JPH07315717A - コンペンシーブ装置の安全装置 - Google Patents

コンペンシーブ装置の安全装置

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JPH07315717A
JPH07315717A JP11657994A JP11657994A JPH07315717A JP H07315717 A JPH07315717 A JP H07315717A JP 11657994 A JP11657994 A JP 11657994A JP 11657994 A JP11657994 A JP 11657994A JP H07315717 A JPH07315717 A JP H07315717A
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JP
Japan
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compensating
pedestal
sheave
safety device
guide
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Application number
JP11657994A
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English (en)
Inventor
Satoru Murayama
悟 村山
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Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Publication date
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  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 主ロープやコンペンロープの初期伸びにも拘
らず、コンペンシーブ装置の安全装置を長期間確実に作
動させて、安全装置の点検を頻繁に行う手間を省く。 【構成】 コンペンシーブ12の上下移動を案内するガ
イド14に相対移動可能に設けられた作動スイッチ17
を、コンペンシーブ12とともに上下移動するカム16
上で移動させ、作動スイッチ17のカム16からの脱落
によりコンペンシーブ12の過度の上下移動を検知して
コンペンシーブ装置10の異常を判断する。コンペンシ
ーブ12およびガイド14間に設けられた追随機構18
が、コンペンシーブ12の下降に追随して作動スイッチ
17を下降させるとともに所定の位置でこの追随を解除
する。カム16の下降方向への移動量が増える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータにおけるコ
ンペンシーブ装置の安全装置に関し、特に、エレベータ
かごと釣合い重りとを連結する主ロープと協働してルー
プを形成し、昇降路内のエレベータかごの昇降に伴う主
ロープの重量の不釣合を補正するコンペンロープと、昇
降路の床面に上下移動可能に設置されてコンペンロープ
が巻き掛けられるコンペンシーブとを備えるコンペンシ
ーブ装置に付され、コンペンシーブの過度の上下移動を
検知してコンペンシーブ装置の異常を判断するものに関
する。
【0002】
【従来の技術】コンペンシーブ装置は、図9に示される
ように、一端がエレベータかご101に連結されるとと
もに他端が釣合い重り102に連結されて下方に垂れる
コンペンロープ103を備える。エレベータかご101
が昇降すると、巻上機104のエレベータかご101側
と釣合い重り102側との間で主ロープ105が行き来
し、主ロープ105の重量の移動が生じるが、コンペン
ロープ103は、移動した主ロープ105の重量分を補
って不釣合を是正し、巻上機104の駆動力に対する負
担を軽減している。
【0003】コンペンロープ103は、昇降路106の
床面に設置されたコンペンシーブ107に巻き掛けら
れ、コンペンシーブ107により所定の張力が付与され
る。コンペンシーブ107は、昇降路106の床面に固
