JPH05299305A - 積層型電解コンデンサ及びその製造法 - Google Patents

積層型電解コンデンサ及びその製造法

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JPH05299305A
JPH05299305A JP4100847A JP10084792A JPH05299305A JP H05299305 A JPH05299305 A JP H05299305A JP 4100847 A JP4100847 A JP 4100847A JP 10084792 A JP10084792 A JP 10084792A JP H05299305 A JPH05299305 A JP H05299305A
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ion conductive
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電解コンデンサ駆動用電解液の特性を損ね
ず、かつ簡便に作成できる積層電解コンデンサの提供を
目的とする。 【構成】 ポリエーテルポリオールを基本骨格とし、ポ
リエーテル部分がオキシエチレンとオキシプロピレンの
ランダムコポリマーである高分子化合物(化2)の架橋
体及び必要に応じγ−ブチロラクトンを含有することに
より構成したイオン伝導性高分子接着剤を構成要素とし
て用いる。さらに製造方法として、有機溶剤でイオン伝
導性高分子接着剤の構成材料を溶解したものを、両電極
箔およびセパレータ上に塗布し、これらを圧着、熱硬化
する方法を用いる。 【効果】 イオン伝導性高分子接着剤の構成材料とし
て、特定の化合物を用いると、電解コンデンサ駆動用電
解液の特性を損ねない積層電解コンデンサを得ることが
出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型電解コンデンサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電解コンデンサの素子構成は、誘
電体酸化皮膜を形成したアルミニウム陽極箔とアルミニ
ウム陰極箔の間にセパレータ紙を介在させたものを巻と
った捲回型のものが主流であった。しかしながら、この
ような捲回型コンデンサは、コイル成分が高周波域特性
に影響を及ぼすという問題があり、また構造上巻芯およ
びリード引出し部等の不必要な空間があり、特に小型お
よびチップ型のコンデンサにおいてはそのような空間を
無視することは出来なかった。
【0003】このような課題を解決するため、その1手
段としてコンデンサ素子を捲回型から積層型に代えると
いうことが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな積層型の素子を作成する場合、素子の小型化をはか
ればはかるほど、両電極およびセパレータ紙を高精度に
重ね合わせることが困難であり、このような課題を解決
するため接着剤を用いても、駆動用電解液の伝導度等を
阻害することとなり、著しくコンデンサの特性を悪化さ
せるという課題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、構成要素をイ
オン伝導性接着剤で相互に接着して積層型の電解コンデ
ンサを構成することを特徴とする。
【0006】また、オン伝導性接着剤として、ポリエー
テルポリオールを基本骨格とし、ポリエーテル部分がオ
キシエチレンとオキシプロピレンのランダムコポリマー
である末端反応性高分子化合物(化2)の架橋体を主体
としてなるイオン伝導性高分子を用いることを特徴とす
る。
【0007】
【化2】
【0008】さらに、イオン伝導性接着剤を構成する材
料として、4級アンモニウム塩を溶解したγ−ブチロラ
クトンを含有することを特徴とする。
【0009】また、接着剤を構成する高分子化合物(化
2)の重量Zと、γ−ブチロラクトンの重量Wとの関係
が、0≦(W/Z)≦1であることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の構成要素であるイオン伝導性高分子接
着剤を用いると、きわめて簡便に、小型もしくはチップ
型の積層型電解コンデンサを作成することが出来る。
【0011】また、イオン伝導性高分子接着剤を構成す
る材料として、ポリエーテルポリオールを基本骨格と
し、ポリエーテル部分がオキシエチレンとオキシプロピ
レンのランダムコポリマーである末端反応性高分子化合
物(化2)の架橋体を用いることにより、駆動用電解液
の伝導度を妨げることのない積層型電解コンデンサを作
成できる。
【0012】さらに、イオン伝導性接着剤を構成する材
料として、4級アンモニウム塩を溶解したγ−ブチロラ
