JP3191885B2 - 自動合焦装置 - Google Patents

自動合焦装置

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JP3191885B2
JP3191885B2 JP26817592A JP26817592A JP3191885B2 JP 3191885 B2 JP3191885 B2 JP 3191885B2 JP 26817592 A JP26817592 A JP 26817592A JP 26817592 A JP26817592 A JP 26817592A JP 3191885 B2 JP3191885 B2 JP 3191885B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像信号を利用して合
焦するカメラ等の自動合焦装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビデオカメラなどの二次元撮
像素子を有する装置では、被写体像の映像信号より画面
の鮮鋭度を検出し、その鮮鋭度が最大となるようにフォ
ーカシングレンズ位置を制御して、ピントを合わせる方
式が知られている。
【0003】前記鮮鋭度の評価としては、一般にバンド
パスフィルタ(以下、BPFという)により抽出された
映像信号の高周波成分の強度、あるいは微分回路などに
より抽出された映像信号のボケ幅検出強度などを用い
る。これは、通常の被写体を撮影した場合、ピントがぼ
けている状態では小さく、ピントが合うにつれて大きく
なり、完全にピントが合った状態で、最大値に達する。
【0004】したがって、フォーカシングレンズ(フォ
ーカスコンペレンズ)の制御は、前記鮮鋭度が小さいと
きは、大きくなる方向になるべく速く動かし、大きくな
るにつれゆっくりと動かして、精度よく山の頂上でフォ
ーカシングレンズを止めるように、つまりピントを合わ
せるようにする。このようなオートフォーカス方式を一
般に山登り法オートフォーカス(以下、山登り法AFと
いう)と呼んでいる。
【0005】前記フォーカスコンペレンズの駆動にステ
ッピングモータを用いた場合は、フォーカスコンペレン
ズ位置が正確に検出できるので、図19に示すように鮮
鋭度信号が最大値のときのフォーカスコンペレンズ位置
を記憶し、鮮鋭度信号がある所定値TH1下がったとこ
ろで、記録したフォーカスコンペレンズ位置に戻すこと
で、フォーカスコンペレンズを鮮鋭度信号の山のピーク
に止めるようにしている。
【0006】また、鮮鋭度信号のピーク値にフォーカス
コンペレンズを止めて合焦した後に、鮮鋭度信号がピー
ク値からある程度変化したら、被写体が変化したと判断
して、フォーカスコンペレンズを駆動し、次の被写体の
鮮鋭度信号のピーク値を探す。このような動作を再起動
と呼んでいる。
【0007】さらに、山登り法AFを行う際に、無限側
と至近側のどちらかにフォーカスコンペレンズを駆動す
れば良くかを判断するために、次のようなウォブリング
動作を行う。すなわち、後述する図15に示すようにフ
ォーカスコンペレンズを停止位置から至近側と無限側に
所定パルスで微少駆動し、そのときの鮮鋭度信号を検出
し、検出された鮮鋭度信号が大きかった方向へ山登り法
AFを始めるようにする。
【0008】ところで、ズーム中にフォーカスを行うと
きは、インナーフォーカスタイプのレンズシステムの制
御においては、図20に示される複数の軌跡情報を何等
かの形でレンズ制御用マイコンに記憶させておき、フォ
ーカスコンペレンズと変倍レンズの位置によって軌跡を
選択し、該選択した軌跡上を追従しながらズーミングを
行うのが一般的である。
【0009】図21は、従来の軌跡追従法の一例を説明
するための図である。
【0010】同図中において、z0,z1,z2,…,
z11は変倍レンズ位置を示しており、a0,a1,a
2,…,a11及びb0,b1,b2,…,b11は、
それぞれレンズ制御用マイコンに記憶されている代表軌
跡である。また。p0,p1,p2,…p11は、上記
2つの軌跡を基に算出された軌跡である。この軌跡の算
出式を次式(1)に示す。
【0011】 p(n+1)=|p(n)-a(n)|/|b(n)-a(n)|*|b(n+1)-a(n+1)|+a(n)…(1) この(1)式によれば、図21において、例えばフォー
カスコンペレンズがp0にある場合は、p0が線分b0
−a0を内分する比を求め、この比に従って線分b1−
a1を内分する点をp1としている。このp1−p0の
位置差と、変倍レンズがz0〜z1まで移動するのに要
する時間から、合焦を保つためのフォーカスコンペレン
ズの移動速度が知れる。
【0012】変倍レンズがテレからワイド方向に移動す
る場合には、図20から明らかなように、ばらけている
軌跡が収束する方向なので、上述した軌跡追従法でも合
焦を維持できる。しかしながら、ワイドからテレ方向で
は、集束点に位置していたフォーカスコンペレンズがど
の軌跡を辿るべきか分からないので、同様な軌跡追従法
では合焦を維持できないという問題がある。
【0013】この問題を解決する軌跡追従法の一例を図
22(a),(b),(c)に示す。なお、同図
(a),(b),(c)とも横軸は変倍レンズの位置を
示しており、矢印方向にテレ端に向かっている。縦軸
は、同図(a)が映像信号の高周波成分(鮮鋭度信号)
のレベルを示しており、また同図(b),(c)はフォ
ーカスコンペレンズ位置を示している。
【0014】図22(b)において、ある被写体に対し
てズーミングを行う際の合焦カム軌跡がD4であるとす
る。ここでズームレンズ位置Pよりワイド側での合焦カ
ム軌跡追従速度を正(フォーカスコンペレンズ至近方向
に移動)、Pよりテレ側の無限方向に移動する合焦追従
速度を負とする。合焦を維持しながらフォーカスコンペ
レンズが噛む軌跡D4を辿るときに、前記鮮鋭度信号の
大きさはD1のようになる。一般に、合焦維持したズー
ミングでは、鮮鋭度信号レベルはほぼ一定値となること
が知られている。
【0015】図22(b)において、ズーミング時、合
