JPH05293835A - 樹脂成型物の製造方法 - Google Patents

樹脂成型物の製造方法

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JPH05293835A
JPH05293835A JP22416392A JP22416392A JPH05293835A JP H05293835 A JPH05293835 A JP H05293835A JP 22416392 A JP22416392 A JP 22416392A JP 22416392 A JP22416392 A JP 22416392A JP H05293835 A JPH05293835 A JP H05293835A
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克実 米倉
Norizou Tomita
則三 冨田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に凹凸形状を有する樹脂成型物を効率よ
く生産することができるとともに、成型型の形状を精確
に転写することができ、気泡等の巻き込みや厚さ斑等の
ない優れた樹脂成型物を得。 【構成】 凹凸形状を有する成型型に第1の活性エネル
ギー線硬化型樹脂組成物を展延し、該組成物に積算照射
量が10〜1000mJ/cm2 の活性エネルギー線を
照射し、次いで該第1の活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物上に第2の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を展
延し、透明基材を重ね合わせた後、該透明基材側より活
性エネルギー線を照射して凹凸形状を有する成型物を得
ることを特徴とする樹脂成型物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性エネルギー線を利
用した凹凸形状を有する樹脂成型物の製造方法に関する
ものであり、特に、プロジェクションテレビやマイクロ
フィルムリーダー等の画面として用いられる投写スクリ
ーンに使用されるフレネルレンズやレンチキュラーレン
ズの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フレネルレンズやレンチキュラーレンズ
等の表面に凹凸形状を有するシート状の樹脂成型物を製
造する方法としては、合成樹脂を射出成型する方法、樹
脂板と成型型とを当接させ、これを加熱加圧することに
より成型型の表面凹凸形状を転写する押圧成型法、ある
いは活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を成型型内に注
入した後、活性エネルギー線を照射して該樹脂組成物を
硬化させる方法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、射出成
型法においては大きなサイズの成型物の成型は難しく、
比較的小さなサイズの成型物の成型にしか使用できな
い。また、押圧成型法では樹脂板および成型型の加熱冷
却サイクルに長時間を要するため、樹脂成型物の大量生
産のためには多数の成型型が必要となり、大型の樹脂成
型物を製造するためには生産装置に莫大な費用がかか
る。
【0004】一方、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
を用いる方法は、成型時間を短縮でき生産性が向上でき
るものである。しかし、成型型内へ樹脂組成物を注入す
る際に泡等の巻き込み等の問題点を有しており、これを
解決するためには、別途脱泡処理を行ったり、ゆっくり
と注入する等の方法を採用する必要があり、大量の生産
する場合には十分ではなかった。
【0005】さらに、透明基材と活性エネルギー線硬化
型樹脂を一体的に成型する場合には、活性エネルギー線
硬化型樹脂組成物の注入時の気泡巻き込みをできるだけ
抑止するために、低粘度の組成物を用いることが多い。
しかしながら、低粘度の組成物では重合時の収縮率が大
きく、重合収縮による応力によって基材との密着性が低
下したり、成型型の凹凸形状を十分に転写できなかった
りする場合がある。
【0006】また、レンズシートの製造方法として特開
平1−192529号公報に記載されているように、低
粘度の紫外線硬化型樹脂液(第1の樹脂液)をレンズ型
に塗布した後、比較的高粘度の紫外線硬化型樹脂液(第
2の樹脂液)を注入して、透明基材を重ね合わせて紫外
線を照射して硬化させ脱型する方法が提案されている。
しかしながら、このような方法では、レンズ型に塗布し
た第1の樹脂液に盛り上がった部位が生じていると、第
2の樹脂液を注入して硬化させた後でもレンズシートの
厚さ斑として残り、レンズの品質低下の原因となる。ま
た、第2の樹脂液を注入する際に、第2の樹脂液に押さ
れる形で第1の樹脂液が移動して、両樹脂層間にレンズ
型の形状に起因する気泡が発生して、この気泡がレンズ
中に残留してレンズ欠陥となる等の問題点を有してい
