JPH052897U - サツシ形材等の供給取出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ローラコンベア１３上に載置される形材Ｗの
後端を把持し、供給方向Ｐに往復動自在とした供給用グ
リッパ１４、上下案内レール２２によりコンベア１３下
方で昇降自在とした受台２１、受台２１に回転自在に支
持されたカムフォロア２３を案内し受台２１を昇降させ
る押上げ斜面３５を形成し、前後案内レール３０により
供給方向Ｐへ往復動自在としたカムプレート３３、カム
プレート３３を供給方向Ｐへ移動させる前後移動用ロッ
ドレスシリンダ３１及び受台２１に左右移動用ロッドレ
スシリンダ２５を介して連結され、供給方向Ｐに対して
左右方向に往復動可能に取付けられ、コンベア１３上の
形材を把持する取出用グリッパ２７より成り、前記押上
げ斜面３５の途中には、取出用グリッパ２７が把持装置
Ｂに位置したとき受台の上昇を停止させる水平面３６を
形成した。 【効果】 サッシ形材の定寸切断加工終了後にコンベア
上に残った形材の取出しを確実に行ない得る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は窓枠に用いられる長尺のアルミサッシ形材等を切断機へ供給し、残 った材料を取出す装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来サッシ形材の定寸切断は、切断機に連結したローラコンベア上に載置され る形材を作業者が切断のたびに切断機に送り込んで行なっている。また、多品種 少量生産では、同一形材を一部使用して残ったものを後日再使用することがあり 、こうした切断後の残り材料も作業者がコンベア上より取出していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

サッシ形材にはその断面が異形でローラコンベア上に自重のみで安定して載置 されないものがある。この考案では、このようなサッシ形材の切断取出を自動化 するにあたって、ローラコンベア上ですわりの悪い形材を確実に切断機へ送り込 みでき、しかも切断後に残り形材をローラコンベア上から確実に取出すことので きるサッシ形材等の供給取出装置を得ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記従来の問題点を解決するため本考案では、形材を長手方向に載置案内する ローラコンベア、コンベア上の形材を把持し、供給方向へ往復動する供給用グリ ッパ、コンベア下方で昇降自在に備えた受台、受台に設けたカムフォロアを案内 する押上げ斜面を具備し、供給方向へ往復動自在としたカムプレート、カムプレ ートを供給方向へ移動させるシリンダ及び受台に供給方向に対して左右方向に往 復動可能に取付けられ、コンベア上の形材を把持する取出用グリッパより成り、 前記押上げ斜面の途中には、取出用グリッパがコンベア上の形材を把持する時に カムフォロアが案内されて受台の上昇を停止させる水平面を押上げ斜面と連続し て形成したことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

シリンダでカムプレートを動かすと、押上げ斜面に沿ってカムフォロアが上昇 し、これによって取出グリッパは、供給用グリッパに把持されたままローラコン ベア上に残った形材に向かって上昇し、この形材を把持するとき係止片が水平面 に案内されて一端停止し把持を行ない、次いで供給用グリッパが把持を解放し、 再び取出用グリッパが上昇することにより形材はコンベア上から取出される。

【０００６】

【実施例】

図面において、図中仮想線で示す切断機（回転する丸ノコを有する）１に連続 して設けられた形材の供給取出装置２について説明する。ベース３は、底プレー トに複数の角材５ａ，５ｂをはしご状に組付けた縦ベース６を取付けて成り、こ の縦ベース６の裏側は複数のリブ７によって補強されている。前記縦ベース６の 供給方向Ｐに伸びる上下２本の角材５ａのうち上側のものには、この角材５ａに 沿って取付バー８及び案内レール９が並設されている。この取付バー８の側面に は、複数のローラ支持部材１０が夫々異なった間隔で植設され、これらのローラ 支持部材１０先端に夫々ガイド付ローラ１１が回転自在に支持され、形材Ｗを載 置案内するローラコンベア１３を構成している。また、案内レール９には、この ローラコンベア１３上の形材Ｗを互いに近接離反する可動把持部１４ａ間で把持 する供給用グリッパ１４が取付けられた移動体１５の案内子１６が案内され（図 ３に示す）、この移動体１５に固定されたサーボモータＭにより正逆回動するピ ニオン１７と、取付バー８上面全長にわたって取付けたラック１８とを噛み合わ せ、供給用グリッパ１４が供給方向Ｐに往復動自在となっている。

