JP3605626B2 - 写真フィルムの自動供給装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のフィルムカートリッジを連続的に供給位置に送る供給機構と、この供給機構で供給位置に送られたフィルムカートリッジから写真フィルムを送出す送出機構とを備えている写真フィルムの自動供給装置に関し、詳しくは、フィルムカートリッジに収められた写真フィルムをフィルム現像処理装置等に対して自動的に供給する装置に関する。尚、フィルムカートリッジとは、写真フィルムを巻き取り状態で収めるパトローネや、このパトローネを収納したケーシングや、撮影済みの写真フィルムを任意に巻き取り収容する容器の総称である。
【0002】
【従来の技術】
上記のように構成された写真フィルムの自動供給装置として特開平5‐113626号公報や特開平6‐250369号公報に示されるものが存在する。これらの従来例のうちの前者は、パトローネをカートリッジに収納した状態でオートローディング装置に複数個セットし、このようにセットしたカートリッジのうち下端側のものを自重によって順次、フィルム引出装置に送込んでフィルムの引き出しを行い、このフィルムの引き出しを終えたカートリッジを回収ポケット部に回収する作動を行い、又、オートローディング装置の下端部に配置された優先処理ゲートからカートリッジを挿入することで、挿入したカートリッジの処理を優先的に行える構成も記載されている。これらの従来例のうちの後者は、無端環状のチェーンに複数の支持ブロックを備え、夫々の支持ブロックに対してフィルムを下方に引き出した姿勢のパトローネをセットしてフィルム送込部まで送ってフィルムの引き出しを行い、この後、パトローネをエプロン部から収容部に送出す構成が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで前述した従来例について考えるに、前者の構成ではカートリッジを自重によってフィルム引出装置に送込む構成であることから、駆動力を用いて強制的に搬送するものと比較すると送込みが確実で無く、しかも、自重で供給する構造であるためオートローディング装置の上下方向の寸法が大きくなるので、装置全体の大型化を招来するものであった。又、後者の構成ではパトローネの搬送が確実である反面、送込部においてフィルムを下方に送出す構成であるので、この送込部で引き出されたフィルムを搬送するための搬送系を下方に配置しなければならず、上下方向の寸法の縮小を行い難くするものであった。
【0004】
特に、後者の写真フィルムの自動供給装置をフィルム現像処理装置に備えることを想定すると、その実施例中にも記載されるように、該装置の下方に現像処理部を配置しておき、下方に引き出した写真フィルムを直接、現像処理部に送込む構成を採用することが合理的な位置関係となるものの、この写真フィルムの自動供給装置の駆動系や、写真フィルムを引き出した空のパトローネを送出す空間を考えると、この配置ではフィルム現像処理装置の上下寸法が大きくなりやすく改善の余地がある。
【0005】
例えば、写真フィルムの現像処理を行う際には特定のものの処理を優先的に行いたい場合もあるが、従来例の前者の構成のように自重を利用してカートリッジの送込みを行う構成では確実性の点で改善の余地がある。そして、処理の頻度の低い写真フィルムの処理も可能にする装置も望まれている。
【0006】
本発明の目的は、フィルムカートリッジを確実に搬送して、そのカートリッジから写真フィルムを送出し得る装置をできるだけ小型に構成すると共に、特定のフィルムカートリッジの写真フィルムの優先的な処理も可能にする装置を合理的に構成する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
複数のフィルムカートリッジを連続的に供給位置に送る供給機構と、この供給機構で供給位置に送られたフィルムカートリッジから写真フィルムを送出す送出機構とを備えている写真フィルムの自動供給装置において、前記供給機構が、写真フィルムを下方に引き出した姿勢の複数のフィルムカートリッジを支持し、かつ、その複数のフィルムカートリッジの1つを、駆動力により写真フィルムの引き出し方向を水平方向に向かう姿勢に変換して前記供給位置に送込むよう構成され、この供給機構でフィルムカートリッジを送る搬送空間に対して、外部から前記供給位置にフィルムカートリッジを送込む割込み供給機構を備え、この割込み供給機構は前記供給位置に対して写真フィルムを供給する導入位置と、この導入位置から離間する待避位置とに切換え自在なフィルムカートリッジ支持用のホルダを備えて構成されている点にある。
