JPH10268286A - 遮光膜、遮光膜の製造方法および液晶表示装置 - Google Patents
遮光膜、遮光膜の製造方法および液晶表示装置Info
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- JPH10268286A JPH10268286A JP7409497A JP7409497A JPH10268286A JP H10268286 A JPH10268286 A JP H10268286A JP 7409497 A JP7409497 A JP 7409497A JP 7409497 A JP7409497 A JP 7409497A JP H10268286 A JPH10268286 A JP H10268286A
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- silicon carbide
- shielding film
- liquid crystal
- shielding
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- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高抵抗で光を確実に遮光する液晶表示装置を
提供する。 【解決手段】 ブラックマトリクス2を形成する際に
は、シリコンカーバイドを、スパッタリングあるいは化
学気相成長法により形成する。シリコンカーバイド中の
炭素の含まれる割合が増加すると、抵抗が低くなるので
炭素濃度を制御することにより、シリコンカーバイドの
絶縁性を制御する。シリコンカーバイドにグラファイト
粒子を含み、グラファイト粒子で光がブラックマトリク
ス2を透過する光を吸収し、シリコンカーバイドで高抵
抗性を維持する。シリコンカーバイドは融点が高いの
で、後工程での変質の可能性は小さい。ブラックマトリ
クス2により薄膜トランジスタ18に光が照射されること
を防止し、薄膜トランジスタ18の動作を安定させる。
提供する。 【解決手段】 ブラックマトリクス2を形成する際に
は、シリコンカーバイドを、スパッタリングあるいは化
学気相成長法により形成する。シリコンカーバイド中の
炭素の含まれる割合が増加すると、抵抗が低くなるので
炭素濃度を制御することにより、シリコンカーバイドの
絶縁性を制御する。シリコンカーバイドにグラファイト
粒子を含み、グラファイト粒子で光がブラックマトリク
ス2を透過する光を吸収し、シリコンカーバイドで高抵
抗性を維持する。シリコンカーバイドは融点が高いの
で、後工程での変質の可能性は小さい。ブラックマトリ
クス2により薄膜トランジスタ18に光が照射されること
を防止し、薄膜トランジスタ18の動作を安定させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高抵抗で光を遮蔽
する遮光膜、遮光膜の製造方法および液晶表示装置に関
する。
する遮光膜、遮光膜の製造方法および液晶表示装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜トランジスタ(Thin Film Tr
ansistor)を用いた液晶表示装置(TFT−LCD)
は、データおよびイメージを表示するパーソナルコンピ
ュータ、テレビジョンなどのディスプレイに応用されて
いる。
ansistor)を用いた液晶表示装置(TFT−LCD)
は、データおよびイメージを表示するパーソナルコンピ
ュータ、テレビジョンなどのディスプレイに応用されて
いる。
【0003】そして、この液晶表示装置は、絶縁性のア
ンダーコートを介してガラスなどの基板上に信号線に薄
膜トランジスタが接続されて形成され、この薄膜トラン
ジスタにより画素電極の電位を変化させて表示するもの
で、一般にバックライトを有しており、画素に背面側か
ら光を照射し、画素を透光することによりコントラスト
を向上させるなどして、視認性を向上させている。
ンダーコートを介してガラスなどの基板上に信号線に薄
膜トランジスタが接続されて形成され、この薄膜トラン
ジスタにより画素電極の電位を変化させて表示するもの
で、一般にバックライトを有しており、画素に背面側か
ら光を照射し、画素を透光することによりコントラスト
を向上させるなどして、視認性を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バック
ライトにより背面側から光を照射するため、薄膜トラン
ジスタにも光が照射され、薄膜トランジスタに光が照射
