JPH05297356A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH05297356A
JPH05297356A JP10313992A JP10313992A JPH05297356A JP H05297356 A JPH05297356 A JP H05297356A JP 10313992 A JP10313992 A JP 10313992A JP 10313992 A JP10313992 A JP 10313992A JP H05297356 A JPH05297356 A JP H05297356A
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JP
Japan
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liquid crystal
linear
switching element
electrode
optical switching
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Application number
JP10313992A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Izumi
良弘 和泉
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示品位を向上させることのできる液晶表示
装置を提供する。 【構成】 線状導光路Y2 と線状電極X1 との交差部分
には、線状電極X1 と絵素電極14との間に光スイッチン
グ素子15が設けられている。光スイッチング素子15につ
いては、光スイッチング素子15を形成するa−Si:H
から成る光導電体層に接触している2つの電極、即ち絵
素電極14と線状電極X1 側の透明電極16とが、同じ材料
ITOから形成されているため、光導電体層と、これに
接する両電極との界面には、ほぼ同じレベルのエネルギ
障壁(ショットキー障壁)がそれぞれ存在している。こ
のため、光スイッチング素子15はバックツーバックダイ
オードの特性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光アドレス方式による
アクティブマトリクス駆動型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気配線によって駆動信号を送
信する場合、配線抵抗とキャパシタンスとによって信号
波形の遅延が生じ、大型の表示装置や高精細の表示装置
を実現できないという問題点がある。
【0003】これらの問題点を解決するために、駆動信
号を光によって伝送する光アドレス方式の液晶表示装置
が開発されている(特開平2 −89029 、特開平1 −1730
16等)。
【0004】図7は従来の光アドレス方式のアクティブ
マトリクス駆動型の液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。図8は図7のA−A線断面図である。
【0005】尚、図7に示す平面図では、図8の断面図
に示すガラス基板81b 、遮光層82b、配向層90a 及び90b
、透明電極91、シール材92並びに液晶層93は省略され
ている。
【0006】両図に示すように、一方のガラス基板81a
上には複数の線状導光路Y1 、Y2、…、Yn がY方向
(図7の横方向)に沿って配列されており、これらの上
に交差して複数の線状電極X1 、X2 、…、Xm-1 、X
m がX方向(図7の縦方向)に沿って配列されている。
【0007】各線状導光路Y1 、Y2 、…、Yn 、例え
ば線状導光路Y2 は、発光ダイオード(LED)アレイ
95及びマイクロレンズアレイ96から成る発光部と、この
発光部からの光を伝える線状の導光路84とから構成され
ており、発光部を発光させることにより、線状導光路Y
2 に光が伝送される。
【0008】ガラス基板81a の内部には、素子の下方か
らの光(外光)が上方に形成される光導電体層に入射す
るのを防ぐための遮光層82a が形成されている。
【0009】ガラス基板81a 上には、導光路84及びクラ
ッド層86が順次形成されており、クラッド層86の上に
は、透明な絵素電極87が形成されている。
【0010】導光路84の表面には、後述する光スイッチ
