JPH05295080A - 樹脂組成物、透明薄膜の形成法及び透明薄膜 - Google Patents

樹脂組成物、透明薄膜の形成法及び透明薄膜

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JPH05295080A
JPH05295080A JP11982992A JP11982992A JPH05295080A JP H05295080 A JPH05295080 A JP H05295080A JP 11982992 A JP11982992 A JP 11982992A JP 11982992 A JP11982992 A JP 11982992A JP H05295080 A JPH05295080 A JP H05295080A
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Japan
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thin film
resin
transparent thin
film
resin composition
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JP11982992A
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English (en)
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Koji Nakayama
幸治 中山
Minoru Yokoshima
実 横島
Nobuyuki Futamura
信之 二村
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パターニング可能で、しかも平滑性の高い透
明薄膜を与える、着色樹脂膜上の保護膜或は平滑層の形
成に有用な樹脂組成物、その硬化物である透明薄膜及び
その形成法を提供すること。 【構成】 光重合性アクリレートオリゴマーと、2官能
以上の多官能光重合性アクリレートモノマーと、エチレ
ン性不飽和二重結合とカルボキシル基を有する光重合性
化合物と、アミノシラン変性エポキシ樹脂と、光重合開
始剤と、有機溶媒を含む感光性樹脂組成物、及び、この
樹脂組成物を着色樹脂膜等の上に塗布し、マスク等を介
して着色樹脂膜等の上に形成された塗膜の所定領域のみ
紫外線硬化させ、未硬化部の樹脂を塩基性水溶液にて溶
解除去し、所定領域のみ透明薄膜を形成する方法、並び
にこのようにして得られる透明薄膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性樹脂組成物、透明
薄膜の形成法及び透明薄膜に関するものであり、特にガ
ラス基板等の表面に形成された着色樹脂膜の保護膜或は
平滑層、特にカラーフィルター上の保護膜或は平滑層の
形成に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス基板等の表面に形成された
着色樹脂膜等の表面保護或は平滑層を形成させる際、熱
硬化性のエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、
ポリイミド樹脂などが使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら着色樹脂
膜等の保護膜として熱硬化性樹脂を使用した場合には、
保護膜が着色樹脂膜の全面に形成されるので、保護膜を
所定の領域に限定することが困難である。
【0004】保護膜が着色樹脂膜全面に形成されている
場合、着色樹脂膜と対向電極を接着する際に対向電極と
の接着を保護膜を介して行うことになるため、充分な接
着強度が得られないことがおこる。
【0005】そこで、保護膜を形成する部分を特定の部
分に限定するために、硬化する部分をマスク等により限
定することが容易な光硬化性の樹脂を用いることも行わ
れている。しかしながら、光硬化性樹脂として従来用い
られている樹脂は、吸湿性が高い、高価、耐熱性に乏し
い、平滑性に乏しい、等の問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
問題を解決すべく鋭意検討した結果、光重合性アクリレ
ートオリゴマーと、2官能以上の多官能光重合性アクリ
レートモノマーと、エチレン性不飽和二重結合とカルボ
キシル基を有する光重合性化合物と、特定のアミノシラ
ン変性エポキシ樹脂と、光重合開始剤と、有機溶媒を含
む感光性樹脂組成物を使用することにより特定部分にの
み保護膜を形成するという目的を達成でき、更にその平
滑性が著しく優れていることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】即ち、本発明は、 (1) 光重合性アクリレートオリゴマーと、2官能以
上の多官能光重合性アクリレートモノマーと、エチレン
性不飽和二重結合とカルボキシル基を有する光重合性化
合物と、ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物とア
ミノシリコン化合物を反応させて得られるアミノシラン
変性エポキシ樹脂と、光重合開始剤と、有機溶媒を含む
ことを特徴とする感光性樹脂組成物、
【0008】(2) アミノシリコン化合物が式(1)
の構造を有することを特徴とする上記(1)に記載の感
光性樹脂組成物。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、Xはそれぞれ独立してメチル基又
はフェニル基を表し、且つメチル基とフェニル基の数の
比が10:1〜1:10であり、R1 、R2 はそれぞれ
独立して炭素数2〜3のアルキレン基を表し、nは10
〜100の値を示す平均重合度である)、
【0011】(3) 上記(1)又は(2)に記載の感
光性樹脂組成物を用いて薄膜を形成し、これを加熱して
有機溶媒を除去後、得られた樹脂薄膜を紫外線硬化し、
更に熱硬化することを特徴とする透明薄膜の形成法、
【0012】(4) 薄膜は着色樹脂膜上に形成し、紫
外線硬化はマスクを介して着色樹脂膜上の樹脂薄膜の所
定領域のみ行ない未硬化部の樹脂は塩基性水溶液にて溶
解除去する、所定領域にのみ透明薄膜を形成する上記
(3)記載の透明薄膜の形成法、
【0013】(5) 上記(3)又は(4)に記載の透
明薄膜の形成法により得られる透明薄膜、に関するもの
である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。光重合性
アクリレートオリゴマーとしては特に限定されないが、
例えば、多価アルコールと1塩基酸又は多塩基酸を縮合
して得られるポリエステルプレポリマーに(メタ)アク
リル酸を反応させて得られるポリエステル(メタ)アク