焦カム軌跡D4をトレースするフォーカスコンペレンズ
移動速度をvpとする。vpより正方向に大きい速度を
“+”、正方向に小さい速度を“−”とする。
【0016】カム軌跡D4をトレースするvpに対し
て、フォーカスコンペレンズ移動速度vfを大小
(“+”,“−”の速度で移動)させながらズーミング
すると、その軌跡はD5のようにジグザグの軌跡とな
る。該ズーミング時における前記鮮鋭度信号のレベルは
D2のように、山、谷を生ずるように変化する。ここ
で、軌跡D4とD5が交わる位置でD2の大きさは最大
となり(Qのポイント)、D5の“+”,“−”が切り
替わるポイントRでD2のレベルは最小となる。D3は
D2の最小値であるが、逆にD3のレベルTH1を設定
し、D2の大きさがTH1と等しくなる毎に、軌跡D5
の“+”,“−”を切り替えるようにすれば、切り替え
後のフォーカスコンペレンズ移動方向は、合焦軌跡D4
に近づく方向に設定できる。
【0017】すなわち、鮮鋭度信号レベルD1とD3
(TH1)の差分だけ像がボケる毎に、ボケを減らすよ
うにフォーカスコンペレンズの移動方向及び速度を制御
することで、ボケ量を抑制したズーミングが行える。
【0018】上述した手法を用いることにより、図22
に示したような、カム軌跡D6,D7,D8が収束から
発散していくワイドからテレのズーミングにおいて、仮
に合焦速度vpが不明であっても、上記図21で説明し
た追従速度(上記(1)式より求まるp(n+1)を使
って算出)に対し、“+”,“−”となるフォーカスコ
ンペレンズ移動速度vfで、鮮鋭度信号レベルの変化に
従ってD9のように切り替え動作を繰り返すことによ
り、鮮鋭度信号レベルがD3(TH1)よりも下がらな
い、つまり、一定量以上のボケを生じない軌跡の選択が
行える。さらに、ボケ量の大きさはTH1を適当に設定
することにより、見た目にボケが分からないズーミング
が可能である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、シャッター速度が遅くなって撮像素子(CC
D)の電荷蓄積時間が長くなると、次のような問題点が
生ずる。 (1)通常のシャッター速度のときよりも、同一時間内
に得られる鮮鋭度信号のデータ数が少なくなるため、鮮
鋭度信号が激しく変動することになり、真の鮮鋭度信号
のピーク値を探すことが困難となり、小ボケ止まりや、
ハッチングを起こす。 (2)合焦した後も、鮮鋭度信号が大きく変化するた
め、被写体が変化したと判断して、不要意に再起動を行
ってしまう。 (3)ズーム中にフォーカスを行うときも、鮮鋭度信号
が激しく変動し、図22(a)のような変化とは異なる
変化の仕方をする。そのため、鮮鋭度信号の変化に合わ
せて追従を行う手法では、誤判断してカム軌跡の追従が
正確に行えなくなる。 (4)鮮鋭度信号が大きく変化するため、ウォブリング
動作の際に誤判定し、山登りの方向を間違えてしまい、
ボケ止まりの原因となる。
【0020】本発明は、以上の事情に鑑みなされたもの
で、撮像手段から出力される画像信号に基づいて合焦動
作を行う自動合焦装置において、電荷蓄積時間が変更さ
れた場合であっても適正に合焦動作を行うことができる
自動合焦装置を提供するものである。また、本発明は、
撮像手段から出力される画像信号に基づいて合焦動作を
行う自動合焦装置において、撮像手段から出力される画
像信号の出力タイミングが変更された場合であっても適
正に合焦動作を行うことのできる自動合焦装置を提供し
ようとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明に係る自動合焦装置では、変倍
機能及び合焦機能を有する撮像光学系を介して被写体光
を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の電荷蓄積時間を
変更する電荷蓄積時間変更手段と、前記撮像光学系の変
倍駆動を行う変倍駆動手段と、前記変倍駆動手段の変倍
駆動に伴って前記撮像手段から出力される画像信号に基
づき前記撮像光学系のフォーカスコンペレンズにより
焦駆動を行う合焦駆動手段と、前記電荷蓄積時間変更手
段により変更された電荷蓄積時間に応じて前記変倍駆動
手段の変倍駆動に伴う前記合焦駆動手段によるフォーカ
スコンペレンズの駆動速度を変更する制御手段とを有す
ることを特徴とする。
【0022】請求項2記載の発明に係る自動合焦装置で
は、請求項1記載の自動合焦装置において、前記制御手
段は、前記電荷蓄積時間変更手段により前記電荷蓄積
間が所定時間より長い時間に変更された際に、前記合焦
駆動手段によるフォーカスコンペレンズの駆動速度を遅
することを特徴とする。
【0023】請求項3記載の発明に係る自動合焦装置で
は、請求項1記載の自動合焦装置において、前記制御手
段は、前記電荷蓄積時間変更手段により前記電荷蓄積
間が所定時間より短い時間に変更された際に、前記合焦
駆動手段によるフォーカスコンペレンズの駆動速度を速
することを特徴とする。
【0024】請求項4記載の発明に係る自動合焦装置で
は、変倍機能及び合焦機能を有する撮像光学系を介して
被写体光を撮像する撮像手段と、電荷蓄積時間を変更す
る電荷蓄積時間変更手段と、前記撮像光学系の変倍駆動
を行う変倍駆動手段と、前記変倍駆動手段の変倍駆動に
伴って前記撮像手段から出力される画像信号に基づき前
記撮像光学系の合焦駆動を行う合焦駆動手段と、前記
荷蓄積時間変更手段により変更された電荷蓄積時間に応
じて前記合焦駆動手段が使用する前記撮像手段の出力の
取り込みタイミングを変更する前記制御手段とを有する
ことを特徴とする。請求項5記載の発明に係る自動合焦
装置では、合焦機能を有する撮像光学系を介して被写体
光を撮像する撮像手段と、前記撮像手段に画像信号を出
力させる出力タイミングを変更する出力タイミング変更
手段と、前記出力タイミング変更手段により変更された
出力タイミングに同期して前記撮像手段から出力される
画像信号に基づき前記撮像光学系の合焦駆動を行う合焦
駆動手段と、前記出力タイミング変更手段により前記出
力タイミングが第1の時間間隔ごとに前記撮像手段に画