ング素子に光が照射される際の光利用率を高めるための
切れ目84e が設けられている。
【0011】線状導光路Y1 、Y2 、…、Yn と線状電
極X1 、X2 、…、Xm との交差部分には、光導電体層
から成る光スイッチング素子がそれぞれ設けられてい
る。この光スイッチング素子は線状電極X1 、X2
…、Xm と液晶等の表示媒体を駆動するための絵素電極
87との間にそれぞれ設けられている。
【0012】例えば、線状導光路Y2 と線状電極X1
の交差部分には、線状電極X1 と絵素電極87との間に光
スイッチング素子88が設けられている。
【0013】光スイッチング素子88はLEDアレイ95か
ら線状導光路Y2 を介して伝送される光信号により制御
される。
【0014】光スイッチング素子88を形成する光導電体
層は、光が照射されると低インピーダンスとなり、線状
電極X1 と絵素電極87とは電気的に接続される。又、光
が照射されないときは光導電体層は高インピーダンスと
なり、線状電極X1 と絵素電極87とは電気的に絶縁され
る。
【0015】即ち、上述の光アドレス方式の液晶表示装
置は、走査信号に光を用い、光スイッチング素子88を形
成する光導電体層のインピーダンス変化を利用すること
により駆動される。
【0016】尚、図8に示すように、光スイッチング素
子88は絵素電極87と線状電極X1 とに挟まれたダイオー
ド構造を有している。
【0017】光スイッチング素子88を形成する光導電体
層は、プラズマCVD(化学蒸着)法により形成されて
いる。この光導電体層には、低温で大面積に形成するこ
とが可能な水素化アモルファスシリコン(a−Si:
H)が使用されており、光が照射されない暗状態におい
て高インピーダンスが要求されることから真性(イント
リンジック)な水素化アモルファスシリコン(i−a−
Si:H)が使用されている。
【0018】絵素電極87としては、錫の酸化物(SnO
2 )やインジウムと錫との酸化物(ITO)等の透明電
極が使用され、線状電極X1 としては、クロム(C
r)、ニッケル(Ni)、又はアルミニウム(Al)等
の金属膜が使用されている。
【0019】線状電極X1 、クラッド層86、絵素電極87
及び光スイッチング素子88上には、配向層90a が形成さ
れている。
【0020】他方のガラス基板81b 上には、透明電極91
が設けられており、透明電極91上には、ガラス基板81a
に形成された光スイッチング素子88及び遮光層82a のパ
ターンに合わせて、素子の上方からの光(外光)が光ス
イッチング素子88に入射するのを防ぐための遮光層82b
が形成されている。
【0021】透明電極91及び遮光層82b の上には、配向
層90b が形成されている。
【0022】これら各層が形成されている基板間には、
シール材92を介して液晶層93が形成されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】このようなダイオード
構造を有する光スイッチング素子を用いた従来の光アド
レス方式のアクティブマトリクス駆動型の液晶表示装置
では、光スイッチング素子88に供給される電気信号の極
性(順バイアス、逆バイアス)に対して、光スイッチン
グ性能に非対称性(整流性)が生じてしまう。
【0024】即ち、前述のようなダイオード構造では、
絵素電極87と、a−Si:Hから成る光スイッチング素
子88を形成する光導電体層との界面では、ショットキー
接合状態となり、一方、金属薄膜から成る線状電極X1
と光スイッチング素子88を形成する光導電体層との界面
では、オーミック接合(或いは障壁の低いショットキー
接合)状態となる。
【0025】従って、整流性を示すショットキーダイオ
ード構造が形成されてしまい、スイッチング性能に影響
を与えることになる。
【0026】図9はショットキー接合状態における光ス
イッチング素子を形成する光導電体層の一般的な電流−
電圧特性を示すグラフである。
【0027】同図に示すように、ショットキー接合状態
における光導電体層の電流−電圧特性は、光が照射され
る明状態及び光が照射されない暗状態の両状態におい
て、供給される電気信号の極性に対して非対称なスイッ
チング性能を現す。
【0028】このようなダイオード構造を有する光スイ
ッチング素子を光アドレス方式の液晶表示装置に使用す
ると、完全な交流波形を光スイッチング素子に供給して
も、電気光学媒体である液晶層93に含まれている液晶に
は、直流電圧成分を含む電気信号が印加される。このよ