クトンを有するものを用いることによりさらなる駆動用
電解液の伝導度阻害の低減をはかることができ、また所
定量においてはさらに優れた特性になる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、詳細に述べ
る。
【0014】本発明の基本は、金属酸化物よりなる誘電
体と、電気伝導性電極と、セパレータと、誘電体とセパ
レータもしくは電気伝導性電極とセパレータを接着する
ための接着剤、および駆動用電解液を少なくとも具備し
ている積層型電解コンデンサで、電気伝導性電極として
は、アルミニウム、タンタル、チタンおよびこれらの混
合物が挙げられる。
【0015】金属酸化物よりなる誘電体としては、アル
ミニウム、タンタル、チタンの酸化物、およびこれらの
混合酸化物が挙げられる。
【0016】セパレータとしては、マニラ麻、クラフ
ト、エスパルト、インド太陽麻、ポリプロピレン、親水
性ポリプロピレンおよびこれらの混合物からなるものが
挙げられる。
【0017】接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、α−オレフィン樹脂、エポキシ樹
脂、酢酸ビニル樹脂、水溶性高分子−イソシアネート系
接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ポリウレタン系
接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、ニトリルゴム系接
着剤、スチレンーブタジエンゴム系接着剤、エチレン共
重合樹脂系接着剤、レゾルシン系接着剤、セルロース系
接着剤、天然ゴム系接着剤およびこれらの混合物が挙げ
られる。これらのうちでは、ポリウレタン系接着剤が好
ましく、なかでもポリエーテルポリオールを基本骨格と
し、ポリエーテル部分がオキシエチレンとオキシプロピ
レンのランダムコポリマーである高分子化合物(化2)
の架橋体及び必要に応じγ−ブチロラクトンもしくは4
級アンモニウム塩を含有したγ−ブチロラクトンを含有
することにより構成したイオン伝導性高分子接着剤が好
ましい。
【0018】なお、高分子化合物(化2)の末端基を、
ポリオール化合物により架橋することによってその工程
を簡素化できた。
【0019】ポリエーテルポリオールを基本骨格とし、
ポリエーテル部分がオキシエチレンとオキシプロピレン
のランダムコポリマーである高分子化合物(化2)のエ
ーテル鎖の繰り返し単位数(n+m)×lは、2≦(n
+m)×l≦400であり、好ましくは2≦(n+m)
×l≦100である。
【0020】上記、含有される4級アンモニウム塩とし
ては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモ
ニウム、テトラプロピルアンモニウム、メチルトリエチ
ルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウムのカル
ボン酸塩(マレイン酸、フタル酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、安息香酸、ブチルオクタン二酸、蟻酸等)等が
挙げられる。これらの内、好ましくはマレイン酸テトラ
エチルアンモニウム、フタル酸テトラエチルアンモニウ
ムである。
【0021】接着剤を構成する高分子化合物(化2)の
重量Zと、γ−ブチロラクトンもしくは4級アンモニウ
ム塩を含有したγ−ブチロラクトンの重量Wとの重量比
(W/Z)は、0≦(W/Z)≦4であり、好ましくは
0≦(W/Z)≦1である。W/Zが、4を越えると接
着強度が著しく低下する。
【0022】駆動用電解液の溶媒としては、水、アルコ
ール溶媒(エチレングリコール、メチルセルソルブ、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセ
リン、ポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサ
ンジオール等)、ラクトン類(γ−ブチロラクトン、γ
−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチル
1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−エチル−1,
3−オキサゾリジン−2−オン等)、カーボネート類
(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ス
チレンカーボネート等)、アミド溶媒(N−メチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル
アセトアミド、N−メチルピロリジノン等)、エーテル