【0008】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、予め写真フィルムを下方に引き出した姿勢のフィルムカートリッジを、写真フィルムの引き出し方向を水平姿勢に向かう姿勢に変換して変換して駆動力により供給位置に送るので、フィルムカートリッジを確実に送り、下方に空間を確保する必要が無く、写真フィルムを下方に送るものと比較して上下方向の寸法を小さくする。又、割込み供給機構のホルダを導入位置に設定することにより、このホルダに支持したフィルムカートリッジの写真フィルムを供給位置に直接送込めるので、特定のフィルムカートリッジの写真フィルムの優先的な処理も可能となる。その結果、フィルムカートリッジを確実に送って、そのフィルムカートリッジから写真フィルムを送出し得る装置が小型に構成されると共に、特定なフィルムカートリッジの写真フィルムの優先的な処理も可能にする装置が構成されたのである。
【0009】
本発明の請求項2に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記送出機構と並列する位置に、この送出機構が受入れる写真フィルムの幅と異なる幅の写真フィルムを受入れる副送出機構を形成すると共に、前記割込み供給機構は、前記ホルダに支持したフィルムカートリッジからの写真フィルムを前記副送出機構に供給する位置に設定自在に構成してある点にある。
【0010】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、供給機構で送られるフィルムカートリッジの写真フィルムの幅と異なる幅の写真フィルムの処理を行う際には、ホルダに対して、異なる幅の写真フィルムを収めたフィルムカートリッジを支持した状態で、そのフィルムカートリッジの写真フィルムを副送出機構に送る位置にセットすることで済む。具体的に説明すると、例えば、供給機構で135サイズのフィルムカートリッジを送るよう構成し、副送出機構で240サイズ(所謂、APS)の写真フィルムを送るよう構成したものでは、ホルダに240サイズのフィルムカートリッジを支持して写真フィルムを副送出機構に供給する位置にセットすることで240サイズの写真フィルムを副送出機構に送ることも可能となる。その結果、写真フィルムの送出し経路を2つ形成し、移動自在なホルダを備えることにより、2種類の写真フィルムの優先的な処理が可能になった。
【0011】
本発明の請求項3に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1又は2記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記供給機構が、写真フィルムを下方に引き出した姿勢の複数のフィルムカートリッジを支持して順次、受渡し位置まで略水平方向に送る第1搬送部と、この第1搬送部で受渡し位置まで送られたフィルムカートリッジを受取り、写真フィルムの引き出し方向を略水平方向に向かわせる側にフィルムカートリッジの姿勢変換を行った状態で、第1搬送部の搬送方向と略直交する水平方向に移動させることで供給位置まで送る第2搬送部とで構成され、前記送出機構が、前記第2搬送部で供給位置に送られたフィルムカートリッジの写真フィルムに表裏両面から圧着して回転力で該写真フィルムをフィルムカートリッジから略水平方向に引き出すローラを備えて構成されている点にある。
【0012】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、フィルムカートリッジは第1搬送部で略水平方向に送られて受渡し位置に達し、この受渡し位置で第2搬送部で写真フィルムの引き出し方向を水平方向になるよう姿勢が変換された状態で、第1搬送部の搬送方向と略直交する方向に移動させることで受渡し位置まで送られ、この受渡し位置で送出機構のローラによって写真フィルムの引き出しが行われる。その結果、直線的にフィルムカートリッジを送るものと比較して、フィルムカートリッジを送る経路を長くすることが無く、供給位置まで送り写真フィルムを確実に送出せるものとなった。
【0013】
本発明の請求項4に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれか1項の記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記第1搬送部が、横方向に並設された輪体に巻回された無端回動帯と、この無端回動帯に備えたフィルムカートリッジ支持用の複数の支持部材とを備えて構成され、前記第2搬送部が、前記受渡し位置と供給位置とに移動自在、かつ、受渡し位置と前記第1搬送部から離間する排出位置とに移動自在な作動部材を備えて構成されると共に、この作動部材を受渡し位置に待機させた状態で、前記第1搬送部の無端回動帯の駆動により支持部材に支持したフィルムカートリッジを前記受渡し位置の作動部材に受渡し、このようにフィルムカートリッジを受取った作動部材を前記供給位置まで移動させて写真フィルムの引き出しを行った後に受渡し位置まで戻す作動を行い、更に、この作動部材を受渡し位置から排出位置に移動させることにより、作動部材に支持したフィルムカートリッジを自重で下方に落下させて排出を行わせる制御手段を備えている点にある。
