JPH0529994Y2 - - Google Patents

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JPH0529994Y2
JPH0529994Y2 JP11730388U JP11730388U JPH0529994Y2 JP H0529994 Y2 JPH0529994 Y2 JP H0529994Y2 JP 11730388 U JP11730388 U JP 11730388U JP 11730388 U JP11730388 U JP 11730388U JP H0529994 Y2 JPH0529994 Y2 JP H0529994Y2
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brake
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swing
wire locking
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本願考案は、自転車用カンチレバー式ブレーキ
に関する。
【従来の技術】
カンチレバー式ブレーキは、一対のブレーキア
ームが車輪の左右に分かれて取付けられることを
特徴とするブレーキであり、構造が簡単で小型で
あり、しかも制動能力が優れていることから、旅
行用自転車等に適したブレーキである。 カンチレバー式ブレーキにおいては、車輪を挟
むようにして上下に延びる左右一対の車体フレー
ム(フロントホークまたはバツクホーク)に形成
された車体前後方向の支軸に、左右のブレーキア
ームが各別に揺動可能に支持されている。上記ブ
レーキアームの内側の作動アーム部には、車輪の
リムの両側面に対向するようにブレーキシユーが
取付けられている。ブレーキアームの外方に延び
るそれぞれの入力アーム部には、ブレーキレバー
から延出され車輪上方で二股に分岐されたブレー
キワイヤのそれぞれの端部が連結されている。ま
た、上記ブレーキアームと支軸との間には、戻し
バネが介装されており、この戻しバネによつて、
ブレーキアームはブレーキシユーがリムから遠ざ
かる方向に常時弾力付勢されている。 ブレーキレバーを操作すると、ブレーキワイヤ
を介して上記各入力アーム部が引上げられる。す
ると、上記左右一対のブレーキアームが、上記支
軸を中心として互いに近接する方向に揺動させら
れ、これによつて、作動アーム部のブレーキシユ
ーが、車輪リムの両側面を両側から挟圧して車輪
の制動を行う。 ブレーキレバーを弛めると、上記戻しバネによ
つて、ブレーキアームが上記制動方向と反対方向
に揺動させられ、ブレーキシユーがリムから離れ
て車輪の制動が解かれる。
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ブレーキの応答性を高めるには、走
行状態での上記ブレーキアームの開度、すなわち
両ブレーキシユーと車輪リムの側面との間隔をで
きるだけ小さく設定しなければならない。しか
し、ブレーキシユーと車輪リムの間隔を小さくす
ると左右ブレーキシユーの間隔がタイヤの幅より
小さくなり、そのままでは車輪を上記ブレーキシ
ユーのすきまを通してフレームから外すことがで
きなくなつてしまう。 従来のカンチレバー式ブレーキにおいては、ブ
レーキアームの開度を大きくするために、ブレー
キワイヤの端部が止着されたニツプルをブレーキ
アームから外して、ブレーキアームとブレーキワ
イヤの連結を解かなければならなかつた。上記ニ
ツプルを外すには、一旦左右のブレーキアームを
手で握持して開度を縮小しなければならず、力を
要するとともに、きわめて面倒な作業を要し、タ
イヤを迅速容易に交換することができないという
