JPH05297261A - 光学部品保持構造 - Google Patents

光学部品保持構造

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JPH05297261A
JPH05297261A JP10475592A JP10475592A JPH05297261A JP H05297261 A JPH05297261 A JP H05297261A JP 10475592 A JP10475592 A JP 10475592A JP 10475592 A JP10475592 A JP 10475592A JP H05297261 A JPH05297261 A JP H05297261A
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cylindrical mirror
mirror
pressing
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Katsuyuki Yanagisawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンドリカルミラー等の光学部品に衝撃が
加わったような場合でも、その母線が基準線に対して傾
くおそれを無くす。 【構成】 シリンドリカルミラー43の一端は下側の2
面を本体シャーシ部125の突き当て部122の2つの
基準面125、126に接触させ、上側の2面を保持部
材131の加圧部134、135で加圧される。挿入部
132の端部には抜け止め部138が付いており、突き
当て部122の底部に引っ掛かるようになっている。シ
リンドリカルミラー43の他端も同様に保持される。突
き当て部122は加圧部134、135の加圧に対する
2つの反力の偶力方向延長線上に配置されているので、
シリンドリカルミラー43の保持がバランス良く行わ
れ、衝撃等によって位置が一時的に移動しても元の位置
に戻ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリンドリカルミラー等
の光学部品を保持するための光学部品保持構造に係わ
り、詳細には例えばレーザプリンタの光学系に多く使用
されるシリンドリカルミラーのような細長い形状をした
光学部品を所定位置に保持するための光学部品保持構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンドリカルミラーのようなある種の
光学部品は、高品位の画像を形成するためにレーザプリ
ンタ等の画像形成装置の所定位置に正確に位置決めされ
る必要がある。
【0003】図12は、このような光学部品が使用され
る画像形成装置の一例としてレーザプリンタの概要を表
わしたものである。このレーザプリンタ11は、ワーク
ステーションやコンピュータに代表されるプリンタ制御
装置12とケーブル13で接続されており、画像データ
の供給を受け、画像のプリントアウトを行うようになっ
ている。
【0004】このようなレーザプリンタ11の多くは一
定の速度で回転する感光体ドラム15を備えている。感
光体ドラム15の周囲には、ドラム表面を一様に帯電さ
せるためのチャージコロトロン16と、静電潜像の現像
を行う現像装置17と、現像によって得られたトナー像
を記録用紙18に転写するトランスファコロトロン19
と、転写後のドラム表面を除電するディスチャージコロ
トロン21と、ドラム表面に残留したトナーを除去する
ためのクリーニング装置22が備えられている。半導体
レーザ制御装置24は画像データに応じて半導体レーザ
25のオン・オフ制御(変調)を行うようになってい
る。半導体レーザ25から出力されるレーザビーム26
は、レンズ等からなる整形光学系27を経てポリゴンミ
ラー28に入射し、ここで反射された後、結像光学系2
9を経て感光体ドラム15上に結像するようになってい
る。
【0005】ポリゴンミラー28は、ポリゴンミラー駆
動モータ31によって高速回転しているので、これから
反射されたレーザビームは偏向され、チャージコロトロ
ン16と現像装置17の間のドラム表面をライン単位で
走査することになる。この結果として、感光体ドラム1
5の表面には画像データに対応した静電潜像が形成さ
れ、これが現像装置17によって現像されることにな
る。
【0006】半導体レーザ制御装置24は、このレーザ