【0014】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、無端回動帯の駆動によって支持部材に支持されたフィルムカートリッジを、受渡し位置に待機する作動部材に受渡し、この作動部材の移動によってフィルムカートリッジを供給位置に送るものとなり、この供給位置に送られたフィルムカートリッジから写真フィルムの引き出しを行った後には作動部材とともにフィルムカートリッジを受渡し位置に戻し、作動部材を排出位置に移動させることで、作動部材から分離したフィルムカートリッジが自重で下方に排出されるものとなる。つまり、供給位置で写真フィルムが引き出された後のフィルムカートリッジを受渡し位置に戻す作動形態を採用することにより、第2搬送部の搬送経路を、写真フィルムを引き出した後のフィルムカートリッジの送出し経路に兼用するので、作動部材を受渡し位置から排出位置まで作動させてフィルムカートリッジの排出を行った後には、作動部材を受渡し位置まで戻すだけで第1搬送部からのフィルムカートリッジを作動部材に受渡すことも可能となる。その結果、フィルムカートリッジを合理的に搬送して写真フィルムの連続的な送出しを可能にするものとなった。
【0015】
本発明の請求項5に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項4記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記作動部材が、前記第1搬送部からのフィルムカートリッジを受入れるよう、第1搬送部の側に開放する空間が形成されると共に、この作動部材を排出位置に移動させた際に作動部材に支持されたフィルムカートリッジに接当して作動部材からフィルムカートリッジを分離させる接当ロッドを固定系に備えている点にある。
【0016】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、供給位置から受渡し位置に戻された作動部材を排出位置に移動させた場合には、この作動部材とともにフィルムカートリッジが移動する状況でも、そのフィルムカートリッジは接当ロッドに接当することで、作動部材とともに移動する不都合が解消される。その結果、写真フィルムの引き出しを終えたフィルムカートリッジの排出を確実に行えるものとなる。
【0017】
本発明の請求項6に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜5のいずれか1項に記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記作動部材が、水平姿勢の軸芯周りで回転自在に構成されると共に、受渡し位置から供給位置への移動時に前記軸芯周りで作動部材を回転させて姿勢変換を行うカム機構を備えて構成されている点にある。
【0018】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、受渡し位置で作動部材に受渡されたフィルムカートリッジが供給位置に送られる際にカム機構の作用によって作動部材と一体的に軸芯周りで回転することにより姿勢変更されることになる。その結果、作動部材を回転させるアクチュエータを特別に備えることなく簡単な構造で済む。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、筐体1の一方の端部位置に未現像の長尺の写真フィルムF(以下、フィルムFと略称する)をロール状に巻き取ったフィルムカートリッジCをセットするフィルム供給部Sと、人為操作されるキーボードKとを形成すると共に、この筐体1の内部に前記フィルム供給部SにセットされたフィルムカートリッジCのフィルムFの現像処理と乾燥処理とを行う現像処理装置Dを備え、この筐体1の上面部位に現像処理装置Dで処理されたフィルムFを送り出す排出部Rを形成し、又、この筐体1の端部の縦壁部分の内部に対して前記フィルム供給部SでフィルムFが引き出された空の状態のフィルムカートリッジCを回収保存する回収容器2を備えてフィルムプロセッサが構成されている。
【0020】
前記現像処理装置DはフィルムFの現像処理を行う発色現像槽、漂白槽、定着槽等の複数の現像処理槽を有した現像処理部Daと、現像処理後のフィルムFに対してブロワDbからの乾燥風を供給する乾燥部Dcとを備えて成り、前記回収容器2はフィルムカートリッジCを回収する有底空間を備えると共に、筐体1から引き出す操作によって筐体1から分離できるよう構成され、前記排出部Rには開閉自在な透明な樹脂カバー3を有した排出空間を有して構成されている。
【0021】
尚、前記フィルムカートリッジCとは、長尺のフィルムFを巻き取り状態で収めるパトローネや、このパトローネを収納したケーシングや、240サイズのフィルムFの現像処理を行う際に従来から使用されている専用のカートリッジのように未現像のフィルムFを巻き取り収容する容器の総称である。