されると薄膜トランジスタの動作に影響を与えてしま
う。このため、薄膜トランジスタに照射されるバックラ
イトからの光を遮蔽するために、遮光膜としてマトリク
ス状でそれぞれの薄膜トランジスタを遮光するブラック
マトリクス(Black Matrix)が形成されている。
ライトにより背面側から光を照射するため、薄膜トラン
ジスタにも光が照射され、薄膜トランジスタに光が照射
されると薄膜トランジスタの動作に影響を与えてしま
う。このため、薄膜トランジスタに照射されるバックラ
イトからの光を遮蔽するために、遮光膜としてマトリク
ス状でそれぞれの薄膜トランジスタを遮光するブラック
マトリクス(Black Matrix)が形成されている。
【0005】また、液晶表示装置の動作を良好に保つた
めには、一般的にブラックマトリクスを透過する光を1
%以下にすることが要求され、ブラックマトリクスの光
学濃度(OD値)としては2以上である。
めには、一般的にブラックマトリクスを透過する光を1
%以下にすることが要求され、ブラックマトリクスの光
学濃度(OD値)としては2以上である。
【0006】さらに、ブラックマトリクスは画素電極お
よび信号線間に位置することが多いため高い抵抗性も要
求され、もし、導電性の材料がブラックマトリクスに用
いられると、画素電極と信号線の間のカップリングによ
り画素電極の電位に変動が生じ、ちらつきなどの原因と
なる。また、もしアンダーコートの材料にピンホールが
あれば、抵抗の低いブラックマトリクスは薄膜トランジ
スタのソース領域およびドレイン領域の間で電流経路を
形成して短絡が生じ、表示動作品位を低下させる。この
ため、ブラックマトリクスの材料には、普通108 Ωない
し109 Ωあるいはそれ以上の抵抗値が要求される。
よび信号線間に位置することが多いため高い抵抗性も要
求され、もし、導電性の材料がブラックマトリクスに用
いられると、画素電極と信号線の間のカップリングによ
り画素電極の電位に変動が生じ、ちらつきなどの原因と
なる。また、もしアンダーコートの材料にピンホールが
あれば、抵抗の低いブラックマトリクスは薄膜トランジ
スタのソース領域およびドレイン領域の間で電流経路を
形成して短絡が生じ、表示動作品位を低下させる。この
ため、ブラックマトリクスの材料には、普通108 Ωない
し109 Ωあるいはそれ以上の抵抗値が要求される。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、高抵抗で光を確実に遮光する遮光膜、遮光膜の製造
方法および液晶表示装置を提供することを目的とする。
で、高抵抗で光を確実に遮光する遮光膜、遮光膜の製造
方法および液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、高抵抗のシリ
コンカーバイドと、このシリコンカーバイドに含まれる
遮光用のグラファイト粒子とを具備したもので、シリコ
ンカーバイドは融点が高いため後工程でも変質しにく
く、シリコンカーバイドで高抵抗化し、グラファイト粒
子で遮光することにより簡単な構成で、高抵抗化および
遮光を図る。
コンカーバイドと、このシリコンカーバイドに含まれる
遮光用のグラファイト粒子とを具備したもので、シリコ
ンカーバイドは融点が高いため後工程でも変質しにく
く、シリコンカーバイドで高抵抗化し、グラファイト粒
子で遮光することにより簡単な構成で、高抵抗化および
遮光を図る。
【0009】また、抵抗値は、109 Ω−cm以上であ
るもので、確実に高抵抗化する。
るもので、確実に高抵抗化する。
【0010】さらに、光学濃度は、2以上であるもの
で、確実に遮光する。
で、確実に遮光する。
【0011】またさらに、グラファイト粒子は、5%な
いし40%で含まれるもので、確実に遮光する。
いし40%で含まれるもので、確実に遮光する。
【0012】また、本発明は、化学気相成長法のスパッ
タリングにより、遮光用のグラファイト粒子をシリコン
カーバイドに含ませるもので、簡単に高抵抗化および遮
光を図る。
タリングにより、遮光用のグラファイト粒子をシリコン
カーバイドに含ませるもので、簡単に高抵抗化および遮
光を図る。
【0013】さらに、スパッタリングは、炭素を含むガ
スを用いるもので、モザイク状のターゲットを用いるこ
となく、単独のターゲットを用いることができる。
スを用いるもので、モザイク状のターゲットを用いるこ
となく、単独のターゲットを用いることができる。
【0014】また、本発明は、マトリクス状に配設され
た画素電極、これら画素電極を制御するスイッチング素
子、および、少なくともこのスイッチング素子への光を
