JPH02150393A

JPH02150393A - オフセット印刷用不感脂化処理液

Info

Publication number: JPH02150393A
Application number: JP30391288A
Authority: JP
Inventors: Isato Momotake; 勇人百武; Toshiki Hamada; 浜田　利基
Original assignee: Iwatsu Electric Co Ltd
Current assignee: Iwatsu Electric Co Ltd
Priority date: 1988-12-02
Filing date: 1988-12-02
Publication date: 1990-06-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は不感脂化処理液に関し、さらに詳しく述べると
、オフセット印刷用原版の不感脂化処理に使用される処
理液に関する。本発明の不感脂化処理液は、特に、例え
ば酸化亜鉛のような光導電性粉末と樹脂結着剤とからな
る感光層を有する電子写真印刷用原版（以下、“マスタ
ー”と記す）を作製する際に有利に用いることができる
。

〔従来の技術〕

上記したオフセット印刷では、−１１Ｑに、マスターの
感光層面に帯電Ｓ露光、現像及び定着の一連の処理を施
して親油性画像を形成させ、次いでこの画像を不感脂化
処理液で処理し、最後に画像を紙に転写する印刷方法が
用いられている。ここで、不感脂化処理には、周知の通
り、マスターの表面に処理液を塗布してその非画像部に
親水性皮膜を形成せしめ、よって非画像部における油性
インキの付着を防止するという目的がある。

従来、不感脂化処理のため、いろいろな種類の処理液が
提案され、かつ用いられている。例えば、特公昭３９−
８４１６号公報には、フェロシアン化合物又はフェリシ
アン化合物を主成分として含有する不惑脂化処理液が開
示されている。この種の処理液は、不惑脂化力が強く、
物理的強度の高い親水性皮膜を形成するという利点はあ
るが、その主成分であるフェロシアン化合物又はフェリ
シアン化合物が光や熱に対して不安定である為、経時に
より不感脂化力が低下するという問題点を有している。

さらに、この処理液の重大な欠点はシアンイオンを含有
することである。フェロシアン化合物やフェリシアン化
合物は、それ自体安定で人体には有害では無いといわれ
ているが、シアンイオンを自む為、廃棄の際の廃液から
はそのイオンが遊離のシアンとして検出され、公害上、
種々の問題が発生する。

また、遊離のシアンの発生を回避するため、シアンフリ
ーの不惑脂化処理液も提案されている。

例えば、特公昭６２−２１６４０号公報には、１−位及
び４−位の水酸基が金属によって不活性化されたミオ−
イノシトールヘキサリン酸誘導体を含有する不感脂化処
理液が開示されている。しかし、この処理液を用いた場
合、形成せしめられる親水性皮膜が十分に満足し得る物
理的強度を有しないとい・う問題点を有している。

さらにまた、遊離のシアンの発生を回避するとともに親
水性皮膜の物理的強度を向上させるため、別の改良され
た不感脂化処理液も提案されている。

例えば、特開昭６２−２１８１９０号公報には、イノジ
ット−・キサリン酸エステルをオニウム化合物と組み合
わせて含有する不感脂化処理液が開示されている。しか
し、この処理液の場合、親木性皮膜の強度を向上させる
ことができるが、画像部へインキが着肉しなくなり、し
たがって印刷画像の形成ができないという新たな欠点が
発生ずる。

従来の不感脂化処理液においては、上記したような欠点
のほかに、強い不感脂化操作（この技術分野ではこの操
作のことを特に°゛エツチング呼んでいるので、以下、
そのように記す）をした場合、親油性の画像部まで不感
脂化され、細線、ベタ部等のインキ着肉が低下するとい
う問題点もある。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、上記したような問題点及び欠点を有し
ないような不感脂化処理液を提供することにある。

すなわち、本発明が解決しようとする課題は、公害上問
題となり、光や熱によって劣化するフェロシアン化合物
及びフェリシアン化合物を含まず、無害の物質のみをそ
の構成成分とＬ２、どのようなエツチング条件に於いて
も画像部へのインキ着肉を妨げることなく非画像部に強
い物理的強度の親水性皮膜を形成することのできる優れ
たオフセット印刷用不感脂化処理液を提供することにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記した課題は、本発明によれば、次の一般式により表
されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロッ
ク共重合体：ＣＩ。

