JPH0530373Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案は、フレキシブルプリントテープを用
いた熱圧着接続装置に関する。

従来技術 従来、例えばフアクシミリの画像読取り用の等
倍センサー等のデバイスでは、フレキシブルプリ
ントテープ（FPC）を用いて外部に配線を引出
すようにしている。第７図及び第８図は従来の接
続装置を示すものである。即ち、駆動に要する電
極１がストライプ状に連続的に配置されているデ
バイスの基板２に対して、電極１の数、位置に対
応するストライプ状の電極パツド（FPC導体部）
３を有するフレキシブルプリントテープ４を熱圧
着させて配線を引出すようにしている。

このようなフレキシブルプリントテープ４を熱
圧着させた場合、第７図にF₁で示すような方向
の引張力に対しては強いが、第８図にF₂で示す
ような方向の引張力（即ち、横方向からの引き剥
がし力）に対しては弱くて剥がれやすいという欠
点がある。そして、このようにフレキシブルプリ
ントテープ４が剥がれかかつて接続抵抗が急激に
上昇したとしてもその原因がどこにあるか見出し
にくいものである。

このようなことから、第１図及び第２図に示す
構造のものが有効であると考えられる。まず、デ
バイスの基板５端部には、駆動に要する電極６が
ストライプ状に連続的に配置されて設けられてい
る。このようなデバイスから配線を引出すために
熱圧着されるフレキシブルプリントテープ７が設
けられている。このフレキシブルプリントテープ
７には前記電極６の数、位置に対応して各々の電
極６に接続される電極パツド８が設けられてい
る。更に、このフレキシブルプリントテープ７は
前記電極６の列よりも幅広でこの電極６の列の両
側、従つて、電極パツド８の両側に沿設されたダ
ミーフレキシブルプリントテープ部９を一体的に
有し、このダミーフレキシブルプリントテープ部
９を含めて基板５上に熱圧着されている。ここ
で、このダミーフレキシブルプリントテープ部９
にも電極パツド８と同様なダミー電極パツド１０
が形成されている。

このような構成によれば、電極６の列両側の位
置においてもダミーフレキシブルプリントテープ
部９によりフレキシブルプリントテープ７が基板
５上に熱圧着されるので、第２図にF₂で示すよ
うな横方向からの引張力に対して強いものとな
り、駆動に必要な電極６部分では極めて剥がれに
くいものとなる。これにより、接続装置としての
接続状態が安定するので信頼性が向上する。

つぎに、従来の他の例を第３図により説明す
る。この例では、ダミー電極パツド１０に対応さ
せてデバイスの基板５側にも電極６の他にダミー
電極１１を設けたものである。

更に、従来の他の例を第５図及び第６図に基づ
いて説明する。この例は、基板５側とフレキシブ
ルプリントテープ７側との熱圧着を、異方性導電
膜１５を利用して行なうようにしたものである。
即ち、異方性導電膜１５を接続部分に配設し、基
板５側の電極６とフレキシブルプリントテープ７
側の電極パツド８とが対向して存在する部分では
異方性導電膜１５を介して熱圧着することにより
電気的な接続がなされ、ダミー電極パツド１０と
基板５との対向する部分では異方性導電膜１５を
介して熱圧着することにより機械的な接続がなさ
れ、前述した例と同様に剥離方向に対する引張力
に対して電極接続部を保護する機能が確保される
ものである。

目 的 この考案は、前述のように両側にダミー電極を
形成してフレキシブルプリントテープを横方向か
らの引張力に対して強くしたものにおいて、フレ
キシブルプリントテープと基板との接続状態を監
視することができる熱圧着接続装置を得ることを
目的とする。

構 成 この考案は、駆動に要する電極がストライプ状
に連続的に配列されたデバイスの基板に対して前
記電極に対応する電極パツドを有するフレキシブ
ルプリントテープを熱圧着させて配線を引出す熱
圧着接続装置において、前記フレキシブルプリン
トテープの両側にダミー電極パツドを各々２本ず
つ設け、前記基板の両側に導体部を形成し、これ
らの導体部に前記ダミー電極パツドを接続して閉
回路を形成したものである。したがつて、閉回路
の状態を監視することにより、フレキシブルプリ
ントテープと基板との接続状態が正常か否かを知
ることができ、接続不良による故障位置の検出を
容易に行なうことができるものである。

実施例 この考案の一実施例を第４図に基づいて説明す
る。本実施例においては、ダミー電極パツド１０
を各々２本ずつ設け、基板５上に形成した導体部
１２を介してこれらのダミー電極パツド１０と対
応するダミーフレキシブルプリントテープ部９と
の間で電源１３及び電流計１４を含む閉回路を形
成したものである。

このような構成において、前述の閉回路に流れ
る電流を電流計１４でモニタリングすることによ
り、フレキシブルプリントテープ７と基板５との
接続状態を監視することができるものである。こ
のようにして、ダミー電極パツド１０を設けるこ
とにより、接続不良による故障位置の検出をも容
易に行なうことができるものとなる。

効 果 この考案は上述のように、駆動に要する電極が
ストライプ状に連続的に配列されたデバイスの基
板に対して前記電極に対応する電極パツドを有す
るフレキシブルプリントテープを熱圧着させて配
線を引出す熱圧着接続装置において、前記フレキ
シブルプリントテープの両側にダミー電極パツド
を各々２本ずつ設け、前記基板の両側に導体部を
形成し、これらの導体部に前記ダミー電極パツド
を接続して閉回路を形成したので、閉回路の状態
を監視することにより、フレキシブルプリントテ
ープと基板との接続状態が正常か否かを知ること
ができ、接続不良による故障位置の検出を容易に
行なうことができると云う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は剥離防止のために考えられる構造を示
す平面図、第２図はその断面図、第３図は従来の
他の例を示す平面図、第４図はこの考案の一実施
例を示す平面図、第５図は従来例を示す平面図、
第６図はその断面図、第７図は更に他の従来例を
示す平面図、第８図はその断面図である。 ５……基板、６……電極、７……フレキシブル
プリントテープ、１０……ダミー電極パツド、１
２……導体部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動に要する電極がストライプ状に連続的に配
   列されたデバイスの基板に対して前記電極に対応
   する電極パツドを有するフレキシブルプリントテ
   ープを熱圧着させて配線を引出す熱圧着接続装置
   において、前記フレキシブルプリントテープの両
   側にダミー電極パツドを各々２本ずつ設け、前記
   基板の両側に導体部を形成し、これらの導体部に
   前記ダミー電極パツドを接続して閉回路を形成し
   たことを特徴とする熱圧着接続装置。