JPH0530978Y2

JPH0530978Y2 -

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Publication number: JPH0530978Y2
Application number: JP1987113559U
Authority: JP
Priority date: 1987-07-24
Filing date: 1987-07-24
Publication date: 1993-08-09
Anticipated expiration: 2002-07-24
Also published as: JPS6418935U

Description

【考案の詳細な説明】〔考案の目的〕（産業上の利用分野）本考案は、たとえば乗用自動車において後部座
席として設置され、２人掛けとしても３人掛けと
しても利用可能な車両用ベンチシートに関する。

（従来の技術）一般に、車両用ベンチシート１には、第５図に
示すように、車両の走行中に乗員が感じる疲労を
和らげるための乗客設備としてアームレスト２を
設けているものがある。このアームレスト２は内
部に発泡ポリウレタンなどの弾性体を充填してク
ツシヨン構造を有しており、主に左座席３と右座
席４との間すなわち中央座席部５に設けられシー
トバツク６とシートクツシヨン７との間でヒンジ
部９を介して前後に回動して倒伏・起立が自在で
ある。そして、上記アームレスト２はその必要時
には倒伏して乗員の手や腕が載置され、不要時に
は起立させてシートバツク６に設けられた凹陥部
１０に収納される。このとき、すなわちアームレ
スト２が収納されたときには３人掛けが可能とな
る。また、このような車両用ベンチシート１に
は、上記アームレスト２を表面に弾性体と外皮を
施した合成樹脂製の箱として形成し、アームレス
ト２の内部に小物入れ用のスペースを設けている
ものもある。

しかし、このように乗員の疲労を和らげるため
の乗客設備としてアームレスト２を設けた車両用
ベンチシート１おいて、上記アームレスト２は中
央座席部５で倒伏・起立のみ自在であるため、ア
ームレスト２を手や腕を載置する以外の目的、た
とえば枕として利用することなどは困難であり不
可能だつた。また、アームレスト２の内部に小物
入れ用のスペース設けているタイプの車両用ベン
チシート１においては、上記アームレスト２を回
動させた場合に内部の収容物が摺動あるいは転動
してしまい、収容物の保護が充分になされていな
かつた。

（考案が解決しようとする問題点）上述したように将来の車両用ベンチシートにお
いては、車両走行中の乗員の疲労を和らげるため
の乗客設備として乗員が手や腕を載置することが
できるアームレストを設けたものであり、またこ
れらのベンチシートの中には上記アームレストの
内部を小物入れとして利用できるものがあつた。
しかし、上記アームレストはシートバツクに倒
伏・起立のみ自在として一定位置に固定式である
ため、これをたとえば枕として利用することなど
はできなかつた。そして、さらにアームレストの
内部を小物入れとして利用できるようにしたもの
においては、アームレストをアームレストの使用
および収納に際して回動させた場合に内部の収容
物が摺動あるいは転動してしまい、収容物の保護
が充分でないという問題があつた。

本考案の目的とするところは、手や腕を載置す
ることのみにその利用方法を限られることのない
利用範囲の広い乗客設備を有するとともに、収容
物を安全、確実に保護することができる車両用ベ
ンチシートを提供することにある。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段及び作用）上記目的を達成するために本考案は、シートバ
ツクとシートクツシヨンとからなる車両用ベンチ
シートにおいて、シートクツシヨンの車幅方向ほ
ぼ中央に凹陥部を形成するとともに、この凹陥部
の横断面形状と略等しい横断面形状で、少なくと
も一つが凹陥部の深さとほぼ一致するように形成
され、互いの上下の面が結合・分離自在で、か
つ、個々は凹陥部に収納可能な複数のクツシヨン
ブロツクを備えたことにある。

そして、こうすることにより、クツシヨンブロ
ツクを手や腕を載置するアームレスト以外に枕と
しても、また凹陥部を物入れとしても利用できる
ようにしたことにある。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示すもの
であり、各図中２１は発泡ポリウレタンやスプリ
ングなどを内蔵し、これらを合成繊維からなる外
皮２２で覆つて形成したシートバツク、２３は同
じく発泡ポリウレタンやスプリングなどを合成繊
維からなる外皮２４で覆つて形成したシートクツ
シヨンである。そして、上記シートバツク２１お
よび上記シートクツシヨン２３によつてベンチシ
ート２５が形成されている。また、このシートク
ツシヨン２３の上面２６の中央座席２７には直方
体形状の凹陥部２８が設けられており、上記外皮
２４はこの凹陥部２８の内部２９にも施されてい
る。そして、第１図に示す３０〜３２は各々が内
部に発泡ポリウレタンを内蔵し、その周囲に上記
シートバツク２２や上記シートクツシヨン２５と
同様に合成繊維からなる外皮を施した直方体の第
１〜第３のクツシヨンブロツクであり、これら第
１〜第３のクツシヨンブロツク３０〜３２はそれ
ぞれの上下の面３０ａ，３０ｂ〜３２ａ，３２ｂ
にマジツクテープ（商品名）３３を介して結合・
分離が自在である。さらに、これら第１〜第３の
クツシヨンブロツク３０〜３２は、第２および第
３のクツシヨンブロツク３１，３２を上記マジツ
クテープ（商品名）３３によつて結合させたとき
にその大きさが第１のクツシヨンブロツク３０と
ほぼ同じになる関係を有する。また、上記第１〜
第３のクツシヨンブロツク３０〜３２のそれぞれ
の横断面積は前記凹陥部の横断面形状は前記凹陥
部２８の横断面形状とほぼ一致する。すなわち、
各クツシヨンブロツク３０〜３２は前記凹陥部２
８に嵌合する。さらに、上記第２および第３のク
ツシヨンブロツク３１，３２の厚さは上記凹陥部
２８の深さとほぼ一致するように形成している。