像信号を出力させる第1の出力タイミングから前記第1
の時間間隔より長い第2の時間間隔ごとに前記撮像手段
に画像信号を出力させる第2の出力タイミングに変更さ
れた状態では、前記第1の出力タイミングに合わせて前
記撮像手段の過去に出力した画像信号を用いることによ
り前記合焦駆動手段を動作させる制御手段とを有するこ
とを特徴とする。請求項6記載の発明に係る自動合焦装
置では、合焦機能を有する撮像光学系を介して被写体光
を撮像する撮像手段と、第1の時間間隔ごとに前記撮像
手段に画像信号を出力させる第1の出力タイミング並び
に前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔ごとに前
記撮像手段に画像信号を出力させる第2の出力タイミン
グを設定するタイミング設定手段と、前記タイミング設
定手段により設定された出力タイミングに同期して前記
撮像手段から出力される画像信号に基づき前記撮像光学
系の合焦駆動を行う合焦駆動手段と、前記タイミング設
定手段が前記第2の出力タイミングを設定している場合
には、前記第1の出力タイミングに合わせて前記撮像手
段の過去に出力した画像信号を用いることにより前記合
焦駆動手段を動作させる制御手段とを有することを特徴
とする。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の各実施例を説
明する。
【0030】図1は本発明の第1実施例に係る自動合焦
装置の概略構成を示す図であり、同図において1は固定
の前玉レンズであり、この前玉レンズ1に光軸を一致さ
せて、モータドライブ13で駆動されるモータ16によ
り、光軸上を移動制御されてズーム動作を行うズームレ
ンズ2と、ドライブ回路14及びigメータ17で自動
的に開位度が制御される絞り3とが、順次配設されてい
る。同様に、前記絞り3に光軸を一致させて、固定第3
レンズ4と、モータドライブ15で駆動されるステッピ
ングモータ18により光軸上を移動制御されて焦点調整
を行うフォーカスコンペレンズ5とが、順次配設されて
いる。
【0031】また、前記ズームレンズ2には、ズームレ
ンズ2の焦点距離情報を検出するズームエンコーダ19
が、また絞り3には、絞り3の絞り値を検出する絞りエ
ンコーダ20がそれぞれ取り付けられ、フォーカスコン
ペレンズ5には、フォーカスコンペレンズ5の移動位置
情報を検出するフォーカスエンコーダ21が取り付けら
れている。さらに、フォーカスエンコーダ5に対向し
て、CCD6が配置され、CCD6には、サンプルホー
ルド22を介してプリアンプ7が接続されている。プリ
アンプ7には、ビデオ信号を処理するビデオ信号処理回
路8、映像信号のゲート処理をするゲート回路10及び
映像信号のレベルが所定のレベルに一致するようにドラ
イブ回路14を制御する絞り制御回路9が、互いに並列
に接続されている。なお、ビデオ信号処理回路8はフィ
ールドメモリを有し、シャッタ速度制御装置25により
制御される。
【0032】そして、ゲート回路10には、合焦検出す
るために必要な高周波成分(鮮鋭度信号)を抽出するB
PF11が接続され、BPF11の出力側が、サンプル
ホールド23を介して全体の動作を制御する制御装置1
2に接続されている。すなわち、BPF11の出力が、
サンプルホールド23によって毎垂直同期期間ごとにホ
ールドされ、制御装置12に入力される。
【0033】この制御装置12の出力側には、モータド
ライブ15とモータドライブ13とが接続され、フォー
カスエンコーダ21、絞りエンコーダ20及びズームエ
ンコーダ19が、制御装置12の入力側に接続されてい
る。制御装置12は後述するように、フォーカスコンペ
レンズ5及びズームレンズ2の位置情報、映像信号から
抽出される鮮鋭度信号に基づいてモータドライブ15を
介してステッピングモータ18を制御する。
【0034】また、図中24はシャッタ速度選択装置で
あり、その出力側にはシャッタ速度制御装置25及びC
CD駆動回路26が順次接続されている。そして、シャ
ッタ速度選択装置24において選択されたシャッタ速度
データはシャッタ速度制御装置25へ出力され、シャッ
タ速度制御装置25は、そのシャッタ速度データに応じ
たCCD6の電荷蓄積時間のタイミングを設定し、これ
をCCD駆動回路26へ出力すると共に、前記シャッタ
速度と同時に制御装置12及びビデオ信号処理回路8へ
送出する。
【0035】さらに、図中27はズームレンズ2がテレ
側に駆動するように選択するズームスイッチであり、2
8はワイド側に駆動するように選択するズームスイッチ
であり、両スイッチとも制御装置12に接続されてい
る。
【0036】NTSC(National Telev
ision System Committee)方式
では、通常のシャッタ速度は1/60秒であり、この速
度を例えば1/30、1/15、1/8秒のように遅く
していくとCCD6の電荷蓄積時間が長くなり、感度が
良くなる。従って、低照度時にはシャッタ速度を遅くす
ることで、暗い被写体も明るく撮影することが可能とな
る。
【0037】図2は映像信号の発生状態を示す図であ
り、同図(a)はシャッタ速度1/60秒時、同図
(b)はシャッタ速度1/30秒時をそれぞれ示す。こ
れは、垂直同期信号をトリガしたときのものである。こ
こでは、1/30秒間CCD6に蓄積された信号が映像
信号となるため、1/30秒に1回、つまり2垂直同期
期間に1回の割合で映像信号か検出されることになり、
その結果、2垂直同期期間に1回の割合で映像信号がな
くなることになる。また、1/15秒であれば3垂直同
期期間に1回の割合で映像信号か検出され、1/8秒で
あれば4垂直同期期間に1回の割合で映像信号か検出さ
れることになる。
【0038】映像信号がBPF10やゲート回路11を
経て鮮鋭度信号として検出される過程においては、該鮮
鋭度信号は、シャッタ速度に関係なく常に垂直同期期間
毎に1回、制御装置12へ入力される。従って、制御装
置12は、シャッタ速度制御装置25からのCCD電荷
蓄積タイミングのデータにより、映像信号の存在しない