プリンタ11の全体を制御するための装置制御部33に
よって制御される。このレーザプリンタ11の給紙系も
同様の制御を受ける。すなわち、カセットトレイ35に
収容された記録用紙18は、送りロール36によって1
枚ずつ送り出され、点線で示した経路を進行する。そし
て、まず感光体ドラム15とトランスファコロトロン1
9の間を通ってトナー像の転写を受け、1対のロールか
らなる定着装置37の間を通過して熱または圧力によっ
てトナー像の定着が行なわれる。このようにして得られ
た記録済みの記録用紙は排出ロール38から排出され、
排出トレイ39内に排出されるようになっている。
【0007】結像光学系29には、従来からfθレンズ
系が広く使用されている。fθレンズ系は、レーザビー
ム26を感光体ドラム15等の感光体に光スポットとし
て集光させる役割と、この光スポットを感光体表面で等
速で移動させるという2つの役割を持っている。このよ
うな結像光学系29はレーザビーム26の走査される面
と直交する面内において偏向点の位置と感光体上の位置
とがほぼ共役関係になるように構成されることが多く、
ポリゴンミラーの反射面の傾きを光学系で補正するため
の、いわゆる面倒れ補正光学系を構成している。
【0008】面倒れ補正光学系としては、従来からシリ
ンドリカルレンズやトーリック・レンズを用いたものが
知られている。しかしながら、シリンドリカルレンズを
使用した場合には良好な結像性能を得ることが困難であ
り、トーリック・レンズについてはその製造が非常に困
難であるという難点がある。そこで、シリンドリカルミ
ラーを用いた面倒れ補正光学系が多く採用されるに至っ
ている。
【0009】図13はこのような光学系の要部を表わし
たものである。この光学系ではポリゴンミラー28を反
射したレーザビームが第1のレンズ41と第2のレンズ
42を順に経た後、シリンドリカルミラー43に到達
し、ここで反射された後、感光体ドラム等の走査面の走
査を行うようになっている。ここで第1のレンズ41と
第2のレンズ42はfθレンズ系を構成している。
【0010】図14は、従来の光学系におけるシリンド
リカルミラーの保持構造の一例を表わしたものである。
この保持構造では、1対の並設された固定プレート5
1、52の一方52側に回転支持プレート53を回転自
在に取りつけている。回転支持プレート53には、シリ
ンドリカルミラー43のミラー挿入口54が開設されて
いる。ミラー挿入口54の縁部には、シリンドリカルミ
ラー43の反射面が2点支持される支持点56、57お
よびシリンドリカルミラー43の下側面が支持される支
持点58が形成されている。板バネ59はこれらの支持
点56〜58にシリンドリカルミラー43を付勢してい
る。他方の固定プレート51にもミラー挿入口61が開
設されている。ミラー挿入口61の縁部にはシリンドリ
カルミラー43の反射面が1点支持される支持点62
と、下側面が支持される支持点63が形成されており、
板バネ64がこれらの支持点62、63にシリンドリカ
ルミラー43を付勢するようになっている。
【0011】このような従来の保持構造では、回転支持
プレート53を適宜回転させるとシリンドリカルミラー
43の一端側(図で手前側)がこれに追従して回転す
る。また、シリンドリカルミラー43の他端側も支持点
62を回転支点として所定量回転し、これによってレー
ザビーム26に対する反射角の調整が行われる。
【0012】図15および図16は、図14に示したシ
リンドリカルミラーの保持構造を更に詳細に表わしたも
のである。図15の方はミラー挿入口54側の保持構造
を、また図16の方はミラー挿入口61側の保持構造を
それぞれ表わしている。シリンドリカルミラー43は平
面状のミラーと異なり鏡面がシリンドリカルな形状とな
っているので母線の平行度を保つ必要がある。そこで、
シリンドリカルミラー43を下方に押しつけその浮き上
がりを防止するための板バネ65(図15)、66(図
16)が配置されている。
【0013】ところで、図15に示した保持構造で回転
支持プレート53を点線から実線で示した位置に回転さ
せたとする。これにより、図16に示したようにシリン
ドリカルミラー43の他端側も点線で示す位置から実線
で示す位置に回転移動する。このとき、シリンドリカル
ミラー43の他端側の下側面が支持点63から量Δだけ
浮いてしまうと仮定する。板バネ66はシリンドリカル