８０（ＣＩ、ＣＨ２０）、（ＣＩＩＣ）１２０）ｂ（Ｃ
１ｌＩＣ）！！Ｏ）、Ｈ（上式において、ａ、ｂ及びＣ
は、それぞれ、１以上の整数を表す〕を含有することを
特徴とするオフセット印刷用不感脂化処理液によって解
決することができる。

本発明の不惑脂化処理液において用いられるポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体は、そ
の分子構造中のポリエチレンオキシドが親水性を示し、
かつポリプロピレンオキシドが疎水性を示す非イオン型
の界面活性剤である。

このようなブロック共重合体において、その分子構造中
のポリプロピレンオキシドの分子量は好ましくは５００
〜５０００　（すなわち、上式中のｂが８〜９０）であ
り、また、全分子中のエチレンオキシドの含有率は好ま
しくは４０〜８５％である。

有用なポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロッ
ク共重合体の典型的な例をいくつか示すと、次のように
なるけれども、本発明はこれらの共重合体に限定されな
いことを理解されたい：ＣＩ。

ＨＯ（Ｃ）ｌｚｃ）ｌｚｏ）　ｔ。（ＣＨＣＨ□０）２
゜（Ｃ）１２ｃｌＩ□０）、１１Ｃｌ。

８０（Ｃ）ｌｚｃＨ２ｏ）　ｔｏｏ（ＣＨＣＩｌｚＯ）
　ｚｏ（Ｃ１ｌｚＣ！（２０）　３１．ＨｌｈＨＯ（ＣＨｚＣ■ｚＯ）　３　ｓ　（ＣＨＣＨ２０）　
３゜（ＣＨ２ＣＨ２０）３゜１１Ｈ３１１０（ＣＨｚＣＩＩｚＯ）　＋００（ＣＨ２Ｈ２０）
　：ｌｏ（ＣＨ２ＣＨ２０）　１００ＨＣＩ＋３８０（Ｃ１ｂＣＨｚＯ）　ｓｏ　（Ｃ）ｌｃＨｇｏ）　
３５　（Ｃ１ｂＣＨｚＯ）　２７■Ｃ■。

ＨＯ（ＣＨ２ＣＨ２０）　＋　ｏｏ　（ＣＩＩＣＨｚＯ
）　：ｌＳ　（ＣＨｚＣＨｚＯ）　ｚ。！これらのポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体
は、単独で又は混合して用いることができるが、その使
用量（混合する場合はその総量）は好ましくは０．０１
％〜２０％である。

本発明の不感脂化処理液において、いろいろな化合物を
その主成分、すなわち、親水化主剤として用いることが
できる。特に、シアンフリー化のため、イノシントヘキ
サリン酸（フィチン酸）及びその誘導体を有利に用いる
ことができる。フィチン酸及びその誘導体は、単独でも
しくは他の親水化主剤と混合して用いることができる。

さらに、もしも許容されるならば、フェロシアン化合物
又はフェリシアン化合物を親水化主剤として用いてもよ
い。

本発明の不感脂化処理液は、上記したような親水化主剤
及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
共重合体のほか、いろいろな添加剤を任意に含有するこ
とができる。有用な添加剤として、例えば、ｐｌＩｌ整
剤、ｐ）！緩衝剤、湿潤剤、防腐剤、防錆剤、その他を
あげることができる。

ｐＨ調整剤としては、有機及び無機の酸類、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム等の塩基性水酸化物を使用でき
る。ｐＩｌｌ街剤としては、リン酸塩類、クエン酸塩類
、カルボン酸塩類を使用できる。湿潤剤としては、アル
コール類、エチレングリコール、ソルビトール、グリセ
リ：／、アラビアゴム、ブチルセルソルブ等を使用でき
る。さらに、防腐剤としてサリチル酸、デヒドロ酢酸ナ
トリウム等を、防錆剤としてＥＤＴＡ、アミン類等をそ
れぞれ使用できる。

本発明の不惑脂化処理液は、上記したような各種の成分
を水、例えば−イオン交換水又は水道水に溶解すること
によって調製することができる。得られる処理液のｐＨ
値は、好ましくは、約３〜７である。