遮蔽する請求項1ないし4いずれか記載の遮光膜あるい
は少なくともこのスイッチング素子への光を遮蔽する請
求項5または6記載の遮光膜の製造方法で形成された遮
光膜を備えたアレイ基板と、前記画素電極に対向して配
設された対向電極を備えた対向基板と、前記アレイ基板
および対向基板間に位置する液晶層とを具備したもの
で、それぞれの作用を奏する。
た画素電極、これら画素電極を制御するスイッチング素
子、および、少なくともこのスイッチング素子への光を
遮蔽する請求項1ないし4いずれか記載の遮光膜あるい
は少なくともこのスイッチング素子への光を遮蔽する請
求項5または6記載の遮光膜の製造方法で形成された遮
光膜を備えたアレイ基板と、前記画素電極に対向して配
設された対向電極を備えた対向基板と、前記アレイ基板
および対向基板間に位置する液晶層とを具備したもの
で、それぞれの作用を奏する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶表示装置の一
実施の形態を図面を参照して説明する。
実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】図1および図2に示すように、1は透光性
を有し底面側に位置する第1のガラス基板で、この第1
のガラス基板1上に、抵抗値が109 Ω−cm以上で、
光学濃度が2以上のマトリクス状の遮光膜としてのブラ
ックマトリクス2が形成され、このブラックマトリクス
2間には保護膜3が形成されている。これらブラックマ
トリクス2および保護膜3上には、絶縁膜4が形成され
ている。
を有し底面側に位置する第1のガラス基板で、この第1
のガラス基板1上に、抵抗値が109 Ω−cm以上で、
光学濃度が2以上のマトリクス状の遮光膜としてのブラ
ックマトリクス2が形成され、このブラックマトリクス
2間には保護膜3が形成されている。これらブラックマ
トリクス2および保護膜3上には、絶縁膜4が形成され
ている。
【0017】そして、絶縁膜4上には、ITO(Indium
Tin Oxide)などのX−Yマトリクス状に下部電極を兼
ねた画素電極5、および、下部電極6が形成されてい
る。また、ブラックマトリクス2の上方の画素電極5の
上部にはソース電極7が形成され、下部電極6の上部に
は上部電極8が形成され、これら下部電極6および上部
電極8でドレイン電極9が形成されている。なお、ドレ
イン電極9の上部電極8はそれぞれ信号線11と一体に形
成されている。
Tin Oxide)などのX−Yマトリクス状に下部電極を兼
ねた画素電極5、および、下部電極6が形成されてい
る。また、ブラックマトリクス2の上方の画素電極5の
上部にはソース電極7が形成され、下部電極6の上部に
は上部電極8が形成され、これら下部電極6および上部
電極8でドレイン電極9が形成されている。なお、ドレ
イン電極9の上部電極8はそれぞれ信号線11と一体に形
成されている。
【0018】また、ソース電極7およびドレイン電極9
間上には、アモルファスシリコンの半導体層12が形成さ
れている。さらに、この半導体層12上には、第1のゲー
ト絶縁膜13および第2のゲート絶縁膜14が形成され、こ
の第2のゲート絶縁膜14上のソース電極7およびドレイ
ン電極9間には、第3のゲート絶縁膜15が形成され、こ
の第3のゲート絶縁膜15上にはゲート電極16が形成され
ている。なお、このゲート電極16には信号線11と直交す
る走査線17と一体に形成されている。そして、信号線11
および走査線17の交点には、トップゲート型のスイッチ
ング素子としての薄膜トランジスタ18が形成され、この
薄膜トランジスタ18により画素電極5が制御される。
間上には、アモルファスシリコンの半導体層12が形成さ
れている。さらに、この半導体層12上には、第1のゲー
ト絶縁膜13および第2のゲート絶縁膜14が形成され、こ
の第2のゲート絶縁膜14上のソース電極7およびドレイ
ン電極9間には、第3のゲート絶縁膜15が形成され、こ
の第3のゲート絶縁膜15上にはゲート電極16が形成され
ている。なお、このゲート電極16には信号線11と直交す
る走査線17と一体に形成されている。そして、信号線11
および走査線17の交点には、トップゲート型のスイッチ
ング素子としての薄膜トランジスタ18が形成され、この
薄膜トランジスタ18により画素電極5が制御される。
【0019】さらに、薄膜トランジスタ18上には保護膜
19が形成されて、マトリクスアレイ基板20が形成され
る。なお、図示しない蓄積用のコンデンサが形成されて
いる。