問題があつた。このため、時間を競う競技用の自
転車においては、性能が優れているにもかかわら
ず上記の問題からカンチレバー式ブレーキを採用
することは稀であつた。 サイドプル式ブレーキにおいては、たとえば特
開昭62−80186に開示されているもののように、
ワンタツチ操作でブレーキワイヤの張力を弛めて
左右ブレーキアームの間隔を広げるいわゆるクイ
ツクレリーズ機構が開発されている。しかし、カ
ンチレバー式ブレーキにおいては、一対のブレー
キアームが車輪を挟んで左右で各別に揺動するた
め車体左右幅方向の寸法が大きく、上記のような
クイツクレリーズ機構をブレーキアームに形成す
ると、ブレーキアームの車体幅方向外方への突出
量が非常に大きくなる。ブレーキアームが左右幅
方向に大きく突出すると、転倒した場合等に損傷
を受け易く、また、乗車の身体に接触し易くなる
ために危険であり、上記のようなクイツクレリー
ズ機構はそのままカンチレバー式ブレーキに採用
することができない。 本願考案は、上述の事情のもとで考え出された
ものであつて、上記の従来の問題を解決し、簡易
な構成でブレーキワイヤの長さを実質的に変化さ
せることのできるワイヤ長さ切換機構を構成する
ことによつて、ブレーキアームの左右幅方向の突
出量を増加させることなく、ワンタツチ操作でブ
レーキアームの開度を大きくすることのできる自
転車用カンチレバー式ブレーキを提供することを
その課題とする。
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本願考案では、
次の技術的手段を講じている。 すなわち、本願の請求項1に記載した考案は、
車輪のリム側面に対向するブレーキシユーを備え
る左右一対のブレーキアームが、車輪を挟むよう
に配置された左右一対の自転車フレームの車体前
後方向の支軸の回りに、戻しバネにより外向きに
弾力付勢されつつ揺動可能に支持される一方、上
記左右ブレーキアームの各入力アーム部に端部が
係止されるブレーキワイヤを上方に牽引すること
により上記左右のブレーキアームが揺動させら
れ、上記ブレーキシユーが車輪のリム側面を左右
から挟圧することによつて車輪の制動が行われる
自転車用カンチレバー式ブレーキにおいて、少な
くとも一方のブレーキアームの入力アーム部に、
上記ブレーキワイヤの先端部を止着したワイヤ係
止体を、ワイヤ緊張位置とワイヤ弛緩位置との間
を揺動自在に枢着する一方、上記ワイヤ係止体の
揺動軌跡に揺動阻止体を進出することによつて上
記ワイヤ係止体をワイヤ緊張位置に保持し、上記
揺動軌跡から退避することによつて上記ワイヤ係
止体のワイヤ弛緩位置への揺動を許容するワイヤ
長さ切換機構を構成したことを特徴とする。 また、本願の請求項2に記載の考案は、上記の
請求項1に記載の自転車用カンチレバー式ブレー
キにおいて、上記ワイヤ長さ切換機構として、ブ
レーキワイヤの先端部を止着したワイヤ係止体
を、ワイヤ緊張位置とワイヤ弛緩位置との間を揺
動可能に、かつ上記ワイヤ係止体の揺動軸方向に
摺動可能に枢着する一方、上記ブレーキアーム上
の上記ワイヤ係止体の揺動軌跡に、上記ワイヤ係
止体が当接して上記ワイヤ係止体をワイヤ緊張位
置に保持することができるとともに、上記ワイヤ
係止体を上記揺動軸方向に摺動することにより、
上記ワイヤ係止体の当接を回避して上記ワイヤ係
止体のワイヤ弛緩位置への揺動を許容する揺動阻
止部を形成している。
【考案の作用および効果】
本願考案は、少なくとも一方のブレーキアーム
において、ブレーキワイヤをワイヤ緊張位置とワ
イヤ弛緩位置との間を揺動自在に枢着されるワイ
ヤ係止体を介して入力アーム部に止着する一方、
上記ワイヤ係止体の揺動を阻止しワイヤを緊張状
態に保持することができるとともに、上記揺動阻
止を解除してワイヤを弛緩させることのできるワ