本発明のオフセット印刷用不感脂化処理液は、従来より
この分野で使用されているエツチングプロセッサーであ
るならば、いずれの処理機に用いても良い。さらに、こ
の処理液をハンドエツチング用として用いても十分にそ
の特性を活用することができる。さらにまた、この処理
液を水で希釈することにより、オフセットマスターやＰ
Ｓ版の湿し水として使用することもできる。

本発明の実施において、用いられる親水化主剤が特にフ
ィチン酸の場合１、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンブロック共重合体をこれに併用することで親水化
皮膜の物理的強度の向上と画像部へのインキ着肉性の向
上の効果がある。また、従来技術としてのオニウム化合
物とフィチン酸を併用する不惑脂化処理液の場合、通常
では親水化皮膜の強度は向上するが、画像部へインキが
着肉しなくなり、印刷画像の形成ができないけれども、
しかし、上記配合にさらにポリオキシエチレンポリオキ
シブロビレンプ１：Ｉツク共重合体を添加することで、
画像部へのインキ着肉性が向上し、良好な印刷物が得ら
れるようになる。さらにまた、必要に応じて、アンモニ
ウム化合物、ピリジニウム化合物、テトラゾリウム化合
物等の含４級窒素化合物を上記オニウムイ”ｌｔ合物に
併用してもよい。

【実施例〕

以下、本発明を実施例及び比較例により説明する。

実１己鉗Ｙ次のような処方で不惑脂化処理液を調製した：水　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８９１部
フィチン酸　　　　　　　　　　　　　　８０部１１０
（ＣＨ２ＣＨ２Ｏ）１０Ｇ（Ｃ１１Ｃ１１ＺＯ）ｊＯ（
ＣＨ２ＣＨ２０）５４１１　１０部カルボキシメチルセ
ルロース　　　　　　　８部ザリチル酸　　　　　　　
　　　　　　　　５部ＥＤＴＡ　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　Ｇ部計　　　　　１０００部得られた処理液にＮ　ａ　Ｏｔｌを加え°ζ、そのｐＨ
値を４．５に調整した。

この処理液を用いて、次のよ・うにして印刷試験を行　
っ　メこ　：岩崎通信機製の電子製版機（ＡＰ−３ＷＤＸ）、マスタ
ーペーパー（ＥＬ−３）及び現像液（ＡＰ−３セツト）
を使用し、製版した。この版を上記のようにして調製し
た不感脂化処理液で処理し、米国ＡＢＤｉｃｋ社製のオ
フセ・ント印刷機（ＡＢ　Ｄｉｃｋ３５０）で印刷を行
った。

エツチングは、プロセッサーエツチングの場合、岩崎通
信機製のエツチングプロセッサー（肝−１０２）を使用
し、一方、ハンドエツチングの場合は脱脂綿を使用した
。

このような印刷試験の結果、下記の第１表及び第２表に
示すような結果（地汚れ発生枚数及びインキ着肉性につ
いて）が得られた。

スＪ１井λ 不感脂化処理液を次のような処方で調製した相違点を除
いて前記実施例１に記載の手法を繰り返した。

拠ｍｌλ処方水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　８９０部フィチン酸モノマグネシウムモノカリウム　
５０部ＣＨ。

８０（ＣＩ＋２ＣＨ！Ｏ）　？０（Ｃ）ｌｃｌＩ２０）
　（ＣＨｚＣＨｚＯ）　ｅＨ１０部ブチルセルソルブ　
　　　　　　　　　　　　５部酢酸　　　　　　　　５
部計１０００部ＮａＯＨでｐ）１４．５に調整した。

印刷試験の結果、下記の第１表及び第２表に示すような
結果が得られた。

裏層±１不感脂化処理液を次のような処方で調製した相違点を除
いて前記実施例１に記載の手法を繰り返した。

売１１しり１方水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
８６０部フィヂン酸カルシウム　　　　　　　　　６０
部ＣＨ。

ＨＯ（Ｃ１１ｚＣ１１ｚＯ）ｓｏ（Ｃ１１ＣＩｌｚＯ）
：＋５（ＣＨｔＣＩＩｚＯ）ｚｔｌｌ　　５部グリセリ
ン　　　　　　　　　　　　　　３０部フクル酸水素カ
リウム　　　　　　　　　４０部計　　　　　１０００
部ＮａＯＨでｐＨ４，８に調整した。

