JPH05291206A - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JPH05291206A
JPH05291206A JP8408092A JP8408092A JPH05291206A JP H05291206 A JPH05291206 A JP H05291206A JP 8408092 A JP8408092 A JP 8408092A JP 8408092 A JP8408092 A JP 8408092A JP H05291206 A JPH05291206 A JP H05291206A
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JP
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resist
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JP8408092A
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Tetsuya Tatsumi
哲也 辰巳
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Sony Corp
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Sony Corp
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  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 3層レジスト・プロセスにおいて、下層レジ
スト層のエッチング時の下地選択性を改善する。 【構成】 Al−1%Si−0.5%Cu層2上の下層
レジスト層3を、COCl2 (塩化カルボニル)/O2
混合ガスを用いてエッチングする。このとき形成される
側壁保護膜6は、CClx にカルボニル基(>C=O)
が導入された炭素系ポリマーであり、強い化学結合と静
電吸着力とにより高いエッチング耐性を有する。したが
って、異方性加工に必要な入射イオン・エネルギーが低
減でき、下地選択性が向上するので、Al−1%Si−
0.5%Cu層2のスパッタ再付着物が生じない。上記
ガス系にS2 Cl2 を添加してSの堆積を併用すれば、
一層の高選択化、低ダメージ化、低汚染化が実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドライエッチング方法に
関し、特にたとえば多層レジスト・プロセスにおいて下
層レジスト層をエッチングする際の異方性加工に必要な
入射イオン・エネルギーを低減することにより、下地選
択性を向上させ、かつ下地材料のスパッタ再付着を防止
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置のデザイン・ルールがサブミ
クロンからクォーターミクロンのレベルへと高度に微細
化されるに伴い、フォトリソグラフィやドライエッチン
グ等の各種加工技術に対する要求も一段と厳しさを増し
ている。フォトリソグラフィ技術においては、近年、高
解像度を求めて露光波長が短波長化され、さらに基板の
表面段差が増大していることもあって、多層レジスト・
プロセスの採用が必須となりつつある。多層レジスト・
プロセスは、基板の表面段差を吸収するに十分な厚い下
層レジスト層と、高解像度を達成するに十分な薄い上層
レジスト層の少なくとも2種類のレジスト層とを組み合
わせて使用する方法である。
【0003】良く知られた方法としては、J.Vac.
Sci.Tech.,16,(1979),p.162
0に報告されている、いわゆる3層レジスト・プロセス
がある。これは、基板の表面段差を平坦化する厚い下層
レジスト層、この下層レジスト層をエッチングする際の
マスクを構成するための無機材料からなる薄い中間層、
およびフォトリソグラフィと現像処理によりパターニン
グされる薄い上層レジスト層の3種類の層を使用するも
