JPH0529642B2 - - Google Patents

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JPH0529642B2
JPH0529642B2 JP1136896A JP13689689A JPH0529642B2 JP H0529642 B2 JPH0529642 B2 JP H0529642B2 JP 1136896 A JP1136896 A JP 1136896A JP 13689689 A JP13689689 A JP 13689689A JP H0529642 B2 JPH0529642 B2 JP H0529642B2
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Japan
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water
monomer
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aqueous solution
absorbing
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JP1136896A
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Kunihiko Ishizaki
Koichi Okamoto
Nobuyuki Harada
Kazumasa Kimura
Tadao Shimomura
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、吸水性複合体の製造方法に関す
る。 〔従来の技術〕 近年、重合により吸水性ポリマーに転換し得る
モノマーを、噴霧や塗布などの方法によつて基材
に施した後、重合させて吸水性ポリマーを基材に
固定化する吸水性複合体を製造する方法が提案さ
れている(特開昭57−500546号、特開昭61−
275355号、および特開昭62−22811号参照)。 これらの方法によつて得られる吸水性複合体
は、吸水性ポリマーの脱落はある程度防止できる
ものの、残存モノマーが多く、その吸水特性も満
足できるものではなかつた。それは以下の理由に
よる。 これまで、基材に施されたモノマーを重合する
方法として、ラジカル重合開始剤を用いて熱重合
する方法や電子線を用いて重合する方法などが採
用されていた。 ラジカル重合方法は、一般に、過酸化物を含む
モノマー水溶液を基材に施し、一定温度以上の温
度に加熱して、過酸化物触媒を分解させることで
行なわれている。しかし、かかる方法は、モノマ
ー水溶液の加熱を雰囲気からの伝熱によつて行な
う熱風加熱方式であるため、熱の伝わりが遅くて
伝熱にコストと時間がかかる上、誘導時間が長く
なつて生産性も低い。前記熱風加熱方式による
と、重合が始まる前にモノマーの水分が蒸発して
しまうため、アクリル塩酸が析出したり、重合途
中で固形分が過度に上昇して重合率が低下する現
象がみられ、その結果、残存モノマーが多くなつ
てしまう。モノマーの残存が多くなると、特に、
衛生製品用の材料として使用するのには好ましく
ない。また、熱風加熱方式においては、使用でき
る基材も限られてくるとともに、同モノマーが重
合する際の重合熱の除熱性が悪くなるため、得ら
れる吸水性ポリマーの吸水特性も低いものにな
る。 このような欠点を改善するため、還元剤をあと
で添加してレドツクス重合を行なう方法も提案さ
れてはいるが、還元剤の添加が均一に行なえず、
一般に重合むらが多くなつて残存モノマーが多く
なり、前記衛生製品用等におけるような実用性に
欠けるものになる。 一方、前記電子線により重合する方法は、分子
をイオン化または励起し、重合活性種を生成して
重合を行なうものであるが、重合時間は短縮され
るものの電子線の到達深さが30μm程度であるた
め重合率が低く、また、重合率を上げるために過
度の照射を行うと、吸水性ポリマーの主鎖が分解
したり、自己架橋が進行してしまい、結果とし
て、吸水能が低下してしまうといつた欠点があつ
た。 前記事情に鑑みて、この発明の課題とするとこ
ろは、重合率および重合速度の向上を図ることに
より、吸水性ポリマーが基剤に強固に固定され同
ポリマーの膨潤後でも基材からポリマーが脱落す
ることのないようにするとともに、吸水性ポリマ
ー中の残存モノマーが格段に少なく安全性に優れ
