JPH05289559A - 電子写真平版印刷版の製版方法 - Google Patents
電子写真平版印刷版の製版方法Info
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- JPH05289559A JPH05289559A JP9300492A JP9300492A JPH05289559A JP H05289559 A JPH05289559 A JP H05289559A JP 9300492 A JP9300492 A JP 9300492A JP 9300492 A JP9300492 A JP 9300492A JP H05289559 A JPH05289559 A JP H05289559A
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- plate
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】電子写真現像処理を施しても、側端部に起因す
るインキ汚れが発生することの無い電子写真平版印刷版
を得ることのできる製版方法を提供すること。 【構成】電子写真平版印刷版21の側端部に照射される
輻射熱を遮光板24等により規制しながら輻射伝熱方式
によるトナーの定着を行う。
るインキ汚れが発生することの無い電子写真平版印刷版
を得ることのできる製版方法を提供すること。 【構成】電子写真平版印刷版21の側端部に照射される
輻射熱を遮光板24等により規制しながら輻射伝熱方式
によるトナーの定着を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非画像部溶出型電子写
真平版印刷版の製版において、電子写真平版印刷版側端
部におけるトナーの定着を抑制し、それに起因する印刷
汚れを防止する電子写真平版印刷版の製版方法に関す
る。
真平版印刷版の製版において、電子写真平版印刷版側端
部におけるトナーの定着を抑制し、それに起因する印刷
汚れを防止する電子写真平版印刷版の製版方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版の作製方法は既に数多く知ら
れている。例えば、印刷用原版に銀塩フィルムによる原
稿を密着し、該原版の感光層に直接紫外線等で露光し、
これによって原稿の画像部に対応する硬化部分と、非画
像部に対応する非硬化部分を形成し、非硬化部分をアル
カリ又は水で洗浄除去し、硬化部分をインキ受理性とす
る製版方法である。この方法による印刷版がいわゆるP
S版と称されるものであり、広く用いられている。
れている。例えば、印刷用原版に銀塩フィルムによる原
稿を密着し、該原版の感光層に直接紫外線等で露光し、
これによって原稿の画像部に対応する硬化部分と、非画
像部に対応する非硬化部分を形成し、非硬化部分をアル
カリ又は水で洗浄除去し、硬化部分をインキ受理性とす
る製版方法である。この方法による印刷版がいわゆるP
S版と称されるものであり、広く用いられている。
【0003】一方、コンピュータ画像処理技術及び大容
量データのメモリー開発とデータ通信技術等の進歩によ
り、近年では、原稿入力、補正、編集、割付から頁組ま
で一貫してコンピュータ操作され、高速通信網や衛星通
信により即時に遠隔地の末端プロッターに出力出来る電
子編集システムが実用化している。特に、即時性の要求
される新聞印刷分野等において電子編集システムはもち
ろん、そこからのデータにより印刷版が直接得られる製
版システムが実用化されつつある。現在、このような製
版システムにおいては、電子写真プロセスを利用し、レ
ーザー光源(半導体レーザー、He−Neレーザー等)
露光によるシステムが種々の面から検討されている。
量データのメモリー開発とデータ通信技術等の進歩によ
り、近年では、原稿入力、補正、編集、割付から頁組ま
で一貫してコンピュータ操作され、高速通信網や衛星通
信により即時に遠隔地の末端プロッターに出力出来る電
子編集システムが実用化している。特に、即時性の要求
される新聞印刷分野等において電子編集システムはもち
ろん、そこからのデータにより印刷版が直接得られる製
版システムが実用化されつつある。現在、このような製
版システムにおいては、電子写真プロセスを利用し、レ
ーザー光源(半導体レーザー、He−Neレーザー等)
露光によるシステムが種々の面から検討されている。
【0004】また、このようなシステムにおいては、後
述のような溶出型の電子写真平版印刷版が、従来から使
用されているPS版と同様な印刷条件で印刷することが
可能であるため、有利に使用できる。その主な製版工程
としては電子写真平版印刷版を帯電、露光、トナー現像
を行い画像を形成し、トナーが付着しない非画像部を溶
出液により除去し、予め親水化処理を施した支持体表面
を露出させ印刷版とする。ここでトナーにより保護され
た画像部は親油性であるから、オフセット印刷が出来る
のである。
述のような溶出型の電子写真平版印刷版が、従来から使
用されているPS版と同様な印刷条件で印刷することが
可能であるため、有利に使用できる。その主な製版工程
としては電子写真平版印刷版を帯電、露光、トナー現像
を行い画像を形成し、トナーが付着しない非画像部を溶
出液により除去し、予め親水化処理を施した支持体表面
を露出させ印刷版とする。ここでトナーにより保護され
た画像部は親油性であるから、オフセット印刷が出来る
のである。
【0005】電子写真平版印刷版は、アルミニウム等の
導電性支持体上に光導電性物質を含有する光導電体層が
被着された電子写真感光体から作製される。この電子写
真感光体の光導電体層を構成する材料としては、特公昭
37−17162号、同38−7758号、同46−3
9405号、特開昭52−2437号、同57−161
863号、同58−2854号、同58−28760
号、同58−118658号、同59−12452号、
同59−49555号、同62−217256号、同6
3−226668号、特開平1−261659号公報等
に記載されている様な有機光導電性化合物・結着樹脂系
材料が実用感度、耐刷性等に優れている。
導電性支持体上に光導電性物質を含有する光導電体層が
被着された電子写真感光体から作製される。この電子写
真感光体の光導電体層を構成する材料としては、特公昭
37−17162号、同38−7758号、同46−3
9405号、特開昭52−2437号、同57−161
863号、同58−2854号、同58−28760
号、同58−118658号、同59−12452号、
同59−49555号、同62−217256号、同6
3−226668号、特開平1−261659号公報等
に記載されている様な有機光導電性化合物・結着樹脂系
材料が実用感度、耐刷性等に優れている。
【0006】電子写真平版印刷版の製版工程において
は、上記電子写真感光体の光導電体層上に、まず所定の
帯電工程が施され、一様な電荷がのせられる。次に露光
によって画像に対応する静電潜像が形成される。続いて
電子写真用現像剤を用いての現像そして定着処理が行わ
れ、上記静電潜像に対応したトナー画像が形成される。
このトナー画像以外の非画像部は、アルカリ剤等を含有
する溶液により溶解・除去(溶出)され、続いて水洗ま
たは酸性のリンス液による版面表面の見かけ上のpHの
調節、また必要に応じて版面保護液(保護ガム液)の塗
布等の処理が施されて最終的な刷版が得られる。
は、上記電子写真感光体の光導電体層上に、まず所定の
帯電工程が施され、一様な電荷がのせられる。次に露光
によって画像に対応する静電潜像が形成される。続いて
電子写真用現像剤を用いての現像そして定着処理が行わ
れ、上記静電潜像に対応したトナー画像が形成される。
このトナー画像以外の非画像部は、アルカリ剤等を含有
する溶液により溶解・除去(溶出)され、続いて水洗ま
たは酸性のリンス液による版面表面の見かけ上のpHの
調節、また必要に応じて版面保護液(保護ガム液)の塗
布等の処理が施されて最終的な刷版が得られる。
【0007】ところで上記現像工程において、いわゆる
反転現像によりトナー画像を得ることとすると、その現
像特性からカブリおよび線細りの少ない良好な画像を得
ることが出来る。最近では特に高解像力で高品質な画像
再現性が要求されており、反転現像による電子写真平版
印刷版の製造方法はこの品質要求に応える方法である。
反転現像によりトナー画像を得ることとすると、その現
像特性からカブリおよび線細りの少ない良好な画像を得
ることが出来る。最近では特に高解像力で高品質な画像
再現性が要求されており、反転現像による電子写真平版
印刷版の製造方法はこの品質要求に応える方法である。
【0008】反転現像を行う場合には、まず露光工程に
おいてトナーの付着が行われるべき部分、すなわち画線
部に対して光照射が行われ、その光照射部分の電位がほ
ぼ0Vに減衰させられる。このとき光照射が行われない