のである。このプロセスでは、まず上層レジスト層が所
定の形状にパターニングされ、これをマスクとしてその
下の中間層がRIE(反応性イオン・エッチング)によ
りパターニングされ、さらに前記上層レジスト層と中間
層とをマスクとしてO2 ガス等を用いるドライエッチン
グにより下層レジスト層がパターニングされる。
【0004】ところで、O2 ガスにより有機材料層であ
る下層レジスト層をエッチングする工程においては、O
* (酸素ラジカル)による等方的な燃焼反応に起因する
パターン形状劣化を防止するために、イオン入射エネル
ギーをある程度高めた条件を採用することが必要とな
る。つまり、低ガス圧かつ高バイアス・パワーといった
条件下でイオンの平均自由行程と自己バイアス電位Vdc
を増大させ、このイオンの高い運動エネルギーを利用し
てスパッタリングを起こさせることにより、高異方性を
達成するわけである。
【0005】ところが、かかるエッチング条件の採用は
下地材料層に対する選択性の低下につながり、これが多
層レジスト・プロセスの実用化を妨げる原因ともなって
いる。この問題を、図3を参照しながら説明する。図3
(a)は、3層レジスト・プロセスにおいて、上層レジ
スト・パターン15が形成されたウェハの状態を示して
いる。ここまでの工程を簡単に説明すると、まず段差を
有するSiO2 層間絶縁膜11上にこの段差にならった
下地材料層12を形成し、この段差を吸収してウェハの
表面を平坦化できる厚さを有する下層レジスト層13、
および回転塗布ガラス(SOG)からなる薄いSOG中
間層14を順次形成し、さらにこのSOG中間層14の
上に薄い上層レジスト層を形成する。この上層レジスト
層をフォトリソグラフィと現像処理によりパターニング
すると、上述の上層レジスト・パターン15が得られ
る。このときのフォトリソグラフィの解像度は極めて高
く、上記上層レジスト・パターン15は0.35μm幅
の明瞭なエッジを有している。
【0006】次に、上層レジスト・パターン15をマス
クとしてSOG中間層14をRIE(反応性イオン・エ
ッチング)によりパターニングし、図3(b)に示され
るようにSOGパターン14aを形成する。このSOG
パターン14aも、極めて明瞭なエッジを有している。
【0007】次に、O2 ガスを用い、上記下層レジスト
層13をエッチングする。このエッチング過程では、薄
い上層レジスト・パターン15が途中で消失し、それ以
降はSOGパターン14aのみがエッチング・マスクと
して機能する。ここで、下層レジスト層13は、3層レ
ジスト・プロセスの趣旨にもとづいてウェハの表面段差
を吸収するに十分な膜厚に形成される層であるから、そ
の膜厚はウェハ上の領域により大きく異なっており、エ
ッチングに要する時間も当然異なる。たとえば、下地材
料層12の段差の上部に対応する領域では、図3(c)
に示されるように早い時期に下層レジスト・パターン1
3aが完成され(ジャストエッチング状態)、下地材料
層12が露出してしまう。
【0008】続いて、段差の下部に対応する領域におい
て残余部13bを除去するためのオーバーエッチングを
行うと、段差の上部では下地材料層12が大きな入射エ
ネルギーを有するイオンの照射を受け、スパッタされ
る。スパッタ生成物の一部は、下層レジスト・パターン
13aの側壁部に再付着し、図3(d)に示されるよう
な再付着物層12aを形成する。特に下地材料層12が
金属配線材料等である場合、この再付着物層12aは除
去が困難であり、パーティクル汚染源となる。また、S
OGパターン14aがイオン照射により後退する他、上
述の再付着物層12aがエッチング・マスクの実質的な
線幅を太らせるので、寸法変換差が発生し易くなる。
【0009】上述のような再付着物の問題は、たとえば
第33回応用物理学関係連合講演会(1986年春季年
会)講演予稿集p.542,演題番号2p−Q−8でも
指摘されており、周知のところである。再付着物層12
aの形成を抑制するには入射イオン・エネルギーの低減
が効果的であるのは明白だが、これでは前述の等方的な
燃焼反応が優勢となり、異方性が低下してしまう。
【0010】このため、入射イオン・エネルギーの低減
