JPH05306467A - プラズマcvd装置 - Google Patents

プラズマcvd装置

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Publication number
JPH05306467A
JPH05306467A JP4111086A JP11108692A JPH05306467A JP H05306467 A JPH05306467 A JP H05306467A JP 4111086 A JP4111086 A JP 4111086A JP 11108692 A JP11108692 A JP 11108692A JP H05306467 A JPH05306467 A JP H05306467A
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JP
Japan
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substrate
holding
gas
processing chamber
plasma cvd
Prior art date
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Application number
JP4111086A
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English (en)
Inventor
Yuichiro Yamada
雄一郎 山田
Hiroshi Tanabe
浩 田辺
Riyuuzou Houchin
隆三 宝珍
Yasushi Arai
康司 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板に形成される薄膜の品質性能を確実に安
定させて、信頼性の高いプラズマCVD処理が行えるプ
ラズマCVD装置を提供する。 【構成】 搬送ベース20などからなる搬送保持手段
に、基板W、または、基板Wを保持する基板保持板22
などの保持部材を、その面方向に移動自在に保持するス
プリング23などからなる可動保持手段を備え、処理室
10内には、可動保持手段で保持された基板Wを、ガス
噴出プレート40などのガス噴出手段のほうに送り出す
押出ピン24などからなる基板移送手段を備え、ガス噴
出手段の前面には、基板Wまたはその保持部材に当接す
る位置決め段部45が形成された位置決めブロック44
などの位置決め部材を備えていることにより、基板Wを
ガス噴出手段に近接した位置に正確に配置して、薄膜形
成を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラズマCVD装置
に関し、詳しくは、比較的大型の基板に対してプラズマ
CVD法による薄膜形成を行うのに適したプラズマCV
D装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラズマCVD装置は、半導体製
造用のシリコン基板など、比較的小型の基板に対する薄
膜形成に利用されていたが、近年、大型液晶板のよう
に、面積の大きな基板に対する薄膜形成にも利用される
ようになってきた。また、従来のプラズマCVD装置で
は、一定枚数の基板毎に薄膜形成処理を行うバッチ式の
装置が多かったが、近年、基板の取り扱いを自動化し
て、基板を処理室に順番に送り込み、薄膜形成処理やそ
の前処理である加熱処理、後処理である冷却処理などを
連続的に行う連続式の装置も開発されている。
【0003】図4は、従来、大型液晶板などの作製に利
用されていたプラズマCVD装置の構造を表している。
ガラス等からなる基板1は、左右一対の基板トレー2
に、それぞれ複数枚づつ装着されており、基板トレー2
は、モータやギヤ機構を介して駆動されるコンベア2a
に取り付けられている。基板1は基板トレー2に取り付
けられた状態で、処理室3に順次連続的に送り込まれ、
処理が終了すれば、処理室3から運び出される。処理室
3内には、左右の基材トレー2の隙間位置に、シーズヒ
ータパネル4が設置されており、このヒータパネル4
で、基板1を背面から加熱する。基板トレー2の左右外
側には、それぞれ、電極兼用のガス噴出プレート5が設
置されている。電極兼用ガス噴出プレート5には高周波
電源が接続され、ガス噴出プレート5の背面空間には反
応ガスが供給されるようになっており、電極兼用ガス噴
出プレート5と基板トレー2の間に電圧を印加して、電
極兼用ガス噴出プレート5の前面から基板1のほうにプ
ラズマガスを吹き出すことにより、基板1の表面に薄膜
が形成されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な従来のプラズマCVD装置では、基板とガス噴出プレ