うに、液晶に直流電圧成分を含む電気信号が印加される
と、不純物の電極付着や液晶分子の分解等による品質劣
化が生ずるという問題点がある。このため、液晶に印加
される電気信号としては、対称な交流波形が望ましい。
【0029】又、特に光が照射されない暗状態における
光導電体層のインピーダンスは、電極からのキャリヤ注
入(2次電流)によって大きく支配される。このため、
オーミック接合を有する電極構成では、暗状態における
インピーダンスを十分に大きくすることができず、液晶
を線順次駆動するために要求されるインピーダンスのオ
ン/オフ比を十分に得られない場合があるという問題点
がある。
【0030】従って、線状電極によって伝送される電気
信号を絵素電極に供給する場合、途中に介在する光スイ
ッチング素子としては、極性に対して対称的であり、光
の照射に対するインピーダンスの変化量が大きくなるよ
うな動作性能を示すことが望ましく、光スイッチング素
子の性能の改善が要求される。
【0031】そこで、本発明は、スイッチング動作性能
の向上を図ることにより、表示品位を向上することので
きる液晶表示装置を提供するものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】それぞれが電極を有する
2つの基板間に設けた液晶層を含む液晶表示装置であっ
て、一方の基板が互いに並列に配列された複数の線状導
光路と、複数の線状導光路と交差する方向に互いに並列
に配列された複数の線状電極と、複数の線状導光路及び
複数の線状電極が交差する位置にそれぞれ設けられてお
り線状導光路からの光によりスイッチング動作すると共
にバックツーバックダイオード構造を有する複数の光導
電体層とを備えており、線状電極及び光導電体層を介し
て印加される信号により液晶層の各絵素が駆動されるよ
う構成されている。
【0033】
【作用】複数の線状導光路を介して導かれた光が照射さ
れた光導電体層は、そのインピーダンスが低下して導通
状態となる。その結果、線状電極からの信号がこの光導
電体層を介して液晶層の絵素に伝えられる。光が照射さ
れなかった光導電体層は非導通状態のままであるため、
線状電極からの信号は液晶層の絵素に伝わらない。この
ように光導電体層はアクティブ素子の如くスイッチング
動作を行う。
【0034】この光導電体層はバックツーバックダイオ
ード構造を有しているので、光が照射された状態(明状
態)及び光が照射されない状態(暗状態)の両状態にお
いて、光導電体層への電極からのキャリヤの注入は、光
導電体層と電極との界面に生じるエネルギ障壁により阻
止される。このため、光導電体層は暗状態において非常
に高インピーダンスとなる。又、明状態において光導電
体層のインピーダンスは、電極からのキャリヤの注入よ
りも光照射に伴う光生成キャリヤによって大きく支配さ
れるため、十分低インピーダンスになる。このため、液
晶層の絵素を線順次駆動するために要求されるインピー
ダンスのオン/オフ比を十分満たすことができる。更
に、光導電体層を挟む両電極側で阻止されるキャリヤの
注入の割合はほぼ同程度となるため、光導電体層の電流
−電圧特性は、非対称な特性(整流性)を示さない。こ
のため、線状電極から供給される電気信号の極性に対し
て対称なスイッチング性能(インピーダンス変化)を得
ることが可能となり、液晶層の絵素は対称な交流波形の
信号により駆動されることになる。
【0035】従って、スイッチング動作性能の向上が図
られ、液晶表示装置の表示品位を向上させることができ
る。
【0036】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0037】図1は本発明に係る液晶表示装置の第1の
実施例であるアクティブマトリクス駆動型の液晶表示装
置の構成を示す断面図であり、図2は本発明に係る液晶
表示装置の第1の実施例であるアクティブマトリクス駆
動型の液晶表示装置の構成を示す平面図である。ここ
で、図1の断面図は図2のB−B線断面図である。
【0038】尚、図2に示す平面図では、図1の断面図
に示すガラス基板11b 、遮光層12b、配向層17a 及び17b
、透明電極18、シール材19並びに液晶層20は省略され
ている。又、図1に示す断面図では、図2の平面図に示
す発光素子アレイ21及びマイクロレンズアレイ22から成
る発光部は省略されている。
【0039】両図に示すように、一方のガラス基板11a
上には複数の線状導光路Y1 、Y2、…、Yn がY方向