と高異方性の達成とを両立し得るレジスト材料層のドラ
イエッチング方法が切望されている。
【0011】かかる要望に対応する技術として、本願出
願人はこれまでに、高異方性の達成をラジカル性の低減
とイオン性の増強のみに依存するのではなく、反応生成
物による側壁保護を併用して達成しようとする技術を各
種提案している。つまり、側壁保護を併用すれば、イオ
ン入射エネルギーを実用的なエッチング速度を損なわな
い程度に低減することができ、また近年注目されている
低温エッチングを行うにしても、従来よりも遙かに室温
に近い温度域で同等の効果が得られるからである。
【0012】たとえば、特開平2−244625号公報
には、O2 に塩素(Cl)系ガスを添加したエッチング
・ガスを使用することにより、下層レジスト層とCl系
ガスとの反応生成物であるCClx を側壁保護膜として
堆積させながら該下層レジスト層の異方性エッチングを
行う技術を開示した。また、特願平2−198044号
明細書には、ウェハ温度を50℃以下に制御した状態で
NH3 を主体とするエッチング・ガスを使用してレジス
ト材料層をエッチングする技術を提案している。ここで
は、少なくともN,C,Oを構成元素として含むエッチ
ング反応生成物が側壁保護膜の役割を果たす。
【0013】さらに、特願平2−298167号明細書
には、O2 に臭素(Br)系ガスを添加したエッチング
・ガスを使用することにより、下層レジスト層とBr系
ガスとの反応生成物であるCBrx を側壁保護膜として
堆積させながら該下層レジスト層の異方性エッチングを
行う技術を提案した。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人が先に提案
した各ドライエッチング方法は、実用的なエッチング速
度を確保した上で低エネルギーのイオンによる異方性加
工を実用的な温度域で達成したという点において、いず
れも極めて画期的な技術であった。しかし、今後、デバ
イスの高集積化が進行してウェハの表面段差が増大する
と、100%ものオーバーエッチングを必要とするケー
スも生ずる。しかし、このように長時間のイオン入射を
受けるプロセスにおいて、下地材料層のスパッタ再付着
を防止することは依然として困難である。入射イオン・
エネルギーをさらに低下させることも考えられるが、こ
れでは異方性を確保するために塩素系ガスや臭素系ガス
の添加量を増大せざるを得ず、エッチング速度の低下や
パーティクル・レベルの悪化を免れない。
【0015】さらに、下地材料層の種類によっては、パ
ーティクル汚染が深刻化することも指摘されている。こ
れは、特に下地材料層に銅(Cu)が含有される場合に
問題となる。Cuは、Al系配線のエレクトロマイグレ
ーション耐性およびストレスマイグレーション耐性を向
上させる目的で、近年、Alに対して0.5〜1%程度
の割合で添加されるようになってきている。また、Cu
は電気抵抗率が約1.4μΩcmと低くAlの半分程度
であるため、有効なドライエッチング技術さえ確立され
れば半導体装置における将来の配線材料としての期待も
高い。
【0016】ところが、Cuの塩化物や臭化物は蒸気圧
が低い。したがって、Cuを含む下地材料層上でCl系
ガスやBr系ガスを用いて下層レジスト層をエッチング
すると、下地材料層の露出面から供給されたCuがCu
2 Cl2 やCu2 Br2 等の形でパターン側壁面上に再
付着する。また、このときのエッチング・ガスの主成分
であるO2 によっても蒸気圧の低い酸化銅が生成し、こ
れもパターン側壁面上に再付着する。これらの再付着物
は除去が困難であり、パーティクル汚染の原因となる。
【0017】そこで、この問題に対処するため、本発明
者は先に特願平3−4222号明細書において、オーバ
ーエッチング時のガス組成を窒素系化合物と酸素系化合
物の混合組成、もしくは酸化窒素系化合物を含む組成と
する方法を提案している。これは、下地材料層がCuで
ある場合にも、Cuを蒸気圧の比較的低い硝酸銅Cu
(NO3 2 の形で揮発除去させることができる極めて
優れた方法である。しかし、硝酸の関与するこのエッチ
ング反応系は酸化性が強いため、条件によってはCuの
