した活性を得るのは困難であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、AlCl3 等のルイス酸以外の触媒を用い、しかも
固定床流通反応において長期間安定した活性を示す選択
的アルキル化技術による効率の良い2,6−ジアルキル
ナフタレン製造方法を開発すべく鋭意研究を行った結
果、触媒としてフッ素を含有する金属酸化物触媒、好ま
しくは細孔径が5.0Å以上であって、NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1mol/kg
以上持つ金属酸化物触媒を使用し、異性化、不均化又は
トランスアルキル化反応を行うことにより、効率良く高
い選択率で2,6−ジアルキルナフタレンが製造できる
ことを見出し、本発明を完成した。従って、本発明の目
的は、AlCl3 等のルイス酸以外の触媒を用い、しか
も固定床流通反応において長期間安定した活性を示す選
択的アルキル化技術による効率の良い2,6−ジアルキ
ルナフタレン製造方法を提供することにある。
は、AlCl3 等のルイス酸以外の触媒を用い、しかも
固定床流通反応において長期間安定した活性を示す選択
的アルキル化技術による効率の良い2,6−ジアルキル
ナフタレン製造方法を開発すべく鋭意研究を行った結
果、触媒としてフッ素を含有する金属酸化物触媒、好ま
しくは細孔径が5.0Å以上であって、NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1mol/kg
以上持つ金属酸化物触媒を使用し、異性化、不均化又は
トランスアルキル化反応を行うことにより、効率良く高
い選択率で2,6−ジアルキルナフタレンが製造できる
ことを見出し、本発明を完成した。従って、本発明の目
的は、AlCl3 等のルイス酸以外の触媒を用い、しか
も固定床流通反応において長期間安定した活性を示す選
択的アルキル化技術による効率の良い2,6−ジアルキ
ルナフタレン製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ア
ルキルナフタレン類又はアルキルナフタレン類とナフタ
レンを、フッ素を含有する金属酸化物触媒の存在下に反
応温度100〜600℃で反応させる2,6−ジアルキ
ルナフタレンの製造方法である。また、他の発明は、金
属酸化物触媒にフッ素を含有させてなる異性化、不均化
又はトランスアルキル化反応により2,6−ジアルキル
ナフタレンを製造するための触媒である。更に、他の発
明は、上記フッ素を含有する金属酸化物触媒が、その細
孔径が5.0Å以上であって、NH3 微分吸着熱が85
kJ/mol以上の酸点を0.1mol/kg以上持つ
ものである上記2,6−ジアルキルナフタレン製造用触
媒である。
ルキルナフタレン類又はアルキルナフタレン類とナフタ
レンを、フッ素を含有する金属酸化物触媒の存在下に反
応温度100〜600℃で反応させる2,6−ジアルキ
ルナフタレンの製造方法である。また、他の発明は、金
属酸化物触媒にフッ素を含有させてなる異性化、不均化
又はトランスアルキル化反応により2,6−ジアルキル
ナフタレンを製造するための触媒である。更に、他の発
明は、上記フッ素を含有する金属酸化物触媒が、その細
孔径が5.0Å以上であって、NH3 微分吸着熱が85
kJ/mol以上の酸点を0.1mol/kg以上持つ
ものである上記2,6−ジアルキルナフタレン製造用触
媒である。
【0008】本発明で使用するフッ素を含有する金属酸
化物触媒の種類としては、Si、Ge、B、Al、G
a、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Zn、Feか
ら選ばれる1種又は2種以上を複合した金属酸化物であ
り、好ましくは細孔径が5.0Å以上であって、NH3
微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1mo
l/kg以上持つものである。酸量に関しては、より好
ましくはNH3 微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸
点を0.1mol/kg以上持ち、しかも、NH3 微分
吸着熱が130kJ/mol以上の酸点を0.01mo
l/kg以上持つフッ素を含有するものである。なお、
NH3 微分吸着熱の定義は、文献:Bull.Che
m. Soc.Jpn.,48,3576(1975)に
よる。
化物触媒の種類としては、Si、Ge、B、Al、G
a、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Zn、Feか
ら選ばれる1種又は2種以上を複合した金属酸化物であ
り、好ましくは細孔径が5.0Å以上であって、NH3
微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1mo