定されたガイド108により上下移動自在に案内され
る。コンペンロープ103の揺れ等はコンペンシーブ1
07の上下移動により吸収され、コンペンロープ103
に過度の張力が作用することが防止される。
【0004】コンペンシーブ装置の安全装置109は、
図10に示されるように、コンペンシーブ107の外枠
に固定されたカム110と、ガイド108に揺動可能に
固定された作動スイッチ111とを備える。作動スイッ
チ111はカム110に押し付けられるように弾発付勢
され、コンペンシーブ107が上下移動、即ちカム11
0が上下移動すると、作動スイッチ111はカム110
と接触しつつカム110との相対位置を変化させる。コ
ンペンロープ103の切断や張力の喪失によってコンペ
ンシーブ107が過度に降下したり、コンペンロープ1
03が絡んでコンペンシーブ107が過度に上昇したり
して、作動スイッチ111がカム110の上下端から脱
落すると、作動スイッチ111の揺動により作動スイッ
チ111が非作動状態となり、コンペンシーブ107が
異常であると判断される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、主ロープ1
05やコンペンロープ103は初期伸び量が大きいた
め、エレベータの新設直後やロープの交換直後には速い
速度でコンペンシーブ107が降下する。その結果、作
動スイッチ111がカム110から短期間のうちに脱落
してしまう。
【0006】そのため、従来では、コンペンシーブ装置
の保守、点検を頻繁に行い、作動スイッチ111がカム
110に対して下降し始めたことが発見されると、コン
ペンロープ103を切り詰めてコンペンシーブ107を
上昇させ、作動スイッチ111と、カム110との相対
位置を調整し直していた。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、点検を頻繁に行う手間を省くことができるコンペン
シーブ装置の安全装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明によれば、エレベータかごと釣合い重り
とを連結する主ロープと協働してループを形成し、昇降
路内のエレベータかごの昇降に伴う主ロープの重量の不
釣合を補正するコンペンロープと、昇降路の床面に上下
移動可能に設置されてコンペンロープが巻き掛けられる
コンペンシーブとを備えるコンペンシーブ装置に付さ
れ、コンペンシーブとともに上下移動するカムと、コン
ペンシーブの上下移動を案内するガイドに設けられてカ
ムの上下移動に伴いカムとの相対位置を変化させる作動
スイッチとを備え、作動スイッチのカムからの脱落によ
りコンペンシーブの過度の上下移動を検知してコンペン
シーブ装置の異常を判断するコンペンシーブ装置の安全
装置において、作動スイッチを上下移動可能にガイドに
取り付け、コンペンシーブおよびガイド間には、作動ス
イッチをコンペンシーブの下降に追随して下降させると
ともに所定の位置でこの追随を解除可能な追随機構が設
けられることを特徴とするコンペンシーブ装置の安全装
置が提供される。
【0009】また、第2の発明によれば、第1の発明の
特徴に加えて、前記追随機構は、作動スイッチが固定さ
れるとともに上下移動可能にガイドに取り付けられる台
座と、コンペンシーブとともに下降し、台座と係合して
作動スイッチをコンペンシーブの下降に追随させる係合
爪と、台座と係合することにより前記所定の位置で台座
の移動を阻止するストッパとを有し、係合爪には、台座
がガイドに対して下降可能なときに係合爪と台座との係
合を保持し、ストッパとの係合により台座の下降が阻止
されているときに係合爪と台座との係合を外して作動ス
イッチの追随を解除する係合保持手段を付したことを特
徴とするコンペンシーブ装置の安全装置が提供される。
【0010】さらに、第3の発明によれば、第2の発明
の特徴に加えて、前記台座の上昇を規制する上昇規制機
構を備えることを特徴とするコンペンシーブ装置の安全
装置が提供される。
【0011】さらにまた、第4の発明によれば、第1の
発明の特徴に加えて、作動スイッチが前記所定の位置に
達したことを検知する位置検知装置と、この位置検知装
置の検知結果を表示する表示装置とを備えることを特徴
とするコンペンシーブ装置の安全装置が提供される。