イヤ長さ切換機構を構成したものである。 ワイヤ係止体は、ブレーキアームに形成された
揺動軸に所定の角度範囲を揺動自在に枢着され
る。また、ブレーキワイヤは上記ワイヤ係止体の
上記揺動軸から所定距離離れた位置に係止され、
上記ワイヤ係止体の揺動にともなつて、ブレーキ
ワイヤを緊張させ、また弛緩させることができ
る。 請求項1に記載の考案は、揺動可能に枢着され
たワイヤ係止体の揺動を阻止してワイヤを緊張状
態に保持し、また上記揺動阻止を解除してワイヤ
を弛緩させるために、ワイヤ係止体の揺動軌跡に
進入退避させることのできる揺動阻止体を設け
る。 上記ワイヤ係止体の揺動軌跡に揺動阻止体を進
入させると、ワイヤ係止体が揺動阻止体に当接し
て揺動が規制される。これによつて、通常の走行
状態において、ブレーキワイヤの実質長さを短く
して両ブレーキシユーと車輪リムの側面との間隔
を小さく維持することができ、ブレーキの応答性
が良い状態で走行することができる。 また、上記揺動阻止体は上記ワイヤ係止体の揺
動軌跡から簡単な操作によつて退避させることが
できるように形成されるため、任意に上記揺動阻
止の状態を解除することができる。揺動阻止体を
ワイヤ係止体の揺動軌跡から退避させると、ブレ
ーキアームと支軸の間に介装された戻しバネのバ
ネ力によつて、上記ワイヤ係止体がワイヤ弛緩位
置に揺動させられてブレーキワイヤが繰り出され
るとともにブレーキワイヤが弛んでブレーキアー
ムの開度が大きくなり、容易に車輪の交換等を行
うことができる。 車輪の交換の後、再びワイヤ係止体をワイヤ緊
張位置に戻すとともに揺動阻止体をワイヤ係止体
の揺動軌跡に進入させると、ワイヤ係止体は揺動
阻止体によつて車輪交換前と同一の位置に保持さ
れるために、従来のカンチレバー式ブレーキのよ
うにタイヤの交換等によつてブレーキ性能が変化
することもない。 さらに、本願考案におけるワイヤ長さ切換機構
は、ワイヤ係止体と揺動阻止体によつて大略構成
されており、部品点数が少なく構造が簡単なため
に、寸法を小さくすることができる。そのため、
ブレーキアームの車体左右幅方向の突出量を増加
させることなく、ワンタツチ操作で左右のブレー
キシユーの間隔を所定量広げることができ、車輪
のクイツクレリーズに対応することのできるカン
チレバー式ブレーキを提供することができる。 本願の請求項2に記載の考案は、揺動可能に枢
着されたワイヤ係止体の揺動を阻止してワイヤを
緊張状態に保持し、また上記揺動阻止を解除して
ワイヤを弛緩させるために、上記ワイヤ係止体を
さらにワイヤ係止体の揺動軸方向にも摺動可能に
形成する一方、上記ワイヤ係止体をワイヤ緊張位
置に保持することができるとともに、上記ワイヤ
係止体を上記揺動軸方向に摺動させることによ
り、上記ワイヤ係止体のワイヤ弛緩位置への揺動
を許容しうる揺動阻止部をブレーキアーム上に形
成したワイヤ長さ切換機構を構成したものであ
る。すなわち、請求項1に記載の考案が、揺動阻
止体を操作することによつてワイヤ長さを切換え
るのに対し、請求項2に記載の考案は、ワイヤ係
止体自体を操作することによつてワイヤ長さを切
換えるものである。 上記ワイヤ係止体が上記摺動範囲の一端に位置
するときには、ブレーキアーム上の上記ワイヤ係
止体の揺動軌跡内に揺動阻止部が位置するため、
ワイヤ係止体が上記揺動阻止部に当接してその揺
動が阻止され、ワイヤを緊張状態に保持すること
ができる。そして、上記ワイヤ係止体を摺動させ
て上記摺動範囲の他端に位置させると、上記揺動
阻止部がワイヤ係止体の揺動軌跡内から外れて、
揺動の阻止が解かれ、ワイヤ係止体がワイヤ弛緩
位置へ揺動してワイヤが弛緩する。 これによつて、より簡易な構成で請求項1に記
載の考案と同様の効果を発揮することができる。
【実施例の説明】
以下、本願考案の実施例を第1図ないし第10