部分、すなわち非画像部相当部分は初期帯電電位がその
まま維持されることとなる。現像工程では、液体現像剤
で充満された電極を介して電極と電子写真平版印刷版と
の間に所定の現像バイアス電圧を印加する。この場合現
像剤中のトナー粒子は、所定の方法によって帯電された
電子写真平版印刷版側と同極性の荷電を有しているもの
を用いる。このような状態で、上記現像工程領域の現像
電界中に静電潜像を有する感光体が搬入されると、現像
剤中のトナー粒子が現像バイアス電界により感光体側に
泳動され、光照射部分である感光体のほぼ0V部分にト
ナー粒子の付着が行われ、トナー画像が形成される。こ
の時初期帯電電位が残留している非画像部相当部分はト
ナー粒子と反発しあうこととなってトナー粒子の付着は
回避される。
おいてトナーの付着が行われるべき部分、すなわち画線
部に対して光照射が行われ、その光照射部分の電位がほ
ぼ0Vに減衰させられる。このとき光照射が行われない
部分、すなわち非画像部相当部分は初期帯電電位がその
まま維持されることとなる。現像工程では、液体現像剤
で充満された電極を介して電極と電子写真平版印刷版と
の間に所定の現像バイアス電圧を印加する。この場合現
像剤中のトナー粒子は、所定の方法によって帯電された
電子写真平版印刷版側と同極性の荷電を有しているもの
を用いる。このような状態で、上記現像工程領域の現像
電界中に静電潜像を有する感光体が搬入されると、現像
剤中のトナー粒子が現像バイアス電界により感光体側に
泳動され、光照射部分である感光体のほぼ0V部分にト
ナー粒子の付着が行われ、トナー画像が形成される。こ
の時初期帯電電位が残留している非画像部相当部分はト
ナー粒子と反発しあうこととなってトナー粒子の付着は
回避される。
【0009】このような反転現像に用いられる現像剤と
しては、一般に乾式現像剤および液体現像剤のいずれも
採用することが出来るが、液体現像剤を用いれば、トナ
ー粒子を微細なものとすることができるため高解像力で
良好な画像再現性を得ることが出来る。液体現像剤は、
高絶縁媒体中にポリマーと顔料(染料)あるいはポリマ
ー粒子を分散させて必要に応じて着色を行い、これに電
荷(荷電)制御剤を加えて所定の電荷を付与したもので
ある。
しては、一般に乾式現像剤および液体現像剤のいずれも
採用することが出来るが、液体現像剤を用いれば、トナ
ー粒子を微細なものとすることができるため高解像力で
良好な画像再現性を得ることが出来る。液体現像剤は、
高絶縁媒体中にポリマーと顔料(染料)あるいはポリマ
ー粒子を分散させて必要に応じて着色を行い、これに電
荷(荷電)制御剤を加えて所定の電荷を付与したもので
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる電子
写真平版印刷版を製造する方法としては、一般にシート
状あるいはコイル状のアルミニウム板に、例えば、砂目
だて、陽極酸化、化学的処理等の種々の表面処理を単独
または適宜組み合わせて行い、その後電子写真感光層を
塗布、乾燥してから所望のサイズに裁断する方法が取ら
れる。
写真平版印刷版を製造する方法としては、一般にシート
状あるいはコイル状のアルミニウム板に、例えば、砂目
だて、陽極酸化、化学的処理等の種々の表面処理を単独
または適宜組み合わせて行い、その後電子写真感光層を
塗布、乾燥してから所望のサイズに裁断する方法が取ら
れる。
【0011】このような電子写真平版印刷版を画像露光
および上述のような処理、とくに電子写真液体反転現像
処理をして得られた印刷版を用いて印刷する場合、通常
の枚葉印刷機により印刷版のサイズよりも小さい紙に印
刷するときのように、印刷版の側端部に相当する部分が
印刷面に入らない場合にはなんら問題無いが、例えば新
聞印刷のような幅の広い輪転機を用いてロール状の紙に
連続して印刷する場合には、印刷版の側端部も紙面に入
ってしまう。この際に現像工程で印刷版の側端部にトナ
ーが付着した場合、トナーはインキ受理性のため、印刷
版の側端部に着肉したインキは紙に印刷されて汚れとな
り、印刷物の商品価値を著しく損ねてしまう結果とな
る。
および上述のような処理、とくに電子写真液体反転現像
処理をして得られた印刷版を用いて印刷する場合、通常
の枚葉印刷機により印刷版のサイズよりも小さい紙に印
刷するときのように、印刷版の側端部に相当する部分が
印刷面に入らない場合にはなんら問題無いが、例えば新
聞印刷のような幅の広い輪転機を用いてロール状の紙に
連続して印刷する場合には、印刷版の側端部も紙面に入
ってしまう。この際に現像工程で印刷版の側端部にトナ
ーが付着した場合、トナーはインキ受理性のため、印刷
版の側端部に着肉したインキは紙に印刷されて汚れとな
り、印刷物の商品価値を著しく損ねてしまう結果とな
る。
【0012】電子写真反転現像において印刷版の側端部
にトナーが現像されるのは、該側端部は裁断により導電
性支持体が露出しており、帯電工程において帯電せしめ
ても電位保持能がないために反転現像の際トナーを反発
する力が側端部になく、現像電極より印加されるバイア
ス電圧により、側端部へのトナーの付着を誘発するため
である。また、側端部に付着したトナーは、定着工程に
より定着されると次の溶出工程においても剥離せず、印
刷時にはインキ受理部すなわち画線となって現れるので
ある。ここで印刷版の側端部とは、該印刷版の断面を含
むほか、バリの部分及びその周辺の感光層の一部分がひ
び割れて導電性支持体が一部露出している部分も含む。
にトナーが現像されるのは、該側端部は裁断により導電
性支持体が露出しており、帯電工程において帯電せしめ
ても電位保持能がないために反転現像の際トナーを反発
する力が側端部になく、現像電極より印加されるバイア
ス電圧により、側端部へのトナーの付着を誘発するため
である。また、側端部に付着したトナーは、定着工程に
より定着されると次の溶出工程においても剥離せず、印
刷時にはインキ受理部すなわち画線となって現れるので
ある。ここで印刷版の側端部とは、該印刷版の断面を含
むほか、バリの部分及びその周辺の感光層の一部分がひ
び割れて導電性支持体が一部露出している部分も含む。
【0013】特開昭63−178240号公報には印刷
版の側端部に絶縁性ポリマーを塗布することが、特開平
2−61654号公報には当該部に水溶性ポリマーを塗
布することが、特開平2−66566号公報には当該部
にアルカリ可溶性ポリマーを塗布することが提案されて
いる。これらは非常に有効な方法であるが、局部的にト
ナーが過多に付着した場合に溶出が不完全となることも
ある。
版の側端部に絶縁性ポリマーを塗布することが、特開平
2−61654号公報には当該部に水溶性ポリマーを塗
布することが、特開平2−66566号公報には当該部
にアルカリ可溶性ポリマーを塗布することが提案されて
いる。これらは非常に有効な方法であるが、局部的にト
ナーが過多に付着した場合に溶出が不完全となることも
ある。
【0014】本発明の目的は、電子写真現像処理を施し
ても、側端部に起因するインキ汚れが発生することの無
い電子写真平版印刷版を得ることのできる製版方法を提
供することである。
ても、側端部に起因するインキ汚れが発生することの無
い電子写真平版印刷版を得ることのできる製版方法を提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の
結果、上述のような印刷版側端部に付着したトナーに起
因する印刷汚れを防止する方法として、以下の構成を取
れば達成されることを見いだした。つまり、支持体が金
属板である非画像部溶出型電子写真平版印刷版を製版す
る方法であって、該印刷版をトナー現像後、輻射伝熱方
式による定着を行う定着工程において、該印刷版の側端
部への輻射熱の照射を規制することによって、当該部に
付着したトナーの定着を抑制する構成である。
結果、上述のような印刷版側端部に付着したトナーに起
因する印刷汚れを防止する方法として、以下の構成を取
れば達成されることを見いだした。つまり、支持体が金
属板である非画像部溶出型電子写真平版印刷版を製版す
る方法であって、該印刷版をトナー現像後、輻射伝熱方
式による定着を行う定着工程において、該印刷版の側端
部への輻射熱の照射を規制することによって、当該部に
付着したトナーの定着を抑制する構成である。
【0016】一般に、定着工程ではトナーを固体から液
体に相変化をさせるか、トナーを塑性変形させて、トナ
ー粒子同士あるいはトナーと支持体との接触面積を広
げ、トナー粒子同士あるいはトナーと支持体との間に分
子間力等を発生させることにより接着固定を行う。一般
にトナーの定着法は、相変化あるいは塑性変形させるた
めにトナーに付与されるエネルギーの形態により、熱定
着、圧力定着、溶剤定着等に分類される(「電子写真技
術の基礎と応用」、電子写真学会編、コロナ社)が、本
発明で用いられる非画像部溶出型電子写真平版印刷版を