(図2の横方向)に沿って配列されており、これらの上
に交差して複数の線状電極X1 、X2 、…、Xm-1 、X
m がX方向(図2の縦方向)に沿って配列されている。
【0040】線状導光路Y1 、Y2 、…、Yn は、ガラ
ス基板11a にタリウムイオン(Tl+ )を熱拡散させる
ことにより形成されている。線状導光路Y1 、Y2
…、Yn としては、この他に火炎体積法やCVD法によ
り形成される二酸化ケイ素(SiO2 )系の導光路、高
分子材料から成る導光路、光ファイバ等、導光性能やプ
ロセスの条件を満たすものであれば、どれを用いてもよ
い。
【0041】線状電極X1 、X2 、…、Xm には、この
実施例ではスパッタ法により形成されるAlを使用して
いる。
【0042】各線状導光路Y1 、Y2 、…、Yn 、例え
ば線状導光路Y2 は、発光素子アレイ21及びマイクロレ
ンズアレイ22から成る発光部と、この発光部からの光を
伝える線状の導光路23とから構成されており、発光素子
アレイ21と導光路23とは、マイクロレンズアレイ22によ
って結合されている。
【0043】ガラス基板11a の内部には、素子の下方か
らの光(外光)が上方に形成される光導電体層に入射す
るのを防ぐための遮光層12a が設けられており、遮光層
12aのパターンは後述する光スイッチング素子15を形成
する光導電体層のパターンと一致するように形成されて
いる。
【0044】線状導光路Y2 (導光路23)上には、クラ
ッド層13としてスパッタ法によりSiO2 薄膜が形成さ
れている。
【0045】導光路23の表面には、光スイッチング素子
15に光が照射されるように、光スイッチング素子15の下
方に光散乱部23e が設けられており、光散乱部23e を設
けることにより、導光路23から外部へ放出される光量が
増大し、光利用率を高めることができる。
【0046】クラッド層13の上には、スパッタ法により
ITOを蒸着しパターン化することによって、透明な絵
素電極14が形成されている。
【0047】線状導光路Y1 、Y2 、…、Yn と線状電
極X1 、X2 、…、Xm との交差部分には、光導電体層
から成る光スイッチング素子がそれぞれ設けられてい
る。この光スイッチング素子は線状電極X1 、X2
…、Xm と液晶等の表示媒体を駆動するための絵素電極
14との間にそれぞれ設けられている。
【0048】例えば、線状導光路Y2 と線状電極X1
の交差部分には、線状電極X1 と絵素電極14との間に光
スイッチング素子15が設けられている。
【0049】光スイッチング素子15を形成する光導電体
層は、絵素電極14上にa−Si:H膜をプラズマCVD
法により形成されている。
【0050】尚、光導電体層を形成するa−Si:Hの
膜厚は、0.5 μm〜1.2 μmが適当であり、この実施例
では0.6 μmに設定している。
【0051】光スイッチング素子15上には、透明電極16
及び線状電極X1 が、いずれもスパッタ法により積層し
て形成されており、透明電極16及び線状電極X1 は、I
TO及びAlをそれぞれフォトリソグラフィ技術によっ
てパターン化されている。
【0052】これらの層の上には、スピナにより形成さ
れたポリイミド膜をラビング処理することによって、配
向層17a が形成されている。
【0053】線状導光路Y1 、Y2 、…、Yn と線状電
極X1 、X2 、…、Xm との交差部分に、このようにし
て形成された光スイッチング素子は、発光素子アレイ21
から線状導光路Y1 、Y2 、…、Yn を介して伝送され
る光信号により制御される。
【0054】この際、線状導光路Y2 と線状電極X1
の交差部分に形成された光スイッチング素子15について
は、光スイッチング素子15を形成するa−Si:Hから
成る光導電体層に接触している2つの電極、即ち絵素電
極14と線状電極X1 側の透明電極16とが、同じ電極材料
ITOから形成されているため、光導電体層と、これに
接している絵素電極14及び透明電極16との界面には、ほ
ぼ同じレベルのエネルギ障壁(ショットキー障壁)がそ
れぞれ存在している。
【0055】このため、光スイッチング素子15はバック
ツーバックダイオードの特性を示す。
【0056】尚、透明電極16の材料として、この実施例
ではITOを使用しているが、SnO2 、又はITOと
SnO2 との積層膜等を用いても同等の効果を得ること
ができる。線状電極X1 、X2 、…、Xm の材料とし
