JPH05300850A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 確実に電動送風機を固定でき、ケース体の強
度を向上でき、組み立てが容易な電気掃除機を提供す
る。 【構成】 電動送風機21と本体ケース２との間に、補強
板33を取り付ける。補強板33は、平板部41とフランジ部
42とを形成する。平板部41の側周縁および後周縁を上部
ケース2bの内面に沿って形成させる。フランジ部42に凹
状の支持部43と爪部44を形成させる。支持部43にて電動
機22を固定し爪部44を上部ケース2bの係合部45に係合し
て、補強板33を下部ケース2aの支持脚47にねじ48にて固
定する。 【効果】 電気掃除機本体１を立位状態に収納しても、
電動送風機21を確実に支持固定できる。補強板33が本体
ケース２を内方に撓まないように支持するので、本体ケ
ース２が折損しない。本体ケース２を安価で容易に製造
でき、電気掃除機本体１の組み立てが容易できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、衝撃などに対して損傷
し難く強化された電気掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電気掃除機は、例えば電
気掃除機本体71の後部に載置面72を形成し、非掃除時に
この載置面72を接地させて立位状態で載置している。ま
た、ケース体73は、一般に、図４に示すように、上部ケ
ース74と下部ケース75とからなり、載置面72には上部ケ
ース74に穿設された係止孔76に、下部ケース75に突設さ
れた係止突部77を係止させ、接合部を形成している。ま
た、載置面72は、電気掃除機本体71を載置する際、強い
衝撃および応力が加わり易く、さらに、電気掃除機本体
71内に内設される電動送風機も重量物であるため、負荷
が掛かり易い。

【０００３】ところが、この載置面72は、外観を劣化さ
せることを防ぐため、部分的な肉厚化や載置面の面積の
拡大による補強は困難である。そのため、電気掃除機本
体71の後部全体の強度、および、電動送風機の固定の強
化が必要となり、上部ケース74および下部ケース75の肉
厚を厚くしたり、リブ部を増設する構成が採られてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来構
成の電気掃除機は、上部ケース74および下部ケース75の
肉厚を厚くすること、および、リブ部を増設することに
よって材料費が上昇する問題を有している。

【０００５】また、リブ部を増設することによって上部
ケース74および下部ケース75の製造難易性の上昇や製造
効率の低下を生じる問題を有している。

【０００６】さらに、複数のリブ部が形成される構成の
電気掃除機は、上部ケース74と下部ケース75とを電動送
風機を挟持させて係合させる場合、それぞれの位置決め
作業が煩雑となる問題も有している。

【０００７】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、確実に電動送風機を固定できるとともに、ケース体
の強度を向上でき、組み立てが容易な電気掃除機を提供
することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の電気掃除機は、
２つのケースからなり、これら２つのケースの接合部を
有する一端面に載置面が形成されたケース体を備え、こ
のケース体は前記載置面と略平行のリブ部を有し、この
リブ部にて電動送風機が挟持された電気掃除機におい
て、前記ケース体に固定され、前記ケース体の接合部近
傍に沿って前記載置面の内面側に当接する当接部と、前
記電動送風機の一端部を支持する支持部とを形成し、前
記載置面の内面および前記電動送風機間に取り付けられ
る補強体を備えたものである。

【０００９】

【作用】本発明の電気掃除機は、当接部をケース体の接
合部近傍に沿って載置面の内面側に当接させ、支持部に
て電動送風機の一端部を固定して、補強体をケース体に
取り付けるため、ケース体の構造を複雑にすることな
く、ケース体の増強および電動送風機を確実に固定で
き、かつ、組み立ても容易である。

【００１０】

【実施例】本発明の電気掃除機の一実施例の構成を図面
に基づいて説明する。

【００１１】図１において、１は電気掃除機本体で、こ
の電気掃除機本体１は、上面を開口した下部ケース2a、
および、この下部ケース2aの後部上面を閉塞する上部ケ
ース2bとから前側上面部を開口したケース体としての本
体ケース２と、この本体ケース２の前側上面部の開口を
開閉自在に閉塞する蓋体３とからなっている。