19が形成されて、マトリクスアレイ基板20が形成され
る。なお、図示しない蓄積用のコンデンサが形成されて
いる。
【0020】また、透光性を有し上面側に位置する第2
のガラス基板21には、カラーフィルタ22および対向電極
23が積層形成され、対向基板24が形成されている。
のガラス基板21には、カラーフィルタ22および対向電極
23が積層形成され、対向基板24が形成されている。
【0021】そして、マトリクスアレイ基板20および対
向基板24間には、液晶が封入挟持されて液晶層25が形成
され、マトリクスアレイ基板20および対向基板24の相対
向しない側には、偏光板26,27が設けられている。
向基板24間には、液晶が封入挟持されて液晶層25が形成
され、マトリクスアレイ基板20および対向基板24の相対
向しない側には、偏光板26,27が設けられている。
【0022】また、背面側となるマトリクスアレイ基板
20の背面側には、拡散板28を介してバックライト29が配
設され、液晶表示装置30を形成している。
20の背面側には、拡散板28を介してバックライト29が配
設され、液晶表示装置30を形成している。
【0023】ここで、ブラックマトリクス2について説
明する。
明する。
【0024】このブラックマトリクス2を形成する際に
は、絶縁性材料としてたとえばシリコンカーバイド(S
iC)を、スパッタリングあるいは化学気相成長法(Ch
emical Vapor Deposition )により形成する。なお、こ
のようにシリコンカーバイドを生産する際には、シリコ
ンカーバイドの炭素数を変えることができ、xを炭素の
原子パーセントとすると、シリコンカーバイドはSi1
− xCx として表すことができる。
は、絶縁性材料としてたとえばシリコンカーバイド(S
iC)を、スパッタリングあるいは化学気相成長法(Ch
emical Vapor Deposition )により形成する。なお、こ
のようにシリコンカーバイドを生産する際には、シリコ
ンカーバイドの炭素数を変えることができ、xを炭素の
原子パーセントとすると、シリコンカーバイドはSi1
− xCx として表すことができる。
【0025】そして、シリコンカーバイド中の炭素の含
まれる割合が増加すると、シリコンカーバイドの光学ギ
ャップは、図3に示すように増加する。さらに、光学ギ
ャップが2.4eVより大きいときは、光伝導性は図4
に示すように10-9S/cmより小さく、図3に示すよ
うに35%のシリコンに結合される炭素濃度に対応す
る。このように、炭素濃度を制御することにより、シリ
コンカーバイドの絶縁性を制御できる。
まれる割合が増加すると、シリコンカーバイドの光学ギ
ャップは、図3に示すように増加する。さらに、光学ギ
ャップが2.4eVより大きいときは、光伝導性は図4
に示すように10-9S/cmより小さく、図3に示すよ
うに35%のシリコンに結合される炭素濃度に対応す
る。このように、炭素濃度を制御することにより、シリ
コンカーバイドの絶縁性を制御できる。
【0026】また、シリコンカーバイドを気相成長させ
ている間、炭素はグラファイト粒子が結合することによ
って形成される。このグラファイト粒子は、光がブラッ
クマトリクス2を透過する際の光の吸収量を増加し、グ
ラファイト粒子の濃度はブラックマトリクス2の総炭素
量を制御することにより設定でき、グラファイトの濃度
の増加により光の吸収を増加させる。
ている間、炭素はグラファイト粒子が結合することによ
って形成される。このグラファイト粒子は、光がブラッ
クマトリクス2を透過する際の光の吸収量を増加し、グ
ラファイト粒子の濃度はブラックマトリクス2の総炭素
量を制御することにより設定でき、グラファイトの濃度
の増加により光の吸収を増加させる。
【0027】また、個々の炭素粒子は互いに十分離れて
いることが要求され、特に、個々の炭素粒子が互いに十
分に波動関数の重ね合わせられない程度、たとえば50
オングストローム以上の距離で離れていなければならな
い。そして、もし、ブラックマトリクス2の炭素粒子の
濃度が低ければ十分に黒くすることは難しく、良好な炭
素粒子の濃度が高すぎれば、ブラックマトリクス2の抵
抗値が低下してしまう。そこで、良好な炭素粒子の濃度
は、5%ないし40%、より好適には15%ないし30
%の範囲となる。
いることが要求され、特に、個々の炭素粒子が互いに十
分に波動関数の重ね合わせられない程度、たとえば50
オングストローム以上の距離で離れていなければならな
い。そして、もし、ブラックマトリクス2の炭素粒子の
濃度が低ければ十分に黒くすることは難しく、良好な炭
素粒子の濃度が高すぎれば、ブラックマトリクス2の抵