露出表面から内部に向けて徐々に酸化が進行し、最終的
に形成されるCu配線パターンの配線抵抗が上昇してし
まうという懸念がある。
【0018】そこで本発明は、下地材料層に由来するス
パッタ生成物の再付着を効果的に防止し、かつ下地材料
層がCuからなる場合にはその抵抗の上昇を招かないレ
ジスト層(有機材料層)のドライエッチング方法を提供
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のドライエッチン
グ方法は、上述の目的を達成するために提案されるもの
であり、下地材料層上に形成された有機材料層を、分子
内にカルボニル基を有する化合物を含むエッチング・ガ
スを用いてエッチングすることを特徴とする。
【0020】また本発明は、上記エッチング・ガスがさ
らに放電解離条件下でプラズマ中にイオウを放出し得る
イオウ系化合物を含むことを特徴とする。
【0021】また本発明は、上記エッチングをジャスト
エッチング工程とオーバーエッチング工程の2段階に分
け、ジャストエッチング工程では分子内にカルボニル基
を有する化合物と上記イオウ系化合物とを含むエッチン
グ・ガスを用い、オーバーエッチング工程ではNH3
含むエッチング・ガスを用い、かつ被エッチング基板を
加熱することを特徴とする。
【0022】さらに本発明は、前記下地材料層がCuを
含有することを特徴とする。
【0023】
【作用】本発明のポイントは、炭素系ポリマー自身の膜
質を強化することにより、その堆積量を減少させても十
分に高いマスク選択性および下地選択性を達成する点に
ある。炭素系ポリマー自身の膜質を強化する方法とし
て、本発明では分子中にカルボニル基(>C=O)を有
する化合物を使用する。
【0024】この化合物は、分子内にO原子を含むこと
から、原理的には単独でも有機材料層用のエッチング・
ガスを構成することができる。しかし、本発明のエッチ
ング反応系における上記化合物の重要な作用は、カルボ
ニル基がC原子が正電荷、O原子が負電荷を帯びるごと
く分極した構造をとることができ、高い重合促進活性を
有することである。つまり、かかるカルボニル基もしく
はこれを含む原子団がプラズマ中に存在することによ
り、炭素系ポリマーの重合度が上昇し、イオン入射やラ
ジカルの攻撃に対する耐性を高めることができる。ま
た、炭素系ポリマーに上述の官能基が導入されると、単
に−CX2 −(Xはハロゲン原子を表す。)の繰り返し
構造からなる従来の炭素系ポリマーよりも化学的,物理
的安定性が増すことも、近年の研究により明らかとなっ
ている。これは、2原子間の結合エネルギーを比較する
と、C−O結合(1077kJ/mol)がC−C結合
(607kJ/mol)より遙かに大きいことからも直
観的に理解される。さらに、カルボニル基の導入により
炭素系ポリマーの極性が増大し、エッチング中は負に帯
電しているウェハに対してその静電吸着力が高まること
によっても、炭素系ポリマーの表面保護効果は向上す
る。
【0025】このように、炭素系ポリマー自身の膜質が
強化されることにより、異方性加工に必要な入射イオン
・エネルギーを低減させることができ、SOG等からな
るマスクや下地材料層に対する選択性が向上する他、下
地材料層へのダメージ発生も少なくなる。また、高異方
性、高選択性を達成するために必要な炭素系ポリマーの
堆積量も低減できるので、従来技術に比べてパーティク
ル汚染を減少させることができる。
【0026】本発明は、以上のような考え方を基本とし
ているが、さらに一層の低汚染化と低ダメージ化を目指
す方法も提案する。そのひとつは、上記のエッチング・
ガスに、さらに放電解離条件下でプラズマ中にイオウ
(S)を放出できるイオウ系化合物を添加することであ
る。この場合、エッチング反応生成物である炭素系ポリ
マーに加え、Sも側壁保護に利用できるようになるから
である。したがって、入射イオン・エネルギーを一層低
減でき、低ダメージ化を徹底することができる。また、
炭素系ポリマーの堆積量を相対的に減少させることがで
き、パーティクル汚染をそれだけ減少させることができ
る。しかもSは、条件にもよるが、ウェハがおおよそ室
温以下に温度制御されていればその表面に堆積し、おお