る。
【0007】そこで、本発明の目的は、表面に凹凸形状
を有する樹脂成型物を効率よく生産することができると
ともに、泡の巻き込みのない成型型の形状を精度よく転
写でき、厚さ斑等のない樹脂成型物を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記従来
技術の有する問題点を鑑み、活性エネルギー線硬化型樹
脂組成物を用いた樹脂成型物の製造方法について鋭意検
討と行った結果、本発明に到達したものである。すなわ
ち、本発明の樹脂成型物の製造方法は、凹凸形状を有す
る成型型に活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を展延
し、該組成物に積算照射量が10〜1000mJ/cm
2 の活性エネルギー線を照射し、次いで該活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物上に活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物を展延し、透明基材を重ね合わせた後、該透明基
材側より活性エネルギー線を照射して凹凸形状を有する
成型物を得ることを特徴とするものである。
【0009】本発明の樹脂成型物としては、表面に凹凸
形状を有するものであれば特に限定されることなく、本
発明の製造方法を適用できるものであり、意匠性を有す
る凹凸形状や光学的特性を有する凹凸形状を有する樹脂
成型物等が挙げられる。中でも、成型型の形状転写性に
優れ、厚さ斑のない均一な樹脂成型物を製造できるた
め、レンズ等の光学用途に使用される樹脂成型物の製造
に適している。特に、大きなサイズの成型物でも効率よ
く製造できることから、プロジェクションテレビやマイ
クロフィルムリーダー等の画面として用いられる投写ス
クリーンに使用されるフレネルレンズやレンチキュラー
レンズ等の製造に最適である。
【0010】本発明で使用される成型型としては、内面
に適宜の凹凸形状を有するものであり、使用性の点で面
状のものが好ましいが、特にこれに限定されるものでは
ない。また、成型型としては、金型、ガラス型あるいは
樹脂型等の種々のものが使用できる。本発明で使用され
る透明基材しては、厚さならびに材料については特に限
定されるものではないが、レンズ等の光学用途の成型物
に用いられる場合は、着色や濁り等によって光線透過率
が低下するものは好ましくない。使用できる材料として
は、プラスチックやガラス等が挙げられ、具体的にはア
クリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂あ
るいはこれら樹脂のコポリマーやポリマーアロイ等が挙
げられる。透明基材の厚さは、活性エネルギー線の透過
性や取扱い性等の観点から3mm以下であることが好ま
しい。特に、フレネルレンズやレンチキュラーレンズ等
の投写スクリーン用のレンズ等に使用される場合には、
多重像や虹色の色斑等の光学特性を考慮すると1mm以
下であることが好ましい。
【0011】本発明で使用される活性エネルギー線硬化
型樹脂組成物としては、取扱い性や硬化性等の点で、多
価アクリレートおよび/または多価メタクリレート(以
下、多価(メタ)アクリレートと記載)、モノアクリレ
ートおよび/またはモノメタクリレート(以下、モノ
(メタ)アクリレートと記載)、および活性エネルギー
線による光重合開始剤を主成分とすものが好ましい。ま
た、本発明においては、成型型上に展延する活性エネル
ギー線硬化型樹脂組成物(第1の樹脂組成物)と、その
上に注入する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(第2
の樹脂組成物)とを使用するが、これら第1の樹脂組成
物と第2の樹脂組成物とは同一組成のものでも、異なる
組成のものであってもよい。同一組成の場合でも、粘度
等の物性の異なるものを使用することもできる。代表的
な多価(メタ)アクリレートとしては、ポリオールポリ
(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アク
リレート、エポキシポリ(メタ)アクリレート、ウレタ
ンポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら
は、単独あるいは2種以上の混合物として使用される。
【0012】また、モノ(メタ)アクリレートとして
は、モノアルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリオールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等が
挙げられるが、後者の場合には、遊離の水酸基の影響で
あると思われるが、金属型との離型性が悪くなるので金
属型を使用する場合には多量に使用しないほうがよい。
また、(メタ)アクリル酸およびその金属塩について
も、高い極性を有していることから、金属型を使用する
場合には多量に使用しないほうがよい。第1の樹脂組成
物としては、粘度が低く、気泡を巻き込まないものが好