l/kg以上持つものである。酸量に関しては、より好
ましくはNH3 微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸
点を0.1mol/kg以上持ち、しかも、NH3 微分
吸着熱が130kJ/mol以上の酸点を0.01mo
l/kg以上持つフッ素を含有するものである。なお、
NH3 微分吸着熱の定義は、文献:Bull.Che
m. Soc.Jpn.,48,3576(1975)に
よる。
【0009】細孔径が5.0Å以下の金属酸化物触媒で
は異性化、不均化又はトランスアルキル化反応が起こる
に充分な反応場が無いため、極端に低い転化率しか得ら
れない。また、細孔径が7.2Å以下の金属酸化物触媒
では、反応温度を350℃以上とすること.よい。NH
3 微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1m
ol/kg以下しか持たない金属酸化物触媒では十分な
反応速度、反応活性をえることができない。これらの条
件を満たし、工業的に入手の容易な金属酸化物触媒とし
ては、シリカアルミナ又はゼオライトを挙げることがで
き、これらをフッ素含有化合物でフッ素化処理して反応
に用いる。
は異性化、不均化又はトランスアルキル化反応が起こる
に充分な反応場が無いため、極端に低い転化率しか得ら
れない。また、細孔径が7.2Å以下の金属酸化物触媒
では、反応温度を350℃以上とすること.よい。NH
3 微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1m
ol/kg以下しか持たない金属酸化物触媒では十分な
反応速度、反応活性をえることができない。これらの条
件を満たし、工業的に入手の容易な金属酸化物触媒とし
ては、シリカアルミナ又はゼオライトを挙げることがで
き、これらをフッ素含有化合物でフッ素化処理して反応
に用いる。
【0010】フッ素化処理するに敵したゼオライトとし
ては、Y型ゼオライト、X型ゼオライト等のフォ−ジャ
サイトゼオライト、ZSM−5等のペンタシル型ゼオラ
イト、L型ゼオライト又はこれらをイオン交換処理、酸
又はスチ−ムによる脱アルミ処理したもの等がある。L
型ゼオライト、ZSM−5等の細孔径が7.2Å以下の
ゼオライトでは、反応温度を350℃以上とすることが
よい。シリカアルミナは一般にゼオライトより酸量が少
ない場合が多いが、アモルファスであるため細孔径が小
さいことによる反応の阻害が無く、フッ素を含有するシ
リカアルミナは本発明の触媒として好ましい。フッ素化
処理用のシリカアルミナもイオン交換処理、酸又はスチ
−ムによる脱アルミ処理して反応に用いることができ
る。
ては、Y型ゼオライト、X型ゼオライト等のフォ−ジャ
サイトゼオライト、ZSM−5等のペンタシル型ゼオラ
イト、L型ゼオライト又はこれらをイオン交換処理、酸
又はスチ−ムによる脱アルミ処理したもの等がある。L
型ゼオライト、ZSM−5等の細孔径が7.2Å以下の
ゼオライトでは、反応温度を350℃以上とすることが
よい。シリカアルミナは一般にゼオライトより酸量が少
ない場合が多いが、アモルファスであるため細孔径が小
さいことによる反応の阻害が無く、フッ素を含有するシ
リカアルミナは本発明の触媒として好ましい。フッ素化
処理用のシリカアルミナもイオン交換処理、酸又はスチ
−ムによる脱アルミ処理して反応に用いることができ
る。
【0011】これらの固体酸触媒の酸量としては、NH
3 微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1m
ol/kg以上で3mol/kg以下の範囲で持つもの
が好ましい。酸点の数が3mol/kgより多いと炭素
質の析出速度が速くなり、触媒寿命が短くなる。なお、
活性を失ったゼオライト等のフッ素を含有する金属酸化
物は、窒素で希釈した空気によって500℃程度で焼成
し、炭素質を取り除くという方法で容易に再生すること
ができる。また、この際、フッ素化合物で再度フッ素処
理することもできる。
3 微分吸着熱が85kJ/mol以上の酸点を0.1m
ol/kg以上で3mol/kg以下の範囲で持つもの
が好ましい。酸点の数が3mol/kgより多いと炭素
質の析出速度が速くなり、触媒寿命が短くなる。なお、
活性を失ったゼオライト等のフッ素を含有する金属酸化
物は、窒素で希釈した空気によって500℃程度で焼成
し、炭素質を取り除くという方法で容易に再生すること
ができる。また、この際、フッ素化合物で再度フッ素処
理することもできる。
【0012】上記の様な金属酸化物にフッ素含有化合物
でフッ素化処理を施してフッ素を含有させる方法として
は、公知のフッ素化処理手法でよく、例えば、 CFCl3 、CF2 Cl2 、CF3 Cl、CHFC
l2 、CHF2 Cl、CHF3 、CF2 ClCFC
l2 、CF2 ClCF2 Cl、HF、SiF4 、S
F4 、SF6 、BF3 等のガス状のフッ素含有化合物を