て、この実施例ではAlを使用しているが、クロム(C
r)、Ni(ニッケル)、チタン(Ti)、モリブデン
(Mo)、又はITO等、他の導電薄膜材料を用いても
よい。光スイッチング素子15の光導電体層としては、a
−Si:Hの他に、近赤外波長の光に対しては非晶質水
素化シリコンゲルマニウム(a−SiGe:H)を使用
することが可能である。
【0057】又、この実施例では、発光素子アレイとし
てレーザダイオード(LD)アレイを使用しているが、
これに限定されず、発光ダイオード(LED)アレイを
使用してもよい。
【0058】他方のガラス基板11b 上には、スパッタ法
によりITOを蒸着することによって透明電極18が形成
されている。
【0059】透明電極18上には、対向するガラス基板11
a に形成された光スイッチング素子15及び遮光層12a の
パターンに合わせて、素子の上方からの光(外光)が光
スイッチング素子15に入射するのを防ぐための遮光層12
b が形成されている。
【0060】これら透明電極18及び遮光層12b の上に
は、スピナにより形成されたポリイミド膜をラビング処
理することによって、配向層17b が形成されている。
【0061】尚、配向層17a 及び17b としては、SiO
2 の斜方蒸着膜を用いてもよい。
【0062】このようにして各層が形成された基板間に
図示していないスペーサを分散し、シール材19を介して
両基板を貼り合わせ、この間に液晶を注入することによ
り、液晶層20が形成されている。
【0063】液晶層20の表示モードはツイステッドネマ
ティック(TN)モードであり、液晶材料としては、例
えばメルク社製のフッ素系液晶、ZLI−4792を用い、
これを真空注入することにより液晶層20が形成される。
【0064】液晶表示モードとしては、この他にネマチ
ック液晶を用いたものとして、ゲストホストモード、E
CBモード、スーパーツイステッドネマティック(ST
N)モード、相転移モード等が可能である。又、カイラ
ルスメクティック液晶を用いたSSFLCモード、高分
子と液晶との複合膜を用いたPDLC等が可能である。
【0065】ガラス基板11a 及び11b は本発明の2つの
基板の一実施例である。光スイッチング素子15は本発明
の光導電体層の一実施例である。液晶層20は本発明の液
晶層の一実施例である。導光路23及び線状導光路Y1
2 、…、Yn は、本発明の複数の線状導光路の一実施
例である。線状電極X1 、X2 、…、Xm は本発明の複
数の線状電極の一実施例である。
【0066】次に、この実施例の液晶表示装置の駆動方
法を説明する。
【0067】発光部からの光を線状導光路Y1 からYn
まで順次伝送することにより光走査し、それに応じて電
気信号を線状電極X1 、X2 、…、Xm に印加する。線
状導光路Y1 、Y2 、…、Yn が発光している期間、そ
の線状導光路上の光スイッチング素子がオン状態となる
ため、線状電極X1 、X2 、…、Xm からの電気信号が
それぞれの絵素電極に印加されて画像表示が行われる。
【0068】この実施例によれば、光スイッチング素子
がバックツーバックダイオード構造を有しているので、
光が照射される明状態及び光が照射されない暗状態の両
状態において、光スイッチング素子を形成する光導電体
層への絵素電極及び透明電極からのキャリヤ注入は、光
導電体層と両電極との界面にそれぞれ生じるエネルギ障
壁により阻止される。
【0069】このため、光導電体層は暗状態において非
常に高インピーダンスとなる。又、明状態において光導
電体層のインピーダンスは、電極からのキャリヤの注入
よりも光照射に伴う光生成キャリヤによって大きく支配
されるため、十分低インピーダンスになる。従って、液
晶を線順次駆動するために要求されるインピーダンスの
オン/オフ比を十分満たすことが可能となる。
【0070】図3は光導電体層の電流−電圧特性を示す
グラフである。
【0071】同図に示すように、両電極側で阻止される
キャリヤ注入の割合はほぼ同程度となるため、光導電体
層の電流−電圧特性は、非対称な特性(整流性)を示さ
ない。このため、線状電極から供給される電気信号の極
性に対して対称なスイッチング性能(インピーダンス変
化)を得ることが可能となり、液晶には対称な交流波形
の信号が印加されることになる。
【0072】従って、スイッチング動作性能の向上が図
られ、液晶表示装置の表示品位を向上させることができ
る。
【0073】バックツーバックダイオード構造を有する
