JPH0530648U - 混合水栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外観がすっきりとし且つ洗濯槽への洗濯物の
出入れ時に支障とならないような洗濯機用の水栓を提供
する。 【構成】 水栓本体１２をボックス状に構成してこれを
壁面１４に直接密着して取り付けるようにし、且つ吐水
口２２を水栓本体１２の前面側に設けるとともにこれを
ハンドル等操作部１６の前端よりも後側に位置させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は洗濯機用に用いて好適な混合水栓に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に壁付きの混合水栓は、ハの字形の取付脚を介して水栓本体が壁面に固定 され、そして水栓本体から長い吐水口が大きく突き出した形態を成している。

【０００３】 洗濯機用の水栓も基本的には同じ形態を成しており、取付状態において吐水口 が壁面より大きく突き出した状態となる。

【０００４】 図４は従来知られている洗濯機用水栓を示したもので、水栓本体１００が通水 路部材を兼ねたハの字形状の取付脚１０２を介して壁面に固定され、そして水栓 本体１００から吐水口１０４が大きく延び出していて、この吐水口１０４に洗濯 機１０６との連結のためのホース１０８が接続されるようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながらこの水栓は、複雑な形状の取付脚１０２が壁面から突き出した上 この取付脚１０２の先端において水栓本体１００が壁面との間に複雑な隙間を形 成する状態で位置し、更にこの水栓本体１００から吐水口１０４が長く突き出し た形態であるため、外観が煩雑な感じになるといった問題がある。

【０００６】 一般に洗濯機置場は入浴時の脱衣空間ともなっており、かかる空間においてそ こに位置する水栓の形状が煩雑であるといったことは、空間内のインテリア等と の融合性の点で好ましくない。

【０００７】 また吐水口が大きく突き出していると、場合によって洗濯槽への洗濯物の出し 入れに際してこれが邪魔になるといった問題も生ずる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような課題を解決するためになされたものである。 而して本願考案の水栓は、ボックス状の水栓本体を有し、該水栓本体が壁面に 直接且つ密着状態で取り付けられる形態の混合水栓であって、その吐水口がハン ドル等操作部の前端よりも後側に位置させられていることを特徴とする（請求項 １）。

【０００９】 本願の別の考案は、前記吐水口が前記水栓本体の前面側に設けられていること を特徴とする（請求項２）。

【００１０】 本願の更に別の考案は、前記水栓が洗濯機用水栓であることを特徴とする（請 求項３）。

【００１１】

【作用及び考案の効果】

以上のように本考案の混合水栓は、水栓本体がボックス状を成していて、この 水栓本体が壁面に直接且つ密着状態で取り付けられる。

【００１２】 即ち従来一般の水栓のように外部に露出した形態の通水路部材を兼ねたハの字 形状の取付脚を介すること無く、水栓本体が壁面に直接固定される。

【００１３】 しかも本考案の水栓においては吐水口が操作部の前端よりも後側、つまり壁側 に位置しており、水栓全体の壁面からの突出量が著しく少ない。

【００１４】 このように本考案の水栓は、従来水栓形状を複雑化する原因であった取付脚が 外部に露出しておらず、しかも吐水口が壁側に大きく引き込んだ位置にあるため 、水栓の外観が著しくすっきりとしたものとなり、周囲の空間に違和感を生じる ことなく良好に融合する。

【００１５】 また本考案の水栓は、水栓本体の壁面からの突出しが少ないのに加えて、従来 出張りの主因となっていた吐水口が操作部よりも後側に控えて位置しているため 、全体として水栓の突出しが少なく、従ってこれを洗濯機用の水栓として用いた とき、洗濯槽への洗濯物の出入れの際に水栓が邪魔になるといった不都合を生じ る恐れがない。

【００１６】 加えて本考案の水栓においては水栓本体が壁面に密着する状態で取り付けられ るから、取付脚を介して設置される従来の水栓のように取付脚の部分に汚れが付 着して外観を損ねたりすることもなく、しかも清掃性も良好である利点がある。

【００１７】 ところで洗濯機用の水栓の場合、吐水口は専らホース接続部としてのものであ り、しかも一旦ホースを接続したら通常そのまま放置されるのが普通である。

【００１８】 従って洗濯機用の水栓の場合、吐水口の突出し距離が短くても何等支障は生じ ないばかりか、かえって吐水口が目立たず美観が良好なものとなる。従って本考 案は洗濯機用の水栓に適用して特に効果の大なるものである。

【００１９】 本考案において、吐水口をハンドル等操作部よりも後側に位置させているのは 次の理由による。即ち吐水口へのホースの着脱の頻度が少ないとはいえ、時折着 脱の必要があることから一応の着脱操作性を確保しておく必要があるが、その着 脱操作の頻度はハンドル等操作部の操作の頻度に比べて少ないからである。