次に、第２図〜第４図において上述した各クツ
シヨンブロツク３０〜３２の利用法を説明する。
第２図は第１のクツシヨンブロツク３０のみを凹
陥部２８に嵌合させた状態であり、第１のクツシ
ヨンブロツク３０の厚みのほぼ1/2がシートクツ
シヨン２３上に突出している。そして、この場合
はアームレストとして第１のクツシヨンブロツク
３０を利用することができる。凹陥部２８の横断
面形状と第１のクツシヨンブロツク３０の横断面
形状が略等しいので、第１クツシヨンブロツク３
０を凹陥部２８に嵌合させるだけで、第１のクツ
シヨンブロツク３０を保持することができる。こ
れは、第２及び第３のクツシヨンブロツクの場合
も同様である。また、第２および第３のクツシヨ
ンブロツク３１，３２を結合させて凹陥部２８に
嵌合させても同様にアームレストとして利用でき
る。このようにクツシヨンブロツク３０〜３２は
互いに結合・分離が容易であるので、これらの組
み合わせが自由であり、アームレストの高さ調節
も可能である。そして、第３図に示すのは、第２
のクツシヨンブロツク３１を凹陥部２８に嵌合
し、第３のクツシヨンブロツク３２を右座席側端
部のシートクツシヨン２３上に置いた状態であ
り、第２のクツシヨンブロツク３１の厚さと凹陥
部２８の深さとがほぼ一致しているので、シート
クツシヨン２３の上面２６の中央座席部２７はほ
ぼフラツトな面を形成する。そして、この場合は
シートクツシヨン２３をベツドとして、第３のク
ツシヨンブロツク３２を枕として利用できる。更
にこの場合、第３のクツシヨンブロツク３２を使
用しなければベンチシート２５は３人掛けが可能
である。凹陥部２８の深さ及び第２のクツシヨン
ブロツク３１の厚さは特に制限を受けないので、
第２のクツシヨンブロツク３１の厚さをシートク
ツシヨン２３として充分な程度に確保することは
容易である。したがつて、クツシヨンブロツク上
或いは近傍に着座しても乗り心地を損なうことが
ない。そして、第２および第３のクツシヨンブロ
ツク３１，３２を入替えてもかまわない。次に第
４図は各クツシヨンブロツク３０〜３２は使用せ
ずに凹陥部２８のみを利用する場合であり、この
場合凹陥部２８は小物入れ、あるいはアタツシユ
ケース入れとして利用できる。凹陥部２８の開口
面積や深さの設定は、凹陥部が２８シートクツシ
ヨン２３の中央で収まるものであれば、特に制限
されない。したがつて、小物やアタツシユケース
程度の日常的な大きさの物品に対して、凹陥部２
８の深さを充分に確保できる。そして、収容物を
安全に且つ確実に保護することができる。

このようにベンチシート２５を構成し、複数の
クツシヨンブロツク３０〜３２組合せて用いるこ
とにより、手や腕を載置することのみにその利用
方法を限られることのない乗客設備を備えること
ができるとともに、収容物を安全に保護すること
ができる。

また、各クツシヨンブロツク３０〜３２の不使
用時には、たとえばリヤデツキ（図示しない）な
どに置けば車内で邪魔になることはない。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、シートバツクと
シートクツシヨンからなる車両用ベンチシートに
おいて、シートクツシヨンの車幅方向ほぼ中央に
凹陥部を形成するとともに、この凹陥部の横断面
形状と略等しい横断面形状で、少なくとも一つが
凹陥部の深さとほぼ一致するように形成され、互
いの上下の面が結合・分離自在で、かつ、個々は
凹陥部に収納可能な複数のクツシヨンブロツクを
備えたものである。

したがつて、手や腕を載置することのみにその
利用方法を限られることのない利用範囲の広い乗
客設備を実現するとともに、収容物を安全かつ確
実に保護することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示すもの
で、第１図はベンチシートおよび複数のクツシヨ
ンブロツクの斜視図、第２図〜第４図はクツシヨ
ンブロツクの利用法を示す斜視図、第５図は従来
のアームレストを有するベンチシートの斜視図で
ある。２１……シートバツク、２３……シートクツシ
ヨン、２５……ベンチシート、２８……凹陥部、
３０〜３２……クツシヨンブロツク、３０ａ〜３
２ａ……上面、３０ｂ〜３２ｂ……下面。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

シートバツクとシートクツシヨンとからなる車
両用ベンチシートにおいて、上記シートクツシヨ
ンの車幅方向ほぼ中央に凹陥部を形成するととも
に、この凹陥部の横断面形状と略等しい横断面形
状で、少なくとも一つが上記凹陥部の深さとほぼ
一致するように形成され、互いの上下の面が結
合・分離自在で、かつ、個々は上記凹陥部に収納
可能な複数のクツシヨンブロツクを備えたことを
特徴とする車両用ベンチシート。