よそ90℃以上に加熱されれば容易に昇華するので、S
自身がパーティクル汚染源となる虞れがない。
【0027】また本発明では、下地材料層の酸化を効果
的に防止するため、上記エッチングをジャストエッチン
グ工程とオーバーエッチング工程とに分け、後者のオー
バーエッチング工程においてガス系から酸素を排除し、
NH3 とを含むエッチング・ガスを用いてオーバーエッ
チングを行う方法も提案する。NH3 を用いた場合のエ
ッチング機構については、上述の特願平2−19804
4号明細書に明らかにされているとおりである。この方
法は、特に下地材料層がCu等の酸化され易い材料層か
らなる場合に、その露出表面の酸化や再付着層の形成を
防止する上で極めて効果的である。
【0028】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0029】実施例1 本実施例は、3層レジスト・プロセスにおいてAl−1
%Si−0.5%Cu層の上に形成された下層レジスト
層を、COCl2 (塩化カルボニル)/O2 混合ガスを
用いてエッチングした例である。このプロセスを、図1
を参照しながら説明する。
【0030】まず、図1(a)に示されるように、段差
を有するSiO2 層間絶縁膜1上にこの段差にならった
Al−1%Si−0.5%Cu層2を約0.7μmの厚
さに形成し、さらにこの上にたとえばノボラック系ポジ
型フォトレジスト(東京応化工業社製;商品名OFPR
−800)を塗布して下層レジスト層3を形成した。こ
こで、段差の下部に対応する領域の下層レジスト層3の
厚さは、約1.0μmである。この下層レジスト層3の
上には、SOG(東京応化工業社製;商品名OCD−T
ype2)をスピンコートし、厚さ約0.2μmのSO
G中間層4を形成した。さらに、このSOG中間層4の
上には、所定の形状にパターニングされた上層レジスト
・パターン5を形成した。この上層レジスト・パターン
5は、一例としてネガ型3成分化学増幅系レジスト材料
(シプレー社製;商品名SAL−601)からなる厚さ
約0.7μmの塗膜についてKrFエキシマ・レーザ・
リソグラフィおよび現像処理を行うことにより形成し
た。この上層レジスト・パターン5のパターン幅は、約
0.35μmである。
【0031】次に、このウェハをヘキソード型のRIE
(反応性イオン・エッチング)装置にセットし、上層レ
ジスト・パターン5をマスクとしてSOG中間層4をエ
ッチングした。このときの条件は、一例としてCHF3
流量75SCCM,O2 流量8SCCM,ガス圧6.5
Pa,RFパワー1350W(13.56MHz)とし
た。この結果、図1(b)に示されるように、上層レジ
スト・パターン5の直下にSOGパターン4aが形成さ
れた。
【0032】次に、ウェハをRFバイアス印加型の有磁
場マイクロ波プラズマ・エッチング装置に移設し、一例
として下記の条件で下層レジスト層3をエッチングし
た。 COCl2 流量 10SCCM O2 流量 50SCCM ガス圧 1.5Pa マイクロ波パワー 900W RFバイアス・パワー 300W(2MHz) ウェハ温度 室温 上記のガス系は、最も一般的なレジスト材料層のエッチ
ング・ガスであるO2に、COCl2 を添加したもので
ある。COCl2 は単独でもエッチング・ガスを構成で
きなくはないが、分子内にO原子を1個しか持たないた
め、実用的なエッチング速度を得るためにO2 と併用し
ているのである。
【0033】このエッチング過程では、O* による等方
的な燃焼反応がC+ ,CO+ ,COClx + ,O+ 等の
イオンにアシストされる機構でエッチングが進行した。
また、従来のO2 /Cl系ガスを用いた場合と同様に下
層レジスト層3から供給される炭素系の分解生成物に起
因してCClx が生成する一方、さらにカルボニル基が
その構造中に取り込まれ、強固な炭素系ポリマーが生成
した。この炭素系ポリマーは、パターン側壁部に堆積し
て側壁保護膜6を形成し、異方性加工に寄与した。この
結果、図1(c)に示されるように、異方性形状を有す
る下層レジスト・パターン3aが形成された。
【0034】本実施例ではまた、Al−1%Si−0.