【０００７】 前記縦ベース６を構成する上下方向の角材５ｂのうち両端に近い２本のもの夫 々に、角材５ｂに沿って上下案内レール２０が取付けられ、各上下案内レール２ ０に夫々受台２１の案内子２２を案内させ、受台２１が昇降自在となっている。 各受台２１には後述のカムプレート３３に案内されるカムフォロア２３が回動自 在に取付けられている。また、各受台２１上面に、左右移動用の周知のロッドレ スシリンダ２５のシリンダ本体を夫々固定し、このロッドレスシリンダ２５のピ ストンマウント２５ａ間には、供給方向Ｐに伸びる取出バー２６が横架され、取 出バー２６は供給方向Ｐに対して左右方向に往復動可能となっている。この取出 バー２６には、前記供給用グリッパ１４と同様にローラコンベア１３上の形材Ｗ を近接離反する可動把持部２７ａ間で把持する前後一対の取出用グリッパ２７及 び形材Ｗを乗せる複数の受け部材２８が取付けられている。

【０００８】 前記ベース３の底プレート４には、取出バー２６の両端部と対応し、供給方向 Ｐに伸びる一対の前後案内レール３０が取付けられ、供給方向Ｐ前方の前後案内 レール３０と並列に昇降用ロッドレスシリンダ３１が固定されている。前後案内 レール３０の夫々に、連結ロッド３２により連結された一対のカムプレート３３ の夫々に固定した案内子３４を案内させ、前方の案内子３４に昇降用ロッドレス シリンダ３１のピストンマウント３１ａを連結し、一対のカムプレート３３が供 給方向Ｐに往復動自在となっている。また、各カムプレート３３には前記受台２ １のカムフォロア２３と係合する押上げ斜面３５が形成され、カムプレート３３ が供給方向Ｐに対して後退移動することにより受台２１を上昇させるようになっ ている。また、押上げ斜面３５の途中に取出用グリッパ２７がローラコンベア１ ３上の形材Ｗを把持する把持位置Ｂ（図３に示す）に位置した時、受台２１の上 昇を停止させる水平面３６が形成され、この時受け部材２８の受け面２８ａがロ ーラコンベア１３上の形材Ｗの下面と接触するようにしてある。

【０００９】 次に、以上のように構成された形材Ｗの供給取出装置２の作用について説明す る。先ず、切断機１で長い形材を所定長さで定寸切断を行なう場合、図１、図２ に示すようにローラコンベア１３上に載置された形材Ｗの後端両側を供給用グリ ッパ１４で把持し、モータＭを駆動させ、形材Ｗを切断機１に送り込むまで移動 体１５を供給方向Ｐに向かって前進させ、切断機１で切断を行なう。供給用グリ ッパ１４で形材Ｗの両側を把持するので、ローラコンベア１３上ですわりの悪い 異形断面の形材でも送り込みが確実である。

【００１０】 次に、図３において、以上の動作を繰り返し行い切断加工を完了した後、供給 用グリッパ１４に後端が把持されたままローラコンベア１３上に残った形材Ｗを 取出す場合について説明する。先ず、左右移動用ロッドレスシリンダ２５を駆動 し、取出バー２６を供給方向Ｐに対して右方に移動させ、この取出バー２６の移 動と共に待機位置Ａに位置する取出用グリッパ２７及び受け部材２８はローラコ ンベア１３垂下に位置する。

