JPH05301482A - オフセット印刷用不感脂化処理液 - Google Patents

オフセット印刷用不感脂化処理液

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JPH05301482A
JPH05301482A JP11019992A JP11019992A JPH05301482A JP H05301482 A JPH05301482 A JP H05301482A JP 11019992 A JP11019992 A JP 11019992A JP 11019992 A JP11019992 A JP 11019992A JP H05301482 A JPH05301482 A JP H05301482A
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JP
Japan
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parts
desensitizing
offset printing
solution
chitin
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JP11019992A
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English (en)
Inventor
Yotsugi Saito
代嗣 斉藤
Isato Momotake
勇人 百武
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Iwatsu Electric Co Ltd
Original Assignee
Iwatsu Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 公害上の問題を発生せず、非画像部に物理的
強度の強い親水化皮膜を形成することのできるオフセッ
ト印刷用不感脂化処理液に関する。 【構成】 チキン及びその誘導体から成る群から選らば
れた少なくとも一種を含むオフセット印刷用不感脂化処
理液についてであって、更に親水化主剤としてフィチン
酸及びその誘導体から成る群から選ばれた少なくとも一
種を含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不感脂化処理液に関し、
さらに詳しくは、オフセット印刷用原版の不感脂化処理
に使用されるオフセット印刷用不感脂化処理液に関す
る。本発明の不感脂化処理液は、特に例えば酸化亜鉛の
ような光導電性粉末と樹脂結着剤とからなる感光層を有
する電子写真印刷用原版(以下”マスター”と記す。)
を作成する際に有利に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】上記したオフセット印刷では、一般に、
マスターの感光層表面に帯電、露光、現像及び定着の一
連の処理を施して親油性画像を形成させる。次いで不感
脂化処理液で非画像部を不感脂化処理し、親油性画像に
インキを付着させ、最後に画像を紙に転写する印刷方法
が知られている。ここで不感脂化処理液には、周知の通
り、マスターの表面に処理液を塗布して、その非画像部
に親水性皮膜を形成せしめ、それによって非画像部にお
ける油性インキの付着を防止するという目的が存在す
る。
【0003】従来、不感脂化処理のため、いろいろな種
類の処理液が提案され、かつ用いられている。例えば、
特公昭39−8416号公報には、フェロシアン化合物
またはフェリシアン化合物を主成分として含有する不感
脂化処理液が開示されている。この種の処理液は、不感
脂化力が強く、物理的強度の高い親水性皮膜を形成する
という利点はあるが、反面その主成分であるフェロシア
ン化合物またはフェリシアン化合物が光や熱に対して不
安定であるため、経時により不感脂化力が低下するとい
う問題点を有している。さらに、この処理液の重大な欠
点はシアンイオンを含有することである。フェロシアン
化合物やフェリシアン化合物は、それ自体安定で人体に
は有害ではないとされているが、シアンイオンを含むた
め、廃棄の際の廃液からそのイオンが遊離のシアンとし
て検出され、公害上、種々の問題が発生する。
【0004】また遊離のシアンの発生を回避するための
不感脂化処理液も提案されている。例えば、特公昭58
−5799号公報、または特開昭62−77994号公
報には、ミオ−イノシト−ルヘキサリン酸エステル(以
下”フィチン酸”と記す)を主成分とした不感脂化処理
液が開示されている。しかしこれらの処理液で形成され
る親水性皮膜は、十分な物理的強度が得られないため、
非画像部に地汚れが発生するという問題点を有してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような問題点及び欠点の無い不感脂化処理液を提供
することにある。すなわち、本発明が解決しようとする
課題は、公害上問題となり、光や熱によって劣化するフ
ェロシアン化合物及びフェリシアン化合物を含まず、無
害の物質のみをその構成成分とし、どのような不感脂化
条件においても非画像部に物理的強度の強い親水化皮膜
を形成することのできる優れたオフセット印刷用不感脂
化処理液を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、本発明
