JPH0530402A - レンズ制御装置 - Google Patents

レンズ制御装置

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JPH0530402A
JPH0530402A JP3180975A JP18097591A JPH0530402A JP H0530402 A JPH0530402 A JP H0530402A JP 3180975 A JP3180975 A JP 3180975A JP 18097591 A JP18097591 A JP 18097591A JP H0530402 A JPH0530402 A JP H0530402A
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直也 金田
Mitsuhisa Araida
光央 新井田
Katahide Hirasawa
方秀 平沢
Kunihiko Yamada
邦彦 山田
Kitahiro Kaneda
北洋 金田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 インナーフォーカスタイプのレンズ群101
〜104でバリエーターレンズ102の鏡枠118には
位置検出のためのブラシ119が設けられ、バリエータ
ーが移動することにより焦点距離が検出される。撮像素
子121から出力された映像信号はAF装置122に入
り、AF装置122は焦点電圧の値を検出してCPU1
33に取り込むむ。CPU133では、ズームエンコー
ダ123、フォーカスモータ駆動パルス検出器124で
検出されたフォーカスレンズ104Bの位置情報と、焦
点電圧の情報と、ズームスイッチ132の操作情況及び
マップ内の合焦軌跡データをもとにズームモータ129
とフォーカシングモータ127の駆動内容を決定し、合
焦軌動上をフォーカスレンズがトレースする様に、それ
ぞれのモーターを駆動する。 【効果】 撮影条件にかかわらず、ズーム動作中におけ
るボケを大幅に改善することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラ等の撮像
装置に用いるズームレンズにおいて、焦点合せのための
レンズ移動速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来ビデオカメラ等に用いるズームレン
ズには様々なレンズタイプが挙げられる。図5は、従来
より一般的なズームレンズの構成を示すもので、1は光
軸方向に移動することによって焦点調節を行なう前玉レ
ンズ群、2は変倍のためのバリエーターレンズ群、3は
変倍が行なわれたさ際に結像面を一定に保つためのコン
ペンセーターレンズ群であり、バリエーターレンズ群2
とコンペンセーターレンズ群3はあらかじめ定められた
関係を保ちながら、変倍に際して移動する。
【0003】4は結像のためのレンズ群であり、5はC
CD等の撮像素子が配置される結像面を示す。図5に示
した前玉レンズ群で焦点合せを行なう、所謂前玉フォー
カスレンズは、バリエーターレンズとコンペンセーター
レンズの連動の関係が一定あるために、この所定の関係
を得るのに、メカニカルなカム環を用いて機械的に連動
させるのが一般的であった。
【0004】一方、前玉フォーカスレンズとは異なり、
バリエーターレンズより後方のレンズ群で焦点合せを行
なう所謂インナーフォーカス又はリアフォーカスなどと
称するタイプのレンズが知られている。
【0005】図6はこの種のリアフォーカスズームレン
ズの一例を示すもので、前玉レンズ群は固定されてお
り、2のバリエーターレンズ群、3のコンペンセーター
レンズ群は図5で示す前玉フォーカスレンズ群と同様に
メカニカルなカム環等を用いて所定の連動を行なう。4
(又は4の1部)が焦点合せのためのレンズ群である。
この様に変倍レンズより後方にフォーカスレンズ群が配
置される場合、被写体距離が一定のままでもズーム中に
レンズ群4を移動する必要があり、且つ焦点距離に応じ
たレンズ群4のとるべき位置は、被写体距離に応じて変
化する。
【0006】図7は、この図6に示したレンズ群4の焦
点距離に応じた被写体距離別の合焦位置を示す。同図で
横軸は焦点距離を示し、『W』がズームレンズのワイド
端『T』がテレ端となる。又、縦軸は、レンズ群4の位
置を示し、6〜10で示す各曲線(又は直線)がある一
定の距離に対して、各焦点距離で合焦する位置を示して
おり、例えば、6は被写体距離にして50cm、7は1
m、8は2m、9は10m、10は∞距離での合焦軌跡
を示す。
【0007】又、11で示される点の様にワイドでレン
ズ群4が大きく繰り出した(被写体側へ移動)位置にあ
る時は、レンズ直前の距離にピント合せが可能となる。
【0008】又、別のインナーフォーカスレンズの構成
例を図に示す。この場合、レンズ群1、バリエーターレ
ンズ2、絞り12がワイドからテレへの変倍に際して矢
印方向に移動し、4Aは固定のレンズ群、4Bがフォー
カスレンズ群となる。
【0009】この場合、バリエーターレンズ2の後方に
所定の関係で連動する補正系のレンズ群(図6の3に相
当するレンズ群)がないことから、図7に示したような
グラフは図8に示したようになる。例えば、13は50
cm、14は1m、15は2m、16は10m、17は
∞距離の合焦軌跡を示す。
【0010】この図8に示した様な特性を有するレンズ
は図8の光学系のほかに同図にてレンズ群1と絞り12
を固定し、ズーミングに際してはレンズ群2のみが移動
する様なものでもよい。