垂直同期期間を検出し、これを検出した時は鮮鋭度信号
の更新を行わない。これにより、滑らかに変化する鮮鋭
度信号を検出することができ、的確な山登り法AFを行
うことができる。
【0039】次に、図19に示したような山登り法AF
を行う際に、ステッピングモータ18のモータ速度を一
定にしてフォーカスコンペレンズ5を駆動したときに得
られる鮮鋭度信号の状態を図3(a),(b)に示す。
なお、同図(a)はシャッタ速度1/60秒の時、また
同図(b)はシャッタ速度1/30秒の時の鮮鋭度信号
の状態である。
【0040】図3において、図中の実線の直線部分が鮮
鋭度信号のデータが得られたフォーカスコンペレンズ位
置を示しており、この点を同図(a),(b)で比較す
ると、図(b)の方が図(a)に対して半分のデータ数
しか得られていない。また、同図(a)では至近から5
番目の鮮鋭度信号P1がピーク値となって合焦点とな
る。しかし、同図(b)では至近から2番目の鮮鋭度信
号P2がピーク値となり、合焦点となってしまい、その
結果、小ボケ止まりとなる。あるいは2番目と3番目が
同値なので、どちらが合焦点か判断できず、ハッチング
してしまう場合もある。
【0041】そこで、同図(b)が図(a)と同じ鮮鋭
度信号のデータを得るためには、図(b)の点線部分の
データが必要となり、そのため、モータ速度は、シャッ
タ速度1/60秒の時よりも、シャッタ速度1/30秒
の時の方を遅くする。つまり、シャッタ速度1/30秒
の時のモータ速度を、シャッタ速度1/60秒の時の半
分にすることで、図(b)の点線部分のデータを図
(a)のように埋めることができ、シャッタ速度1/3
0秒の時であっても、シャッタ速度1/60秒の時(通
常時)と同一のフォーカスコンペレンズ位置の鮮鋭度信
号のデータが得られる。これにより、小ボケ止まりや、
ハッチングを防止することができる。
【0042】図4にシャッタ速度とモータ速度との関係
を示す。シャッタ速度が遅い時にはモータ速度も遅くな
るように設定されている。
【0043】図5は、本実施例の制御装置12の動作を
示すフローチャートである。
【0044】まず、ステップS501において、現在の
シャッタ速度を読取り、さらに現在のフォーカスコンペ
レンズ位置adsを取り込み、このフォーカスコンペレ
ンズ位置adsを更新する。そして、シャッタ速度制御
装置25からのタイミング情報が(b)=1(ステップ
S502)であって、映像信号の存在するタイミングで
あれば鮮鋭度信号が存在するので、その時の鮮鋭度信号
fvのレベルにfv値を更新する(ステップS50
3)。前記タイミング情報が(b)=1でなければ、鮮
鋭度信号のない期間なので、fv値を更新しない。この
場合は、過去の(b)=1時における鮮鋭度信号のレベ
ルを今回のfv値のデータとして使用する。
【0045】続いてステップS504において、現在の
fv値と現在までの鮮鋭度信号のピーク値fv−pとを
比較し、現在のfv値の方が大きい場合は、ステップS
505へ移行し、このfv値をピーク値fv−pとして
更新すると共に、この時のフォーカスコンペレンズ位置
adsを鮮鋭度信号ピーク時のフォーカスコンペレンズ
位置ads−pとして設定する。
【0046】こうして設定されたデータに基づいて、更
に図4に示したようなシャッタ速度に応じたモータ速度
でフォーカスコンペレンズを順転駆動し(ステップS5
06)、ステップS501〜506を繰り返してそのま
ま山登りを続行する。
【0047】一方、前記ステップS504の比較処理
で、ピーク値fv−pよりも現在のfv値の方が小さく
なった場合はステップS507へ移行する。このステッ
プS507では、ピーク値fv−pとfv値との差分値
が所定値TH1より小さいときは前記ステップS506
へ移行し、大きいときは鮮鋭度信号の山のピークを確実
に乗り越えたと判断してフォーカスコンペレンズを反転
駆動し(ステップS508)、ステップS509へ移行
する。
【0048】ステップS509では、現在のフォーカス
コンペレンズ位置adsと鮮鋭度信号ピーク時のフォー
カスコンペレンズ位置ads−pとが同一であるか否か
を判定し、同一でなければそのままフォーカスコンペレ
ンズを順点駆動して(ステップS510)、ステップS
509へ戻る。ステップS509の判定で同一となれ
ば、鮮鋭度信号のピーク値にフォーカスコンペレンズが
駆動されたと判断して合焦とする(ステップS51
1)。
【0049】以上のような処理を行うことにより、シャ
ッタ速度の遅い時に鮮鋭度信号の真のピーク値を探すこ
とができずに小ボケ止りを起こしたり、ハンチングして
しまったりすることを防止できる。
【0050】次に、本発明の第2実施例を説明する。
【0051】本実施例の自動合焦装置が上記第1実施例
と異なる点は、マイコン12のソフト構成のみであり、
他の構成要素は図1と同様である。
【0052】図6(a),(b)は、本発明の第2実施
例に係り、被写体及びフォーカスコンペレンズ位置が一
定の合焦時における鮮鋭度信号と経過時間の関係を示す
図である。同図(a)はシャッタ速度1/60秒時、同
図(b)はシャッタ速度1/15秒時をそれぞれ示して
いる。
【0053】AFを行う際には、合焦していてフォーカ
スコンペレンズ位置が変化しないのに、鮮鋭度信号が変
化したら被写体が変化したと判断して再起動を行うよう
になっている。従って、図6(a)のような場合は合焦
状態を維持するが、同図(b)の場合には再起動してし
まう。そこで、本実施例では、図6(b)に示すように
シャッタ速度が遅い場合であっても、合焦点からの不要
意な再起動の防止を図るものである。
【0054】具体的には、シャッタ速度制御装置25
は、現在の垂直同期期間がCCD6から映像信号が検出
される期間であるのか、あるいは検出されない垂直同期
期間であるのかのタイミング情報を制御装置12へ送
る。このタイミング情報によって映像信号の存在しない
期間を判断し、該期間は、過去に映像信号が存在したと
きの鮮鋭度信号のデータを使用して再起動判断を行うよ
うにする。
【0055】その様子を示したのが図7(a)〜(d)