かつ吸水性にも優れたものを簡便でしかも効率よ
く製造することができるようにすることにある。 〔課題を解決するための手段〕 前記課題を解決するため、請求項1記載の発明
にかかる吸水性複合体の製造方法は、吸水性ポリ
マーもしくはその含水ゲルが基材に固定化されて
なる吸水性複合体の製造方法であつて、重合によ
つて前記吸水性ポリマーに転換し得る水溶性アク
リル系モノマーおよび水溶性ラジカル重合開始剤
を含有するモノマー水溶液を基材に施し、このモ
ノマー水溶液にマイクロ波を照射して重合するよ
うにする。 請求項2記載の吸水性複合体の製造方法は、上
記のようにする方法において、基材が繊維質のも
のである。 以下に、上記構成について詳細に説明する。 この発明に用いる水溶性アクリル系モノマー
は、重合によつて吸水性ポリマーに転換し得るも
のであり、たとえば、アクリル酸、メタクリル
酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエ
タンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロ
パンスルホン酸、ならびにそれら不飽和酸のアル
カリ金属塩やアンモニウム塩、アクリルアミド、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートおよびその四級塩などを挙げることができ、
これらの群から選ばれる1種あるいは2種以上を
主成分として使用できる。特に、アクリル酸およ
びアクリル酸アルカリ金属塩が好適に使用され、
その際、アクリル酸の中和率が吸水性能の点から
30モル%以上であることが好ましい。 前記モノマーを重合させる際に必要に応じて架
橋剤を使用することができる。使用される架橋剤
としては、多官能エチレン性不飽和モノマー、た
とえば、メチレンビスアクリルアミド、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等
や分子内に前記アクリル系モノマーの官能基と反
応し得る基を2個以上有するもの、たとえば、親
水性アクリル系モノマー中にアクリル酸および/
またはメタクリル酸を用いる場合は、たとえば、
エチレングリコールジグリシジエーテル、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、脂肪族
多値アルコールのジまたはポリグリシジルエーテ
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール、等のポ
リオールおよびエチレンジアミン等のポリアミン
等のカルボキシル基に対し反応性の基を分子内に
2個以上有する化合物を架橋剤として使用でき
る。 この発明においてモノマー水溶液に予め混合し
ておくラジカル重合開始剤としては、水溶性であ
つて、同モノマー水溶液の加熱温度で分解しラジ
カルを発生するものであれば特に制限されず、た
とえば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、
過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド:2,2′−アゾビス−−2−
(アミノジプロパン)二塩酸塩等のアゾ化合物等
が挙げられる。中でも、得られる吸水性複合体の
性能面の点から、過硫酸塩、過酸化水素、アゾ化
合物から選ばれる1種または2種以上が好まし
い。 ラジカル重合開始剤の使用量は広い範囲とする
ことができるが、通常、アクリル系モノマーに対
して0.0001〜4モル%の範囲とするのが好まし
く、さらに好ましくは0.01〜2モル%の範囲であ
る。この使用量が0.0001モル%より少ないと残存
モノマーの低減効果が少なく、かつ、重合時間や
誘導時間が長くなり好ましくない。また、4モル
%より少ないと、残存モノマーの低減に対して添
加量に見合つた効果が無いばかりか、自己架橋に
よる吸水倍率の低下が起こつて好ましくない。 この発明に用いられる水溶性アクリル系モノマ
ー水溶液のモノマー濃度としては特に制限はない
が、25〜80重量%の範囲であることが好ましい。 この発明に用いられる基材としては、重合に過
度の加熱を必要としないこの発明の方法では特に
制限はなく、得られる吸水性複合体の用途に応じ
て適宜選択して用いることができる。たとえば、
紙、紐、織布、不織布などの繊維あるいは繊維製
品やスポンジなど多孔性シート状物を挙げること