溶媒(メチラール、1,2−ジメトキシエタン、1−エ
トキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジメトキシエタ
ン、ポリアルキレングリコールジメチルエーテル等)、
ニトリル溶媒(アセトニトリル、3−メトキシプロピオ
ニトリル等)フラン溶媒(2,5−ジメトキシテトラヒ
ドロフラン等)の単独あるいは混合溶媒が挙げられる。
このうちでは、エチレングリコール、γ−ブチロラクト
ン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートポ
リアリキレングリコールジメチルエーテルが好ましい。
【0023】駆動用電解液の電解質塩としては、金属
塩、アンモニウム塩、アミン塩および4級アンモニウム
塩が挙げられる。金属としては、1族、または2族の金
属が挙げられ、なかでも陽イオン半径の小さいLi、N
aおよびKが好ましい。アミンとしては1級アミン(メ
チルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルア
ミン、エチレンジアミン等)、2級アミン(ジメチルア
ミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、メチルエチ
ルアミン、ジフェニルアミン等)、3級アミン(トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリフェニルアミン等)が挙げられる。4級アンモニウ
ムとしては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチル
アンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、メチルト
リエチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム
等が挙げられる。金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、
4級アンモニウム塩としては、ホウ酸塩、過塩素酸塩、
トリフルオロメタンスルホン酸塩、チオシアン酸塩、テ
トラフルオロホウ酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩(アリ
ールスルホン酸等)およびカルボン酸塩(マレイン酸、
フタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、安息香酸、ブチ
ルオクタン二酸、蟻酸等)の塩が挙げられる。これらの
内、電気伝導性の面でカルボン酸のアンモニウム塩もし
くはカルボン酸の場合に好ましい結果を得た。
【0024】以下、具体例について述べる。 (実施例1)第1図は、本実施例の積層型電解コンデン
サの構成断面図である。
【0025】構造式(化2)において(l+m)×n=
50で示しされる高分子化合物10g、及びメチルエチ
ルケトン30gを撹拌混合することにより、イオン伝導
性高分子接着剤の原液を作成し、これをマニラ麻よりな
る大きさ2.5mm×200mmのセパレータ紙(厚さ
40μm)上に均一に塗布した。
【0026】その後、厚さ0.1mm、大きさ3mm×
200mmの誘電体酸化皮膜を形成させたアルミニウム
箔で作られた電極及び、厚さ40μm大きさ3mm×2
00mmのアルミニウム陰極のあいだに前記セパレータ
紙を介在させた状態で、誘電体電極、セパレータ、陰
極、セパレータの順で形成された構造物を10回繰り返
し、90℃の温度で3時間保存することにより接着剤原
液を硬化させた。なお、上記誘電体酸化皮膜は、ほう酸
(80g/l)の水溶液500ml中で、170Vの定
電圧化成により形成させた。
【0027】次に、得られた大きさ2.2mm×3mm
×200mmの積層構造物を幅3mm間隔で裁断し、両
極からスポット溶接によりリードを引出し積層型コンデ
ンサ素子を作成した。
【0028】最後に、得られたコンデンサ素子にγ−ブ
チロラクトン系コンデンサ駆動用電解液を含浸し、この
素子を樹脂ケースに入れエポキシ樹脂で封口して積層コ
ンデンサAを得た。
【0029】つぎに、これに対する比較例として、フェ
ノール樹脂およびスチレンブタジエンゴムを接着剤とし
て作成した積層電解コンデンサBおよびCを作成した。
【0030】製造方法は、積層電解コンデンサAの作成
における接着剤である高分子化合物(化2)の代わり
に、フェノール樹脂およびスチレンブタジエンゴムを用
いた以外、全て同一の材料、構成方法により行った。
【0031】以上の様に作成した実施例の積層電解コン
デンサA及び比較例の積層電解コンデンサB、Cについ
て、インピーダンス及び容量の周波数特性の評価を行っ