ミラー43を下側に付勢する。
【0014】図17は、この状態を表わしたものであ
る。板バネ66の付勢力によってシリンドリカルミラー
43の他端側の下側面が支持突起63に当接するまで下
方に移動する。これにより、シリンドリカルミラー43
の他端側の母線が量Δだけ下方に変位してしまう。これ
はシリンドリカルミラー43の母線が傾くという現象を
発生させる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図18および図19
は、シリンドリカルミラーの母線が傾く場合の2つの代
表的な様子を表わしたものである。これらの図で、半導
体レーザ25から射出されたレーザビームは整形光学系
27および第1の平面ミラー71を経てポリゴンミラー
28に到達し反射される。このようにして画像信号の1
ラインごとに偏向したレーザビームはfθレンズ系を構
成する第1のレンズ41および第2のレンズ42を順に
通過した後、第2の平面ミラー73によって図で上方に
進路を変更され、シリンドリカルミラー43によって感
光体ドラム15方向に反射される。そして、これら光学
系を収容した図示しない筐体の透明な防塵ウィンドウ7
4を経て感光体ドラム15上に結像し、ライン76を繰
り返し走査することになる。
【0016】このような画像形成装置で、シリンドリカ
ルミラー43がそのミラー面(反射面)に沿って図18
の矢印77、78で示したように所定量回転したような
状態で固定されたものとする。この場合には、図20で
破線で示した正規の走査ラインに対して実線で示したよ
うな走査が行われる。すなわち、走査ラインの左端位置
で間隔αだけ走査ラインが副走査方向にずれ、右端位置
で間隔βだけこの副走査方向と反対方向にずれる。この
場合、スキュー(直角度誤差)はα+βとなり、画像が
副走査方向に最大でこの量だけ歪むことになる。このよ
うなスキューはシリンドリカルミラー43を含んだ光学
系特有の現象であり、この種の光学系には特に配慮が必
要となる。
【0017】これに対して、図19に示したようにシリ
ンドリカルミラー43の一端(図で左端)が固定された
状態で他端(図で右端)が矢印81で示したようにミラ
ー面の方向に所定量移動したものとする。この場合に
は、シリンドリカルミラー43の左端近傍で反射された
レーザビームの光路長と右端近傍で反射されたレーザビ
ームの光路長が等しくなくなる。
【0018】図21は、この後者の例における画像の歪
みの様子を表わしたものである。破線で示した間隔xが
主走査方向における理想的な単位長であるとすると、実
線で示した間隔(x+Δ1 )が走査ラインの左端近傍に
おけるこれに対応する長さであり、間隔(x+Δ2 )が
走査ラインの右端近傍におけるこれに対応する長さであ
る。この場合、これら間隔の差(Δ2 −Δ1 )が主走査
方向における倍率の偏りとなる。すなわち、この例では
画像が走査ラインの右端に近づくほど主走査方向に拡大
されて記録されるといった歪みが現われる。なお、図2
1に示した例の場合にもスキューが同様に発生するが、
説明を簡単にするために図示を省略している。
【0019】図22は、シリンドリカルミラーの母線の
傾きに起因するこのような画像の歪みを防止するために
行われた提案を表わしたものである。この提案では、1
対の並設された固定フレーム91、92にそれぞれシリ
ンドリカルミラー43の母線に平行な回転中心93、9
4を持った回転支持部材95、96を回転自在に取りつ
けている。一方の回転支持部材95のミラー挿入口97
には、シリンドリカルミラー43の反射面が2点で支持
される支持突起98、99と、この反射面と直交する下
側面が1点で支持される支持突起101が形成されてい
る。弾性部材102は、これらの支持突起98、99、
101に対してシリンドリカルミラー43の各支持対象
面を押圧するようになっている。
【0020】他方の回転支持部材96のミラー挿入口1
04には、シリンドリカルミラー43の反射面が1点で
支持される支持突起105と、この反射面と直交する下
側面が1点で支持される支持突起106が形成されてい
る。弾性部材107は、これらの支持突起105、10
6に対してシリンドリカルミラー43の各支持対象面を
押圧するようになっている。
【0021】このような従来提案されたシリンドリカル
ミラーの保持構造では、一方の回転支持部材95を所望
の角度位置まで回転させた後に固着部材108によって