リレート;ポリオール基と2個のイソシアネート基を持
つ化合物を反応させた後(メタ)アクリル酸を反応して
得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸グリ
シジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、
脂肪族又は脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、
トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベ
ンゼン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂と(メタ)ア
クリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。光重合性アクリレートオリゴマ
ーの平均分子量は特に限定されないが、150〜300
0の範囲のものが好ましい。これらの化合物は、単独、
または混合して使用しても良く、その使用割合としては
感光性樹脂組成物の樹脂成分(有機溶媒を除いた成分)
中5〜60重量%が好ましく、特に10〜50重量%が
好ましい。
【0015】次に、多官能光重合性アクリレートモノマ
ーとしては、特に限定されないが、例えば、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、1、4−ブタンジオールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート、ペンタエリスリトール
のトリ、テトラ又はペンタアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンタアクリレート等があげられる。これらは、単
独、または混合して使用しても良く、その使用割合とし
ては、感光性樹脂組成物の樹脂成分中1〜40重量%の
範囲で使用するのが好ましく、特に5〜35重量%の範
囲で使用するのが好ましい。
【0016】本発明において、エチレン性不飽和二重結
合とカルボキシル基を有する光重合性化合物は、光硬化
した薄膜をアルカリ現像可能とする目的で使用される
が、その具体例としては例えば次のものが挙げられる。
【0017】ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹
脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールポ
リグリシジルエーテル、脂肪族又は脂環式エポキシ樹
脂、アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポ
キシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂などの
エポキシ基と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる
エポキシ(メタ)アクリレートのヒドロキシ基にマレイ
ン酸、コハク酸、フタル酸、テトラクロロフタル酸、テ
トラブロモフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタ
ル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸又はこれらの酸無水物
を反応させて得られるカルボキシル基含有エポキシ(メ
タ)アクリレート;無水マレイン酸とこれと共重合可能
な、エチレン、プロペン、イソブチレン、スチレン、ビ
ニルフェノール、アクリル酸、アクリル酸エステル、ア
クリルアミド等のモノマーとの共重合体の無水マレイン
酸部にヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール性
のヒドロキシ基を持つアクリレートやグリシジルメタア
クリレート等のエポキシ基をもつアクリレートを反応さ
せエステル化した化合物;アクリル酸又はアクリル酸エ
ステルとヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール
性のヒドロキシ基を持つアクリレートの共重合体の−O
H基にさらにアクリル酸を反応せしめた化合物等が挙げ
られる。これらの化合物は、単独、または混合して使用
しても良く、その使用割合としては、感光性樹脂組成物
の樹脂成分中20〜80重量%で使用するのが好まし
く、特に30〜75重量%で使用するのが好ましい。
【0018】アミノシラン変性エポキシ樹脂としては種
々のものが使用でき特に限定されないが、詳細について
は後述する。アミノシラン変性エポキシ樹脂の使用割合
としては、感光性樹脂組成物の樹脂成分中0.1〜15
重量%で使用するのが好ましく、特に0.5〜10重量
%で使用するのが好ましい。
【0019】次に、光重合開始剤の具体例としては、ベ
ンジル、ベンゾインエーテル、ベンゾインイソブチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェ
ノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチ
ル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファ
イド、ベンジルメチルケタール、2−n−ブトキシエチ
ル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオ
キサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2,4
−ジイソプロピルチオキサントン、ジメチルアミノメチ
ルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ル、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−(4−ドデ
シルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−
2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、イソ
プロピルチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメー
ト、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を挙げること
ができるがこれらに限定されるものではない。これら
は、単独あるいは、2種以上を組み合わせて用いること
もできる。その使用量は感光性樹脂組成物の樹脂成分中
に好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.
