JPH05289291A - フィルム供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 投入口からフィルム供給室内に挿入されたリ
ーダをフィルム供給室から現像部に搬送するフィルム供
給装置において、フィルム供給室内に設けた横送り搬送
装置によってリーダが搬送される際に、リーダに吊り下
げられたパトローネの落下によりフィルムが引き出され
て感光しても、その感光長さを画像の影響のない最小の
長さに抑える。 【構成】 横送り搬送装置２０によってフィルム供給室
２の奥に向けて搬送されるリーダＬの搬送路の下方に受
台２８と、パトローネＰの落下を検出するパトローネ検
出器２９とを設ける。リーダＬの搬送時に、そのリーダ
ＬからパトローネＰが落下したとき、そのパトローネＰ
を受台２８で受けてフィルムが長く引き出されるのを防
止し、そのパトローネＰの落下をパトローネ検出器２９
が検出したとき、警報器を作動させてパトローネの落下
を外部に知らせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、フィルム自動現像機
の現像部に未現像フィルムを供給するフィルム供給装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、フィルム自動現像機で未現像フ
ィルムを現像処理する場合、図７に示すように、パトロ
ーネＰから引き出されたフィルムＦの先端部をリーダＬ
に接続し、そのリーダＬを先行してフィルムＦを現像部
に送るようにしている。

【０００３】ここで、リーダＬは合成樹脂シートで形成
されて可とう性を有し、その長さ方向には多数の角孔Ｈ
が等間隔に形成されている。このリーダＬは現像部に組
込まれたスプロケットと角孔Ｈの係合によって長さ方向
に搬送される。

【０００４】上記フィルムＦを現像処理するフィルム自
動現像機として、フィルムＦが接続された図７のリーダ
Ｌの複数をマガジン内にセットし、そのマガジン内のリ
ーダＬを順に現像部に送り込んで現像処理するものが従
来から知られている（特開昭６３−２３１５５号公報参
照）。

【０００５】ところで、上記フィルム自動現像機におい
ては、複数のフィルムを１単位とするバッチ処理のた
め、処理能力が低い問題がある。

【０００６】その問題を解決するため、多数のフィルム
を連続的に処理することができるようにしたフィルム自
動現像機を本件出願人は既に提案している（特開平３−
２１６９９０号明細書）。

【０００７】図１乃至図３は、本件出願人が既に提案し
たフィルム自動現像機のフィルム供給装置の概略を示
す。このフィルム供給装置は、フィルム挿入ボックス１
の内側にフィルム供給室２とフィルムセット室３とを設
け、フィルム供給室２の頂板に蓋４で開閉される投入口
５を形成し、フィルム供給室２内には、投入口５から挿
入される図７のリーダＬを下向きに搬送する下送り搬送
装置１０、下降位置まで搬送されたリーダＬをフィルム
供給室２の奥に向けて搬送する横送り搬送装置２０およ
びフィルム供給室２の奥まで送り込まれたリーダＬを上
向きに搬送してシャッタ５１により開閉される連通口５
０からフィルムセット室３に送り込む上送り搬送装置４
０を設けてある。

【０００８】ここで、下送り搬送装置１０は上下のプー
リ１１、１１間にかけ渡したタイミングベルト１２に昇
降台１３を取付け、その昇降台１３の上部に挿入溝１４
を形成し、上記タイミングベルト１２をモータ１５で移
動させて昇降台１３を上下動させ、その昇降台１３の挿
入溝１４に下縁部が挿入されたリーダＬを下向きに搬送
する。

【０００９】一方、横送り搬送装置２０は、前後一対の
回転軸２１の上下部にプーリ２２を取付け、前後のプー
リ２２間にベルト２３をかけ渡し、上下のベルト２３間
に支持溝２４を有するリーダガイド２５を等間隔に取付
けた左右一対のリーダガイド移動装置２６、２６から成
り、このリーダガイド移動装置２６、２６を単一のモー
タ２７で同時に駆動してリーダガイド２５をそのリーダ
ガイド２５の間隔に相当する量を送り量として図２の矢
印方向に間歇的に移動させ、そのリーダガイド２５の支
持溝２４に側部が挿入されたリーダＬをフィルム供給室
２の奥に向けて間歇的に搬送する。

【００１０】なお、リーダＬは、下送り搬送装置１０に
よって下向きに搬送されるとき、両側部がリーダガイド
２５の支持溝２４に挿入される。また、下送り搬送装置
１０の昇降台１３は、支持溝２４の底でリーダＬが支持
された状態よりさらに下方向に移動し、その移動によっ
て、リーダＬの下縁部は昇降台１３の挿入溝１４から抜
け出すようになっている。

