JP2975576B2 - 光書込み型液晶表示素子 - Google Patents
光書込み型液晶表示素子Info
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- JP2975576B2 JP2975576B2 JP23878197A JP23878197A JP2975576B2 JP 2975576 B2 JP2975576 B2 JP 2975576B2 JP 23878197 A JP23878197 A JP 23878197A JP 23878197 A JP23878197 A JP 23878197A JP 2975576 B2 JP2975576 B2 JP 2975576B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーン上に、
レーザー光によって書き込まれた画像を投影して表示さ
せるようにした光書込み型液晶表示素子に関する。
レーザー光によって書き込まれた画像を投影して表示さ
せるようにした光書込み型液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、光導電体層を有する強誘電性液
晶素子(液晶ライトバルブ)41を用いた液晶表示装置
の構成を示す図面である。
晶素子(液晶ライトバルブ)41を用いた液晶表示装置
の構成を示す図面である。
【0003】図5に従来の液晶ライトバルブ41の断面
図を示す。液晶ライトバルブ41の製作は、まず、ガラ
ス基板51a、51b上にSnO2透明導電膜からなる
透明電極52a、52bを形成し、次に、透明電極52
b上に光導電体層53として非晶質水素化シリコン(a
−Si:H)を形成する。a−Si:H膜は、シランガ
スと水素ガスを原料としてプラズマCVD法を用いて作
成する。その上に、シリコンと参加シリコンを厚さを変
えながら順次、交互に積層して多層膜を形成する。この
多層膜による多重反射を利用して誘電体ミラー54を形
成する。
図を示す。液晶ライトバルブ41の製作は、まず、ガラ
ス基板51a、51b上にSnO2透明導電膜からなる
透明電極52a、52bを形成し、次に、透明電極52
b上に光導電体層53として非晶質水素化シリコン(a
−Si:H)を形成する。a−Si:H膜は、シランガ
スと水素ガスを原料としてプラズマCVD法を用いて作
成する。その上に、シリコンと参加シリコンを厚さを変
えながら順次、交互に積層して多層膜を形成する。この
多層膜による多重反射を利用して誘電体ミラー54を形
成する。
【0004】次に、配向膜55a、55bとしてポリイ
ミド膜をスピンコートによって形成した後、ラビングに
よる分子配向処理を施し、ガラス基板51a、51bを
スペーサ56を介して貼合わせる。そして、液晶層57
として、カイラル材料を添加した混合ネマチック液晶を
注入し封止することによって液晶ライトバルブ41が構
成される。
ミド膜をスピンコートによって形成した後、ラビングに
よる分子配向処理を施し、ガラス基板51a、51bを
スペーサ56を介して貼合わせる。そして、液晶層57
として、カイラル材料を添加した混合ネマチック液晶を
注入し封止することによって液晶ライトバルブ41が構
成される。
【0005】このような構造の液晶ライトバルブ41の
透明電極52a、52b間には、交流電源58によって
電圧が印加される。ガラス基板51b側からレーザー光
が入射すると、光導電体層53のうちレーザー光に照射
された領域(明状態)では、インピーダンスが減少する
ので、交流電源58によって印加された電圧は液晶層5
7に加わり、液晶層57の配向状態が変化する。一方、
レーザー光の照射を受けない領域(暗状態)では、光導
電体層53のインピーダンスが変化しないので、液晶層
57には電圧が印加されることがなく、液晶層57の配
向状態に変化がない。この明状態と暗状態との違いによ
って液晶ライトバルブ41に画像が形成される。
透明電極52a、52b間には、交流電源58によって
電圧が印加される。ガラス基板51b側からレーザー光
が入射すると、光導電体層53のうちレーザー光に照射
された領域(明状態)では、インピーダンスが減少する
ので、交流電源58によって印加された電圧は液晶層5
7に加わり、液晶層57の配向状態が変化する。一方、
レーザー光の照射を受けない領域(暗状態)では、光導
電体層53のインピーダンスが変化しないので、液晶層
57には電圧が印加されることがなく、液晶層57の配
向状態に変化がない。この明状態と暗状態との違いによ
って液晶ライトバルブ41に画像が形成される。
【0006】さて、図4に示す液晶表示装置の構成にお
いて、レーザー光でもって液晶ライトバルブ41上を走