300〜700℃、好ましくは350〜650℃の温度
で接触させる方法、 フッ化アンモニウム水溶液、フッ化水素アンモニウ
ム水溶液、フッ素酸水溶液等のフッ素含有溶液と0〜1
50℃、好ましくは室温〜100℃の温度で接触させ、
乾燥、焼成する方法 等を挙げることができる。フッ素化処理後のフッ素含有
量としては、フッ素化処理後の触媒に対して0.05〜
8.0重量%、好ましくは0.1〜4.0重量%となる
よう含有させるのが好ましい。このようなフッ素化処理
を施すことにより、2,6−ジアルキルナフタレンの選
択性を挙げると共に、安定した高い活性を持続すること
ができる。フッ素化処理後、例えば500℃で50時間
焼成してフッ素含有量を0.01重量%以下としても、
安定した高い活性を持続する。
でフッ素化処理を施してフッ素を含有させる方法として
は、公知のフッ素化処理手法でよく、例えば、 CFCl3 、CF2 Cl2 、CF3 Cl、CHFC
l2 、CHF2 Cl、CHF3 、CF2 ClCFC
l2 、CF2 ClCF2 Cl、HF、SiF4 、S
F4 、SF6 、BF3 等のガス状のフッ素含有化合物を
300〜700℃、好ましくは350〜650℃の温度
で接触させる方法、 フッ化アンモニウム水溶液、フッ化水素アンモニウ
ム水溶液、フッ素酸水溶液等のフッ素含有溶液と0〜1
50℃、好ましくは室温〜100℃の温度で接触させ、
乾燥、焼成する方法 等を挙げることができる。フッ素化処理後のフッ素含有
量としては、フッ素化処理後の触媒に対して0.05〜
8.0重量%、好ましくは0.1〜4.0重量%となる
よう含有させるのが好ましい。このようなフッ素化処理
を施すことにより、2,6−ジアルキルナフタレンの選
択性を挙げると共に、安定した高い活性を持続すること
ができる。フッ素化処理後、例えば500℃で50時間
焼成してフッ素含有量を0.01重量%以下としても、
安定した高い活性を持続する。
【0013】本発明で使用するフッ素を含有する金属酸
化物触媒は上記のものであればよく、使用に際してはそ
のまま用いるほか、アルミナ、粘土鉱物等の通常用いら
れる結合剤を用いて成型したものを用いることができ
る。
化物触媒は上記のものであればよく、使用に際してはそ
のまま用いるほか、アルミナ、粘土鉱物等の通常用いら
れる結合剤を用いて成型したものを用いることができ
る。
【0014】本発明の触媒は異性化、不均化又はトラン
スアルキル化反応で2,6−ジアルキルナフタレンを製
造するために使用される。異性化で使用する反応原料
は、ジアルキルナフタレンであり、不均化で使用する反
応原料は、アルキルナフタレン類又はアルキルナフタレ
ン類とナフタレンであり、トランスアルキル化で使用す
る反応原料は、アルキルベンゼン類とアルキルナフタレ
ン又はナフタレンなどである。ここでいう、アルキルナ
フタレンはメチルナフタレンやエチルナフタレンが、ア
ルキルナフタレン類はモノ及びポリメチルナフタレンや
エチルナフタレンが、アルキルベンゼン類はモノ及びポ
リメチルベンゼンやエチルベンゼン好ましいものとして
挙げられる。原料として使用するナフタレン及びアルキ
ルナフタレンは、塩基性窒素の含有量が50ppm以
下、好ましくは20ppm以下ものがよい。
スアルキル化反応で2,6−ジアルキルナフタレンを製
造するために使用される。異性化で使用する反応原料
は、ジアルキルナフタレンであり、不均化で使用する反
応原料は、アルキルナフタレン類又はアルキルナフタレ
ン類とナフタレンであり、トランスアルキル化で使用す
る反応原料は、アルキルベンゼン類とアルキルナフタレ
ン又はナフタレンなどである。ここでいう、アルキルナ
フタレンはメチルナフタレンやエチルナフタレンが、ア
ルキルナフタレン類はモノ及びポリメチルナフタレンや
エチルナフタレンが、アルキルベンゼン類はモノ及びポ
リメチルベンゼンやエチルベンゼン好ましいものとして
挙げられる。原料として使用するナフタレン及びアルキ
ルナフタレンは、塩基性窒素の含有量が50ppm以
下、好ましくは20ppm以下ものがよい。
【0015】トランスアルキル化剤としてのアルキルベ
ンゼン類については、ポリメチルベンゼン又はポリエチ
ルベンゼンが好ましい。メチル化剤として用いるポリメ
チルベンゼンは、好ましくはメチル基/ベンゼン環が2
(モル/モル)以上、より好ましくは3(モル/モル)
以上、更に好ましくは3.5(モル/モル)以上となる
ような化合物又は混合物である。この比が小さいと反応
の進行が遅い。好適には、トリメチルベンゼン又はテト
ラメチルベンゼン又はこれらを主とする混合物である。
また、ポリエチルベンゼンも同様に、エチル基/ベンゼ
ン環が2(モル/モル)以上、より好ましくは3(モル
/モル)以上、更に好ましくは3.5(モル/モル)以
上となるような化合物又は混合物が望ましい。
ンゼン類については、ポリメチルベンゼン又はポリエチ
ルベンゼンが好ましい。メチル化剤として用いるポリメ