【0011】この様に、インナーフォーカスあるいはリ
アフォーカスと称されるレンズタイプの場合、前玉フォ
ーカスレンズに比較して至近距離に焦点合せが可能であ
ることの他、レンズタイプによってはレンズの小型化に
寄与するなどの利点があるが、逆にズームに際して被写
体距離が変化しなくても、焦点面の位置が移動するので
ズーム動作中のボケを生じさせないためには、図7、図
9に示したような関係を距離に応じて正しく保持する必
要がある。
【0012】この様なズーム動作に伴うピンボケを発生
させない手法としては、以下に述べるものが考えられ
る。
【0013】第1には、TTL方式の自動焦点調節装置
との組み合わせが挙げられる。例えばビデオカメラの自
動焦点調節装置の中では、CCD等の撮像信号の高周波
成分のピークを合焦位置とする方法が知られている。
【0014】図10にその原理を示す。横軸に焦点調節
のためのレンズ群位置をとり、縦軸に撮像信号の高周波
成分(焦点電圧)をとると、図中矢印で示した位置で焦
点電圧のピークを示しており、この位置Aが合焦レンズ
の位置となる。
【0015】図11に図10に示す焦点電圧Fの求め方
の一例を示す。
【0016】図11(A)は実際の撮像視野を示し、2
0が画角、18が自動焦点調節を行なうための映像信号
を取り出す範囲(測距枠)19は被写体である。
【0017】図11(B)において、(a)は測距枠内
の被写体の様子を示す。(b)は(a)で示した被写体
の映像信号(Y信号)である。この信号を微分すると
(c)のような波形となり、さらに絶対値化すると
(d)の様になる。そしてこれをサンプルホールドした
信号(e)のレーベルFが焦点電圧となる。
【0018】図12は、この様な自動焦点調節装置とイ
ンナーフォーカスレンズを組合せたカメラのブロック構
成図を示す。5の結像位置にCCD等の撮像素子が配置
され、この後、不図示のカメラ回路等により輝度信号Y
が作られ、測距枠内の情報が焦点検出(AF)回路21
に取り込まれる。AF回路では前述した方法等により、
焦点電圧を求め、この値と、フォーカシングレンズ4B
の駆動方向や駆動に伴う焦点電圧値の変化の符号などを
もとに、合焦が非合焦か非合焦の場合には、ボケの種類
が前ピンか後ピンか等を判定し、この判定結果にもとづ
いて、フォーカスレンズ駆動用のモーター22を所定方
向に駆動する。
【0019】しかしながら、この様な撮像信号を利用し
た自動焦点調節装置の測距結果からのみで、ズーミング
中のレンズ群4Bの位置制御を正確に行ないボケを除去
することはきわめて困難である。
【0020】即ち、図9に示す様にテレ近傍、遠距離で
は、横軸の微少変化(バリエーターの微少位置変化)に
対し、フォーカスレンズ群の移動が大きい(即ち曲線の
傾きが立っている)。これは自動焦点調節装置の測距動
作が素速く正確に行なわれないとすぐにピントボケの状
況におちいることを示している。
【0021】ところが、一般に撮像信号を利用した自動
焦点調節装置の場合、測距結果の得られる間隔はフイー
ルド期間によって制約を受けるため最も短くして1/6
0秒程度である。
【0022】したがって、『素速さ』に限界があり、又
実際には1/60秒ごとの測距結果が全て正確に得られ
る訳ではなく、さらに選ぶべきフォーカスレンズの移動
速度も一度で最適化するのは困難である。
【0023】以上の考察によって、一般には、図12の
ブロック図に示した様な構成では、テレ端においては特
にズーム速度を極端に低下させるなどの手段をとらない
とズーム中のピンボケは除去できない。
【0024】そこで、ズーム中のピンボケを除去する第
2の手段として、図7、図9にて示した合焦軌跡のデー
タを式、又は位置データ又は、ズーミング速度に応じた
フォーカスレンズの移動速度のデータ等の形でCPU内
にメモリーしておきズーム中に焦点距離とフォーカスレ
ンズの位置の情報からバリエーターレンズを駆動するズ
ームモーターとフォーカスレンズを駆動するフォーカス
モーターの両アクチュエーターの駆動内容をこのメモリ
ー内容から決定する方法が考えられる。
【0025】例えば、図7、図9に示したのと同様に、
横軸に焦点距離、縦軸にフォーカスレンズ位置で示した
マップ内図13に示した様な、小領域I、II、II
I、IV、…に分割すると共に横軸のバリエーターレン
ズの移動速度をVVとした時に、各領域毎にフォーカス
レンズの移動すべき速度VFをメモリーしておく方法
は、本出願人により、特開平1−280709号に開示
されている。この場合は小領域の中心の点を通る合焦軌
跡を微分することによってVFを求めている。このVV
Fをもってズーミングを行なった場合には、テレから
ワイド方向へのズーミングに際しては、被写体距離がズ
ーム途中で変化しないという条件下では合焦を維持でき
るものの、ワイドからテレ方向へのズーミングに際して
は最後迄合焦を維持することは困難になる。
【0026】何故なら、図7、図9より明らかな様にテ
レ端では広い位置範囲に分かれていた各被写体距離に応
じた曲線例えば∞から1mの合焦点を表わす軌跡の間隔
がワイド側では被写界深度の関係から狭い範囲内に収束
する(合焦点の位置の差が減少する)。一方このような
マップ上である絞り値のもとでの許容錯乱円にもとづく
深度幅を求めると、インナーフォーカスレンズの場合、
多くは、焦点距離によらず略一定幅である。したがって
ワイド側における合焦状態(深度内ではあるがその中で
真の合焦点は不明)では、真の合焦点軌跡上に位置して
いるとはかぎらないため、その時のフォーカスレンズ位
置がわかったとしてもテレ側で曲線が発散すると、必ず
しも正確な曲線をトレースするとは限らず、テレ側にお
