JPH05302247A - 横編ニット製品及びその製造法 - Google Patents

横編ニット製品及びその製造法

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JPH05302247A
JPH05302247A JP10006092A JP10006092A JPH05302247A JP H05302247 A JPH05302247 A JP H05302247A JP 10006092 A JP10006092 A JP 10006092A JP 10006092 A JP10006092 A JP 10006092A JP H05302247 A JPH05302247 A JP H05302247A
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knitting
knit product
loop
knitted
sleeves
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JP10006092A
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Yuji Yoshida
裕司 吉田
Sumi Iwazuru
寿美 岩鶴
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縫い代のごろつきがなく、仕立映えも美しい
リンキング製品以上横編ニット製品及び将来も安定生産
可能なニット製品の製造法を提供する。 【構成】 上衣の肩接ぎ部に縫い目がなく、前身頃と後
ろ身頃とが連続した一枚の編地からなり、また、袖付上
衣では袖付け部の縫い目もなく、身頃と袖とのループ方
向がほぼ直角である横編ニット製品。さらに、2列以上
の針床を有し針床の振り及び目移し機構を有する自動編
機を使用し、裾部、身頃部を編成し、次いで再度裾部を
編成し連続した一枚の編地とした後、上記編地を身頃部
の中央で二つ折りにして上下の上記裾部を重ね合わせ、
重ね合わせた上記裾部及び上記身頃部の両端を縫合する
横編ニット製品の製造法。また、袖付上衣では身頃部の
編成途中において、予め針床の身頃部の両側に編成した
袖部を、順次、接合編成して身頃に袖を付ける横編ニッ
ト製品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、横編ニット製品及びそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】セーターやニットワンピースなどの横編
ニット製品は、従来主に次の二通りの方法で製造されて
いる。一つは、編地を前身頃、後ろ身頃、両袖の形状の
編地を別々に編成し、これらの編地を縫合する時に肩接
ぎ部の前身頃と後ろ身頃、袖付き部の身頃と袖の二つの
最終コースループを1ループずつピンに刺し、重ねられ
た二つのループをリンキングミシンにより縫合するリン
キングと、袖口から裾までの長さ方向と縫い代の巾を重
ね合わせて縫合する方法でリンキング製品と呼ばれる横
編ニット製品の製造法である。
【0003】もう一つは、編地を一定の巾で連続して編
成したのち、型紙に沿って裁断し、オーバーロックミシ
ン等の縁かがりミシンを使用して縫合する方法でカット
・ソー製品と呼ばれる横編ニット製品の製造法である。
それぞれ長所、短所があるが、カット・ソー製品はいろ
いろな形状の横編ニット製品が製造できるものの、縫い
代がごろつき、着用時に異和感が残り、リンキング製品
は、縫い代のごろつきはカット・ソー製品よりも少な
く、かつ、仕上がりも美しいが、縫製の手間がかかる問
題がある。従って、着用感や仕立て映えを良くするた
め、リンキング製品が望まれているにもかかわらず、縫
製コストが高くつくため、やむを得ずカット・ソー製品
を製造することが多かった。
【0004】また、リンキング作業は高度な技能が要求
されるが、最近は、リンキング作業就労者の高年令化が
進み、かつ、後継者不足が深刻となっており、今後増々
リンキング製品の高コスト、衰退が懸念されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、縫い代が少
なく、仕立て映えも美しいリンキング製品以上の横編ニ
