JPH05308992A - モノクローナル抗体 - Google Patents

モノクローナル抗体

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JPH05308992A
JPH05308992A JP4105920A JP10592092A JPH05308992A JP H05308992 A JPH05308992 A JP H05308992A JP 4105920 A JP4105920 A JP 4105920A JP 10592092 A JP10592092 A JP 10592092A JP H05308992 A JPH05308992 A JP H05308992A
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JP
Japan
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lek
antibody
monoclonal antibody
dhfr
antibodies
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JP4105920A
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Tomokuni Kokubu
友邦 国分
Masahiro Iwakura
正寛 巖倉
Shinichi Ohashi
信一 大箸
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ロイシンエンケファリンに対するモノクローナ
ル抗体の提供。 【構成】ロイシンエンケファリン(LEK)に対するモ
ノクローナル抗体RIPT36及びRIPT74並びに
同抗体を産出するハイブリドーマ細胞。 【効果】常に均一な抗LEKモノクローナル抗体を必要
十分量得ることができ、得られたモノクローナル抗体を
用いて、生体試料等に存在するLEKを極めて特異的に
種々の方法により分析することができ、診断医療分野等
に応用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロイシンエンケファリ
ンに対するモノクローナル抗体及びそれを産生する細胞
に関するものである。本発明の産業上の利用分野として
は、臨床検査及び医薬品製造の分野が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】生体内に存在する微量生理活性物質を特
異的に検出し定量する方法として、抗原‐抗体反応にお
ける免疫学的分子認識特性と放射性同位元素の放射能又
は酵素活性の高感度検出による定量特性を組み合わせた
放射免疫測定法(RIA)及び酵素免疫測定法(EI
A)が知られている。免疫測定法は血清など試料中の測
定対象物質を高感度かつ比較的容易に定量できることか
ら、測定対象物質の数が年々増加の一途をたどってお
り、臨床検査など医療福祉の分野において一つの産業を
形成しつつあるがこれら免疫測定法を行う場合、測定対
象となる抗原を特異的に認識する抗体が必要となる。
【0003】従来、抗体を作成する場合、実験動物に抗
原を何回か注射して免疫感作を行い目的抗原を特異的に
認識する抗体が産生されているかどうか検査し、高感度
に抗原と特異的に結合する抗体ができたときに、実験動
物より血清を採取し、抗体を得る。このようにして得ら
れる抗体はポリクローナル抗体と呼ばれ、抗原の認識結
合部位及び親和力がそれぞれ異なる抗体タンパク質の混
合物で、同じ抗原に対する抗体でも血清を採取する動物
の個体差、種差及び血清採取日の違い等により抗体の性
質は異なってくる。
【0004】これに対し、最近均一な抗体タンパク質い
わゆるモノクローナル抗体を得るための技術が開発され
たが、このモノクローナル抗体は、1個のB細胞又は1
個の細胞より分裂によって生じた均一な細胞集団によっ
て産生された抗体であり、抗原分子の特定の抗原決定基
のみを認識するものである。これは、また、抗体の特異
性のみならず、クラス、サブクラス、親和力などの性質
も全く均一な抗体の集団である。したがって、モノクロ
ーナル抗体の有効性は、抗体の均一性に求めることがで
き、この性質を利用することにより各種の免疫測定を行
うときに、抗体の不均一性に由来する種々の障害を原理
的に取り除くことができるという特徴を有する。
【0005】測定対象生理活性分子に対するモノクロー
ナル抗体を調製するためには、実験動物を測定対象抗原
で免疫感作し、特異的抗体を産生するようになった動物
