JPH05309622A - Pcコンクリートパネルの遠心成形方法とその装置 - Google Patents

Pcコンクリートパネルの遠心成形方法とその装置

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JPH05309622A
JPH05309622A JP41468090A JP41468090A JPH05309622A JP H05309622 A JPH05309622 A JP H05309622A JP 41468090 A JP41468090 A JP 41468090A JP 41468090 A JP41468090 A JP 41468090A JP H05309622 A JPH05309622 A JP H05309622A
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centrifugal molding
concrete
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centrifugal
discharge groove
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Nobukazu Kanamori
信和 金森
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Kinki Concrete Industry Co Ltd
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Kinki Concrete Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、遠心成形を利用したに
も拘わらず、レイタンス層(6)が発生しない圧縮強度に
優れたPCコンクリートパネル(5)を大量に製造する事
のできるPCコンクリートパネル(5)の遠心成形方法と
その装置を提供することにある。 【構成】 筒状遠心成形型(1)の内周面に軸方向に
平行に複数の仕切り壁(2)を立設し、仕切り壁(2)の上面
に開口(4)するレイタンス排出溝(3)を仕切り壁(2)に設
け、前記レイタンス排出溝(3)の開口(4)を閉塞した後、
仕切り壁(2)間にコンクリートを注入して筒状遠心成形
型(1)を回転させて遠心成形を行い、遠心成形中乃至遠
心成形後にレイタンス排出溝(3)の開口(4)を解放して遠
心成形されたPCコンクリートパネル(5)の内周面に発
生したレイタンスを前記レイタンス排出溝(3)から外部
に流出させる事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遠心成形方法によって高
強度のPCパネルを大量生産する事が出来るPCパネル
の遠心成形方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、矢板などに使用されるコンクリー
トパネルは、コンクリートを振動機で突き固めて蒸気養
生し、然る後、脱型して湿潤養生を行って製造される機
械的圧力養生工法によるものや、振動機の代わりに大気
圧を利用し、真空マットとポンプで余剰水分を除去する
真空コンクリート工法によるもの、真空ポンプによる水
分除去と特殊マットの空気圧を利用する加圧真空工法に
よるものなど各種の工法で製造されているのが現状であ
る。
【0003】しかしながら、の方法は型にコンクリート
を注入し、これを突き固めるのであるから、部分的なむ
らが生じるだけでなく圧縮強度にも限界があり、建築物
の軽量化という点に付いては満足出来ないものであっ
た。又、その生産方法も1枚つづであるため、生産効率
が悪いという問題もあった。
【0004】そこで、発明者は、円筒状遠心成形型の内
周面に軸方向に平行に複数の仕切り壁を立設し、仕切り
壁間にコンクリートを注入した後、遠心成形型を回転さ
せ、遠心成形型の内周に添わせて前記注入コンクリート
を硬化させ、これにより仕切り壁にて分割成形したPC
パネルを形成すると言う方法を開発した。
【0005】処が、前記遠心成形法によれば、原則とし
て均一で稠密な高強度のPCパネルを大量生産する事が
出来るのであるが、遠心成形時にコンクリート成形体の
内周面に比重の関係で、水分が多く、低比重で強度の弱
いレイタンス層が発生するので、内周面に曲げ荷重が掛
からないようなポールとして使用する場合は兎も角、パ
ネルとして使用する場合にはパネルにレイタンス層側か
ら荷重が掛かった場合にはこのレイタンス層が弱点とな