【0022】
このフィルムプロセッサーは、前記供給部Sに対して複数の135サイズのフィルムカートリッジCをセットすることにより、その複数のフィルムカートリッジCの1つからのフィルムFを現像処理装置Dに自動的に供給する作動、及び、この自動的な供給に優先して135サイズのフィルムカートリッジC、あるいは、専用のフィルムカートリッジCに巻き取った240サイズのフィルムFを前記現像処理部Dに供給する作動を行う自動供給装置SAを備えている。
【0023】
この自動供給装置SAは、図2〜図8に示すように、筐体1に形成した開口を開閉するよう開閉軸6A周りで開閉自在な第1蓋部材6の内部に対して、更に開閉軸7A周りで開閉自在な第2蓋部材7を備えることにより暗箱状となる空間を有し、この空間に対して135サイズの複数のフィルムカートリッジCを支持して順次、受渡し位置まで図中に示すX方向に沿って水平方向に送る第1搬送部T1と、この第1搬送部T1で受渡し位置P1まで送られたフィルムカートリッジCを受取って、供給位置P2まで図中に示すY方向に沿って水平方向に送る第2搬送部T2とを備えて成る供給機構Tを備えると共に、供給位置P2に送られたフィルムカートリッジCからフィルムFを引き出して前記現像処理装置Dに送る送出機構Uを備えている。尚、X方向とY方向とは平面視で直交する姿勢に設定されている。
【0024】
この送出機構Uは、135サイズのフィルムFを前記現像処理装置Dに送る第1レーンL1を備えており、この第1レーンL1に隣接して240サイズのフィルムFを送る第2レーンL2を有した副送出機構Vが配置されている。更に、第2搬送部T2で供給位置P2に対してフィルムカートリッジCを送る搬送空間に対して、つまり、送出機構Uに対して外部から135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFの送込みを可能とする第1導入位置Q1と、副搬送機構Vに240サイズのフィルムFを巻き取った専用のフィルムカートリッジCからのフィルムFの送込みを可能とする第2導入位置Q2と、何れの導入位置からも離間する待避位置Q3とに設定自在なフィルムカートリッジ支持用のホルダ8を有した割込み供給機構Wを備えている。尚、現像処理装置Dには、送出機構Uから第1レーンL1にフィルムFを送る搬送経路と、副送出機構Vから第2レーンL2にフィルムFを送る搬送経路とを平行姿勢で備えており、現像処理装置Dは夫々の搬送経路に対して同時にフィルムFを送る形態で現像処理を行えないよう処理形態が設定されている。
【0025】
自動供給装置SAの作動の概要を説明する。この自動供給装置SAは、前記第1搬送部T1に対して135サイズの複数のフィルムカートリッジCを、フィルムFの先端側を引き出し(先端部分が所定長さだけ切断される)、そのフィルムFの引き出し方向を下側(垂下側)に向かわせる姿勢にセットすることにより、このフィルムカートリッジCを水平となるX方向に移動させて、1つずつ受渡し位置P1に送ると共に、このフィルムカートリッジCを第2搬送部T2がX方向と直交し、かつ、水平となるY方向に送る。このように送る際にはフィルムカートリッジCからのフィルムFの引き出し方向が送り方向の下手側(供給位置P2の側)に向かうようフィルムカートリッジCの姿勢変更を行った後、供給位置P2に到達するよう構成されている。
【0026】
この供給位置P2にフィルムカートリッジCが送られた場合には、送出機構UがフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込む作動を行い、この作動によってフィルムFの送込みを終えた場合には、第2搬送部T2が空のフィルムカートリッジCを受渡し位置P1まで戻した後、受渡し位置P1の下方に形成された排出空間に落とし込んで前記回収容器2に回収するよう基本的な作動形態が設定されている。又、前記割込み供給機構Wは、前述した基本的な作動に優先して、前記ホルダ8に支持した135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを送出機構Uから前記第1レーンL1に送込む、あるいは、前記ホルダ8に支持した専用のフィルムカートリッジCに巻き取った240サイズのフィルムFを副送出機構Vから第2レーンL2に送込む処理を可能にする。
【0027】
次に自動供給装置SAの具体構成を説明する。前記第1搬送部T1は、横向き姿勢の軸芯周りで回転自在に支持された輪体としての一対のプーリ10、10に巻回することで平面視でX方向に沿って配置されるタイミングベルト型の無端ベルト11と、プーリ10、10を駆動する搬送モータ12と、無端ベルト11に備えた支持部材13と、支持部材13に支持された複数のフィルムカートリッジCに接触して該フィルムカートリッジCをX方向に案内するカートリッジガイド14と、フィルムカートリッジCから引き出された状態のフィルムFをX方向に案内するフィルムガイド15とを備えて成り、搬送モータ12の駆動力によって支持部材13に支持されたフィルムカートリッジCを前記受渡し位置P1に送出すよう構成されている。