ましく、メタクリレート成分を主成分としたものが好ま
しい。また、後でも述べるように空気存在下での硬化性
が劣り、第2の樹脂組成物との密着性を向上させること
ができ好ましい。
【0013】本発明における第1の樹脂組成物に照射さ
れる活性エネルギー線は、照射量が320〜390nm
の積算照射量で10〜1000mJ/cm2 であること
が必要である。これは、照射量が10mJ/cm2 未満
では、樹脂組成物の硬化反応が進行せず、第2の樹脂組
成物の注入による厚さ斑や気泡発生の原因となるためで
ある。逆に、照射量が1000mJ/cm2 を超える
と、第2の樹脂組成物層との密着性が低下したり、第2
の樹脂組成物注入後の活性エネルギー線の照射によって
着色するおそれがあるためである。この範囲の照射量で
活性エネルギー線を照射することによって、第1の樹脂
組成物の内面のみを硬化あるいは半硬化状態とすること
ができるため、第2の樹脂組成物との密着性に優れ、そ
の界面も光学的に均一なものにできる。
【0014】また、本発明における第1の樹脂組成物へ
の活性エネルギー線の照射は、該組成物上に空気層を介
在させて、さらに300nm以下の波長のものを吸収ま
たは反射する材料を介して照射することが好ましい。こ
れは、300nm以下の波長のものが存在すると、比較
的硬化性の劣るものも硬化してしまうことがあり、その
波長のものを吸収または反射させることによって、樹脂
組成物の内面のみを硬化あるいは半硬化状態にするよう
に容易に制御できるためである。また、このような材料
を介在させることによって、活性エネルギー線照射ラン
プを冷却するために冷却風による樹脂組成物表面の波立
ちも抑制できるものであり、第2の樹脂組成物層との界
面を均一にできるものでもある。このような300nm
以下の波長を吸収または反射する材料としては、光学薄
膜による波長選択板、一般のガラス板、アクリル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂板、
シートあるいはフィルム等が使用できる。
【0015】第1の樹脂組成物に活性エネルギー線を照
射した後、この上に第2の樹脂組成物を展延する。次い
で、透明基材を重ね合わせて密着させ、透明基材を通し
て再度活性エネルギー線を照射する。この場合は、第2
の樹脂組成物と透明基材が密着しているため、空気の存
在による樹脂組成物の硬化阻害は起こらないので、十分
に硬化の進んだ成型物が得られる。
【0016】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。 実施例1 厚さ3mmの鉄板上に貼付した800mm×600mm
のフレネルレンズパターンを形成したニッケルスタンパ
ーのレンズ型に、エチレンオキシド変性ビスフェノール
Aジメタクリレート(日立化成社製ファンクリルFA−
321M)45重量部、エチレンオキシド変性ビスフェ
ノールAジアクリレート(新中村化学社製NKエステル
A−BPE−4)25重量部、テトラヒドロフルフリル
アクリレート(サートマー社製サートマー285)30
重量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン(メルクジャパン社製ダロキュア11
73)3重量部を混合した第1の樹脂組成物を展延し
た。次いで、15mmのスペーサーを介して厚さ4mm
のソーダガラス板を載置して、高圧水銀灯を用いて紫外
線を320〜390nmの積算紫外線照射量で500m
J/cm2 照射した。第1の樹脂組成物の表面はタック
性が残った状態で硬化していた。
【0017】第1の樹脂組成物の上に、上記同一の組成
物からなる第2の樹脂組成物を展延した後、厚さ2mm
のメタクリル樹脂板を重ね合わせた。加圧ロールによっ
て余剰の樹脂組成物を排除し、高圧水銀灯を用いて紫外
線を320〜390nmの積算紫外線照射量で1100
mJ/cm2 照射した。その後、レンズ型から脱型し、
透明基材と一体となったフレネルレンズを得た。得られ
たフレネルレンズは、レンズ型の形状を精確に転写して
おり、設計通りの形状であった。また、透明基材、第1
の樹脂層および第2の樹脂層とは、いずれも密着性にす
ぐれており、気泡等の欠陥もなく、厚み斑のない均一な
ものであった。
【0018】実施例2 実施例1と同一のレンズ型に、実施例1と同一の第1の
樹脂組成物を展延した。次いで、10mmのスペーサー
を介して厚さ2mmのメタクリル樹脂板を載置して、高
圧水銀灯を用いて紫外線を320〜390nmの積算紫
外線照射量で200mJ/cm2 照射した。第1の樹脂
組成物の表面はタック性が残った状態で硬化していた。
第1の樹脂組成物の上に、上記同一の組成物からなる第
2の樹脂組成物を展延した後、厚さ250μmの易接着
性ポリエステルフィルム(パナック社製ルミラーTタイ
プAC−(X))を重ね合わせた。加圧ロールによって
余剰の樹脂組成物を排除し、高圧水銀灯を用いて紫外線
を320〜390nmの積算紫外線照射量で1100m
J/cm2 照射した。その後、レンズ型から脱型し、透
明基材と一体となったフレネルレンズを得た。得られた