ット製品、及びリンキングを省略した将来も安定生産可
能な横編ニット製品の製造法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、縫い代の
ごろつきがなく仕立て映えも美しいリンキング製品以上
の横編ニット製品をリンキングせずに得るには、どうす
べきか鋭意検討した結果、これまで予想されなかった、
編機上で、リンキング製品のリンキング作業に相当する
作業を終えてしまえることを見出した。袖なしニット製
品の縫製は、簡単な脇縫いのみにし、袖付きニット製品
の縫製は、袖下から脇縫いの縫合作業のみにして、リン
キング製品に見劣りしない横編ニット製品が得られるこ
とを見出し本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明の一つは、前身頃と後ろ身
頃とが連続した一枚の編地からなることを特徴とする横
編ニット製品、である。もう一つは、裾部、身頃部を編
成し、次いで再度裾部を編成し連続した一枚の編地とし
た後、上記身頃部を中央で二つ折りにして上下の上記裾
部を重ね合わせ、重ね合わせた上記裾部及び上記身頃部
の左右端部を縫合することを特徴とする横編ニット製品
の製造法、である。
【0008】本発明でいう前身頃と後ろ身頃とが連続し
た一枚の編地とは、前身頃と後ろ身頃とが同じループ方
向で連続し、縫製による縫い目がない編地をいう。従っ
て、後ろ身頃からループを解いて行けば、前身頃まで解
ける編地をいう。本発明の横編ニット製品は袖付け上衣
の場合、袖の編終わりのループを目移しして袖付け部の
縫い目をなくすことが好ましい。この場合身頃と袖との
ループ方向がほぼ直角になっている横編ニット製品とな
る。これについても後ろ身頃からループを解いて行け
ば、袖、及び前身頃も連続して解ける編地となる。
【0009】本発明の横編ニット製品に用いる糸は、合
成繊維、天然繊維など、紡績糸、フィラメント糸など特
に制限がない。本発明の横編ニット製品は、編地の密
度、すなわち、コース数とウエール数の比が、1.1:
1〜1.6:1であるように身頃部を編成することが好
ましく、より好ましくは1.2:1〜1.4:1であ
る。使用糸ゲージ、編成度目の調整により、この条件内
に収まるよう管理すれば、前身頃と後ろ身頃のループ方
向が逆であるにもかかわらず、外観上は、殆ど見分けは
出来にくくなり、品位の高いニット製品が得られるので
好ましい。
【0010】本発明の横編ニット製品は、身頃を長く編
成し、折りたたんで前身頃と後ろ身頃とするため、ゲー
ジ、糸使いによっては、明らかにループ方向の違いが判
り、製品品位が著しく低下するが、編地の密度をコース
数とウエール数の比を1.1:1〜1.6:1と適正に
管理することにより、ループ方向の違いが分りにくくな
る条件を見出したものである。
【0011】本発明の横編ニット製品は、裾部の編成組
織については、特に限定されないが、1×1リブ、2×
1リブ、2×2リブ、2×3リブ等のリブ組織の他、袋
組織あるいは天竺、パール編み等、任意の組織が可能で
ある。身体へのフィット性を必要とするセーターの場合
には、リブ組織が好ましい。さらに、裾部の長さについ
ても任意であり、場合によっては、裾部を編成しなくて
もよい。
【0012】また、身頃部の編成組織は任意であり、天
竺、スムース、フライス、ミラノリブ、ケーブル、かの
子、パール編み等の他、色糸使いによるジャカード柄も
使用できる。また、肩部の伸びによる型崩れが懸念され
る場合は、編成ループを作らず挿入によって伸びを止め
るなど編成組織を適宜に組合わせてもよい。
【0013】なお、重ね合わされた端部の縫製は、本縫
い、二重環縫い、単環縫い、1本針オーバーロック、2
本針オーバーロック、インターロック等、任意な縫い目
型式を選ぶことができ、また、縫い糸についても、任意
な糸が選定できる。本発明の横編ニット製品の製造方法
で用いられる編機は、二枚の針床が任意の角度をもって
平行に配置された横編機であればどのようなものでもよ
くゲージも限定されない。更に一枚もしくは二枚以上の
針床がこれと平行に配置されていてもよい。
【0014】又、上記針床は、互いに平行な方向に任意
に移動できるラッキング機構を備えていることが必要で
ある。またループ移し機構を備えている編機の使用が好
ましく、これは針床に並んでいる編針が保持しているル