ける合焦点正確には決めることができない。
【0027】以上述べてきたようにインナーフォーカス
レンズで被写体距離が変化しなくともズーム中ボケを発
生させない様にするのは難しく、一般的には前述の2つ
の方法、即ち撮像信号を利用したTTLタイプの自動焦
点調節装置とマップ内の合焦軌跡のメモリーを併用した
ズーム中アルゴリズムを用いてボケを除去することが一
般的である。
【0028】例えば本出願人による特開平3−4187
8号の中では、CCDをピエゾアクチュエーター等のよ
って光軸方向に微少変位させた時の焦点電圧の変化の位
相によりピンボケの方向が前ピンか後ピンかを判断し、
この判断結果をもとに、前述した各小領域毎に前述した
速度以外に前ピン、後ピンをそれぞれ補正する速度内容
もメモリーしておき、このうち最適な速度を選択すると
いう方法を開示している。
【0029】この場合、ワイドからテレ方向では、ズー
ム中のピンボケを完全に除去することが可能であるが、
ピエゾアクチュエーター等を用いることによりコスト、
大きさ省費電力などで問題となる。
【0030】また、非合焦時にボケの方向を知る手段と
してピエゾアクチュエーター等を用いて光学部材を光軸
方法に微少変動する、所謂、変調法によって前ピン、後
ピンを検出する方法以外では、フォーカスレンズをとり
あえずどちらか一方に移動させ、その際の焦点電圧の変
化が増加であったか減少であったかによって判断すると
いう所謂、試行法と称する方法が知られている。
【0031】一般的には試行法により前ピン、後ピンの
検出を行なう場合変調法と比較すると判定に時間を要し
迅速な判断は困難である。
【0032】
【発明が解決しようとしている課題】以上の説明から明
らかなように、前ピン、後ピンの方向判別を試行法を用
いインナーフォーカスタイプのレンズにおいて発生する
ボケの除去を可能にするためには、フォーカシングレ
ンズが焦点距離と被写体距離に応じて位置を変え続ける
必要があるため『とりあえず前ピン又は後ピン側にフォ
ーカスレンズを動かす』ということを行なうにはかなり
細かいフォーカスモーターの速度の設定、切換えが必要
となる。適確に焦点電圧の変化を得るためには、下値
による焦点深度の変化も考慮したフォーカスモーターの
速度設定が必要となる。といった問題を解決しなければ
ならず、前述した様な小領域毎に使用する速度を覚えて
おく方法では不充分であった。
【0033】
【問題点を解決するための手段】本発明は上述した問題
点を解決することを目的としてなされたもので、その特
徴とするところは、ズームレンズと、前記ズームレンズ
の移動にともなう焦点位置を補正するフォーカスレンズ
と、前記ズームレンズの駆動中は、ズームレンズとフォ
ーカスレンズの位置によって決定される基準速度を、被
写界深度及び焦点状態に応じて補正した速度に基づいて
前記フォーカスレンズを駆動する制御手段とを備えたレ
ンズ制御位置にある。
【0034】また本発明の他の特徴は、ズームレンズ
と、前記ズームレンズの移動にともなう焦点位置を補正
するフォーカスレンズと、前記ズームレンズが移動され
ていないときには0となり、前記ズームレンズの駆動中
は、ズームレンズとフォーカスレンズの位置によって決
定される基準速度を、被写界深度及び焦点状態に応じて
補正した速度に基づいて前記フォーカスレンズを駆動す
る制御手段とを備えたレンズ制御位置にある。
【0035】また本発明の他の特徴は、前記制御手段
を、被写界深度に関する情報をFNO、焦点状態に関する
係数をK、ズームレンズとフォーカスレンズの位置によ
って決定される基準速度をVC、基準速度VCの変化量を
ΔVCとすると、前記フォーカスレンズの移動速度V
を、V=VC+FNO×K×ΔVCによって演算するように
構成したレンズ制御装置にある。
【0036】
【作用】これによって、ズームレンズの速度のばらつ
き、被写界深度、ズームレンズの位置、前ピン、後ピ
ン、合焦度当の焦点状態等の種々の条件に対して補正さ
れた最適速度によるフォーカスレンズ駆動を実現するこ
とができ、インナーフォーカスレンズのズーム動作中の
フォーカスレンズの移動速度の設定において、試行法に
適したきめ細かな速度変化が可能となり、撮影条件にか
かわらず、インナーフォーカスレンズのワイドからテレ
方向へのズーム動作中におけるボケを大幅に改善するこ
とができるとともに、小型で消費電力の小さい低コスト
を実現することができる。
【0037】
【実施例】図1は本発明を実施するに適した形態のイン
ナーフォーカスタイプレンズのAFシステムのブロック
構成図である。同図において、101、102、104
A、104Bの各レンズ群は図14の1、2、4A,4
Bの各レンズ群と同一である。
【0038】バリエーターレンズ群102の鏡枠118
には一体的に位置検出のためのブラシ部119が設けら
れており、バリエーターが移動することによって可変抵
抗、又はグレイコードパターン等が印刷された基板12
0上をブラシ部119が摺動する。この出力をズームエ
ンコーダ回路123にて取り込むことによって焦点距離
が検出され、その情報がシステム制御要CPU133に
取り込まれる。
【0039】また、フォーカスレンズ104Bの位置検
出に際しては、フォーカスモーター127として、例え
ばステッピングモーターを用い、このステップモーター
に与えられた駆動パルス数をフォーカスモーター駆動パ
ルス検出器124よりCPU133へと取り込むことに
よって知ることが可能となる。
【0040】撮像素子121から出力された映像信号は
AF装置122に入り、AF装置122は焦点電圧の値