5〜10重量%含まれるように使用される。
【0020】有機溶媒としては、本発明の感光性樹脂組
成物の各成分を溶解するものであれば特に限定されず、
例えばエチルセロソルブアセテート、イソプロピルセロ
ソルブアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エ
チル−3−エトキシプロピオネート、ブチルセロソルブ
アセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル等が挙げられる。
【0021】有機溶媒は、感光性樹脂組成物中で15〜
90重量%を占めるように用いるのが好ましく、特に2
0〜80重量%を占めるように用いるのが好ましい。
【0022】本発明の感光性樹脂組成物においては、平
滑性向上、耐熱性向上などの目的で、エポキシ化合物を
任意成分として使用することができる。エポキシ化合物
の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキ
シ樹脂、ポリカルボン酸型エポキシ樹脂、ポリカルボン
酸グリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエー
テル、脂肪族又は脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ
樹脂、トリフェノールエタン型エポキシ樹脂、ジヒドロ
キシベンゼン型エポキシ樹脂、他の各種の多官能エポキ
シ樹脂等が挙げられる。これらの化合物は、感光性樹脂
組成物組成物の樹脂成分中0〜30重量%の範囲で使用
するのが好ましく、特に0〜20重量%の範囲で使用す
るのが好ましい。
【0023】本発明の感光性樹脂組成物は、アミノシラ
ン変性エポキシ樹脂をその特徴成分のひとつとして含む
が、アミノシラン変性エポキシ樹脂は、例えば特開平1
−229030号公報に記載されているように公知であ
り、ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物(以下、
「ノボラックエポキシ樹脂」と称する)を有機溶媒中に
溶解し、アミノシリコン化合物を添加して加温下反応さ
せることにより得ることができる。
【0024】アミノシリコン化合物としては種々のもの
が使用できるが、特に前記式(1)で示される化合物が
好ましい。式(1)においてXで表されるメチル基とフ
ェニル基の数の比は10:1〜1:1が好ましく、特に
5:1〜1:1が望ましい。またR1 、R2 としてはエ
チレン基、プロピレン基、及びトリメチレン基が挙げら
れる。アミノシリコン化合物のノボラックエポキシ樹脂
に対する使用量は、ノボラックエポキシ樹脂の0.5〜
20重量%であることが好ましく、特に1〜7重量%で
あることが好ましい。反応方法としては従来公知の方法
が用いられるが、末端アミノ基の反応率が85%以上と
なるようにすることが望ましい。本発明においては、上
記の反応により得られる反応混合物であるアミノシラン
変性エポキシ樹脂含有反応混合物を特に精製することな
く用いることができる。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物は、各成分を均
一に混合することにより得ることができる。
【0026】次に本発明の透明薄膜の形成法について説
明する。 所定領域にのみ透明薄膜を形成する際に用い
る、未硬化部の樹脂を溶解除去する塩基性水溶液として
は、未硬化部の樹脂を溶解するものであれば特に限定さ
れず、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ジエタノ
ールアミン、モノエタノールアミン、アンモニア等の水
溶液が挙げられ、これらの中でも、テトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド、ジエタノールアミン、モノ
エタノールアミン等の水溶性有機塩基を用いるのが好ま
しい。
【0027】本発明の透明薄膜の形成法において、光重
合性アクリレートオリゴマー、多官能光重合性アクリレ
ートモノマー、エチレン性不飽和二重結合とカルボキシ
ル基を有する光重合性化合物、アミノシラン変性エポキ
シ樹脂、光重合開始剤、有機溶媒、等の種類、濃度、或
は膜の厚さ等により処理条件は広範に変わりうるが、通