光スイッチング素子を作成する方法としては、前述の第
1の実施例で示したようなショットキー接合を利用する
方法の他に、光導電体層の材料に不純物をドープしたド
ーピング層を利用する方法がある。
【0074】このドーピング層を利用した光スイッチン
グ素子を用いて作成された液晶表示装置を第2の実施例
として説明する。
【0075】図4はa−Si:Hのドーピング層を利用
した光スイッチング素子部の概略構成を示す断面図であ
る。
【0076】同図に示すように、絵素電極33と線状電極
1 とは、図1に示す第1の実施例の絵素電極14と線状
電極X1 とにそれぞれ対応している。
【0077】絵素電極33はITOから成っており、絵素
電極33上の光スイッチング素子を形成する部分31に、a
−Si:Hの積層膜から成る光導電体層32、及びAlか
ら成る線状電極X1 が順に形成されている。
【0078】ここで用いるITOとAlとは、スパッタ
法により作成されるもので、それぞれフォトリソグラフ
ィ技術によりパターン化されている。
【0079】光導電体層32を形成しているa−Si:H
の積層膜は、n型a−Si:H膜32a 、i型a−Si:
H膜32b 、p型a−Si:H膜32c 、i型a−Si:H
膜32d 、及びn型a−Si:H膜32e の順に積層されて
いる。
【0080】光導電体層32は本発明の光導電体層の一実
施例である。
【0081】光導電体層32の作成方法としては、先ず、
シラン(SiH4 )ガス、水素(H2 )ガス、及びホス
フィン(PH3 )ガスを原料として、プラズマCVD法
によりn型a−Si:H膜32a を絵素電極33上に形成す
る。n型a−Si:H膜32aの膜厚は、100 オングスト
ローム〜500 オングストロームの範囲がよく、好ましく
は約200 オングストロームである。
【0082】次いで、n型a−Si:H膜32a の上に、
i型a−Si:H膜32b をSiH4ガス、及びH2 ガス
を用いて形成する。i型a−Si:H膜32b の膜厚は、
0.4μm〜2.5 μmの範囲がよく、好ましくは約0.8 μ
mである。
【0083】次いで、i型a−Si:H膜32b の上に、
SiH4 ガス、H2 ガス、及びジボラン(B2 6 )ガ
スを用いてp型a−Si:H膜32c を形成する。p型a
−Si:H膜32c の膜厚は、100 オングストローム〜50
0 オングストロームの範囲がよく、好ましくは約250 オ
ングストロームである。
【0084】更にp型a−Si:H膜32c の上に、i型
a−Si:H膜32d を前述のi型a−Si:H膜32b の
形成と同様の方法で形成する。i型a−Si:H膜32d
の膜厚は、0.4 μm〜3.0 μmの範囲がよく、好ましく
は約0.9 μmである。
【0085】最後に、i型a−Si:H膜32d の上に、
n型a−Si:H膜32e を前述のn型a−Si:H膜32
a の形成と同様の方法で形成する。n型a−Si:H膜
32eの膜厚は、100 オングストローム〜600 オングスト
ロームの範囲がよく、好ましくは約250 オングストロー
ムである。
【0086】図5は図4の光スイッチング素子部の回路
図である。
【0087】このようにして作成されたnipin型の
a−Si:H膜の光導電体層32から成る光スイッチング
素子は、同図に示すように、pinダイオード2つを反
対向きに接続させたときの性能、即ちバックツーバック
ダイオードの特性を示す。
【0088】従って、光が照射されると光導電体層32が
十分低インピーダンスとなり、線状電極X1 と絵素電極
33とは電気的に接続される。又、光が照射されないとき
は、バックツーバックダイオードの特性に従い、光導電
体層32は印加される信号波形の極性にかかわらず高イン
ピーダンスとなり、線状電極X1 と絵素電極33とは電気
的に絶縁される。このように、nipin型のa−S
i:H膜の光導電体層32から成る光スイッチング素子
は、印加される信号波形の極性に対して、対称的なスイ
ッチング特性を示す。
【0089】上述のnipin型のa−Si:H膜の光
スイッチング素子を、図1及び図2の第1の実施例に示
した液晶表示装置の光スイッチング素子15の代わりに用
いることにより、第2の実施例の液晶表示装置が形成さ
れる。
【0090】第2の実施例の液晶表示装置の構成は、光
スイッチング素子以外の構成に関しては第1の実施例と
共通である。
【0091】従って、この実施例によれば、完全な交流
波形を液晶に印加することが可能となる。