【００１１】さらに、上送り搬送装置４０は、上下のプ
ーリ４１、４１間にかけ渡したタイミングベルト４２に
昇降台４３を取付け、その昇降台４３の上部に挿入溝４
４を形成し、上記タイミングベルト４２をモータ４５で
移動させて昇降台４３を上下動させ、その昇降台４３の
上昇時に挿入溝４４にリーダＬの下縁部を挿入させてリ
ーダＬを上向きに搬送する。

【００１２】前記フィルムセット室３には上送り搬送装
置４０によって送り込まれてくるリーダＬを現像部６０
に案内するガイド７０、７１と上記リーダＬを現像部６
０に送り込む送り込み装置７２とを組込み、その送り込
み装置７２によってリーダＬを現像部６０に送り、リー
ダＬと共に移動するパトローネＰをフィルムセット室３
の内部に設けたパトローネホルダ７３で受け、リーダＬ
と共に現像部６０に送り込まれるフィルムＦの後端部が
パトローネＰの外部に引き出されたとき、カッタ装置７
４でフィルムＦを切断するようにしている。

【００１３】上記フィルム供給装置においては、投入口
５にリーダＬを順次挿入することができるため、フィル
ムを連続して現像処理することができるという特徴を有
する。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、リーダＬに
接続されたフィルムＦはパトローネＰによって巻き取ら
れ、リーダＬのみを持ってパトローネＰを吊り下げた場
合にパトローネＰが落下することは考えられないが、パ
トローネＰの吊り下げ状態においてショックが加わる
と、パトローネＰが落下し、フィルムＦが引き出される
場合がある。

【００１５】ここで、フィルム供給装置の横送り搬送装
置２０によってリーダＬがフィルム供給室２の奥に向け
間歇的に搬送される際に万一パトローネＰが落下する
と、フィルムＦが引き出され、リーダＬがフィルム供給
室２の奥に向けて移動するとき、フィルムＦはさらに引
き出されるおそれがある。このとき、投入口５は開放状
態にあるとフィルムＦが感光する。

【００１６】この発明は、既に提案したフィルム供給装
置をさらに改良し、リーダ移動装置としての横送り搬送
装置によってリーダが搬送されるときにパトローネが落
下した場合にパトローネの落下を報知してフィルムが必
要以上に感光されるのを防止することを技術的課題とし
ている。

【００１７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、前述のフィルム供給装置に
おいて、移動装置によってフィルム供給室の奥に向けて
搬送されるリーダの搬送路下方に、リーダからパトロー
ネが落下した時、パトローネの落下を検出する検出器を
設け、上記検出器の検出信号に基づいてパトローネの落
下を報知する報知手段を備えて成る構成を採用したので
ある。

【００１８】そして、パトローネの落下によってフィル
ムが長く引き出されるのを防止するため、移動装置の下
方に落下するパトローネを支持する受台を設けた構成を
採用したのである。

【００１９】

【作用】この考案は、上記のように、受台を設けたこと
により、リーダからパトローネが落下した際に、そのパ
トローネを上記受台で受けることができるので、フィル
ムが必要以上に長く引き出されるのを防止することがで
きる。また、パトローネが落下したことを検出器が検出
すると、報知手段が作動してパトローネの落下を報知す
るため、そのとき蓋を閉じることによってフィルム供給
室は遮光状態とされるため、リーダの搬送によりパトロ
ーネからフィルムが長く引き出されてもフィルムは感光
することはない。

【００２０】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。なお、フィルム供給装置の全体的な構成は図１
乃至図３に示したとおりであるため、説明を省略する。

【００２１】図１に示すように、横送り搬送装置２０に
よってフィルム供給室２の奥に向けて搬送されるリーダ
搬送路の下方には、リーダＬからパトローネＰが落下し
た際に、そのパトローネＰを受ける受台２８が設けられ
ている。

【００２２】受台２８上には発光素子２９ａと受光素子
２９ｂとから成るパトローネ検出器２９が設けられてい
る。パトローネ検出器２９がパトローネＰの落下を検出
すると、その検出信号は、図５に示す制御装置３０に入
力される。制御装置３０は、投入口５を開閉する蓋４が
開放していることを蓋検出器３１が検出している場合
に、ディスプレイ３２に蓋４を閉めなければならないこ
との表示を行わせると同時に、警報器３３から警報を発
生させる。