図に基づいて具体的に説明する。 第1図ないし第5図は本願の請求項1に記載の
考案の実施例を示し、第6図ないし第10図は本
願の請求項2に記載の考案の実施例を示す。上記
両実施例とも本願考案を自転車の前ブレーキに適
用した例である。 まず、請求項1に記載の考案の実施例について
説明する。 第1図は請求項1に記載した自転車用カンチレ
バー式ブレーキの考案の一実施例の背面図であ
る。図に示すように、カンチレバー式ブレーキに
おいては、車輪1を挟むようにして上下に延びる
左右一対のフロントホーク2a,2bに形成され
た車体前後方向の支軸3a,3bに、作動アーム
部4a,4bにブレーキシユー5a,5bが取付
けられた左右一対のブレーキアーム6a,6bが
それぞれ揺動可能に支持されている。上記ブレー
キアーム6a,6bと支軸3a,3bとの間に
は、図示しない戻しバネがそれぞれ介装されてお
り、これらの戻しバネによつて、ブレーキアーム
6a,6bはブレーキシユー5a,5bが車輪の
リム8の両側面から遠ざかる方向に常時各別に弾
力付勢されている。 図示しないブレーキレバーから延出されたブレ
ーキワイヤ9は一旦車輪1の上方に位置するワイ
ヤ分岐金具10に止着され、このワイヤ分岐金具
10によつて二股に分岐された各々のブレーキワ
イヤ9a,9bが上記左右のブレーキアーム6
a,6bの左右方向外方に延びる入力アーム部1
1a,11bに向かつて延出されている。そし
て、一方のブレーキワイヤ9aは、ワイヤ先端に
形成されたニツプル12が一方の入力アーム部1
1aのワイヤ係止体13に形成されたニツプル係
止孔14に係入されることによつてブレーキアー
ム6aに止着されるとともに、上記他方のブレー
キワイヤ9bは、ワイヤの先端が他方の入力アー
ム部11bに形成されたワイヤ止着ナツト15に
挟圧されることによつてブレーキアーム6bに止
着される。 自転車用ブレーキにおいては、走行時に、ブレ
ーキシユー5a,5bを車輪1のリム8に近接し
た位置で保持するとともに、タイヤ1の交換時に
は、ブレーキワイヤ9a,9bを弛緩させて、ブ
レーキシユー5a,5bの間隔をタイヤ1の幅よ
りも大きく広げることができると好適である。本
願考案では、このようなカンチレバー式ブレーキ
においてブレーキワイヤ9aをワンタツチ操作で
緊張させ、またこれを弛緩させることにより、ブ
レーキシユー5a,5bの間隔を調節することが
できるワイヤ長さ切換機構を構成する。 本実施例におけるワイヤ長さ切換機構は上記カ
ンチレバー式ブレーキの一方のブレーキアーム6
aに構成されている。ワイヤ長さ切換機構は、先
端にブレーキワイヤ9aが止着されるとともに入
力アーム部11aに所定の角度範囲で揺動自在に
枢着されるワイヤ係止体13と、ワイヤ係止体1
3の揺動軌跡に進入退避させることのできる揺動
阻止体17とで大略構成される。 上記ブレーキワイヤ9aが係止されるワイヤ係
止体13は、第1図および第3図に示すように、
基端部に揺動軸16を挿通するための軸孔13a
が形成されるとともに、上記軸孔13aから所定
距離を隔ててニツプル係止孔14が形成されたア
ーム状をしている。基端部およびアームは平板状
をしており、アームの中間部の内方側面には、上
記軸孔13aを中心とする略扇形状の当接部13
bが一体形成されている。 一方、ブレーキアーム6aの入力アーム部11
aには、ワイヤ係止体13を所定の角度範囲で揺
動可能に枢着するために、略扇形状の取付け面1
1cが作動アーム部4aから肉厚を減少させて段
落ち形成されている。また、取付け面11cの扇
の付け根部分にワイヤ係止体13の揺動中心とな
る揺動軸16を固定するための螺孔16aが形成
されるとともに、扇の上部側縁に上記揺動阻止体
17の頭部17aを進入退避動可能に支持するた
めの挿通孔20が形成されている。 上記ワイヤ係止体13の軸孔13aに挿通され