これを固定フレーム91に固定する。そして、この後に
シリンドリカルミラー43の母線が基準線に対して傾斜
しているかどうかを調べて、傾斜している場合には他方
の回転支持部材96を微小に回転させて母線を基準線に
一致させる。そして、この状態で固着部材109によっ
て他方の回転支持部材96を固定フレーム92に固定す
る。
【0022】しかしながら、この提案された保持構造で
は2つの回転支持部材95、96を有し、構造が複雑に
なるばかりでなく、固着部材108、109で順次これ
らの回転支持部材95、96を対応する固定フレーム9
1、92に固定する必要があり、作業が面倒になるとい
った問題があった。また、固着部材108、109によ
る固着が不完全に行われた場合には、画像形成装置の組
み立ての際や運転時の振動や衝撃によってシリンドリカ
ルミラー43が浮いた状態となり、この結果としてミラ
ーの母線の傾きや反射面の傾きが発生し、図20および
図21で説明したようにこれに伴ってスキューや倍率の
歪みが発生するといった問題があった。なお、以上の説
明ではシリンドリカルミラー43の保持構造を例に挙げ
て説明したが、光学レンズの保持構造等の他の光学部品
保持構造についても共通の問題があった。
【0023】そこで本発明の目的は、シリンドリカルミ
ラー等の光学部品に衝撃が加わったような場合でも、そ
の母線が基準線に対して傾くおそれのない光学部品保持
構造を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、シリンドリカルミラーの回転方向(光軸と平行)の
調整はこのシリンドリカルミラーと結像光学系の間に配
置されたミラーで行ってシリンドリカルミラー自体は無
調整であることを前提とした光学系において、長手方向
に母線をもち両端部の断面がほぼ矩形状をしたシリンド
リカルミラー等の光学部品と、この光学部品のそれぞれ
の端部において1つの面とこれとほぼ直角をなす他の1
つの面とにそれぞれ個別に接触する接触部を有する装置
本体のフレーム等の不動部材と、光学部品の一端におい
て残りの2つの面をそれぞれ個別に押圧する第1の押圧
手段と、光学部品の他端において残りの2つの面をそれ
ぞれ個別に押圧する第2の押圧手段と、第1の押圧手段
を配置した第1の部材上に配置され第1の押圧手段の押
圧に対する光学部品の2つの反力の偶力方向延長線上で
第1の部材を前記不動部材と係止させる第1の係止手段
と、第2の押圧手段を配置した第2の部材上に配置され
第2の押圧手段の押圧に対する前記光学部品の2つの反
力の偶力方向延長線上で第2の部材を不動部材と係止さ
せる第2の係止手段とを光学部品保持構造として具備さ
せる。
【0025】すなわち請求項1記載の発明では、例えば
シリンドリカルミラーの両端でそれぞれ2つの面を本体
フレームに載置し、残りの2面を押圧手段で本体フレー
ム側に押圧するようにする。この押圧によって生じるシ
リンドリカルミラー側の2つの反力の偶力方向延長線上
には押圧手段を取りつけた部材上に抜け止め等の係止手
段を配置しておく。この係止手段で第1および第2の部
材を本体フレームに係止させることで、押圧手段による
押圧力を保持させると共に、この例ではシリンドリカル
ミラーを所定の位置にバランス良く保持し、母線が基準
線に対して傾かないようにしている。
【0026】請求項2記載の発明では、例えばシリンド
リカルミラーのミラー面がフレーム本体と3点で接触す
るようにして、安定した保持を実現している。
【0027】請求項3記載の発明では、抜けどめを中心
に第1および第2の部材が揺動自在に配置されているこ
とでそれぞれの押圧手段による押圧がバランスよく行わ
れるようにしている。
【0028】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0029】図2は本発明の一実施例の光学部品保持構
造を使用した画像形成装置の要部を表わしたものであ
る。この図で図18等と同一部分には同一の符号を付し
ており、これらの説明を適宜省略する。この画像形成装
置では、シリンドリカルミラー43を初めとした各種の
光学部品および感光体ドラム15はプラスチック製の筐
体111に収められている。また、この実施例でシリン
ドリカルレンズから構成される第2のレンズ42から出
たレーザビームの一部で感光体ドラム15に到達するビ
ームよりも更に外側に偏向されたビームは平面ミラー1
