JPH05301915A - ハロゲン変性環状オレフィン系重合体 - Google Patents

ハロゲン変性環状オレフィン系重合体

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JPH05301915A
JPH05301915A JP10795092A JP10795092A JPH05301915A JP H05301915 A JPH05301915 A JP H05301915A JP 10795092 A JP10795092 A JP 10795092A JP 10795092 A JP10795092 A JP 10795092A JP H05301915 A JPH05301915 A JP H05301915A
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JP
Japan
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cyclic olefin
polymer
halogen
ethylene
ring
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Application number
JP10795092A
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English (en)
Inventor
Seiji Ota
田 誠 治 太
Takafumi Fukao
尾 隆 文 深
Hajime Inagaki
垣 始 稲
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 従来の塩素化ポリオレフィンと比較して優れ
た耐熱性を有する新規なハロゲン変性環状オレフィン形
重合体を提供することを目的としている。 【構成】 ハロゲン変性環状オレフィン系重合体は、 (i) 下記[A-1]、[A-2]および[A-3]からなる群か
ら選ばれる環状オレフィン系重合体[A]のハロゲン化
物であって、[A-1]エチレンと一般式[I]で表され
る環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・
環状オレフィンランダム共重合体、[A-2]一般式
[I]で表される環状オレフィンの開環重合体または開
環共重合体、および[A-3]一般式[I]で表される環
状オレフィンの開環重合体または開環共重合体[A-2]
の水添物:(ii)ハロゲン含有率が0.5〜70重量%で
あり、(iii) 135℃のデカリン中で測定した極限粘度
[η]が0.01〜10dl/gである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規なハロゲン変性環状
オレフィン系重合体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】塩素化ポリエチレン、塩素化ポリ
プロピレンなどのハロゲン化ポリオレフィンは諸物性に
優れており、従来から接着剤、塗料用樹脂、耐衝撃製改
良剤、耐油性弾性重合体、弾性重合体への耐油性付与剤
などとして広く利用されている。たとえば特公昭37-188
91号公報、特公昭45-27236号公報、特公昭47-47292号公
報、特公昭51-41667号公報、特開昭56-81379号公報、特
開昭57-65767号公報、特公昭 58-1710号公報には、塩素
化ポリエチレンが、単独であるいは他の接着剤成分とと
もに接着剤として使用されることが記載されている。こ
れら公報に開示された塩素化ポリエチレンでは、結晶性
ポリエチレンを塩素化して、結晶性ポリエチレンの結晶
化度を低下させて、接着性が付与されている。このため
塩素化ポリエチレンの接着性を高めるには塩素含量を高
くする必要があり、通常塩素を少なくとも10%以上の
量で、多い場合には60%の量で含有している。たとえ
ば上記特開昭56-81379号公報には、塩素含量10〜60
重量%の塩素化ポリエチレンが開示されている。この塩
素化ポリエチレンでは、塩素化前のポリエチレンが高結
晶性であるため、塩素含量を通常20重量%以上にして
接着力を高めている。このように塩素化ポリエチレン
は、塩素含量を多くすることよって常温においては充分
な接着力を発現するようになるが、一方耐熱接着性が不
充分である。
【0003】また特公昭50-35091号公報には、ポリプロ
ピレン成形物被覆用組成物の主成分として、塩素含量が
5〜35%であって、かつ非晶性の塩素化プロピレン/
エチレン共重合体が開示されている。この非晶性塩素化
プロピレン/エチレン共重合体は、エチレン構成単位が
2〜30重量%(約3.1〜39モル%)であって、か
つ極限粘度[η]が0.3〜1.5dl/gである無定形
のプロピレン/エチレン共重合体を塩素化することによ
って得られている。このように無定形のプロピレン/エ
チレン共重合体を塩素化して得られる非晶性塩素化プロ
ピレン/エチレン共重合体は、塩素含量が比較的低濃度
ではあるが、上記同様に耐熱接着性が不充分である。
【0004】さらに特公昭50-37688号公報には、ポリオ
レフィン成形物用接着剤の主成分として、エチレン構成
単位が2〜30重量%(約3.1〜39モル%)である
プロピレン/エチレン共重合体を塩素化することによっ
て得られ、かつ塩素化率が20〜40重量%好ましくは
22〜35重量%である塩素化プロピレン/エチレン共
重合体が開示されている。該公報には、この塩素化プロ
ピレン/エチレン共重合体をポリオレフィンフィルムの
ヒートシール剤として用いると、塩素含量が低いにもか
かわらずアイソタクチックポリプロピレンの塩素化物よ
りも作業性(溶剤への均一溶解性)に優れていることが
開示されている。さらにこの塩素化プロピレン/エチレ
ン共重合体は、塩素化率20重量%以下になると作業性
に劣り、放置によってゲル化しやすくなり、一方塩素化
率40重量%以上になると接着性が低下してしまうこと
も示唆されている。上記のような特性から、ここで用い
られている塩素化前のプロピレン/エチレン共重合体は
非晶性であることが容易に推察されるが、非晶性のプロ
ピレン/エチレン共重合体から得られる塩素化プロピレ
ン/エチレン共重合体は、耐熱接着性に劣ることは上述
の通りである。
【0005】上述したように従来の塩素化ポリオレフィ
ンは耐熱接着性が不十分であって、耐熱接着性に優れた
重合体の出現が望まれている。
【0006】
【発明の目的】本発明は、従来の塩素化ポリオレフィン
と比較して優れた耐熱性を有する新規なハロゲン変性環
状オレフィン形重合体を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【発明の概要】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィ
ン系重合体は、 (i) 下記[A-1]、[A-2]および[A-3]からなる群か
ら選ばれる環状オレフィン系重合体[A]のハロゲン化
物であって、 (ii)ハロゲン含有率が0.5〜70重量%であり、 (iii) 135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]
が0.01〜10dl/gであることを特徴としている: [A-1]エチレンと下記一般式[I]で表される環状オ
レフィンとを共重合させて得られるエチレン・環状オレ
フィンランダム共重合体、
【0008】