5%Cu層2に対して高い選択性が達成された。これ
は、上記の炭素系ポリマーがその構造が強化されること
により少量でも高いエッチング耐性を発揮し、Al−1
%Si−0.5%Cu層2の表面においてそのエッチン
グ速度を大幅に低下させたからである。
【0035】実施例2 本実施例は、同じく下層レジスト層を、COBr2 (臭
化カルボニル)/O2混合ガスを用いてエッチングした
例である。まず、前出の図1(b)に示されるウェハを
有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセット
し、下層レジスト層3をエッチングした。このときの条
件は、COCl2 をCOBr2 に代えた他は実施例1と
同じである。ただし、COBr2 は常温で液体物質であ
るため、Heガス・バブリングにより気化させた後、エ
ッチング・チャンバ内へ導入した。
【0036】このエッチング過程では、CBrx 、およ
びこれにカルボニル基が取り込まれた炭素系ポリマーが
生成し、これらの堆積物により側壁保護膜6が形成され
た。特に、本実施例では原子半径が大きくSiに対する
反応性の低いBr系の化学種を用いていることにより、
実施例1に比べてSOGパターン4aに対する選択性が
向上した。
【0037】実施例3 本実施例は、同じく下層レジスト層を、COCl2 /S
2 Cl2 /O2 混合ガスを用いてエッチングした例であ
る。まず、図1(b)に示されるウェハを有磁場マイク
ロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例として
下記の条件で下層レジスト層3をエッチングした。
【0038】 COCl2 流量 15SCCM S2 Cl2 流量 15SCCM O2 流量 40SCCM ガス圧 1.5Pa マイクロ波パワー 900W RFバイアス・パワー 180W(2MHz) ウェハ温度 −30℃(エタノール系冷媒使
用) 上記のガス系は、実施例1で使用したガス系にS2 Cl
2 を添加したものである。これにより、CClx やカル
ボニル基を含む炭素系ポリマーの他、S2 Cl 2 から解
離生成するSも側壁保護に寄与し、これらが混合してな
る側壁保護膜7が形成された。また、ウェハが低温冷却
されていることにより、異方的なラジカル反応が抑制さ
れた。したがって、異方性加工に要する入射イオン・エ
ネルギーを実施例1よりも低減することができ、SOG
パターン4aの後退や、Al−1%Si−0.5%Cu
層2に由来する再付着物層はほとんど観察されなくなっ
た。
【0039】実施例4 本実施例は、同じく下層レジスト層を、COBr2 /S
2 Br2 /O2 混合ガスを用いてエッチングした例であ
る。本実施例におけるエッチング条件は、COCl2
代えてCOBr2 を、またS2 Cl2 に代えてS2 Br
2 を使用した他は、すべて実施例3と同じである。
【0040】本実施例では、Br系の化学種がエッチン
グ反応系に関与していることにより、SOGパターン4
aやAl−1%Si−0.5%Cu層2に対する選択性
が実施例3よりもさらに向上した。
【0041】実施例5 本実施例は、Cu層の上に形成された下層レジスト層
を、C2 Cl2 2 (塩化オキサリル)/H2 S/O2
混合ガスを用いてジャストエッチングした後、Cl2
NH3 混合ガスを用いてオーバーエッチングした例であ
る。このプロセスを、図2を参照しながら説明する。な
お、図2の参照符号は図1と一部共通である。
【0042】本実施例でエッチング・サンプルとして使
用したウェハは、図2(a)に示されるように、段差を
有するSiO2 層間絶縁膜1上にこの段差にならったC
u層8が形成され、さらにこの上に3層レジスト・プロ
セスにより下層レジスト層3、SOGパターン4a、上
層レジスト・パターン5が順次形成されてなるものであ
る。ここで、SOGパターン4aおよび上層レジスト・
パターン5のパターニング方法は、実施例1で前述した
とおりである。
【0043】次に、このウェハを有磁場マイクロ波プラ
ズマ・エッチング装置にセットし、一例として下記の条
件で下層レジスト層3をジャストエッチングした。 C2 Cl2 2 流量 15SCCM H2 S流量 10SCCM O2 流量 45SCCM ガス圧 1.5Pa マイクロ波パワー 900W RFバイアス・パワー 180W(2MHz) ウェハ温度 −30℃(エタノール系冷媒使