【0012】さらにまた、第5の発明によれば、第1の
発明の特徴に加えて、コンペンシーブおよびガイド間に
は、作動スイッチが前記所定の位置に達した時に互いに
一致する一対の目印が付されるコンペンシーブ装置の安
全装置が提供される。
【0013】さらにまた、第6の発明によれば、第5の
発明の特徴に加えて、前記目印は、コンペンシーブおよ
びガイドに塗布された蛍光塗料であることを特徴とする
コンペンシーブ装置の安全装置が提供される。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。
【0015】図1において、エレベータ1は、昇降路2
上方の機械室3に設置された巻上機4を有し、この巻上
機4に主ロープ5が巻き掛けられる。巻上機4で折り返
される主ロープ5は、昇降路2の天井面から垂れ下がる
一対の輪5a,5bを形成する。一方の輪5aには、返
し車6を介してエレベータかご7が吊り下げ支持され、
他方の輪5bには、返し車8を介して釣合い重り9が吊
り下げ支持される。巻上機4が作動して主ロープ5の一
方の輪5aが縮小、拡大すると、それに伴いエレベータ
かご7が昇降路2内を昇降する。他方の輪5bに自重を
作用させる釣合い重り9は、エレベータかご7との間で
重量のバランスをとり、巻上機4の巻上げおよび巻下ろ
しの負担を軽減している。
【0016】エレベータ1は、昇降路2内のエレベータ
かご7の昇降に伴う主ロープ5の重量の不釣合、即ち、
主ロープ5の一対の輪5a,5bの大きさの相違により
生じる重量の不釣合を補正するためのコンペンシーブ装
置10を有する。図2および図3を併せて参照すると明
らかなように、このコンペンシーブ装置10は、一端が
エレベータかご7に連結されるとともに他端が釣合い重
り9に連結されて垂れ下がるコンペンロープ11と、こ
のコンペンロープ11の下端の折り返し部に係合して自
重によりコンペンロープ11に所定の張力を付与するコ
ンペンシーブ12と、このコンペンシーブ12を回転自
在に支持する支持枠13と、昇降路2の床面2aに固定
されて支持枠13を上下方向に案内するガイド14とを
備える。コンペンロープ11は主ロープ5と協働してル
ープを形成し、巻上機4のエレベータかご7側と釣合い
重り9側とで常に釣り合ったロープの重量が作用するよ
うになっている。コンペンシーブ12は、支持枠13お
よびガイド14の協働により上下方向に自由に移動する
ことができる。即ち、コンペンロープ11の揺れ等はコ
ンペンシーブ12の上下移動により吸収され、コンペン
ロープ11には過度の張力が作用することはない。
【0017】コンペンシーブ装置10には、コンペンシ
ーブ12の過度の上下移動を検知してコンペンシーブ装
置10の異常を判断する安全装置15が付される。この
安全装置15は、コンペンシーブ12の支持枠13に固
定されたカム16と、このカム16の上下移動に伴いカ
ム16と接触しつつカム16との相対位置を変化させる
作動スイッチ17と、この作動スイッチ17をコンペン
シーブ12の下降に追随して下降させるとともに予め決
められた位置でこの追随を解除可能な追随機構18とを
備える。
【0018】コンペンシーブ装置10のガイド14に
は、横木19を介して、上下方向に長い箱型の支持部材
20が固定される。作動スイッチ17は、この支持部材
20に取り付けられる。
【0019】図4および図5を併せて参照し、作動スイ
ッチ17は、カム16に転がり接触するローラ21と、
先端にこのローラ21を回転自在に支持するとともに揺
動可能なアーム22とを有する。アーム22は、ローラ
21をカム16に対して押し付けるように弾発付勢され
る。支持部材20と対向しながら支持部材20と平行に
上下方向に延びるカム16は、その上下方向両端に角取
りが施される。ローラ21がカム16に転がり接触して
いる間は作動スイッチ17が作動状態に保持され、ロー
ラ21がカム16の一端から脱落すると、アーム22が
付勢力に従って支持部材20から離反する方向に揺動
し、作動スイッチ17が非作動状態となる。この非作動
状態を検知して、安全装置15は、コンペンシーブ装置
10が異常であると判断する。なお、ローラ21はカム
16の上下方向中央に予め位置決めされる。したがっ
て、安全装置15は、コンペンロープ11の切断やその
張力の喪失によってコンペンシーブ12が過度に下降
し、昇降路2の床面2aに着地しようとしている場合
に、ローラ21がカム16の上端から脱落したことを検
知してコンペンシーブ装置10の異常として判断するだ
けでなく、コンペンロープ11の絡みによってコンペン
シーブ12が過度に上昇し、コンペンシーブ12がガイ
ド14から抜け落ちようとしている場合に、ローラ21
がカム16の下端から脱落したことを検知してコンペン
シーブ装置10の異常として判断する。コンペンシーブ
12が床面2aに着地する前に異常を判断するために、
ローラ21が接するカム16の中央からカム16上端ま
での距離dは、支持枠13の下端から床面2aまでの距
離Dよりやや短めに設定される(図2参照)。
【0020】追随機構18は、作動スイッチ17が固定
されるとともに支持部材20に対して相対移動可能な台
座23と、コンペンシーブ12の支持枠13に固定され
て台座23に係合可能な係合爪24と、支持部材20に
固定されたストッパ25とを有する。
【0021】台座23は、支持部材20に設けられた上
下方向に延びる案内孔26に嵌め込まれ、この案内孔2
6に沿って上下移動する。台座23の下端には、カム1
6側に突出した係合片23aが設けられる。
【0022】係合爪24は、カム16の下端付近でコン
ペンシーブ装置10の支持枠13にリベット止めされる
固定片27と、この固定片27の先端にボルト28を介
して回転可能に支持される揺動片29とを有する。揺動
片29は、水平な姿勢で台座23の係合片23aの上面
に係合する。揺動片29が一定の角度上方に揺動する
と、揺動片29と係合片23aとの係合が解かれる。
【0023】ストッパ25は、案内孔26に隣接して支
持部材20にボルト止めされる。ストッパ25と台座2
0とが係合することにより台座20の下降は阻止され
る。ボルトを緩めることによりストッパ25の位置を上
下に調節可能としてもよい。
【0024】係合爪24の固定片27および揺動片29
間には、揺動片29の揺動を制御する係合維持手段45
が設けられる。この係合維持手段45は、図6に詳細に
示されるように、固定片27と揺動片29とが互いに接
近するようにボルト28の軸方向に弾発力を発揮する弾
発手段としての弦巻ばね30と、固定片27に設けられ
た山形突起31と、揺動片29に設けられて、揺動片2
9の水平位置で山形突起31の進入を受容する小径孔3
2とを有する。揺動片29にこれを上方へ揺動させよう
とする力が加わっても、山形突起31と小径孔32とが
係合している限り揺動片29は水平な姿勢を維持する。
揺動片29に所定の力が加わると、山形突起31が弦巻
ばね30の弾発力に抗して揺動片29を押し上げつつ小
径孔32から離脱する。これにより、揺動片29の上方
への揺動が許容され、揺動片29と係合片23aとの係
合が解かれる。弦巻ばね30の弾発力は、台座23が支
持部材20に対して下降可能なときに揺動片29と係合
片23aとの係合が保持され、ストッパ25との係合に
より台座23の下降が阻止されているときには、揺動片
29が揺動して係合片23aとの係合が外れるような力
に設定される。
【0025】主ロープ5やコンペンロープ11が、エレ
ベータの新設直後やロープの交換直後に比較的速い速度
で伸び、コンペンシーブ12が下降しても、台座23が
ストッパ25によってその移動が阻止されるまでは、追
随機構18によってカム16とローラ21とが相対位置
を変化させずに同期的に移動する。ローラ21はカム1
6の上下方向ほぼ中央位置に維持され、初期の設定状態
が保たれる。案内孔26を長くして台座23の移動距離
を延ばせば、その分、安全装置15の作動に影響しない
ロープの伸び量が増加する。
【0026】作動スイッチ17の台座23と支持部材2
0との間には、台座23の下降を許容するが、台座23
の上昇を段階的に阻止する上昇規制機構33が設けられ
る。この上昇規制機構33は、支持部材20側壁の内面
に所定の間隔をおいて設けられる複数の係合溝34と、
台座23の背面に支持されて、各係合溝34を横切るよ
うに支持部材20側壁の内面を摺動する先端を有する係
合腕35と、係合腕35の先端を係合溝34に進入させ
るべく係合腕35を係合溝34側に付勢する付勢ばね3
6とを備える。係合腕35は、その先端を係合溝34に