た。その結果を図2、図3に記載した。
【0032】第2図に於いて、縦軸及び横軸はそれぞ
れ、インピーダンス及び測定周波数を示した。この評価
により接着剤の異なる比較例の積層電解コンデンサBお
よびCのインピーダンスは、実施例の積層電解コンデン
サAに比べて極めて高いことが分かった。
【0033】図3に於いて、縦軸及び横軸はそれぞれ、
容量及び測定周波数を示した。この評価により接着剤の
異なる比較例の積層電解コンデンサB、Cの容量は、実
施例の積層電解コンデンサAに比べて極めて小さいこと
が分かった。
【0034】以上の結果より、イオン伝導性接着剤を用
いた積層電解コンデンサは、インピーダンスが低く、か
つ容量の大きいものであることが分かった。
【0035】なお、本実施例では高分子接着剤組成液を
作成する際、溶剤としてメチルエチルケトンを用いた
が、アセトン,テトラヒドラフラン,ジエチルエーテル
等の低沸点溶媒を用いても、同様の効果を持つことが分
かった。
【0036】(実施例2) (化1)の構造式において(l+m)×n=50で示し
される高分子化合物のメチルエチルケトン溶液におい
て、高分子化合物(化2)の重量%を5、10、15、
20、40、60%と変化させたイオン伝導性高分子接
着剤の原液を各々作成し、以下(実施例1)と同様にし
て積層電解コンデンサD,E,F,G,H,Iを作成し
各々の積層電解コンデンサの100Hzでの容量値を評
価した。その結果を、図4に記載した。
【0037】図4に於て、縦軸及び横軸はそれぞれ、1
00Hzでの容量値及び高分子化合物(化2)の重量%
である。この結果より、メチルエチルケトン溶液におけ
る高分子化合物(化2)の濃度は、40wt%以下が最
適であることが判った。
【0038】なお、本実施例では高分子接着剤組成液を
作成する際、溶剤としてメチルエチルケトンを用いた
が、アセトン,テトラヒドラフラン,ジエチルエーテル
等の低沸点溶媒を用いても、同様の効果を持つことが分
かった。
【0039】(実施例3) (化2)の構造式において(l+m)×n=50で示し
される高分子化合物10g,メチルエチルケトン20g
にたいし、γ−ブチロラクトンを様々な重量で撹拌混合
することにより、イオン伝導性高分子接着剤の原液を作
成し、以下(実施例1)と同様にして積層電解コンデン
サJ,K,L,M,N,Oを作成した。なお、この材料
組成比は、請求項4に記載した、イオン伝導性高分子接
着剤を構成する高分子化合物(化2)の重量Zとγ−ブ
チロラクトンの重量Wとの関係W/Zに対応するもので
ある。
【0040】以上の様に作成した実施例の積層電解コン
デンサについて、イオン伝導性高分子接着剤の組成比W
/Zに対する、100Hzでのインピーダンス及び容量
の評価を行った。その結果を、それぞれ図5、図6に記
載した。
【0041】図5に於て、縦軸及び横軸はそれぞれ、1
00Hzでのインピーダンス及びイオン伝導性高分子接
着剤の組成比W/Zを示した。この評価によりイオン伝
導性高分子接着剤を構成する高分子化合物(化2)の重
量Zと、γ−ブチロラクトンの重量Wとの組成比W/Z
は、これが大きいほどインピーダンスは、小さくなるこ
とが分かった。
【0042】また、図6に於いて、縦軸及び横軸はそれ
ぞれ、100Hzでの容量及びイオン伝導性高分子接着
剤の組成比W/Zを示した。この評価によりコンデンサ
のの容量は、イオン伝導性高分子接着剤の組成比W/Z
の増加とともに増し、ある量以上では飽和する事がわか
った。
【0043】以上の結果より、イオン伝導性高分子接着
剤を構成する高分子化合物(化2)の重量Zと、γ−ブ
チロラクトンの重量Wとの関係が、0≦(W/Z)≦1
である時、良好な初期性能を有する積層電解コンデンサ
を作成することが出来た。
【0044】なお、本実施例では高分子接着剤組成液を
作成する際、組成液構成材料にγ−ブチロラクトンを用
いたが、4級アンモニウム塩を含有したγ−ブチロラク
トンを用いても、同様な効果を持つことがわかった。
【0045】(実施例4) (化2)構造式において(l+m)×n=50で示しさ
れる高分子化合物のメチルエチルケトン溶液において、
高分子化合物(化1)の重量%を5、10、15、2
0、40、60%と変化させたイオン伝導性高分子接着
剤の原液を各々作成し、これらをマニラ麻よりなる大き
さ10mm×10mmのセパレータ紙(厚さ40μm)
の両面に均一に塗布し、厚さ0.1mm、大きさ10m
m×50mmの誘電体酸化皮膜を形成させたアルミニウ
ム箔で作られた電極及び、厚さ40μm大きさ10mm
×50mmのアルミニウム陰極のあいだに前記セパレー
タ紙を介在させた状態で接着剤組成液を硬化させ、接着
面積1cm2における引っ張り強度を測定した。その結
果を、(表1)に示す。
【0046】
【表1】