常、次のように行う。あらかじめガラス又は固体撮像素
子等の基板上にゼラチン、グルーなどの天然高分子又は
アクリル樹脂等の合成高分子を用いて形成された着色樹
脂膜上に又はその他の基材上に、本発明の感光性樹脂組
成物をスピンコート法、ロールコート法、印刷法、等の
任意の塗布方法によって塗布して薄膜を形成し、その後
好ましくは70〜100℃にて1〜30分間乾燥を行
い、必要により得られた樹脂薄膜にネガマスクを接触さ
せ、又は接触させずにセットし、紫外線を照射し硬化す
る。次いで、所定領域にのみ透明薄膜を形成するために
ネガマスク等を用いて紫外線照射した場合は、この照射
された塗膜を短時間加熱し重合を促進した後、テトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液等のアルカ
リ水溶液(塩基性水溶液)にて紫外線未照射部分を好ま
しくは5〜40℃の温度で溶解除去する。次いで150
〜200℃で加熱することによって、必要に応じてパタ
ーン形成された本発明の透明薄膜(保護膜)を得ること
ができる。
【0028】このような形成法により、任意の膜厚の、
例えば0.1〜5μmの膜厚の密着性のよい平滑性に優
れた透明薄膜が得られる。
【0029】本発明の感光性樹脂組成物から得られる透
明薄膜は、吸湿性が低く、耐熱性、平滑性に優れ、カラ
ービデオカメラ、液晶カラーテレビ等に用いられるカラ
ーフィルター等の着色樹脂膜の上に透明薄膜(着色樹脂
膜の保護膜)を形成させる場合或は同カラーフィルター
の平滑層の形成に際し特に有用である。
【0030】そのほかにも、本発明の透明薄膜は、印刷
物のオーバーコート、木、金属、合成樹脂等のオーバー
コート用に適用できる。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例、参考例に
より具体的に説明する。
【0032】(アミノシラン変性エポキシ樹脂の合成:
参考例1〜2) 参考例1 o−クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化
物(日本化薬(株)製、EOCN−1020、エポキシ
当量200、平均分子量900)300gとエチルセロ
ソルブアセテート700gを冷却器付フラスコに入れ、
窒素ガスを注入しながら100℃で加熱溶解した。均一
溶液になったところでアミノシリコン化合物(信越化学
工業(株)製X−12−1660B−3、平均分子量4
000、式(1)において、メチル基:フェニル基(基
の数の比)=2.8:1、R1 、R2 は共に−CH2
2 CH2 −であり、n=38である化合物)3gをエ
チルセロソルブアセテートに溶解した溶液10gを5分
かけて滴下した。その後3時間反応させ、更に120℃
にて1時間反応させた。この時の式(1)における末端
アミノ基の反応率は90%であり、この反応液のエポキ
シ当量(以下、WPEと略す)は700(エチルセロソ
ルブアセテート留去後の固形分のWPEは210)であ
った。反応液は濁りのない透明液であり、粘度は6.0
cps(25℃)であった。
【0033】参考例2 参考例1においてEOCN−1020の代わりにフェノ
ールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物(油化シ
ェルエポキシ(株)製、EP−154、WPE=17
8、平均分子量700)300gを使用した他は、参考
例1と同様にして反応を行った。式(1)における末端
アミノ基の反応率は95%であり、反応液のWPEは6
23(エチルセロソルブアセテート留去後の固形分のW
PEは187)であった。反応液は濁りのない透明液
で、粘度は5.7cps(25℃)であった。
【0034】実施例1 光重合性アクリレートオリゴマーとして、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸を反応させて得た
エポキシアクリレート(日本化薬(株)製、KAYAR
AD R−2089)62重量部、多官能光重合性アク
リレートモノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート(日本化薬(株)製、KAYARAD
DPHA)40重量部、エチレン性不飽和二重結合とカ
ルボキシル基を有する光重合性化合物として、KAYA