ができ、その素材は天然繊維、合成繊維、無機繊
維など特に限定されない。 前記水溶性アクリル系モノマーおよびラジカル
重合開始剤を含有する水溶液を基材に施す方法と
しては、たとえば、スプレーを用いての噴霧や吹
き付け、刷毛塗りやローラー・スクリーン等の公
知の印刷印捺方法を用いての塗布、あるいは基材
を同水溶液中に含浸させたのち、必要に応じて所
定量に絞り取る方法等が挙げられる。 基材のモノマー水溶液の付着量は特に制限はな
いが、一般的には、基材1重量部に対してモノマ
ー水溶液0.1〜100重量倍の範囲であり、さらに好
ましくは0.5〜20重量倍の範囲である。また、モ
ノマー水溶液の付着形態は、基材の全面に均一と
してもよく、あるいは縞状・格子状・点状・水玉
状等の各種模様のように不均一としてもよい。 また、モノマー水溶液を基材に施すに当たつて
の付着効率や得られる吸水性複合体の吸水特性を
高めるために、増粘剤等をモノマー水溶液に含有
させておくことができる。このような増粘剤とし
ては、たとえば、ポリアクリル酸(塩)類、ポリ
ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース
等が挙げられる。 重合反応は重合不活性な雰囲気、たとえば、窒
素雰囲気下で行なわれる。また、この発明におい
ては、反応系の加熱は高温の雰囲気によつて行な
うのではないので、雰囲気温度は通常、室温が用
いられる。具体的には0〜70℃、好ましくは0〜
40℃であり、モノマーの重合熱やモノマーの加熱
に用いられるマイクロ波によつてある程度の加熱
が行なわれ、通常、室温よりやや高めとなるが、
特に雰囲気の加熱は行なわれない。0℃より雰囲
気温度が低い場合、重合率の向上などの点から好
ましくない。また、70℃より雰囲気温度が高い場
合、雰囲気の加熱にコストがかかる上、アクリル
系モノマー水溶液が吸水性ポリマーに重合する際
の重合熱の除熱が悪く、得られる吸水性ポリマー
の吸水性能等の面からも好ましくない。但し、重
合反応を進行させるため以外の目的、例えば、重
合反応と同時に水も除去する目的で、雰囲気の加
熱を行なつても良い。 この発明において、雰囲気温度を上昇させずに
モノマーの重合を誘起せしめる手段として、マイ
クロ波発生器から得られるマイクロ波を用いる。
同マイクロ波は300MHz〜300000MHzの範囲の周
波数を有するものであり、このうち、特定の範囲
内の帯域が多くの国で工業的に利用することが認
められている。一般には、915、2450、5800、
22155MHz等の周波数が認められており、特に、
日本国内においては工業的には2450MHzの周波数
が通常使用されている。また、マイクロ波の照射
は一定時間続けてもよいし、雰囲気温度を過度に
上昇させないためにパルス的に照射してもよい。 モノマー水溶液の重合時間としては、雰囲気温
度からの加熱重合方式に比べて極めて短時間とす
ることができ、通常、数秒から数分程度のマイク
ロ波の照射であり、好ましくは10秒〜1ないし2
分の照射である。また、同モノマーをマイクロ波
により重合した後であれば、必要により加熱を行
ない、吸水性複合体に含有される水分を乾燥・除
去するようにしてもよい。 〔実施例〕 以下に、実施例によつてこの発明を説明する
が、この発明の範囲がこれらの実施例にのみ限定
されるものではない。なお、実施例に記載の吸水
性複合体の吸水性能、吸水性複合体中における吸
水性ポリマー中の残存モノマー量は、下記の試験
方法によつて測定した値を示す。 吸水倍率 細かく裁断した吸水性複合体0.5gを不織布
製のテイーバツク式袋(40mm×150mm)に入れ、
0.9重量%塩化ナトリウム水溶液中に30分間浸
漬した。テイーバツク式袋を引き上げ、一定時
間水切りを行なつたのち、テイーバツク式袋の
重量を測定し、以下の式で吸水倍率を算出し
た。 吸水倍率(g/g) =(吸水後のテイーバツクの重量−吸水後のブランク
のテイーバツクの重量)/(吸水性複合体の重
量) 残存モノマー量 吸水性ポリマー量が0.5gになるように吸水
性複合体を計りとり、細かく裁断後、1の純
水中に撹拌しながら分散した。2時間後、分散
液をワツトマン濾紙で濾過し、濾液中の残存モ
ノマー量を高速液体クロマトグラフイーを用い
て測定した。その測定値より吸水性ポリマー中
の残存ポリマー量を求めた。 実施例 1 75モル%が水酸化ナトリウムによつて中和され
た部分中和アクリル酸水溶液(モノマー濃度40重