査することによって、前述のように、明状態と暗状態よ
り成る画像が形成された液晶ライトバルブ41に、ラン
プ44から放射された光がレンズ45を透過して平行ビ
ームとなった後、偏光ビームスプリッタ47によって一
方の直線平行成分のみが反射されて入射する。入射した
一方の直線偏光成分のみからなる光は、液晶ライトバル
ブ41内の誘電体ミラー54によって反射される。
いて、レーザー光でもって液晶ライトバルブ41上を走
査することによって、前述のように、明状態と暗状態よ
り成る画像が形成された液晶ライトバルブ41に、ラン
プ44から放射された光がレンズ45を透過して平行ビ
ームとなった後、偏光ビームスプリッタ47によって一
方の直線平行成分のみが反射されて入射する。入射した
一方の直線偏光成分のみからなる光は、液晶ライトバル
ブ41内の誘電体ミラー54によって反射される。
【0007】このとき、液晶層57の配向状態が変化し
ている部分(明状態の部分)を透過した直線偏光は、電
気光学効果によって偏光方向が約90°回転された後、
偏光ビームスプリッタ47へ再び入射する。一方、配向
状態が変化していない部分(暗状態の部分)を透過した
直線偏光は、偏光方向が変化されずにそのまま偏光ビー
ムスプリッタ47へ入射する。
ている部分(明状態の部分)を透過した直線偏光は、電
気光学効果によって偏光方向が約90°回転された後、
偏光ビームスプリッタ47へ再び入射する。一方、配向
状態が変化していない部分(暗状態の部分)を透過した
直線偏光は、偏光方向が変化されずにそのまま偏光ビー
ムスプリッタ47へ入射する。
【0008】ここで、偏光ビームスプリッタ47は、偏
光状態が変化した光だけを透過するので、前述の明状態
部分を透過した光のみが偏光ビームスプリッタ47を通
過し、レンズ48によって拡大されスクリーン46に投
影される。従って、液晶ライトバルブ41にレーザー光
によって書き込まれた画像がスクリーン46に投影され
ることになる。
光状態が変化した光だけを透過するので、前述の明状態
部分を透過した光のみが偏光ビームスプリッタ47を通
過し、レンズ48によって拡大されスクリーン46に投
影される。従って、液晶ライトバルブ41にレーザー光
によって書き込まれた画像がスクリーン46に投影され
ることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図5に示したような光
導電体層53(a−Si:H層)とSnO2からなる透
明電極52bが接合された構造の場合、接合部分でショ
ットキー接合が形成されるため、明状態と暗状態の光導
電体層の電流−電圧特性は、一般的に図6に示す形とな
る。特に暗状態ではダイオード特性を示し、その結果、
交流電源58により図7(i)に示すような直流成分が
加わることになる。液晶層57に直流電圧が印加される
と、液晶材料自身の分解、液晶内のイオン成分の配向膜
表面への吸着が起こり、配向乱れや特性劣化につなが
る。
導電体層53(a−Si:H層)とSnO2からなる透
明電極52bが接合された構造の場合、接合部分でショ
ットキー接合が形成されるため、明状態と暗状態の光導
電体層の電流−電圧特性は、一般的に図6に示す形とな
る。特に暗状態ではダイオード特性を示し、その結果、
交流電源58により図7(i)に示すような直流成分が
加わることになる。液晶層57に直流電圧が印加される
と、液晶材料自身の分解、液晶内のイオン成分の配向膜
表面への吸着が起こり、配向乱れや特性劣化につなが
る。
【0010】この問題を解決するために、交流電源にあ
らかじめオフセット電圧を印加しておき直流成分をキャ
ンセルする方法が考えられている。しかしながら、この
方法では暗状態で直流成分をキャンセルすると、明状態
では逆の直流成分が液晶層に加わることになる。
らかじめオフセット電圧を印加しておき直流成分をキャ
ンセルする方法が考えられている。しかしながら、この
方法では暗状態で直流成分をキャンセルすると、明状態
では逆の直流成分が液晶層に加わることになる。
【0011】また、光導電体層と接触する電極材料を選
び、光導電体層と電極との接合をオーミック接合とする
と、図6のようなダイオード特性とはならず、液晶層に
加わる電圧を完全な交流電圧とすることができる。しか
しながら、オーミック接合は、暗状態と明状態での導電
率の比がショットキー接合よりも2〜3桁低い為に、液
晶層の光学的な変化を十分起こさせることができず、高
コントラストな画像を形成することができない。
び、光導電体層と電極との接合をオーミック接合とする
と、図6のようなダイオード特性とはならず、液晶層に
加わる電圧を完全な交流電圧とすることができる。しか
しながら、オーミック接合は、暗状態と明状態での導電
率の比がショットキー接合よりも2〜3桁低い為に、液