【００１２】そして、この本体ケース２は、上部ケース
2bの外周面が下部ケース2aの内周面に接触するように上
部ケース2bの後部周縁が下部ケース2aの後方周縁の内部
に係合されて一体に組まれている。

【００１３】また、本体ケース２の後部には載置面４が
形成されるとともに、この載置面４には上部ケース2bお
よび下部ケース2aにそれぞれ載置用の脚５，５が突出形
成されている。さらに、上部ケース2bと下部ケース2aと
の接合部６が本体ケース２の周囲に沿って形成され、載
置面４にも設けられている。

【００１４】そして、本体ケース２は、前側に旋回自在
の旋回輪７が取り付けられるとともに、後側には従動後
輪８が取り付けられている。さらに、本体ケース２の上
部に上ハンドル９が枢着され、下部ケース2aの前部下面
に内方に凹状の前ハンドル10が設けられている。

【００１５】また、電気掃除機本体１内には、格子状の
連通口11を有する隔壁12により、上方が開放された集塵
室13が前部に区画形成されているとともに、この集塵室
13の後方に電動送風機室14が区画形成されている。そし
て、集塵室13内には、この集塵室13内に枢着されたホル
ダ15により主集塵フィルタである集塵袋16が着脱自在に
装着されている。

【００１６】また、隔壁12の前面には、その連通口11を
覆うとともに集塵袋16を案内する補助集塵フィルタ17が
着脱自在に装着されている。なお、これら集塵袋16およ
び補助集塵フィルタ17は、集塵室13の上面開口を介して
着脱される。

【００１７】一方、電動送風機室14内には、電動送風機
21が配設されている。この電動送風機21は、図示しない
例えばファンと、このファンを回転駆動する電動機22
と、ファンを覆うファンカバー23とからなっている。こ
のファンカバー23の前面中央部には吸気口24が開口形成
され、電動機22のフレームには図示しない排気口が開口
形成されている。

【００１８】そして、ファンカバー23が、上部ケース2b
の下面より下方に向かって突出形成され下端部がファン
カバー23の外周面に沿って凹弧状に形成されたリブ部と
しての支持壁25と、下部ケース2aの上面より上方に向け
て突出形成され上端部がファンカバー23の外周面に沿っ
て凹弧状に形成されたリブ部としての支持前壁26とによ
って挟持されている。

【００１９】さらに、電動機22が、下部ケース2aの上面
より上方に向けて突出形成され上端部が電動機22の外周
面に沿って凹弧状に形成されたリブ部としての支持後壁
27によって支持されている。

【００２０】そして、電動送風機21は、前後部が電動送
風機室14内に支持壁25，26，27にゴム製支持体28，29を
介して支持されている。前側のゴム製支持体28は環状に
なっており、これにより、電動送風機21の吸気口24が集
塵室13に連通口11を介して気密に連通されている。

【００２１】また、図２に示すように、電気掃除機本体
１内で電動送風機21の幅方向側には電気掃除機本体の幅
方向に軸支され電源コード31を懸回するドラム32が配設
されている。そして、電源コード31の先端は、下部ケー
ス2aの後方下部に形成された図示しない挿通口に挿通さ
れ、この電源コード31の先端には挿通口の外側開口縁部
に当接している図示しないプラグが取り付けられてい
る。

【００２２】さらに、電気掃除機本体１内には、電動送
風機室14の後方に位置して、上下部ケース2b，2aより電
動送風機室14内に形成された電動送風機21を支持固定す
る補強体33が取り付けられ、この補強体33によって上部
を排気室34に下部を回路室35に区画形成されている。