を検出してCPU133に取り込む。
【0041】CPU133では、ズームエンコーダ12
3及びフォーカスモーター駆動パルス検出器124によ
ってそれぞれ検出されたズームレンズ、フォーカスレン
ズの位置の情報と、焦点電圧の情報と、ズームスイッチ
132の操作状況及びマップ内の合焦軌跡データに担当
するメモリ134〜136にそれぞれ格納されている。
速度、方向、領域の各データをもとにズームモーター1
29とフォーカスモーター127の駆動内容を決定し、
図9の合焦軌跡上をフォーカスレンズがトレースするよ
うにそれぞれのモーターのドライバー128、126を
介して駆動している。但しズームモーターに関してい
は、定められた電圧で一定速にて駆動してもよい。
【0042】尚、フォーカスレンズ位置情報をステップ
モーターのステップ数で読み取る様な本発明構成の場
合、電源OFFと共に、位置情報が消滅してしまうた
め、次に電源を投入した時に正しい位置カウントに戻ら
ない。したがって、メインスイッチSW131がオンし
た時に、パワーオンリセット130にて不図示の別スイ
ッチ等を制御してフォーカスレンズ群104Bを起算位
置に復帰させ、カウントを再スタートするように構成さ
れている。
【0043】次に本発明におけるフォーカスレンズ駆動
速度の設定について説明する。
【0044】本発明によれば、図13に示すように、ズ
ームレンズとフォーカスレンズの移動領域を複数の小領
域に分割し、各領域それぞれには、その中心の点で微分
した軌跡を正しくトレースする速度VCのみが記憶され
ている点では、前述した本出願人による先願と同様であ
るが、本発明の場合には、この記憶されているトレース
速度を種々の条件に応じて補正することによって、最適
フォーカスレンズ駆動速度を演算するところに特徴を有
している。
【0045】本発明では、この最終的なフォーカスレン
ズ駆動速度をVFを、次式によって演算する。 VF=X×(VC+K×FNO×ΔVC) この際、ズームレンズ移動速度は設計上定められたVC
を求める前提となった速度を設計上設定(電圧設定)す
る。ただしズームレンズ移動速度は誤差を有していても
よい。
【0046】この式において、Xはバリエーターレンズ
の移動速度の設計値からのずれを補正するための係数、
NOは絞り値FN0の補正係数で被写界深度に基づく焦
点検出感度の補正を行なうものである。またKは焦点電
圧を含む複数の信号からCPU133によって決定する
係数で、ズーム動作中、合焦軌跡をトレースしている状
態から前ピン方向にフォーカスレンズを駆動する際には
(+)、後ピン方向にフォーカスレンズを駆動する際に
は(−)の符号となり、その絶対値は、トレース速度か
らの速度差を決定するものとなる。またΔVCはトレー
ス速度と使用速度の差の最小変化量である。
【0047】本発明では、この式に基づいてフォーカス
レンズを駆動することによって、ズームレンズの速度の
ばらつき、被写界深度、ズームレンズの位置、前ピン、
後ピン、合焦度等の焦点状態等の種々の条件に対して補
正された最適速度によるフォーカスレンズ駆動を実現す
ることができ、インナーフォーカスレンズのズーム動作
中のフォーカスレンズの移動速度の設定において、試行
法に適したきめ細かな速度変化が可能となり、撮影条件
にかかわらず、インナーフォーカスレンズのワイドから
テレ方向へのズーム動作中におけるボケを大幅に改善す
ることができるとともに、小型で消費電力の小さい低コ
ストを実現することができるものである。
【0048】以下、実際に上式に基づいて、フォーカス
レンズ駆動速度を決定するアルゴリズムを説明する。
【0049】本発明では上述した原理に基づきCPU1
33の中に格納されている制御プログラムによってレン
ズ制御が行なわれ、具体的には、図2に示す様なフロー
チャートをもってフォーカスレンズの駆動速度を定めて
いる。
【0050】以下、図2のフローチャートについて説明
する。
【0051】ステップ201にてCPU133内の自動
焦点調節のルーチンがスタートする。ステップ202〜
203は制御をスタートして、最初の1周目だけの初期
リセットのステップであり、ステップ202で、フラグ
A及びフラグTをハイにセットする。ステップ203
で、その時の焦点電圧の値FをF0としてメモリーに記
憶する。
【0052】ステップ204からステップ215は、本
発明の特徴であるV=VC+FNO×K×ΔVCの算出に際
しての絞り値FNO、図13の各領域に記憶されているズ
ームレンズ及びフォーカスレンズ位置に応じたフォーカ
スレンズの基準追従速度VCの決定及び毎Vの焦点電圧
値Fの取り込みといった処理の部分にあたる。尚、本フ
ローでは前述したV=X×(VC+FNO×K×ΔVC)の
Xの算出の部分は説明の便宜上除外してある。
【0053】ステップ204にて撮影者がズームスイッ
チ131の操作をしているかどうかが判別される。ズー
ムスイッチ131が押されている場合、ステップ205
にてフラグZがHiとされ、ステップ206で2群のズ
ームレンズ102の位置が検出される。次にステップ2
07にて、図1の例の場合はステップモーターのステッ
プ数をカウントする等により、フォーカスレンズ104
Bの絶対位置が検出される。ステップ206、207で
取り込んだバリエーターレンズ群とフォーカスレンズ群
の位置から図13にI、II、…で示した様な小領域を
ステップ208で確定し、ステップ209にて確定した
小領域における速度VCの記憶値がメモリーから読み出
される。
【0054】一方、ステップ204でズーム操作が行な
われていなかった場合は、ステップ210にてフラグZ