【0047】この結果より、高分子化合物(化2)の重
量%が20%以上で必要かつ十分な接着剤の引っ張り強
度が得られることが判った。
【0048】(実施例5) (化2)の構造式において(l+m)×n=50で示し
される高分子化合物のメチルエチルケトン溶液におい
て、高分子化合物(化1)の重量%を5、10、15、
20、40、60%と変化させた溶液を各々作成し、そ
れらの溶液各々に対しγ−ブチロラクトンを、含有され
る高分子化合物(化2)と同重量加えイオン伝導性高分
子接着剤原液を各々作成した。以下、実施例4と同様に
してそれぞれの引っ張り強度を測定した。その結果を、
(表2)に示す。
【0049】
【表2】
【0050】この結果より、高分子化合物(化2)の重
量%が10%以上で必要かつ十分な接着剤の引っ張り強
度が得られることが判った。
【0051】なお、本実施例では高分子接着剤組成液を
作成する際、組成液構成材料にγ−ブチロラクトンを用
いたが、4級アンモニウム塩を含有したγ−ブチロラク
トンを用いても、同様な効果を持つことがわかった。
【0052】
【発明の効果】本発明に従うと、駆動用電解液の特性を
損ねることがなく、かつ作業性の良い方法で、優れた積
層電解コンデンサを得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の積層電解コンデンサの構成
断面図
【図2】同実施例の積層電解コンデンサの特性図
【図3】実施例1の積層電解コンデンサの特性図
【図4】本発明の第2の実施例の積層電解コンデンサの
特性図
【図5】本発明の第3の実施例の積層電解コンデンサの
特性図
【図6】同実施例3の積層電解コンデンサの特性図
【符号の説明】
1 電極 2 陽極用コネクタ 3 誘電体層 4 電極 5 陰極用コネクタ 6 駆動用電解液を含浸したセパレータおよびイオン伝
導性高分子接着剤層 7 樹脂ケース 8 エポキシ樹脂

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン伝導性を有する接着材料で相互に接
    着された金属酸化物よりなる誘電体、電気伝導性電極お
    よび電気絶縁性材料よりなるセパレータと、駆動用電解
    液を少なくとも具備することを特徴とする積層型電解コ
    ンデンサ。
  2. 【請求項2】イオン伝導性接着剤が、ポリエーテルポリ
    オールを基本骨格とし、ポリエーテル部分がオキシエチ
    レンとオキシプロピレンのランダムコポリマーである末
    端反応性高分子化合物(化1)の架橋体を主体としてな
    るイオン伝導性高分子を用いてなることを特徴とする請
    求項1記載の積層型電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】イオン伝導性接着剤を構成する材料とし
    て、4級アンモニウム塩を溶解したγ−ブチロラクトン
    を含有することを特徴とする請求項2記載の積層型電解
    コンデンサ。
  4. 【請求項4】接着剤を構成する高分子化合物(化1)の
    重量Zと、γ−ブチロラクトンの重量Wとの関係が、0
    ≦(W/Z)≦1であることを特徴とする請求項3記載
    の積層型電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】イオン伝導性接着剤材料を有機溶媒に溶か
    し、これを金属酸化物よりなる誘電体表面に形成された
    電極箔、セパレータ紙および電極箔上に均一に塗布した
    後、これらを誘電体電極箔、セパレータ紙、電極箔、セ
    パレータ紙の順で重ね合わし1素子とし、その素子を1
    層以上重ね合わせた後加熱硬化し、その後セパレータお
    よびイオン伝導性接着剤硬化物に駆動用電解液を真空含
    浸することを特徴とする積層型電解コンデンサの製造
    法。 【化1】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6624838B2 (en) * 1998-05-29 2003-09-23 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor-chip control apparatus and control method and image recording apparatus and its control method
JP2021532576A (ja) * 2018-07-18 2021-11-25 ケメット エレクトロニクス コーポレーション ハイブリッドコンデンサ及びコンデンサを製造する方法

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