【００２３】そして、この補強体33は、側周縁および後
周縁が上部ケース2bの内面に沿って形成された平板部41
と、この平板部41の周縁より下方に伸延形成され上部ケ
ース2bおよび下部ケース2aの接合部６の近傍に当接支持
する当接部としてのフランジ部42とから断面略コ字状に
形成されている。

【００２４】さらに、補強体33の前部のフランジ部42の
下端は、電動送風機21の電動機22を、下部ケース2aの上
面より上方に向けて突出形成され上端部がファンカバー
23の外周面に沿って凹弧状に形成された支持後壁27とに
よって挟持固定する電動送風機21の電動機22の外周面に
沿って凹状に形成された支持部43を形成している。

【００２５】また、図３に示すように、補強体33の後部
のフランジ部42に、外方に突出する爪部44が２か所設け
られ、この爪部44が上部ケースの内面後方下端に形成さ
れた凹状の係合部45に係合支持されている。

【００２６】さらに、補強体33の平板部41には、電気掃
除機本体１の長手方向に略垂直に電動送風機21の排気を
干渉する面を有する消音壁部46が上方に突出して形成さ
れている。

【００２７】そして、この補強体33は、下部ケース2aの
下面より上方に突出形成された支持脚47にねじ48によっ
て固定されている。

【００２８】また、回路室35内には、図示しない電気部
品が配設された回路基板51が電気掃除機本体１の長手方
向に略垂直に面して立位状態に配設され、下部ケース2a
の内面と補強体33の下面とで挟持固定されている。

【００２９】そして、電気掃除機本体１の上部ケース2b
の外側後面部には、電動送風機21の排気口に連通する排
気口52が開口形成されている。

【００３０】また、蓋体３は、上部ケース2bに後端部が
枢着されており、集塵室13を上方から開閉自在に覆うも
のである。また、蓋体３の上面は、凹状に図示しない付
属品を収納する付属品収納部53が形成され、この付属品
収納部53の上面を閉塞する蓋体３の外周面と面一の収納
部カバー54が開閉自在に取り付けられている。

【００３１】そして、電気掃除機本体１の前部には、上
部ケース2bと下部ケース2aに挟持された吸込部61が設け
られ、この吸込部61は内側開口62と外側開口63とが相対
向させて形成されている。また、内側開口62および外側
開口63に対向する中間には、円筒形状の吸込口64が形成
されている。この吸込口64は、前部が電気掃除機本体１
の前方へ開口しているとともに、後部が前記集塵室13へ
開口している。

【００３２】また、吸込部61には、集塵室13を電気掃除
機本体１外に連通させる吸込口64を開閉自在に閉塞する
シャッタ65が摺動自在に支持されている。このシャッタ
65の上端部にはつまみ66が上方へ突出形成されている。

【００３３】つぎに、上記実施例の動作について説明す
る。

【００３４】通常の掃除時には、蓋体３を閉じておき、
電源コード31のプラグを図示しないコンセントに差し込
み電力を供給する。そして、シャッタ65を下方へ摺動さ
せて開く。このシャッタ65を開いた状態で、図示しない
ホース体を接続し掃除を行なう。電動送風機21の駆動に
より、ホース体を介して吸込口64から空気とともに塵埃
が吸込まれ、電気掃除機本体１の集塵室13に導かれて、
集塵袋16内に捕捉される。また、この集塵袋16により濾
過された空気は、補助集塵フィルタ17、連通口11、電動
送風機21の吸気口24、電動送風機21内、この電動送風機
21の排気口、排気室34を順次通って、排気口52から電気
掃除機本体１外の外気へ排気風として排出される。

