JPH0813400A - パルプ繊維シ−トを素材とする成形品の製造方法 - Google Patents

パルプ繊維シ−トを素材とする成形品の製造方法

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JPH0813400A
JPH0813400A JP16299894A JP16299894A JPH0813400A JP H0813400 A JPH0813400 A JP H0813400A JP 16299894 A JP16299894 A JP 16299894A JP 16299894 A JP16299894 A JP 16299894A JP H0813400 A JPH0813400 A JP H0813400A
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JP
Japan
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pulp fiber
fiber sheet
sheet
molded product
die
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JP16299894A
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English (en)
Inventor
Masaaki Okabe
昌明 岡部
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OKABE ENG KK
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OKABE ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルプ繊維を素材にするものの、成形品の肉
厚の制限を受けないようにし、かつ剛度に強く、美観に
すぐれた製品を得ることにある。 【構成】 湿潤状態のパルプ繊維シ−トを成形型によ
り、加熱圧搾させて成形を行い、その成形品を乾燥させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルプ繊維シ−トを素
材とする成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の先行技術を発明者は知らない。
発明者が知っているこの種の製造方法はせいぜいいわゆ
るパルプモ−ルド法といわれている方法である。
【0003】前記した製造方法による製品は、黒っぽい
色をした鶏卵を包装する包装容器として広く知られてい
る。
【0004】この種の製品の製造工程は、一般的に古紙
を素材とし、円筒(または多面体)のドラムの表面に金
属性の成形型が取りつけられ、型表面が金網が覆われ、
それをパルプ液に漬け、ドラム内部から真空作用を施し
て型の表面にハルプ原料を積層させ、型と同型の成形品
を得る。
【0005】ついで、未だ湿潤状態の成形品を成形ドラ
ムにより乾燥させて乾燥された成形品を得る方法であ
る。
【0006】この種の製造方法は、古紙を利用できるこ
と、生産設備が高価であるものの、大量生産に適してい
る利点などを有する点で評価できる。
【0007】しかし、パルプ溶液を型表面に積層する方
法であるから、成形品の肉厚に制限があり(1〜2mm
程度)、剛度に強くない問題のほか工程上いわゆる毛羽
だちが発生することを回避できないため、美観に欠ける
などの問題があり、用途は鶏卵用の包装容器、青果物輸
送用の緩衝材程度に制約を受けた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する問題点は、成形品の肉厚の制限を受けることのほか
剛度に強くない点や美観に欠ける点である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、その基本的構成を、湿潤させたパルプ繊
維シ−トを上型と下型からなる成形型内に導入し、加熱
圧搾させて成形を行い、ついでその成形品を乾燥させる
発明と、
【0010】湿潤状態のパルプ繊維シ−トを上型と下型
からなるクアランスを有する一次成形型内に導入し、そ
の一次成形型により予備的に荒く成形し、次いでクリア
ランスの少ない二次成形型により、荒く成形した一次成
形品をさらに本成形し、成形品を乾燥させる発明であ
る。
【0011】
【実施例】この発明の実施例の詳細を図1を参照して説
明する。この実施例は、食品を店頭で陳列販売するため
に簡易包装材として使用されているいわゆる食品トレ−
の製造方法について言及されている。
【0012】もちろん、食品トレ−の製造方法に制限す
る趣旨ではなく、包装用緩衝材のほか、産業用、民生用
の包装資材についても適用できる。
【0013】この発明は、湿潤状態のパルプ繊維シ−ト
を得る工程と、そのパルプ繊維シ−トを加熱圧搾する工
程と、加熱圧搾することにより得られた成形品を乾燥す
る工程となるものである。
【0014】まず、予め20〜30重量%程度の含水率
によるパルプ繊維シ−ト10を用意する。含水前のパル
プ繊維シ−ト10として500〜600g/m2 程度の
ものを実験的に採用した。
【0015】もちろん、厚さは必要に応じて変化するこ
とはいうまでもない。目安として20〜30重量%程度
の含水率によるパルプ繊維シ−ト10を素材とすること
により、パルプ繊維が次工程において成形する際に、パ
ルプ繊維群が分離することがない。
【0016】含水率が20%以下であれば、パルプ繊維