量%)にN,N′−メチレンビスアクリルアミド
0.01モル%(対モノマー)および過硫酸アンモニ
ウム0.5モル%(対モノマー)を溶解し、その後、
窒素ガスを吹き込んでモノマー水溶液中の溶存酸
素を除去した。 このモノマー水溶液に目付け60g/m2のポリプ
ロピレン性不織布を浸漬したのち、モノマー水溶
液が全面に含浸した不織布を絞つて付着量を450
g/m2の坪量とした。この不織布に雰囲気温度25
℃の条件下、2450MHzのマイクロ波を400Wで30
秒照射して重合を行ない、吸水性複合体A(第1
表)を得た。 この吸水性複合体Aの吸水倍率は40g/gであ
り、吸水性ポリマー中の残存モノマー量は
490ppmであつた。 実施例 2 実施例1で用いたのと同じモノマー水溶液を目
付け45g/m2で厚さ5mmのポリエステル製不織布
に坪量が550g/m2となるようにスプレーノズル
を用いて噴霧した。このモノマー水溶液の施され
た不織布に雰囲気温度26℃の条件下、2450MHzの
マイクロ波を600Wで10秒間隔で10秒ずつ計5回
照射して重合を行ない、吸水性複合体B(第1表)
を得た。 この吸水性複合体Bについて実施例1と同様に
性能評価を行ない、結果を、第1表に示した。 実施例 3 実施例1において、繊維基材として目付け130
g/m2で厚さ4mmのポリエステル製フエルトを用
い、モノマー水溶液を含浸後のフエルトの坪量を
500g/m2とし、雰囲気温度23℃の条件下、
2450MHzのマイクロ波を1kWで60秒照射して重
合を行ない、吸水性複合体C(第1表)を得た。 同吸水性複合体Cの性能評価を第1表に示し
た。 実施例 4 実施例1で用いたと同じモノマー水溶液にヒド
ロキシエチルセルロースを溶解させた。このヒド
ロキシエチルセルロースの溶解したモノマー水溶
液を目付け35g/m2のポリプロピレン製のフイル
ム状不織布に5mm間隔の縞状模様に坪量340g/
m2となるように塗布した。 モノマー水溶液の塗布後ただちに雰囲気温度30
℃の条件下、2450MHzのマイクロ波を200Wで20
秒、不織布に照射してモノマーに重合を行なつ
た。 マイクロ波重合後の不織布を窒素雰囲気下に
100℃で5分間加熱して、吸水性複合体D(第1
表)を得た。 同吸水性複合体Dは、不織布上に吸水性ポリマ
ーが縞状模様に強固に付着していた。また、実施
例1と同様に評価した。結果を第1表に示す。 実施例 5 実施例1においてモノマー水溶液に配合した過
硫酸アンモニウムに代えて2,2′−アゾビス−2
−(アミノジプロパン)二塩酸塩0.5モル%(対モ
ノマー)を用いた以外は実施例1と同様にして、
モノマー水溶液を調製した。 このモノマー水溶液を目付け45g/m2のガラス
繊維に坪量200g/m2となるように噴霧した。 このモノマー水溶液が担持された繊維基材を
2450MHzのマイクロ波を2kWでマイクロ波を15
秒照射して重合を行なつた。 このマイクロ波重合で生成した吸水性ポリマー
を固定化してなる不織布を表面温度100℃のスチ
ールベルト上で5分間加熱して吸水性複合体E
(第1表)を得た。 この吸水性複合体Eの性能評価を第1表に示し
た。 実施例 6 75モル%が水酸化カリウムによつて中和された
部分中和アクリル酸水溶液(モノマー濃度65重量
%)にエチレングリコールジグリシジルエーテル
0.01モル%(対モノマー)および過酸化水素0.25
モル%を溶解後、窒素ガスでモノマー水溶液の溶
存酸素を除去した。 このモノマー水溶液を目付け35g/m2のポリエ
ステル製不織布に直径1mmで間隔2mmの水玉模様
で坪量100g/m2となるように印刷した。 印刷後直ちに、雰囲気温度40℃で2450MHzのマ
イクロ波を500Wで2分間照射した。得られた吸
水性複合体F(第1表)の性能評価結果を第1表
に示した。 比較例 1 実施例1においてモノマー水溶液の加熱および
重合をマイクロ波による代わりに雰囲気温度90℃
の窒素で満たされたオーブン中での加熱によつて
行なつた。 モノマー水溶液の施された繊維基材を30秒間オ
ーブン中に放置しても重合は始まらず、さらに20
分間オーブン中に放置して熱重合を行ない、得ら
れた不織布に固定化された吸水性ポリマー中の残
存モノマーは4500ppmであつた。 得られた比較吸水性複合体G(第1表)を重合
1と同様に評価した。 比較例 2 実施例1においてモノマー水溶液の加熱および
重合をマイクロ波による代わりに雰囲気温度70℃
の窒素で満たされたオーブン中での加熱により行