た揺動軸16が入力アーム部11aの取付け面1
1cに形成された螺孔16aに固定されることに
よつて、上記ワイヤ係止体13が入力アーム部1
1aの取付け面11c上を摺動して所定の角度範
囲で揺動自在に枢着される。 第4図は第1図における−線に沿う拡大断
面図である。本実施例における揺動阻止体17は
正面視くさび形状をした頭部17aと上記頭部1
7aの裏面に一体形成された軸部17bを有し、
軸部17bは頭部17aの回転を防止するため円
弧の一部を直線で切欠いた断面形状をしている。
上記軸部17bの先端にはナツト19を締結する
ためのネジ部17cが形成されている。また、軸
部17bの長さは、頭部17aをワイヤ係止体1
3の揺動軌跡から退避させるために、少なくとも
入力アーム部11aとワイヤ係止体13の厚さを
加えたものよりも長く設定される。 一方、入力アーム部11aに形成される挿通孔
20は、上記揺動阻止体17の軸部17bの断面
形状に対応した形状に形成されるとともに、この
挿通孔20の取付面11cと反対側には圧縮バネ
23を介装するためのバネ座孔21が連通形成さ
れている。 上記挿通孔20およびバネ座孔21に上記揺動
阻止体17の軸部17bが背面から挿通されると
ともに圧縮バネ23が正面から介装され、圧縮バ
ネ23が挟圧された状態でナツト19が締結され
る。これによつて、上記揺動阻止体17は車体前
後方向に摺動可能かつ軸部17bの回りに回動不
可能に、また入力アーム部11aの正面側に向か
つて常時弾力付勢された状態で保持される。 第2図に上記ワイヤ係止体13とブレーキアー
ム6aの揺動にともなうブレーキシユー5aの動
きを示す。実線はワイヤ弛緩状態を示し、仮想線
はワイヤ緊張状態を示す。ワイヤ係止体13の揺
動を規制しない状態においては、ブレーキアーム
6aと車体フレーム2aの間に介装された図示し
ない戻しバネによつてブレーキアーム6aが車体
外方に揺動させられるとともにブレーキシユー5
aも車体外方に、すなわち車輪1のリム8から遠
ざかる方向に揺動させられてブレーキシユー5
a,5bの間隔が広がつている。一方、ワイヤ係
止体13は、上記戻しバネによるブレーキワイヤ
9aの張力によつて車体内方に揺動させられてい
る。 第2図において、上記ワイヤ弛緩状態から上記
ワイヤ係止体13を左方外方に揺動させると、揺
動にともなつてブレーキワイヤ9aが牽引される
とともに、上記戻しバネに上記牽引力が蓄勢され
る分上記ブレーキアーム6aが車体内方に揺動す
る。したがつて、ブレーキシユー5aも車体内方
に揺動して車輪1のリム8に近接することが判
る。上記ブレーキワイヤ9aの牽引力は他方のブ
レーキワイヤ9bにも伝達され、他方のブレーキ
アーム6bも同様に揺動して、ブレーキシユー5
a,5bの間隔が狭まる。 第1図および第4図には上記ワイヤ係止体13
の揺動軌跡に揺動阻止体17が進入させられた状
態、すなわち上記ブレーキワイヤ9aが緊張状態
にある場合を示している。図に示すように、上記
揺動阻止体17は上記ワイヤ係止体13の当接部
13bと上記取付け面11cの段落ち壁11dの
間に挟まれた状態で上記ワイヤ係止体13の揺動
軌跡に進入している。上記揺動阻止体17の頭部
17aにワイヤ係止体13の当接部13bが当接
することによつて、ワイヤ係止体13の車体内方
への揺動が阻止され、これによつて、ワイヤ係止
体13がワイヤ緊張位置に保持され、ブレーキシ
ユー5a,5bがリム8に近接した状態に保持さ
れる。また、揺動阻止体17は、上記ワイヤ係止
体13の当接部13bと上記取付け面11cの段
落ち壁11dとの間にくさび状に位置するため
に、上記ワイヤ係止体13から受ける押圧力は上
記段落ち壁11dによつてバツクアツプされて、
ワイヤ係止体13を確実にワイヤ緊張位置に保持