製版するには、緻密なトナー皮膜が得られるという点で
熱定着あるいは熱と圧力を併用した定着法が好適に用い
られる。熱定着はさらに、伝熱方式により、輻射伝熱方
式、対流伝熱方式、熱伝導方式等に分類できる。
体に相変化をさせるか、トナーを塑性変形させて、トナ
ー粒子同士あるいはトナーと支持体との接触面積を広
げ、トナー粒子同士あるいはトナーと支持体との間に分
子間力等を発生させることにより接着固定を行う。一般
にトナーの定着法は、相変化あるいは塑性変形させるた
めにトナーに付与されるエネルギーの形態により、熱定
着、圧力定着、溶剤定着等に分類される(「電子写真技
術の基礎と応用」、電子写真学会編、コロナ社)が、本
発明で用いられる非画像部溶出型電子写真平版印刷版を
製版するには、緻密なトナー皮膜が得られるという点で
熱定着あるいは熱と圧力を併用した定着法が好適に用い
られる。熱定着はさらに、伝熱方式により、輻射伝熱方
式、対流伝熱方式、熱伝導方式等に分類できる。
【0017】本発明に用いられる輻射伝熱方式を用いた
定着方法としては、輻射熱を利用したものであり、赤外
線ランプを用いたものやキセノンフラッシュを用いたも
の或いは遠赤外線を発するセラミックヒーターを用いた
もの等が挙げられるが、本発明の構成は、輻射熱を用い
るもの全てに適用でき、輻射熱源の種類には制約されな
い。本発明でいう輻射発生部とは、輻射熱源内の熱及び
光を発する部分をさす。具体的には、例えば赤外線ラン
プではフィラメント、キセノンフラッシュでは放電管を
さす。
定着方法としては、輻射熱を利用したものであり、赤外
線ランプを用いたものやキセノンフラッシュを用いたも
の或いは遠赤外線を発するセラミックヒーターを用いた
もの等が挙げられるが、本発明の構成は、輻射熱を用い
るもの全てに適用でき、輻射熱源の種類には制約されな
い。本発明でいう輻射発生部とは、輻射熱源内の熱及び
光を発する部分をさす。具体的には、例えば赤外線ラン
プではフィラメント、キセノンフラッシュでは放電管を
さす。
【0018】非画像部溶出型電子写真平版印刷版をトナ
ー現像処理した後、定着処理工程の際、印刷版の側端部
の定着を抑制する、すなわち該側端部をトナー粒子同士
が変形・融着しない状態に維持し、当該部に付着したト
ナー粒子をトナー粒子の形態のまま(乾燥粉末状)、も
しくはその後の溶出処理で容易に剥離する程度の弱い皮
膜を形成するにとどめる。その後の溶出処理で、溶出液
の拡散・浸透により、トナー粒子もしくはそれの弱い皮
膜は、トナー粒子同士の接着力あるいはトナー粒子・皮
膜と感光層もしくは支持体との接着力が著しく劣るため
に、感光層もしくは支持体から剥離する。それと共に感
光層も溶出される。かかる後の印刷の際には、該側端部
はインキ受理性を示さず、印刷物上にインキ汚れは生じ
ない。
ー現像処理した後、定着処理工程の際、印刷版の側端部
の定着を抑制する、すなわち該側端部をトナー粒子同士
が変形・融着しない状態に維持し、当該部に付着したト
ナー粒子をトナー粒子の形態のまま(乾燥粉末状)、も
しくはその後の溶出処理で容易に剥離する程度の弱い皮
膜を形成するにとどめる。その後の溶出処理で、溶出液
の拡散・浸透により、トナー粒子もしくはそれの弱い皮
膜は、トナー粒子同士の接着力あるいはトナー粒子・皮
膜と感光層もしくは支持体との接着力が著しく劣るため
に、感光層もしくは支持体から剥離する。それと共に感
光層も溶出される。かかる後の印刷の際には、該側端部
はインキ受理性を示さず、印刷物上にインキ汚れは生じ
ない。
【0019】一方、印刷版の側端部以外の部分は定着を
充分に行い、当該部分の画像部に現像付着したトナー粒
子を、粒子同士が変形・融着した連続皮膜状態にし、溶
出液の浸透を阻止しトナー層下部の感光層を溶出液から
保護する。かかる後の印刷の際には、トナー層は該トナ
ー層下部の感光層と共にインキ受理性を示し、印刷物上
に画線を印刷する。
充分に行い、当該部分の画像部に現像付着したトナー粒
子を、粒子同士が変形・融着した連続皮膜状態にし、溶
出液の浸透を阻止しトナー層下部の感光層を溶出液から
保護する。かかる後の印刷の際には、トナー層は該トナ
ー層下部の感光層と共にインキ受理性を示し、印刷物上
に画線を印刷する。
【0020】ここで本発明の輻射伝熱方式を用いた定着
工程で、印刷版の側端部に付着したトナーの定着を抑制
する方法についてさらに詳しく説明する。
工程で、印刷版の側端部に付着したトナーの定着を抑制
する方法についてさらに詳しく説明する。
【0021】本発明者らは、例えば赤外線ランプやキセ
ノンフラッシュ等の定着用ランプを定着工程に用いる場
合、ランプの熱及び光を発する部分すなわち輻射発生部
から発せられる輻射熱を、現像によってトナーが付着し
ている電子写真平版印刷版表面と輻射発生部との間に遮
光板等の規制手段を設けて規制するか否かによって、上
述のような「定着」を未完了状態あるいは完了状態にさ
せた領域を同一印刷版表面上に区分して作成することが
可能であることを見いだした。
ノンフラッシュ等の定着用ランプを定着工程に用いる場
合、ランプの熱及び光を発する部分すなわち輻射発生部
から発せられる輻射熱を、現像によってトナーが付着し
ている電子写真平版印刷版表面と輻射発生部との間に遮
光板等の規制手段を設けて規制するか否かによって、上
述のような「定着」を未完了状態あるいは完了状態にさ
せた領域を同一印刷版表面上に区分して作成することが
可能であることを見いだした。
【0022】すなわち、電子写真平版印刷版の側端部以
外の部分は、一定時間内でトナーの定着が完了すること
ができる熱量を与え、同時に定着を抑制したい側端部
は、当該部とランプの輻射発生部との間に規制手段を設
けて輻射熱の照射を規制しつつ、定着処理を行えばよ
い。
外の部分は、一定時間内でトナーの定着が完了すること
ができる熱量を与え、同時に定着を抑制したい側端部
は、当該部とランプの輻射発生部との間に規制手段を設
けて輻射熱の照射を規制しつつ、定着処理を行えばよ
い。
【0023】つまり、該印刷版の側端部が通過する部分
の上部近傍に遮光板を設けて、該側端部に定着用ランプ
から照射される輻射熱を遮断しつつ、定着処理を行うこ
と等により達成できる。
の上部近傍に遮光板を設けて、該側端部に定着用ランプ
から照射される輻射熱を遮断しつつ、定着処理を行うこ
と等により達成できる。
【0024】本発明でいう輻射熱の照射を規制すること
とは、輻射熱を全て遮断することだけでなく、トナーの
定着が未完了状態にとどまる程度にまで輻射熱を減衰さ
せることも含む。従って、本発明における規制手段も、
完全非透過性の遮光板以外に、半透過性の遮光板も用い
ることが可能である。本発明に用いられる遮光板として
は、特に材料を選ばないが、鉄やアルミニウム等の金属
板、耐熱性樹脂等を用いることができる。
とは、輻射熱を全て遮断することだけでなく、トナーの
定着が未完了状態にとどまる程度にまで輻射熱を減衰さ
せることも含む。従って、本発明における規制手段も、
完全非透過性の遮光板以外に、半透過性の遮光板も用い
ることが可能である。本発明に用いられる遮光板として
は、特に材料を選ばないが、鉄やアルミニウム等の金属
板、耐熱性樹脂等を用いることができる。
【0025】本発明の構成は、電子写真平版印刷版表面
に一定の熱量を与えるために、輻射熱源を固定とし電子
写真平版印刷版を搬送しつつ定着を行う方法の装置、あ
るいは固定した電子写真平版印刷版に対して輻射熱源を
移動させ定着を行う方式の装置、あるいは輻射熱源およ
び電子写真平版印刷版を共に移動させ定着を行う装置の
何れにも問題なく使用できる。また、定着工程では電子
写真平版印刷版の画像のある面を上向きにして搬送する
のが一般的であるが、本発明の構成は、上向きはもちろ
んのこと、電子写真平版印刷版の画像のある面を下向き
にして搬送する装置にも使用が可能である。
に一定の熱量を与えるために、輻射熱源を固定とし電子
写真平版印刷版を搬送しつつ定着を行う方法の装置、あ
るいは固定した電子写真平版印刷版に対して輻射熱源を
移動させ定着を行う方式の装置、あるいは輻射熱源およ
び電子写真平版印刷版を共に移動させ定着を行う装置の
何れにも問題なく使用できる。また、定着工程では電子
写真平版印刷版の画像のある面を上向きにして搬送する
のが一般的であるが、本発明の構成は、上向きはもちろ
んのこと、電子写真平版印刷版の画像のある面を下向き
にして搬送する装置にも使用が可能である。
【0026】また、定着ランプを、電子写真平版印刷版
の側端部以外の部分は一定時間内でトナーの定着が完了
するだけの熱量を与えうる距離に設定し、同時に定着を
抑制したい側端部は、ランプの輻射発生部を省略する
か、あるいは印刷版表面とランプの輻射発生部との距離
を側端部以外の部分のそれよりもさらに離してやること
は、本発明の効果を一層向上させるので好ましい。
の側端部以外の部分は一定時間内でトナーの定着が完了
するだけの熱量を与えうる距離に設定し、同時に定着を