フレネルレンズは、レンズ型の形状を精確に転写してお
り、設計通りの形状であった。また、透明基材、第1の
樹脂層および第2の樹脂層とは、いずれも密着性にすぐ
れており、気泡等の欠陥もなく、厚み斑のない均一なも
のであった。
【0019】実施例3 厚さ3mmの鉄板上に貼付した1180mm×880m
mのフレネルレンズパターンを形成したニッケルスタン
パーのレンズ型に、エチレンオキシド変性ビスフェノー
ルAジメタクリレート(日立化成社製ファンクリルFA
−321M)47重量部、フェニキシエチルアクリレー
ト(大阪有機化学社製ビスコート#192)28重量
部、二官能性アクリレート(日本化薬社製カヤラッドR
−604)25重量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン(メルクジャパン社製
ダロキュア1173)2重量部を混合した第1の樹脂組
成物を展延した。次いで、高圧水銀灯を用いて紫外線を
320〜390nmの積算紫外線照射量で180mJ/
cm2 照射した。第1の樹脂組成物の表面はタック性が
残った状態で硬化していた。
【0020】第1の樹脂組成物の上に、上記同一の組成
物からなる第2の樹脂組成物を展延した後、厚さ500
μmのポリカーボネートフィルム(三菱レイヨン社製ダ
イヤライト)を重ね合わせた。加圧ロールによって余剰
の樹脂組成物を排除し、高圧水銀灯を用いて紫外線を3
20〜390nmの積算紫外線照射量で900mJ/c
2 照射した。その後、レンズ型から脱型し、透明基材
と一体となったフレネルレンズを得た。得られたフレネ
ルレンズは、レンズ型の形状を精確に転写しており、設
計通りの形状であった。また、透明基材、第1の樹脂層
および第2の樹脂層とは、いずれも密着性にすぐれてお
り、気泡等の欠陥もなく、厚み斑のない均一なものであ
った。
【0021】実施例4 厚さ3mmの鉄板上に貼付した1180mm×880m
mのフレネルレンズパターンを形成したニッケルスタン
パーのレンズ型に、エチレンオキシド変性ビスフェノー
ルAジメタクリレート(日立化成社製ファンクリルFA
−321M)47重量部、フェニキシエチルアクリレー
ト(大阪有機化学社製ビスコート#192)31重量
部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(三菱
レイヨン社製アクリルエステルHX)22重量部、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン(メルクジャパン社製ダロキュア1173)1.5
重量部を混合した第1の樹脂組成物を展延した。次い
で、高圧水銀灯を用いて紫外線を320〜390nmの
積算紫外線照射量で180mJ/cm2 照射した。第1
の樹脂組成物の表面はタック性が残った状態で硬化して
いた。
【0022】第1の樹脂組成物の上に、上記同一の組成
物からなる第2の樹脂組成物を展延した後、厚さ500
μmのポリカーボネートフィルム(三菱レイヨン社製ダ
イヤライト)を重ね合わせた。加圧ロールによって余剰
の樹脂組成物を排除し、高圧水銀灯を用いて紫外線を3
20〜390nmの積算紫外線照射量で900mJ/c
2 照射した。その後、レンズ型から脱型し、透明基材
と一体となったフレネルレンズを得た。得られたフレネ
ルレンズは、レンズ型の形状を精確に転写しており、設
計通りの形状であった。また、透明基材、第1の樹脂層
および第2の樹脂層とは、いずれも密着性にすぐれてお
り、気泡等の欠陥もなく、厚み斑のない均一なものであ
った。
【0023】実施例5 厚さ3mmの鉄板上に貼付した1180mm×880m
mのフレネルレンズパターンを形成したニッケルスタン
パーのレンズ型に、エチレンオキシド変性ビスフェノー
ルAジメタクリレート(日立化成社製ファンクリルFA
−321M)47重量部、フェニキシエチルアクリレー
ト(大阪有機化学社製ビスコート#192)31重量
部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(三菱
レイヨン社製アクリルエステルHX)22重量部、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン(メルクジャパン社製ダロキュア1173)1.5
重量部を混合した第1の樹脂組成物を展延した。次い
で、高圧水銀灯を用いて紫外線を320〜390nmの
積算紫外線照射量で180mJ/cm2 照射した。第1
の樹脂組成物の表面はタック性が残った状態で硬化して
いた。
【0024】第1の樹脂組成物の上に、エチレンオキシ
ド変性ビスフェノールAジメタクリレート(日立化成社
製ファンクリルFA−321M)47重量部、フェニキ
シエチルアクリレート(大阪有機化学社製ビスコート#
192)28重量部、二官能性アクリレート(日本化薬
社製カヤラッドR−604)25重量部、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メ
ルクジャパン社製ダロキュア1173)2重量部を混合
した第2の樹脂組成物を展延した。その後、厚さ500