ープを、対峙している針床上の編針に移すことのできる
装置である。これらの装置、機構を備えた編機として、
例えば、ストール社製の商品名CMS−402、島精機
製作所(株)製の商品名SES102FF、SES−2
34FF等がある。又、これらの編機には、プレッサー
フットや可動シンカによる生地押え装置が装備されてお
り、本発明では、特にこれらプレッサフットや可動シン
カを装備している編機を使用することが望ましい。
【0015】本発明の横編ニット製品の製造法は、特に
袖付き製品の場合には、ループ移しが非常に多く、上記
した編機ではかなり編成時間がかかる。そこで、ループ
移しが早く、高速編成が可能な編機が本発明のニット製
品の製造法に適している。このような編機として、例え
ば、編針個々にモータを付け、それぞれの編針は独立し
た動きが可能であり、かつ、給糸口にもモータを付け、
左右に任意な動きがとれるようにし、その数も多数設
け、さらにラッキングも任意に可能とした編機を用いる
とループ移しが早く、編成速度も速い。このような編機
を用いると、従来の1/3程度の時間で編成可能となる
ので好ましい。
【0016】次に、本発明の横編ニット製品の製造法
を、図により説明する。図3に於いて、まず、裾部1を
編成する。この際、裾部の編み始めには、ピース分割し
た際、ほつれないように抜き糸編み10により始末する
か、後の縫製工程で、折り曲げて縫製すれば、裾部から
のループ伝線やほつれたりしない。裾部1を編成後に、
引き続き身頃部2及び身頃部4を編成する。身頃部2と
身頃部4の違いは、編成後にほぼ中央の折りたたみ線a
−aより折りたたんで、身頃部2は前又は後ろ身頃、身
頃部4は後又は前身頃となるもので、従って、身頃部の
長さは、必要とする前身頃と後ろ身頃の合計された長さ
となる。さらに、身頃部編成中に、袖ぐり3や、衿ぐり
6を形成することも可能で、これらの形成法として、ル
ープ減らし、ループ増やしの編成により形成すればよ
い。この際、袖ぐり、衿ぐりを強調するために、適度な
巾で、身頃部と別組織にしてもよい。例えば、身頃部が
天竺なら袖ぐり、衿ぐりは、パール編み、リブ編みとす
れば、これらが強調され、美しく仕上がる。
【0017】また、特に衿ぐりの場合、衿形状として、
V首、丸首といわれる形状があり、任意な方法でこれら
を形成することができるが、V首についてその一例を示
す。身頃部は天竺で図7に示すV首衿を形成する場合、
パール編みでAB、BC、CDを編成し、減らし部AB
では、ループ減らしにより徐々にパール編みにより衿ぐ
りを右及び左へ移し、衿の開孔部を形成する。
【0018】次いでBCを編成後CDの増やし部を編成
するが、ループ増やしする部分はなるべく袖ぐり側に近
い部分で行ない、衿ぐり近辺の組織はそのままループ移
しして左又は右へ寄せていくと美しくできる。衿部の縫
製工程を無くするには、DEの編成時、糸のかかってい
ない針へ袋編みで糸をかけ、プレッサフット、あるいは
可動シンカによりループを押え込んで編み出し、次い
で、パール編みに似せて、1×1リブで衿巾分を編成
後、後ろ身頃の天竺組織へ移れば、縫製の省力化が達成
できる。
【0019】最後にDEの部分は、衿ぐりのパール編み
による衿を、衿DEに相当する長さを編成し、後工程で
縫い付けると美しく仕上がる。これらの袖ぐり、衿ぐり
を編機上で形成する他に、カットソーにより、後工程で
袖ぐりと衿を付けることも勿論可能である。身頃部4を
編成した後に、再度裾部5を編成する。この裾部の長
さ、組織については、裾部1と同じにするのがよい。勿
論、デザインで、裾部1と裾部5とを別組織にするとき
は同じ組織にとらわれない。
【0020】裾部5を編成した後、その最終編成コース
11はそのまま編針から外すとループがほつれ、ランが
発生してしまう。従って、オーバーロックや折り返して
縫いつける等のミシン掛けの他、編機上で左及び右のル
ープを右及び左の編針へループ移しし、その部分に別糸
を供給して1コース編成し、次に、この編成ループを右
及び左のループを保持している編針へループ移し、次い
で別糸を供給して編成する。このような操作の繰り返し
により、編地最終コースのループを、鎖編みで次々編成
していく伏せ目により、編機上から取り出してもループ
ほつれ、ランの発生は防ぐことができる。
【0021】以上により、図3に示す前身頃と後ろ身頃
とが連続した一枚の編地が得られ、これをa−aの折り