チルベンゼンは、好ましくはメチル基/ベンゼン環が2
(モル/モル)以上、より好ましくは3(モル/モル)
以上、更に好ましくは3.5(モル/モル)以上となる
ような化合物又は混合物である。この比が小さいと反応
の進行が遅い。好適には、トリメチルベンゼン又はテト
ラメチルベンゼン又はこれらを主とする混合物である。
また、ポリエチルベンゼンも同様に、エチル基/ベンゼ
ン環が2(モル/モル)以上、より好ましくは3(モル
/モル)以上、更に好ましくは3.5(モル/モル)以
上となるような化合物又は混合物が望ましい。
【0016】異性化はジアルキルナフタレン異性体を
2,6−ジアルキルナフタレンにする反応であり、原料
はジアルキルナフタレン異性体単独であっても、これを
含有する混合物であってもよいが、平衡濃度以下の2,
6−ジアルキルナフタレン濃度となっている必要があ
る。好適な原料としては、トランスアルキル化反応等で
得られたジアルキルナフタレン混合物から、2,6−ジ
アルキルナフタレンを分離したのちの、残分がある。不
均化はアルキルナフタレン類又はアルキルナフタレン類
とナフタレンとを反応させてジアルキルナフタレンにす
る反応であり、好適な原料としては、トランスアルキル
化反応等で得られた反応混合物から、ジアルキルナフタ
レンを分離したのちの、アルキルナフタレン、トリアル
キルナフタレン、テトラアルキルナフタレンを含む留分
がある。
2,6−ジアルキルナフタレンにする反応であり、原料
はジアルキルナフタレン異性体単独であっても、これを
含有する混合物であってもよいが、平衡濃度以下の2,
6−ジアルキルナフタレン濃度となっている必要があ
る。好適な原料としては、トランスアルキル化反応等で
得られたジアルキルナフタレン混合物から、2,6−ジ
アルキルナフタレンを分離したのちの、残分がある。不
均化はアルキルナフタレン類又はアルキルナフタレン類
とナフタレンとを反応させてジアルキルナフタレンにす
る反応であり、好適な原料としては、トランスアルキル
化反応等で得られた反応混合物から、ジアルキルナフタ
レンを分離したのちの、アルキルナフタレン、トリアル
キルナフタレン、テトラアルキルナフタレンを含む留分
がある。
【0017】異性化、不均化又はトランスアルキル化反
応の反応温度は、100〜600℃、好ましくは100
〜550℃、更に好ましく150〜500℃である。反
応温度が反応原料の融点以下の場合は、デカリン、n−
パラフィン等の反応に関与しない溶媒を用いることがで
きる。反応温度が100℃より低い反応温度では反応速
度が遅く工業的ではないし、600℃より高い反応温度
では2,6−ジアルキルナフタレン選択率が低下すると
共に、脱アルキル化、アルキル基の分解、アルキル基の
重合、生成物の着色等が起こる。通常、メチル化はエチ
ル化より約50〜150℃高い反応温度を必要とする。
反応圧力は常圧〜100kg/cm2 、好ましくは常圧
〜50kg/cm2 である。
応の反応温度は、100〜600℃、好ましくは100
〜550℃、更に好ましく150〜500℃である。反
応温度が反応原料の融点以下の場合は、デカリン、n−
パラフィン等の反応に関与しない溶媒を用いることがで
きる。反応温度が100℃より低い反応温度では反応速
度が遅く工業的ではないし、600℃より高い反応温度
では2,6−ジアルキルナフタレン選択率が低下すると
共に、脱アルキル化、アルキル基の分解、アルキル基の
重合、生成物の着色等が起こる。通常、メチル化はエチ
ル化より約50〜150℃高い反応温度を必要とする。
反応圧力は常圧〜100kg/cm2 、好ましくは常圧
〜50kg/cm2 である。
【0018】製造方法は流通反応形式、バッチ反応形式
の何れでも行うことができる。工業的レベルで大量に製
造する場合は固定床の流通反応形式が、少量を製造する
場合はバッチ反応形式が適している。
の何れでも行うことができる。工業的レベルで大量に製
造する場合は固定床の流通反応形式が、少量を製造する
場合はバッチ反応形式が適している。
【0019】このような条件で反応すると、異性化、不
均化又はトランスアルキル化反応が起こり、反応終了後
の混合物はナフタレン、アルキルナフタレン、ジアルキ
ルナフタレン、トリアルキルナフタレン等のアルキルナ
フタレン類を含み、トランスアルキル化剤としてアルキ
ルベンゼン類を使用したときは更に、ベンゼン、アルキ
ルベンゼン、ジアルキルベンゼン等のアルキルベンゼン
類を含む。
均化又はトランスアルキル化反応が起こり、反応終了後
の混合物はナフタレン、アルキルナフタレン、ジアルキ
ルナフタレン、トリアルキルナフタレン等のアルキルナ
フタレン類を含み、トランスアルキル化剤としてアルキ
ルベンゼン類を使用したときは更に、ベンゼン、アルキ
ルベンゼン、ジアルキルベンゼン等のアルキルベンゼン
類を含む。
【0020】本発明の反応終了後の混合物は、上記のよ
うに2,6−ジアルキルナフタレン以外に、アルキルベ