ってこのレイタンス層から破損を起こすという問題点が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
PCコンクリートパネルの製造に有効な遠心成形法にと
って問題点となっていたレイタンス層の除去にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のPCコンクリー
トパネル(5)の遠心成形方法は、筒状遠心成形型(1)の内
周面に軸方向に平行に複数の仕切り壁(2)を立設し、仕
切り壁(2)の上面に開口(4)するレイタンス排出溝(3)を
仕切り壁(2)に設け、前記レイタンス排出溝(3)の開口
(4)を閉塞した後、仕切り壁(2)間にコンクリートを注入
して筒状遠心成形型(1)を回転させて遠心成形を行い、
遠心成形中乃至遠心成形後にレイタンス排出溝(3)の開
口(4)を解放して遠心成形されたPCコンクリートパネ
ル(5)の内周面に発生したレイタンス層(6)を前記レイタ
ンス排出溝(3)から外部に流出させる事を特徴とするも
のである。
【0008】又、本発明のPCコンクリートパネル(5)
の遠心成形装置は、前記方法を実施するための装置で、
筒状遠心成形型(1)と、前記筒状遠心成形型(1)の内周面
に軸方向に平行に立設され、その間が注入コンクリート
の遠心成形部となる複数の仕切り壁(2)と、仕切り壁(2)
の上面に開口(4)するレイタンス排出溝(3)と、遠心成形
時に前記レイタンス排出溝(3)の開口(4)を閉塞するため
の閉塞蓋(7)とで構成された事を特徴とするものであ
る。
【0009】これにより、PCコンクリートパネル(5)
の製造に有効な遠心成形法にとって問題点となっていた
レイタンス層(6)を除去する事が出来た。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述す
る。第1図は、本発明に使用する4分割用の遠心成形型
(1)の断面図で、遠心成形型(1)は断面正方形のもので、
隅部から4分割出来るようになっている。これら分割型
(1a)は、取付リブ(15)に螺着した締め付けボルト(8)に
て接続組み立てる事が出来るようになっている。遠心成
形型(1)の外周には少なくとも2条の円板状回転レール
(9)が設置されており、駆動ローラ(10)にて支承されて
いる。
【0011】遠心成形型(1)の入隅内周には軸方向に平
行に仕切り壁(2)がれぞれ立設されている。仕切り壁(2)
は下端部が入隅内周に沿うように断面矩形に形成されて
おり、仕切り壁(2)の上面に開口(4)するレイタンス排出
溝(3)が仕切り壁(2)の全長に亙って凹設されている。
(勿論、レイタンス排出溝(3)をマンホール状にして仕切
り壁(2)の内部に設け、仕切り壁(2)の上面からレイタン
ス排出溝(3)に連通する通孔(図示せず)を複数箇所設け
てもよい。)
【0012】閉塞蓋(7)は、断面T字状のもので、本実
施例では仕切り壁(2)の開口(4)の全長に亙って配設され
ており、前記開口(4)に嵌まり込んで開口(4)を閉塞する
ようになっている。本実施例では対角線上にある閉塞蓋
(7)に左右ネジを螺設したネジ棒(12)が回転自在に接続
されており、中央の左右ナット(11)に前記ネジ棒(12)が
螺入されていて左右ナット(11)を回転する事により、閉
塞蓋(7)が仕切り壁(2)の開口(4)から脱離・嵌入するよ
うになっている。尚、閉塞蓋(7)のガイドは閉塞蓋(7)を
ネジ棒(12)の回転に合わせて直線的に移動させるもので
あり、図を簡略に示すためにここでは記載していない。
【0013】しかして、まず、仕切り壁(2)間に配筋し
て、左右ナット(11)を回転して閉塞蓋(7)にて仕切り壁
(2)の開口(4)を閉じ、続いて遠心成形型(1)内にコンク
リート(4)を所定量(即ち、遠心成形時にコンクリート
(4)が仕切り壁(2)を若干越える量) だけ注入し、遠心成
形型(1)の注入口に蓋(16)をした後、回転させて遠心締
め固めを行う。この時、コンクリート成形体の内周に水
分が多くて比重の軽いレイタンス層(6)が発生するが、
左右ナット(11)を回して前記閉塞蓋(7)を開くと泥状の
レイタンス層(6)が開口(4)からレイタンス排出溝(3)に
流れ込み、コンクリート成形体の内周からレイタンス層
(6)が除去される事になる。然る後、続いて養生を行
い、養生が終了した段階で締め付けボルト(8)を外して
遠心成形型(1)を割って脱型し、PCコンクリートパネ
ル(5)を完成させる。
【0014】PCコンクリートパネル(5)は、断面凹面
レンズ状に形成されており、(13)は凹面部(17)から突出
した山形鉄筋である。この山形鉄筋(13)の両端はPCコ