【００２０】 つまり操作頻度の高いハンドル等操作部を前側に、これよりも操作頻度の低い 吐水口をその後側に位置させているのである。

【００２１】 尚、単にホースを吐水口に接続するだけならば、吐水口を水栓本体の下面側か ら下向きに延び出させることも可能である。

【００２２】 しかしながら着脱操作性の点では吐水口が水栓本体の前面側にあった方が有効 であり、またホースと吐水口との接続部分を樹脂等の固定部材で固定（ロック） する場合には、この固定部材のためのスペ−スを確保する必要がある。

【００２３】 この意味において吐水口の配置位置としては水栓本体の前面側であるのが望ま しい（請求項２）。

【００２４】

【実施例】

次に本考案の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。 図１及び図２において、１０は洗濯機用のシングルレバー式混合水栓であって ボックス状の水栓本体１２を有し、この水栓本体１２が壁面１４に直接、即ち外 部に露出した形態のハの字形の取付脚を介すること無く壁面１４に密着状態で取 り付けられるようになっている。

【００２５】 水栓本体１２の前面側には突出部１５が形成されており、この突出部１５の前 面に操作ハンドル１６が取り付けられている。

【００２６】 操作ハンドル１６は、ハンドル本体１８及びこれと一体回動するレバー２０か ら成っており、このハンドル１６の回動操作によって吐水口２２からの吐水，止 水，水量調節及び温度調節が行われる。

【００２７】 吐水口２２は水栓本体１２の前面に設けられており、全体として一旦前方に突 き出した後下向きに曲がった形態を成している。

【００２８】 この吐水口２２は、基端の固定部２４と曲り形状の可動部２６とに分かれてお り、この可動部２６が壁面１４と平行な垂直面内で回転可能とされている。

【００２９】 尚この固定部２４を水栓１０における吐水口として構成し、可動部２６をホー ス２８との接続のためのエルボとして構成することも可能である。

【００３０】 図１に明らかに示されているように、本例の水栓１０においては吐水口２２の 突出量がハンドル１６のそれよりも少なくされている。即ち吐水口２２の前端が ハンドル１６のそれよりも壁側に引き込んで位置させられている。

【００３１】 本例の水栓１０は、水栓本体１２がボックス状を成していて直接壁面１４に固 定される。しかも吐水口２２が短く、突出し量が極めて少ないため、水栓１０全 体の外観はコンパクトなすっきりとしたものとなっている。

【００３２】 また水栓本体１２及び吐水口２２の壁面１４からの突出量が少ないため、水栓 １０を洗濯機の上側に配置した場合において、洗濯槽への洗濯物の出し入れの際 、かかる水栓１０ないし吐水口２２が邪魔になるといった不都合を生じない。

【００３３】 一方において、吐水口２２は水栓本体１２の前面側にあって壁面１４からある 程度離れた位置、即ち吐水口２２が水栓本体１２の下面側から下向きに延び出し ている場合に比べて使用者により近い位置にあるため、吐水口２２にホース２８ を着脱する際の操作性もある程度確保される。

【００３４】 またホース２８と吐水口２２との接続部分を固定部材にて固定（ロック）する 場合にも、その固定部材のためのスペースも確保される（可動部２６の下端部分 は水栓本体１２の下端よりも下側まで延びている）。

【００３５】 本例の水栓１０の場合、水栓本体１２の裏側に取付脚がなく且つ壁面１４との 間に隙間が生じないため、従来の水栓におけるように水栓本体の裏側の取付脚の 部分に汚れが付着し易く且つこれが取り難いといった不都合が無く、清掃性も良 好であって常に水栓１０の外観を清浄に保ち易いといった利点を有している。

【００３６】 図３は本考案の他の実施例を示したもので、この例の水栓３０では、水栓本体 ３２が薄板形態のボックス状を成しており、その前面に操作ハンドル３４と吐水 口３６とが設けられている。

【００３７】 この例では吐水口３６が固定的に設けられている。 尚吐水口３６がハンドル３４の前端よりも後側に位置している点は上記実施例 と同様である。

【００３８】 以上本考案の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。本考案の水栓 は上例のように洗濯機用の水栓として特に好適であるが他の用途に用いることも 可能であるし、また水栓の形態を本考案の主旨内で他の形態とすることも可能で ある等、本考案は当業者の知識に基づき種々変更を加えた形態で構成することが 可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である洗濯機用混合水栓の平
面図である。

【図２】同じ混合水栓の斜視図である。

【図３】本考案の他の実施例に係る混合水栓の斜視図で
ある。

【図４】本考案の背景説明のための説明図である。

【符号の説明】

１０ ，３０ 混合水栓 １２，３２ 水栓本体 １４ 壁面 １６，３４ 操作ハン
ドル ２２，３６ 吐水口

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボックス状の水栓本体を有し、該水栓本
   体が壁面に直接且つ密着状態で取り付けられる形態の混
   合水栓であって、その吐水口がハンドル等操作部の前端
   よりも後側に位置させられていることを特徴とする混合
   水栓。
2. 【請求項２】 前記吐水口が前記水栓本体の前面側に設
   けられていることを特徴とする請求項１に記載の混合水
   栓。
3. 【請求項３】 前記水栓が洗濯機用水栓であることを特
   徴とする請求項１又は２に記載の混合水栓。