ートの間隔にばらつきが生じるため、処理効果すなわち
形成された薄膜の品質が一定しないという問題があっ
た。
【0005】すなわち、前記したプラズマCVD装置で
は、基板1は基板トレー2に取り付けられて、コンベア
2aの作動とともに移動するので、基板1の位置が前後
にずれたり基板1の姿勢が傾いたりする。その結果、ガ
ス噴出プレート5と基板1の位置関係に若干のばらつき
が生じるのは避けられない。しかし、プラズマCVD装
置では、基板1の表面への薄膜の堆積は、基板1の表面
に供給されるプラズマガスの流量や流れ方、あるいは、
電極兼用ガス噴出プレート5と基板1との電極間距離に
影響されるため、基板1とガス噴出プレート5の位置関
係がわずかでも変わると、基板1に形成される薄膜の品
質性能に大きな影響が出るのである。特に、電極兼用ガ
ス噴出プレート5に基板1の表面を近接させて、高密度
プラズマによる処理を行おうとする場合には、基板1の
表面位置のわずかな違いが、処理効果にきわめて重大な
影響を与える。
【0006】そこで、この発明の課題は、前記したよう
なプラズマCVD装置における問題点を解消し、基板に
形成される薄膜の品質性能を確実に安定させて、信頼性
の高いプラズマCVD処理が行えるプラズマCVD装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかるプラズマCVD装置は、処理室に、搬送
保持手段に保持された基板が出入りし、処理室内で基板
の表面と対向する位置にプラズマガスを吹き出すガス噴
出手段を備えたプラズマCVD装置において、搬送保持
手段に、基板または基板の保持部材を、その面方向に移
動可能に保持する可動保持手段を備え、処理室内には、
可動保持手段に保持された基板をガス噴出手段のほうに
送り出す基板移送手段を備え、ガス噴出手段の前面に
は、基板またはその保持部材に当接する位置決め部材を
備えている。
【0008】プラズマCVD装置の基本的な構造は、通
常の装置と同様でよく、真空排気が可能な処理室内に、
プラズマを形成させるための電圧を印加する電極部材
や、プラズマを構成する反応ガスを供給する反応ガスの
供給手段、反応ガスを基板の表面に向けて吹き出すガス
噴出手段、基板を加熱するための加熱手段などを備え、
さらに、基板を保持する搬送パレットあるいは基板トレ
ーなどの基板保持手段が、コンベア等の搬送手段によっ
て、処理室の内外を出入り自在に設置されている。基板
は、プラズマCVDの処理目的に合わせて、ガラス基板
その他の通常の基板材料が用いられ、また、形成する薄
膜の種類によって、任意の反応ガスを用いることができ
る。
【0009】基板の搬送保持手段は、処理室の内外にわ
たって配備されたコンベア等の搬送手段と、この搬送手
段に取り付けられ、基板を保持しておく基板トレーなど
の保持手段で構成される。
【0010】基板の保持手段は、基板を寝かせた状態で
載置して、その外周を保持する搬送パレットや、基板を
立てて置いたり、吊り下げてたりして保持するものな
ど、各種薄膜形成装置で用いられている通常の基板保持
手段と、基本的には同じ構造を備えている。但し、この
発明では、基板保持手段に保持された基板、または、基
板を収容する保持部材が、その面方向に一定の範囲で移
動できるようになっている。すなわち基板保持手段に可
動保持手段を備えている。
【0011】可動保持手段としては、基板を収容する保
持部材を、基板保持手段の本体部分に対して摺動可能に
取り付けておいたり、保持部材を伸縮自在なリンク機構
などで本体部分に取り付けておいたり、本体部分に対し
て保持部材の一辺を旋回自在に取り付けておいたりすれ
ばよく、その具体的構造や機構は、通常の機械装置にお
ける各種移動機構と同様の構造が採用できる。また、基
板あるいは保持部材を、基板保持手段の本体側に常に付
勢するスプリングなどの付勢手段を設けておけば、本体
部分から離れた位置に移動させた基板あるいは保持部材
を、自動的に本体側に戻すことができる。基板の移動可
能な距離あるいは移動範囲は、処理室内で、基板保持手
段からガス噴出手段の前面の所定位置まで基板を移動さ
せることができるようになっていればよい。
【0012】基板保持手段は、コンベア等の搬送手段に
よって、処理室の外部から処理室内へと搬送される。搬
送手段は、ローラコンベア、ハンガーコンベアその他、
通常の機械装置で利用されている搬送装置の構造が用い
られる。プラズマCVD装置が、複数の薄膜形成用処理
室あるいは前処理用、後処理用の処理室などを備えてい
る場合、搬送手段は、基板保持手段すなわち基板を各処
理室に順次移し替えていけるようにしておく。なお、搬
送手段で、ひとつの基板保持手段を、全ての処理室に順
番に移し替えていくものであってもよいが、ひとつの基
板保持手段を、隣接する処理室の間だけで往復移動させ