抑制したい側端部は、ランプの輻射発生部を省略する
か、あるいは印刷版表面とランプの輻射発生部との距離
を側端部以外の部分のそれよりもさらに離してやること
は、本発明の効果を一層向上させるので好ましい。
【0027】非画像部溶出型電子写真平版印刷版を電子
写真液体反転現像を行い製版する場合には、特に電位を
持たない側端部はトナーの付着は著しいが、現像装置の
実質的にバイアス電圧を印加する現像電極の版進行方向
に対して直角方向の幅を、電子写真平版印刷版の幅と同
等あるいはそれ以下としたものを用いれば、側端部に付
着するトナーは、そうでないものに比べ激減するから、
本発明の方法がより有効に使用できる。
写真液体反転現像を行い製版する場合には、特に電位を
持たない側端部はトナーの付着は著しいが、現像装置の
実質的にバイアス電圧を印加する現像電極の版進行方向
に対して直角方向の幅を、電子写真平版印刷版の幅と同
等あるいはそれ以下としたものを用いれば、側端部に付
着するトナーは、そうでないものに比べ激減するから、
本発明の方法がより有効に使用できる。
【0028】また、電子写真平版印刷版の側端部に、製
版前予め帯電工程により電位を保持し、かつ溶出液に可
溶の電位保持層を設けることは、尚一層本発明の効果が
増加するので望ましい。こうすれば比較的溶出能力が低
下した溶出液でも溶出が可能となり、長期のランニング
性に有利になる。
版前予め帯電工程により電位を保持し、かつ溶出液に可
溶の電位保持層を設けることは、尚一層本発明の効果が
増加するので望ましい。こうすれば比較的溶出能力が低
下した溶出液でも溶出が可能となり、長期のランニング
性に有利になる。
【0029】さらに、本発明の製版方法に加えて、非画
像部溶出前に、側端部に溶出液成分含有液を塗布する
事、あるいは溶出工程に於て電子写真平版印刷版の側端
部の溶出を促進するための、摺動もしくは回転ブラシ等
を設置する事も本発明の効果を向上させる。
像部溶出前に、側端部に溶出液成分含有液を塗布する
事、あるいは溶出工程に於て電子写真平版印刷版の側端
部の溶出を促進するための、摺動もしくは回転ブラシ等
を設置する事も本発明の効果を向上させる。
【0030】本発明の構成は、特に新聞印刷用途に用い
られる電子編集システム等から出力される画像情報を有
機半導体上に直接レーザー光で書き込み、反転現像を行
って刷版を得ることが出来る電子写真平版印刷版の自動
製版装置(例えば、「新聞技術」日本新聞協会 No.
133 P16〜23(1990)記載のコンピュータ
ー直接製版装置)等の定着工程に組み入れることは、特
別に印刷版の側端部になんらかの処理を行う部分を装置
に追加する必要もなく、コストや省スペースの面からも
有利に使用できる。
られる電子編集システム等から出力される画像情報を有
機半導体上に直接レーザー光で書き込み、反転現像を行
って刷版を得ることが出来る電子写真平版印刷版の自動
製版装置(例えば、「新聞技術」日本新聞協会 No.
133 P16〜23(1990)記載のコンピュータ
ー直接製版装置)等の定着工程に組み入れることは、特
別に印刷版の側端部になんらかの処理を行う部分を装置
に追加する必要もなく、コストや省スペースの面からも
有利に使用できる。
【0031】本発明は上述のように反転現像において好
適に用いられるが、正現像を行う現像部を有する装置に
おいても何の支障もなく用いることができる。
適に用いられるが、正現像を行う現像部を有する装置に
おいても何の支障もなく用いることができる。
【0032】本発明に用いられる電子写真平版印刷版と
しては導電性支持体上に少なくとも一層以上の電子写真
感光層を有するものである。導電性支持体としては、導
電性表面を有するプラスチックシートもしくは紙、ある
いはアルミニウム板、亜鉛板等の金属板などが用いら
れ、その厚さは、0.1〜3mmが好ましく、特に0.1
〜0.5mmが好ましい。これらの基板の中でも粗面化
され、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム板が好適であ
る。また、本発明に適用されるアルミニウム板は、その
組成、表面処理等が限定されるものではなく従来公知、
公用の印刷版用素材のものを適宜利用することができ
る。
しては導電性支持体上に少なくとも一層以上の電子写真
感光層を有するものである。導電性支持体としては、導
電性表面を有するプラスチックシートもしくは紙、ある
いはアルミニウム板、亜鉛板等の金属板などが用いら
れ、その厚さは、0.1〜3mmが好ましく、特に0.1
〜0.5mmが好ましい。これらの基板の中でも粗面化
され、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム板が好適であ
る。また、本発明に適用されるアルミニウム板は、その
組成、表面処理等が限定されるものではなく従来公知、
公用の印刷版用素材のものを適宜利用することができ
る。
【0033】このような導電性支持体の上に、従来公知
の電子写真感光層を設ける。電子写真感光層に用いる光
導電性材料としては、従来から知られている数多くの無
機あるいは有機の化合物を用いることができる。例え
ば、無機の光導電性材料としては、セレンおよびセレン
合金、アモルファスシリコン、Cd、CdSe、CdS
Se、ZnO、ZnS等が上げられる。また、有機光導
電性材料としては、フタロシアニンおよびその誘導体
等、これまで公知の有機光導電性化合物を用いることが
出来る。有機光導電性化合物は、所望により2種類以上
を併用することが可能である。また、光導電体の感度の
向上や所望の波長域に感度を持たせるためなどの目的
で、各種の増感剤、顔料、染料等を併用することが出来
る。
の電子写真感光層を設ける。電子写真感光層に用いる光
導電性材料としては、従来から知られている数多くの無
機あるいは有機の化合物を用いることができる。例え
ば、無機の光導電性材料としては、セレンおよびセレン
合金、アモルファスシリコン、Cd、CdSe、CdS
Se、ZnO、ZnS等が上げられる。また、有機光導
電性材料としては、フタロシアニンおよびその誘導体
等、これまで公知の有機光導電性化合物を用いることが
出来る。有機光導電性化合物は、所望により2種類以上
を併用することが可能である。また、光導電体の感度の
向上や所望の波長域に感度を持たせるためなどの目的
で、各種の増感剤、顔料、染料等を併用することが出来
る。
【0034】電子写真平版印刷版用感光層に於ては、光
導電性化合物自体が皮膜性を有する場合もあるが、光導
電性化合物単独では皮膜性を有さない場合は、結着樹脂
を併用することが出来る。電子写真感光層は、最終的に
非画像部電子写真感光層を除去する必要があるが、この
工程は電子写真感光層の溶出液に対する溶解性とトナー
画像の溶出液に対するレジスト性との相対的関係によっ
て決定され、一概に表現出来ないが、少なくとも結着樹
脂としては、溶出液に可溶或は分散可能な高分子化合物
が好ましい。酸無水物基或はカルボン酸基を有するモノ
マー含有共重合体及びフェノール樹脂は、電子写真平版
印刷版用感光層とした場合の電荷保持力が高く、従って
有利に使用することが出来る。酸無水物基を有するモノ
マー含有共重合体としては、スチレンと無水マレイン酸
との共重合体が好ましい。カルボン酸基を有するモノマ
ー含有共重合体としては、スチレンとマレイン酸モノエ
ステルとの共重合体、アクリル酸或はメタクリル酸とそ
れらのアルキルエステル、アリールエステルまたはアラ
ルキルエステルとの二元以上の共重合体が好ましい。ま
た、酢酸ビニルとクロトン酸の共重合体も良い。フェノ
ール樹脂中特に好ましいものとしては、フェノール、o-
クレゾール、m-クレゾール、或はp-クレゾールとメタナ
ールまたはエタナールとを酸性条件下で縮合させたノボ
ラック樹脂を挙げることが出来る。結着樹脂は単独で
も、或は2種以上を混合して用いても良い。
導電性化合物自体が皮膜性を有する場合もあるが、光導
電性化合物単独では皮膜性を有さない場合は、結着樹脂
を併用することが出来る。電子写真感光層は、最終的に
非画像部電子写真感光層を除去する必要があるが、この
工程は電子写真感光層の溶出液に対する溶解性とトナー
画像の溶出液に対するレジスト性との相対的関係によっ
て決定され、一概に表現出来ないが、少なくとも結着樹
脂としては、溶出液に可溶或は分散可能な高分子化合物
が好ましい。酸無水物基或はカルボン酸基を有するモノ
マー含有共重合体及びフェノール樹脂は、電子写真平版
印刷版用感光層とした場合の電荷保持力が高く、従って
有利に使用することが出来る。酸無水物基を有するモノ
マー含有共重合体としては、スチレンと無水マレイン酸
との共重合体が好ましい。カルボン酸基を有するモノマ
ー含有共重合体としては、スチレンとマレイン酸モノエ
ステルとの共重合体、アクリル酸或はメタクリル酸とそ
れらのアルキルエステル、アリールエステルまたはアラ