抗値が低下してしまう。そこで、良好な炭素粒子の濃度
は、5%ないし40%、より好適には15%ないし30
%の範囲となる。
【0028】さらに、ブラックマトリクス2のように薄
膜状では水素の結合により水素結合を増加させて水素−
炭素を結合して、グラファイト結合の炭素−炭素結合を
減少させることは知られている。このように、水素濃度
を高くすれば、良好な炭素粒子の濃度が高まることを低
く抑える。
膜状では水素の結合により水素結合を増加させて水素−
炭素を結合して、グラファイト結合の炭素−炭素結合を
減少させることは知られている。このように、水素濃度
を高くすれば、良好な炭素粒子の濃度が高まることを低
く抑える。
【0029】そして、たとえば化学気相成長法でブラッ
クマトリクス2を形成するには、シランあるいはジシラ
ンなどのシリコンを含む混合ガスと、メタンなどの炭素
を含む混合ガスとをCVDチャンバに導入し、温度、プ
ラズマあるいは双方のエネルギによりこれら混合ガスを
分解し、基板上に配設する。なお、ブラックマトリクス
2の膜厚などの形状は、ガス流量を変化させることによ
り変化でき、必要に応じて気相成長中にCVDチャンバ
内に水素を導入してもよい。
クマトリクス2を形成するには、シランあるいはジシラ
ンなどのシリコンを含む混合ガスと、メタンなどの炭素
を含む混合ガスとをCVDチャンバに導入し、温度、プ
ラズマあるいは双方のエネルギによりこれら混合ガスを
分解し、基板上に配設する。なお、ブラックマトリクス
2の膜厚などの形状は、ガス流量を変化させることによ
り変化でき、必要に応じて気相成長中にCVDチャンバ
内に水素を導入してもよい。
【0030】また、ブラックマトリクス2をスパッタリ
ングで形成する際には、たとえばスパッタリングの反作
用を利用する。この場合、シリコンはブラックマトリク
ス2を形成するメタンにスパッタさせる。なお、気相成
長の環境およびメタンの流量を可変することにより、ブ
ラックマトリクス2の材質および膜厚を可変できる。ま
た、気相成長の状態で水素が存在しない場合には炭素−
炭素結合の機会を増加して良好な炭素粒子の濃度を増加
するので、必要に応じてCVDチャンバ内に水素を供給
し、炭素濃度を制御してもよい。このようにして、ブラ
ックマトリクス2をシリコンカーバイドおよび炭素の2
つの主な層で構成される。また、メタンなどの炭素を含
むガスを用いてスパッタリングするので、モザイク状の
ターゲットを用いることなく、単独の1つのターゲット
を用いればよいので工程も簡素化できる。
ングで形成する際には、たとえばスパッタリングの反作
用を利用する。この場合、シリコンはブラックマトリク
ス2を形成するメタンにスパッタさせる。なお、気相成
長の環境およびメタンの流量を可変することにより、ブ
ラックマトリクス2の材質および膜厚を可変できる。ま
た、気相成長の状態で水素が存在しない場合には炭素−
炭素結合の機会を増加して良好な炭素粒子の濃度を増加
するので、必要に応じてCVDチャンバ内に水素を供給
し、炭素濃度を制御してもよい。このようにして、ブラ
ックマトリクス2をシリコンカーバイドおよび炭素の2
つの主な層で構成される。また、メタンなどの炭素を含
むガスを用いてスパッタリングするので、モザイク状の
ターゲットを用いることなく、単独の1つのターゲット
を用いればよいので工程も簡素化できる。
【0031】また、高抵抗値のシリコンカーバイドと光
を遮蔽するグラファイトとを用いることにより、高抵抗
値で確実に光遮蔽するブラックマトリクス2が形成さ
れ、シリコンカーバイドは融点が高いので、後工程での
変質の可能性は小さい。したがって、ブラックマトリク
ス2によりバックライト29からの薄膜トランジスタ18へ
の光の照射を確実に遮蔽でき、また短絡も防止できるの
で、歩留まりを低下させることなく、動作を安定でき
る。
を遮蔽するグラファイトとを用いることにより、高抵抗
値で確実に光遮蔽するブラックマトリクス2が形成さ
れ、シリコンカーバイドは融点が高いので、後工程での
変質の可能性は小さい。したがって、ブラックマトリク
ス2によりバックライト29からの薄膜トランジスタ18へ
の光の照射を確実に遮蔽でき、また短絡も防止できるの
で、歩留まりを低下させることなく、動作を安定でき
る。
【0032】なお、ブラックマトリクス2は、上述の方
法に限らず、化学気相成長法、スパッタリング法、イオ
ン注入法あるいはこれらの方法の組み合わせにより形成
でき、特に化学気相成長法およびスパッタリング法で
は、大面積の基板を形成することに適している。
法に限らず、化学気相成長法、スパッタリング法、イオ