RAD R−5056(日本化薬(株)製、KAYAR
AD R−2089とテトラヒドロフタル酸無水物を反
応させて得られたカルボキシル基含有エポキシアクリレ
ート)167重量部、アミノシラン変性エポキシ樹脂と
して参考例1で得られた反応液42重量部、さらに光重
合開始剤としてイルガキュアー369(チバガイギー
(株)製)6重量部、カヤキュアー DETX(日本化
薬(株)製)3重量部を、エチルセロソルブアセテート
338重量部に溶解し、孔径0.1μmのメンブレンフ
ィルターにて濾過し、感光性樹脂組成物を得た。得られ
た溶液をガラス基板上にスピンコート(800rpm×
20秒)により塗布し、80℃で5分間熱風乾燥して溶
媒を除去した後、ネガマスクを塗膜に直接接触させ、マ
スクアライナーMA−10(ミカサ株式会社製)を用い
紫外線を照射した。続いて80℃のオーブン中で5分間
プリベークを行い、次いで、0.1%テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド水溶液からなる現像液によ
って塗膜の紫外線未照射部分を溶解除去した。その後更
に、180℃で10分間熱処理して膜厚2.0μmの均
一なレベリング性(平滑性)の良い樹脂薄膜が得られ
た。この膜の密着力(JIS5400による評価)は充
分なものであった。
【0035】実施例2 光重合性アクリレートオリゴマーとして、エポキシアク
リレート(日本化薬(株)製、KAYARAD R−2
089)31重量部、多官能光重合性アクリレートモノ
マーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト(日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA)2
0重量部、エチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基
を有する光重合性化合物としてKAYARAD R−8
51(日本化薬(株)製、スチレン−無水マレイン酸共
重合物にヒドロキシエチルアクリレートを反応させて得
られた化合物)77重量部、アミノシラン変性エポキシ
樹脂として参考例1で得られた反応液21重量部、さら
に光重合開始剤としてイルガキュアー369(チバガイ
ギー(株)製)3重量部、カヤキュアー DETX(日
本化薬(株)製)1.5重量部を、エチルセロソルブア
セテート172重量部に溶解した他は実施例1と同様に
して実験を行ったところ、膜厚2.0μmの均一なレベ
リング性(平滑性)の良い樹脂薄膜が得られた。この膜
の密着力(JIS5400による評価)は充分なもので
あった。
【0036】実施例3 光重合性アクリレートオリゴマーとして、エポキシアク
リレート(日本化薬(株)製、KAYARAD R−2
089)62重量部、多官能光重合性アクリレートモノ
マーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト(日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA)4
0重量部、エチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基
を有する光重合性化合物として、KAYARAD R−
5056(日本化薬(株)製)167重量部、アミノシ
ラン変性エポキシ樹脂として参考例2で得られた反応液
42重量部、さらに光重合開始剤としてイルガキュアー
369(チバガイギー(株)製)6重量部、カヤキュア
ー DETX(日本化薬(株)製)3重量部を、エチル
セロソルブアセテート338重量部に溶解した他は実施
例1と同様にして実験を行ったところ、膜厚2.0μm
の均一なレベリング性(平滑性)の良い樹脂薄膜が得ら
れた。この膜の密着力(JIS5400による評価)は
充分なものであった。
【0037】実施例4 光重合性アクリレートオリゴマーとして、エポキシアク
リレート(日本化薬(株)製、KAYARAD R−2
089)31重量部、多官能光重合性アクリレートモノ
マーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト(日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA)2