をLowとして、又ズームモーターが停止される(それ
まで駆動していた場合のみ)。
【0055】ステップ211でフォーカスモーター駆動
速度VC=0となる。即ち本発明では、フォーカスモー
ターの使用速度はズーム中、ズーム時以外にかかわら
ず、V=VC+FNO・K・ΔVCの式にて算出するのを基
本とし、ズーム時以外はVC=0とおかれることにな
る。即ちズーム動作が行なわれていないときは、ズーム
動作による焦点面の位置ずれはないから、フォーカスレ
ンズの補正は合焦しているかぎり不要であるからであ
る。
【0056】ステップ212、213で従来最新の焦点
電圧F0の内容をF1へ送り、新に最新のFをF0に取り
入れてこれを更新する。即ち、F0が現在の焦点電圧、
1が1V前の焦点電圧の値となっている。ステップ2
14では絞り値FNOが読みとられ、ステップ215で
その値が前述の式で用いる値に変換される。
【0057】絞り値を検出する方法としては種々知られ
ているが、例えば絞りメーターの中にホール素子を配す
る方法などがある。ホール素子の出力をA/Dを変換
し、あらかじめCPU内に作られた変換式、変換表など
から絞り値を求める等の方法がある。また、Vを求める
式においてはΔVCを絞りがいくつの時を基準に設定し
ているかによって実際計算上、FNOをどういう値にする
かが異なる。例えば、絞り値F=1.0を基準の時は、
実際の絞り値をそのまま用いればより。又理論上は錯乱
円が変化して行く速度を一定に保つためには、絞り値に
比例して係数FNOを変えればよい訳であるが、実動作
上、不具合が生じる場合はCPU133内でその様な変
換を行なえばよい。例えばKの算出に際して用いるデー
タが、過去どの時点のデータ迄使っているかによって
は、単純な絞り値の比で係数FNOを決められない場合も
考えられる。
【0058】ステップ216でフラグAの判別が行なわ
れる。ステップ202でフラグAをハイとしているが、
この意味は方向(後ピン、前ピン)は合焦非合焦判別が
不明の時、又は合焦から非合焦になった場合のように、
同様に方向が不明の時にステップ217以降ステップ2
39迄のルーチンを通るようにするためのものである。
【0059】本実施例によれば試行法の自動焦点調節装
置であるから、まず『とりあえずどちらかの方向にフォ
ーカスレンズ104Bを動かす』ための駆動方向をステ
ップ217にて決めることになる。算出式上、Kの符号
を決めることがこれに相当する。本実施例では、その決
定に乱数表を用いている。次にステップ218にてフラ
グCの状態を判別する。フラグCは方向判別を行なうの
に充分な信号変化が得られない時には、大ぼけ状態と考
え、フォーカスレンズを高速で送るため『とりあえず動
かす』速度を増加させていくためのものである。一周目
はフラグCはLowであり、ステップ220で『とりあ
えず動かす』ための初期設定速度を、この例では|K|
=1とした。この数値はΔVCをどの様に設定したかに
よって異なってくるが、例えば、NTSCのビデオカメ
ラの測距が1フィールド1/60secの3フィールド
分ごとに行なわれ(1/20sec)、又焦点調節装置
のボケ判断の能力が絞り値1.0の時にステップモータ
ーのパルス数にして1パルス程度であり、又、許容錯乱
円が(人間にボケがわかる錯乱円)真の合焦から3パル
ス程度のところであり、係数FNOが実際の絞り値をその
まま用いる様に構成された場合には、1/20secで
1〜2パルス程度の変化が望ましい。即ち20〜40p
psが補正項のうちK×ΔVCとして算出されればより
訳である。例えば、ΔVC=30と設定する。
【0060】実際にこの設定でF2.0、K=1、ズー
ム中でVC=200ppsの場合のフォーカシングレン
ズ駆動速度Vとしては、V=200+2.0×1×30
=260ppsが使用速度として算出されることにな
る。
【0061】ステップ221では、この様な算出が行な
われ、ステップ222でズーム操作有無の判定が行なわ
れ、これによってズーム操作中であればステップ223
にてズーム、フォーカスの両モーターが同時に駆動スタ
ートする。又、ステップ224はズーム操作時以外であ
り、フォーカスモーターのみが駆動される。
【0062】ステップ225でフラグTが判別される。
フラグTは電源投入直後のみハイとなっているもので、
この場合はLowにした後、ステップ204へ戻る。即
ち電源投入直後は焦点電圧F0とF1の内容が、レンズの
位置を異ならせて検出した焦点電圧となっていないため
に、正しい方向判別が行なわれる条件が揃っておらず、
焦点状態の判別処理を1回見送るためのものである。
【0063】2周目以降は、一周目のステップ226で
フラグTがLowとなっているので、ステップ225の
判定によってステップ228へ至る。まずF0と所定の
しきい値Fth1が比較され、F0が小さいときにはフラグ
CをHiにしてステップ219を介して|K|の値を増
加し、速度を上げる。F0が小さいということは焦点電
圧がきわめて低い、ボケの大きな状態にあることを意味
しているため、F0とF1の充分な差が得られないと思わ
れるために加速していく訳である。但し、加速しても方
向が間違っていると焦点電圧FがFth1を越えるとは限
らない。したがって、ここの部分は、更に他の判断項目
を入れてスムースな動きとすることが望ましいが、ここ
では本発明の本質でないので除く。
【0064】ステップ229でフラグCをLowとす
る。ステップ230で試行法の方向(後ピンか前ピン
か)を検出するためにΔF=F0−F1の算出を行なう。
ステップ231で|ΔF|とΔFth1との比較がなされ
