JPH0530829U

JPH0530829U - 可変焦点レンズ

Info

Publication number: JPH0530829U
Application number: JP7859891U
Authority: JP
Inventors: 友弘石井
Original assignee: 富士写真光機株式会社
Priority date: 1991-09-30
Filing date: 1991-09-30
Publication date: 1993-04-23

Abstract

(57)【要約】【目的】複数の焦点距離に変更可能な固定式のレンズ
を簡易に構成する。【構成】焦点距離の異なる複数の輪帯レンズ11a 〜11
h で構成したフレネルレンズ11に、各焦点距離の輪帯レ
ンズに対応して同形状に液晶による遮光フィルタ13を設
け、この遮光フィルタの液晶を駆動回路14によって選択
的に透明部13aと遮光部13b とに駆動して焦点距離を複
数に切り換えてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、焦点距離を複数段に切換え可能な可変焦点レンズに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、測距信号に応じて焦点距離を２段階に変更して自動合焦を行うようにカメラの焦点調節機構を構成しようとした場合には、レンズを軸方向の２つの位置に移動する駆動機構が必要とされる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかして、上記のように１つのレンズ系で複数の焦点距離を得ようとした場合に、レンズを移動することは機構が複雑となる問題を有する。

【０００４】そこで本考案は上記事情に鑑み、フレネルレンズの構造を利用してレンズを移動することなく焦点距離が変更可能な可変焦点レンズを提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案の可変焦点レンズは、焦点距離の異なる複数の輪帯レンズで構成したフレネルレンズを設け、該フレネルレンズに各焦点距離の輪帯レンズに対応して同形状に液晶によって形成された遮光フィルタを配設し、該遮光フィルタの液晶を選択的に透明部分と遮光部分とに駆動し、同一焦点距離の輪帯レンズを残して他の焦点距離の輪帯レンズの光路を遮蔽し、焦点距離を切り換える駆動回路を設けて構成してなるものである。

【０００６】

【作用】

上記のような可変焦点レンズでは、液晶による遮光フィルタを駆動回路によって選択的に同一焦点距離の輪帯レンズを残して他の焦点距離の輪帯レンズの光路を遮蔽することで、１つの焦点距離を有するレンズが構成でき、駆動回路の作動を切り換えて他の焦点距離の輪帯レンズを残して、それ以外の焦点距離の輪帯レンズの光路を遮蔽するように液晶の遮光部を切り換えることで、他の焦点距離を有するレンズを構成し、移動部分を有することなくレンズの焦点距離を複数に切り換えることができ、自動合焦機構などの各種機構に適用可能である。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に沿って本考案の実施例を説明する。図１に一実施例の可変焦点レンズの概略断面図を示している。この例では２つの位置に焦点距離が変更可能に設けられている。

【０００８】可変焦点レンズ10は、レンズ部分がフレネルレンズ11に構成されている。このフレネルレンズ11は、焦点距離の異なる複数の輪帯レンズ11a 〜11h で構成され、具体的には同心円状に順次配設されたリング状の輪帯レンズ11a 〜11h のうち、外周から奇数番目の輪帯レンズ11a,11c,11e,11g が焦点距離の長い第１焦点Ｆ１を有する特性に設けられ、偶数番目の輪帯レンズ11b,11d,11f,11h がこれより焦点距離の短い第２焦点Ｆ２を有する特性に設けられている。

【０００９】また、上記フレネルレンズ11と一体に、各焦点距離の輪帯レンズ11a 〜11h に対応して同形状に液晶によって形成された遮光フィルタ13が設けられている。この遮光フィルタ13は駆動回路14による液晶への通電制御で、フレネルレンズ11の同一焦点距離の輪帯レンズ11a 〜11h と同形状に透光部13a と遮光部13b とが選択的に現出するように作動される。

【００１０】そして、上記駆動回路14は焦点距離の切換指令信号に応じて、図示の場合には、外周から奇数番目の輪帯レンズ11a,11c,11e,11g に対応する部分を遮光部13b としてその光路を遮蔽し、偶数番目の輪帯レンズ11b,11d,11f,11h に対応する部分を透光部13a としてその光路を開放し、レンズ焦点は実質的に距離の短い第２焦点Ｆ２となる。一方、遮光フィルタ13の液晶の駆動を図示の場合と逆形態となるように切り換えた場合には、外周から偶数番目の輪帯レンズ11b,11d,11f,11h に対応する部分を遮光部13b としてその光路を遮蔽し、奇数番目の輪帯レンズ11 a,11c,11e,11g に対応する部分を透光部13a としてその光路を開放し、レンズ焦点は実質的に距離の長い第１焦点Ｆ１となる。

【００１１】前記透光部13a と遮光部13b とに駆動可能な液晶による遮光フィルタ13は、従来公知の液晶物質、電極構造の適用で構成可能であり、その説明は省略する。

【００１２】上記のような実施例によれば、遮光フィルタ13の液晶による透光部13a と遮光部13b とを切り換えることにより、レンズを移動することなくレンズ焦点を第１焦点Ｆ１と第２焦点Ｆ２とに切り換えることができ、例えば、オートフォーカス機構の測距信号を駆動回路14に入力して被写体位置に対応して焦点距離を変更して自動合焦を行うように構成することができるものである。

【００１３】なお、上記実施例においては、焦点距離を２段階に切り換える例を示しているが、フレネルレンズの輪帯レンズの多重焦点化と液晶の変更によって焦点距離を３段階以上の複数段に構成するようにしてもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上のような本考案可変焦点レンズによれば、焦点距離の異なる複数の輪帯レンズで構成したフレネルレンズに、各焦点距離の輪帯レンズに対応して同形状に液晶によって形成した遮光フィルタを配設し、この遮光フィルタの液晶を選択的に透明部と遮光部とに駆動し、焦点距離を複数に切り換える駆動回路を設けたことにより、移動部分を有することなく簡易な構造によってレンズの焦点距離を複数に切り換えることができ、自動合焦機構などの各種機構に適用可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における可変焦点レンズの概
略断面図

【符号の説明】

10 可変焦点レンズ 11 フレネルレンズ 11a 〜11h 輪帯レンズ 13 遮光フィルタ 13a 透光部 13b 遮光部 14 駆動回路

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】焦点距離の異なる複数の輪帯レンズで構
成したフレネルレンズを設け、該フレネルレンズに各焦
点距離の輪帯レンズに対応して同形状に液晶によって形
成された遮光フィルタを配設し、該遮光フィルタの液晶
を選択的に透明部と遮光部とに駆動し、同一焦点距離の
輪帯レンズを残して他の焦点距離の輪帯レンズの光路を
遮蔽し、焦点距離を切り換える駆動回路を設けたことを
特徴とする可変焦点レンズ。