0重量部、エチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基
を有する光重合性化合物としてKAYARAD R−8
51(日本化薬(株)製)77重量部、アミノシラン変
性エポキシ樹脂として参考例2で得られた反応液21重
量部、さらに光重合開始剤としてイルガキュアー369
(チバガイギー(株)製)3重量部、カヤキュアー D
ETX(日本化薬(株)製)1.5重量部を、エチルセ
ロソルブアセテート172重量部に溶解した他は実施例
1と同様にして実験を行ったところ、膜厚2.0μmの
均一なレベリング性(平滑性)の良い樹脂薄膜が得られ
た。この膜の密着力(JIS5400による評価)は充
分なものであった。
【0038】実施例5〜8 実施例1〜4においてガラス基板の代わりに微細パター
ン化したカラーフィルター(ガラス板の表面に着色樹脂
膜が形成されたもの)を用いて実施例1〜4と同様にし
て実験を行ったところ、いずれの場合も、レベリング性
のよい透明薄膜が得られた。又、得られた膜はいずれも
剥離テスト(JIS5400)に耐え、密着力は充分で
あった。
【0039】比較例1 保護膜の材料として熱硬化性樹脂組成物(日本化薬
(株)製、EOCN−1020;30重量部、フェノー
ルノボラック樹脂;20重量部、エチルセロソルブアセ
テート100重量部、四国化成(株)製、2E4MZ−
CN;0.6重量部の均一混合物)をガラス基板上にス
ピンコートにより塗布し、80℃で40分間熱風乾燥し
て溶媒を除去した後、更に190℃で1時間熱処理して
膜厚2.0μmの樹脂硬化膜を得たが、得られた膜のレ
ベリング性(平滑性)は実施例1〜4で得られたいずれ
の膜と比較してもかなり劣っていた。
【0040】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物を用いて得た
透明薄膜は、着色樹脂膜の保護膜として使用する際、保
護膜を所定の領域に限定することができるので、着色樹
脂膜と対向電極を接着する際に充分な接着強度が得ら
れ、得られた透明薄膜の平滑性はきわめて優れているの
で、特にカラー液晶表示装置においてその信頼性を向上
することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光重合性アクリレートオリゴマーと、2官
    能以上の多官能光重合性アクリレートモノマーと、エチ
    レン性不飽和二重結合とカルボキシル基を有する光重合
    性化合物と、ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物
    とアミノシリコン化合物を反応させて得られるアミノシ
    ラン変性エポキシ樹脂と、光重合開始剤と、有機溶媒を
    含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】アミノシリコン化合物が式(1)の構造を
    有することを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組
    成物。 【化1】 (式中、Xはそれぞれ独立してメチル基又はフェニル基
    を表し、且つメチル基とフェニル基の数の比が10:1
    〜1:10であり、R1 、R2 はそれぞれ独立して炭素
    数2〜3のアルキレン基を表し、nは10〜100の値
    を示す平均重合度である)
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物
    を用いて薄膜を形成し、これを加熱して有機溶媒を除去
    後、得られた樹脂薄膜を紫外線硬化し、更に熱硬化する
    ことを特徴とする透明薄膜の形成法。
  4. 【請求項4】薄膜は着色樹脂膜上に形成し、紫外線硬化
    はマスクを介して着色樹脂膜上の樹脂薄膜の所定領域の
    み行ない未硬化部の樹脂は塩基性水溶液にて溶解除去す
    る、所定領域にのみ透明薄膜を形成する請求項3記載の
    透明薄膜の形成法。
  5. 【請求項5】請求項3又は4に記載の透明薄膜の形成法
    により得られる透明薄膜。
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