る。ΔFth1は合焦、非合焦判別のためのしきい値であ
り、このしきい値を|ΔF|が下回っていれば合焦を判
断される。合焦の場合232、233でフラグAをLo
w、フラグBをHiとする処置を施し、又F0を合焦→
非合焦判断の基準となるFKへ格納する。フラグLo
w、BをHiにすることで、次からは、ステップ21
6、240の判定によってステップ241〜244のフ
ローを通ることとなる。ステップ231で|ΔF|>Δ
th1と判断された際には、方向判別が可能であること
からΔFの符号をステップ235で見きわめ、ΔFが正
であればKの符号はそのままに維持し(ステップ23
7)、負であれば反転する(ステップ236)。これに
よってフォーカスレンズの基準速度VCに対する補正速
度の方向が決定される。
【0065】方向確定後は、ステップ238、239で
フラグAとBをLowにする。これによって次周目から
ステップ216、240の実行によってステップ245
以後の非合焦→合焦のためのルーチンに入る。
【0066】ステップ231の判定がNoで、合焦とみ
なされた場合、次の周からはステップ204〜215は
前述の様に経過し、ステップ241に至る。合焦である
のでK=0となる。即ちズーム時はV=VCとなり、フ
ォーカスレンズは、ズームによるピント面のずれを補正
するだけの駆動となる。そしてズーム時以外にはフォー
カスモーターは停止する。
【0067】ステップ242にて、現在の焦点電圧と合
焦判定がなされた時の焦点電圧FKの差の絶対値とΔF
th2が比較される。ΔFth2は合焦→非合焦(又は信号変
化があった)判定のためのしきい値であり,合焦後の再
起動を意味するものである。ステップ242の判定がN
oであればそのままステップ258へと進み、Yesで
あれば非合焦となった可能性があるため、フラグBをL
OW、フラグAをHiとし(ステップ243、24
4)、次からはステップ216の判定によりステップ2
17へ到るようにする。
【0068】又、ステップ231の判定がYesで、非
合焦でかつ前ピン、後ピンの方向が決まった場合には、
次周目ではステップ240でNoとなり、ステップ24
5に到る。ステップ245は、ΔF=F0−F1が算出さ
れ、ステップ246で符号が確認され、負であればフラ
グAがステップ247でHiとなり、次からは再度ステ
ップ217へ入るようになる。この判定も、実際にはノ
イズ等で必ずしもΔFが(モーターの回転方向が正しく
ても)正になり続けるとは限らないことを考慮し、一回
負となってもすぐ戻すのではなく、符号の頻度等例えば
所定回数中、決められた回数以上判定されたとき、その
判定を真とするアルゴリズムなどが考えられるが、本発
明の本質でないのでここでは最も簡単な形とした。
【0069】ステップ248、251、252はそれぞ
れピンボケの程度の判別を行ない速度内容を変更する処
理を行なうものである。Fth2は焦点電圧下に対して、
前述のFth1よりは大きいしきい値で、Fth1とFth2
間にF0がある場合はステップ248の判別がNoとな
り、ステップ249でKの絶対値が3と設定される。即
ち、非合焦でピンボケ方向がわかっており、かつボケが
かなり大きい時である。Fth3はFth2より大きい時でボ
ケが中程度と見なされるので、F0がFth3とFth 2にあ
る時はステップ250で|K|=2と設定される。又、
0がFth2より大きいがΔFは合焦判定しきい値である
前述のΔFth1より大きくなっている時には、ボケの程
度は小さいのでステップ253で|K|=1となる。又
ステップ252で合焦判定が出ている時は非合焦から合
焦に到ったと判断され、ステップ254でK=0とした
上、ステップ232〜234と同じ動作をステップ25
5〜257で行なう。
【0070】ステップ258では、上述の処理によって
定められたKの値をもとに、式(1)にもとづいてフォ
ーカスレンズの実際の速度Vを算出している。尚、フォ
ーカスモーター速度は例えばステップ221又は258
通過時に設定され、ステップ204に入る時点で演算さ
れた最新のVに切換えられるものとする。
【0071】以上説明したように、本発明では、ズーム
中、ズーム中以外にかかわらず、フォーカスモーターの
速度を前述したV=VC+FNO・K・ΔVCの式にて算出
して求めることにより、(a)ズーム時とそうでない時
も基本的に同じ試行法のルーチンを兼用してVを設定で
きる(ズームしてない時はVC=0とすればよい)。
(b)ΔVCを適当に設定することによって、後はFNO
によらず(FNOを係数化し)ボケの状態に応じて錯乱円
変化が同条件となるVの設定が簡単に行なえる。(c)
Kを変えることによりきめ細かな速度変化が可能となる
等のメリットが生じ、インナーフォーカスレンズを用い
た際のワイドからテレ方向のズームでのピンボケの発生
を可及的に抑制することができる。
【0072】上述した本発明の第1実施例では|K|=
0〜|K|=3迄を用いて速度を決定する例を述べた
が、本発明の特徴とするきめ細かな速度制御を、さらに
細かく行なってスムーズに行なうためには、ΔVCを第
1実施例の説明において示した例のΔVC=30といっ
た値にはせず、ΔVC=5といった小さな値にしてお
き、|K|をより広いレンジで(例えば|K|=0〜1
00)使い分けることが考えられる。
【0073】この様に細かいKの決定に際しては図2で
示した様なIF文でのフローチャートではなく、近年制
御系への適用が盛んなファジィ適している。
【0074】第1実施例では焦点電圧を得るための信号
の種類を一種類と考えていたが、第2実施例では例えば