線より二つ折りにして裾部1と裾部5を重ね合わせ、重
ね合わされた端部12を裾から袖ぐり下まで縫合するこ
とにより、肩部分のリンキング工程が省略でき、肩の部
分に縫い代のごろつきがない横編ニット製品(図1)が
製造できる。
【0022】次に、袖付きのニット製品の製造法は、図
4に示す形状の前身頃と後ろ身頃とが連続しており、身
頃と袖とのループの方向がほぼ直角である一枚の編地に
編成すればよく、身頃部の編成途中に予め針床上で身頃
部の両側に編成した袖部を、順次、接合編成して身頃に
袖を付ける方法である。この製造法については図5に示
すように、身頃部の両側の針床に袖部を編成する。身頃
部の編成は、裾部1を編成した後、身頃部2を袖ぐり下
まで編成する。両側の袖については、袖口8を編成した
後、袖9を編成する。この袖9の編成は、まず袖口の編
巾から徐々にループ増しをすることにより袖巾を広くし
て行き、所定長編成した後袖山部の編成へと移る。
【0023】袖山部14では編巾が徐々に狭くなってく
るので、成形編地を得る場合には、ループ移しにより使
用編針を徐々に減じて行くことになる。しかし、本発明
での袖山部14の編成法は、ループ移しにより編成巾を
減じて行くのでなく、減じるべき編針には糸を供給せ
ず、ループを保持したままとする。従って、袖山中央部
は徐々に編成巾を狭くしつつ編成が進み逆に両端部のル
ープを保持したままの不動作編針は徐々に多くなり図5
のように袖部にひきつれシワ15が生じる。こうして所
定の袖山を編成後、編機上の編針には、袖の最大巾のル
ープが保持されていることになる。
【0024】袖の編成が終了した段階で左右の袖の身頃
への接合編成を開始する。まず、左及び右の袖の全巾に
わたるループをループ移しにより全巾とも右及び左へ移
動し、袖部の内側の一つのループを身頃の両端部の一つ
のループと重ね合わせる。そして新たに糸を供給し、身
頃の全巾分を1コース編成する。次に、先に編成しなか
った袖の全巾にわたるループをループ移しにより右及び
左へ移動し、先に1コース編成した身頃の両端部の一つ
のループと重ね、糸を供給して身頃の全巾分を1コース
編成する。この操作を右袖左袖とも同時に繰り返すこと
により、図6に示すように身頃に袖を付けることができ
る。
【0025】なお、身頃部脇線は直線でなく、身体にフ
ィットするように曲線状であっても前記と同様に身頃の
左及び右に隣り合って編成された袖のループを一つずつ
重ねて身頃を1コース編成する操作の繰り返しにより、
また、袖のループ数(ウエール数)と身頃の袖付け部の
ループ数(コース数)を調整しておけば所望の形状が得
られる。このように衿編成を途中に追加することによ
り、図4に示すような身頃の編成途中に袖のついた連続
した一枚の編地ができる。
【0026】また、編機巾が狭い際には、袖、あるいは
身頃をインターシャ、引き返し編みなどにより全巾同時
に編成するのではなく、斜めに分割して編成しても、本
発明の目的は達成できる。この連続した一枚の編地をa
−aの折り線より二つ折りにすれば図3の様になり、重
ね合わせた端部13を、袖口から裾まで連続して縫合す
れば、肩付けリンキング、袖付けリンキングが省略でき
て肩の部分、袖の部分に縫い代のごろつきがない横編ニ
ット製品が得られる。
【0027】
【実施例】次に実施例により、本発明の横編ニット製品
の製造法を詳しく説明する。
【0028】
【実施例1】図1に示すV首ベストのニット製品を、1
4ゲージの2枚の針床を有する横編機を使用して作成し
た。糸は、アクリル100%、2/52Nmを2本引揃
えで、編針の立本数は400本とした。抜き糸編みの
後、2×2リブで60コース編成し、次いで、後針床の
ループを前針床へ目移しし、身頃を天竺で編成を開始し
た。天竺で300コース編成したところで、編成を移行
しながら編巾の中央部の2ループを後針床へループ移し
し後針床で編成した後前針床へ戻して編成し、次には2
ループ加えた4ループを後針床へループ移しし、1コー
ス編成してから前針床へループ移しして編成する。この
操作を後針床で20ループの巾になるまで繰り返し編成
し衿の先端部を形成した。
【0029】次に、この衿のループを10ループずつ左
及び右に1ループ、ループ移しして、開口部の形成を行
なった。衿はパール編みで、2コース毎に1ループ左及
び右にループ移しを100コース繰り返し、V首のV開