晶層の光学的な変化を十分起こさせることができず、高
コントラストな画像を形成することができない。
【0012】本発明の目的は、高コントラストな画像を
形成することができる光書込み型液晶表示素子を提供す
ることにある。
形成することができる光書込み型液晶表示素子を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、第1の透光性絶縁基板と、前記第1の
透光性絶縁基板上に形成された第1の透明電極と、前記
第1の透明電極上に第1のショットキー接合を成すよう
に形成されたアモルファスシリコンからなる光導電体層
と、前記光導電体層に対して前記第1のショットキー接
合と同方向の整流特性を有する第2のショットキー接合
を形成する、前記光導電体層上に分布する複数の点状の
電極からなるショットキー接合層と、前記点状の電極間
に形成され、前記光導電体層に接する絶縁層と、前記シ
ョットキー接合層上に形成され、前記複数の点状の電極
および前記絶縁層上に積層されるとともに、該光導電体
層とは逆の界面で反射率の均一な平滑反射面を形成する
絶縁層からなる光反射層と、前記光反射層上に形成され
た第1の配向膜と、第2の透光性絶縁基板と、前記第2
の透光性絶縁基板上に形成された第2の透明電極と、前
記第2の透明電極上に形成された第2の配向膜と、前記
第1と第2の配向膜間に封入された液晶と、を備えた光
書込み型液晶表示素子である。
めに、本発明は、第1の透光性絶縁基板と、前記第1の
透光性絶縁基板上に形成された第1の透明電極と、前記
第1の透明電極上に第1のショットキー接合を成すよう
に形成されたアモルファスシリコンからなる光導電体層
と、前記光導電体層に対して前記第1のショットキー接
合と同方向の整流特性を有する第2のショットキー接合
を形成する、前記光導電体層上に分布する複数の点状の
電極からなるショットキー接合層と、前記点状の電極間
に形成され、前記光導電体層に接する絶縁層と、前記シ
ョットキー接合層上に形成され、前記複数の点状の電極
および前記絶縁層上に積層されるとともに、該光導電体
層とは逆の界面で反射率の均一な平滑反射面を形成する
絶縁層からなる光反射層と、前記光反射層上に形成され
た第1の配向膜と、第2の透光性絶縁基板と、前記第2
の透光性絶縁基板上に形成された第2の透明電極と、前
記第2の透明電極上に形成された第2の配向膜と、前記
第1と第2の配向膜間に封入された液晶と、を備えた光
書込み型液晶表示素子である。
【0014】また、このとき、前記ショットキー接合層
を形成する複数の点状の電極は、前記第1の透明電極と
同材料からなっていてもよい。
を形成する複数の点状の電極は、前記第1の透明電極と
同材料からなっていてもよい。
【0015】本発明に従えば、アモルファスシリコンか
らなる光導電体層の両面にショットキー接合が形成さ
れ、ショットキー接合層上に形成された複数の点状の電
極と該点状の電極間に形成され光導電体層に接する絶縁
層とに積層されるとともに、該光導電体層とは逆の界面
で反射率の均一な平滑反射面を形成する絶縁層からなる
光反射層が形成されているので、ショットキー接合の2
重構造における不完全な非対称性による直流成分をこの
絶縁層からなる光反射層により完全に除去することがで
き、暗状態及び明状態における光導電体層の電流電圧特
性は図2に示すようになり整流特整を示さない。従っ
て、この構造に直列に液晶層を接続しても液晶層に直流
電圧が印加されることがなく、特性劣化も発生すること
がなくなる。
らなる光導電体層の両面にショットキー接合が形成さ
れ、ショットキー接合層上に形成された複数の点状の電
極と該点状の電極間に形成され光導電体層に接する絶縁
層とに積層されるとともに、該光導電体層とは逆の界面
で反射率の均一な平滑反射面を形成する絶縁層からなる
光反射層が形成されているので、ショットキー接合の2
重構造における不完全な非対称性による直流成分をこの
絶縁層からなる光反射層により完全に除去することがで
き、暗状態及び明状態における光導電体層の電流電圧特
性は図2に示すようになり整流特整を示さない。従っ
て、この構造に直列に液晶層を接続しても液晶層に直流
電圧が印加されることがなく、特性劣化も発生すること
がなくなる。
【0016】また、本発明では、暗状態と明状態での導
電率の比がオーミック接合の場合に比べて2〜3桁高い
ので、液晶層に光学的な変化を十分に起こさせることが
できる。
電率の比がオーミック接合の場合に比べて2〜3桁高い
ので、液晶層に光学的な変化を十分に起こさせることが
できる。
【0017】また、本発明では、アモルファスシリコン
からなる光導電体層の膜厚を薄くすることができるとと
もに、その半導体特性から、光書込み型液晶表示素子に