である。同図(a)は垂直同期信号、同図(b)はシャ
ッタ速度制御装置25からのタイミング情報であり、同
図(c)は合焦している際のシャッタ速度15秒時の鮮
鋭度信号である。タイミング情報は“L”レベルの時に
CCD6で電荷を蓄積し、“H”レベルの時に出力す
る。従って、図7(c)に示すように、電荷蓄積中には
映像信号がなく真の鮮鋭度信号は存在しないが、電荷出
力時には映像信号が存在するので真の鮮鋭度信号も存在
する。
【0056】そこで、図7(d)のように、シャッタ速
度制御装置25からのタイミング情報で映像信号の存在
しないときを判断し、その時は、過去の鮮鋭度信号デー
タを使用するようにする。このような処理を行った後、
制御装置12は次のような再起動判断の制御を行う。そ
の際の制御装置12の動作フローを図8に示す。
【0057】図8において、まず、ステップS601に
おいて、シャッタ速度制御装置25からのタイミング情
報(b)を更新し、ステップS602では、このタイミ
ング情報を見て(b)=1であるか否かを判定する。
(b)=1であれば映像信号が存在するので真の鮮鋭度
信号も存在するため、その時の鮮鋭度信号fvのベルに
fv値を更新すし(ステップS603)、(b)=1で
ない場合は、映像信号がない期間なので、fv値を更新
しない。この場合は、過去の(b)=1時における鮮鋭
度信号を今回の鮮鋭度信号fvのデータとする。
【0058】そして、ステップS604で合焦を判断し
たときの鮮鋭度信号のピーク値fv−pと現在の鮮鋭度
信号fvの差分値の絶対値がある所定値TH1より小さ
い場合は合焦を維持し(ステップS605)、再度ステ
ップS601に戻る。所定値TH1より大きい場合は、
鮮鋭度信号が変化したので、被写体が変化したと判断し
てステップS606へ移行して再起動を開始する。
【0059】以上のような処理を行うことにより、シャ
ッタ速度の遅いときであっても、合焦点からの不要意な
再起動が防止でき、フォーカス制御が安定する。
【0060】図9(a),(b)は、本発明の第3実施
例に係り、被写体を一定にし、フォーカスコンペレンズ
位置が至近から無限に変化したときの鮮鋭度信号とフォ
ーカスコンペレンズ位置との関係を示す図であり、同図
(a)はシャッタ速度1/60秒の時、同図(b)はシ
ャッタ速度1/15秒の時をそれぞれを示している。本
実施例の自動合焦装置が上記第1及び2実施例と異なる
点は、マイコン12のソフト構成のみであり、他の構成
要素は図1と同様である。
【0061】山登り法AFを行う際には、鮮鋭度信号が
高い方向にフォーカスコンペレンズを駆動し、鮮鋭度信
号のピーク値にフォーカスコンペレンズを止めるように
する。従って、図9(a)のような場合は、鮮鋭度信号
が順次大きくなり、ピーク値を越えると順次小さくなる
ので、滑らかな山登り法AFを行うことができる。しか
し、同図(b)のような場合は鮮鋭度信号が激しく変動
するために真のピーク値を判断することが困難となり、
滑らかに山登り法AFを行うことができない。そこで、
本実施例では、図9(b)に示すようにシャッタ速度が
遅い場合であっても、滑らかな山登り法AFができるよ
うにするものである。
【0062】具体的には、上記第2の実施例と同様に、
シャッタ速度制御装置25からのタイミング情報によっ
て映像信号の存在しない期間を判断し、該期間は、過去
に映像信号が存在したときの鮮鋭度信号に基づいて合焦
動作を行うようにする。
【0063】その様子を示したのが図10(a)〜
(d)である。同図(a)は垂直同期信号、同図(b)
はシャッタ速度制御装置25からのタイミング情報であ
り、同図(c)は山登り法AFの際のシャッタ速度15
秒時の鮮鋭度信号である。
【0064】図10(d)のように、シャッタ速度制御
装置25からのタイミング情報で映像信号の存在しない
ときを判断し、その時は、過去の鮮鋭度信号データを使
用するようにする。このような処理を行った後、制御装
置12は次のような合焦判断制御を行う。その際の制御
装置12の動作フローを図11に示す。
【0065】まず、ステップS701において、現在の
フォーカスコンペレンズ位置ads及びシャッタ速度制
御装置25からのタイミング情報(b)を取り込み、こ
のフォーカスコンペレンズ位置adsを更新する。これ
以降のステップS701〜705の処理は、先に述べた
図5(第1実施例)のステップS501〜505と同一
の処理を行い、さらに、ステップS707〜711の処
理は、図5のステップS507〜511と同一の処理を
行う。ただステップS706の処理のみ異なる。すなわ
ち、上記第1実施例のステップS506では、鮮鋭度信
号に加えて、シャッタ速度に応じたモータ速度でフォー
カスコンペレンズを順転駆動するが、本実施例は単に鮮
鋭度信号に基づいてフォーカスコンペレンズを順転駆動
する。
【0066】以上のような処理を行うことにより、シャ
ッタ速度の遅いときであっても、鮮鋭度信号の真のピー
ク値を探索でき、ボケ止まりになることを防止できる。
【0067】次に、本発明の第4の実施例を説明する。
【0068】ズーム中に鮮鋭度信号を利用してフォーカ
スを行う際にも、上述したシャッタ速度制御装置からの
タイミング情報、つまりCCD6の電荷蓄積期間である
か、あるいは電荷出力期間であるかの情報により、鮮鋭
度信号の存否を判断し、存在しないときは、過去に存在
したときの鮮鋭度信号のデータを使用してフォーカスコ
ンペレンズを無限側、至近側のどちらに駆動すべきかの
判断を行うことにより、ズーム中であっても滑らかなA
F動作が可能となる。本実施例の自動合焦装置は、この
ような効果を実現するものであり、構成としては、図1
において制御装置12のソフト構成を異なるものにした
のみであり、他の構成要素は同一である。
【0069】ズーム中にカム軌跡の追従を行う際の制御
装置12の動作フローを図12及び図13に示す。
【0070】まず、ステップS801では、シャッタ速
度制御装置25からのタイミング情報(b)を取り込
み、データを更新する。次いで、ステップS802で、
シャッタ速度制御装置25からのタイミング情報が