12によって反射され、SOSセンサ113によって検
出されるようになっている。ここでSOSセンサ113
は、各走査ラインにおける画像信号のスタート位置を検
出するためのセンサである。
【0030】図1は、本実施例でシリンドリカルミラー
の保持を行うための保持構造の概略を表わしたものであ
る。画像形成装置の本体シャーシ部121はPC(ポリ
カーボネート)で作られており、その側面には突き当て
部122が突設されている。この突き当て部122の基
部には、所定の厚さの板材が上下方向に挿通するように
保持部材挿入孔123が穿たれている。突き当て部12
2にはコの字を時計方向に90度回転させた断面形状の
溝124が切られており、その両側壁上部はそれぞれ4
5度の角度で外方に向かって切断され、互いに直交する
基準面125、126を構成している。ガラスから成る
シリンドリカルミラー43の一方の端部は、そのミラー
面128の一方の端部が第1の基準面125と接触し、
下側に配置されたこれと直交する他の面129が第2の
基準面126と接触するように突き当て部122上に載
置されるようになっている。
【0031】この状態で、SUS(ステンレススチー
ル)から成る保持部材131の細長い板状の挿入部13
2を、これよりも幅の広い保持部材挿入孔123に挿入
する。そして、挿入部132の上側に左右に張り出した
加圧部134、135を、シリンドリカルミラー43の
上部の2つの面136、137にそれぞれ押しつけるこ
とで、シリンドリカルミラー43の一方の端部における
保持が行われるようになっている。
【0032】図3は、シリンドリカルミラーの一方の端
部が本体シャーシ部に保持された状態を表わしたもので
ある。また、図4(A)はこのときのこの端部を他方の
端部側から見たものであり、同図(B)はこのK−K断
面図である。図1〜図3から分かるように、挿入部13
2が第1および第2の加圧部134、135による反発
力に抗して、保持部材挿入孔123に挿入され、挿入部
132の先端近傍を逆U字状に切って折り返した構造か
らなる抜け止め部138が、その出っ張った先端部分を
突き当て部122の底面に係止されると、シリンドリカ
ルミラー43の固定が終了する。このとき、第1の加圧
部134は面136を押すことで、図1に示したように
これと対向した面129を第2の基準面126に圧接さ
せる。第2の加圧部135はこれと直交した面137を
押すことで、この面137と対向したミラー面128を
第1の基準面125に圧接させることになる。
【0033】図5は、シリンドリカルミラーの他方の端
部が取り付けられた状態を表わしたものであり、図4
(A)に対応するものである。図4(A)と実質的に同
一部分には同一符号にダッシュ(′)を付している。こ
のようにシリンドリカルミラー43の他方を保持する機
構は図4(A)と実質的に同一であるが、ミラー面12
8と接触する第1の基準面125に対応する面が第1A
の基準面125Aと第1Bの基準面125Bの2つの基
準面で構成されている点が相違する。
【0034】図1に示した一方の端部における保持部材
挿入孔123の幅は挿入部132のそれよりも十分広く
なっている。他方の端部についても同様である。このた
め、それぞれの端部で、保持部材131、131′は抜
け止め部138、138′を中心として回動自在になっ
ている。この状態で、ミラー面128は合計3面(点)
125、125A、125Bで支持されることになる。
保持部材131、131′については、それぞれ2か所
の加圧部134、135、134′、135′の偶力方
向延長線上に抜け止め部138、138′が配置されて
いる。したがって、これらの加圧部134、135、1
34′、135′に押圧力のばらつきがあっても保持部
材131、131′はそれぞれ加圧部の押圧力のバラン
スのとれた位置に回動し、シリンドリカルミラー43は
常に所定位置に配置されることになる。
【0035】図6〜図9は、シリンドリカルミラーの一
方の端部にかかる力を説明するためのものである。この
うち図6は、シリンドリカルミラー43が保持部材13
1で固定された状態を表わしている。第1および第2の
加圧部による力F1 、F2 によってシリンドリカルミラ
ー43が押さえつけられており、バランスがとれてい
る。
【0036】図7は、シリンドリカルミラー43がミラ
ー面128あるいはこれと直交する面と平行にずれた場