るようにしておき、基板を隣接する基板保持手段に順番
に移し替えるようにしておいてもよい。さらに、基板保
持手段は、搬送手段に着脱自在になっていてもよいが、
基板保持手段と搬送手段が一体構造になっていてもよ
い。
【0013】基板の移送手段は、基板保持手段の可動保
持手段に保持された基板を、押したり引っ張ったりし
て、ガス噴出手段のほうに送り出すことができれば、通
常の機械装置における各種移送機構が採用できる。例え
ば、基板の裏面の複数個所に当接して、油空圧あるいは
電磁気シリンダなどの作用で進退自在な押出ピンを設け
ておけばよい。また、基板の保持部材の前面側に係合し
て保持部材および基板を引き出すようにしておいてもよ
い。
【0014】位置決め部材は、ガス噴出手段の前面に設
けられ、移送手段で送りだされた基板あるいは基板の保
持部材の一部に当接して、それ以上、基板が移動するの
を阻止できるようになっていればよい。具体的には、基
板または保持部材の外周が嵌合する位置決め枠や位置決
め突起、位置決め段部などを設けておけばよい。ガス噴
出手段に対する位置決め部材の配置で、プラズマCVD
処理を行う際の、ガス噴出手段と基板との位置関係が決
まる。
【0015】処理室には、上記構造のほかに、電極部材
や加熱手段も設けられる。ガス噴出手段となるガス噴出
プレート、あるいは、ガス噴出プレートの背面にガス供
給空間を構成する部材を、導電性の材料で構成し、これ
に高周波電圧を印加できるようにしておけば、これらの
部材を電極部材に兼用することができる。但し、ガス噴
出プレートに高周波電圧が印加される場合、ガス噴出プ
レートの前面側に取り付けられる位置決め部材との間を
絶縁しておく必要がある。ガス噴出手段の周囲に、排気
パイプなどからなる排気手段を設けておくと、ガス噴出
手段から吹き出するプラズマガスの流れを良好に制御す
ることができる。加熱手段としては、基板保持手段の背
面側となる位置にパネルヒータ等の加熱装置を設けてお
いてもよいが、次のような構造の加熱手段が好ましい。
【0016】すなわち、基板保持手段の背面側で処理室
の壁面に、光透過窓を設け、光透過窓に隣接する処理室
の外側に、加熱ランプを設けておく。加熱ランプの照射
光が、光透過窓を通じて基板の保持部材あるいは基板の
背面に当たり、その結果、基板が加熱されることにな
る。光透過窓は、石英ガラスなどの光透過性材料で塞が
れ、加熱ランプの光を良く透過すると同時に、処理室内
の真空状態を良好に維持できるようにしておく。この場
合、基板あるいは保持部材が、出来るだけ光透過窓の近
くに配置されるようにして、加熱ランプからの輻射熱を
出来るだけ有効に吸収できるようにしておくのが好まし
い。また、基板の保持部材などを、吸熱性能の良い金属
で形成しておくことも、基板の効率的な加熱に有効であ
る。
【0017】
【作用】搬送保持手段に保持された基板を、処理室に送
り込み、ガス噴出手段と対向する位置に配置した後、可
動保持手段に保持された基板を、基板移送手段でガス噴
出手段のほうに送り出せば、基板をガス噴出手段に近い
位置に配置することができ、いわゆる高密度プラズマに
より効率的な薄膜形成が行える。また、このようにして
送りだされた基板の位置を、位置決め部材で決めれば、
基板は、ガス噴出手段に近い所定の位置に正確に配置さ
れる。
【0018】すなわち、基板が、ガス噴出手段に近い位
置にあれば、高密度なプラズマガスが効率的に基板表面
に作用して薄膜の堆積が迅速かつ良好に行われ、形成さ
れた薄膜の品質性能が優れたものとなる。また、ガス噴
出手段に対する基板の位置あるいは間隔が正確であれ
ば、いつも一定の処理効果が得られ、品質性能の安定し
た薄膜を形成することができる。
【0019】
【実施例】ついで、この発明の実施例を図面を参照しな
がら以下に説明する。
【0020】図1は、プラズマCVD装置の全体構造を
表している。薄膜形成用の処理室10には、真空排気装
置(図示せず)を備えており、処理室10内をプラズマ
CVD処理に必要な真空環境に維持する。基板の搬送保
持手段として、搬送ベース20が装着されたコンベア装
置11が、処理室10の内外にわたって敷設されてい
る。このコンベア装置11には、駆動モータ12やギア
伝達機構13などの駆動機構を備えている。
【0021】搬送ベース20は、図2にも詳しく示して
いるように、矩形の板状をなし、4個所に設けられた矩
形の貫通空間21に、それぞれ基板保持板22が装着さ
れている。基板保持板22は貫通空間21に丁度嵌まり
込む寸法の矩形状をなしている。各基板保持板22は、
四隅にスプリング23を介して、搬送ベース20に取り
付けられている。したがって、基板保持板22をスプリ
ング23の弾性力に抗して動かせば、基板保持板22を
搬送ベース20の面方向に一定の範囲で移動させること