ンゼン類、ナフタレン、アルキルナフタレン、ジアルキ
ルナフタレン、トリアルキルナフタレン、テトラアルキ
ルナフタレン等を含むが、まず蒸留により2,6−ジア
ルキルナフタレンを含む留分を分取し、次いで冷却晶
析、圧力晶析、吸着、アダクツ分離等の分離法を用いる
ことにより、2,6−ジアルキルナフタレンが分離でき
る。分離した2,6−ジアルキルナフタレンの純度が充
分でない時は、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ
−ル等の溶媒を用いて再結晶することにより100%に
まで純度を上げることができる。
うに2,6−ジアルキルナフタレン以外に、アルキルベ
ンゼン類、ナフタレン、アルキルナフタレン、ジアルキ
ルナフタレン、トリアルキルナフタレン、テトラアルキ
ルナフタレン等を含むが、まず蒸留により2,6−ジア
ルキルナフタレンを含む留分を分取し、次いで冷却晶
析、圧力晶析、吸着、アダクツ分離等の分離法を用いる
ことにより、2,6−ジアルキルナフタレンが分離でき
る。分離した2,6−ジアルキルナフタレンの純度が充
分でない時は、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ
−ル等の溶媒を用いて再結晶することにより100%に
まで純度を上げることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によっ
て限定されるものではない。
を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によっ
て限定されるものではない。
【0022】実施例1 攪拌装置、冷却器、温度計を付した1リットル四ッ口フ
ラスコに、5重量%のフッ化アンモニウム水溶液700
g及びY型ゼオライト45gを装入し、50℃で1時間
攪拌してフッ素化処理を行った。これを濾過し、水洗し
たものを100℃で12時間乾燥したのち、800℃で
8時間焼成した。このようにして得られたものを触媒と
して用いた。この触媒にはフッ素が0.24重量%含ま
れており、酸量は0.3mol/kg(NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol)であった。
ラスコに、5重量%のフッ化アンモニウム水溶液700
g及びY型ゼオライト45gを装入し、50℃で1時間
攪拌してフッ素化処理を行った。これを濾過し、水洗し
たものを100℃で12時間乾燥したのち、800℃で
8時間焼成した。このようにして得られたものを触媒と
して用いた。この触媒にはフッ素が0.24重量%含ま
れており、酸量は0.3mol/kg(NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol)であった。
【0023】上記フッ素含有化合物で処理されたY型ゼ
オライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、エ
チルナフタレンとトリエチルナフタレンの混合物(モル
比で1:1)をWHSV=1h-1で連続的に供給した。
エチルナフタレンとトリエチルナフタレンはそれぞれ熱
力学的平衡に近い異性体混合物である。ジエチルナフタ
レン収率を活性の目安とし、活性の低下を補償するため
に段階的に反応温度を上げていった。なお、本原料組成
でのジエチルナフタレン平衡組成は48重量%である。
オライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、エ
チルナフタレンとトリエチルナフタレンの混合物(モル
比で1:1)をWHSV=1h-1で連続的に供給した。
エチルナフタレンとトリエチルナフタレンはそれぞれ熱
力学的平衡に近い異性体混合物である。ジエチルナフタ
レン収率を活性の目安とし、活性の低下を補償するため
に段階的に反応温度を上げていった。なお、本原料組成
でのジエチルナフタレン平衡組成は48重量%である。
【0024】結果を表1に示す。1200時間以上にわ
たり安定した高活性を示し、比較例1に示したフッ素含
有化合物で処理しないY型ゼオライトの結果と比べ、5
倍以上に触媒寿命が延長したことが分かる。
たり安定した高活性を示し、比較例1に示したフッ素含
有化合物で処理しないY型ゼオライトの結果と比べ、5
倍以上に触媒寿命が延長したことが分かる。
【0025】実施例2 攪拌装置、冷却器、温度計を付した500ml四ッ口フ
ラスコに、1重量%のフッ化アンモニウム水溶液300
g及びY型ゼオライト25gを装入し、50℃で1時間
攪拌してフッ素化処理を行った。これを濾過し、水洗し
たものを100℃で12時間乾燥したのち、600℃で
3時間焼成した。このようにして得られたものを触媒と
して用いた。この触媒にはフッ素が0.20重量%含ま
れており、酸量は0.3mol/kg(NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol)であった。