合を説明するためのものである。図で点線はミラー面1
28と平行にずれた場合を示している。この例では、第
1の加圧部側の力F1 (図6)は、変形分だけ増加して
力F′に変化する。この状態で、シリンドリカルミラー
43の戻りを妨害するために第1の基準面125とミラ
ー面との間で発生する力をR1 とする。このとき、力R
1 は次の(1)式で表わすことができる。
【0037】
【数1】R1 =μ1 1 …(1)
【0038】ただし、μ1 はシリンドリカルミラー43
のミラー面128と第1の基準面125との間の摩擦係
数であり、N1 は第1の基準面125に発生する単位面
積当たりの力F2 に対する反力である。力F2 の作用す
る箇所はまさに点であり、したがってN1 はF2 /20
程度になる。また、本実施例では摩擦係数μ1 は0.3以
下となっている。したがって、これらの大小関係は
(2)式で示した通りとなる。
【0039】
【数2】 R1 =0.3 ×0.05F2 =0.015 F2 ≪F2 <F1 ′ …(2)
【0040】また、シリンドリカルミラー43と第2の
加圧部が量iだけ移動するために発生するミラーの戻り
を妨害する力Ri は、次の(3)式で表わすことができ
る。
【0041】
【数3】 Ri =μ2 2 …(3)
【0042】ただし、μ2 はシリンドリカルミラー43
と第2の加圧部との間の摩擦係数であり、これは本実施
例では0.2 以下となっている。これ故、力Ri と力
1 、F 1 ′の関係は次の(4)式の通りとなる。
【0043】
【数4】 Ri =0.2 F2 <F1 <F1 ′ …(4)
【0044】力Ri は十分小さい。このため、次の
(5)式で示す関係が成立する。
【0045】
【数5】 R1 +Ri =0.215 F2 ≪F1 ′ …(5)
【0046】この結果として、シリンドリカルミラー4
3は元の位置に戻ることになる。
【0047】図8は、シリンドリカルミラー43が回転
した場合を従来の保持構造として説明するためのもので
ある。シリンドリカルミラー43が点線で示した状態か
ら実線で示した状態に回転したとする。この図で量Aは
基準面125と同一方向の移動量であり、量Gはこれと
直交する方向の移動量である。また量bおよびdはそれ
ぞれ押圧力の作用する位置のずれ量を表わしている。
【0048】この構造では、図7で説明したと同様に、
シリンドリカルミラー43の戻りを妨害する力R1
(=μ1 2 )、Rd (=μ2 2 ′)の他に、R
b (μ2 1 ′′)とR2 (=μ1 3 )が加わる。シ
リンドリカルミラー43と第1の基準面125の接触面
が小さくなっているために、反力N2 、N3 は、図7の
場合に比べると大きくなる。ただし、力Fは点として作
用し、力Rは線として作用するので、反力N2 は例えば
力F2 ′/5程度となり、これよりも力F2 ′が大きく
なる。また、反力N3 は力F1 ′′/5よりも力
1 ′′の方が大きい。この場合、力R1 ′は0.3×
0.2×F2 ′=0.06F2 ′に、Rd は0.2×F
2 ′に、Rb は0.2×F1 ′′に、またR2 は0.3
×0.2×F1 ′′=0.06F1 ′′にそれぞれな
る。このときの力の関係をみると、戻りを妨害する力に
関してはR1 ′+R2 +Rb +Rd が0.26F1 ′′
+0.26F2 ′である。戻そうとする力はF1 ′′+
2 ′なので、F1 ′′+F2 ′の方が0.26
1 ′′+0.26F2 ′よりも大きくなる。しかし図
7の場合と比べるとシリンドリカルミラー43は元の位
置にはるかに戻りにくく、摩擦係数μや反力Nによって
は元の位置に戻れない場合も発生する。
【0049】図9は、シリンドリカルミラー43が回転
した場合を本実施例の保持構造として説明するためのも
のである。量E、G、f、hはそれぞれ図8の量A、
G、b、dに対応している。本実施例ではすでに説明し
たように保持部材131(図1)が抜け止め部138
(図1)を中心として回動自在になっている。このた
め、シリンドリカルミラー43と保持部材131の加圧
部134、135の接触点の移動量f、hを小さくする
ことができる。しかも加圧部134、135がねじれ方
向にもある程度自由度を持っているため、これら移動量
f、hを事実上無視することができる。
【0050】すなわち、シリンドリカルミラー43の戻
りを妨害する力はR1 ′′(=μ14 =0.3×0.