電圧をかけた場合に光導電体層における電圧降下が小さ
くなる。従って、液晶層に電圧がかかりやすくなるので
液晶層を低電圧で駆動することが可能となる。
からなる光導電体層の膜厚を薄くすることができるとと
もに、その半導体特性から、光書込み型液晶表示素子に
電圧をかけた場合に光導電体層における電圧降下が小さ
くなる。従って、液晶層に電圧がかかりやすくなるので
液晶層を低電圧で駆動することが可能となる。
【0018】さらに、本発明では、ショットキー接合層
上のショットキー接合された複数の点状の電極上に反射
率の均一な光反射層が形成されているので、光反射層の
どの部分でも同一の反射率による反射を行うことができ
る。
上のショットキー接合された複数の点状の電極上に反射
率の均一な光反射層が形成されているので、光反射層の
どの部分でも同一の反射率による反射を行うことができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に本発明の液晶ライトバルブ
の断面図を示す。ガラス基板51a、51b上に、Sn
O2透明導電膜からなる透明電極52a、52bをスパ
ッタ法を用いて形成し、次に、透明電極52b上に光導
電体層53として非晶質水素化シリコン(a−Si:
H)を形成する。a−Si:H膜は、シランガスと水素
ガスとを原料とし、プラズマCVD法を用いて作成す
る。膜厚は約3μmである。その上に透明電極52a、
52bと同程度の厚さのSnO2膜を形成する。この膜
は、全面膜のままであると、光導電体層53のうちレー
ザー光の照射を受けて導電率が低下した部分を通して透
明電極52bに印加された電圧がそのまま膜全面に印加
されるので、液晶層57に明状態と暗状態との区別がで
きなくなる。そこで、このSnO2膜をエッチングし
て、約30μm角の電極19を描画領域全面に形成して
点状のショットキー接合層とする。なお、電極と電極と
の間隔は上下左右の電極を確実に分離できれば小さいほ
ど解像度の点で有利であるので好ましい。
の断面図を示す。ガラス基板51a、51b上に、Sn
O2透明導電膜からなる透明電極52a、52bをスパ
ッタ法を用いて形成し、次に、透明電極52b上に光導
電体層53として非晶質水素化シリコン(a−Si:
H)を形成する。a−Si:H膜は、シランガスと水素
ガスとを原料とし、プラズマCVD法を用いて作成す
る。膜厚は約3μmである。その上に透明電極52a、
52bと同程度の厚さのSnO2膜を形成する。この膜
は、全面膜のままであると、光導電体層53のうちレー
ザー光の照射を受けて導電率が低下した部分を通して透
明電極52bに印加された電圧がそのまま膜全面に印加
されるので、液晶層57に明状態と暗状態との区別がで
きなくなる。そこで、このSnO2膜をエッチングし
て、約30μm角の電極19を描画領域全面に形成して
点状のショットキー接合層とする。なお、電極と電極と
の間隔は上下左右の電極を確実に分離できれば小さいほ
ど解像度の点で有利であるので好ましい。
【0020】その後、誘電体ミラー54として、シリコ
ン/酸化シリコンの多層膜をスパッタ法によって形成す
る。
ン/酸化シリコンの多層膜をスパッタ法によって形成す
る。
【0021】次に、配向膜55a、55bとして、ポリ
イミド膜をスピンコートによって形成した後、ラビング
による分子配向処理を施し、ガラス基板51a、51b
をスペーサ56を介して貼合わせる。液晶層57として
は、カイラル材料(S811:MERCK社製)をフェ
ニルシクロヘキサン系ネマチック液晶に約10wt%添
加した混合ネマチック液晶を注入し、封止することによ
って液晶ライトバルブが構成される。液晶層による波面
の回転角は、片道45°、往復で90°となるようにす
る。セル厚は約6μmである。尚、液晶ライトバルブの
動作モードとしては、相転移モードを用いる。
イミド膜をスピンコートによって形成した後、ラビング
による分子配向処理を施し、ガラス基板51a、51b
をスペーサ56を介して貼合わせる。液晶層57として
は、カイラル材料(S811:MERCK社製)をフェ
ニルシクロヘキサン系ネマチック液晶に約10wt%添
加した混合ネマチック液晶を注入し、封止することによ
って液晶ライトバルブが構成される。液晶層による波面
の回転角は、片道45°、往復で90°となるようにす
る。セル厚は約6μmである。尚、液晶ライトバルブの
動作モードとしては、相転移モードを用いる。
【0022】このような構造の液晶ライトバルブの透明
電極52a、52b間には、交流電源58によって、図
3(i)に示す完全な交流電圧が印加される。ガラス基
板51b側からレーザー光が入射すると、光の当たった
領域(明状態)では、光導電体層53のインピーダンス
が減少し、交流電源58によって印加された電圧は液晶