【００１１】 次に昇降用ロッドレスシリンダ３１を駆動し、カムプレート３３を搬送方向Ｐ に対して後退移動させる。すると、カムプレート３３の押上げ斜面３５に受台２ １のカムフォロア２３が案内されて上昇し、受台２１は上下案内レール２２に案 内されて上昇する。この受台２１の上昇により、受け部材２８の受け面２８ａ上 にローラコンベア１３上の形材Ｗの下面が接触し、取出用グリッパ２７が把持位 置Ｂに位置したとき、カムフォロア２３は水平面３６に到り、受台２１はその位 置で上昇を止める。そして、取出用グリッパ２７でローラコンベア１３上の形材 を把持した後、供給用グリッパ１４が形材Ｗ後端の把持を解放し、駆動モータＭ を逆転させ、移動体１５と共に供給用グリッパ１４が待機位置まで供給方向Ｐに 対し後退する。その後、カムフォロア２３は供給方向Ｐに対して後退移動を続け るカムプレート３３の水平面３６から再び押上げ斜面３５に案内され、取出用グ リッパ２７は最上昇位置まで上昇し、形材Ｗをローラ１１から持ち上げる。それ から左右移動用ロッドレスシリンダ２５を反対に駆動させ、取出バー２６と共に 取出用グリッパ２７及び受け部材２８が供給方向Ｐに対して左方に移動し、その 後昇降用ロッドレスシリンダ３１を反対に駆動し、カムプレート３３を供給方向 Ｐに移動させ、取出用グリッパ２７は待機位置Ａに位置し、形材Ｗの取出しを完 了する。

【００１２】 以上のように本実施例の形材の供給取出装置２では、昇降用ロッドレスシリン ダ３１の作用によりカムプレート３３を動かすと、先ずローラコンベア１３に向 かってその下方より上昇する取出用グリッパ２７は、待機位置Ｂで一端停止して 、ローラコンベア１３上に残った形材Ｗを受け部材２８上に載せ、次いで取出用 グリッパ２７で把持し、供給用グリッパ１４の把持を解放できるので、形材がロ ーラコンベア１３上ですわりの悪いものでもワーク姿勢がくずれることなく、受 け渡しが確実である。また、取付用グリッパ２７の一旦停止をカムプレート３３ の水平面３６で行っているので、ボールねじ等を利用した高価な中間停止装置を 使うことなく、また昇降用ロッドレスシリンダ３１の中間停止精度が低くても正 確な中間停止を行い得る。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように本考案の形材の供給取出装置では、シリンダでカムプレートを動 かすと取出グリッパはローラコンベア上の形材を把持する時一旦停止し、この形 材を把持し、その後供給用グリッパの把持を解放できるので、異形断面の形材で もワーク姿勢がくずれずにうけわたしが確実である。しかも中間停止をプレート の水平面で行なうようにしたのでボールねじ等を利用した高価な中間停止装置を 必要とせず、正確な中間停止を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の供給取出装置の正面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】図１のIII−III線拡大断面図である。

【符号の説明】

２ 供給取出装置、 １３ ローラコンベア、 １４
供給用グリッパ、２１ 受台、 ２３ 係止ローラ（カ
ムフォロア）、 ２７ 取出用グリッパ、 ３１前後移
動用ロッドレスシリンダ、 ３３ カムプレート、３５
押上げ斜面、 ３６ 水平面、 Ｐ 供給方向、 Ｗ
形材

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 形材を長手方向に載置案内するローラコ
   ンベア、コンベア上の形材を把持し、供給方向へ往復動
   する供給用グリッパ、コンベア下方で昇降自在に備えた
   受台、受台に設けたカムフォロアを案内する押上げ斜面
   を具備し、供給方向へ往復動自在としたカムプレート、
   カムプレートを供給方向へ移動させるシリンダ及び受台
   に供給方向に対して左右方向に往復動可能に取付けら
   れ、コンベア上の形材を把持する取出用グリッパより成
   り、前記押上げ斜面の途中には、取出用グリッパがコン
   ベア上の形材を把持する時にカムフォロアが案内されて
   受台の上昇を停止させる水平面を押上げ斜面と連続して
   形成したことを特徴とするサッシ形材等の供給取出装
   置。