(b)=1であれば、映像信号が存在するので、その時
の鮮鋭度信号fvのレベルにfv値を更新する(ステッ
プS803)。(b)=1でなければ映像信号が存在し
ないので、真の鮮鋭度信号が出力されないため、ステッ
プS803をスキップしてfv値を更新せずに、ステッ
プS804へ進む。この場合は、過去の(b)=1時に
おける鮮鋭度信号を今回のfv値のデータとする。
【0071】ステップS804は、各種パラメータの初
期値化を行う処理であり、ズームモータの駆動速度V
z、及び図22(b)で説明した“+”,“−”方向に
フォーカスコンペレンズを駆動するための補正速度v+
,v- に初期値を代入し、また、“+”,“−”切り
換えを行うことを示す反転フラグを1とする。
【0072】ステップS805は、ズーム中か否かの判
別処理であり、スイッチ27,28が押下されていると
きは肯定(YES)と判断されて,次のステップS80
6以降の処理を実行する。否定(NO)と判断される
と、ステップS807において、1垂直同期時間内に1
回、前記鮮鋭度信号としてメモリされた鮮鋭度信号レベ
ルの現在値fvから、任意の定数αを引いた値をTH1
とする。該TH1は、“+”,“−”の切り換えの判断
に用い、ズーム開始直前に決定され、この値が図22
(a)のD2のレベルに対応する。該ステップS807
を経ると後述するステップS818へ移行する。
【0073】前記ステップS806では、ズーム方向が
ワイドからテレへの方向か否かを判別し、肯定(YE
S)であれば、ステップS808で現在の鮮鋭度信号レ
ベルfvがTH1以下であるか否かを判別する。このス
テップS808が肯定(YES)であればステップS8
09で反転フラグを0とする。
【0074】一方、前記ステップS806が否定(N
O)である場合は、ステップS810で補正速度V+=
0,V-=0とし、前記ステップS809へ移行する。
【0075】図13において、ステップS811では、
変倍レンズ2及びフォーカスコンペレンズ5の現在位置
と制御装置12に記憶されている軌跡データとから、従
来例で述べた前記(1)式より求まるp1を算出し、こ
れを使ってフォーカスコンペレンズの標準追従速度vを
算出する。続くステップS812では、反転フラグ=0
であるか否かを判別し、肯定(YES)であればステッ
プS813で補正フラグが1であるか否かを判別する。
ここで、補正フラグとは、カム軌跡追従状態が“+”状
態であるか、あるいは“−”状態であるかを示すフラグ
である。また、前記ステップS812が否定(NO)で
あればステップS814へ移行し、前記ステップS81
3と同様に補正フラグが1であるか否かを判別する。
【0076】前記ステップS813が否定(NO)また
は前記ステップS814が肯定(YES)であれば、ス
テップS815へ移行し、前記ステップS813が肯定
(YES)または前記ステップS814が否定(NO)
であれば、ステップS816へ移行する。
【0077】ステップS815では、補正フラグ=1
(“+”状態)とし、フォーカス速度vfを次式(2)
で求める。
【0078】 vf=v+v+ (v≧0) =v−v+ (v<0) 但し、v+ ≧0 ……(2) また、ステップS816では、補正フラグ=0(“−”
状態)とし、フォーカス速度vfを次式(3)で求め
る。
【0079】 vf=v−v- (v≧0) =v+v- (v<0) 但し、v- ≧0 ……(3) そして、ステップS817ではズームモータを速度vz
で、続くステップS818ではフォーカスモータを速度
vfで駆動する処理を行う。なお、前記ステップS80
5においてズームモードでないと判断されたときのフォ
ーカス速度vfは、当該ルーチンとは別の、AFモード
処理またはマニュアルモード処理ルーチンで、フォーカ
ス速度vfが決定される。
【0080】以上のような処理を行うことにより、シャ
ッタ速度の遅い時に、ボケないで、鮮鋭度信号を利用し
て、ズーム中にカム軌跡の滑らかな追従を行うことがで
きる。
【0081】次に、第5の実施例を説明する。
【0082】本実施例では、合焦点からの不要意な再起
動の防止を図るものであるが、上記第2の実施例と異な
り、タイミング情報によって映像信号の存在しない期間
を判断し、該期間は、再起動判断を行わないようにした
ものである。構成は、図1において制御装置12のソフ
ト構成を異なるものにしたのみであり、他の構成要素は
同一である。
【0083】図14に本実施例の動作フローを示す。
【0084】同図において、まず、ステップS901で
は、シャッタ速度制御装置25からのタイミング情報
(b)、及び鮮鋭度信号fvをそれぞれ読取り、その時
の各レベルに(b)値及びfv値を更新する。(b)=
1であるか否かを判別し(ステップS902)、(b)
=1であれば、映像信号が存在するので、ステップS9
03へ移行し、(b)=1でなければ映像信号が存在し
ないため、前記ステップS901へ戻って映像信号が存
在するタイミングを待つ。
【0085】そして、ステップS903では、鮮鋭度信
号の変化があったか否かの再起動判断を行う。この鮮鋭
度信号にある程度の変化があれば、被写体が変化したと
考え再起動となり、ステップS904を経て、ステップ
S905で再起動を開始する。一方、鮮鋭度信号に変化
がない場合は、前記ステップS904を経て前記ステッ
プS901へ戻り、被写体が変化するまでステップS9
01〜ステップS904を繰り返す。
【0086】以上のような処理を行うことにより、第2
の実施例と同様にシャッタ速度の遅いときであっても、
合焦点からの不要意な再起動が防止でき、フォーカス制
御が安定する。
【0087】図15は、本発明の第6実施例に係る自動
合焦装置のウォブリング動作時の鮮鋭度信号とフォーカ
ス位置との関係図、図16は前記図15のZ部分の拡大
図であり、同図(a)はシャッタ速度1/60秒の時、
同図(b)はシャッタ速度1/15秒の時をそれぞれ示
す。
【0088】ウォブリング動作は、停止位置から至近
側、無限側に数パルス駆動し、鮮鋭度信号が大きい方向
に鮮鋭度信号のピーク値があると考えて、その方向にフ