層57に加わる。一方、光の当たらない領域(暗状態)
では、光導電体層53のインピーダンスは変化せず液晶
層57には電圧が加わらない。この明状態と暗状態との
違いによって画像が形成される。この明状態と暗状態の
ときに液晶層57に印加される電圧波形は、図3(ii)
に示すようになり、明状態あるいは暗状態のどちらにお
いても液晶層57にはほとんど直流電圧はかからない。
電極52a、52b間には、交流電源58によって、図
3(i)に示す完全な交流電圧が印加される。ガラス基
板51b側からレーザー光が入射すると、光の当たった
領域(明状態)では、光導電体層53のインピーダンス
が減少し、交流電源58によって印加された電圧は液晶
層57に加わる。一方、光の当たらない領域(暗状態)
では、光導電体層53のインピーダンスは変化せず液晶
層57には電圧が加わらない。この明状態と暗状態との
違いによって画像が形成される。この明状態と暗状態の
ときに液晶層57に印加される電圧波形は、図3(ii)
に示すようになり、明状態あるいは暗状態のどちらにお
いても液晶層57にはほとんど直流電圧はかからない。
【0023】なお、図1に示した液晶ライトバルブの光
導電体層53としては、a−Si:H以外に非晶質水素
化シリコンカーバイト(a−SiC:H)などを用いる
こともできる。
導電体層53としては、a−Si:H以外に非晶質水素
化シリコンカーバイト(a−SiC:H)などを用いる
こともできる。
【0024】また、光導電体層53とショットキー接合
を構成するための電極材料としては、光導電体層53が
a−Si:Hの場合、上述したSnO2以外に、例えば
酸化インジウム一酸化スズ導電膜(ITO)、パラジウ
ム(Pd)、白金(Pt)、モリブデン(Mo)、チタ
ン(Ti)などが使われる。
を構成するための電極材料としては、光導電体層53が
a−Si:Hの場合、上述したSnO2以外に、例えば
酸化インジウム一酸化スズ導電膜(ITO)、パラジウ
ム(Pd)、白金(Pt)、モリブデン(Mo)、チタ
ン(Ti)などが使われる。
【0025】次に、液晶表示モードとしては、ネマティ
ック液晶を用いた場合には、本実施例で示した相転移モ
ードの他に、ツイステッドネマチックモード、電界誘起
複屈折モード、動的散乱モード、ゲストホストモード、
ハイブリッド電界効果モードが利用できる。また、スメ
クチック液晶を用いた場合、複屈折モード、ゲストホス
トモード、光散乱モードが利用でき、この他に強誘電性
液晶も利用できる。
ック液晶を用いた場合には、本実施例で示した相転移モ
ードの他に、ツイステッドネマチックモード、電界誘起
複屈折モード、動的散乱モード、ゲストホストモード、
ハイブリッド電界効果モードが利用できる。また、スメ
クチック液晶を用いた場合、複屈折モード、ゲストホス
トモード、光散乱モードが利用でき、この他に強誘電性
液晶も利用できる。
【0026】また、他の実施例として、偏光ビームスプ
リッタ47の代わりにハーフミラーを用い、液晶ライト
バルブ41の前面に偏光板を配置しても上記と同様に光
書込み型液晶表示装置を構成し得る。
リッタ47の代わりにハーフミラーを用い、液晶ライト
バルブ41の前面に偏光板を配置しても上記と同様に光
書込み型液晶表示装置を構成し得る。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、液晶層に直流電圧が印加されることがないので液晶
材料自身の分解や液晶内のイオン成分が配向膜表面に吸
着するようなことも、また配向乱れが起こることもな
い。さらに、光導電体層における電圧降下が小さいため
液晶層を低電圧で駆動することができる。従って、特性
劣化が生じにくく信頼性の高い光書込み型液晶表示素子
を提供することができる。
ば、液晶層に直流電圧が印加されることがないので液晶
材料自身の分解や液晶内のイオン成分が配向膜表面に吸
着するようなことも、また配向乱れが起こることもな
い。さらに、光導電体層における電圧降下が小さいため
液晶層を低電圧で駆動することができる。従って、特性
劣化が生じにくく信頼性の高い光書込み型液晶表示素子
を提供することができる。
【0028】また、本発明によれば、電極間にショット
キー接合を採用できるので、明状態と暗状態との導電率
の比を高く維持でき、液晶層に光学的な変化を十分起こ
させることがある。これによって前記の光書込み型液晶
表示素子を用いた高コントラスト画像を形成することが
できる光書込み型液晶表示装置を提供することができ
る。
キー接合を採用できるので、明状態と暗状態との導電率
の比を高く維持でき、液晶層に光学的な変化を十分起こ
させることがある。これによって前記の光書込み型液晶
表示素子を用いた高コントラスト画像を形成することが