ルキルエステルとの二元以上の共重合体が好ましい。ま
た、酢酸ビニルとクロトン酸の共重合体も良い。フェノ
ール樹脂中特に好ましいものとしては、フェノール、o-
クレゾール、m-クレゾール、或はp-クレゾールとメタナ
ールまたはエタナールとを酸性条件下で縮合させたノボ
ラック樹脂を挙げることが出来る。結着樹脂は単独で
も、或は2種以上を混合して用いても良い。
【0035】本発明に用いられる電子写真平版印刷版
は、常法に従って電子写真感光層を導電性支持体上に塗
布して得られる。電子写真感光層の作製に当たっては、
電子写真感光層を構成する成分を同一層中に含有させる
方法、或は二層以上の層に分離して含有させる方法、例
えば電荷担体発生物質と電荷担体輸送物質を異なる層に
分離して用いる方法等が知られており、何れの方法にて
も作製することが出来る。塗布液は、電子写真感光層を
構成する各成分を適当な溶媒に溶解して作製するが、顔
料等の溶媒に不溶な成分を用いる時は、ボールミル、ペ
イントシェイカー、ダイノミル、等の分散機により平均
粒径0.01〜5μmに分散して用いる。電子写真感光
層に使用する結着樹脂、その他の添加剤は顔料等の分散
時或は分散後に添加することが出来る。この様にして作
製した塗布液を回転塗布、ブレード塗布、ディップ塗
布、ロッドバー塗布、スプレー塗布、エクストルージョ
ン塗布の様な公知の方法で支持体上に塗布乾燥して電子
写真平版印刷版を得ることが出来る。電子写真感光層に
は必要に応じ、光導電性化合物及び結着樹脂の他に電子
写真感光層の柔軟性、塗布面状等の膜物性を改良する目
的で、可塑剤、界面活性剤、その他の添加物を添加でき
る。導電性支持体と電子写真感光層との間には、密着性
や電子写真特性等の向上のため、必要に応じ中間層を設
けても良い。
は、常法に従って電子写真感光層を導電性支持体上に塗
布して得られる。電子写真感光層の作製に当たっては、
電子写真感光層を構成する成分を同一層中に含有させる
方法、或は二層以上の層に分離して含有させる方法、例
えば電荷担体発生物質と電荷担体輸送物質を異なる層に
分離して用いる方法等が知られており、何れの方法にて
も作製することが出来る。塗布液は、電子写真感光層を
構成する各成分を適当な溶媒に溶解して作製するが、顔
料等の溶媒に不溶な成分を用いる時は、ボールミル、ペ
イントシェイカー、ダイノミル、等の分散機により平均
粒径0.01〜5μmに分散して用いる。電子写真感光
層に使用する結着樹脂、その他の添加剤は顔料等の分散
時或は分散後に添加することが出来る。この様にして作
製した塗布液を回転塗布、ブレード塗布、ディップ塗
布、ロッドバー塗布、スプレー塗布、エクストルージョ
ン塗布の様な公知の方法で支持体上に塗布乾燥して電子
写真平版印刷版を得ることが出来る。電子写真感光層に
は必要に応じ、光導電性化合物及び結着樹脂の他に電子
写真感光層の柔軟性、塗布面状等の膜物性を改良する目
的で、可塑剤、界面活性剤、その他の添加物を添加でき
る。導電性支持体と電子写真感光層との間には、密着性
や電子写真特性等の向上のため、必要に応じ中間層を設
けても良い。
【0036】本発明に用いられる電子写真平版印刷版に
設けられることが望ましい電位保持層の電位保持能とし
ては、帯電条件、露光条件、溶出条件、電子写真平版印
刷版の表面電位保持能、用いるトナーの電気的・化学的
性質、製版画像内容、等により変動はあるものの、数ボ
ルトから数百ボルトの範囲にあれば好適である。また、
この電位保持層にはさらに溶出液可溶性も必要である。
例えば、後述のような溶出液を使用するのであれば、あ
る程度の電位保持能を持つ下記に示すアルカリ可溶性樹
脂等が使用できる。例えば、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、マレイン酸エステル樹脂、酢酸ビニル−無水
マレイン酸共重合体、フェノール樹脂、スチレン−ブチ
ルアクリレート−アクリル酸の共重合体、ブチルメタア
リレート−ブチルアクリレート−メタアクリル酸の共重
合体、2−エチルヘキシルアクリレート−メタアクリル
酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸ハーフエステル
共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、等が挙げ
られる。これらは、もちろん単独で用いても良いが、2
つ以上の組合せでも使用できる。
設けられることが望ましい電位保持層の電位保持能とし
ては、帯電条件、露光条件、溶出条件、電子写真平版印
刷版の表面電位保持能、用いるトナーの電気的・化学的
性質、製版画像内容、等により変動はあるものの、数ボ
ルトから数百ボルトの範囲にあれば好適である。また、
この電位保持層にはさらに溶出液可溶性も必要である。
例えば、後述のような溶出液を使用するのであれば、あ
る程度の電位保持能を持つ下記に示すアルカリ可溶性樹
脂等が使用できる。例えば、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、マレイン酸エステル樹脂、酢酸ビニル−無水
マレイン酸共重合体、フェノール樹脂、スチレン−ブチ
ルアクリレート−アクリル酸の共重合体、ブチルメタア
リレート−ブチルアクリレート−メタアクリル酸の共重
合体、2−エチルヘキシルアクリレート−メタアクリル
酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸ハーフエステル
共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、等が挙げ
られる。これらは、もちろん単独で用いても良いが、2
つ以上の組合せでも使用できる。
【0037】また、これらの樹脂を用いて作製した電位
保持層形成用塗布液には、必要に応じて、光導電層と同
様に、可塑剤あるいは界面活性剤、その他の添加剤を加
えてもよい。さらに、認識性を高めるために染料や顔料
等を含有させることも可能である。
保持層形成用塗布液には、必要に応じて、光導電層と同
様に、可塑剤あるいは界面活性剤、その他の添加剤を加
えてもよい。さらに、認識性を高めるために染料や顔料
等を含有させることも可能である。
【0038】電位保持層形成用塗布液の溶媒の例として
は、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素類、メタノ−ル、エタノ−ル、2-
プロパノ−ル、1-ブタノ−ル等のアルコ−ル類、アセト
ン、2-ブタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチ
レングリコ−ルモノメチルエ−テル、2-メトキシエチル
アセテ−ト等のグリコ−ルエ−テル類、オキソラン、オ
キサン、ジオキサン等の環状エ−テル類、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類等が挙げられ
る。
は、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素類、メタノ−ル、エタノ−ル、2-
プロパノ−ル、1-ブタノ−ル等のアルコ−ル類、アセト
ン、2-ブタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチ
レングリコ−ルモノメチルエ−テル、2-メトキシエチル
アセテ−ト等のグリコ−ルエ−テル類、オキソラン、オ
キサン、ジオキサン等の環状エ−テル類、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類等が挙げられ
る。
【0039】電位保持層の設置方法としては、電位保持
層形成用塗布液を、乾燥後適正な膜厚になるように、電
子写真平版印刷版の側端部に、塗布、乾燥する。塗布方
法としては、例えば刷毛による塗布、ローラーによる塗
布、スポンジによる塗布、不織布による塗布、またはス
プレー塗布等が挙げられる。また、塗布しようとする電
子写真平版印刷版を多数枚(例えば1000枚)積み重
ねた状態、あるいは一枚ずつでも塗布することができる
が、いずれの場合においても適正な膜厚で均一に塗布す
ることが必要である。あるいは、あらかじめそれらの樹
脂等を適正な厚みのフィルムに成形し、それを側端部に
貼付しても良い。これらの場合の適正な膜厚というの
は、前記したように、得られた印刷版に製版過程におい
て帯電させたときに、数ボルトから数百ボルト範囲の電
位を保持し得る膜厚である。
層形成用塗布液を、乾燥後適正な膜厚になるように、電
子写真平版印刷版の側端部に、塗布、乾燥する。塗布方
法としては、例えば刷毛による塗布、ローラーによる塗
布、スポンジによる塗布、不織布による塗布、またはス
プレー塗布等が挙げられる。また、塗布しようとする電
子写真平版印刷版を多数枚(例えば1000枚)積み重
ねた状態、あるいは一枚ずつでも塗布することができる