ォーカスコンペレンズ5を駆動するものである。前記図
16(a)と同図(b)とを比較すると、図16(a)
では無限側に駆動したときのT1部分が大きくなり、無
限側にピークが存在することが分かる。しかし、図16
(b)では停止位置が最も大きなレベルとなり、その位
置をピーク値としてしまい、方向判定を誤ってしまう。
【0089】そこで、本実施例では、シャッタ速度制御
装置25からのタイミング情報で映像信号が存在しない
時を判断して、その時はウォブリング動作を行わなずに
映像信号の到来するタイミングを待ち、その時にウォブ
リング動作を行い、誤判定によるボケ止まりを未然に防
止するようにしたものである。構成としては、図1にお
いて制御装置12のソフト構成を異なるものにしたのみ
であり、他の構成要素は同一である。
【0090】前記ウォブリング動作を行って方向判断す
る際の動作フローを図17に示す。
【0091】図17において、まず、ステップS911
では、シャッタ速度制御装置25からのタイミング情報
(b)、鮮鋭度信号fv、及びフォーカスコンペレンズ
位置adsを読取り、これらのデータを更新する。次い
でステップS912では、(b)=1であるか否かを判
別し、(b)=1であれば、映像信号が存在するので、
ステップS913へ移行し、(b)=1でなければ映像
信号が存在しないため、前記ステップS911へ戻って
映像信号が到来するタイミングを待つ。
【0092】ステップS913では、図15に示したよ
うに、至近側及び無限側に数パルス微小駆動し、図16
(a)のT1、T2、T3、T4の各部分のところでそ
れぞれ鮮鋭度信号のデータを取り込む。そして、ステッ
プS914において、このウォブリング動作が終了した
か否かを判別し、前記T4の部分まで終了していなけれ
ば、前記ステップS911へ戻り、終了していれば、次
のステップS915で方向判断を行う。そして、T1、
T2、T3、T4の各部分での鮮鋭度信号の大きい方へ
山登り法AFを行う(ステップS916,917,91
8)。
【0093】以上のような処理を行うことにより、シャ
ッタ速度が遅い時におけるウォブリング動作の誤判定に
よるボケ止まりを未然に防止するようにしたものであ
る。
【0094】図18は、本発明の第7実施例に係る自動
合焦装置の合焦判断の動作のフローチャートである。
【0095】本実施例は、上記第3の実施例と同様にシ
ャッタ速度が遅い場合であっても、滑らかな山登り法A
Fができるようにするものであるが、シャッタ速度制御
装置25からのタイミング情報で映像信号の存在しない
時を判断し、その時は合焦動作を行わず、映像信号の存
在するタイミングを待って合焦動作を行う点で、第3の
実施例と異なる。
【0096】図18において、まず、ステップS921
では、シャッタ速度制御装置25からのタイミング情報
(b)、鮮鋭度信号fv、及びフォーカスコンペレンズ
位置adsを読取り、これらのデータを更新する。次い
でステップS922では、(b)=1であるか否かを判
別し、(b)=1であれば、映像信号が存在するので、
ステップS923へ移行し、(b)=1でなければ映像
信号が存在しないため、前記ステップS921へ戻って
映像信号が到来するタイミングを待つ。
【0097】前記ステップS923では、鮮鋭度信号f
vが大きくなる方向に山登りを行い、鮮鋭度信号のピー
ク値とその時のフォーカスコンペレンズ位置を探索し、
鮮鋭度信号のピーク値にフォーカスコンペレンズを駆動
する。その駆動する方向が至近側であれば至近へ駆動
し、無限側であれば無限へ駆動する(ステップS92
4,S925,S926)。そして、ステップS927
で鮮鋭度信号のピーク値であるか否かの確認を行い、ピ
ーク値でなければ前記ステップS921へ戻り、前記ス
テップS921〜ステップS926の処理を繰り返し、
ピーク値であれば合焦する(ステップS927)以上の
ような処理を行うことにより、シャッタ速度の遅いとき
であっても、シャッタ速度の遅いときであっても、鮮鋭
度信号の真のピーク値を探索でき、ボケ止まりになるこ
とを防止できる。
【0098】なお、上記実施例では、AF動作の中の再
起動動作、ウォブリング動作、及び山登り法AF動作に
関して説明してきたが、これら3つの動作に限定される
ものではなく、本発明の趣旨に沿ったものであれば、い
かなる変形も可能である。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮像手段から出力される画像信号に基づいて合焦動作を
行う自動合焦装置において、電荷蓄積時間が変更された
場合であっても適正に合焦動作を行う自動合焦装置を提
供できるものである。また、本発明は、撮像手段から出
力される画像信号に基づいて合焦動作を行う自動合焦装
置において、撮像手段から出力される画像信号の出力タ
イミングが変更された場合であっても適正に合焦動作を
行う自動合焦装置を提供できるものである。
【0100】
【0101】
【0102】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る自動合焦装置の概略
構成を示す図である。
【図2】映像信号の発生状態を示す図である。
【図3】鮮鋭度信号の状態を示す図である。
【図4】シャッタ速度とモータ速度との関係を示す図で
ある。
【図5】第1実施例における制御装置12の動作を示す
フローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例に係る合焦時における鮮鋭
度信号と経過時間の関係を示す図である。
【図7】第2実施例に係る波形図である。
【図8】第2実施例における制御装置12の動作を示す
フローチャートである。
【図9】本発明の第3実施例に係る鮮鋭度信号とフォー
カスコンペレンズ位置との関係を示す図である。
【図10】第3実施例に係る波形図である。
【図11】第3実施例における制御装置12の動作を示
すフローチャートである。
【図12】第4実施例における制御装置12の動作を示
すフローチャートである。
【図13】第4実施例における制御装置12の動作を示