【化2】
【0009】…[I] (ただし上記式[I]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、qは0または1であ
り、R1 〜R18ならびにRa およびRb は、それぞれ独
立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりな
る群から選ばれる原子または基を表し、R15〜R18は、
互いに結合して単環または多環を形成していてもよく、
かつ該単環または多環の基が二重結合を有していてもよ
く、またR15〜R16とで、またはR17とR18とでアルキ
リデン基を形成していてもよい。)、 [A-2]上記式[I]で表される環状オレフィンの開環
重合体または開環共重合体、および [A-3]上記式[I]で表される環状オレフィンの開環
重合体または開環共重合体[A-2]の水添物。
【0010】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン
系重合体は、新規なハロゲン化ポリオレフィンであっ
て、従来のハロゲン化ポリオレフィンに比べて、耐熱接
着性などの耐熱性に優れている。
【0011】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るハロゲン変性
環状オレフィン系重合体について具体的に説明する。
【0012】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン
系重合体は環状オレフィン系重合体[A]をハロゲン化
反応させて得られるが、まず環状オレフィン系重合体
[A]について説明する。
【0013】[A]環状オレフィン系重合体 ハロゲン変性環状オレフィン系重合体を形成する際に用
いられる環状オレフィン系重合体[A]としては、 [A-1]エチレンと下記式[I]で表される環状オレフ
ィンとのエチレン・環状オレフィンランダム共重合体、 [A-2]下記式[I]で表される環状オレフィンの開環
重合体または開環共重合体、または [A-3]下記式[I]で表される環状オレフィンの開環
重合体または開環共重合体[A-2]の水添物が挙げられ
る。
【0014】
【化3】
【0015】…[I] ただし上記式[I]において、nは0または1であり、
mは0または正の整数であり、qは0または1である。
なおqが1の場合には、Ra およびRb は、それぞれ独
立に、下記の原子または炭化水素基を表し、qが0の場
合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成す
る。
【0016】上記式[I]において、R1 〜R18ならび
にRa およびRb は、それぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子
または基を表す。
【0017】ここで、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。また炭化水
素基としては、それぞれ独立に、通常、炭素原子数1〜
20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化ア
ルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基また
は芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げら
れ、ハロゲン化アルキルとしては、上記のようなアルキ
ル基を形成している水素原子の少なくとも一部がフッ素
原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換され
た基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘ
キシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、フェ
ニル基、ナフチル基などが挙げられる。
【0018】これらの基は低級アルキル基を含有してい
てもよい。さらに上記式[I]において、R15とR16
が、R17とR18とが、R15とR17とが、R16とR18
が、R15とR18とが、あるいはR16とR17とがそれぞれ
結合して(互いに共同して)、単環または多環を形成し
ていてもよく、しかもこのようにして形成された単環ま
たは多環が二重結合を有していてもよい。ここで形成さ
れる単環または多環としては、具体的に以下にようなも
のが挙げられる。
【0019】
【化4】
【0020】なお上記例示において、1および2の番号
を賦した炭素原子は、式[I]において、それぞれR15
(R16)またはR17(R18)が結合している炭素原子を
表す。
【0021】またR15とR16とで、またはR17とR18
でアルキリデン基を形成していてもよい。このようなア
ルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリ
デン基であり、具体的な例としては、エチリデン基、プ
ロピリデン基およびイソプロピリデン基が挙げられる。
【0022】上記式[I]で表される環状オレフィンと
しては、具体的には、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2- エ
ン誘導体、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3- デセン誘導
体、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3- ウンデセン誘導体、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3- ドデセン誘導
体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]-3- ペン
タデセン誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.0
9,13]-4- ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.
12,3.19,12.08,13]-3- ヘキサデセン誘導体、ペンタシ
クロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-4- ヘキサデセン誘導
体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ヘキサシク
ロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4- ヘプタデセン
誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.0
2,7.011,16 ]-4- エイコセン誘導体、ヘプタシクロ-5-
エイコセン誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.
111,18.113,16.03,8.012,17]-5- ヘンエイコセン誘導
体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.0
3,8.012,17]-5- ドコセン誘導体、ノナシクロ[10.9.
1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19]-5-