口部が途中まで形成できた。また、衿の編成と平行し
て、袖ぐり3も10本の編針でパール編みを行ない、袖
ぐりとした。
【0030】次に、衿部では、身頃部の天竺と並行して
パール編みのまま50コース編成し、後ろ衿の編成に入
った。身頃の編成を中断してまず、糸のかかっていない
編針に1イン1アウトで袋編みを1.5往復行ない、1
×1リブに組織を変更して1×1リブを20コース編成
して天竺へ変更した。これでV首衿が出来、引き続き身
頃、及び袖ぐりを編成した。
【0031】この袖ぐりは、袖ぐり編成開始から300
コース編成した後、再度、天竺とし、身頃のみの合計
で、900コース編成後、2×2リブに組織を変更し
た。2×2リブで60コース編成後、後針床のループを
前針床へループ移しし左端1本の編針のみ編成しこの一
つのループを右隣へ1本ループ移しし、残っているルー
プと重ね、この重なったループの1本の編針のみ編成し
た。この、右隣へ1本ループ移しし1本の編針のみ編成
する操作を繰り返し、リブ最終コースを鎖編みでほつれ
ないようにして編機から取り出した。
【0032】こうして得られた連続した一枚の編地を身
頃中央部より折りたたんで、上下の裾を重ね合わせ、重
ね合わせた両脇を袖ぐり下から裾まで、ポリエステルミ
シン糸を使用した二重環縫いミシンで縫合し、横編ニッ
ト製品が製造できた。こうして得られた横編ニット製品
は、従来のV首ベストに比べ、肩部のごろつきがなく、
着心地よく、しかもリンキングコスト賃が不用のため、
安価に製造することができた。
【0033】
【実施例2】図3に示すV首セーターを7ゲージの二枚
の針床を有する横編機を使用して製造した。使用糸はア
クリル70%、ウール30%の混紡糸2/24Nmを2
本引揃えで、編針の立本数は、袖79本、身頃160本
とした。針床上の中央で編成する身頃の両側には袖を編
成し、抜き糸した後に、組織は1×1リブで袖口、裾を
それぞれ30コース編成した。次にそれぞれ後針床のル
ープを前針床へループ移しして組織を天竺とし、身頃は
160コース同巾で編成した。
【0034】袖は6コース毎に両端部1ループずつ増や
しを24回、次いで4コース毎に両端部1ループずつ増
やしを5回、次いで2コース毎に両端部1ループずつ増
やしを6回行ない合計、176コース編成中に70ルー
プの増やしを行ない、編巾の針本数を140本とした。
この巾で6コース編成した後、4コース毎に、両端部の
編成終了点を4ループ(4針)内側にし、132本の編
針のみの編成とし、両側の編針4本ずつは編針を動かさ
ずループを保持したままとした。
【0035】この作業を7回繰り返し、最終コースの編
成針数は84本とした。但し、両端部徐々に編成はされ
ない編針は増したが、ループは140本の巾で保持され
たままである。次に、この両袖のそれぞれのループ全体
(各140本)を内側にループ移しにより身頃部両端の
それぞれ1ループに袖部のループの内側のループを重ね
合わせ、袖、身頃、袖のループが連続した状態とした。
この状態で身頃の巾分(160針)のみ1コース編成を
行ない、再び両袖のそれぞれのループ全体を内側にルー
プ移しし、身頃部両端のそれぞれの1ループに袖部のル
ープの内側のループを重ね合わせた後、身頃の巾分のみ
ニットした。
【0036】この操作により徐々に身頃に袖を付けるこ
とができる。また、身頃は、5コース毎に両側2ループ
ずつ編成針を減じる操作を5回繰り返し、20ループ身
頃巾を狭くした。この減じた巾のまま90コース編成
後、5コース毎に両側2ループずつ増加させる操作を5
回繰り返し、再び総編針160本の身頃巾とした。な
お、身頃巾の減増中も袖は毎コース身頃両端ループに重
ね合わせる操作を繰り返した。身頃巾が減じて再び増加
し、総編針が160本の編始めの巾に編成するまでに1
40コース要した。この時点で、袖の全ループ(140
編針分)が身頃に接合された状態となった。
【0037】また、身頃編成中に首衿を編成する。この
方法は、身頃150コース編成後、身頃の編成を続行し
ながら、編巾の中央部の編針2本のループを後針床へル
ープ移しして編成し、次に前針床へ戻して編成する。次
に編成部4本を後針床へ目移しし編成して直ぐ前針床へ
ループ移しして編成する操作を繰り返し、後針床で12
本編成するまで繰り返し衿の先端部を形成した。
【0038】次に、6ループずつ左及び右に1本ループ