ラスコに、1重量%のフッ化アンモニウム水溶液300
g及びY型ゼオライト25gを装入し、50℃で1時間
攪拌してフッ素化処理を行った。これを濾過し、水洗し
たものを100℃で12時間乾燥したのち、600℃で
3時間焼成した。このようにして得られたものを触媒と
して用いた。この触媒にはフッ素が0.20重量%含ま
れており、酸量は0.3mol/kg(NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol)であった。
【0026】上記フッ素含有化合物で処理されたY型ゼ
オライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、ジ
エチルベンセン、ナフタレン、エチルナフタレン及びト
リエチルナフタレンの混合物(重量比で50:10:1
7:23)をWHSV=1h-1で連続的に供給した。ジ
エチルベンセン、エチルナフテレン及びトリエチルナフ
タレンはそれぞれ熱力学的平衡に近い異性体混合物であ
る。ジエチルナフタレン収率を活性の目安とし、活性の
低下を補償するために段階的に反応温度を上げていっ
た。なお、本原料組成でのフタレン環の化合物中のジエ
チルナフタレン平衡組成は44重量%である。結果を表
1に示す。
オライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、ジ
エチルベンセン、ナフタレン、エチルナフタレン及びト
リエチルナフタレンの混合物(重量比で50:10:1
7:23)をWHSV=1h-1で連続的に供給した。ジ
エチルベンセン、エチルナフテレン及びトリエチルナフ
タレンはそれぞれ熱力学的平衡に近い異性体混合物であ
る。ジエチルナフタレン収率を活性の目安とし、活性の
低下を補償するために段階的に反応温度を上げていっ
た。なお、本原料組成でのフタレン環の化合物中のジエ
チルナフタレン平衡組成は44重量%である。結果を表
1に示す。
【0027】実施例3 攪拌装置、冷却器、温度計を付した500ml四ッ口フ
ラスコに、5重量%のフッ化アンモニウム水溶液288
g及びY型ゼオライト22gを装入し、70℃で1時間
攪拌してフッ素化処理を行った。これを濾過し、水洗し
たものを100℃で12時間乾燥したのち、600℃で
3時間焼成した。このようにして得られたものを触媒と
して用いた。この触媒にはフッ素が1.08重量%含ま
れており、酸量は0.4mol/kg(NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol)であった。
ラスコに、5重量%のフッ化アンモニウム水溶液288
g及びY型ゼオライト22gを装入し、70℃で1時間
攪拌してフッ素化処理を行った。これを濾過し、水洗し
たものを100℃で12時間乾燥したのち、600℃で
3時間焼成した。このようにして得られたものを触媒と
して用いた。この触媒にはフッ素が1.08重量%含ま
れており、酸量は0.4mol/kg(NH3 微分吸着
熱が85kJ/mol)であった。
【0028】上記フッ素含有化合物で処理されたY型ゼ
オライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、
2,7−ジエチルナフタレンを50%と2,6−ジエチ
ルナフタレンを10%含むジエチルナフタレン異性体混
合物をWHSV=1h-1で連続的に供給した。エチルナ
フタレンとトリエチルナフタレンはそれぞれ熱力学的平
衡に近い異性体混合物である。ジエチルナフタレン異性
体中の2,6−ジエチルナフタレンの割合を活性の目安
とし、活性の低下を補償するために段階的に反応温度を
上げていった。なお、200〜300℃でのジエチルナ
フタレン異性体中の2,6−ジエチルナフタレンの平衡
割合は28%である。結果を表1に示す。
オライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、
2,7−ジエチルナフタレンを50%と2,6−ジエチ
ルナフタレンを10%含むジエチルナフタレン異性体混
合物をWHSV=1h-1で連続的に供給した。エチルナ
フタレンとトリエチルナフタレンはそれぞれ熱力学的平
衡に近い異性体混合物である。ジエチルナフタレン異性
体中の2,6−ジエチルナフタレンの割合を活性の目安
とし、活性の低下を補償するために段階的に反応温度を
上げていった。なお、200〜300℃でのジエチルナ
フタレン異性体中の2,6−ジエチルナフタレンの平衡
割合は28%である。結果を表1に示す。
【0029】実施例4 内径30mmφの石英ガラス管内にY型ゼオライト22g
を装入し、窒素気流下600℃で予備焼成したのち、4
50℃でCF3 Cl40ml/minと窒素ガス40m
l/minの混合物を50分間流してフッ素化処理を行
ったものを触媒として用いた。このようにして調製した
触媒にはフッ素が3.35重量%含まれており、酸量は