ン注入法あるいはこれらの方法の組み合わせにより形成
でき、特に化学気相成長法およびスパッタリング法で
は、大面積の基板を形成することに適している。
【0033】
【発明の効果】本発明は、高抵抗のシリコンカーバイド
と、このシリコンカーバイドに含まれる遮光用のグラフ
ァイト粒子とを具備したもので、シリコンカーバイドは
融点が高いため後工程でも変質しにくく、シリコンカー
バイドで高抵抗化し、グラファイト粒子で遮光すること
により簡単な構成で、高抵抗化および遮光を図る。
と、このシリコンカーバイドに含まれる遮光用のグラフ
ァイト粒子とを具備したもので、シリコンカーバイドは
融点が高いため後工程でも変質しにくく、シリコンカー
バイドで高抵抗化し、グラファイト粒子で遮光すること
により簡単な構成で、高抵抗化および遮光を図る。
【0034】また、抵抗値は、109 Ω−cm以上であ
るもので、確実に高抵抗化する。
るもので、確実に高抵抗化する。
【0035】さらに、光学濃度は、2以上であるもの
で、確実に遮光する。
で、確実に遮光する。
【0036】またさらに、グラファイト粒子は、5%な
いし40%で含まれるもので、確実に遮光する。
いし40%で含まれるもので、確実に遮光する。
【0037】また、本発明は、化学気相成長法のスパッ
タリングにより、遮光用のグラファイト粒子をシリコン
カーバイドに含ませるもので、簡単に高抵抗化および遮
光を図る。
タリングにより、遮光用のグラファイト粒子をシリコン
カーバイドに含ませるもので、簡単に高抵抗化および遮
光を図る。
【0038】さらに、スパッタリングは、炭素を含むガ
スを用いるもので、モザイク状のターゲットを用いるこ
となく、単独のターゲットを用いることができる。
スを用いるもので、モザイク状のターゲットを用いるこ
となく、単独のターゲットを用いることができる。
【0039】また、本発明は、マトリクス状に配設され
た画素電極、これら画素電極を制御するスイッチング素
子、および、少なくともこのスイッチング素子への光を
遮蔽する請求項1ないし4いずれか記載の遮光膜あるい
は少なくともこのスイッチング素子への光を遮蔽する請
求項5または6記載の遮光膜の製造方法で形成された遮
光膜を備えたアレイ基板と、前記画素電極に対向して配
設された対向電極を備えた対向基板と、前記アレイ基板
および対向基板間に位置する液晶層とを具備したもの
で、それぞれの作用を奏する。
た画素電極、これら画素電極を制御するスイッチング素
子、および、少なくともこのスイッチング素子への光を
遮蔽する請求項1ないし4いずれか記載の遮光膜あるい
は少なくともこのスイッチング素子への光を遮蔽する請
求項5または6記載の遮光膜の製造方法で形成された遮
光膜を備えたアレイ基板と、前記画素電極に対向して配
設された対向電極を備えた対向基板と、前記アレイ基板
および対向基板間に位置する液晶層とを具備したもの
で、それぞれの作用を奏する。
【図1】本発明の液晶表示装置の一実施の形態のマトリ
クスアレイ基板を示す断面図である。
クスアレイ基板を示す断面図である。
【図2】同上液晶表示装置を示す分解斜視図である。
【図3】光学ギャップとシリコンおよび炭素の割合との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図4】光学ギャップとσDarkおよびσPhoto との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
2 遮光膜としてのブラックマトリクス 5 画素電極 18 スイッチング素子としての薄膜トランジスタ 20 マトリクスアレイ基板 23 対向電極 24 対向基板 25 液晶層 30 液晶表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G09F 9/30 349 G09F 9/30 349C // G02B 5/20 101 G02B 5/20 101
Claims (8)
- 【請求項1】 高抵抗のシリコンカーバイドと、 このシリコンカーバイドに含まれる遮光用のグラファイ
ト粒子とを具備したことを特徴とする遮光膜。 - 【請求項2】 抵抗値は、109 Ω−cm以上であるこ
とを特徴とした請求項1記載の遮光膜。 - 【請求項3】 光学濃度は、2以上であることを特徴と
した請求項1または2記載の遮光膜。 - 【請求項4】 グラファイト粒子は、5%ないし40%
で含まれることを特徴とした請求項1ないし3いずれか
記載の遮光膜。 - 【請求項5】 化学気相成長法のスパッタリングによ
り、遮光用のグラファイト粒子をシリコンカーバイドに