図3に示すような被写体像のエッジ部分の幅に応じた信
号ESと高周波成分FVの2つの信号が得られると仮定
する。エッジ幅信号ESは、合焦点に近付く程エッジ幅
が狭くなることを利用して合焦検出を行なうものでエッ
ジ幅をΔxとし、ES=1/Δxを用いると合焦点でピ
ークとなる。図に示すようにESは合焦付近で急峻な特
性を有する性質があり、FVはよりなだらかな特性を有
している。尚、これらの信号の検出方法については、特
開昭62−103616号等で公知となっており、説明
を省略する。この場合にファジィ推論によってK値を決
定する上でのルールの例を図4に示す。
【0075】例えば現在のKの符号が正の時にESが大
きな値を示し、dES(ESに対する変化分のΔF)が
正であるが、その絶対値が小さい時には山の頂上である
可能性が大であり合焦が近いと思われるので、Kの符号
は正のまま、速度内容は小さ目にするというのが○印を
付したリールの内容となっている。
【0076】実際には、ルールφ用いたEs,dES,
FV,dFV,(FVの変化量)Kにそれぞれ入力のメ
ンバーシップ関数が与えられると共に、最修的に出力さ
れるKに対して出力のメンバーシップ関数が与えられる
こととなる。
【0077】この例の様にKの決定に際してファジィ推
論を導入すると本発明の特徴とするところのV=VC
NO・K・ΔVCの算出式を用いて細い速度制御が可能
となる訳である。
【0078】即ち、単にKの値をしきい値によって決定
するのではなく、K=0、の他にKの値にあいまいな要
素を含めたまま決定することにより、より自然な制御を
行なうことができる。
【0079】前述の第1、第2実施例では、フォーカス
レンズの速度を決定する式V=VC+FNO・K・ΔVC
うち特に係数Kの決め方に関して説明したが、ここでは
上式をズームモーター速度の補正項を導入したV=X×
(VC+FNO・K・ΔVC)のようにした場合の速度演算
法について説明する。
【0080】前述した様に本発明の実施に際して、VC
の値を小領域に分割した個々の領域毎にメモリーした方
法をとり、しかもVCがフォーカスモーターの速度を示
す場合に、実際にVCの算出は以下のようになる。図
7、図9の横軸はバリエーター位置(焦点距離)ではな
く、バリエーターが一定速度で動くという仮定のもとに
時間軸に置きかえることが可能である。即ち領域の中心
の点は(t,g)(tは仮にワイド端を0とした時その
バリエーター位置までに要する時間、gはフォーカスレ
ンズ位置)で示され、ここを通る合焦カム軌跡はf
(t)となる。したがってf(t)を微分した値をpp
sオーダーに変換すれば、その領域のVCが示されるこ
とになる。
【0081】したがって、ズーム速度が変わった時にも
Vの値を錯乱円の変化のしかたが一定となるようにする
には設計上のズーム速度tZと実際のズーム速度tZ′に
より求まるX=tZ′/tZの値を(VC+FNO・K・Δ
C)に乗ずればよいことがわかる。これを実施する際
には、tZ′を知る必要がある。tZ′の検出方法として
は、ボリュームエンコーダーの単位時間の変化を測定す
ることにより予測する方法が考えられる。実際には、
電源ONの時点で実際に微少距離ズームモーターを動か
しtZ′を算出しXを求め、以後、その値を用いる。
ズーム操作が行なわれている最中、継続してエンコーダ
ー出力の変化速度を測定し続け、tZ′を更新してい
く。補正は最新のXを用いる。などの方法が考えられ
る。
【0082】本発明では特に、ズーム中にはVCの値が
正確であることが要求されるため、実際には、このXの
算出は欠かせないものとなる。
【0083】さらに第3実施例で算出したXをより正確
につかむためにはズームモーターもステップモーターを
用いることが考えられる。
【0084】又、本発明の第1〜第3実施例ともに、V
Cは図7、図9に示した様なマップ内を図13に示した
様な小領域ごとにメモリーされたVCを読み出して用い
ることを前提としていたが、これ以外に図9の13、1
4、15といったそれぞれのカム軌跡を軌跡上のポイン
ト(ズームエンコーダーのA/D値、ステップモーター
番地)としてメモリーするような場合も考えられる。こ
の場合は現在のズームエンコーダーの値を最初に示した
時と、一つ過去のズームエンコーダー値を最初に示した
時との時間差Δtと、現在のステップモーターの番地と
一つ未来のズームエンコーダーの値になった時のステッ
プモーターのとるべき番地の差ΔyからΔy/Δtを求
めVCとするなどが考えられる。この場合はVCの中にX
も考慮されたことになるのでVCに対するXの補正は不
要となる。(補正項のみXを考慮したい場合には、V=
C+X・FNO・K・ΔVCとすればよい)上述のように
本発明によれば、インナーフォーカスレンズのフォーカ
スモーターの速度の決定を式V=VC+FNO・K・ΔVC
又はV=X×(VC+FNO・K・ΔVC)によって決定す
ることにより、ズーム時とそれ以外のフォーカスモー
ターの速度決定アルゴリズムを統一できる(ズームして
ない時はVC=0)。Kを変えることによりきめ細か
な速度制御に対応できる。絞り値FNO考慮により、F
NOによらず錯乱円変化の速度が略一定となる様な速度設
定が容易となる。等の特長を有する。又特にファイジィ
推論アルゴリズム等を組合せた時には、種々の状況に応
じたきめ細やかな速度制御が可能なが有効となる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フォーカスレンズの駆動速度をズームレンズとフォーカ
スレンズの位置によって決定される基準速度を、被写界