す続きのフローチャートである。
【図14】第5実施例における制御装置12の動作を示
すフローチャートである。
【図15】本発明の第6実施例に係るウォブリング動作
時の鮮鋭度信号とフォーカス位置との関係図である。
【図16】前記図15のZ部分の拡大図である。
【図17】第6実施例における制御装置12の動作を示
すフローチャートである。
【図18】本発明の第7実施例に係る鮮鋭度信号と経過
時間との関係を示す図である。
【図19】従来の山登り法AFを示す図である。
【図20】変倍レンズ位置に対するフォーカスコンペレ
ンズ位置の関係図である。
【図21】従来の軌跡追従法の一例を説明するための図
である。
【図22】変倍レンズ位置に対するフォーカスコンペレ
ンズ位置の他の関係図である。
【符号の説明】
2 ズームレンズ 5 フォーカスコンペレンズ 6 CCD 12 制御装置 15 モータドライブ 18 ステッピングモータ 19 ズームエンコーダ 21 フォーカスエンコーダ 23 シャッタ速度制御装置 24 シャッタ速度選択装置 27,28ズームスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−29172(JP,A) 特開 平2−220573(JP,A) 特開 昭58−87863(JP,A) 特開 平4−31809(JP,A) 特開 平4−19702(JP,A) 特開 平1−101071(JP,A) 特開 平3−19475(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/222 - 5/257 G02B 7/08 G02B 7/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変倍機能及び合焦機能を有する撮像光学
    系を介して被写体光を撮像する撮像手段と、前記撮像手
    の電荷蓄積時間を変更する電荷蓄積時間変更手段と、
    前記撮像光学系の変倍駆動を行う変倍駆動手段と、前記
    変倍駆動手段の変倍駆動に伴って前記撮像手段から出力
    される画像信号に基づき前記撮像光学系のフォーカスコ
    ンペレンズにより合焦駆動を行う合焦駆動手段と、前記
    電荷蓄積時間変更手段により変更された電荷蓄積時間に
    応じて前記変倍駆動手段の変倍駆動に伴う前記合焦駆動
    手段によるフォーカスコンペレンズの駆動速度を変更す
    制御手段とを有することを特徴とする自動合焦装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記電荷蓄積時間変更
    手段により前記電荷蓄積時間が所定時間より長い時間
    変更された際に、前記合焦駆動手段によるフォーカスコ
    ンペレンズの駆動速度を遅くすることを特徴とする請求
    項1記載の自動合焦装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記電荷蓄積時間変更
    手段により前記電荷蓄積時間が所定時間より短い時間
    変更された際に、前記合焦駆動手段によるフォーカスコ
    ンペレンズの駆動速度を速くすることを特徴とする請求
    項1記載の自動合焦装置。
  4. 【請求項4】 変倍機能及び合焦機能を有する撮像光学
    系を介して被写体光を撮像する撮像手段と、電荷蓄積時
    間を変更する電荷蓄積時間変更手段と、前記撮像光学系
    の変倍駆動を行う変倍駆動手段と、前記変倍駆動手段の
    変倍駆動に伴って前記撮像手段から出力される画像信号
    に基づき前記撮像光学系の合焦駆動を行う合焦駆動手段
    と、前記電荷蓄積時間変更手段により変更された電荷蓄
    時間に応じて前記合焦駆動手段が使用する前記撮像手
    段の出力の取り込みタイミングを変更する前記制御手段
    とを有することを特徴とする自動合焦装置。
  5. 【請求項5】 合焦機能を有する撮像光学系を介して被
    写体光を撮像する撮像手段と、前記撮像手段に画像信号
    を出力させる出力タイミングを変更する出力タイミング
    変更手段と、前記出力タイミング変更手段により変更さ
    れた出力タイミングに同期して前記撮像手段から出力さ
    れる画像信号に基づき前記撮像光学系の合焦駆動を行う
    合焦駆動手段と、前記出力タイミング変更手段により前
    記出力タイミングが第1の時間間隔ごとに前記撮像手段
    に画像信号を出力させる第1の出力タイミングから前記
    第1の時間間隔より長い第2の時間間隔ごとに前記撮像
    手段に画像信号を出力させる第2の出力タイミングに変
    更された状態では、前記第1の出力タイミングに合わせ
    て前記撮像手段の過去に出力した画像信号を用いること
    により前記合焦駆動手段を動作させる制御手段とを有す
    ることを特徴とする自動合焦装置。
  6. 【請求項6】 合焦機能を有する撮像光学系を介して被
    写体光を撮像する撮像手段と、第1の時間間隔ごとに前
    記撮像手段に画像信号を出力させる第1の出力タイミン
    グ並びに前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔ご
    とに前記撮像手段に画像信号を出力させる第2の出力タ
    イミングを設定するタイミング設定手段と、前記タイミ
    ング設定手段により設定された出力タイミングに同期し
    て前記撮像手段から出力される画像信号に基づき前記撮
    像光学系の合焦駆動を行う合焦駆動手段と、前記タイミ
    ング設定手段が前記第2の出力タイミングを設定してい
    る場合には、前記第1の出力タイミングに合わせて前記
    撮像手段の過去に出力した画像信号を用いることにより
    前記合焦駆動手段を動作させる制御手段とを有すること
    を特徴とする自動合焦装置。
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