ンクリートパネル(5)内に埋入されており、埋入鉄筋(1
4)に溶接されている。埋入鉄筋(14)は、山形鉄筋(13)と
平行な短い鉄筋(14a)と、これに直角に挿入された長い
鉄筋(14b)とで網状に構成されており、前記山形鉄筋(1
3)は短い鉄筋(14a)に合わせて複数列が配置されてい
る。
【0015】図3は、前記4分割の遠心成形方法で形成
したPCコンクリートパネル(5)を基礎梁や壁面に架設
して現場打設コンクリート床(18)の底板とした例であ
る。この場合、PCコンクリートパネル(5)の凹面部(1
8)に突出している山形鉄筋(13)がコンクリート床(18)内
に埋入し、両者の一体化が計られる。
【0016】本実施例では、遠心成形型(1)を4分割し
た例を中心に説明したが、勿論これに限られるものでは
なく、2分割でもよいし、それ以上であってもよく、遠
心成形型(1)並びに製作するコンクリートパネル(5)の大
きさに合わせて適宜の分割数が採用される。
【0017】尚、前記のように遠心成形法によって製造
されたPCコンクリートパネル(5)の圧縮強さは、従来
のコンクリートパネル製造方法に比べて非常に高い値を
示す。
【発明の効果】本発明は叙上のような構成であるから、
本来は円柱の製造に使用される遠心成形装置で高強度の
PCパネルを大量に生産する事が出来、しかも従来の遠
心成形方法で問題となっていたレイタンス層のないPC
コンクリートパネルを成形出来るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる遠心成形型の1実施例の断面図
【図2】本発明にかかる遠心成形型の1実施例の概略斜
視図
【図3】本発明で製作されたPCコンクリートパネルの
使用例を示す図面
【符号の説明】
(1)…遠心成形型 (1a)…分割型 (2)…仕切り壁 (3)…レイタンス排出溝 (4)…開口 (5)…PCコンクリートパネル (6)…レイタンス層 (7)…閉塞蓋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状遠心成形型の内周面に軸方向に平行
    に複数の仕切り壁を立設し、仕切り壁の上面に開口する
    レイタンス排出溝を仕切り壁に設け、前記レイタンス排
    出溝の開口を閉塞した後、仕切り壁間にコンクリートを
    注入して筒状遠心成形型を回転させて遠心成形を行い、
    遠心成形中乃至遠心成形後にレイタンス排出溝の開口を
    解放して遠心成形されたPCコンクリートパネルの内周
    面に発生したレイタンス層を前記レイタンス排出溝から
    外部に流出させる事を特徴とするPCパネルの遠心成形
    方法。
  2. 【請求項2】 筒状遠心成形型と、前記筒状遠心成形型
    の内周面に軸方向に平行に立設され、その間が注入コン
    クリートの遠心成形部となる複数の仕切り壁と、仕切り
    壁の上面に開口するレイタンス排出溝と、遠心成形時に
    前記レイタンス排出溝の開口を閉塞するための閉塞蓋と
    で構成された事を特徴とするPCパネルの遠心成形装
    置。
JP41468090A 1990-12-26 1990-12-26 Pcコンクリートパネルの遠心成形方法とその装置 Expired - Lifetime JPH0673845B2 (ja)

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JPH0673845B2 JPH0673845B2 (ja) 1994-09-21

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008284751A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Kurimoto Concrete Industries Ltd コンクリートセグメントの遠心成形装置及び遠心成形方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008284751A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Kurimoto Concrete Industries Ltd コンクリートセグメントの遠心成形装置及び遠心成形方法

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JPH0673845B2 (ja) 1994-09-21

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