から脾臓細胞を取り出し、これを骨髄種細胞などの試験
管内で培養できる細胞と融合した細胞(ハイブリドー
マ)をつくり、スクリーニングして目的のモノクローナ
ル抗体をつくるハイブリドーマを選び出し、得られたハ
イブリドーマを利用して、目的のモノクローナル抗体を
得る。
【0006】ところで、ロイシンエンケファリンに対す
るモノクローナル抗体を作成する場合、種々の問題点が
挙げられている。第1はロイシンエンケファリンがアミ
ノ酸残基5個からなる分子量556の低分子量ペプチド
であるため抗原活性が極めて低いことである。そのため
一般には、ロイシンエンケファリンをウシ血清アルブミ
ン等の高分子担体に化学結合させ、抗原活性を高めた複
合体を調製し、それを用いた免疫感作が行われなければ
ならない。低分子量ペプチドの高分子担体への結合に
は、グルタルアルデヒドなどの2価性架橋試薬が用いら
れるが、架橋反応の効率が低い。さらに架橋反応の原理
が、本質的にペプチドのアミノ酸残基側鎖のアミノ基も
しくはカルボキシル基への化学修飾反応であり、高分子
担体に結合したペプチドの構造は目的ペプチドそれ自身
の構造と異なること、すなわち、架橋反応により修飾さ
れるアミノ酸側鎖の構造がもとのペプチドの側鎖が修飾
されている構造をとることが原理的に避けられない大き
な問題として挙げられる。
【0007】第2に、目的のモノクローナル抗体を得る
ために必要な血清中及び培養液中の目的抗体存在有無を
評価するスクリーニングが煩雑なことである。特に、実
験動物への免疫感作時には高分子担体に対しても多くの
種類の抗体が作られることから目的ペプチドに対するモ
ノクローナル抗体の産生をスクリーニングする場合は、
免疫感作に用いられたペプチド結合の高分子複合体を用
いることができず、2種類の異なった抗原を準備しなけ
ればならないという問題がある。
【0008】第3に、抗体作成の対象としているロイシ
ンエンケファリンはTyr‐Gly‐Gly‐Phe‐
Leuというアミノ酸配列を有する生理活性ペプチドで
あるが、生体内にはアミノ末端側に同様なアミノ酸配列
をもつ生理活性ペプチドがいくつか存在しているため、
ロイシンエンケファリンのみを特異的に認識し結合でき
る抗体を得るためには、ロイシンエンケファリンのカル
ボキシ末端近傍の構造を特に認識できる抗体を産生して
いるハイブリドーマ及び抗体を作成することが必要とな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したよ
うな従来のロイシンエンケファリンに対するモノクロー
ナル抗体がもつ問題点を解決し、臨床検査及び医薬品製
造に容易に利用しうる新規モノクローナル抗体を提供す
るすることを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ロイシン
エンケファリンに対するモノクローナル抗体に関して鋭
意研究を行い、既に枯草菌及び大腸菌の2種類のDHF
Rを用いて、それぞれのカルボキシ末端に異種ペプチド
を結合した融合タンパク質の発現生産技術を利用し、す
なわち、ロイシンエンケファリンのカルボキシ末端側を
より特異的に認識する抗体を産生する実験動物を得るた
めに、まず枯草菌のDHFRのカルボキシ末端側にロイ
シンエンケファリンのアミノ末端が連結した融合タンパ
ク質を大腸菌などの宿主で大量に発現させて精製純化
し、実験動物に免疫感作を行うことにより、その目的を
達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
【0011】すなわち、本発明者は、ロイシンエンケフ
ァリン(以下LEKと略す)を特異的に認識結合できる
機能を有するモノクローナル抗体RIPT36、モノク
ローナル抗体RIPT74及びこれらを産生するハイブ
リドーマ細胞を提供するものである。
【0012】本発明のモノクローナル抗体を産生する2
種のハイブリドーマ細胞は、(1)遺伝子工学的手段を
用いた目的ペプチドをカルボキシ末端側に有するDHF
R融合タンパク質の作成、(2)目的融合タンパク質の
宿主菌からの精製分離、及び(3)高度精製した目的融
合タンパク質を用いた動物の免疫感作、(4)免疫感作
動物の脾臓より調製した脾臓細胞と骨髄腫細胞との細胞
融合によるハイブリドーマの作成、及び(5)目的のモ
ノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの選択分
離、により得ることができる。これらのハイブリドーマ
細胞はそれぞれ受託番号FERM BP−3816号及
びFERM BP−3817号として工業技術院微生物