【0092】尚、この実施例ではドーピング層を利用し
た光スイッチング素子の材料として、低温で大面積に作
成することの可能なa−Si:Hを用いたnipin型
の積層膜を使用したが、nipin型の積層膜の代わり
に、pinip型の積層膜を使用してもよく、又、多結
晶(ポリ)シリコン(p−Si)を用いたnpn型、p
np型の積層膜を利用しても同様に高性能な光スイッチ
ング素子が実現できる。更に、a−Si:Hの他に近赤
外波長の光に対しては、a−SiGe:Hを使用するこ
とも可能である。
【0093】図4に示すこの実施例の光スイッチング素
子において、光が照射される側、即ち、絵素電極33側の
n型及びi型a−Si:H32a 及び32b の代わりに、n
型及びi型の非晶質水素化シリコンカーバイド(a−S
iC:H)を使用することにより更に性能を向上させる
ことが可能となるが、その場合の光スイッチング素子の
構成を次に説明する。
【0094】図6はa−SiC:H及びa−Si:Hの
ドーピング層を利用した光スイッチング素子部の概略構
成を示す断面図である。
【0095】同図に示すように、絵素電極45と線状電極
1 とは、図1に示す第1の実施例の絵素電極14と線状
電極X1 とにそれぞれ対応している。
【0096】絵素電極45はITOから成っており、絵素
電極45上の光スイッチング素子を形成する部分41に、a
−SiC:Hの積層膜42とa−Si:Hの積層膜43とか
ら成る光導電体層44、及びAlから成る線状電極X1
順に形成されている。a−SiC:Hの積層膜42は、光
が照射される側に設けられている。
【0097】ここで用いるITOとAlとは、スパッタ
法により作成されるもので、それぞれフォトリソグラフ
ィ技術によりパターン化されている。
【0098】光導電体層44を形成しているa−SiC:
Hの積層膜42は、n型a−SiC:H膜42a 、及びi型
a−SiC:H膜42b の順に積層されており、a−S
i:Hの積層膜43はp型a−Si:H膜43a 、i型a−
Si:H膜43b 、及びn型a−Si:H膜43c の順に積
層されている。
【0099】光導電体層44は本発明の光導電体層の一実
施例である。
【0100】一般に、光の透過率は距離に対して指数関
数的に減少するため、このように光が照射される側に光
学エネルギギャップの大きいa−SiC:Hから成る積
層膜42を使用することにより、a−SiC:Hの積層膜
42とa−Si:Hの積層膜43とにおける光吸収量を厳密
に等しくすることが可能になる。即ち、光が照射される
a−SiC:Hの積層膜42の側の半導体(光導電体)材
料の光学エネルギギャップが、もう一方のa−Si:H
の積層膜43の側の半導体(光導電体)材料に比べて大き
くなるようなヘテロ接合を利用することにより、光スイ
ッチング素子の性能を更に向上させることが可能にな
る。
【0101】この光スイッチング素子を、図1及び図2
の第1の実施例に示した液晶表示装置の光スイッチング
素子15の代わりに用いることにより、第3の実施例の液
晶表示装置が形成される。
【0102】第3の実施例の液晶表示装置の構成は、光
スイッチング素子以外の構成に関しては第1の実施例と
共通である。
【0103】尚、上述のa−Si:Hから成るpini
p型の積層膜、p−Siから成るnpn型及びpnp型
の積層膜を利用した光スイッチング素子においても、光
が照射される側のドーピング層及びi層に光学エネルギ
ギャップの大きいa−SiC:Hや多結晶シリコンカー
バイド(p−SiC)を利用することができる。又、要
求される光スイッチング性能や使用する光の波長に応じ
て、非晶質水素化酸化ケイ素(a−SiOx :H)、非
晶質水素化窒化ケイ素(a−SiNx :H)等、他の半
導体材料を光学エネルギギャップを考慮することにより
組み合わせて使用することができる。
【0104】上述の第1から第3の実施例では、光アド
レス方式のアクティブマトリクス駆動型の液晶表示装置
の中でも、特に透過型の液晶表示装置の構造を説明した
が、本発明に係る液晶表示装置は、絵素電極に金属膜等
の反射性を有する材料を用いることにより、反射型の液
晶表示装置としても有効である。又、カラーフィルタを
パネル内に付設することにより、カラー表示も可能であ
る。
【0105】上述の実施例によれば、液晶表示装置に備
えられている光スイッチング素子が印加電圧の極性に対
して対称な特性を示すため、対称な交流電圧波形の信号
を液晶に印加することができる。又、光スイッチング素