2F2 ′′)とR2 ′(=μ1 5 =0.3×0.2F
1 ′′′)の2つだけとなり、μ1 が0.3以下となっ
ており、反力N4 が力F2 ′′の5分の1程度であり、
同様に反力N5 が力F3 ′′′の5分の1程度であると
いう条件から次の(6)式で示す関係が成立する。
【0051】
【数6】 R1 ′′+R2 ′<<F2 ′′+F1 ′′′ 0.06(F2 ′′+F1 ′′′)<<F2 ′′+F1 ′′′ …(6)
【0052】これ故、シリンドリカルミラー43は確実
に元の位置に戻ることになる。
【0053】変形例
【0054】以上説明した実施例ではシリンドリカルミ
ラー43の保持構造について説明したが、両端部の断面
がほぼ矩形状の他の光学部品についても本発明を同様に
適用することが可能である。
【0055】図10および図11は、シリンドリカルミ
ラー代わりに長手方向に母線を持つシリンドリカル面を
含むレンズを保持する光学部品保持構造を表わしたもの
である。このうち図10は、シリンドリカル面を含むレ
ンズ141の一方の端部を第1および第2の加圧部14
2、143で2つの方向から加圧し保持している状態を
表わしている。また、図11は、これらの加圧部14
2、143を配置した保持部材144の抜け止め部14
5が本体シャーシ146部の所定位置に係止され、シリ
ンドリカル面を含むレンズ141を保持している状態を
表わしている。
【0056】この変形例の場合にも、抜け止め部145
がシリンドリカルレンズ141側の2つの反力の偶力方
向延長線上に配置されている。したがって、先の実施例
と同様に母線を基準線に対して常に一致させることがで
きる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、シリンドリカルミラー等の光学部品を押圧手
段の押圧によってバランスよく保持するようにしている
ので、画像形成装置になんらかの衝撃が加わって光学部
品が一時的にその位置を移動させたような場合でも元の
位置に戻ることができ、画像の歪みの発生を防止するこ
とができる。
【0058】また、請求項2記載の発明によれば、ミラ
ー面等の光学系の配置に重要な面を3点で保持すること
にしたので、保持状態が安定し、母線の位置が変動する
といった事態の発生を防止することができる。
【0059】更に請求項3記載の発明によれば、抜け止
めをしようしたので、光学部品の取付作業が簡単迅速と
なるという効果がある。また、抜け止めを中心として第
1および第2の部材が揺動自在に配置されているので、
第1および第2の押圧手段の押圧力が等しくなくても光
学部品をバランスよく保持することができ、部品の歩留
りが良く、画像形成装置のコストダウンを図ることがで
きるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例でシリンドリカルミラーの
保持を行うための保持構造の分解状態を表わした斜視図
である。
【図2】 本実施例の光学部品保持構造を使用した画像
形成装置の要部を表わした斜視図である。
【図3】 本実施例でシリンドリカルミラーの一方の端
部が本体シャーシ部に保持された状態を表わした斜視図
である。
【図4】 同図(A)は本実施例でシリンドリカルミラ
ーの一方の端部を他方の端部側から見た平面図であり、
同図(B)はK−K断面図である。
【図5】 本実施例でシリンドリカルミラーの他方の端
部が取り付けられた状態を表わした平面図である。
【図6】 本実施例でシリンドリカルミラーが保持部材
で固定された状態を表わした説明図である。
【図7】 本実施例でシリンドリカルミラーがミラー面
と平行にずれた場合を表わした説明図である。
【図8】 従来においてシリンドリカルミラーが回転し
た場合を参考的に説明するための説明図である。
【図9】 本実施例でシリンドリカルミラーが回転した
場合を表わした説明図である。