することができる。 一方、第2図および第5図に、上記ワイヤ係止
体13の揺動軌跡から上記揺動阻止体17を退避
させた状態、すなわち上記ブレーキワイヤ9aが
弛緩状態にある場合を示す。揺動阻止体17の先
端に螺合されたナツト19を押込むと、第5図に
示すように、上記揺動阻止体17が背面方向に移
動して頭部17aが取付け面11cから離れてワ
イヤ係止体13の当接部13aの揺動軌跡から退
避させられる。すると、ブレーキアーム6aが、
戻しバネによつて車体外方に揺動させられて、第
2図に示すように、ブレーキシユー5a,5bの
間隔が拡がる一方、揺動阻止体17の軸部17b
は上記ワイヤ係止体13の当接部13bの揺動軌
跡とは干渉しないため、ワイヤ係止体13はブレ
ーキワイヤ9aの張力によつて車体内方のワイヤ
弛緩位置まで揺動させられる。 本実施例においては、上記揺動阻止体17は、
ワイヤ係止体13の揺動軌跡に進入する方向にバ
ネ23によつて常時弾力付勢されているため、ワ
イヤ係止体13をワイヤ緊張位置に揺動させれ
ば、上記バネ23の弾力によつて、第4図に示す
ように、揺動阻止体17がワイヤ係止体13の揺
動軌跡に自動的に再度進入してワイヤ係止体13
をワイヤ緊張位置に保持する。逆に、ワイヤ係止
体13がワイヤ緊張位置にあるときに、上記揺動
阻止体17の軸部17bの先端に締結されたナツ
ト19を押圧すると、揺動阻止体17は、揺動阻
止体17の頭部17aが入力アーム部6aの取付
け面11cから離れる方向に摺動してワイヤ係止
体13の揺動軌跡から退避させられる。すると、
ワイヤ係止体13は戻しバネの弾力によつてワイ
ヤ弛緩位置に自動的に揺動させられ、ブレーキア
ーム6aが車体外方に揺動させられて、ブレーキ
シユー5a,5bの間隔が広がる。 また、ワイヤ緊張状態において、ワイヤ係止体
13は、段落ち壁11dにバツクアツプされた上
記揺動阻止体17によつて一定の位置に確実に保
持されるため、ブレーキワイヤ9aの緊張弛緩を
繰り返しても、ブレーキワイヤ9aの止着位置が
狂うこともなくブレーキ性能が変化することもな
い。 本実施例においては、揺動阻止体は車体前後方
向に摺動し、ワイヤ係止体13の揺動軌跡に進入
退避させられるように形成したが、作動アーム1
1a上をブレーキアームの揺動軸と直角方向に進
入退避させるように構成することもできる。 次に、本願の請求項2に記載の考案の実施例に
ついて説明する。 第6図は請求項2に記載した自転車用カンチレ
バー式ブレーキの考案の一実施例の背面図であ
る。図に示すように、ワイヤ長さ切換機構以外の
構成は、上記請求項1に記載の考案の実施例の構
成と同様である。 第6図に示すように、本実施例のワイヤ長さ切
換機構は、先端にブレーキワイヤ9aが止着され
るとともに、入力アーム部11aに所定の角度範
囲を揺動可能に、かつ上記揺動軸方向に所定距離
を摺動可能に枢着されたワイヤ係止体13cと、
ブレーキアーム6a上に形成された揺動阻止部2
6とで大略構成される。 本実施例のワイヤ係止体13cは、第6図およ
び第8図に示すように、基端部の片側に揺動軸1
6bが一体形成されるとともに、上記揺動軸16
bから所定距離を隔ててニツプル係止孔14が形
成されたアーム状をしている。基端部およびアー
ムは平板状をしており、アームの中間部の内方側
面には、上記揺動軸を中心とする略扇形状の当接
部13bが一体形成されている。また、上記揺動
軸16bの先端には、ナツト19を締結するため
のネジ部16cが形成されている。上記揺動軸1
6bは、ワイヤ係止体13cが揺動軸方向に摺動
することによつて上記当接部13bがブレーキア
ーム6a上に形成した揺動阻止部26へ当接する
のを回避することができるように形成され、その
長さは、すくなくとも上記ワイヤ係止体13cが
枢着される入力アーム部11aの厚さと上記揺動