工業技術研究所に寄託されている。
【0013】また、本発明のモノクローナル抗体の作成
は、(1)本発明のモノクローナル抗体産生ハイブリド
ーマの成長増殖、(2)細胞培養液中での大量培養ない
し実験動物腹腔内での大量培養、(3)細胞培養液ない
し腹水などの体液からの精製純化、により得ることがで
きる。
【0014】目的ペプチドをカルボキシ末端側に有する
DHFR融合タンパク質の遺伝子工学的手段による作成
方法( J.Biochemistry 111,31
−36,1992 )及び目的融合タンパク質の宿主菌
からの精製分離方法は、本発明者らによって既に開発さ
れており(J.Biochemistry 111,3
7−45,1992)、その方法に従うことにより、高
度精製した目的融合タンパク質を入手することができ
る。なお、DHFRとの融合タンパク質の作成方法は、
枯草菌及び大腸菌由来のDHFRを用いた方法について
公知であるが、各種生物由来のDHFRを用いた場合も
可能であることを容易に類推することができることか
ら、本発明は、DHFRの起源に限定されない。
【0015】高度精製した融合タンパク質を用いた免疫
動物の免疫感作は、通常に行われる免疫感作の方法を用
いて行うことができ、免疫感作の方法によって限定され
ない。すなわち、融合タンパク質をアジュバンドと混合
し、日をおいて数回に分けて注射した後、採血し、血液
中から産生された抗体を検出することにより行うことが
できる。
【0016】免疫感作は、枯草菌由来のDHFRのカル
ボキシ末端にLEKを連結させた融合タンパク質(bs
DHFR‐LEK)を調製し、これを免疫感作用実験動
物として用いたBALB/cメスマウスにbsDHFR
‐LEKを0.5mg/mlの濃度になるように生理食
塩水で希釈した後、等容量の完全フロイントアジュバン
ド(1回目)もしくは不完全フロイントアジュバンド
(2及び3回目)と混合し、マウス腹腔内に3週間ごと
3回投与することにより行った。最終注射後14日目に
は有効な抗体産生が観察される。
【0017】抗体産生は、マウス尾静脈から採血し、血
清を分離し、これを固相酵素免疫測定法(ELISA)
により力価を測定することにより行うことができる。
【0018】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこの例で用いている方法又はタンパク
質のみに限定されるものではない。
【0019】製造例 大腸菌由来のDHFRのカルボキシ末端にLEKを連結
させた融合タンパク質(ecDHFR‐LEK)を調製
し、0.1M炭酸ナトリウム緩衝液pH9.5で1‐1
0μg/mlの濃度に希釈する。これをELISA用の
市販の96穴マイクロプレートにウェル当り50μlず
つ分注し、2時間以上4℃で静置し、ウェルに吸着させ
る。水で3回洗浄後0.5%BSA‐0.025M E
DTA‐0.15M NaCl‐10mM リン酸緩衝
液pH7.5(BEPBS)でウェルを満たし1時間以
上室温で静置する。続いて0.05% Tween20
‐0.15M NaCl‐10mM リン酸緩衝液pH
7.5(TPBS)と水で3回ずつプレートを洗浄した
後よく水を切って、−20℃で使用直前まで保存する。
測定する血清を1ウェル当り50μlずつタンパク質固
定化96穴マイクロプレートに分注し、1時間室温で反
応後TPBSと水で3回ずつ洗浄した後、50μlずつ
400倍に0.05%Tween 20‐BEPBS
(TBPBS)で希釈した西洋わさびペルオキシターゼ
標識ヤギ抗マウスIgG+IgM抗体溶液を分注した。
続いて1時間室温で静置後同様にプレートを洗浄しよく
水を切った後、50μlずつ各ウェルに0.25mg/
ml ABTS(2,2′‐アジノ‐ビス(3‐エチル
ベンゾチアゾリン‐6‐スルホン酸)‐0.0025%
H2O2‐0.1M クエン酸緩衝液(pH4.2)を加
え発色反応を行った。反応は、0.5%のSDS水溶液
150μlを加えることで停止させ、405nmの吸収
増加をコロナ社のマイクロプレートリーダーで測定し、
プレートに残存しているマウスガンマグロブリンを定量
した。この方法により、LEKに対する抗体のみを検出
でき、LEK部分に対して動物が免疫感作されているか
を知ることができる。
【0020】ハイブリドーマの作成は、細胞融合はコー
ラー及びミルステインの方法に従って行うことができ
る。実施例では、3回目の免疫感作を行ったマウスのう
ちELISAで抗LEK活性が強く検出された1匹につ
いて3回目の感作後3週間目に尾静脈内に17μgのD
HFR‐LEKを含む生理食塩水0.1mlを注射し免