によれば、糖質生体高分子化合物の1つであるキチン又
はその誘導体を少なくとも一種含有することを特徴とす
るオフセット印刷用不感脂化処理液で不感脂化すること
によって解決することが出来る。オフセット印刷におけ
る不感脂化処理は、版の非画像部表面にある金属イオン
と反応し、生成した化合物が水不溶の親水性化合物とな
る必要がある。マスターの場合は酸性溶液で処理するこ
とにより表面の酸化亜鉛がイオン化(Zn2+)される。
【0007】キチン又はその誘導体は金属イオンと反応
し、オフセット印刷用不感脂化処理液となり得る必要条
件である、水不溶の親水性化合物となる性質を持ってい
る。本発明で用いるキチンの化学構造は2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−β−D−グルコースでセルロース骨
格を持つN−アセチル−β−D−グルコサミンが1→4
位で結合したホモ多糖である。そしてこのキチンを脱ア
セチル化するとキトサンになる。キチン又はその誘導体
は機能性天然高分子として注目され、各方面で研究され
ている。
【0008】以上説明したように、我々は鋭意研究の結
果、キチン又はその誘導体が非常に良好な親水性皮膜を
形成することを発見した。本発明の不感脂化処理液にお
いて、キチン又はその誘導体は単独でまたは混合して用
いることが出来るが、その使用量(混合する場合はその
総量)は0.0001重量%以上で、好ましくは0.0
1〜10重量%である。使用量が0.01重量%以下の
場合、使用量の減少に伴い親水性皮膜の強度が低下す
る。また10重量%以上の場合、不感脂化処理液の粘度
が上昇し、細部への不感脂化が不十分となる。
【0009】本発明の不感脂化処理液において、いろい
ろな化合物を親水化主剤として用いることが出来る。シ
アンフリーの場合、フィチン酸及びその誘導体を有利に
用いることが出来る。フィチン酸及びその誘導体は、単
独もしくは他の親水化主剤と混合して用いることが出来
る。また、もしも許容されるならば、フェロシアン化合
物またはフェリシアン化合物を親水化主剤として用いて
も良い。さらに、必要に応じては、数種のキチン又はそ
の誘導体を混合して使用しても良い。
【0010】本発明の不感脂化処理液は、キチン及びそ
の誘導体のほか、種々の添加剤を任意に含有することが
できる。有用な添加剤として、例えば、pH調整剤、pH緩
衝剤、湿潤剤、浸透剤、防腐剤、防錆剤、その他を挙げ
ることができる。pH調整剤としては、有機及び無機の酸
類、水酸化ナトリウム等の水酸化物及び塩基性化合物を
使用できる。湿潤剤としては、アルコール類、エチレン
グリコール類、ソルビトール、グリセリン、アラビアゴ
ム等を使用できる。さらに、浸透剤として界面活性剤類
等を、防腐剤としてサリチル酸、デヒドロ酢酸ナトリウ
ム等を、防錆剤としてEDTA、アミン類等を、その他
更に水溶性高分子等を使用できる。
【0011】本発明のオフセット印刷用不感脂化処理液
は、従来よりこの分野で使用されているエッチングプロ
セッサーであるならば、いずれの処理機に用いても良
い。さらに、この処理液をハンドエッチング用として用
いても十分にその特性を活用することができる。さらに
また、この処理液を水で希釈することにより、オフセッ
トマスターやPS版の給湿液として使用することもでき
る。
【0012】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げこれらにより
本発明を説明する。実施例1 次の処方で不感脂化処理液を調整した。 水 310部 10%キチン溶液 500部 (太陽化学工業(株)製キチン) 50%フィチン酸溶液 150部 コハク酸 30部 ブチルセルソルブ 10部 ───────────────────────── 計 1000部
【0013】得られた処理液は水酸化ナトリウムを加え
て、そのpH値を4.50に調整した。またこの不感脂化
処理液のキチン濃度は5.0重量%である。この処理液
を用いて、次のようにして印刷試験を行なった。岩崎通
信機株式会社製の電子製版機(AP−10EX)、マス
ターペーパー(EL−3)及び現像液(AP−10セッ
ト)を使用し、製版した。この版を上記のように調整し
た不感脂化処理液で処理し、米国AB Dick社製オ
フセット印刷機(AB Dick350)で印刷した。
印刷インキは大日本インキ化学工業製Fグロス墨#85
を使用した。また不感脂化処理は、(株)リコー製エッ
チングプロセッサーを使用した。このような印刷試験に
より、第1表に示すような結果(地汚れ発生枚数及びイ
ンキ着肉性について)が得られた。
【0014】実施例2 不感脂化処理液を次のような処方で調整した相違点を除
いて、前記実施例1に記載の手法を繰り返した。 水 730部 2%ジエチルアミノエチル−キチン溶液 50部 (綜研化学(株)製) 50%フィチン酸溶液 150部 リン酸二水素−カリウム 30部 クエン酸二アンモニウム 30部 ポリビニルピロリドン 10部 ───────────────────────── 計 1000部 水酸化ナトリウムでpH値4.50に調整した。キチン濃
度は0.1重量%である。印刷試験により、第1表に示
すような結果が得られた。
【0015】実施例3 不感脂化処理液を次のような処方で調整した相違点を除