子は光を照射しないときに高インピーダンスを示すた
め、アクティブマトリクス駆動に要求される光スイッチ
ング素子のオン/オフ比を十分満たすことができる。従
って、スイッチング動作性能の向上が図られ、表示品位
を向上させることができる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、それぞ
れが電極を有する2つの基板間に設けた液晶層を含む液
晶表示装置であって、一方の基板が互いに並列に配列さ
れた複数の線状導光路と、複数の線状導光路と交差する
方向に互いに並列に配列された複数の線状電極と、複数
の線状導光路及び複数の線状電極が交差する位置にそれ
ぞれ設けられており線状導光路からの光によりスイッチ
ング動作すると共にバックツーバックダイオード構造を
有する複数の光導電体層とを備えており、線状電極及び
光導電体層を介して印加される信号により液晶層の各絵
素が駆動されるよう構成されている。従って、スイッチ
ング動作性能の向上が図られ、表示品位を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の第1の実施例であ
るアクティブマトリクス駆動型の液晶表示装置の構成を
示す断面図である。
【図2】本発明に係る液晶表示装置の第1の実施例であ
るアクティブマトリクス駆動型の液晶表示装置の構成を
示す平面図である。
【図3】光導電体層の電流−電圧特性を示すグラフであ
る。
【図4】a−Si:Hのドーピング層を利用した光スイ
ッチング素子部の概略構成を示す断面図である。
【図5】図4の光スイッチング素子部の回路図である。
【図6】a−SiC:H及びa−Si:Hのドーピング
層を利用した光スイッチング素子部の概略構成を示す断
面図である。
【図7】従来の光アドレス方式のアクティブマトリクス
駆動型の液晶表示装置の構成を示す平面図である。
【図8】図7のA−A線断面図である。
【図9】ショットキー接合状態における光スイッチング
素子を形成する光導電体層の一般的な電流−電圧特性を
示すグラフである。
【符号の説明】
11a 、11b ガラス基板 12a 、12b 遮光層 13 クラッド層 14、33、45 絵素電極 15 光スイッチング素子 16、18 透明電極 17a 、17b 配向層 19 シール材 20 液晶層 21 発光素子アレイ 22 マイクロレンズアレイ 23 導光路 32、44 光導電体層 X1 、X2 、…、Xm 線状電極 Y1 、Y2 、…、Yn 線状導光路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが電極を有する2つの基板間に
    設けた液晶層を含む液晶表示装置であって、一方の該基
    板が互いに並列に配列された複数の線状導光路と、該複
    数の線状導光路と交差する方向に互いに並列に配列され
    た複数の線状電極と、該複数の線状導光路及び該複数の
    線状電極が交差する位置にそれぞれ設けられており該線
    状導光路からの光によりスイッチング動作すると共にバ
    ックツーバックダイオード構造を有する複数の光導電体
    層とを備えており、前記線状電極及び前記光導電体層を
    介して印加される信号により前記液晶層の各絵素が駆動
    されるよう構成されていることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光導電体層は半導体のドーピング層
    から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記光導電体層は半導体のヘテロ接合を
    有していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示
    装置。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0289029A (ja) * 1988-09-26 1990-03-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 記憶装置および液晶表示装置
JPH0453928A (ja) * 1990-06-21 1992-02-21 Sharp Corp 光書き込み型液晶素子

Patent Citations (2)

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