阻止部26の厚さを加えたものより長く設定され
る。 一方、上記ワイヤ係止体13cが枢着されるブ
レーキアーム6aの入力アーム部11aには、略
扇型の揺動阻止部26が作動アーム部4aから段
落ち形成され、また、上記揺動阻止部26の外側
に略扇形の取付け面11cが上記揺動阻止部26
からさらに段落ち形成されている。上記取付け面
11cの扇の付け根部分に、ワイヤ係止体13c
を揺動可能かつ揺動軸方向に摺動可能に枢着する
ための挿通孔27が形成されている。上記挿通孔
27の取付け面11cと反対側には、圧縮バネ2
3aを介装するためのバネ座孔21aが連通形成
されている。 上記挿通孔27およびバネ座孔21aに、上記
ワイヤ係止体13cの揺動軸16bが、ブレーキ
アーム6aの背面から通挿されるとともに圧縮バ
ネ23aが正面から介装され、圧縮バネ23aが
挟圧された状態でナツト19が締結される。これ
によつて、上記ワイヤ係止体13cは、揺動軸1
6bの回りに揺動可能に、かつ上記揺動軸16b
の方向に摺動可能に、またブレーキアーム6aの
正面側に向かつて常時弾力付勢された状態で保持
される。 第7図に上記ワイヤ係止体13cとブレーキア
ーム6aの揺動にともなうブレーキシユー5aの
動きを示す。実線はワイヤ弛緩状態を示し、仮想
線はワイヤ緊張状態を示す。ワイヤ係止体13c
の揺動にともなうブレーキシユー5aの動きは、
請求項1に記載の考案の実施例で説明した動きと
同様である。 第6図および第9図にワイヤ係止体13cがワ
イヤ緊張位置、すなわちブレーキワイヤ9aが緊
張状態にある場合を示す。図に示すように、上記
ワイヤ係止体13cの当接部13bが取付け面1
1c上に位置するとともに、上記当接部13bが
上記取付け面11cと上記揺動阻止部26の間の
段落ち壁26aに当接して、車体内方への揺動が
阻止され、ワイヤ係止体13cがワイヤ緊張位置
に保持される。 一方、第7図の実線および第10図にワイヤ係
止体13cがワイヤ弛緩位置、すなわちブレーキ
ワイヤ9aが弛緩状態にある場合を示す。ワイヤ
係止体13cの揺動軸16bの先端に螺合された
ナツト19を押し込むと、第10図に示すよう
に、上記ワイヤ係止体13cが背面方向に摺動し
て取付け面11cから離れて、揺動阻止部26が
上記ワイヤ係止体13cの揺動軌跡から外れる。
すると、ブレーキアーム6aが戻しバネによつて
車体外方に揺動させられて、第7図に実線で示す
ように、ブレーキシユー5a,5aの間隔が広が
る一方、上記ワイヤ係止体13cが上記揺動阻止
部26の上を車体内方のワイヤ弛緩位置まで揺動
させられる。 本実施例においては、上記ワイヤ係止体13c
は、ブレーキアーム6aの正面方向にバネ23a
によつて常時弾力付勢されているため、ワイヤ係
止体13cをワイヤ緊張位置に揺動させれば、第
9図に示すように、上記バネ23aの弾力によつ
て、ワイヤ係止体13cの裏面が取付け面11c
に添着するとともに上記当接部13bが上記取付
け面11cと上記揺動阻止部26の間の段落ち壁
26aに当接して、車体内方への揺動が阻止さ
れ、ワイヤ係止体13cがワイヤ緊張位置に保持
される。逆に、ワイヤ係止体13cの揺動軸16
bの先端に螺合されたナツト19を押し込むと、
第10図に示すように、上記ワイヤ係止体13c
が背面方向に摺動して取付け面11cから離れる
とともに、揺動阻止部26の段落ち壁26aとの
当接が回避されて揺動阻止が解除される。する
と、ワイヤ係止体13cは戻しバネの弾力によつ
てワイヤ弛緩位置に自動的に揺動させられ、ブレ
ーキアーム6aが車体外方に揺動して、ブレーキ
シユー5a,5aの間隔が広がる。 上述した実施例によつて、構造が簡単でしかも
ブレーキアームの左右幅方向の突出量を増加させ
ることのないワイヤ長さ切換機構を構成すること
ができ、ワンタツチ操作でブレーキアームの開度