が、いずれの場合においても適正な膜厚で均一に塗布す
ることが必要である。あるいは、あらかじめそれらの樹
脂等を適正な厚みのフィルムに成形し、それを側端部に
貼付しても良い。これらの場合の適正な膜厚というの
は、前記したように、得られた印刷版に製版過程におい
て帯電させたときに、数ボルトから数百ボルト範囲の電
位を保持し得る膜厚である。
【0040】また、電位保持層と側端部との間に印刷汚
れ性をさらに改善する目的、あるいは溶出工程における
溶出性を向上させる目的で、水溶性樹脂またはアミノ酸
等の親水性化合物を含有させた中間層を設けても良い。
れ性をさらに改善する目的、あるいは溶出工程における
溶出性を向上させる目的で、水溶性樹脂またはアミノ酸
等の親水性化合物を含有させた中間層を設けても良い。
【0041】本発明の製版方法に使用するトナーは、輻
射伝熱方式により定着する事が出来、さらに後記するよ
うな溶出液に対してレジスト性を有する樹脂成分を含有
しておれば特に限定されるものではない。本発明の製版
方法に好適に使用されるトナーの樹脂成分としては、例
えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル
等から成るアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル
とエチレンまたは塩化ビニル等との共重合体、塩化ビニ
ル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラールの
様なビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、スチレンと
ブタジエン、メタクリル酸エステル等との共重合物、ポ
リエチレン、ポリプロピレン及びその塩化物、ポリエチ
レンテレフタレートやポリエチレンイソフタレート等の
ポリエステル樹脂、ポリカプラミドやポリヘキサメチレ
ンアジポアミド等のポリアミド樹脂、フェノール樹脂、
キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性アルキッド
樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のセル
ロースエステル誘導体、その他ワックス、蝋等が挙げら
れる。
射伝熱方式により定着する事が出来、さらに後記するよ
うな溶出液に対してレジスト性を有する樹脂成分を含有
しておれば特に限定されるものではない。本発明の製版
方法に好適に使用されるトナーの樹脂成分としては、例
えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル
等から成るアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル
とエチレンまたは塩化ビニル等との共重合体、塩化ビニ
ル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラールの
様なビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、スチレンと
ブタジエン、メタクリル酸エステル等との共重合物、ポ
リエチレン、ポリプロピレン及びその塩化物、ポリエチ
レンテレフタレートやポリエチレンイソフタレート等の
ポリエステル樹脂、ポリカプラミドやポリヘキサメチレ
ンアジポアミド等のポリアミド樹脂、フェノール樹脂、
キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性アルキッド
樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のセル
ロースエステル誘導体、その他ワックス、蝋等が挙げら
れる。
【0042】また、トナーには現像或は定着等に悪影響
を及ぼさない範囲で、染料、顔料、電荷制御剤を含有さ
せることも出来る。
を及ぼさない範囲で、染料、顔料、電荷制御剤を含有さ
せることも出来る。
【0043】本発明の製版方法に使用する溶出液として
は、アルカリ剤を含有し緩衝能を有するものが望まし
い。従来、感光性平版印刷版(PS版)用現像液に用い
られるアルカリ剤としては、一般式SiO2/M2O(M
=Na、K)で表現される珪酸塩、アルカリ金属水酸化
物、リン酸、炭酸アルカリ金属及びアンモニウム塩等の
無機アルカリ剤、エタノールアミン類、エチレンジアミ
ン、プロパンジアミン類、トリエチレンテトラミン、モ
ルホリン等の有機アルカリ剤、及びこれらの混合物が挙
げられるが、特に上記珪酸塩が強い緩衝能を示すため、
本発明に係わる溶出液は少なくともこの珪酸塩を含有す
るものが好ましく、さらにこれにアルカリ金属水酸化物
等のその他のアルカリ剤を添加したものが望ましい。本
発明に係わる溶出液には更に特開昭55−25100号
公報記載のイオン性化合物、特開昭55−95946号
公報記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−
142528号公報記載の水溶性両性高分子電解質、特
開昭58−75152号公報記載の中性塩、特開昭58
−190952号公報記載のキレート剤、特開平1−1
77541号公報記載の液粘度調整剤、特開昭63−2
26657号公報記載の防腐剤や殺菌剤、及び各種界面
活性剤、天然及び合成水溶性ポリマー等の公知の成分を
必要に応じ含有させることが出来る。
は、アルカリ剤を含有し緩衝能を有するものが望まし
い。従来、感光性平版印刷版(PS版)用現像液に用い
られるアルカリ剤としては、一般式SiO2/M2O(M
=Na、K)で表現される珪酸塩、アルカリ金属水酸化
物、リン酸、炭酸アルカリ金属及びアンモニウム塩等の
無機アルカリ剤、エタノールアミン類、エチレンジアミ
ン、プロパンジアミン類、トリエチレンテトラミン、モ
ルホリン等の有機アルカリ剤、及びこれらの混合物が挙
げられるが、特に上記珪酸塩が強い緩衝能を示すため、
本発明に係わる溶出液は少なくともこの珪酸塩を含有す
るものが好ましく、さらにこれにアルカリ金属水酸化物
等のその他のアルカリ剤を添加したものが望ましい。本
発明に係わる溶出液には更に特開昭55−25100号
公報記載のイオン性化合物、特開昭55−95946号
公報記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−
142528号公報記載の水溶性両性高分子電解質、特
開昭58−75152号公報記載の中性塩、特開昭58
−190952号公報記載のキレート剤、特開平1−1
77541号公報記載の液粘度調整剤、特開昭63−2
26657号公報記載の防腐剤や殺菌剤、及び各種界面
活性剤、天然及び合成水溶性ポリマー等の公知の成分を
必要に応じ含有させることが出来る。
【0044】溶出液に於ける溶媒は、上記成分を安定し
て分散溶解し得るものであれば特に限定されないが、水
が更に好ましくはイオン交換した水が有利に用いられ
る。また、上記アルカリ剤を除いた溶出液組成を含有す
る溶液に於て、実質的に溶出が起こらない量で、上記成
分をより安定的に混合分散するため、溶出液有効成分と
共に最小限度の有機溶剤を添加含有しても良い。
て分散溶解し得るものであれば特に限定されないが、水
が更に好ましくはイオン交換した水が有利に用いられ
る。また、上記アルカリ剤を除いた溶出液組成を含有す
る溶液に於て、実質的に溶出が起こらない量で、上記成
分をより安定的に混合分散するため、溶出液有効成分と
共に最小限度の有機溶剤を添加含有しても良い。
【0045】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は以下に限定されるものではなく、輻
射伝熱方式による定着手段を用いて行う定着工程におい
て、電子写真平版印刷版の側端部に付着したトナーの定
着を抑制し、電子写真平版印刷版の側端部に起因する印
刷汚れを防止することが本発明の主旨である。
明するが、本発明は以下に限定されるものではなく、輻
射伝熱方式による定着手段を用いて行う定着工程におい
て、電子写真平版印刷版の側端部に付着したトナーの定
着を抑制し、電子写真平版印刷版の側端部に起因する印
刷汚れを防止することが本発明の主旨である。
【0046】実施例1 JIS1050アルミニウムシートを60℃、10%N
aOH水溶液に浸漬し、アルミニウム溶解量が6g/m
2になる様にエッチングした。水洗後、30%硝酸水溶
液に1分間浸漬して中和し、充分水洗した。その後、
0.7%硝酸水溶液中で、20秒間電解粗面化を行な
い、50℃、20%硫酸水溶液中に浸漬して表面を洗浄
した後、水洗した。更に、20%硫酸水溶液中で陽極酸
化処理を施して、水洗、乾燥することにより、印刷版用
支持体を作製した。
aOH水溶液に浸漬し、アルミニウム溶解量が6g/m
2になる様にエッチングした。水洗後、30%硝酸水溶