ペンタコセン誘導体、ノナシクロ[10.10.1.15,8.1
14,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]-5-ヘキサコ
セン誘導体などが挙げられる。
【0023】以下に上記のような式[I]で表される環
状オレフィンの具体的な例を示す。
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】
【化21】
【0041】上記のような一般式[I]で表される環状
オレフィンは、シクロペンタジエンと対応する構造を有
するオレフィン類とを、ディールス・アルダー反応させ
ることによって製造することができる。
【0042】これらの環状オレフィンは、単独であるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体 本発明で用いられるエチレン・環状オレフィンランダム
共重合体は、通常、エチレンから誘導される構成単位を
通常40〜85モル%、好ましくは50〜75モル%の
量で、環状オレフィンから誘導される構成単位を15〜
60モル%、好ましくは25〜50モル%の量で含有し
ている。
【0043】本発明で用いられるエチレン・環状オレフ
ィンランダム共重合体は、本発明の目的を損なわない範
囲で必要に応じて他の共重合可能なモノマーから誘導さ
れる構成単位を含有していてもよい。
【0044】このような他のモノマーとしては、上記の
ようなエチレンまたは一般式[I]で表される環状オレ
フィン以外のオレフィンが挙げられ、具体的に、プロピ
レン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1
-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテ
ン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-
ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エ
チル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、
1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセ
ン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素数3〜2
0のα−オレフィン、シクロブテン、シクロペンテン、
シクロヘキセン、3,4-ジメチルシクロペンテン、3-メチ
ルシクロヘキセン、2-(2- メチルブチル)-1-シクロヘキ
セン、シクロオクテン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-
メタノ-1H-インデンなどのシクロオレフィン、2-ノルボ
ルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、5-エチル-2-ノルボ
ルネン、5-イソプロピル-2-ノルボルネン、5-n-ブチル-
2-ノルボルネン、5-イソブチル-2-ノルボルネン、5,6-
ジメチル-2-ノルボルネン、5-クロロ-2-ノルボルネン、
5-フルオロ-2-ノルボルネンなどのノルボルネン類、1,4
-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル
-1,4-ヘキサジエン、1,7-オクタジエン、ジシクロペン
タジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-ビニル-2-
ノルボルネンなどの非共役ジエン類が挙げられる。
【0045】これらの他のモノマーは、単独であるいは
2種以上組み合わせて用いることができる。エチレン・
環状オレフィンランダム共重合体において、上記のよう
な他のモノマーから誘導される構成単位は、通常、20
モル%以下、好ましくは10モル%以下の量で含有され
ていてもよい。
【0046】このエチレン・環状オレフィンランダム共
重合体では、上記のようなエチレンおよび環状オレフィ
ンそれぞれの単量体から誘導される構成単位が、ランダ
ムに配列して結合し、実質的にゲル状架橋重合体を含有
せず、分岐構造を有していてもよい実質的に線状構造を
有している。この共重合体が実質的に線状構造を有して
いることは、該共重合体が有機溶媒に溶解し、不溶分を
含まないことにより確認することができる。たとえば極
限粘度[η]を測定する際に、該共重合体が135℃の
デカリンに完全に溶解することにより確認することがで
きる。
【0047】本発明で用いられるエチレン・環状オレフ
ィンランダム共重合体[A-1]は、軟化温度(TMA)
の高低によってエチレン・環状オレフィンランダム共重
合体ゴム[A-1a]とエチレン・環状オレフィンランダム
共重合体樹脂[A-1b]とに分類される。具体的には、下
記のように分類される。
【0048】エチレン・環状オレフィンランダム共重合
体ゴム[A-1a]は、軟化温度が70℃未満、好ましくは
60℃以下であって、ゴム弾性を有する。このようなエ
チレン・環状オレフィンランダム共重合体ゴム[A-1a]
は非晶性であり、X線回折法により測定した結晶化度が
実質的に0%であり、ガラス転移温度(Tg)が50℃
未満、好ましくは40℃以下である。
【0049】エチレン・環状オレフィンランダム共重合
体樹脂[A-1b]は、軟化温度が70℃以上、好ましくは
70〜300℃、さらに好ましくは100〜250℃で
ある。このようなエチレン・環状オレフィンランダム共
重合体樹脂[A-1b]は、X線回折法により測定した結晶
化度が0〜10%、好ましくは0〜7%、さらに好まし
くは0〜5%であって、ガラス転移温度(Tg)が50
〜250℃、好ましくは70〜230℃である。
【0050】本発明では、エチレン・環状オレフィンラ
ンダム共重合体[A-1]として、上記のようなエチレン
・環状オレフィンランダム共重合体ゴム[A-1a]および
エチレン・環状オレフィンランダム共重合体樹脂[A-1
b]のいずれも用いることができ、またこれらの混合を
用いることもできる。
【0051】本発明で用いられるエチレン・環状オレフ
ィンランダム共重合体[A-1]において、上記環状オレ
フィンから誘導される構成単位は、実質的に下記構造式
[II]で示される。
【0052】
【化22】
【0053】…[II]ただし上記式[II]において、
n、m、q、R1 〜R18ならびにRa 、Rb は式[I]
と同じ意味である。
【0054】上記のようなエチレン・環状オレフィンラ
ンダム共重合体[A-1]は、エチレンと式[I]で表さ
れる環状オレフィンとさらに必要に応じて他の共重合可
能なモノマーとを、炭化水素溶媒中で共重合させること
により製造される。この際、該炭化水素溶媒に可溶性の
バナジウム化合物および有機アルミニウム化合物から形
成される触媒を用いることが好ましい。
【0055】このような可溶性バナジウム化合物として
は、具体的に、 式 VO(OR)ab または 式 V(OR)cd で表わされる化合物が用いられ
る。
【0056】ただし上記の式において、Rは炭化水素基
であり、a、b、c、dはそれぞれ0≦a≦3、0≦b
≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦
c+d≦4である。
【0057】上記のようなバナジウム化合物は、電子供
与体が付加された化合物であってもよい。なお電子供与
体としては、炭素原子数1〜18のアルコール類、炭素
原子数6〜20のフェノール類(これらのフェノール類
は、低級アルキル基を有してもよい)、炭素原子数3〜
15のケトン類、炭素原子数2〜15のアルデヒド類、
炭素原子数2〜30の有機酸エステル類、炭素原子数2
〜15の酸ハライド類、炭素原子数2〜20のエーテル
類、アミン類、アルコキシシラン類などが挙げられる。
これらの電子供与体は、単独であるいは組合わせて用い
られる。
【0058】また有機アルミニウム化合物としては、分
子内に少なくとも1個のAl−C結合を有する化合物が
用いられる。このような有機アルミニウム化合物は、下
記式(i) または(ii)で表される。 (i) R1 mAl(OR2npq ここでR1 およびR2 は、それぞれ独立に炭素原子数が
通常1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、
Xはハロゲンであって、m、n、p、qはそれぞれ0≦
m≦3、0≦n<3、0≦n<3、0≦q<3であっ
て、かつm+n+p+q=3である。 (ii) M1AlR1 4 ここでM1 はLi 、Na またはKであり、R1 は前式
(i) と同じ意味である。
【0059】なお上記のような触媒を用いてエチレン・
環状オレフィンランダム共重合体を製造する方法は、本
出願人が提案した特開昭60−168708号公報、特
開昭61−120816号公報、特開昭61−1159
12号公報、特開昭61−115916号公報、特開昭
61−271308号公報、特開昭61−272216
号公報、特開昭62−252406号公報、特開昭62
−252407号公報などに詳細が記載されている。
【0060】[A-2]環状オレフィンの開環重合体また
は開環共重合体 本発明で用いられる環状オレフィンの開環重合体または
開環共重合体は、上記式[I]で表される環状オレフィ
ンから誘導される構成単位からなり、該構成単位は、実
質的に下記式[III]で表される。
【0061】
【化23】
【0062】…[III] ただし上記式[III]において、n、m、q、R1 〜R
18ならびにRa 、Rbは式[I]と同じ意味である。
【0063】本発明で用いられる環状オレフィンの開環
重合体または開環共重合体は、サーマル・メカニカルア
ナライザーで測定した軟化温度(TMA)が通常70℃
以上、好ましくは70〜300℃、さらに好ましくは1
00〜250℃であり、ガラス転移点(Tg)が通常5
0〜250℃、好ましくは70〜230℃である。
【0064】このような開環重合体または開環共重合体
は、前記式[I]で表される環状オレフィンを開環重合
触媒の存在下に、開環重合または開環共重合させること
により製造することができる。
【0065】このような開環重合触媒としては、ルテニ
ウム、ロジウム、オスミウム、インジウム、白金、モリ
ブテンおよびタングステンから選ばれる金属のハロゲン
化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、アルコ
ール類またはスズ化合物などの還元剤とからなる触媒、
あるいはチタン、バナジウム、ジルコニウム、タングス
テンおよびモリブテンから選ばれる金属のハロゲン化物
またはアセチルアセトン化合物と、アルミニウム化合物
とからなる触媒を用いることができる。
【0066】なお本発明で用いられる環状オレフィンの
開環重合体または開環共重合体[A-2]は、本発明の目
的を損なわない範囲で式[I]で表される環状オレフィ
ン以外の他の環状オレフィンから誘導される構成単位を
含有していてもよい。
【0067】このような他の環状オレフィンとしては、
炭素数4以上の単核式環状オレフィンが挙げられ、具体
的には、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテ
ン、シクロノネン、メチルシクロペンテン、メチルシク
ロヘプテン、メチルシクロオクテン、メチルシクロノネ
ン、メチルシクロデセン、エチルシクロペンテン、エチ
ルシクロヘプテン、エチルシクロオクテン、エチルシク
ロノネン、ジメチルシクロヘプテン、ジメチルシクロオ
クテン、ジメチルシクロノネン、ジメチルシクロデセ
ン、ジメチルシクロオクタデセン、シクロデカジエンな
どが挙げられる。
【0068】[A-3]開環重合体または開環共重合体の
水添物 本発明で用いられる水添物[A-3]は、上記開環重合体
または開環共重合体[A-2]の主鎖中の存在する二重結
合が、通常50%以上、好ましくは80%以上、さらに
好ましくは90%以上の割合で水素添加されている。
【0069】本発明で用いられる開環重合体または開環
共重合体の水添物[A-3]において、式[I]で表され
る環状オレフィンから誘導される構成単位は、実質的に
下記式[IV]で表される。
【0070】
【化24】
【0071】…[IV] ただし上記式[IV]において、n、m、q、R1 〜R18
ならびにRa 、Rb は式[I]と同じ意味である。
【0072】本発明で用いられる環状オレフィンの開環
重合体または開環共重合体の水添物[A-3]は、サーマ
ル・メカニカルアナライザーで測定した軟化温度(TM
A)が通常70℃以上、好ましくは70〜300℃、さ
らに好ましくは100〜250℃であり、ガラス転移点
(Tg)が通常50〜250℃、好ましくは70〜23
0℃である。
【0073】このような水添物[A-3]は、上記のよう
な環状オレフィンの開環重合体または開環共重合体[A-
2]を、従来公知の水素添加触媒の存在下に水素還元さ
せることによって得られる。このような水素添加触媒と
しては、オレフィン系化合物を水素添加する際に一般的
に用いられている不均一触媒または均一触媒などの水素
添加触媒が用いられる。具体的には、不均一触媒として
は、ニッケル、パラジウム、白金などの金属、またはこ
れらの金属をたとえばカーボン、シリカ、ケイソウ土、
アルミナ、酸化チタンなどの担体に担持させた固体触媒
が挙げられる。担体型触媒としては、ニッケル/シリ
カ、ニッケル/ケイソウ土、パラジウム/カーボン、パ
ラジウム/シリカ、パラジウム/ケイソウ土、パラジウ
ム/アルミナなどが挙げられる。
【0074】均一触媒としては、周期律表第VIII族金属
を基体とする触媒が挙げられる。たとえば、ナフテン酸
コバルト/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバル
ト/n-ブチルリチウムまたはニッケルアセチルアセトネ
ート/トリエチルアルミニウムなどのニッケル化合物な
どが挙げられる。またコバルト化合物と周期律表第I〜
III 族金属とから形成される有機金属化合物を用いても
よく、さらにロジウム(Rh)化合物を用いてもよい。
【0075】上記のような水素添加触媒を用いる水素添
加反応は、触媒の種類に応じて適宜不均一系または均一
系いずれかの系で行なわれる。水素添加反応は、通常1
〜150気圧の水素圧下に、通常0〜180℃、好まし
くは20〜100℃の温度で行なわれる。
【0076】このような反応条件下における水素添加率
は、水素圧、反応温度、反応時間、触媒濃度等の条件を
適宜設定することにより調整される。本発明で用いられ
る環状オレフィン系重合体[A]は、135℃のデカリ
ン中で測定した極限粘度[η]が、通常0.05〜10
dl/g、好ましくは0.08〜5dl/gである。
【0077】また本発明で用いられる環状オレフィン系
重合体[A]は以下のような物性を有している。密度
が、通常0.86〜1.10g/cm3、好ましくは0.
88〜1.08g/cm3である。
【0078】サーマルメカニカル・アナライザーで測定
される軟化温度(TMA)が、通常−30℃以上、好ま
しくは−20〜320℃、さらに好ましくは−20〜2
70℃である。
【0079】X線回折法によって測定される結晶化度
が、通常0〜10%、好ましくは0〜7%、さらに好ま
しくは0〜5%であって実質的に非晶性である。動的弾
性測定計(DMA)によって測定されるガラス転移温度
(Tg)が、通常−50℃以上、好ましくは−40〜3
00℃、さらに好ましくは−40〜250℃である。
【0080】熱分解温度が、通常350〜420℃、好
ましくは370〜400℃である。さらに曲げ弾性率
が、通常1×104 〜5×104 Kg/cm2 であり、曲げ
強度が、通常300〜1500Kg/cm2 である。
【0081】屈折率(ASTM-D-542により測定)が、通常
1.47〜1.58、好ましくは1.48〜1.56で
ある。霞度(ヘイズ:ASTM-D-1003により測定)が、通常
20%以下、好ましくは10以下である。
【0082】さらに電気的特性としては、ASTM-D-150に
より測定した誘電率(1KHz)が、通常1.5〜3.0、
好ましくは1.9〜2.6であり、誘電正接が、通常9
×10-4〜8×10-5、好ましくは3×10-4〜8×1
-5である。
【0083】本発明では、ハロゲン化反応させる環状オ
レフィン系重合体[A]として、上記のような[A-
1]、[A-2]および[A-3]からなる群から選ばれる樹
脂が用いられ、これらは2種以上組み合わせて用いられ
てもよい。
【0084】[ハロゲン変性環状オレフィン系重合体]
本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン系重合体は、
上記のような環状オレフィン系重合体[A]をハロゲン
化させることによって製造することができる。このよう
なハロゲン変性環状オレフィン系重合体のハロゲン含有
率は、0.5〜70重量%、好ましくは1〜60重量
%、さらに好ましくは5〜50重量%である。
【0085】本発明では、このようなハロゲンは、塩
素、臭素、沃素またはフッ素であってよく、これらの組
み合わせであってもよい。本発明に係るハロゲン変性環
状オレフィン系重合体において、ハロゲン変性環状オレ
フィン系重合体が上記環状オレフィンとエチレンとの共
重合体である場合には、ハロゲンは、環状オレフィンか
ら誘導される構成単位のみならず、エチレンまたは他の
共重合可能なコモノマーから誘導される構成単位にも結
合している。
【0086】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン
系重合体が、上記のようなハロゲン含有率であると、溶
剤に対する溶解性に優れ、耐熱性にも優れるとともに、
脆くなることがない。
【0087】また本発明に係るハロゲン変性環状オレフ
ィン系重合体は、135℃のデカリン中で測定した極限
粘度[η]が0.01〜10dl/g、好ましくは0.0
3〜4dl/gである。密度(ASTM-D-1505 に準拠して測
定される)は、通常0.95〜1.10g/cm3、好ま
しくは0.96〜1.10g/cm3である。
【0088】このような極限粘度[η]のハロゲン変性
環状オレフィン系重合体は、実使用に耐えうる充分な強
度を有するとともに、成形性にも優れている。本発明に
係るハロゲン変性環状オレフィン系重合体は、特に耐熱
接着性などの耐熱性に優れている。すなわち耐熱性指標
であるガラス転移温度あるいは軟化温度が高い。動的弾
性測定計(DMA)により測定されるガラス転移温度
は、通常20〜270℃、好ましくは30〜250℃で
あり、軟化温度(TMA)は、通常40〜300℃、好
ましくは50℃〜270℃である。
【0089】[ハロゲン化反応]このようなハロゲン変
性環状オレフィン系重合体は、前述した環状オレフィン
系重合体[A]とハロゲン分子とを反応させることによ
り製造される。
【0090】本発明では、ハロゲン化反応において、分
子状ハロゲンが用いられるが、具体的には分子状の塩
素、臭素、沃素またはフッ素が用いられる。環状オレフ
ィン系重合体[A]のハロゲン化反応は、環状オレフィ
ン系重合体[A]の少なくとも一部が有機溶媒に溶解し
た状態であるいは水性懸濁状態で、環状オレフィン系重
合体[A]と分子状ハロゲンとを接触させることにより
行われる。
【0091】ハロゲン化反応を有機溶媒中で行う場合に
は、有機溶媒として、四塩化炭素、ベンゼン、塩素化ベ
ンゼン、クロロホルム、テトラクロロエタン、ジクロロ
フルオロメタンなどが用いられる。
【0092】本発明において、環状オレフィン系重合体
のハロゲン化反応を一般的にハロゲン化反応に使用され
ている触媒の存在下に行うと、反応を効率的に行なうこ
とができる。
【0093】このような触媒としては、具体的に、過酸
化ベンゾイル、過酸化ジ-t- ブチルなどの有機過酸化
物、α,α'-アゾビスイソブチルニトリル、アゾシクロ
ヘキセンカルボニトリルなどのアゾビス(シアノアルカ
ン)類、水などが挙げられる。
【0094】またハロゲン化反応は、紫外線、可視光線
を反応系に照射しながら実施してもよい。反応は、通常
30〜150℃、好ましくは50〜120℃の温度で行
なわれる。
【0095】ハロゲン化反応終了後の反応混合物は常法
に従って処理されて、本発明に係るハロゲン化変性環状
オレフィン系重合体が得られる。上記のような反応は、
回分法、連続法または半連続法のいずれの方法でも実施
できる。
【0096】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン
系重合体は、種々の方法を利用して成形体に成形され
る。たとえば単軸押出機、ベント式押出機、二軸スクリ
ュー押出機、コニーダー、プラティフィケーター、ミク
ストルーダー、二軸コニカルスクリュー押出機、遊星ね
じ押出機、歯車型押出機またはスクリューレス押出機な
どを用いて、押し出し成形、射出成形、ブロー成形ある
いは回転成形される。
【0097】なおハロゲン変性環状オレフィン系重合体
を成形加工するに際しては、必要に応じて公知の添加剤
すなわち耐熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、スリップ
剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、合成油、天
然油、無機及び有機の充填剤、染料、顔料などが配合さ
れる。
【0098】ここで使用される耐熱安定剤としては、フ
ェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤およびリン系
酸化防止剤を例示することができる。フェノール系酸化
防止剤としては、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、
ステアリル(3,3-ジメチル-4-ヒドロキシベンジル)チオ
クリコレート、ステアリル-β-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t
ert-ブチルフェノール)プロピオネート、ジステアリル-
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルフォスフェ
ート、2,4,6-トリス(3'5'-ジ-tert-ブチル-4'-ヒドロキ
シベンジルチオ)-1,3,5-トリアジン、ジステアリル(4-
ヒロドキシ-3-メチル-5-tert-ブチルベンジル)マロネー
ト、2,2'-メチレンビス[6-(1- メチルシクロヘキシル)
p-クレゾール]、ビス[3,5- ビス(4-ヒドロキシ-3-ter
t-ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエ
ステル、4,4'-ブチリデンビス(6-tert-ブチル-m-クレゾ
ール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-(5-tert-ブチルフェ
ニル)ブタン、ビス[2-tert- ブチル-4-メチル-6-(2-ヒ
ドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルベンジル)フェニル]
テレフタレート、1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-3-ヒドロ
キシ-4-tert-ブチル)ベンジルイソシアヌレート、1,3,5
-トリス(3,5,-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-
2,4,6-トリメチルベンゼン、テトラキス[メチレン-3-
(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオネ
ート]メタン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒ
ドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス
[(3,5- ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オニルオキシエチル]イソシアヌレート、2-オクチルチ
オ-4,6-ジ(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチル)フェノキ
シ-1,3,5-トリアジンおよび4,4'-チオビス(6-tert-ブチ
ル-m-クレゾールなどのフェノール類;4,4'-ブチリデン
ビス(2-tert-ブチル-5-メチルフェノール)等の炭酸オリ
ゴエステル(たとえば重合度;2,3,4,5,6,7,8,9,10)の
ような多価フェノール類炭酸オリゴエステル類が挙げら
れる。
【0099】硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリルプ
ロピオネート、ジステアリルプロピオネートなどのジア
ルキルプロピオネート、ブチルチオプロピオン酸、オク
チルチオプロピオン酸、ラウリルチオプロピオン酸、ス
テアリルチオプロピオン酸などのアルキルチオプロピオ
ン酸とグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、トリスヒドロキ
シイソシアヌレートなどの多価アルコールとのエステ
ル;具体的にはペンタエリスリトールテトララウリルチ
オプロピオネートなどが挙げられる。
【0100】またリン系酸化防止剤としては、トリオク
チルフォスファイト、トリラウリルフォスファイト、ト
リデシルフォスファイト、オクチル-ジフェニルフォス
ファイト、トリス(2,4,-ジ-tert-ブチルフェニル)フォ
スファイト、トリフェニルフォスファイト、トリス(ブ
トキシエチル)フォスファイト、トリス(ノニルフェニ
ル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトー
ルフォスファイト、テトラ(トリデシル)-1,1,3-トリス
(2-メチル-5-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ブタ
ンジフォスファイト、テトラ(C12〜C13 混合アルキル)-
4,4'-イソプロピリデンフェニルフォスファイト、テト
ラ(トリデシル)-4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert
-ブチルフェノール)ジフォスファイト、トリス(3,5-ジ-
tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルフォスファイト、ト
リス(モノ・ジ混合ノニルフェニル)フォスファイト、水
素化-4,4'-イソプロピリデンジフェニルポリフォスファ
イト、ビス(オクチルフェニル)・ビス[4,4'- ブチリデ
ンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール) ]・1,6-
ヘキサンジオールジフォスファイト、フェニル・4,4'-
イソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトール
ジフォスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)
ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(2,6-ジ-
tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジフェニルフォスファイト、トリス[4,4'- イソプロピ
リデンビス(2-tert-ブチルフェノール) ]フォスファイ
ト、フェニル・ジイソデシルフォスファイト、ジ(ノニ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、
トリス(1,3-ジ-ステアロイルオキシイソプロピル)フォ
スファイト、4,4'-イソプロピリデンビス(2-tert-ブチ
ルフェノール)・ジ(ノニルフェニル)フォスファイト、
9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン
-10-オキサイドおよびテトラキス(2,4-ジ-tert-ブチル
フェニル)-4,4'-ビフェニレンジフォスフォナイトが挙
げられる。
【0101】さらにα、β、γまたはδの各種トコフェ
ロールあるいはこれらの混合物;2-(4-メチル-ペンタ-3
-エニル)-6-ヒドロキシクロマンの2,5-ジメチル置換
体、2,5,8-トリメチル置換体、2,5,7,8-テトラメチル置
換体;2,2,7-トリメチル-5-tert-ブチル-6-ヒドロキシ
クロマン、2,2,5-トリメチル-7-tert-ブチル-6-ヒドロ
キシクロマン、2,2,5-トリメチル-6-tert-ブチル-6-ヒ
ドロキシクロマンおよび2,2-ジメチル-5-tert-ブチル-6
-ヒドロキシクロマン等の6-ヒドロキシクロマン誘導体
なども用いられる。
【0102】光安定剤としては、たとえば2-ヒドロキシ
-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクト
キシベンゾフェノン、2,2'-ジーヒドロキシ-4-メトキシ
ベンゾフェノン、2,4-ジ-ヒドロキシベンゾフェノンな
どのヒドロキシベンゾフェノン類、2-(2'-ヒドロキシ-
3'-tert-ブチル-5'-メチルフェニル-5-クロロベンゾト
リアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-tert-ブチル
フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロ
キシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-
ヒドロキシ-3',5'-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリ
アゾールなどのベンゾトリアゾール類、フェニルサリシ
レート、p-tert-ブチルフェニルサリシレート、2,4-ジ-
tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-
ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート類、2,2'-
チオビス(4-tert-オクチルフェノール)Ni塩、[2,2'-
チオビス(4-tert-オクチルフェノラート) ]-n-ブチル
アミンNi、(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジ
ル)フォスフォン酸モノ-シアノ-β-メチル-β-(p-メト
キシフェニル)アクリル酸メチルなどの置換アクリロニ
トリル類及びN'-2-メチルフェニル-N-2-エトキシ-5-ter
t-ブチルフェニルシュウ酸ジアミド、N-2-エチルフェニ
ル-N'-2-エトキシフェニルシュウ酸ジアミドなどのシュ
ウ酸ジアニリド類、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペ
リジン)セバシエート、ポリ[{(6-(1,1,3,3-テトラメ
チルブチル)イミノ}-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル{4
-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)イミノ}ヘキサメ
チレン]、2-(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-
ピペリジル)エタノールとコハク酸ジメチルとの縮合物
などのヒンダードアミン化合物類が挙げられる。
【0103】滑剤としては、たとえばパラフィンワック
ス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスな
どの脂肪族炭化水素類、カプリン類、ラウリン酸、ステ
アリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸などの高級脂肪酸
類またはこれらの金属塩類すなわちリチウム塩、カルシ
ウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩な
ど、パルミチルアルコール、セチルアルコール、ステア
リルアルコールなどの脂肪族アルコール類、カプロン酸
アミド、カプリル酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリ
ル酸アミド、ミリスチン酸アミドなどの脂肪族アミド
類、脂肪酸とアルコールとのエステル類、フルオロアル
キルカルボン酸またはその金属塩、フルオロアルキルス
ルホン酸金属塩などのフッ素化合物類が挙げられる。
【0104】充填剤としては、ガラス繊維、銀またはア
ルミニウムコートガラス繊維、ステンレス繊維、アルミ
ニウム繊維、チタン酸カリウム繊維、炭素繊維、ケブラ
ー繊維、超高弾性ポリエチレン繊維などの無機または有
機の繊維状充填剤、タルク、炭酸カルシウム、水酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、硫酸マグネシウム、グラ
ファイト、ニッケル粉、銀粉、銅粉、カーボンブラッ
ク、銀コートガラスビーズ、アルミニウムコートガラス
ビーズ、アルミニウムフレーク、ステンレスフレーク、
ニッケルコートグラファイトなどの粉末上、粒状、フレ
ーク上の無機または有機の充填剤などが挙げられる。
【0105】上記のようなハロゲン変性環状オレフィン
系重合体は、その用途に応じて、単独で用いてもよく、
さらにハロゲン変性環状オレフィン系重合体に公知の種
々の樹脂を配合して用いてもよい。
【0106】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン
系重合体は、耐熱性改良剤として用いることもできる。
さらに本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン系重合
体は、種々の樹脂同士の接着剤層として用いることもで
きる。
【0107】以下本発明のハロゲン変性環状オレフィン
系重合体とともに用いることのできる公知の樹脂を例示
する。 (i) 一個または二個の不飽和結合を有する炭化水素か
ら誘導される重合体または共重合体。
【0108】具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリイソブチレン、ポリメチルブテン-1、ポリ4-メ
チルペンテン-1、ポリブテン-1、ポリイソプレン、ポリ
ブタジエン、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン
などの分子内に一個または二個の不飽和結合を有する炭
化水素化合物から合成される重合体、エチレン・プロピ
レン共重合体、プロピレン・ブテン-1共重合体、プロピ
レン・イソブチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共
重合体、エチレン・プロピレン・ジエン(例:ヘキサジ
エン、シクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン)
等の三元共重合体などが挙げられる。なおこれらの重合
体あるいは共重合体中には架橋構造が形成されていても
よい。
【0109】(ii) ハロゲン含有ビニル重合体。具体的
には、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ
化ビニル、ポリクロロブレン、塩素化ゴムなどが挙げら
れる。
【0110】(iii) α,β-不飽和カルボン酸とその誘導
体から誘導される重合体または共重合体。具体的には、
ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリル
アミドおよびポリアクリロニトリルなどの重合体、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(AB
S)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS)、
アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸エステル共重
合体などの共重合体。
【0111】(iv) 不飽和アルコールおよびアミンまた
はそのアシル誘導体、またはアセタールから誘導される
重合体または共重合体。具体的には、ポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ
安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニル、ポリビニルブ
チラール、ポリアリルフタレートおよびポリアリルメラ
ミンなどが挙げられ、さらにたとえばエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体のような前記重合体を構成するモノマーと
共重合可能なコモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0112】(v) エポキシドから誘導される重合体。具
体的には、ポリエチレンオキシド、ビスグリシジルエー
テルから誘導される重合体などが挙げられる。
【0113】(vi) ポリアセタール。具体的には、ポリ
オキシメチレン、ポリオキシエチレン、さらにコモノマ
ーとしてエチレンオキシドを含むようなポリオキシメチ
レンなどが挙げられる。
【0114】(vii) ポリフェニレンオキシド。 (iix) ポリカーボネート。 (ix) ポリスルフォン。
【0115】(x) ポリウレタンおよび尿素樹脂。 (xi) ジアミンおよびジカルボン酸および/またはアミ
ノカルボン酸または対応するラクタムから誘導されるポ
リアミドおよびコポリアミド。
【0116】具体的には、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン11およびナイロン12などが挙げられる。 (xii) アルデヒドとフェノール、尿素またはメラミンと
から誘導される架橋構造を有する重合体。
【0117】具体的には、フェノール・ホルムアルデヒ
ド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホル
ムアルデヒド樹脂などが挙げられる。 (xiiv)アルキド樹脂。
【0118】具体的には、グリセリン・フタル酸樹脂が
挙げられる。 (xiv) 飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコール
とのコポリエステルから誘導され、架橋剤としてビニル
化合物を使用することにより得られる不飽和ポリエステ
ル樹脂、およびこの不飽和ポリエステル樹脂のハロゲン
含有改質樹脂。
【0119】(xv) 天然樹脂。具体的には、セルロー
ス、ゴム、タンパク質あるいはこれらの誘導体(例:酢
酸セルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエ
ーテル)が挙げられる。
【0120】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン
系重合体は、溶融状態で他の樹脂と混合して使用するこ
とができ、さらに溶融状態で接着力を発現させて接着剤
などとして使用することもできる。またこのハロゲン変
性環状オレフィン系重合体に対する良溶媒に溶解して使
用することもできる。さらに水またはこのハロゲン変性
環状オレフィン系重合体に対する貧溶媒(例:アルコー
ル、ケトン、エーテルなど)に分散させて分散液として
使用することもできる。
【0121】また本発明に係るハロゲン変性環状オレフ
ィン系重合体のうち、低分子量のものはワックスとして
使用することが可能である。たとえば極限粘度[η]が
0.1dl/gに満たないものは、所謂ワックスとしての特
性を有しており、従来から使用されているワックスの代
わりに使用することができる。たとえば、各種樹脂への
顔料の分散剤、つや出し剤、カーボンインキ基材、静電
複写用トナー、着色助剤などとして利用することができ
る。なお、このハロゲン化変性重合体は、単独で使用す
ることができるのは勿論、公知のワックス等と混合して
使用することができる。
【0122】また本発明に係るハロゲン変性環状オレフ
ィン系重合体は、屈折率(ASTM-D-542により測定)が通
常1.47〜1.58、好ましくは1.48〜1.56
であり、かつ実質的に非晶性であるため、透明性に優れ
ている。この特性を利用して本発明のハロゲン変性環状
オレフィン系重合体は光学レンズ、光ファイバー等の各
種光学用部材として使用することができる。
【0123】本発明に係るハロゲン変性環状オレフィン
系重合体は、上記のような用途の他にも、たとえば接着
剤用あるいは塗料用原料、絶縁性コート剤、誘電性塗
料、コンデンサー、電子写真用トナー、レーザープリン
ター用トナー、表示素子用封止剤、IC用封止剤および
金属・セラミックスの鏡面保護コート剤なドとして使用
することができる。
【0124】
【発明の効果】本発明に係る新規なハロゲン変性環状オ
レフィン系重合体は、従来公知のハロゲン変性ポリオレ
フィンに比べて耐熱性に優れている。
【0125】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されるものではな
い。
【0126】表1に以下の実施例で用いた環状オレフィ
ンを示す。
【0127】
【表1】
【0128】
【実施例1】エチレンとテトラシクロ[4,4,0,12.5,17.
10]-3-ドデセン(以下TCD−3と略す)とを、反応
溶媒として四塩化炭素中で、VO(OC2 5 )Cl2
およびAl(C2 5 1.5 Cl1.5 の存在下に共重合
させて環状オレフィン系共重合体(エチレン含量:58
mol%)を得た。このようにして得られた環状オレフ
ィン系共重合体を四塩化炭素500mlあたり40gの量
で、窒素雰囲気下70℃で溶解させた。次いで得られた
溶液に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート
0.05gを加えた。光照射下、塩素ガス57.8gを
4時間かけて、ポリマー溶液中に吹き込んで環状オレフ
ィン系重合体のハロゲン化反応を行った。
【0129】反応終了後に反応溶液を室温まで冷却した
後、この反応溶液を大量のメタノール中に投入してポリ
マーを析出させた。析出したポリマーを濾過し、さらに
メタノールで繰り返し洗浄し、65℃で一昼夜減圧乾燥
してハロゲン変性環状オレフィン系重合体を得た。
【0130】このハロゲン変性環状オレフィン系重合体
について元素分析を行って塩素含量を測定したところ、
塩素含量は28.7重量%であった。またこのハロゲン
変性環状オレフィン系重合体は、135℃のデカリン中
で測定した極限粘度[η]が0.28dl/gであった。
さらにこのハロゲン変性環状オレフィン系重合体は、デ
ュポン社製Dynamic Mechanical Analyzer (DMA)で
測定したガラス転移温度(Tg)が150℃であり、軟
化温度(TMA)が170℃であった。
【0131】反応条件および得られたハロゲン変性重合
体の特性を表2に示す。このハロゲン変性環状オレフィ
ン系重合体を一台の押出機で溶融して、三層複合T−ダ
イシート成形用ダイに供給した。別途エチレン/環状オ
レフィン共重合体(エチレン/TCD−3共重合体、エ
チレン含量65%、極限粘度[η]0.38dl/g)
およびポリ塩化ビニリデン(Dow Chemical Co.製、商品
名SARANX05253-16)を、各々別々の押出機により溶融
し、外層がエチレン/環状オレフィン共重合体層(20
0μm)、中間層がハロゲン変性環状オレフィン系重合
体(20μm)、内層がポリ塩化ビニリデン層(200
μm)からなる三層積層シートを作成した。
【0132】この三層積層シートから幅10mmの試験片
を切取り、塩化ビニリデンとハロゲン変性重合体の層間
接着強度を測定した。この場合、測定雰囲気温度とし
て、23℃のほか80℃の温度でも接着強度の測定を行
った。結果を表3に示す。
【0133】
【実施例2〜4】実施例1の塩素化条件および実施例1
で用いた環状オレフィン単量体を表2に示す条件および
環状オレフィン単量体に代えた以外は実施例1と同様に
して三層積層シートを作成した。
【0134】この三層積層シートについて、各温度で測
定した接着強度を表3に示す。
【0135】
【実施例5】実施例1で用いた環状オレフィン系共重合
体に代えて水素化開環重合体(単量体としてTCD−3
およびNBを用いてWCl6 およびテトラフェニルスズ
の存在下に開環重合させた環状オレフィン開環重合体
を、Pdをシリカに1.8重量%の割合で担持した水素
添加触媒の存在下に水素を用いて水素化した開環重合体
の水添物、水素添加率 98%)を用いた以外は、実施
例1と同様にして三層積層シートを作成した。
【0136】この三層積層シートについて各温度で測定
した接着強度を表3に示す。
【0137】
【実施例6〜8】実施例5の塩素化条件および実施例5
で用いた環状オレフィン単量体の代わりに表2に示す条
件および環状オレフィン単量体に代えた以外は、実施例
1と同様にして三層積層シートを作成した。
【0138】この三層積層シートについて各温度で測定
した接着強度を表3に示した。
【0139】
【比較例1〜2】実施例1で用いた塩素化環状オレフィ
ン系共重合体に代えて塩素化エチレン/プロピレン共重
合体(エチレン含量80mol%、[η]1.3dl/g、
結晶化度15%、塩素化後の塩素含量5および20重量
%)を用いた以外は、実施例1と同様にして三層積層シ
ートを作成した。
【0140】この三層積層シートについて各温度で測定
した接着強度を表3に示す。
【0141】
【表2】
【0142】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i) 下記[A-1]、[A-2]および[A-3]からなる群か
    ら選ばれる環状オレフィン系重合体[A]のハロゲン化
    物であって、 (ii)ハロゲン含有率が0.5〜70重量%であり、 (iii) 135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]
    が0.01〜10dl/gであることを特徴とするハロゲ
    ン変性環状オレフィン系重合体: [A-1]エチレンと下記一般式[I]で表される環状オ
    レフィンとを共重合させて得られるエチレン・環状オレ
    フィンランダム共重合体、 【化1】 …[I] (ただし上記式[I]において、nは0または1であ
    り、mは0または正の整数であり、qは0または1であ
    り、R1 〜R18ならびにRa およびRb は、それぞれ独
    立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりな
    る群から選ばれる原子または基を表し、R15〜R18は、
    互いに結合して単環または多環を形成していてもよく、
    かつ該単環または多環の基が二重結合を有していてもよ
    く、またR15〜R16とで、またはR17とR18とでアルキ
    リデン基を形成していてもよい。)、 [A-2]上記式[I]で表される環状オレフィンの開環
    重合体または開環共重合体、および [A-3]上記式[I]で表される環状オレフィンの開環
    重合体または開環共重合体[A-2]の水添物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2292699A4 (en) * 2008-06-17 2011-07-27 Mitsui Chemicals Inc RESIN COMPOSITION CONTAINING OLEFIN-BASED POLYMER WAX

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2292699A4 (en) * 2008-06-17 2011-07-27 Mitsui Chemicals Inc RESIN COMPOSITION CONTAINING OLEFIN-BASED POLYMER WAX
US8354470B2 (en) 2008-06-17 2013-01-15 Mitsui Chemicals, Inc. Olefin polymer wax-containing resin composition

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