用) ここで、上記C2 Cl2 2 は常温で液体物質であるた
め、Heガス・バブリングにより気化させた後、エッチ
ング・チャンバ内へ導入した。
【0044】このジャストエッチング工程では、カルボ
ニル基の導入により強化された炭素系ポリマーと、H2
Sから解離生成するSとが混合してなる側壁保護膜7が
形成されながら、異方的にエッチングが進行した。この
エッチングは、図2(b)に示されるように、段差の上
部においてCu層8の表面が露出した段階で停止させ
た。このとき、段差の下部に対応する領域には、下層レ
ジスト層3の残余部3bが残っていた。
【0045】そこで、上記残余部3bを除去するため
に、エッチング条件を一例として下記のように切り替え
てオーバーエッチングを行った。 Cl2 流量 15SCCM NH3 流量 45SCCM ガス圧 1.5Pa マイクロ波パワー 900W RFバイアス・パワー 120W(2MHz) ウェハ温度 150℃ ここで、ウェハの加熱は、ウェハ・ステージに内蔵され
たヒータを作動させることにより行った。このオーバー
エッチング工程では、C,Cl,N,O等を構成元素と
する炭素系ポリマーが堆積して側壁保護膜6が形成され
ながらエッチングが進行した。
【0046】ところで、本実施例の重要なメリットは、
後工程で形成されるCu配線パターンの配線抵抗が上昇
しないことである。これは、上述のオーバーエッチング
工程においてエッチング反応系から酸素を排除したこと
により、Cu層8の露出面における酸化反応が防止され
たからである。
【0047】なお、本実施例のようにウェハ温度の大き
く異なるエッチング・プロセスを連続して行う場合に
は、ウェハの昇降温のための所要時間によりスループッ
トを低下させないために、ウェハ・ステージの設定温度
の異なる複数のエッチング・チャンバを高真空下に接続
したマルチ・チャンバ型のエッチング装置を使用するこ
空が特に好ましい。あるいは、本願出願人が先に特願平
3−301279号明細書において提案しているよう
に、冷却手段を有する固定電極と加熱手段を有する可動
電極とを組み合わせたウェハ・ステージを装備したEC
Rプラズマ装置等を使用することも、極めて有効であ
る。
【0048】実施例6 本実施例は、Cu層の上に形成された下層レジスト層
を、C2 Br2 2 (臭化オキサリル)/H2 S/O2
混合ガスを用いてジャストエッチングした後、Cl2
NH3 混合ガスを用いてオーバーエッチングした例であ
る。本実施例のジャストエッチング条件は、C2 Cl2
2 をC2 Br2 2 に代えた他は、すべて実施例5と
同じである。また、オーバーエッチング条件も実施例5
と同じである。
【0049】本実施例では、ジャストエッチング工程に
おけるハロゲン化学種としてBrを使用していることに
より、SOGパターン4aおよびCu層8に対する選択
比が実施例5よりも一層向上した。
【0050】以上、本発明を6例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、イオウ系化合物としては上述
のS2 Cl2 ,S2 Br2 ,H2 Sの他、S3 Cl2
SCl2 等の塩化イオウ、S3 Br2 ,SBr2 等の臭
化イオウを使用することもできる。S2 2 等のフッ化
イオウも放電解離条件下でSを放出することはできる
が、この化合物はF* を発生するため、上述のSOGパ
ターンのような酸化シリコン系のエッチング・マスクを
使用する場合には、マスク選択性の低下を招き好ましく
ない。
【0051】同様の理由により、COF2 (フッ化カル
ボニル),COClF(塩化フッ化カルボニル),CO
BrF(臭化フッ化カルボニル),COIF(ヨウ化フ
ッ化カルボニル)、C2 2 2 (フッ化オキサリル)
等を使用する場合にも注意を要する。その他、ウェハの
構成、エッチング条件、使用するエッチング装置、エッ
チング・ガスの組成等は適宜変更可能である。
【0052】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では有機材料層のエッチングにおいてカルボニル基を
含む化合物を添加したエッチング・ガスを使用すること