液に1分間浸漬して中和し、充分水洗した。その後、
0.7%硝酸水溶液中で、20秒間電解粗面化を行な
い、50℃、20%硫酸水溶液中に浸漬して表面を洗浄
した後、水洗した。更に、20%硫酸水溶液中で陽極酸
化処理を施して、水洗、乾燥することにより、印刷版用
支持体を作製した。
【0047】この支持体表面処理面に、ペイントシェイ
カーにて1時間分散させた下記の光導電層組成物をバー
コーターで塗布後、90℃5分間乾燥して電子写真平版
印刷版を作製した。この時、光導電層の塗布量は4.5
g/m2であった。
カーにて1時間分散させた下記の光導電層組成物をバー
コーターで塗布後、90℃5分間乾燥して電子写真平版
印刷版を作製した。この時、光導電層の塗布量は4.5
g/m2であった。
【0048】 光導電層塗液組成 ブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(メタクリル酸40%) 18部 無金属フタロシアニン 4部 酢酸ブチル 60部 2-プロパノール 18部
【0049】得られた印刷用原版を、坪量50g/m2
の紙の片面に厚さ10μmのポリエチレンをラミネート
した合紙のポリエチレン面が光導電層に接するように挟
んで50枚積み重ね、ギロチンカッターで400mm×
295mmのサイズに裁断した。(以下、実施例中、版
の長尺方向を進行方向にした時の、印刷版の進行方向に
対する幅員とはこの295mmをさす。)
の紙の片面に厚さ10μmのポリエチレンをラミネート
した合紙のポリエチレン面が光導電層に接するように挟
んで50枚積み重ね、ギロチンカッターで400mm×
295mmのサイズに裁断した。(以下、実施例中、版
の長尺方向を進行方向にした時の、印刷版の進行方向に
対する幅員とはこの295mmをさす。)
【0050】このようにして作製された平版印刷版を暗
所にてコロナ放電を与えて表面電位(V0 )が約+30
0Vとなる様に帯電させた後、半導体レーザ(780n
m)を用いて走査画像露光(画像部域は350mm×2
80mm)し、直ちにメタクリル酸メチル−アクリル酸
ブチル共重合体粒子を絶縁性媒体に分散した正電荷液体
トナーで、液体反転現像(現像バイアス電圧150V)
を行なった。トナー現像後の電子写真平版印刷版の側端
部を観察したところ、トナーの付着が認められた。
所にてコロナ放電を与えて表面電位(V0 )が約+30
0Vとなる様に帯電させた後、半導体レーザ(780n
m)を用いて走査画像露光(画像部域は350mm×2
80mm)し、直ちにメタクリル酸メチル−アクリル酸
ブチル共重合体粒子を絶縁性媒体に分散した正電荷液体
トナーで、液体反転現像(現像バイアス電圧150V)
を行なった。トナー現像後の電子写真平版印刷版の側端
部を観察したところ、トナーの付着が認められた。
【0051】次に、図2に示した、フィラメント23の
長さが330mmの赤外線ランプ22(タングステンハ
ロゲン石英ランプ)を、フィラメントの長さの中心点の
真下を印刷版の幅方向の中心点が通過するように、4本
平行に配置(ランプの長さ方向と直角の方向に版が進行
する)し、かつ印刷版の幅方向の各両端から内側5mm
まで覆うように定着部の版進行方向全長にわたって遮光
板24を印刷版の通過面上3mmの位置に設けた定着装
置に、版の長尺方向を進行方向にして、印刷版21を通
過させて定着を行った。
長さが330mmの赤外線ランプ22(タングステンハ
ロゲン石英ランプ)を、フィラメントの長さの中心点の
真下を印刷版の幅方向の中心点が通過するように、4本
平行に配置(ランプの長さ方向と直角の方向に版が進行
する)し、かつ印刷版の幅方向の各両端から内側5mm
まで覆うように定着部の版進行方向全長にわたって遮光
板24を印刷版の通過面上3mmの位置に設けた定着装
置に、版の長尺方向を進行方向にして、印刷版21を通
過させて定着を行った。
【0052】引続き、下記に示す自動溶出機を用い、溶
出液、水洗液、及びリンス液により製版処理を行なっ
た。 (1)自動溶出機 溶出槽とそれに続く水洗槽、リンス槽(各槽の容量は2
0L)とを有し、電子写真平版印刷版を搬送する駆動装
置と、各処理槽の処理液を貯溜槽→ポンプ→スプレーノ
ズル→貯溜槽のサイクルで循環させる装置、溶出槽及び
水洗槽には溶出促進のための回転式ブラシ装置、及び各
処理槽への補充装置を有する自動機を用いた。 (2−a)溶出液組成 珪酸ナトリウム水溶液(SiO2分30重量%、SiO2/Na2Oモル比2.5) 20部 水酸化カリウム 1部 純水 79部 (2−b)水洗液組成 ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム 0.1部 純水 99.9部 (2−c)リンス液組成 くえん酸 0.8部 リン酸(85%水溶液) 0.5部 デカグリセリルモノラウレート 0.05部 純水 100部
出液、水洗液、及びリンス液により製版処理を行なっ
た。 (1)自動溶出機 溶出槽とそれに続く水洗槽、リンス槽(各槽の容量は2
0L)とを有し、電子写真平版印刷版を搬送する駆動装
置と、各処理槽の処理液を貯溜槽→ポンプ→スプレーノ
ズル→貯溜槽のサイクルで循環させる装置、溶出槽及び
水洗槽には溶出促進のための回転式ブラシ装置、及び各
処理槽への補充装置を有する自動機を用いた。 (2−a)溶出液組成 珪酸ナトリウム水溶液(SiO2分30重量%、SiO2/Na2Oモル比2.5) 20部 水酸化カリウム 1部 純水 79部 (2−b)水洗液組成 ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム 0.1部 純水 99.9部 (2−c)リンス液組成 くえん酸 0.8部 リン酸(85%水溶液) 0.5部 デカグリセリルモノラウレート 0.05部 純水 100部
【0053】溶出工程後の電子写真平版印刷版の側端部
におけるトナーの存在は確認されなかった。
におけるトナーの存在は確認されなかった。
【0054】この後一般的な方法を用いてガムびきした
後、オフセットフォーム輪転印刷機(浮田工業(株)製
OW−200ER)を用いて、印刷用紙(三菱製紙(株)
製ダイヤフォーム45 坪量52.3g/m2 紙幅47
0mm)に、図1に示した印刷状況にて常法により印刷
したところ、10万枚印刷後の印刷物には、印刷版の側
端部に相当するインキ汚れは見られなかった。
後、オフセットフォーム輪転印刷機(浮田工業(株)製
OW−200ER)を用いて、印刷用紙(三菱製紙(株)
製ダイヤフォーム45 坪量52.3g/m2 紙幅47
0mm)に、図1に示した印刷状況にて常法により印刷
したところ、10万枚印刷後の印刷物には、印刷版の側
端部に相当するインキ汚れは見られなかった。
【0055】実施例2 トナー現像までは実施例1とすべて同様に行なった。ト
ナー現像後の電子写真平版印刷版の側端部を観察したと
ころ、トナーの付着が認められた。
ナー現像後の電子写真平版印刷版の側端部を観察したと
ころ、トナーの付着が認められた。
【0056】次に、図3に示した、フィラメント33の
長さが330mmの赤外線ランプ32(タングステンハ
ロゲン石英ランプ)を、印刷版の幅方向の中心点の真上
をフィラメントの長さの中心点が通過するように、4本
平行に配置(ランプの長さ方向と版の幅方向が平行)
し、かつ印刷版の幅方向の各両端から内側5mmまで覆
うように定着部の移動方向全長にわたって遮光板34を
版面上2mmの位置に設けた定着装置を、印刷版の長尺
方向を移動方向にして、静止した電子写真平版印刷版3
1の上を移動させて定着を行った。
長さが330mmの赤外線ランプ32(タングステンハ
ロゲン石英ランプ)を、印刷版の幅方向の中心点の真上
をフィラメントの長さの中心点が通過するように、4本
平行に配置(ランプの長さ方向と版の幅方向が平行)
し、かつ印刷版の幅方向の各両端から内側5mmまで覆
うように定着部の移動方向全長にわたって遮光板34を
版面上2mmの位置に設けた定着装置を、印刷版の長尺
方向を移動方向にして、静止した電子写真平版印刷版3
1の上を移動させて定着を行った。
【0057】引続き、実施例1と同様に溶出処理を行っ
た。溶出工程後の電子写真平版印刷版の側端部にはトナ
ーは存在しておらず、実施例1に従い印刷したところ、
同様に印刷物には側端部に相当するインキ汚れは見られ
なかった。
た。溶出工程後の電子写真平版印刷版の側端部にはトナ
ーは存在しておらず、実施例1に従い印刷したところ、
同様に印刷物には側端部に相当するインキ汚れは見られ
なかった。
【0058】実施例3 電子写真平版印刷版の作製・裁断までは実施例1と同様
に行った。次に裁断した電子写真平版印刷版の側端部に
下記中間層組成物をスポンジにより塗布した。室温での
乾燥後、被覆量は1g/m2であった。
に行った。次に裁断した電子写真平版印刷版の側端部に
下記中間層組成物をスポンジにより塗布した。室温での
乾燥後、被覆量は1g/m2であった。
【0059】 中間層組成物 30%アラビアガム水溶液 70部 85%燐酸 5.6部 硝酸ナトリウム 1.4部 硫酸マグネシウム 1部 純水 22部
【0060】上述の処理を行った平版印刷版の中間層上
に、下記電位保持層組成物をスポンジにより、感光層の
表面電位が約300Vとなるように帯電させた場合に側
端部の保持する電位(保持電位)が20Vとなるように
塗布、乾燥させた。
に、下記電位保持層組成物をスポンジにより、感光層の
表面電位が約300Vとなるように帯電させた場合に側
端部の保持する電位(保持電位)が20Vとなるように
塗布、乾燥させた。
【0061】 電位保持層組成物 ラウリルメタクリレート−メタクリル酸共重合体 (平均分子量:15000) 10部 メタノール 90部
【0062】このようにして作製された電子写真平版印
刷版を実施例1と同様に帯電・露光・トナー現像を行
い、さらに実施例1と全く同様な定着装置で定着を行っ
た。引続き、溶出用処理液は自動溶出機に投入後、溶出
製版処理を補充すること無しに2000版処理したもの
を用いた以外はすべて実施例1と同様な溶出処理を行な
った。溶出工程後の電子写真平版印刷版の側端部にはト
ナーは存在しておらず、実施例1に従い印刷したとこ
ろ、同様に印刷物には側端部に相当するインキ汚れは見
られなかった。
刷版を実施例1と同様に帯電・露光・トナー現像を行
い、さらに実施例1と全く同様な定着装置で定着を行っ
た。引続き、溶出用処理液は自動溶出機に投入後、溶出
製版処理を補充すること無しに2000版処理したもの
を用いた以外はすべて実施例1と同様な溶出処理を行な
った。溶出工程後の電子写真平版印刷版の側端部にはト
ナーは存在しておらず、実施例1に従い印刷したとこ
ろ、同様に印刷物には側端部に相当するインキ汚れは見
られなかった。
【0063】比較例1 トナー現像までは実施例1とすべて同様に行った。トナ
ー現像後の電子写真平版印刷版の側端部を観察したとこ
ろ、トナーの付着が認められた。
ー現像後の電子写真平版印刷版の側端部を観察したとこ
ろ、トナーの付着が認められた。
【0064】次に、図4に示した、フィラメント43の
長さが330mmの赤外線ランプ42(タングステンハ
ロゲン石英ランプ)を、フィラメントの長さの中心点の
真下を印刷版の幅方向の中心点が通過するように、4本
平行に配置(ランプの長さ方向と直角の方向に版が進行
する)した定着装置(遮光板が無いこと以外は実施例1
と同様の装置)に、印刷版の長尺方向を進行方向にし
て、印刷版41を通過させて定着を行った。
長さが330mmの赤外線ランプ42(タングステンハ
ロゲン石英ランプ)を、フィラメントの長さの中心点の
真下を印刷版の幅方向の中心点が通過するように、4本
平行に配置(ランプの長さ方向と直角の方向に版が進行
する)した定着装置(遮光板が無いこと以外は実施例1
と同様の装置)に、印刷版の長尺方向を進行方向にし
て、印刷版41を通過させて定着を行った。
【0065】引続き、実施例1と同様な溶出処理を施し
た。溶出処理後の印刷版側端部を詳細に観察したところ
トナーの付着が認められた。このように製版された印刷
版を用いて実施例1と同様な印刷を行なったところ、印
刷直後から印刷物には側端部に対応するインキ汚れが発
生した。
た。溶出処理後の印刷版側端部を詳細に観察したところ
トナーの付着が認められた。このように製版された印刷
版を用いて実施例1と同様な印刷を行なったところ、印
刷直後から印刷物には側端部に対応するインキ汚れが発
生した。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、非画像部溶出型電子写
真平版印刷版を電子写真現像処理を施して印刷版とし、
該印刷版サイズよりも大きな被印刷物に印刷を行う場合
においても、印刷版の側端部に対応するインキ汚れのな
い印刷物を得ることが出来る。
真平版印刷版を電子写真現像処理を施して印刷版とし、
該印刷版サイズよりも大きな被印刷物に印刷を行う場合
においても、印刷版の側端部に対応するインキ汚れのな
い印刷物を得ることが出来る。
【図1】オフセットフォーム輪転印刷機に電子写真平版
印刷版を取り付けて印刷している状態の概略図。
印刷版を取り付けて印刷している状態の概略図。
【図2】本発明に係わる定着方法の概略図
【図3】本発明に係わる定着方法の概略図
【図4】本発明実施例中の比較例の定着方法の概略図
11 版胴 12 ブランケット胴 13 圧胴 14 電子写真平版印刷版 15 電子写真平版印刷版の側端部 16 版取り付け部 17 印刷用紙 21 電子写真平版印刷版 22 赤外線ランプ 23 フィラメント 24 遮光板 31 電子写真平版印刷版 32 赤外線ランプ 33 フィラメント 34 遮光板 41 電子写真平版印刷版 42 赤外線ランプ 43 フィラメント
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体が金属板である非画像部溶出型電
子写真平版印刷版を製版する方法であって、該印刷版を
トナー現像後、輻射伝熱方式による定着を行う定着工程
において、該印刷版の側端部への輻射熱の照射を規制す
ることによって、当該部に付着したトナーの定着を抑制
することを特徴とする電子写真平版印刷版の製版方法。 - 【請求項2】 トナーとして液体現像剤を用い、反転現
像法により画像を形成することを特徴とする請求項1の
電子写真平版印刷版の製版方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9300492A JPH05289559A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 電子写真平版印刷版の製版方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9300492A JPH05289559A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 電子写真平版印刷版の製版方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05289559A true JPH05289559A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=14070239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9300492A Pending JPH05289559A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 電子写真平版印刷版の製版方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05289559A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5968716A (en) * | 1998-02-04 | 1999-10-19 | Eastman Kodak Company | Photographic stabilizing processing solution and method of use |
US6022674A (en) * | 1998-02-04 | 2000-02-08 | Eastman Kodak Company | Method of rapid processing using a stabilizing solution |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP9300492A patent/JPH05289559A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5968716A (en) * | 1998-02-04 | 1999-10-19 | Eastman Kodak Company | Photographic stabilizing processing solution and method of use |
US6022674A (en) * | 1998-02-04 | 2000-02-08 | Eastman Kodak Company | Method of rapid processing using a stabilizing solution |
US6130028A (en) * | 1998-02-04 | 2000-10-10 | Eastman Kodak Company | Photographic stabilizing processing solution and method of use |
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