尖詣班土不感脂化処理液を次のような処方で調製した相違点を除
いて前記実施例１に記載の手法を繰り返した。

邦１■ト偽Ｗ方水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８
５３部フィチ、ン酸ジマグホシウム　　　　　　　８０
部Ｃ１１゜ＨＯ（ＣＨｚＣｆｌｚＯ）ｓｏ（ＣＨＣｌｌｚＯ）ｔｓ
（ＣＨｚＣＨｚＯ）ｚＪ　　８部塩化フェニルトリメチ
ルアンモニウム　　２部ブチルセルソルブ　　　　　　
　　　　　　６部酢酸　　　　　　　　６部酢酸ナトリウム　　　　　　　　　　　　４０部計　　
　　　１０００部ＮａＯＨでｐＨ４，６に調整した。

実１」レー不感脂化処理液を次のような処方で調製した相違点を除
いて前記実施例１に記載の手法を繰り返した。

臭月裁９拠方邦ｍ＜引４万水フィチン酸９１７部６０部ＣＨｌ８０（ＣＨｚＣ１！ｇｏ）ｚ＋ｏ（Ｃ１１Ｃ１１ｚＯ）
ｚｏ（Ｃ１ｌｚＣＩｌｚＯ）ｓａｉｌ　　１０部塩化−
１−ｎ−ヘキサデシル　　　　　　２部ピリジニウムエチルセルソルブ１０部ＮａＯＨでｐＨ４，７に調整した。

実直拠旦不感脂化処理液を次のような処方で調製した相違点を除
いて前記実施例１に記載の手法を繰り返した。

水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　９０９部フィチン酸モノマグネシウム七ノカリウム　
６０部Ｈｚ１１０（Ｃｔｉ□ＣＨｚＯ）　＋。。（ＣＩＩＣＩＩ□
Ｏ）　：ｌ　Ｓ　（Ｃ１ｌ□Ｃｆ１ｚＯ）ｚ。。６１０
部カルボキシメチルセルロースサリチル酸ＤＴＡ印刷試験の結果、下記の第１表及び第２表に示すような
結果が得られた。

土較桝よ前記実施例１に記載の手法を繰り返した。但し、本例で
は、比較のため、不感脂化処理液を次のような処方で調
製した。

九理複傅処方水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　９
２０部フィチン酸　　　　　　　　　　　　　　８０部
計　　　　　１０００部印刷試験の結果、下記の第１表及び第２表に示すような
結果が得られた。

比較±Ｉ前記実施例１に記載の手法を繰り返した。但し、本例で
は、比較のため、不感脂化処理液を次のような処方で調
製した。

拠１瞳１へ処方水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
８８４部フィチン酸モノナトリウム　　　　　　　１０
０部β−アラニン　　　　　　　　　　　　　１０部パ
ラアミノフェノール　　　　　　　　　　５部処１目１
１延方。

水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　９００部フィチン酸　　　　　　　　　　　　　　　
９０部塩化ベンジルジメチルセチルアンモニウム　１０
部計　　　　　　１０００部印刷試験の結果、下記の第１表及び第２表に示すような
結果が得られた。

ニー土−表プロセッサーエツチングの結果計　　　　　１０００部印刷試験の結果、下記の第１表及び第２表に示すような
結果が得られた。

ル較桝主前記実施例１に記載の手法を繰り返した。但し、本例で
は、比較のため、不感脂化処理液を次のような処方で調
製した。

爪−一影一表ハンドエツチングの結果立ち、インキ着肉性が不十分で、十分な印刷物は得られ
なかった。

〔発明の効果〕

以上に説明したように、本発明の不感脂化処理液は、公
害上問題となり、かつ熱や光によって劣化するフェロシ
アン化合物及びフェリシアン化合物を含まず、また、従
来のシアンフリー処理液に比べ、非画像部の親水性皮膜
の物理的強度が強く、画像部のインキ着肉性に優れた処
理液である。

（注）インキ着肉性の評価は次のようにして行った： ○：良い、Δ：や−悪い、×：悪い

Claims

【特許請求の範囲】１、次の一般式により表されるポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンブロック共重合体：▲数式、化学式、
表等があります▼ （上式において、ａ、ｂ及びｃは、それぞれ、１以上の
整数を表す）を含有することを特徴とするオフセット印
刷用不感脂化処理液。