【００２３】一方、投入口５を開閉する蓋４が閉じてい
ることを蓋検出器３１が検出していると、制御装置３０
は駆動回路３４を介して蓋４のロック機構３５を作動さ
せる。ここで、ロック機構３５はソレノイドから成り、
このソレノイドは、駆動回路３４の作動によってプラン
ジヤ３６を励磁し、そのプランジヤ３６の先端部を蓋４
に形成した係合孔３７に係合させる。

【００２４】上記のように、横送り搬送装置２０によっ
てフィルム供給室２の奥に向けて移送されるリーダ搬送
路の下方に受台２８を設けたことによって、リーダＬか
らパトローネＰが落下した際に、図４に示すように、そ
のパトローネＰを上記受台２８で支持することができる
ため、パトローネＰから引き出されるフィルムＦの量を
画像に影響のない最小の長さに抑えることができる。

【００２５】また、パトローネＰが落下すると、制御装
置３０は、図６に示すフローチャートの処理を開始する
（処理「１００」以下処理を省略する）。パトローネ検
出器２９がパトローネＰの落下を検出すると（１０
１）、制御装置３０は警報器３３から警報メッセージを
発生させる（１０２）。そのとき、蓋４が開放している
ことを蓋検出器３１が検出していると、その間中、警報
メッセージを発生させる（１０２、１０３）。

【００２６】一方、蓋４が閉じていることを蓋検出器３
１が検出すると（１０３）、ロック機構３５が作動し
（１０４）、蓋４をロックし（１０４）、通常のフィル
ム搬送処理を行う（１０５）。

【００２７】なお、パトローネ検出器２９がパトローネ
Ｐの落下を検出しない場合は（１０１）、通常のフィル
ム搬送処理を行う（１０５）。

【００２８】このように、蓋４が開放しているときにパ
トローネＰが落下すると、警報器３３は警報を出し続け
るため、オペレータは蓋４を閉じなければないことの必
要性を外部から知ることができ、このとき、蓋４を閉じ
ることによってリーダＬの搬送により、万一パトローネ
ＰからフィルムＦが長く引き出されてもフィルムＦは感
光せず、トラブルの発生を未然に防止することができ
る。

【００２９】なお、フィルム供給室内においてリーダを
移送する移動装置としての各種の搬送装置は実施例のも
のに限定されるものではない。

【００３０】

【発明の効果】以上のようにこの発明に係るフィルム供
給装置においては、移動装置によってリーダがフィルム
供給室の奥に向けて搬送されるとき、そのリーダからパ
トローネが落下すると、報知手段が作動してパトローネ
が落下したことを報知するため、オペレータはパトロー
ネの落下を外部から知ることができる。このため、蓋を
閉めてフィルムが感光されるのを防止する対策に素早く
対応することができ、フィルムが必要以上に感光される
のを防止することができる。

【００３１】また、移動装置の下方に受台を設けてパト
ローネを受けるようにしたから、フィルムがパトローネ
から必要以上に引き出されるのを防止することができ、
投入口の蓋が開放している場合にフィルムが感光して
も、その感光される長さを画像に影響のない最小の長さ
に抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るフィルム供給装置の概略図

【図２】同上の横断平面図

【図３】同上の横送り搬送装置を示す斜視図

【図４】同上の作動状態を示す断面図

【図５】実施例のブロック図

【図６】実施例の作用を示すフローチャート

【図７】リーダの斜視図

【符号の説明】

Ｐ パトローネ Ｆ フィルム Ｌ リーダ ２ フィルム供給室 ３ フィルムセット室 ５ 投入口 ２０ 横送り搬送装置 ２８ 受台 ２９ パトローネ検出器 ３３ 警報器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パトローネから引き出されたフィルムの
   先端をリーダに接続し、このリーダを投入口からフィル
   ム供給室に供給し、移動装置によってフィルム供給室の
   奥に向けて搬送したのち、フィルム供給室に続くフィル
   ムセット室から現像部に送り込むようにしたフィルム供
   給装置において、前記移動装置によって搬送されるリー
   ダの搬送路下方に、リーダからパトローネが落下した
   時、パトローネの落下を検出する検出器を設け、この検
   出器の検出信号に基づいてパトローネの落下を報知する
   報知手段を備えて成ることを特徴とするフィルム供給装
   置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のフィルム供給装置にお
   いて、移動装置の下方にリーダからパトローネが落下し
   た時、そのパトローネを受ける受台を設けたことを特徴
   とするフィルム供給装置。