できる光書込み型液晶表示装置を提供することができ
る。
【図1】図1は、本発明の光書込み型液晶表示素子の断
面図である。
面図である。
【図2】図2は、本発明の光書込み型液晶表示素子の電
流電圧特性図である。
流電圧特性図である。
【図3】図3は、本発明の光書込み型液晶表示素子に印
加される電圧波形図である。
加される電圧波形図である。
【図4】図4は、投射型液晶表示装置の構成図である。
【図5】図5は、従来の光書込み型液晶表示素子の断面
図である。
図である。
【図6】図6は、従来の光書込み型液晶表示素子の電流
電圧特性図である。
電圧特性図である。
【図7】図7は、従来の光書込み型液晶表示素子に印加
される電流電圧特性図である。
される電流電圧特性図である。
51a ガラス基板 51b ガラス基板 52a 透明電極 52b 透明電極 53 光導電体層 54 誘電体ミラー 55a 配向膜 55b 配向膜 56 スペーサー 57 液晶層 58 交流電源 19 透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/135 G02F 1/1335 G02F 1/1333 G02F 1/133 G09F 9/35 330
Claims (2)
- 【請求項1】 第1の透光性絶縁基板と、 前記第1の透光性絶縁基板上に形成された第1の透明電
極と、 前記第1の透明電極上に第1のショットキー接合を成す
ように形成されたアモルファスシリコンからなる光導電
体層と、 前記光導電体層に対して前記第1のショットキー接合と
同方向の整流特性を有する第2のショットキー接合を形
成する、前記光導電体層上に分布する複数の点状の電極
からなるショットキー接合層と、 前記点状の電極間に形成され、前記光導電体層に接する
絶縁層と、 前記ショットキー接合層上に形成され、前記複数の点状
の電極および前記絶縁層上に積層されるとともに、該光
導電体層とは逆の界面で反射率の均一な平滑反射面を形
成する絶縁層からなる光反射層と、 前記光反射層上に形成された第1の配向膜と、 第2の透光性絶縁基板と、 前記第2の透光性絶縁基板上に形成された第2の透明電
極と、 前記第2の透明電極上に形成された第2の配向膜と、 前記第1と第2の配向膜間に封入された液晶と、を備え
た光書込み型液晶表示素子。 - 【請求項2】 前記ショットキー接合層を形成する複数
の点状の電極が、前記第1の透明電極と同材料からなる
請求項1に記載の光書込み型液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23878197A JP2975576B2 (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 光書込み型液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23878197A JP2975576B2 (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 光書込み型液晶表示素子 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13995989A Division JP2724207B2 (ja) | 1989-06-01 | 1989-06-01 | 強誘電性液晶素子及び光書込み型液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10133170A JPH10133170A (ja) | 1998-05-22 |
JP2975576B2 true JP2975576B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=17035191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23878197A Expired - Fee Related JP2975576B2 (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 光書込み型液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2975576B2 (ja) |
-
1997
- 1997-09-04 JP JP23878197A patent/JP2975576B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10133170A (ja) | 1998-05-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |