JPH05301687A - エレベータ調速機のロープ伸縮補正装置 - Google Patents

エレベータ調速機のロープ伸縮補正装置

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JPH05301687A
JPH05301687A JP10763192A JP10763192A JPH05301687A JP H05301687 A JPH05301687 A JP H05301687A JP 10763192 A JP10763192 A JP 10763192A JP 10763192 A JP10763192 A JP 10763192A JP H05301687 A JPH05301687 A JP H05301687A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 調速機ロープの伸縮補正を自動的に行なえ、
エレベータの安全性を向上したエレベータ調速機のロー
プ伸縮補正装置を提供する。 【構成】 張り車2部分に高さ位置を検出する検出スイ
ッチ12〜15を設け、調速機ロープ3の伸縮に対応し
て、エレベータ制御盤18により、エレベータを休止状
態とし、昇降調整機17により調速機1を昇降調整し
て、調速機ロープ3の伸縮を補正する。 【効果】 調速機ロープの伸縮補正作業が安全で、効率
的である。短期的な調速機ロープの伸縮にも対応でき、
高行程の場合でも、クリアランスを小さくして省スペー
ス化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレベータ調速機のロー
プ伸縮補正装置に関するものであり、特に、昇降体とし
てのかごまたは釣合錘の過速度を検出する調速機におけ
る調速機ロープの伸縮に対応して、調速機の高さ位置を
昇降調整する装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のエレベータ調速機のロー
プ伸縮補正装置として、実公平2−31492号公報に
掲載の技術を挙げることができる。図6は従来のエレベ
ータ調速機のロープ伸縮補正装置を示す側面図である。
【0003】図において、1は機械室に配置された調速
機、2は昇降路底部のピット内に配置された張り車であ
る。3は調速機1及び張り車2間に張設された調速機ロ
ープであって、張り車2により適当な張力を付与されて
いる。4は調速機ロープ3に連結された昇降体としての
かご、5は張り車用おもりと一体とされ、張り車2を収
納するケース、6はケース5の四隅に固定されたガイ
ド、7はガイド6を上下方向に案内するレール、8は昇
降路に固定されてレール7を支持するブラケットであ
る。9は機械室の床、10は調速機1と機械室の床9と
の間に挿入される調速機1の高さ位置調整用の調整台で
ある。なお、図中、RBは、ケース5とピット面のクリ
アランスを示す。
【0004】次に、上記のように構成された従来のエレ
ベータ調速機のロープ伸縮補正装置の動作を説明する。
調速機1及び張り車2間に張設された調速機ロープ3
は、常に、張り車2により張力が付与されているため、
経年的に延びが発生する。したがって、保守作業者は、
エレベータ点検時に、ケース5とピット面とのクリアラ
ンスRBが適正値の範囲内にあるか否かを確認する。そ
して、クリアランスRBが適正値の範囲外となり、張り
車2の高さ位置の調整が必要になると、保守作業者は、
調整台10を適当な高さのものに取り替えたり、追加挿
入したりすることにより、調速機1の高さ位置を調整す
る。これにより、調速機ロープ3を介して、張り車2及
びケース5の高さ位置が調整され、クリアランスRBが
適正な値に調整される。
【0005】なお、実開昭62−13975号公報は、
調速機ロープの伸びを検出して、ランプにより表示する
装置を開示しているが、この装置は、調速機ロープを切
詰めることにより調速機ロープの伸びを補正するもので
あり、調速機ロープの補正のための特別な構成は採用し
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータ調速
機のロープ伸縮補正装置は、上記のように構成されてい
るから、調速機ロープ3が長く、その伸びが大きい高行
程エレベータにおいては、張り車2とピット面のクリア
ランスRBが適正値の範囲内にあるか否かを確認するた
めに、頻繁にエレベータ点検を実施する必要があり面倒
である。また、この面倒を回避するために、張り車2と
ピット面のクリアランスRBを大きくすると、張り車2
の設置スペースが大きく必要となる。そして、調速機ロ
ープ3は、温湿度の変化等によっても伸縮するため、短
期間または短時間に発生する温湿度等の環境条件の変動
等による調速機ロープ3の頻繁な伸縮には対応できな
い。更に、作業者による調整台10の取り替えは、調整
台10が重量物であることから、効率が悪く、作業者が
怪我等をする可能性がある。
【0007】そこで、本発明は、調速機ロープの伸縮に
対する保守点検作業を不要とし、エレベータが高行程の
場合、張り車の設置スペースが小さい場合、または調速
機ロープが短期間に伸縮する場合でも、効率的、かつ、
安全に、調速機ロープの伸縮を補正できるエレベータ調
速機のロープ伸縮補正装置の提供を課題とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
エレベータ調速機のロープ伸縮補正装置は、調速機の高
さ位置を昇降調整可能な昇降調整手段と、張り車の高さ
位置が所定範囲を超えて変動した場合に検出信号を出力
する検出手段とを具備するエレベータ調速機のロープ伸
縮補正装置において、制御手段により、前記検出手段か
らの検出信号に応答して、エレベータを一般呼びに応答
する運転終了後に休止状態とした後、前記昇降調整手段
を制御して前記調速機の高さ位置を自動的に昇降調整
し、調速機ロープを介して前記張り車の高さ位置を前記
所定範囲内に復帰するものである。
【0009】請求項2の発明にかかるエレベータ調速機
のロープ伸縮補正装置は、調速機の高さ位置を昇降調整
可能な昇降調整手段と、張り車の高さ位置が所定範囲を
超えて変動した場合に検出信号を出力する検出手段とを
具備するエレベータ調速機のロープ伸縮補正装置におい
て、制御手段により、前記検出手段からの検出信号に応
答して、所定時間経過後に、前記情報伝達手段を動作さ
せてエレベータ休止の旨の情報を乗客に伝達するととも
に、エレベータのかごを最寄りの階に停止してエレベー
タを休止状態とした後、前記張り車の高さ位置を前記所
定範囲内に復帰するよう、前記昇降調整手段を制御して
前記調速機の高さ位置を自動的に昇降調整するものであ
る。
【0010】
【作用】請求項1の発明においては、検出手段が、張り
車の高さ位置の変動から調速機ロープの伸縮を自動的に
検出し、制御手段が、検出手段からの検出信号に応じ
て、調速機ロープの伸縮に逐一対応して、エレベータを
運転停止した後、昇降調整手段により調速機を自動的に
昇降調整し、調速機ロープを介して、張り車の高さ位置
を自動的に昇降調整する。
【0011】請求項2の発明においては、検出手段が、
張り車の高さ位置の変動から調速機ロープの伸縮を自動
的に検出し、制御手段が、検出手段からの検出信号に応
じて、調速機ロープの伸縮に逐一対応して、エレベータ
を運転停止した後、昇降調整手段により調速機を自動的
に昇降調整し、調速機ロープを介して、張り車の高さ位
置を自動的に昇降調整する。このとき、乗客による一般
呼びが連続し、エレベータを運転停止できない場合で
も、所定時間経過後は、かごを最寄りの階に停止して、
エレベータを強制的に運転停止させる。一方、乗客には
エレベータが休止される旨の情報が与えられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は本
発明の一実施例のエレベータ調速機のロープ伸縮補正装
置の全体構成を示す側面図である。図2は一実施例のエ
レベータ調速機のロープ伸縮補正装置が具体化されるエ
レベータのかご室内の斜視図である。図3は一実施例の
エレベータ調速機のロープ伸縮補正装置の表示画面の拡
大正面図である。なお、図中、従来例と同一符号及び同
一記号は、従来例の構成部分と同一または相当部分を示
すものであるから、ここでは、重複する説明を省略す
る。
【0013】図1において、11はケース5の上下方向
に沿って所定高さ範囲にわたって延設固定された平板状
のカムであって、中央部に垂直面を、上下両端部に傾斜
面を有している。12は下方補正検出スイッチ、13は
下方行過検出スイッチ、14は上方補正検出スイッチ、
15は上方行過検出スイッチである。16は検出手段と
しての各検出スイッチ12〜15を、カム11の垂直面
に対向するよう、上下に所定間隔ずつ離間して順に配置
固定する支持具であって、昇降路に固定されている。前
記カム11の上端部の傾斜面から下方補正検出スイッチ
12までの距離、及び前記カム11の下端部の傾斜面か
ら上方補正検出スイッチ14までの距離は、それぞれ所
定値に初期設定され、張り車2の上下への移動許容範囲
とされている。17は調速機1を昇降する昇降調整手段
としての昇降調整機、18はエレベータの制御手段とし
てのエレベータ制御盤、19はエレベータ制御盤18及
び昇降調整機17間を電気的に接続する伝送線、20は
各検出スイッチ12〜15及びエレベータ制御盤18間
を電気的に接続する信号線である。
【0014】各検出スイッチ12〜15は、カム11の
垂直面上に位置する間は、カム11によりオフ状態に維
持される。また、下方補正検出スイッチ12及び下方行
過検出スイッチ13は、張り車2が下降してカム11の
上端部の傾斜面に位置されるとオン動作され、信号線2
0を介してエレベータ制御盤18に検出信号を出力す
る。一方、上方補正検出スイッチ14及び上方行過検出
スイッチ15は、張り車2が上昇してカム11の下端部
の傾斜面に位置されるとオン動作され、信号線20を介
してエレベータ制御盤18に検出信号を出力するように
なっている。なお、前記昇降調整機17は、電動機等の
回動手段により送り螺子を回動して調速機1を昇降する
よう構成されているが、これを油圧駆動等の他の駆動手
段により昇降するようにしてもよい。
【0015】図2において、21はかご室内の前壁、2
2は前壁21の右側に配設されたかご操作盤、23はか
ごの扉、24はかごの扉23の上方の前壁21に設置さ
れた情報伝達手段としての表示画面である。前記表示画
面24は、前記エレベータ制御盤18に電気的に接続さ
れ、図3に示すように、エレベータ制御盤18からの指
令に対応して所定の情報を表示して、かご内の乗客に伝
達するようになっている。
【0016】次に、上記のように構成された本実施例の
エレベータ調速機のロープ伸縮補正装置の動作を図4及
び図5に従って説明する。図4及び図5は本発明の一実
施例のエレベータ調速機のロープ伸縮補正装置の動作を
示すフローチャートである。図において、エレベータ制
御盤18は、通常は、ステップS31でエレベータに一
般呼びに応答して平常運転を行なわせている。ここで、
調速機ロープ3が、収縮、或いは伸張して、張り車2が
上下に移動すると、カム11が張り車2に追随して上下
に移動する。そして、カム11が所定範囲を超えて下方
または上方に移動すると、下方補正検出スイッチ12及
び下方行過検出スイッチ13、または、上方補正検出ス
イッチ14及び上方行過検出スイッチ15が、カム11
の傾斜面に至ったところで、順にオン動作する。この場
合において、調速機ロープ3が異常かつ急激に伸張また
は収縮すると、下方補正検出スイッチ12または上方補
正検出スイッチ14がオン動作するとほぼ同時に、下方
行過検出スイッチ13または上方行過検出スイッチ15
がオン動作する。
【0017】一方、エレベータ制御盤18は、ステップ
S32で下方行過検出スイッチ13または上方行過検出
スイッチ15が動作したか否かを判定している。したが
って、エレベータ制御盤18は、下方行過検出スイッチ
13または上方行過検出スイッチ15からの検出信号に
より、ステップS32で下方行過検出スイッチ13また
は上方行過検出スイッチ15がオン動作したと判定する
と、そのまま平常運転を継続することは安全性等の見地
から妥当でないので、ステップS33でエレベータを非
常停止させ、ステップS34で保守会社またはモニター
ルームへその旨を通報する。
【0018】調速機ロープ3に切断等の異常がない限り
は、調速機ロープ3の伸縮は徐々に進行するため、上方
行過検出スイッチ13及び下方行過検出スイッチ15が
動作するよりかなり前に、下方補正検出スイッチ12ま
たは上方補正検出スイッチ14のみが動作する。したが
って、エレベータ制御盤18は、通常は、ステップS3
5で、下方補正検出スイッチ12または上方補正検出ス
イッチ14からの信号により、下方補正検出スイッチ1
2または上方補正検出スイッチ14が動作したか否かを
判定している。そして、各検出スイッチ12〜15が動
作していない場合には、エレベータ制御盤18は、ステ
ップS31に戻り、エレベータに平常運転を継続させ
る。一方、エレベータ制御盤18は、ステップS35で
下方補正検出スイッチ12または上方補正検出スイッチ
14がオン動作したと判定すると、ステップS36でエ
レベータが一般呼びに応答して使用中であるか否かの判
定を行なう。
【0019】ステップS36でエレベータが一般呼びに
応答しておらず、不使用状態にあるときは、エレベータ
制御盤18は、ステップS37でエレベータを運転停止
して休止状態にする。そして、エレベータ制御盤18
は、ステップS38において、ステップS32で動作し
たのは下方補正検出スイッチ12であるか、或いは上方
補正検出スイッチ14であるかを判定する。即ち、エレ
ベータ制御盤18は、ステップS38で、オン動作した
のが下方補正検出スイッチ12であると判定した場合に
は、ステップS39で昇降調整機17へ上昇運転の指令
を出し、ステップS40で昇降調整機17により調速機
1を所定高さ、即ち、張り車2の下降分に対応する高さ
上昇させた後、その上昇動作を完了させる。一方、エレ
ベータ制御盤18は、ステップS38で、オン動作した
のが下方補正検出スイッチ12ではなく、上方補正検出
スイッチ14であると判定した場合には、ステップS4
1で昇降調整機17へ下降運転の指令を出す。そして、
エレベータ制御盤18は、ステップS42で昇降調整機
17により調速機1を所定高さ、即ち、張り車2の上昇
分に対応する高さ下降させた後、その下降動作を完了さ
せる。ステップS40またはステップS42の動作完了
後、エレベータ制御盤18は、張り車2の高さ位置が適
正に補正され、所定範囲内に復帰されたか否かを確認す
るため、再度ステップS32へ戻り、その高さ位置が適
正に補正されている場合、ステップS31でエレベータ
を平常運転に復帰させる。
【0020】一方、ステップS36でエレベータが一般
乗客により使用中であった場合には、エレベータ制御盤
18は、ステップS43でその一般呼びに応答してエレ
ベータにサービス運転を行なわせる。その後、エレベー
タ制御盤18は、ステップS44でエレベータが一般呼
びのサービス運転を完了したかどうかの判定を実施し、
サービス運転を完了していれば、ステップS37へ進
み、上記したように、昇降調整機17による調速機1の
昇降運転を実施する。一般呼びが連続する等して、エレ
ベータのサービス運転が完了しない場合、エレベータ制
御盤18は、ステップS45で下方補正検出スイッチ1
2または上方補正検出スイッチ14のオン動作後の経過
時間を計測して、その経過時間が所定時間内であるか否
かを判定する。経過時間が所定時間内であれば、エレベ
ータ制御盤18は、ステップS43に戻り、一般呼びに
対するサービス運転を継続する指令を出す。経過時間が
所定時間を超えた場合は、エレベータ制御盤18は、ス
テップS46で最寄りの一般呼びサービス階にかごを停
止させる。その後、エレベータ制御盤18は、ステップ
S47で全ての一般呼びをキャンセルし、ステップS4
8でかご内の表示画面24に図3に示す内容の情報を表
示させる。そして、エレベータ制御盤18は、乗客がか
ごから降り、かごの扉23が閉成されたことを戸閉装置
からの信号により確認した後、ステップS37へと進
み、上記した以降の動作を実施する。
【0021】このように、上記実施例のエレベータ調速
機のロープ伸縮補正装置は、調速機1の高さ位置を昇降
調整機17により昇降調整可能とし、張り車2の高さ方
向に沿って、中央部に垂直面を、上下両端部に傾斜面を
有するカム11を延設し、前記カム11の垂直面に対向
するよう、下方補正検出スイッチ12、下方行過検出ス
イッチ13、上方行過検出スイッチ15、及び上方補正
検出スイッチ14を上方から下方に所定間隔ずつ離間し
て順に配置固定し、前記カム11の上端部の傾斜面から
下方補正検出スイッチ12までの距離、及び前記カム1
1の下端部の傾斜面から上方補正検出スイッチ14まで
の距離を、それぞれ所定値に初期設定して、張り車2の
上下への移動許容範囲とし、前記昇降調整機17及び前
記各検出スイッチ12,13,14,15をエレベータ
制御盤18に電気的に接続することにより、張り車2の
高さ位置が移動許容範囲を超えて変動し、前記下方補正
検出スイッチ12または上方補正検出スイッチ14がオ
ン動作された場合、前記エレベータ制御盤18により、
そのときにエレベータが不使用状態のときは、即座にエ
レベータを運転停止し、エレベータが使用中のときは、
最終の一般呼びに応答するサービス運転終了後にエレベ
ータを運転停止して、前記張り車2の高さ位置を前記移
動許容範囲内に復帰するよう、前記昇降調整機17を制
御して前記調速機1の高さ位置を自動的に昇降調整する
ものである。
【0022】また、一般呼びが連続し、エレベータの運
転が完了しないときは、所定時間経過後に、かごを最寄
りのサービス階に停止させて全ての一般呼びをキャンセ
ルし、かご室内の表示画面24にエレベータ休止の旨の
情報を表示して、乗客をかごから降ろしてかごの扉23
を閉成した後、エレベータを運転停止して、前記昇降調
整機17により前記調速機1の高さ位置を自動的に昇降
調整し、前記張り車2の高さ位置を前記移動許容範囲内
に復帰するものである。そして、前記下方行過検出スイ
ッチ13及び上方行過検出スイッチ15がオン動作され
た場合は、エレベータ制御盤18により、エレベータを
非常停止させ、保守会社またはモニタールームに通報す
るものである。
【0023】したがって、上記実施例は、通常時は、補
正検出スイッチ12,14のいずれかが、張り車2の高
さ位置の変動から調速機ロープ3の伸縮を自動的に検出
し、エレベータ制御盤18が、オン動作した補正検出ス
イッチ12,14からの検出信号に逐一対応して、エレ
ベータを運転停止した後、昇降調整機17により調速機
1を自動的に昇降調整し、調速機ロープ3を介して、張
り車2の高さ位置を自動的に昇降調整する。その結果、
保守作業者による張り車2とピット面とのクリアランス
RBの保守点検作業が不要となる。また、昇降路内の温
湿度等の変化により、短時間に調速機ロープ3が伸縮す
る場合にも、その伸縮に逐一対応した補正が可能とな
る。そして、調速機ロープ3の伸び量が大きい高行程の
エレベータにおいても、張り車2とピット面とのクリア
ランスRBを保守点検する必要がなく、かつ、クリアラ
ンスRBを必要最小限として、張り車2部分のスペース
を小さくできる。更に、昇降調整機17により調速機1
の昇降調整を行ない、保守作業者がその調整を行なう必
要はないため、作業効率が高まり、作業の安全性が確保
できる。
【0024】また、連続して一般呼びが生じる使用頻度
の高いエレベータにおいても、所定時間経過後には、エ
レベータを強制的に運転停止して、昇降調整機17によ
る調速機1の昇降調整を行なうため、調速機ロープ3が
所定外に伸縮したままエレベータの運転が長時間継続さ
れることはなく、調速機ロープ3の伸縮に対し、迅速に
その補正を行なって、張り車2の高さ位置を移動許容範
囲内に復帰することができ、エレベータの安全性を一層
高めることができる。そして、エレベータを運転停止す
る前には、かご内の乗客にその旨の情報を与えて、乗客
をかごから降ろすようにするため、かご内に乗客がいる
状態で、調速機1の昇降調整を行なうことを防止でき
る。その結果、かご内の乗客に不安を与えることもな
く、乗客の安全を一層確保することができる。
【0025】更に、調速機ロープ3が異常に伸縮した場
合は、行過検出スイッチ13,15が、調速機ロープ3
の伸縮を自動的に検出し、エレベータ制御盤18が、行
過検出スイッチ13,15からの検出信号に応じて、エ
レベータを非常停止した後、保守会社またはモニタール
ームへ通報するため、非常停止機能が不十分なままエレ
ベータの運転が継続されるような事態を防止することが
でき、エレベータの安全性を一層向上することができ
る。
【0026】ところで、上記実施例のエレベータ制御盤
18は、一般呼びが連続し、エレベータの運転が完了し
ない場合に、その運転を強制的に停止させるよう構成さ
れているが、本発明を実施する場合には、これに限定さ
れるものではなく、装置としての安全性を損なわない範
囲において、調速機ロープ3の伸縮に対応してその補正
を逐一行なう制御手段として機能するものであればよ
い。例えば、使用頻度が高くなく、一般呼びがとぎれる
ことなく連続するような状態が発生しないようなエレベ
ータにおいては、かかる構成を省略し、最終の一般呼び
に対応するサービス運転終了後にエレベータを運転停止
する構成のみとしてもよい。
【0027】また、上記実施例では、エレベータを強制
的に運転停止する前に、かご室内の乗客に対し、表示画
面24を介してエレベータ休止の旨のメッセージを知ら
せたが、かご内の乗客をかごから降ろすべく、休止の旨
の情報を知らせる情報伝達手段として機能するものであ
ればよく、これを、例えば、スピーカ等からの音声によ
りかご休止の旨の情報を知らせたり、「かご休止」の表
示板等の表示手段の近傍に配置した表示灯を点灯または
点滅させることにより、かご休止の旨の情報を知らせる
構成としてもよい。また、かご室内のみならず、乗場に
も同様の内容の情報を流す構成とすると、乗場の乗客
が、休止されるかご内に誤って乗込んだり、或いは、無
用な一般呼びをするといった不都合を防止できる。更
に、補正検出スイッチ12,14がオン動作した段階
(ステップS35)において、乗場にかかる内容の情報
を流し、休止されるエレベータを特定するように構成し
た場合は、乗客が連続して一般呼びを行なうことによ
り、ステップS45〜S48の動作を行なうことを防止
することができ、より作業効率を高めることができる点
で効果的である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明のエレベ
ータ調速機のロープ伸縮補正装置は、調速機の高さ位置
を昇降調整可能な昇降調整手段と、張り車の高さ位置が
所定範囲を超えて変動した場合に検出信号を出力する検
出手段とを具備するエレベータ調速機のロープ伸縮補正
装置において、制御手段により、前記検出手段からの検
出信号に応答して、エレベータを一般呼びに応答する運
転終了後に休止状態とした後、前記昇降調整手段を制御
して前記調速機の高さ位置を自動的に昇降調整し、調速
機ロープを介して前記張り車の高さ位置を前記所定範囲
内に復帰するものである。したがって、検出手段が、張
り車の高さ位置の変動から調速機ロープの伸縮を自動的
に検出し、制御手段が、検出手段からの検出信号に応じ
て、調速機ロープの伸縮に逐一対応して、エレベータを
運転停止した後、昇降調整手段により調速機を自動的に
昇降調整し、調速機ロープを介して、張り車の高さ位置
を自動的に昇降調整する。その結果、張り車とピット面
とのクリアランスの保守点検作業が不要となる。また、
制御手段が調速機ロープの伸縮に逐一対応するため、短
時間に調速機ロープが伸縮する場合にも、その補正が可
能となる。そして、調速機ロープの伸び量が大きい高行
程のエレベータにおいても、張り車とピット面とのクリ
アランスを保守点検する必要がなく、かつ、クリアラン
スを必要最小限として、張り車部分のスペースを小さく
できる。
【0029】請求項2の発明のエレベータ調速機のロー
プ伸縮補正装置は、調速機の高さ位置を昇降調整可能な
昇降調整手段と、張り車の高さ位置が所定範囲を超えて
変動した場合に検出信号を出力する検出手段とを具備す
るエレベータ調速機のロープ伸縮補正装置において、制
御手段により、前記検出手段からの検出信号に応答し
て、所定時間経過後に、前記情報伝達手段を動作させて
エレベータ休止の旨の情報を乗客に伝達するとともに、
エレベータのかごを最寄りの階に停止してエレベータを
休止状態とした後、前記張り車の高さ位置を前記所定範
囲内に復帰するよう、前記昇降調整手段を制御して前記
調速機の高さ位置を自動的に昇降調整するものである。
したがって、検出手段が、張り車の高さ位置の変動から
調速機ロープの伸縮を自動的に検出し、制御手段が、検
出手段からの検出信号に応じて、調速機ロープの伸縮に
逐一対応して、エレベータを運転停止した後、昇降調整
手段により調速機を自動的に昇降調整し、調速機ロープ
を介して、張り車の高さ位置を自動的に昇降調整する。
このとき、乗客による一般呼びが連続し、エレベータを
運転停止できない場合でも、所定時間経過後は、かごを
最寄りの階に停止して、エレベータを強制的に運転停止
させる。その結果、調速機ロープが所定外に伸縮したま
まエレベータの運転が長時間継続されることはなく、迅
速にその補正を行なうことができる。また、乗客にはエ
レベータが休止される旨の情報が与えられるため、かご
内の乗客に不安を与えたり、乗場の乗客が無用な一般呼
びをするといった不都合が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例のエレベータ調速機の
ロープ伸縮補正装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】図2は本発明の一実施例のエレベータ調速機の
ロープ伸縮補正装置が具体化されるエレベータのかご室
内の斜視図である。
【図3】図3は本発明の一実施例のエレベータ調速機の
ロープ伸縮補正装置の表示画面の拡大正面図である。
【図4】図4は本発明の一実施例のエレベータ調速機の
ロープ伸縮補正装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】図5は本発明の一実施例のエレベータ調速機の
ロープ伸縮補正装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図6】図6は従来のエレベータ調速機のロープ伸縮補
正装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 調速機 2 張り車 3 調速機ロープ 4 かご(昇降体) 12 下方補正検出スイッチ(検出手段) 13 下方行過検出スイッチ(検出手段) 14 上方補正検出スイッチ(検出手段) 15 上方行過検出スイッチ(検出手段) 17 昇降調整機(昇降調整手段) 18 エレベータ制御盤(制御手段) 24 表示画面(情報伝達手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降体の過速度を検出する調速機と、 前記調速機の下方に対応して設けられた張り車と、 前記調速機及び前記張り車間に張設された調速機ロープ
    と、 前記調速機の高さ位置を昇降調整可能な昇降調整手段
    と、 前記張り車の高さ位置が所定範囲を超えて変動した場合
    に検出信号を出力する検出手段と、 前記検出手段からの検出信号に応答して、エレベータを
    一般呼びに応答する運転終了後に休止状態とした後、前
    記張り車の高さ位置を前記所定範囲内に復帰するよう、
    前記昇降調整手段を制御して前記調速機の高さ位置を自
    動的に昇降調整する制御手段とを具備することを特徴と
    するエレベータ調速機のロープ伸縮補正装置。
  2. 【請求項2】 昇降体の過速度を検出する調速機と、 前記調速機の下方に対応して設けられた張り車と、 前記調速機及び前記張り車間に張設された調速機ロープ
    と、 前記調速機の高さ位置を昇降調整可能な昇降調整手段
    と、 前記張り車の高さ位置が所定範囲を超えて変動した場合
    に検出信号を出力する検出手段と、 エレベータを休止する旨の情報を乗客に伝達する情報伝
    達手段と、 前記検出手段からの検出信号に応答して、所定時間経過
    後に、前記情報伝達手段を動作させてエレベータ休止の
    旨の情報を乗客に伝達するとともに、エレベータのかご
    を最寄りの階に停止してエレベータを休止状態とした
    後、前記張り車の高さ位置を前記所定範囲内に復帰する
    よう、前記昇降調整手段を制御して前記調速機の高さ位
    置を自動的に昇降調整する制御手段とを具備することを
    特徴とするエレベータ調速機のロープ伸縮補正装置。
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