が可能になっている。そして、基板保持板22を動かす
力が無くなれば、スプリング23の復元力で基板保持板
22は、搬送ベース20の貫通空間21に戻ることにな
る。
【0022】図3は、基板保持板22への基板の取付構
造を示しており、基板保持板22の前面に、一辺で回動
自在に取り付けられた矩形枠状の保持枠221には、基
板保持板22との対向面側に枠内周に沿って基板収容段
部222を設けている。この基板収容段部222に基板
Wを挿入して、保持枠221を基板保持板22に折り畳
めば、基板Wが基板保持板22に固定される。
【0023】図2に示すように、処理室10内で、搬送
ベース20に対して、処理室10壁面側に、押出ピン2
4が設けられている。押出ピン24は、基板保持板22
の外周部分の3個所に当接する位置に設けられている。
図1に示すように、押出ピン24は、処理室10の壁面
を貫通して、処理室10の外部に設置されたエアシリン
ダ25に連結されている。エアシリンダ25を作動させ
ることにより、押出ピン24が進退し、押出ピン24の
先端で基板保持板22を、搬送ベース20から前方に押
し出すことになる。
【0024】搬送ベース20の背面側で処理室10の壁
面には、光透過窓32が設けられている。光透過窓32
は、石英ガラスなどからなる光透過板33で塞がれてい
る。処理室10の外部で光透過窓32に隣接する位置に
は、加熱ランプ30が設けられている。加熱ランプ30
は、ハロゲンランプまたは赤外線ランプからなる光源ラ
ンプ31と反射板34を備え、加熱ランプ30の照射光
が、光透過窓32を通過して、処理室10内の搬送ベー
ス20の背面に照射され、輻射熱で基板保持板22およ
び基板Wが加熱される。なお、加熱ランプ30には、過
熱防止のための冷却装置を備えている。
【0025】図1に示すように、処理室10内で、搬送
ベース20の前面側には、多数の細孔が貫通形成された
ガス噴出プレート40が設けられている。ガス噴出プレ
ート40の背面には、容器状の電極部材50が設置され
ていて、ガス噴出プレート40の背面にガス供給空間4
1を構成している。電極部材50は、処理室10外に設
置された電極インピーダンス調整コンデンサ51、高周
波整合器52、高周波電源53に配線接続されている。
【0026】ガス供給空間41には、ガス導入パイプ4
2が接続され、ガス導入パイプ42は処理室10の外ま
で延び、このガス導入パイプ42には、プラズマCVD
処理を行うための反応ガスが供給される。なお、図1で
は、処理室10のうち、ガス導入パイプ42の左側部分
の図示を省略しているが、ガス導入パイプ42の左側に
も電極部材50などの構造を備えており、装置全体が、
ガス導入パイプ42を中心にして左右対称に構成されて
いる。
【0027】図2に詳しく示すように、ガス噴出プレー
ト40の前端外周の複数個所(図では、ひとつのガス噴
出プレート40に3個所)に、絶縁材49を挟んで位置
決めブロック44が取り付けられている。位置決めブロ
ック44の先端には、内側に少し凹んだ位置決め段部4
5が設けられている。この位置決め段部45は、基板W
の保持枠221の外形が丁度嵌まり込む形状になってい
る。位置決めブロック44の外周を囲んで、リング状の
排気パイプ47が配置されている。リング状排気パイプ
47には多数の吸入口48が設けられている。リング状
排気パイプ47は処理室10の外部に設けられた圧力調
整弁などを経て真空排気装置に接続されている。
【0028】上記のような構造のプラズマCVD装置の
作動について説明する。図1に示すように、基板保持板
22に基板Wを取り付けた状態で、搬送ベース20が処
理室10の中に運び込まれる。処理室10内は一定の真
空度に維持されている。基板Wがガス噴出プレート40
と対向する位置に配置されると、加熱ランプ30の輻射
熱が、光透過窓32を通して、基板保持板22の背面か
ら基板Wを加熱する。加熱ランプ30の輻射熱による加
熱は、処理室10内が真空であっても、効率的に加熱で
きる。これは、従来のパネルヒータによる加熱は、熱伝
導による加熱が主になるので、パネルヒータと基板の間
が真空になっていると、加熱効率が悪いという問題があ
ったが、輻射熱による加熱であれば、真空状態であるこ
とは何ら障害にならない。また、処理室10内に加熱装
置がないので、その分だけ処理室10内の構造を簡略化
して、処理室10の容積を小さくすることができる。さ
らに、加熱ランプ30の点検や交換は、処理室10の外
で容易に行えるので、加熱装置の保守管理も簡単にな
る。
【0029】基板Wが所定の温度まで加熱されると、押
出ピン24が、基板保持板22を前方に送り出す。基板
保持板22の保持枠221が、位置決めブロック44の
位置決め段部45に当たると、基板Wはそれ以上移動で
きず、固定される。すなわち、基板Wとガス噴出プレー
ト40および電極部材50の位置関係が、所定の位置に