0.5mol/kg(NH3 微分吸着熱が85kJ/m
ol以上)であった。上記フッ素含有化合物で処理され
たY型ゼオライトを、固定床流通反応装置に20ml充
填し、実施例1と同様な反応を行った。結果を表1に示
す。
を装入し、窒素気流下600℃で予備焼成したのち、4
50℃でCF3 Cl40ml/minと窒素ガス40m
l/minの混合物を50分間流してフッ素化処理を行
ったものを触媒として用いた。このようにして調製した
触媒にはフッ素が3.35重量%含まれており、酸量は
0.5mol/kg(NH3 微分吸着熱が85kJ/m
ol以上)であった。上記フッ素含有化合物で処理され
たY型ゼオライトを、固定床流通反応装置に20ml充
填し、実施例1と同様な反応を行った。結果を表1に示
す。
【0030】比較例1 実施例1においてフッ素含有化合物で処理する前のY型
ゼオライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、
実施例1を同様な反応を行った。結果を表1に示す。実
施例1より反応温度が高めにシフトしているにもかかわ
らず、実施例1に比べジエチルナフタレン収率が上がり
にくく、しかも、反応経過時間が220時間以降は反応
温度をあげても活性の回復が困難であった。
ゼオライトを、固定床流通反応装置に20ml充填し、
実施例1を同様な反応を行った。結果を表1に示す。実
施例1より反応温度が高めにシフトしているにもかかわ
らず、実施例1に比べジエチルナフタレン収率が上がり
にくく、しかも、反応経過時間が220時間以降は反応
温度をあげても活性の回復が困難であった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の触媒は、異性化、不均化又はト
ランスアルキル化反応により2,6−ジアルキルナフタ
レンを得るに当たり、固定床流通反応において長期間安
定した活性を示し、これを用いれば効率良く2,6−ジ
アルキルナフタレンを製造することができ、工業的に有
意義である。
ランスアルキル化反応により2,6−ジアルキルナフタ
レンを得るに当たり、固定床流通反応において長期間安
定した活性を示し、これを用いれば効率良く2,6−ジ
アルキルナフタレンを製造することができ、工業的に有
意義である。
Claims (9)
- 【請求項1】 アルキルナフタレン類又はアルキルナフ
タレン類とナフタレンを、フッ素を含有する金属酸化物
触媒の存在下に反応温度100〜600℃で反応させる
ことを特徴とする2,6−ジアルキルナフタレンの製造
方法。 - 【請求項2】 アルキルナフタレン類が、エチルナフタ
レン又はポリエチルナフタレンである請求項1記載の
2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法。 - 【請求項3】 反応が異性化反応、トランスアルキル化
反応又は不均化反応である請求項1又は2記載の2,6
−ジアルキルナフタレンの製造方法。 - 【請求項4】 金属酸化物触媒にフッ素を含有させたこ
とを特徴とする異性化、不均化又はトランスアルキル化
反応による2,6−ジアルキルナフタレン製造用触媒。 - 【請求項5】 フッ素を含有する金属酸化物触媒は、そ
の細孔径が5.0Å以上であって、NH3 微分吸着熱が
85kJ/mol以上の酸点を0.1mol/kg以上
持つものである請求項4記載の2,6−ジアルキルナフ
タレン製造用触媒。 - 【請求項6】 フッ素を含有する金属酸化物触媒が、そ
の細孔径が5.0Å以上であって、NH3 微分吸着熱が
130kJ/mol以上の酸点を0.01mol/kg
以上持つ金属酸化物である請求項4又は5記載の2,6
−ジアルキルナフタレン製造用触媒。 - 【請求項7】 フッ素を含有する金属酸化物触媒が、フ
ッ素を含有するフォジャサイト型ゼオライトである請求
項4、5又は6記載の2,6−ジアルキルナフタレン製
造用触媒。 - 【請求項8】 フッ素を含有する金属酸化物触媒が、フ
ッ素を含有するシリカアルミナである請求項4、5又は
6記載の2,6−ジアルキルナフタレン製造用触媒。 - 【請求項9】 フッ素を含有する金属酸化物触媒が、フ
ッ素を含有するペンタシル型ゼオライトである請求項
4、5又は6記載の2,6−ジアルキルナフタレン製造
用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4148467A JPH05310609A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4148467A JPH05310609A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05310609A true JPH05310609A (ja) | 1993-11-22 |
Family