移しして、開口部の形成を行なった。この衿はパール編
みで、2コース毎に1ループずつをそれぞれ左及び右に
目移しを50コース繰り返し、V首衿のV開口部を形成
した。次に、パール編みのまま24コース編成後、毎コ
ース開孔部を狭くする方向に両側より1ループずつルー
プ増やしを12コース繰り返した。この時、ループ増や
し針は、身頃両端より5ループ内側までとした。
【0039】次に,身頃の編成を中断して、糸のかかっ
ていない衿開口部の編針に1イン1アウトで袋編みを
1.5往復行ない1×1リブに組織変更して12コース
編成して再び天竺へ組織を変更した。このようにしてV
首衿ができ、引き続き身頃の編成、袖付けを行なった。
袖付け、身頃編成後、天竺で160コース編成した後、
1×1リブに組織を変更し、30コース編成した。次
に、後針床のループを前針床へループ移しし、左端の1
本の編針のみで編成し、この一つのループを右隣へ1本
ループ移ししてこの編針にあるループと重ね、この重な
ったループの1本の編針のみ編成、これを1本右へルー
プ移しする操作を繰り返し、リブ最終コースをほつれな
いようにして編機から取り出した。
【0040】こうして得られた連続した一枚の編地を、
身頃中央部を二つ折りにして上下の裾、袖下を合わせ、
重ね合わされた端部を袖口から袖まで、ポリエステルミ
シン糸を使った二重環縫いミシンで縫合し、横編ニット
製品を得た。得られた横編ニット製品は、肩部、袖付け
部のごろつきがなく、着心地良い、完全にリンキングの
ない製品となった。
【0041】
【発明の効果】本発明の横編ニット製品の製造法は、編
み下ろした後の肩付、袖付部の縫合工程が不要となる。
得られた横編ニット製品は、縫製により生じていた縫い
代のごろつきや目落ちによるランなどの問題が解消され
る。さらにリンキング製品でも多少あった縫い代のごろ
つきがなく着心地も最高で、接合部分がループでしっか
り止められているため、伸びによる型崩れの問題も解消
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の袖なしV首横編ニット製品の一例の
概略を示す平面図。
【図2】本願発明の袖付きV首横編ニット製品の一例の
概略を示す平面図。
【図3】本願発明により製造される袖なしV首横編ニッ
ト製品の連続した一枚の編地の一例の概略を示す平面
図。
【図4】本願発明により製造される袖付きV首横編ニッ
ト製品の連続した一枚の編地の一例の概略を示す平面
図。
【図5】図2の袖付きV首横編ニット製品を製造する際
の編成途中の編機上での状態を示す説明図。
【図6】図2の袖付きV首横編ニット製品を製造する際
の身頃に袖付けした後の編機上の状態を示す説明図。
【図7】V首衿の形状の一例を示す平面図。
【符号の説明】
1 前身頃の裾部 2 前身頃部 3 袖ぐり 4 後ろ身頃部 5 後ろ身頃の裾部 6、7 衿 8 袖口部 9 袖部 10 抜き糸編みの裾端 11 編終わりの裾端 12 身頃の端部 13 袖の端部 14 袖山部 15 ひきつれシワ 16 編機の針床 a−a 折りたたみ線 AB、BC、CD、DE V首の衿の部位

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前身頃と後ろ身頃とが連続した一枚の編
    地からなることを特徴とする横編ニット製品。
  2. 【請求項2】 裾部、身頃部を編成し、次いで再度裾部
    を編成し連続した一枚の編地とした後、上記身頃部を中
    央で二つ折りにして上下の上記裾部を重ね合わせ、重ね
    合わせた上記裾部及び上記身頃部の左右端部を縫合する
    ことを特徴とする横編ニット製品の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014074240A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Shima Seiki Mfg Ltd 伏目方法、および編地
JP2018197407A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 武田レッグウェアー株式会社 ニット手袋、およびニット手袋の編成方法

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