を大きくすることができるとともに、ワンタツチ
操作でブレーキアームの開度を小さくして走行状
態に設定できる、タイヤのクイツクレリーズに対
応した自転車用カンチレバー式ブレーキを提供す
ることができる。 本願考案の範囲は上述の実施例に限定されるこ
とはない。実施例においては、本願考案をカンチ
レバー式ブレーキの一方のブレーキアームに適用
したが、左右双方のブレーキアームに適用するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願の請求項1に記載の考案をカンチ
レバー式ブレーキに適用した実施例の背面図、第
2図は請求項1に記載の考案の実施例の作用説明
図、第3図は第1図における−線に沿う拡大
断面図、第4図は第1図における−線に沿う
拡大断面図、第5図は第2図における−線に
沿う拡大断面図、第6図は本願の請求項2に記載
の考案をカンチレバー式ブレーキに適用した実施
例の背面図、第7図は請求項2に記載の考案の実
施例の作用説明図、第8図は第6図における−
線に沿う拡大断面図、第9図は第6図における
−線に沿う拡大断面図、第10図は第7図に
おける−線に沿う拡大断面図である。 1……車輪、2……自転車フレーム、3……支
軸、5……ブレーキシユー、6……ブレーキアー
ム、8……リム、9……ブレーキワイヤ、11…
…入力アーム部、13,13c……ワイヤ係止
体、17……揺動阻止体、26……揺動阻止部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 車輪のリム側面に対向するブレーキシユーを
    備える左右一対のブレーキアームが、車輪を挟
    むように配置された左右一対の自転車フレーム
    の車体前後方向の支軸の回りに、戻しバネによ
    り外向きに弾力付勢されつつ揺動可能に支持さ
    れる一方、 上記左右ブレーキアームの各入力アーム部に
    端部が係止されるブレーキワイヤを上方に牽引
    することにより上記左右のブレーキアームが揺
    動させられ、上記ブレーキシユーが車輪のリム
    側面を左右から挟圧することによつて車輪の制
    動が行われる自転車用カンチレバー式ブレーキ
    において、 少なくとも一方のブレーキアームの入力アー
    ム部に、上記ブレーキワイヤの先端部を止着し
    たワイヤ係止体を、ワイヤ緊張位置とワイヤ弛
    緩位置との間を揺動自在に枢着する一方、 上記ワイヤ係止体の揺動軌跡に揺動阻止体を
    進出することによつて上記ワイヤ係止体をワイ
    ヤ緊張位置に保持し、上記揺動軌跡から退避す
    ることによつて上記ワイヤ係止体のワイヤ弛緩
    位置への揺動を許容するワイヤ長さ切換機構を
    構成したことを特徴とする、自転車用カンチレ
    バー式ブレーキ。 (2) 請求項1に記載の自転車用カンチレバー式ブ
    レーキにおいて、上記ワイヤ長さ切換機構が、
    ブレーキワイヤの先端部を止着したワイヤ係止
    体を、ワイヤ緊張位置とワイヤ弛緩位置との間
    を揺動可能に、かつ上記ワイヤ係止体の揺動軸
    方向に摺動可能に枢着する一方、 上記ブレーキアーム上の上記ワイヤ係止体の
    揺動軌跡に、上記ワイヤ係止体が当接して上記
    ワイヤ係止体をワイヤ緊張位置に保持すること
    ができるとともに、上記ワイヤ係止体を上記揺
    動軸方向に摺動することにより、上記ワイヤ係
    止体の当接を回避して上記ワイヤ係止体のワイ
    ヤ弛緩位置への揺動を許容する揺動阻止部を形
    成したものである、自転車用カンチレバー式ブ
    レーキ。
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