疫系を刺激した後4日目に脾臓を摘出した。細胞融合は
分散化した脾臓細胞とマウス骨髄腫細胞x63・Ag8
・653株とを5:1の割合で混合し、50%PEG‐
RPMI 1ml中で細胞融合を行った。融合後細胞分
散液は695個のウェルに100μlずつ分注しRPM
I‐HAT‐15%FCS培地でハイブリドーマの選択
を行った。ハイブリドーマのクローニングは希釈法で行
った。
【0021】クローニングしたハイブリドーマがLEK
に対する抗体を産生しているか否かについては、大腸菌
由来のDHFRのカルボキシ末端にLEKを連結させた
融合タンパク質を固定化した上記ELISAに準じて行
った。大腸菌由来のDHFRのカルボキシ末端にLEK
を連結させた融合タンパク質(ecDHFR‐LEK)
をウェルに吸着させ、3回洗浄後、測定するものとし
て、ハイブリドーマの細胞培養液を用いた。
【0022】モノクロナール抗体のグロブリンクラス同
定に用いたELISAは、ザイメッド社の免疫グロブリ
ンクラス同定用抗体キットを用い処方に従って行った。
また、抗LEKモノクロナール抗体のLEK認識部位を
調べるために行った各種ペプチドに対する免疫交差活性
測定のためのELISAは以下のように行った。ecD
HFR‐LEK融合タンパク質100μg/mlで固定
化処理したマイクロプレートの各ウェルに、20μg/
mlの抗LEKモノクロナール抗体50μlとTBPB
Sで段階希釈した濃度のペプチド溶液50μlを分注
し、2時間室温で反応後、TPBSと水でプレート洗浄
を行い、西洋わさびペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス
IgG+IgM抗体溶液を用い前述のごとくプレートに
残存した抗LEKモノクローナル抗体量を発色定量し
た。最終的に2種類のLEKに対するモノクローナル抗
体が得られ、本発明の方法が有効であることが確かめら
れた。
【0023】抗LEKモノクローナル抗体の精製純化
は、抗LEKモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
大量細胞培養液ないし腹水より公知の手法により精製純
化され、本発明の抗体が必要に応じ十分量得られること
が確かめられた。
【0024】実施例 (A) DHFR‐LEK融合タンパク質の免疫感作;
マウス1匹当りDHFR‐LEK50μg投与群3匹と
10μg投与群3匹の3回免疫感作後のELISAの結
果を図1及び図2に示した。DHFR‐LEKをプレー
トに固定化して行ったELISAでは血清中の抗体価に
両群の差はみられなかったが、LEKをBSAにグルタ
ルアルデヒド法で結合させて調製したBSA‐LEKに
対しては50μg投与群のマウス2匹の血清にのみLE
K結合活性の存在が認められた。このことは、DHFR
‐LEKの3回投与により抗LEK抗体を発現させるた
めにはDHFR‐LEK50μg(LEK含量:約1.
4μg)をマウスに投与すれば、DHFR1分子に1分
子のLEKが結合した融合タンパク質でもLEKに対す
る抗体の産生を惹起できること及びDHFRはカルボキ
シル末端に遺伝子操作で元来抗原活性のない低分子量ペ
プチドを結合させることにより抗原性を付与できる有用
な担体であることを示している。
【0025】(B) 抗LEK抗体産生ハイブリドーマ
の作成;3回目の免疫感作を行ったマウスのうちELI
SAで抗LEK活性が強く検出された1匹について、3
回目の感作後3週間目に尾静脈内に17μgのbcDH
FR‐LEKを含む生理食塩水0.1mlを注射し免疫
系を刺激した後4日目に脾臓を摘出した。細胞融合は分
散化した脾臓細胞とマウス骨髄腫細胞x63・Ag8・
653株とを5:1の割合で混合し、50%PEG‐R
PMI 1ml中で細胞融合を行った。融合後細胞分散
液は695個のウェルに100μlずつ分注し、RPM
I‐HAT‐15%FCS培地でハイブリドーマの選択
を行った。ハイブリドーマのクローニングは希釈法で行
った。695個のウェルに分散させた細胞分散液より、
HAT選択により146個のウェルでハイブリドーマに
よるコロニーの形成が観察された。bsDHFR‐LE
Kを96穴マイクロプレートに固定化して行ったELI
SAの結果146個のウェルのうち11個のウェルの培
養液にbsDHFR‐LEK結合活性が認められた。こ
れらのウェルについてクローニングを行いハイブリドー
マを純化して得た10株について、ecDHFR‐LE
Kでプレートを固定化して行ったELISAにより3株
(No.36,No.74,No.113)がLEKに
対して抗体結合活性を有していることが判明した。