深度及び焦点状態に応じて補正した速度に基づいて決定
するようにしたので、ズームレンズの速度のばらつき、
被写界深度、ズームレンズの位置、前ピン、後ピン、合
焦度等の焦点状態等の種々の条件に対して補正された最
適速度によるフォーカスレンズ駆動を実現することがで
き、インナーフォーカスレンズのズーム動作中のフォー
カスレンズの移動速度の設定において、試行法に適した
きめ細かな速度変化が可能となり、撮影条件にかかわら
ず、インナーフォーカスレンズのワイドからテレ方向へ
のズーム動作中におけるボケを大幅に改善することがで
き、品位のよい自動焦点調節が可能となるとともに、小
型で消費電力の小さい低コストを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるレンズ制御装置をビデオカメラ
に適用した場合の位置構成を示すブロック図である。
【図2】本発明におけるフォーカスレンズ速度の制御ア
ルゴリズムを示すフローチャートである。
【図3】本発明の他の実施例に関するフォーカスレンズ
位置と焦点電圧の関係を示す特性図である。
【図4】本発明の他の実施例に関するファイジィ推論を
適用した場合のルールを説明するための図である。
【図5】前玉レンズを駆動して焦点調節を行なうズーム
レンズの一例を示す図である。
【図6】リアフォーカス(インナーフォーカス)タイプ
のズームレンズの一例を示す図である。
【図7】図6に示すリアフォーカスズームレンズにおけ
るズーム位置に応じたフォーカスレンズの合焦位置の軌
跡を示す特性図である。
【図8】リアフォーカス(インナーフォーカス)タイプ
のズームレンズの他の例を示す図である。
【図9】図8に示すリアフォーカスズームレンズにおけ
るズーム位置に応じたフォーカスレンズの合焦位置の軌
跡を示す特性図である。
【図10】フォーカスレンズ位置と焦点電圧との関係を
示す特性図である。
【図11】撮像画面内における測距エリアと焦点電圧の
求め方を説明するための図である。
【図12】自動焦点調節装置を備えたリアフォーカスレ
ンズタイプのカメラの一例を示すブロック図である。
【図13】ズームレンズ位置(焦点距離)を横軸に、フ
ォーカスレンズ位置(被写体距離)を横軸にとり、焦点
距離に応じたフォーカスレンズ駆動速度を複数の小領域
に分割して記憶したマップを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 邦彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 金田 北洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ズームレンズと、 前記ズームレンズの移動にともなう焦点位置を補正する
    フォーカスレンズと、 前記ズームレンズの駆動中は、ズームレンズとフォーカ
    スレンズの位置によって決定される基準速度を、被写界
    深度及び焦点状態に応じて補正した速度に基づいて前記
    フォーカスレンズを駆動する制御手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ制御装置。
  2. 【請求項2】 ズームレンズと、 前記ズームレンズの移動にともなう焦点位置を補正する
    フォーカスレンズと、 前記ズームレンズが移動されていないときには0とな
    り、前記ズームレンズの駆動中は、ズームレンズとフォ
    ーカスレンズの位置によって決定される基準速度を、被
    写界深度及び焦点状態に応じて補正した速度に基づいて
    前記フォーカスレンズを駆動する制御手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記制
    御手段は、被写界深度に関する情報をFNO、焦点状態に
    関する係数をK、ズームレンズとフォーカスレンズの位
    置によって決定される基準速度をVC、基準速度VCの変
    化量をΔVCとすると、前記フォーカスレンズの移動速
    度Vを、V=VC+FNO×K×ΔVCによって演算するよ
    うに構成されていることを特徴とするレンズ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5905351A (en) * 1997-12-01 1999-05-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Actuator controller using periodic signal
JP2009145645A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Canon Inc 光学機器
JP2009175325A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Nittoh Kogaku Kk 撮像装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009145645A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Canon Inc 光学機器
JP2009175325A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Nittoh Kogaku Kk 撮像装置

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