含ませることを特徴とする遮光膜の製造方法。 - 【請求項6】 スパッタリングは、炭素を含むガスを用
いることを特徴とする請求項5記載の遮光膜の製造方
法。 - 【請求項7】 マトリクス状に配設された画素電極、こ
れら画素電極を制御するスイッチング素子、および、少
なくともこのスイッチング素子への光を遮蔽する請求項
1ないし4いずれか記載の遮光膜を備えたアレイ基板
と、 前記画素電極に対向して配設された対向電極を備えた対
向基板と、 前記アレイ基板および対向基板間に位置する液晶層とを
具備したことを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項8】 マトリクス状に配設された画素電極、こ
れら画素電極を制御するスイッチング素子、および、少
なくともこのスイッチング素子への光を遮蔽する請求項
5または6記載の遮光膜の製造方法で形成された遮光膜
を備えたアレイ基板と、 前記画素電極に対向して配設された対向電極を備えた対
向基板と、 前記アレイ基板および対向基板間に位置する液晶層とを
具備したことを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7409497A JPH10268286A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 遮光膜、遮光膜の製造方法および液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7409497A JPH10268286A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 遮光膜、遮光膜の製造方法および液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10268286A true JPH10268286A (ja) | 1998-10-09 |
Family
ID=13537267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7409497A Pending JPH10268286A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 遮光膜、遮光膜の製造方法および液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10268286A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100459320B1 (ko) * | 2000-10-30 | 2004-12-03 | 엔이씨 엘씨디 테크놀로지스, 엘티디. | 블랙 매트릭스 및 컬러 필터 사이의 갭에 삽입된 고저항층을 갖는 평면 스위칭 모드 액티브 매트릭스 액정 디스플레이 패널 및 그 제조 방법 |
CN110796954A (zh) * | 2019-11-11 | 2020-02-14 | 厦门天马微电子有限公司 | 显示模组及其制作方法和显示装置 |
CN111349889A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-06-30 | 森科五金(深圳)有限公司 | 一种黑色绝缘涂层及其制作方法 |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP7409497A patent/JPH10268286A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100459320B1 (ko) * | 2000-10-30 | 2004-12-03 | 엔이씨 엘씨디 테크놀로지스, 엘티디. | 블랙 매트릭스 및 컬러 필터 사이의 갭에 삽입된 고저항층을 갖는 평면 스위칭 모드 액티브 매트릭스 액정 디스플레이 패널 및 그 제조 방법 |
CN110796954A (zh) * | 2019-11-11 | 2020-02-14 | 厦门天马微电子有限公司 | 显示模组及其制作方法和显示装置 |
CN111349889A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-06-30 | 森科五金(深圳)有限公司 | 一种黑色绝缘涂层及其制作方法 |
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