進入させた状態で台座23を上方に移動させようとする
と係合溝34とその先端とが係合したまま係合溝34か
ら離脱できないが、その先端を係合溝34に進入させた
状態で台座23を下方に移動させようとすると付勢ばね
36の弾発力に抗して揺動し、係合溝34から離脱す
る。
【0027】次に本実施例の作用について説明する。
【0028】巻上機4を駆動して主ロープ5を巻き上
げ、または巻き下ろしすると、主ロープ5の一方の輪5
aが縮小または拡大し、エレベータかご7が昇降路2内
を昇降する。これに連動して主ロープ5の他方の輪5b
が拡大または縮小し、釣合い重り9はエレベータかご7
との間でバランスをとりつつ上下移動する。このとき、
主ロープ5の一対の輪5a,5bの大きさの相違により
重量の不釣合が生じるが、主ロープ5と協働してループ
を形成しているコンペンロープ11が主ロープ5の重量
の不釣合いを打ち消している。
【0029】コンペンロープ11が切断されたり、コン
ペンロープ11の張力が喪失されると、コンペンシーブ
12が自重により過度に下降して昇降路2の床面2aに
着地しようとする。コンペンシーブ12の下降の初期段
階では、追随機構18の係合爪24および台座23の係
合片23aが係合しているため、作動スイッチ17がコ
ンペンシーブ12の下降に追随して下降し、作動スイッ
チ17のローラ21はカム16の上下方向ほぼ中央位置
に保持される。台座23がストッパ25に係合してもさ
らにコンペンシーブ12が下降を維持しようとすると、
係合爪24の揺動片29にストッパ25から上昇方向の
反力が作用する。山形突起31は弦巻ばね30の弾発力
に抗して揺動片29を押し上げつつ小径孔32から離脱
する。これにより揺動片29の揺動が許容され、揺動片
29と係合片23aとの係合が外される。コンペンシー
ブ12はさらに下降を続けるので、作動スイッチ17の
ローラ21がカム16の上端から脱落し、アーム22が
揺動して作動スイッチ17が非作動状態にもたらされ
る。安全装置15は、この非作動状態をコンペンシーブ
装置10の異常と判断し、エレベータ1を停止する等、
所定の処置をとる。
【0030】作動スイッチ17が追随機構18の働きに
より下降している間は、上昇規制機構33が作動する。
即ち、台座23の下降に伴い、係合腕35の先端が各係
合溝34を横切るように支持部材20側壁の内面を摺動
する。係合腕35が係合溝34に進入すると、台座23
の上昇方向の移動は阻止される一方、台座23の下降方
向への移動は許容される。
【0031】一方、コンペンロープ11が絡んでコンペ
ンシーブ12が過度に上昇し、コンペンシーブ12の支
持枠13がガイド14から抜け落ちようとすると、ロー
ラ21がカム16の下端から脱落する。アーム22が揺
動して作動スイッチ17が非作動状態にもたらされ、安
全装置15は、この非作動状態をコンペンシーブ装置1
0の異常と判断し、エレベータ1を停止する等、所定の
処置をとる。このとき、係合爪24の揺動片29は上昇
方向へは拘束されていないので、ローラ21は直ちにカ
ム16の上下方向中央位置から移動を始める。
【0032】エレベータ1が新設された場合、あるい
は、主ロープ5またはコンペンロープ11が交換された
場合を想定する。主ロープ5やコンペンロープ11は初
期伸び量が大きいため、新設直後や交換直後には速い速
度でコンペンシーブ12が下降する。しかし、本発明に
係る実施例によれば、コンペンシーブ12が下降を始め
た初期段階では追随機構18の働きにより作動スイッチ
17がカム16に追随して降下するので、カム16を上
下方向にそれほど長く形成しなくても、作動スイッチ1
7が作動するまでの移動量を長めに確保することができ
る。特に、係合爪24および台座23が係合して追随機
構18が作動している間は、作動スイッチ17がカム1
6の上下方向ほぼ中央位置に維持されることから、コン
ペンシーブ12が初期伸びによって下降してもローラ2
1がカム16上を上昇することがなく、下降方向へ脱落
するまでの移動量を一定に保つことができる。したがっ
て、コンペンシーブ12の過度の上昇を精度よく検知す
ることができる。
【0033】このように、追随機構18により予め決め
られた距離で、カム16と作動スイッチ17とが同期的
に移動するので、ロープの初期伸びによりコンペンシー
ブ12が下降しても、ローラ21がカム16から脱落す
るまでの移動量を十分確保することができる。したがっ
て、コンペンシーブ装置10の保守、点検を頻繁に行う
必要がなく、長期間にわたって安全装置15の確実な作
動を確保することができる。
【0034】また、追随機構18によって移動する作動
スイッチ17の台座23には、上昇規制機構33が設け
られているので、作動スイッチ17が誤って上昇方向に
移動することがなく、安全装置15のより確実な作動を
確保することができる。
【0035】図7は、前述の実施例の変形例を示す。前
述の実施例と同様の構成については同一の参照符号を付
してその説明を省略する。
【0036】この変形例では、安全装置15が、台座2
3がストッパ25に係合したことを検知する位置検知装
置40と、この位置検知装置40の検知結果を表示する
表示装置41を備える。位置検知装置40としては、金
属同士の接触により通電を許容するものや、歪みゲージ
を使用したものが例として挙げられる。表示装置41
は、エレベータ1の乗降口付近、エレベータ1の機械室
3、エレベータ1の管理室等、エレベータの保守員等が
容易に確認できる場所に設置することが好ましい。
【0037】かかる構成によれば、台座23がストッパ
25に係合して作動スイッチ17の下降が阻止されてい
ることが表示装置41を介して確認できるので、保守員
が昇降路2のピットに降りなくとも、ロープの初期伸び
の結果、安全装置15の保守が必要なことが確認でき
る。
【0038】図8は、前述の実施例の他の変形例を示
す。前述の実施例と同様の構成については同一の参照符
号を付してその説明を省略する。
【0039】この変形例では、係合爪24の一側面に塗
布された蛍光塗料42と、ストッパ25のある高さで支
持部材20に塗布された蛍光塗料43とが、台座23が
ストッパ25に係合したときに互いに一致する目印44
を構成する。
【0040】かかる構成によれば、前述の変形例と同様
に、台座23がストッパ25に係合して作動スイッチ1
7の下降が阻止されていることがやや離れた位置から目
印44を通じて視認できるので、保守員が昇降路2のピ
ットに降りなくとも、ロープの初期伸びの結果、安全装
置15の保守が必要なことが確認できる。また、蛍光塗
料42,43が互いに離れている間、目印44が一致す
るまでの距離を確認できるので、ロープの初期伸びの結
果、安全装置15の保守が必要になる時期を予想するこ
とができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、追随
機構の働きにより作動スイッチをコンペンシーブの下降
に追随して下降させ、所定の移動距離が達せられた後に
この追随を解除するので、ロープの初期伸びによりコン
ペンシーブが下降しても、作動スイッチがカムから脱落
するまでの移動量を十分確保することができる。したが
って、安全装置の保守、点検を頻繁に行う必要がなく、
長期間にわたって安全装置の確実な作動を確保すること
ができる。
【0042】また、第2の発明によれば、上記第1の発
明の効果に加えて、簡単な構造で追随機構を構成するこ
とが可能である。
【0043】さらにまた、第3の発明によれば、上記第
1および第2の発明の効果に加えて、作動スイッチの上
昇を規制して、安全装置のより確実な作動を確保するこ
とができる。
【0044】さらにまた、第4の発明によれば、上記第
1の発明の効果に加えて、追随を解除する所定の位置に
作動スイッチが達したことを表示装置を介して確認でき
るので、保守員が昇降路のピットに降りなくとも、ロー
プの初期伸びの結果、安全装置の保守が必要なことが確
認できる。
【0045】さらにまた、第5の発明によれば、上記第
1の発明の効果に加えて、追随を解除する所定の位置に
作動スイッチが達したことを目印を介して視認できるの
で、保守員が昇降路のピットに降りなくとも、ロープの
初期伸びの結果、安全装置の保守が必要なことが確認で
きる。また、目印が互いに離れている間、目印が一致す
るまでの距離を確認できるので、ロープの初期伸びの結
果、安全装置の保守が必要になる時期を予想することが
できる。
【0046】さらにまた、第6の発明によれば、上記第