群が分離しないものの、柔軟性に欠けるため成形性の向
上化を期待できない。
【0017】他方、含水率が30%以上であれば柔軟性
に富むから、成形性の向上化を期待できるものの、パル
プ繊維群が分離するおそれがある。
【0018】以上の次第で20〜30重量%程度の含水
率によるパルプ繊維シ−ト10を用意することが適当で
ある。
【0019】もっとも、この数値は目安であって、成形
条件や成形時の温度や湿度などの要因により多少の変化
のあることはいうまでもない。
【0020】必要なことはパルプ繊維群が分離しないこ
と、そして成形性に富んでいることである。
【0021】20〜30重量%程度の含水率によるパル
プ繊維シ−ト10を得る手段について説明する。
【0022】紙を生産するに先立って一般的にパルプ繊
維シ−トが生産されるが、この場合、その工程上、パル
プ繊維溶液を乾燥工程により徐々に乾燥させることが実
施されているが、この発明ではこのパルプ繊維溶液の完
全乾燥前のものつまり未乾燥のパルプ繊維のシ−ト状の
ものを素材として採用することが予定されている。
【0023】また、一般的に紙に加工する前の完全乾燥
されたパルプ繊維シ−トを利用し、スプレ−やいわゆる
どぶ漬け方法により、20〜30重量%程度の水分を含
有するように処理してもよい。
【0024】このように予め処理された湿潤状態のパル
プ繊維シ−ト10は柔軟なものであって、成形性に富ん
でいることは明白である。
【0025】しかも紙と異なり、パルプ繊維の方向は一
定ではなくランダムであるから、成形時において成形応
力に抗することができるから、成形時にパルプ繊維シ−
ト10に亀裂を生ずることなく成形し易い。
【0026】その上、前記したパルプモ−ルド法と異な
り、予めシ−ト状に加工されたパルプ繊維を素材に採用
するから、その表面にはいわゆる毛羽は一切発生してい
ないので成形品にその毛羽が露呈しない有利性がある。
【0027】シ−ト繊維パルプ10は予め、一定の長さ
に切断したいわゆる枚葉ものでもよく、また、エンドレ
ス状に巻付けたものをそのまま成形型内に導入させ、爾
後一定の長さ毎に成形品を切断するようにしてもよい。
【0028】次に前記した湿潤状態のパルプ繊維シ−ト
を上型12と下型14からなる成形型16により加熱圧
搾する。加熱温度は比較的低温で行うことが好ましい
(例えば50℃程度)。この場合、パルプ繊維シ−ト1
0中に含有される水分を除去しつつ、加熱圧搾する。
【0029】かくして、シ−ト状の素材は、成形型16
の形態に倣い水分が相当量減少された状態で成形品18
として成形される。
【0030】もちろん、この状態では依然として水分を
含んでいるから、引き続き適宜の乾燥手段20によりそ
の成形品18を乾燥させ、乾燥済の成形品22を得る。
乾燥済の成形品22は、その周囲がトリミングされたも
のであることはいうまでもない。
【0031】この実施例では、一枚のパルプ繊維シ−ト
10により成形品22を得る例について説明したが、成
形品の用途により比較的薄い湿潤状態のパルプ繊維シ−
トを二枚または三枚以上を積層させて成形型16へ導入
し、その後乾燥させることも発明者は予定している。
【0032】とりわけ、深絞りの成形品を得る場合に
は、素材を積層させることにより、一層成形性の向上化
を図ることができた。
【0033】深絞りの成形品22を得る場合、クリアラ
ンスのある一次成形型とクリアランスの少ない二次成形
型を用意し、一次成形型により素材を予備的に荒く成形
し、ついで二次成形機により荒く成形した成形品をさら
に本成形させて、一層精度の高い成形品を得ることにつ
いても発明者は予定している。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記の構成であるから、以下の
効果を奏する。パルプ繊維シ−トを素材に採用するもの
の、従来方法では期待できなかったが、肉厚の制限を受
けることなく、成形品の製造ができるし、剛度に強く美
観に優れたパルプ繊維を素材とする成形品を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の製造工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10 湿潤状態のパルプ繊維シ−ト 12 上型 14 下型 16 成形型

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤状態のパルプ繊維シ−トを上型と下
    型からなる成形型内に導入し、加熱圧搾させて成形を行
    い、ついでその成形品を乾燥させることを特徴とするパ
    ルプシ−トを素材とする成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 湿潤状態のパルプ繊維シ−トを上型と下
    型からなるクアランスを有する一次成形型内に導入し、
    その一次成形型により予備的に荒く成形し、次いでクリ
    アランスの少ない二次成形型により、荒く成形した一次
    成形品をさらに本成形し、成形品を乾燥させることを特
    徴とするパルプシ−トを素材とする成形品の製造方法。
JP16299894A 1994-06-21 1994-06-21 パルプ繊維シ−トを素材とする成形品の製造方法 Pending JPH0813400A (ja)

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Cited By (3)

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