により、炭素系ポリマーの膜質を強化し、その堆積量を
減少させても高異方性、高選択性を達成することが可能
となる。この化合物を放電解離条件下でSを放出し得る
イオウ系化合物と併用すれば、更なる高選択化、低汚染
化、低ダメージ化等を図ることができる。これにより、
たとえば3層レジスト・プロセスの実用性を真に高める
ことができる。また、特に有機材料層の下地材料層にC
uが含まれている場合には、オーバーエッチング時に酸
素を排除したガス系を使用することにより、Cuの再付
着やこれに伴うパーティクル汚染を防止することができ
る。
【0053】本発明は、微細なデザイン・ルールにもと
づいて設計され、高集積度,高性能,高信頼性を要求さ
れる半導体装置の製造において極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプロセス例をその工程順にし
たがって説明する概略断面図であり、(a)は段差を有
するAl−1%Si−0.5%Cu層上に下層レジスト
層、SOG中間層、上層レジスト・パターンが順次形成
された状態、(b)はSOGパターンが形成された状
態、(c)は少なくともSOGパターンをマスクとして
下層レジスト層をエッチングすることにより、下層レジ
スト・パターンが形成された状態をそれぞれ表す。
【図2】本発明を適用した他のプロセス例をその工程順
にしたがって説明する概略断面図であり、(a)は段差
を有するCu層上に下層レジスト層、SOGパターン、
上層レジスト・パターンが順次形成された状態、(b)
は下層レジスト層がジャストエッチングされた状態、
(c)は下層レジスト層がオーバーエッチングされた状
態をそれぞれ表す。
【図3】従来のプロセスにおける問題点を説明する概略
断面図であり、(a)は段差を有する下地材料層上に下
層レジスト層、SOG中間層、上層レジスト・パターン
が順次形成された状態、(b)はSOGパターンが形成
された状態、(c)は下層レジスト層がジャストエッチ
ングされた状態、(d)はオーバーエッチング中に下地
材料層のスパッタ生成物からなる再付着物層が形成され
た状態をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 ・・・SiO2 層間絶縁膜 2 ・・・Al−1%Si−0.5%Cu層 3 ・・・下層レジスト層 3a ・・・下層レジスト・パターン 3b ・・・(下層レジスト層の)残余部 4 ・・・SOG中間層 4a ・・・SOGパターン 5 ・・・上層レジスト・パターン 6 ・・・側壁保護膜(炭素系ポリマー) 7 ・・・側壁保護膜(炭素系ポリマー+S) 8 ・・・Cu層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地材料層上に形成された有機材料層
    を、分子内にカルボニル基を有する化合物を含むエッチ
    ング・ガスを用いてエッチングすることを特徴とするド
    ライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記エッチング・ガスが放電解離条件下
    でプラズマ中にイオウを放出し得るイオウ系化合物を含
    むことを特徴とする請求項1記載のドライエッチング方
    法。
  3. 【請求項3】 下地材料層上に形成された有機材料層
    を、分子内にカルボニル基を有する化合物と放電解離条
    件下でプラズマ中にイオウを放出し得るイオウ系化合物
    とを含むエッチング・ガスを用いて実質的に前記下地材
    料層が露出する直前までエッチングするジャストエッチ
    ング工程と、 NH3 を含むエッチング・ガスを用い、被エッチング基
    板を加熱しながら前記有機材料層の残余部をエッチング
    するオーバーエッチング工程とを有することを特徴とす
    るドライエッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記下地材料層が銅を含有することを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載
    のドライエッチング方法。
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