正確に設定されるのである。
【0030】この状態で、ガス導入パイプ47からガス
噴出プレート40の背面に反応ガスを供給するととも
に、電極部材50に高周波電圧を印加する。こうして、
発生したプラズマガスが基板Wの表面に作用して、基板
Wの表面に薄膜を堆積させる。ガス噴出プレート40か
ら噴出したガスは、基板Wの表面に作用した後、リング
状排気パイプ47の吸入口48に吸い込まれて排出され
る。したがって、ガス噴出プレート40から基板Wの表
面および外周の排気パイプ47の吸入口48に至る、一
様なガスの流れが維持される。すなわち、基板Wの表面
のどの方向についても、一定のガス流が形成される。そ
の結果、基板Wの表面全体に一様にガスが作用して薄膜
の堆積が行われるので、基板Wの表面に形成される薄膜
の厚みや品質が安定する。特に、面積の大きな基板Wや
多数の基板Wを同時に処理する場合には、重力の影響な
どで、基板Wの一方のみに未反応の有効なプラズマガス
が作用し、その他の場所では反応済みのガスだけが流れ
て、プラズマガスによる作用すなわち薄膜の堆積に偏り
が生じる可能性があるが、上記のように、基板Wの外周
を囲んで吸入口48を備えたリング状排気パイプ47を
備えておけば、ガスの流れが一様になり、処理の偏りが
生じないのである。
【0031】基板Wに薄膜が形成されれば、高周波電圧
の印加や反応ガスの供給を止め、押出ピン24を後退さ
せる。そうすると、基板保持板22は、スプリング23
の復元力で、搬送ベース20の貫通空間21内に戻され
る。その後、搬送ベース20を作動させて、薄膜が形成
された基板Wを処理室10の外に運び出せば、このプラ
ズマCVD装置における処理が完了する。
【0032】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかるプラズ
マCVD装置は、可動保持手段に保持された基板を、基
板移送手段で、位置決め部材の位置まで送り出し、この
位置でガス噴出手段からプラズマガスを吹き出して、基
板の表面に薄膜を形成するので、基板をガス噴出手段に
近接した位置に正確に設定できる。
【0033】その結果、基板の表面には、常に一定の品
質を備えた良好な薄膜が形成されることになり、基板に
形成された薄膜の厚みや品質性能が安定し、プラズマC
VD処理の信頼性が高まる。また、処理室内における基
板の搬送保持手段の位置や作動経路を、それほど正確に
設定しておかなくても、位置決め部材によって薄膜形成
時の基板の位置は正確に設定されるので、コンベアなど
の搬送手段の作動精度や基板保持部材の加工精度などが
あまり要求されず、製造の能率化あるいは設備コストの
低減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す断面構造図
【図2】搬送ベースの一部切欠斜視図
【図3】基板保持板の斜視図
【図4】従来例の断面構造図
【符号の説明】
10 処理室 20 搬送ベース 22 基板保持板 221 保持枠 23 スプリング 24 押出ピン 30 加熱ランプ 40 ガス噴出プレート 44 位置決めブロック 45 位置決め段部 47 リング状排気パイプ 50 電極部材 W 基板
フロントページの続き (72)発明者 新井 康司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室に、搬送保持手段に保持された基
    板が出入りし、処理室内で基板の表面と対向する位置に
    プラズマガスを吹き出すガス噴出手段を備えたプラズマ
    CVD装置において、搬送保持手段に、基板または基板
    の保持部材を、その面方向に移動可能に保持する可動保
    持手段を備え、処理室内には、可動保持手段に保持され
    た基板をガス噴出手段のほうに送り出す基板移送手段を
    備え、ガス噴出手段の前面には、基板またはその保持部
    材に当接する位置決め部材を備えていることを特徴とす
    るプラズマCVD装置。
JP4111086A 1992-04-30 1992-04-30 プラズマcvd装置 Pending JPH05306467A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008153378A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 真空処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008153378A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 真空処理装置

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