μmのポリカーボネートフィルム(三菱レイヨン社製ダ
イヤライト)を重ね合わせた。加圧ロールによって余剰
の樹脂組成物を排除し、高圧水銀灯を用いて紫外線を3
20〜390nmの積算紫外線照射量で1000mJ/
cm2 照射した。その後、レンズ型から脱型し、透明基
材と一体となったフレネルレンズを得た。得られたフレ
ネルレンズは、レンズ型の形状を精確に転写しており、
設計通りの形状であった。また、透明基材、第1の樹脂
層および第2の樹脂層とは、いずれも密着性にすぐれて
おり、気泡等の欠陥もなく、厚み斑のない均一なもので
あった。
【0025】比較例1 実施例1と同一の成型型に、実施例1と同一の第1の樹
脂組成物を展延し、厚さ250μmの易接着性ポリエス
テルフィルム(パナック社製ルミラーTタイプAC−
(X))を重ね合わせた。加圧ロールによって余剰の樹
脂組成物を排除し、高圧水銀灯を用いて紫外線を320
〜390nmの積算紫外線照射量で1100mJ/cm
2 照射した。その後、成型型から脱型し、透明基材と一
体となったフレネルレンズを得た。得られたフレネルレ
ンズは、紫外線硬化型樹脂組成物の重合収縮による応力
によって、透明基材との密着性が悪く、成型型のスタン
パーに硬化樹脂が付着していた。さらに、形状的にも成
型型の形状よりも大きく収縮しており、設計からははず
れた形状となっていた。
【0026】比較例2 実施例1と同一の成型型に、実施例1と同一の第1の樹
脂組成物を展延した。次いで、高圧水銀灯を用いて紫外
線を320〜390nmの積算紫外線照射量で1100
mJ/cm2 照射した。第1の樹脂組成物の表面はタッ
ク性がない状態で完全に硬化していた。第1の樹脂組成
物の上に、上記同一の組成物からなる第2の樹脂組成物
を展延した後、厚さ250μmの易接着性ポリエステル
フィルム(パナック社製ルミラーTタイプAC−
(X))を重ね合わせた。加圧ロールによって余剰の樹
脂組成物を排除し、高圧水銀灯を用いて紫外線を320
〜390nmの積算紫外線照射量で1100mJ/cm
2 照射した。その後、成型型から脱型し、透明基材と一
体となったフレネルレンズを得た。得られたフレネルレ
ンズは、成型型の形状を精確に転写しており、設計通り
の形状であったが、第1の樹脂層と第2の樹脂層との密
着性に劣り、その界面で容易に剥離してしまった。
【0027】比較例3 実施例1と同一の成型型に、実施例1と同一の第1の樹
脂組成物を展延した。次いで、第1の樹脂組成物と同一
組成物の第2の樹脂組成物を第1の樹脂組成物の上に展
延した後、厚さ250μmの易接着性ポリエステルフィ
ルム(パナック社製ルミラーTタイプAC−(X))を
重ね合わせた。加圧ロールによって余剰の樹脂組成物を
排除し、高圧水銀灯を用いて紫外線を320〜390n
mの積算紫外線照射量で1100mJ/cm2 照射し
た。その後、成型型から脱型し、透明基材と一体となっ
たフレネルレンズを得た。得られたフレネルレンズは、
成型型の形状を精確に転写しており、設計通りの形状で
あったが、フレンネルレンズ内部に気泡を含んでおり、
レンズ欠陥を有していた。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上詳述した通りの構成からな
るものであるから、表面に凹凸形状を有する樹脂成型物
を効率よく生産することができるとともに、成型型の形
状を精確に転写することができ、気泡等の巻き込みや厚
さ斑等のない優れた樹脂成型物を得られ、特に投写スク
リーン等に使用されるフレネルレンズあるいはレンチキ
ュラーレンズ等の光学用途に適した樹脂成型物たるもの
である。
フロントページの続き (72)発明者 白石 義信 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸形状を有する成型型に活性エネルギ
    ー線硬化型樹脂組成物を展延し、該組成物に積算照射量
    が10〜1000mJ/cm2 の活性エネルギー線を照
    射し、次いで該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物上に
    活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を展延し、透明基材
    を重ね合わせた後、該透明基材側より活性エネルギー線
    を照射して凹凸形状を有する成型物を得ることを特徴と
    する樹脂成型物の製造方法。
  2. 【請求項2】 凹凸形状を有する成型型として、レンズ
    パターンを形成したレンズ型を使用することを特徴とす
    る請求項1記載の樹脂成型物の製造方法。
  3. 【請求項3】 レンズパターンがフレネルレンズ形状ま
    たはレンチキュラーレンズ形状であることを特徴とする
    請求項2記載の樹脂成型物の製造方法。 【請求項3】 厚さ3mm以下の透明基材を用いること
    を特徴とする請求項1記載の樹脂成型物の製造方法。
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