なつた。加熱に際して、5重量%の亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液0.03モル%(対仕込みモノマー)
を繊維基材に対して噴霧してレドツクス重合とし
た。 モノマー水溶液の施された繊維基材を30秒間オ
ーブン中で放置しても重合は始まらず、さらに40
分間オーブン中に放置してレドツクス重合を行な
い、比較吸水性複合体H(第1表)を得た。 比較例 3 実施例1において過硫酸アンモニウムを加えな
いモノマー水溶液を用いた以外は実施例1と同様
にして、不織布上でのモノマー水溶液を担持させ
た後、雰囲気温度25℃の条件下、25Mradの電子
線を照射して照射線重合を行なつた後、120℃で
10分間乾燥させて比較吸水性複合体I(第1表)
を得た。 この比較吸水性複合体Iを実施例1同様に評価
した。結果を第1表に示した。 比較例 4 実施例5において重合反応は2kW(120W/cm)
の高圧水銀灯により、30秒間照射しUV重合を行
なつた後、さらに120℃で10分間加熱して比較吸
水性複合体J(第1表)を得た。 この比較吸水性複合体Jを実施例1と同様に評
価した。結果を第1表に示した。 比較例 5 実施例1において、雰囲気温度90℃の窒素雰囲
気下で同様に行ない比較吸水性複合体Kを(第1
表)得た。 得られた吸水性複合体Kは、雰囲気温度が高い
ため重合熱の除熱が悪く、べと付き感があつた。
性能評価結果を第1表に示した。
【表】
〔発明の効果〕
この発明にかかる吸水性複合体の製造方法によ
れば、予めラジカル重合開始剤を含むモノマー水
溶液を基材に施した後、モノマー水溶液にマイク
ロ波を照射して重合させるようにすれば、雰囲気
温度を過度に高める必要がないので、雰囲気を加
熱させることにより重合させる際に見られるよう
な、重合前の水分の蒸発によるアクリル酸塩の析
出や重合中の固形分の過度の上昇による重合率の
低下もなく、残存モノマーが極めて少ないものと
なる。しかも、雰囲気の温度が低いため、基材の
選択の幅も広くなるとともに、重合熱の除去も容
易になつて、吸水性ポリマーの性能も優れたもの
になり、高性能の吸水性複合体を製造し得る。ま
た、モノマー重合に使用されるマイクロ波は、照
射時間を極めて短かくすることができ、誘導時間
や反応時間の短縮になり得る上、雰囲気を加熱す
ることに比べてはるかに省エネ、低コストとなり
得る。 したがつて、この発明で得られる吸水性複合体
は、吸水性ポリマーもしくはその含水ゲルが基材
に強固に固定化されているだけでなく、吸水性ポ
リマー中の残存モノマー量が格段に少ないことか
ら人体や環境への悪影響がなく、衛生材料、食品
用、土木、農業などの分野に幅広く利用でき、し
かも、従来にない優れた吸水特性を有するもので
ある。 また、この発明によれば、前記した優れた性能
の吸水性複合体が雰囲気温度を加熱する必要な
く、短時間のマイクロ波照射という簡便な操作を
行なうだけで効率よく安定に得られ、しかも高性
能性の連続化が容易である。 この発明にかかる吸水性複合体の製造方法は、
その効果を要約すればつぎのようである。 (1) 極めて生産性が高く安価に吸水性複合体を製
造することができる。 (2) 連続生産を高速で行なつても、基材に施した
モノマー水溶液あるいは重合して生成した吸水
性ポリマーが移動したり脱落したりしない。 (3) 吸水性ポリマーの残存モノマーが格段に少な
く安全性に優れた吸水性複合体が製造できる。 (4) 吸水特性に優れた吸水性複合体を製造するこ
とができる。 等、優れた長所を有するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 吸水性ポリマーもしくはその含水ゲルが基材
    に固定化されてなる吸水性複合体の製造方法であ
    つて、重合によつて前記吸水性ポリマーに転換し
    得る水溶性アクリル系モノマーおよび水溶性ラジ
    カル重合開始剤を含有するモノマー水溶液を基材
    に施し、このモノマー水溶液にマイクロ波を照射
    して重合することを特徴とする吸水性複合体の製
    造方法。 2 基材が繊維質のものである請求項第1記載の
    吸水性複合体の製造方法。
JP13689689A 1989-05-29 1989-05-29 吸水性複合体の製造方法 Granted JPH03703A (ja)

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