【0026】(C) モノクローナル抗体のサブクラス
の同定;bsDHFR‐LEK結合活性が認められた1
0株(ecDHFR‐LEKとの結合活性を示した3株
を含む)について、産生しているガンマグロブィンクラ
ス同定のために、ELISAで判別した。この結果を表
1に示す。この表から明らかなように、10株のうち7
株がIgG1kタイプであり、残り3株がIgMを産生
している。
【0027】
【表1】 注)NT 試験なし。 BG バックグラウンド。
【0028】(D) RIPT−36及び−74抗体の
免疫交差活性;LEKに対するモノクローナル抗体の免
疫交差性を調べるため表2に示したペプチド及びタンパ
ク質についてELISAを行った。
【0029】
【表2】
【0030】RIPT−36及び−74抗体は、図3な
いし図6に示すようにLEKに対し10-7Mから10-4
Mの濃度範囲で用量反応曲線を示し、IC50はそれぞれ
3.74×10-6M及び4.66×10-6Mであった。
このことはbsDHFR‐LEKを用いた定量用ELI
SAの可能性を示唆している。両抗体の主要なLEK認
識部位は、両抗体がロイシンの代わりにメチオニンをカ
ルボキシル末端に持つMEKに対して弱い免疫交差活性
を示した一方、LEK‐NH2やアミノ酸末端側にLE
Kのアミノ酸配列を有するα‐neoendrophi
nに対して全く交差活性を示さなかったことから、カル
ボキシル末端側にあるロイシン残基の側鎖部分及びカル
ボキシル基であることを示している(図3、図5)。ま
た、両抗体はD‐,L‐ロイシン及びD‐Ala2,D
‐Leu5‐enkephalinに対しても交差活性
を示さなかったことは、ロイシン残基の不斉性を認識し
ているとともにLEKの他の部位にも認識部位が存在し
ていることを示唆している。このことは1位のチロシン
残基をスルホン化したTyr(sul)1‐enkep
halinに対する交差活性が両抗体で異なっていたこ
とからも支持される。さらに、大腸菌DHFR‐LEK
に対して免疫交差活性を示した反面、免疫感作用に用い
た枯草菌DHFRとは反応しなかったことから、両抗体
は枯草菌DHFR‐LEKのLEK部分、特にカルボキ
シル末端近傍を特異的に認識している抗体であることが
明らかになった(図4,図6)。
【0031】
【発明の効果】本発明のハイブリドーマを用いれば、常
に均一な抗LEKモノクローナル抗体を必要十分量得る
ことができ、得られたモノクローナル抗体を用いて、生
体試料等に存在するLEKを極めて特異的に種々の方法
により分析することができ、診断医療分野等において貢
献することが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例における融合タンパク質の免
疫感作を示す固相酵素免疫測定グラフ。
【図2】 上記とは異なる投与量における固相酵素免疫
測定グラフ。
【図3】 RIPT36抗体の用量反応曲線を示すグラ
フ。
【図4】 RIPT74抗体の用量反応曲線を示すグラ
フ。
【図5】 RIPT36抗体の図3と異なった条件下で
の用量反応曲線を示すグラフ。
【図6】 RIPT74抗体の図4とは異なった条件下
での用量反応曲線を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 D 8310−2J // C12N 15/06 G01N 33/577 B 9015−2J (C12P 21/08 C12R 1:91) 7804−4B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロイシンエンケファリンに対するモノク
    ローナル抗体RIPT36。
  2. 【請求項2】 ロイシンエンケファリンに対するモノク
    ローナル抗体RIPT36を産生するハイブリドーマ細
    胞。
  3. 【請求項3】 ロイシンエンケファリンに対するモノク
    ローナル抗体RIPT74。
  4. 【請求項4】 ロイシンエンケファリンに対するモノク
    ローナル抗体RIPT74を産生するハイブリドーマ細
    胞。
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JP2007537430A (ja) * 2004-05-13 2007-12-20 ベー・エル・アー・ハー・エム・エス・アクティエンゲゼルシャフト 医療診断におけるエンケファリンの前駆体および/またはその断片の使用

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