【００３５】また、電気掃除機本体１の収納にあたって
は、電源コード31をドラム32に巻回して収納し、ホース
体を取り外す場合には、シャッタ65を上方へ摺動させて
吸込口64を閉塞する。そして、使用された図示しない付
属品を蓋体３の付属品収納部53に収納し、電気掃除機本
体１の後部の載置面４が底部となるように立位状態にし
て収納し、ホース体を取り外さない場合には、電気掃除
機本体１をこの電気掃除機本体１の後部の載置面４が底
部となるように立位状態にして、ホース体に取り付けら
れた取り付け手段にて、電気掃除機本体１の下部ケース
2aの下面に取り付けて収納する。

【００３６】そして、この立位状態に載置した際にも、
上部ケース2bおよび下部ケース2aの接合部６近傍に補強
体33を当接しているため、上下部ケース2b，2aが補強板
33にて内方に撓まないように支持しているので、本体ケ
ース２の強度が見掛上向上し、本体ケース２が折損する
ことを防止できる。

【００３７】さらに、立位状態に載置した場合には、電
動送風機21の荷重の一部が補強体33に掛かるため、電動
送風機21の荷重が掛かる支柱後壁27を補助でき、電動送
風機21はがたつかない。

【００３８】上記実施例によれば、側周縁および後周縁
が上部ケース2bの内面に沿って形成された平板部41と、
この平板部41の周縁より下方に伸延形成されたフランジ
部42とから断面略コ字状に形成された補強体33に、フラ
ンジ部42の下端が凹状に形成された支持部43と、補強体
33の後部のフランジ部42に外方に突出する爪部44を形成
する。そして、支持部43にて電動送風機21の電動機22を
下部ケース2aの支持後壁27とによって挟持し、ねじ47に
て下部ケース2aの支持脚47に補強体33を固定し、爪部44
を下部ケース2aの係合部45に係合支持させて、上下部ケ
ース2b，2aと電動送風機21を一体的に固定する。

【００３９】したがって、電動送風機21を支持固定する
ための支持壁を最小限に形成させるのみで済み、上下部
ケース2b，2aの製造が安価で容易に製造でき、製造効率
が向上する。また、電動送風機21を確実に挟持させるよ
うに電気掃除機本体１を組み立てる際、補強板33にて電
動送風機21を位置決め固定してから、上部ケース2bを組
み立てるので、電気掃除機本体21の組み立てが容易とな
り、組立作業性も向上できる。

【００４０】また、補強板33に消音壁部46を設けたこと
により、本体ケース２あるいは別途消音手段を設けるこ
となく電気掃除機本体１の騒音を低減できる。

【００４１】

【発明の効果】本考案の電気掃除機によれば、当接部を
ケース体の接合部近傍に沿って載置面の内面側に当接さ
せ、支持部にて電動送風機の一端部を固定して、補強体
をケース体に取り付けるため、ケース体の構造を複雑に
することなく、ケース体の増強および電動送風機を確実
に固定でき、かつ、組み立ても容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電気掃除機の一実施例を示す側面断面
図である。

【図２】同上一部切欠いた平面図である。

【図３】同上の補強体と上部ケースとの係止部分の断面
図である。

【図４】従来の電気掃除機の一実施例を示す上下部ケー
スの係合状態の断面図である。

【符号の説明】

１ 電気掃除機本体 ２ ケース体としての本体ケース 2a 下部ケース 2b 上部ケース ４ 載置面 ６ 接合部 21 電動送風機 25 リブ部としての支持壁 26 リブ部としての支持前壁 27 リブ部としての支持後壁 33 補強体 43 支持部 42 当接部としてのフランジ部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２つのケースからなり、これら２つのケ
   ースの接合部を有する一端面に載置面が形成されたケー
   ス体を備え、このケース体は前記載置面と略平行のリブ
   部を有し、このリブ部にて電動送風機が挟持された電気
   掃除機において、 前記ケース体に固定され、前記ケース体の接合部近傍に
   沿って前記載置面の内面側に当接する当接部と、前記電
   動送風機の一端部を支持する支持部とを形成し、前記載
   置面の内面および前記電動送風機間に取り付けられる補
   強体を備えたことを特徴とする電気掃除機。