【図10】 本発明の変形例でシリンドリカル面を含む
レンズの一端を保持した状態を示した斜視図である。
【図11】 この変形例でシリンドリカル面を含むレン
ズが保持部材によって固定された状態を表わした側面図
である。
【図12】 画像形成装置の一例としてレーザプリンタ
の概要を表わした概略構成図である。
【図13】 シリンドリカルミラーを面倒れの補正に使
用した光学系の要部を示す断面図である。
【図14】 従来の光学系におけるシリンドリカルミラ
ーの保持構造の一例を表わした要部斜視図である。
【図15】 図14に示したシリンドリカルミラーの保
持構造の一端側を表わした説明図である。
【図16】 図14に示したシリンドリカルミラーの保
持構造の他端側を表わした説明図である。
【図17】 図14に示した保持構造で回転支持プレー
トを回転させた場合の図16に示した状態からの変化を
表わした説明図である。
【図18】 シリンドリカルミラーがミラー面にそって
回転した場合の結像状態を説明するためのレーザビーム
光学系を示した説明図である。
【図19】 シリンドリカルミラーがミラー面の方向に
移動した場合の結像状態を説明するためのレーザビーム
光学系を示した説明図である。
【図20】 図18に示した光学系における画像の歪み
の様子を表わした説明図である。
【図21】 図19に示した光学系における画像の歪み
の様子を表わした説明図である。
【図22】 従来提案されたシリンドリカルミラーにつ
いての保持構造の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
43…シリンドリカルミラー(光学部品)、121、1
46…本体シャーシ部、122…突き当て部、125、
126…基準面、125A…第1Aの基準面、125B
…第1Bの基準面、131、144…保持部材、132
…挿入部、134、135、142、143…加圧部、
138、145…抜け止め部、141…シリンドリカル
面を含むレンズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に母線をもち両端部の断面がほ
    ぼ矩形状をした光学部品と、 この光学部品のそれぞれの端部において1つの面とこれ
    とほぼ直角をなす他の1つの面とにそれぞれ個別に接触
    する接触部を有する不動部材と、 前記光学部品の一端において残りの2つの面をそれぞれ
    個別に押圧する第1の押圧手段と、 前記光学部品の他端において残りの2つの面をそれぞれ
    個別に押圧する第2の押圧手段と、 前記第1の押圧手段を配置した第1の部材上に配置され
    第1の押圧手段の押圧に対する前記光学部品の2つの反
    力の偶力方向延長線上で第1の部材を前記不動部材と係
    止させる第1の係止手段と、 前記第2の押圧手段を配置した第2の部材上に配置され
    第2の押圧手段の押圧に対する前記光学部品の2つの反
    力の偶力方向延長線上で第2の部材を前記不動部材と係
    止させる第2の係止手段とを具備することを特徴とする
    光学部品保持構造。
  2. 【請求項2】 前記不動部材の接触部は光学部品の特定
    の1つの面と3点で接触することを特徴とする請求項1
    記載の光学部品保持構造。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の係止手段は前記第
    1および第2の押圧手段が光学部品を押圧した状態を保
    持するための抜けどめであり、これら抜けどめを中心に
    前記第1および第2の部材が揺動自在に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光学部品保持構造。
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