いて、前記実施例1に記載の手法で繰り返した。 水 805部 ”マリンデュウ”PC−100 5部 (キチンの50%脱アセチル化物 味の素(株)製) 50%フィチン酸溶液 150部 マロン酸 30部 アラビアゴム 10部 ─────────────────────────── 計 1000部 水酸化カリウムでpH値4.50に調整した。キチン濃度
は0.5重量%である。印刷試験により、第1表に示す
ような結果が得られた。
【0016】実施例4 不感脂化処理液を次のような処方で調整した相違点を除
いて、前記実施例1に記載の手法を繰り返した。 水 620部 10%キチン溶液 200部 (太陽化学工業(株)製キチンP) 50%フィチン酸マグネシウムカリウム溶液 150部 イノシトール 30部 ─────────────────────────── 計 1000部 水酸化カリウムでpH値4.50に調整した。キチン濃度
は2.0重量%である。印刷試験により、第1表に示す
ような結果が得られた。
【0017】実施例5 不感脂化処理液を次のような処方で調整した相違点を除
いて、前記実施例1に記載の手法を繰り返した。 水 775部 1%キチン溶液 5部 (太陽化学工業(株)製キチン) 50%フィチン酸溶液 150部 リン酸二水素−カリウム 30部 クエン酸二アンモニウム 30部 ポリビニルピロリドン 10部 ────────────────────────── 計 1000部 水酸化ナトリウムでpH値4.50に調整した。キチン濃
度は0.005重量%である。印刷試験により、第1表
に示すような結果が得られた。
【0018】比較例1 前記実施例1に記載の手法を繰り返した。但し、本例で
は比較のため、不感脂化処理液を次のような処方で調整
した。 水 810部 50%フィチン酸溶液 150部 コハク酸 30部 ブチルセルソルブ 10部 ─────────────────────────── 計 1000部 水酸化ナトリウムでpH値4.50に調整した。印刷試験
により、第1表に示すような結果が得られた。
【0019】比較例2 前記実施例1に記載の手法を繰り返した。但し、本例で
は比較のため、不感脂化処理液を次のような処方で調整
した。 水 780部 50%フィチン酸溶液 150部 リン酸二水素−カリウム 30部 クエン酸二アンモニウム 30部 ポリビニルピロリドン 10部 ─────────────────────────── 計1000部 水酸化ナトリウムでpH値4.50に調整した。印刷試験
により、第1表に示すような結果が得られた。
【0020】 第1表 印刷結果 ────────────────────────────── 地汚れ発生枚数 インキ着肉性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 5000枚以上 ○ 実施例2 5000枚以上 ○ 実施例3 5000枚以上 ○ 実施例4 5000枚以上 ○ 実施例5 2500枚から ○ ────────────────────────────── 比較例1 500枚目から △ 比較例2 500枚目から △ ────────────────────────────── (注)インキ着肉性の評価は次のように行なった。 ○:良い,△:やや悪い、×:悪い
【0021】上記した第1表に記載した結果から判るよ
うに、実施例1〜4の処理液を使用した場合、非常に優
れた印刷物が得られたが、使用量の少ない実施例5では
地汚れの発生が早く生じた。また比較例1及び2の処理
液を使用した場合には、親水化皮膜の強度が弱く、非画
像部の地汚れが目立ち、十分な印刷物は得られなかっ
た。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の不感脂
化処理液は、公害上問題となり、光や熱によって劣化す
るフェロシアン化合物及びフェリシアン化合物を含ま
ず、又、従来のシアンを含有しない処理液に比べ、非画
像部の親水化皮膜の物理的強度が強く、画像部のインキ
着肉性に優れた処理液である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キチン及びその誘導体から成る群から選
    ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とするオフ
    セット印刷用不感脂化処理液。
  2. 【請求項2】 フィチン酸及びその誘導体から成る群か
    ら選ばれた少なくとも一種を親水化主剤として含む請求
    項1記載のオフセット印刷用不感脂化処理液。
JP11019992A 1992-04-28 1992-04-28 オフセット印刷用不感脂化処理液 Pending JPH05301482A (ja)

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ID=14529566

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05338372A (ja) * 1992-06-09 1993-12-21 Tomoegawa Paper Co Ltd 平版印刷用不感脂化処理液

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05338372A (ja) * 1992-06-09 1993-12-21 Tomoegawa Paper Co Ltd 平版印刷用不感脂化処理液

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