5の発明の効果に加えて、簡単な構造で目印を構成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコンペンシーブの安全
装置を備えたエレベータの全体構成を示す概略図であ
る。
【図2】コンペンシーブ装置の正面図である。
【図3】コンペンシーブ装置の平面図である。
【図4】安全装置の側面図であって、図2の要部を拡大
したものである。
【図5】図4の5矢視方向から見た安全装置の平面図で
ある。
【図6】図4の6−6線に沿った断面図である。
【図7】図4と同様の図であるが、一変形例に係る安全
装置を示す図である。
【図8】図2と同様の図であるが、他の変形例に係る安
全装置を示す図である。
【図9】従来のコンペンシーブの安全装置を備えたエレ
ベータの全体構成を示す概略図である。
【図10】従来の安全装置を備えたコンペンシーブを示
す、(a)正面図、(b)側面図、(c)平面図であ
る。
【符号の説明】
2 昇降路 2a 床面 5 主ロープ 7 エレベータかご 9 釣合い重り 10 コンペンシーブ装置 11 コンペンロープ 12 コンペンシーブ 14 ガイド 15 安全装置 16 カム 17 作動スイッチ 18 追随機構 23 台座 24 係合爪 25 ストッパ 30 弾発手段としての弦巻ばね 33 上昇規制機構 40 位置検知装置 41 表示装置 44 目印
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータかごと釣合い重りとを連結す
    る主ロープと協働してループを形成し、昇降路内のエレ
    ベータかごの昇降に伴う主ロープの重量の不釣合を補正
    するコンペンロープと、 昇降路の床面に上下移動可能に設置されてコンペンロー
    プが巻き掛けられるコンペンシーブとを備えるコンペン
    シーブ装置に付され、 コンペンシーブとともに上下移動するカムと、コンペン
    シーブの上下移動を案内するガイドに設けられてカムの
    上下移動に伴いカムとの相対位置を変化させる作動スイ
    ッチとを備え、 作動スイッチのカムからの脱落によりコンペンシーブの
    過度の上下移動を検知してコンペンシーブ装置の異常を
    判断するコンペンシーブ装置の安全装置において、 作動スイッチ上下移動可能にガイドに取り付け、 コンペンシーブおよびガイド間には、作動スイッチをコ
    ンペンシーブの下降に追随して下降させるとともに所定
    の位置でこの追随を解除可能な追随機構が設けられるこ
    とを特徴とするコンペンシーブ装置の安全装置。
  2. 【請求項2】前記追随機構は、 作動スイッチが固定されるとともに上下移動可能にガイ
    ドに取り付けられる台座と、 コンペンシーブとともに下降し、台座と係合して作動ス
    イッチをコンペンシーブの下降に追随させる係合爪と、 台座と係合することにより前記所定の位置で台座の移動
    を阻止するストッパと、を有し、 係合爪には、台座がガイドに対して下降可能なときに係
    合爪と台座との係合を保持し、ストッパとの係合により
    台座の下降が阻止されているときに係合爪と台座との係
    合を外して作動スイッチの追随を解除する係合維持手段
    を付したことを特徴とする請求項1記載のコンペンシー
    ブ装置の安全装置。
  3. 【請求項3】前記台座の上昇を規制する上昇規制機構を
    備えることを特徴とする請求項2記載のコンペンシーブ
    装置の安全装置。
  4. 【請求項4】作動スイッチが前記所定の位置に達したこ
    とを検知する位置検知装置と、この位置検知装置の検知
    結果を表示する表示装置とを備えることを特徴とする請
    求項1記載のコンペンシーブ装置の安全装置。
  5. 【請求項5】コンペンシーブおよびガイド間には、作動
    スイッチが前記所定の位置に達した時に互いに一致する
    一対の目印が付される請求項1記載のコンペンシーブ装
    置の安全装置。
  6. 【請求項6】前記目印は、コンペンシーブおよびガイド
    に塗布された蛍光塗料であることを特徴とする請求項5
    記載のコンペンシーブ装置の安全装置。
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