ID=15453403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4148467A Withdrawn JPH05310609A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05310609A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114195609A (zh) * | 2020-09-02 | 2022-03-18 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种2-甲基-6-乙基萘的合成方法 |
-
1992
- 1992-05-15 JP JP4148467A patent/JPH05310609A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114195609A (zh) * | 2020-09-02 | 2022-03-18 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种2-甲基-6-乙基萘的合成方法 |
CN114195609B (zh) * | 2020-09-02 | 2022-11-25 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种2-甲基-6-乙基萘的合成方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4100217A (en) | Selective production of para-substituted benzenes | |
RU2126782C1 (ru) | Способ селективного получения диметилнафталинов | |
JP3603908B2 (ja) | 4−メチルビフェニルおよび4,4’−ジメチルビフェニルの製造法 | |
US5600050A (en) | Zeolite catalyst for the liquid phase alkylation and transalkylation of benzene | |
JP2921541B2 (ja) | ジメチルナフタレンの異性化方法 | |
JPH07173086A (ja) | ジアルキルビフェニル類の製造方法 | |
JPH04230226A (ja) | 接触的アルケニルベンゼン環化 | |
JPS6147425A (ja) | パラ選択的脱アルキル化方法 | |
JPH05310609A (ja) | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 | |
JPH06287151A (ja) | ジメチルナフタレンの異性化方法 | |
JPS607604B2 (ja) | パラ置換されたベンゼンの選択的製造方法 | |
JPH0640958A (ja) | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 | |
JPH05163170A (ja) | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 | |
JPH05320074A (ja) | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 | |
US4902843A (en) | Process for producing M-xylene from O-xylene | |
US5225572A (en) | Process for producing pyromellitic dianhydride | |
JPH0625025A (ja) | 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 | |
JP2977335B2 (ja) | 2,6−ジエチルナフタレンの製造方法 | |
JP2545649B2 (ja) | 改良ゼオライトβ触媒および改良ゼオライトβ触媒を使用したジイソプロピルベンゼンの製造方法 | |
JPH06298676A (ja) | 2,6−ジエチルナフタレンの製造方法 | |
JPH0532565A (ja) | 2−エチル−6−メチルナフタレンの製造方法 | |
JP2767997B2 (ja) | 2,6―ジメチルナフタレンの濃度を高めたジメチルナフタレン異性体混合物の製造方法 | |
JP2791328B2 (ja) | ジアルキルナフタリンの製造方法 | |
JPH02231481A (ja) | アルキルジフェニレンオキサイド類の製造方法 | |
JPH0667761B2 (ja) | フツ素含有結晶性アルミノシリケ−トの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |