JPH05309766A - 紙材による成形品の製造方法 - Google Patents

紙材による成形品の製造方法

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JPH05309766A
JPH05309766A JP4143274A JP14327492A JPH05309766A JP H05309766 A JPH05309766 A JP H05309766A JP 4143274 A JP4143274 A JP 4143274A JP 14327492 A JP14327492 A JP 14327492A JP H05309766 A JPH05309766 A JP H05309766A
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corrugated
paper
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corrugated paper
paper material
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JP4143274A
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Norio Okada
典夫 岡田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 屈曲部を備えた波状紙を金型内で圧搾処理す
ることにより成形品を製造する方法において、成形品に
亀裂や傷がつかないようにすることを目的とするもので
ある。 【構成】 屈曲部を備えた比較的薄い三枚の波状紙24
を積層させて金型18内で加熱圧搾させ、三枚の薄い波
状紙24を夫々金型面によく馴染ませ、波状紙の屈曲部
を金型18の上型14で押圧させて延ばすことにより、
波状紙24が破れることのないようにして成形する方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙材を加熱圧搾させ
ることにより、立体形の深絞り成形品を得るための製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発明者はこの種の従来技術を知らない。
発明者が知っているものはせいぜいいわゆる湿式による
モールディング法により、パルプ繊維を利用して成形品
を生産する方法であり、包装用ケース例えば多数の卵を
包装するための鶏卵の半分程度の凹部を備えたケース本
体とケース本体と対称的な形態の蓋体からなるものであ
る。
【0003】このような従来例は、量産するのに適当で
あるが、知られているように生産設備が安価ではないこ
と、製品の金型に対する離型面についてはともかく離型
面以外の他の面は粗雑に成形され、粗雑な製品しか生産
することができなかった。また期待される緩衝能力に制
約を受けるし、硬度についても問題があった。
【0004】また、広く一般的なこの種の先行技術とし
ていわゆる石油化学製品による包装用容器(例えばスー
パーマーケットで大量に消費される生鮮食料品用の発泡
スチロール製容器や塩化ビニール製包装用容器)、のほ
か包装用緩衝材(例えば発泡ウレタン製もの)などの生
産方法が知られているが、周知のように石油資源の枯渇
化を招くことはもちろん、廃棄処分に際して環境保全の
見地から世界的に大きな問題となっている。
【0005】そこで、発明者は資源の有効活用が可能で
あってリサイクル性にすぐれ、環境保全に寄与し、品質
や生産コストについても問題がなく、その上生産工程が
比較的簡単な手段として紙材を金型により延伸すること
による生産方法に着目したものである。
【0006】発明者は、そこで包装用ケースに供するこ
とのできる一般的な肉厚の紙材(例えば300g/平
米)を採用し、この紙材に波状の屈曲部を多数設けて波
状紙(図2を参照)を用意し、一枚の波状紙を金型によ
り加熱圧搾することにより成形品の加工を試みた。
【0007】しかし、比較的肉厚のある波状紙を金型に
より成形した場合、加工面に亀裂が発生したり、傷の発
生を回避できなかった。また、金型の加工面に対して波
状紙の倣いが不十分のため波状紙の延伸作用に問題があ
り、美粧性、寸法制度、色彩、強度、材質感などの仕上
がりに欠けるという問題のあることが判明した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする問題点は、紙材による成形品の製造方法におい
て、成形品に亀裂が発生したり、傷が生ずることのほか
仕上がりが十分でない点である。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、紙材の金型
による加熱圧搾時に成形品に亀裂や傷を発生させないよ
うにし、かつ仕上がりを良好にするため、複数枚の比較
的肉厚の薄い波状紙を上下一対の金型内に挿入させて加
熱圧搾させて加工することを最も主要な特徴とする。ま
た、加熱圧搾工程を複数枚の比較的肉厚の薄い波状紙の
屈曲部の方向を交差状態に配置して行うことも大きな特
徴である。紙材による成形品の製造方法において、成形
品に亀裂や傷を発生させないようし、併せて仕上がりを
良好にするという目的を、比較的簡単な作業工程で達成
した。
【0010】
【実施例】以下にこの発明の詳細を実施例を示す図面を
参照して説明する。図1はこの発明の工程図であり、三
枚の紙材10を積層して包装用ケース12(図3を参
照)を生産する工程を概略的に示している。もっともこ
の包装用ケース12はそっくり段ボール箱内に収納され
た被包装物の周囲に配置して緩衝材としても使用できる
ものである。一枚の紙材10の肉厚は発明者が先に試み
たものに比較して薄い100g/平米程度のものを採用
した。 換言すれば三枚の波状紙の厚さを一枚の波状紙
の厚さに等しくした。
【0011】比較的肉厚の薄い紙材10を採用した理由
は次のとおりである。成形品としてこの発明の実施例の
ように包装用ケース12を生産し、使用に供するために
は一定の厚さや硬度が必要である。
【0012】もちろん、使用に供することのできる厚さ
の一枚の紙材を利用して成形することにより、成形品の
得られることが希望される。しかし、波状の屈曲部を備
えた一定の厚さの波状紙を用いて金型により成形加工し
た場合、前記したように圧搾時に製品に亀裂や傷が発生
するからである。
【0013】そこで、発明者は実験の結果、一定の厚さ
を得るためこの実施例のように100g/平米の厚さに
よる紙材10を三枚用意することにより、希望する製品
の厚さ例えば300g/平米を得るようにしたものであ
る。もちろん用途により二枚または四枚あるいは四枚以
上の紙材10を使用することも発明者は予定しているが
少なくとも二枚の紙材10に分離した状態に等しいこと
は必要である。
【0014】つまり、一枚の紙材10は薄いものの、金
型内での圧搾成形については型内に馴染み易く、亀裂が
発生したり傷が生ずることがなく、その上型の形状に三
枚の紙材10が夫々倣うため仕上がり状態も良好である
ことが判明したことによる。
【0015】しかし、シート状の普通の紙材10は経験
的に明らかなように、そのまま何らの前処理を行うこと
なく、上型14と下型16(以下特に断りのない限り、
金型18と称する)で圧搾しても延伸できなく、直ちに
破けて加工できないことはいうまでもない。
【0016】そこで、発明者は紙材10を金型18で圧
搾処理しても破けることなく成形できるようにするた
め、紙材10を圧搾成形時に延伸できるように配慮し
た。
【0017】まず、紙材10の材質として熱硬化性また
は熱可塑性を備えた樹脂粉末を抄造時に含有させたも
の、あるいは繊維状樹脂を混和した紙材料液から抄造し
て紙材中に繊維状樹脂を含有したもの、その他に原紙の
表面に前記した種類の樹脂溶液を塗布させたものを実験
的に試みた。これらの場合は接着剤としての機能も奏す
る。
【0018】紙材10に前処理として樹脂処理を行う目
的は、成形品が適度の硬性を保持することと、圧搾成形
時に形態が復元しないようにすることのほか複数枚の紙
材10を接着させることである。
【0019】発明者は、原紙の表面に該樹脂溶液のほか
若干の接着剤を塗布させたものを採用し包装用ケース1
2の生産を実際に実施した。
【0020】該樹脂溶液を塗布させることにより紙材1
0を設ける場合、市販品の原紙を利用できるから、この
発明において紙材10の製造コストを大幅に削減でき、
延いては製品の製造コストを低減できる利益がある。ま
た、塗布したり噴霧する僅かな接着剤は動植物質系のも
の(例えばでんぷん、デキストリンなど)、合成接着剤
(熱可塑性接着剤、熱硬化性接着剤)など原則的に種類
は問わない。
【0021】紙材10は新規の普通紙でもよいし、いわ
ゆる再生品でもよい。この発明はとりわけ、世界的に問
題となっている資源の枯渇化を抑制することや、石油化
学製品による環境悪化を防止することを意図し、再生品
による紙材10を利用したが、この点もまたこの発明が
意図する特徴の一つである。
【0022】紙材10をいわゆるコルゲート機(図示を
省略)の段ロール20によって加工を施し、紙材10に
多数の波状の屈曲部22を設けて波状紙24を得た(図
2を参照)。これらの屈曲部22を紙材10の長さ方向
に沿わせて同時に多数設けることに困難性はない。
【0023】この波状紙24の加工は段ボール紙を生産
する要領と同じであるから、特別な工程でないことは理
解できるであろう。
【0024】このようにして得た波状紙24には波状の
屈曲部22が多数形成されているから、金型18内で加
熱圧搾したとき屈曲部22は圧搾作用を受けて屈曲部2
2の両側に向けて延伸され、水平状態に延性または展性
されるので、紙材10を金型18により成形しても破け
ることがない。
【0025】この実施例では、包装用ケース12が三層
の紙材10により構成される例であるから、三組の紙材
10と三組のコルゲート機が用意されている。そしてコ
ルゲート機の上下一対の段ロール20間に紙材10を挿
入することにより、三組の紙材10に夫々多数の波状の
屈曲部22が形成され、三組の波状紙24が得られる。
もっとも、三組のコルゲート機を装置するに代えて一組
のコルゲート機により予め波状紙24を設け、三層の波
状紙24を金型18に供給することは自由である。
【0026】次に波状紙24を三層に積層させて金型1
8内に挿入するのであるが、好ましくは三層の波状紙2
4が成形後互いに剥がれることのないようにするため若
干の接着剤26を中央に位置する波状紙24の両側面か
ら成形直前に噴霧または塗布させる。この場合、図1で
は切断した波状紙24を三枚金型18に供給する例を示
しているが、切断することなく三枚の波状紙24を金型
18に供給することも発明者は予定している。
【0027】もっとも前記したように紙材10中に予め
樹脂加工が施してある場合は成形直前に接着剤26を塗
布したりする必要はなく、また、金型18の圧搾力によ
り紙材10は互いに接着されるから、製品の用途(使用
に際して多少剥がれてもよい場合など)によっては実験
的に一切接着剤や樹脂加工も必要としない場合もあっ
た。また、接着剤の代わりに多少の水分を噴霧したとこ
ろ、水分でも接着機能を奏することが判明した。
【0028】金型18により波状紙24の屈曲部22を
延伸させる場合、屈曲部22が常温で復元しないように
金型18を120〜200℃程度に加熱させ、圧搾して
屈曲部20を金型18の凹凸形状に馴染ませて延伸さ
せ、一定の形状に成形させた後好ましくは冷却すること
がよい。
【0029】このようにして得た屈曲部20を備えた波
状紙24を上下一対の金型18内に積層して挿入した
上、、波状紙22に一定の圧力と加熱を施す。
【0030】上型14が下型16に進入することによ
り、波状紙24の屈曲部22は上型14の凸部により押
し伸ばされつつ下型16の凹部へ押し付けられ上型14
と下型16内に圧縮され、屈曲部22は消滅し、型面に
倣った包装用ケース12が得られる。
【0031】前記した実施例のほか他の実施例として発
明者は以下の方法を試みた。波状紙24の屈曲部22は
図2を参照して明らかなように、その方向は一定であ
る。そこで、波状紙24を金型18内に積層して挿入す
るに際してその方向を互いに異ならせた。つまり、一枚
目の波状紙24に対して二枚目の波状紙24を例えば9
0度変位させて積層させ、三枚目の波状紙24を二枚目
の波状紙24に対して更に90度変位させて積層させ金
型18内で圧搾処理した。
【0032】波状紙24の屈曲部22は一定の方法に加
工されており、屈曲部22の両側方向に向けて延伸され
るが、屈曲部22の方向に対して同一方向には延伸され
にくい性質があることから、この問題点の解決のため異
なる方向に屈曲部22を配置する目的で屈曲部22の方
向を交差状態に配置した上、これらの波状紙24の複数
枚を金型18内で加熱圧搾させ、複数枚の波状紙24を
金型18内で同時に延伸させることも実施した。その他
の工程は先の実施例と同じである。
【0033】
【発明の効果】この発明は以上に説明したよう構成され
るから、以下に記載される効果を奏する。少なくとも二
枚の比較的薄い波状紙を金型内において加熱圧搾するか
ら、波状紙が金型内で成形されるときに波状紙は上下の
型面の形状によく倣うため破れたり、傷が付いたりする
ことがない。更に、金型によく波状紙が成形時に馴染む
ので、成形品の仕上がりが良好である。波状紙の屈曲部
を交差状態に配置して加熱圧搾した場合は、屈曲部の延
伸応力が互いに異方向に分散されるため、一層波状紙の
損傷が発生しない。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の概略工程図である。
【図2】この発明の波状紙の斜視図でる。
【図3】この発明の成形品の斜視図である。
【0035】
【符号の説明】
10 紙材 12 製品 14 上型 16 下型 18 金型 20 段ロール 22 波状紙の屈曲部 24 波状紙 26 接着剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙材に波形の屈曲部を多数設けて比較的
    肉厚の薄い波状紙を複数枚用意し、少なくとも二枚の前
    記した比較的肉厚の薄い波状紙を上下一対の金型内に積
    層して挿入した上加熱圧搾させ、複数枚の波状紙を金型
    内で同時に延伸させることにより成形することを特徴と
    する紙材による成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 紙材に波形の屈曲部を多数設けて比較的
    肉厚の薄い波状紙を複数枚用意し、少なくとも二枚の前
    記した比較的肉厚の薄い波状紙の屈曲部の方向を交差状
    態に配置した上、これらの波状紙を上下一対の金型内に
    積層して挿入した上加熱圧搾させ、複数枚の波状紙を金
    型内で同時に延伸させることにより成形することを特徴
    とする紙材による成形品の製造方法。
JP4143274A 1992-05-08 1992-05-08 紙材による成形品の製造方法 Pending JPH05309766A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100637837B1 (ko) * 2004-11-09 2006-10-23 주식회사 신효 절첩식 골판 성형 장치
JP2007197090A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Novacart Spa 特に食品のためのコンテナ

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