【0028】
前記第2搬送部T2は、前記第1搬送部T1におけるフィルムカートリッジCの送り方向(X方向)と平行する姿勢の一対のガイドロッド17に沿って移動自在に構成されるシフトフレーム18に全体が支持されている。このシフトフレーム18は一対のプーリ19、19に巻回した無端回動帯としてのタイミングベルト型の無端ベルト20が下部に連結し、プーリ19を駆動するシフトモータ21を備えることによりガイドロッド17に沿って往復作動し、図2及び図5に示すホーム位置HPと、シフト位置SPとに設定自在に構成されている。又、このシフトフレーム18に対して前記Y方向と平行する姿勢のガイドレール22を備え、このガイドレール22に沿って往復移動自在に移動フレーム23を備えている。そして、横向き姿勢の軸芯周りで回転自在な一対のプーリ24、24と、このプーリ24、24に巻回することで平面視でY方向に配置されるタイミングベルト型の無端ベルト25と、プーリ24を駆動する移動モータ26とをシフトフレーム18に備えると共に、無端ベルト25を移動フレーム23に連結することにより、該移動フレーム23をY方向に沿って往復作動自在に構成している。
【0029】
前記シフトフレーム18の縦壁部に対して、その長手がY方向と平行する姿勢の長孔18Aを穿設すると共に、前記移動フレーム23に対して前記X方向と平行する軸芯(水平姿勢)の支軸27を突設し、かつ、この支軸27を前記長孔18Aに挿通してある。この支軸27の突出側の端部に対して該支軸27の軸芯を中心として回転自在にフィルムカートリッジ支持用の作動部材Mを支持してあり、シフトフレーム18をホーム位置Hに設定した状態において、移動モータ26を駆動することによって作動部材Mを図2及び図4に示す受渡し位置P1と、供給位置P2とに設定自在に構成している。特に、作動部材Mを受渡し位置P1に設定した後に、シフトフレーム18をシフト位置SPに移動させた際の作動部材Mの位置を排出位置EPと称する。
【0030】
前記作動部材Mは、前記支軸27に対して回転自在に支持された板状の作動体28と、フィルムカートリッジCの保持空間を形成するよう屈曲成形された保持体29と、この保持空間の支軸側に配置された壁体30とを有し、フィルムカートリッジCの挿抜が行われる側(第1搬送部T1の側)に開口を形成して成っている。フィルムFを案内する側の作動体28と保持体29との端部位置には、フィルムFの幅方向での中央位置を露出させる切り欠き部28A、29Aを形成することにより、後述するように供給位置P2においてローラでのフィルムFの挟み込みを可能にしてあり、又、この作動体28と保持体29との基端側には開口28B、29Bを穿設することにより、後述するように供給位置P2において、カッターユニットによるフィルムFの切断を可能にしてある。更に、壁体30には開口30Aを穿設している。
【0031】
この作動部材Mには接当片31を突出形成してあり、シフトフレーム18の縦壁部には作動部材Mが受渡し位置P1から供給位置P2に向けて作動する際に接当片31に接当して該作動部材Mの姿勢を図8(イ)と図8(ロ)とに示す如く90度回転させるカム部材32を備えている。この接当片31とカム部材32とでカム機構が構成され、図面には示さないが、この作動部材MはフィルムFが下側に向かう姿勢(図4に示す姿勢)となるようバネによって付勢され、カム機構からの力が作用しない状態ではフィルムFの引き出し方向が下側に向かう姿勢に維持されるよう構成されている。
【0032】
前記受渡し位置P1の下方には、フィルムFが引き出されて空の状態となったフィルムカートリッジCを自重で下方に落とし込んで前記回収容器2に送込む排出経路を形成する壁体33を配置してあり、又、シフトフレーム18が排出位置EPに作動した際に、前記壁体30に穿設された開口30Aから作動部材の保持空間内に挿入されることにより作動部材Mに支持されたフィルムカートリッジCに接当して、そのフィルムカートリッジCを作動部材Mから分離させて自重で下方に落下させる接当ロッド34を装置内面に固設してある。
【0033】
前記送出機構Uは、第1レーンL1の搬送上手側に配置された導入ローラ37と、この導入ローラ37に対して圧着、及び、離間する位置に切換自在な従動回転型の圧着ローラ38とを備えると共に、フィルム搬送下手側に配置された駆動ローラ39と、この駆動ローラ39に圧着する2つの圧着ローラ40とを備え、又、導入ローラ37と駆動ローラ39とを駆動するローラモータ51と、夫々の圧着ローラ38、40を圧着する位置と離間する位置とに切り換える電磁ソレノイド等の切換アクチュエータ52とを備えている。
【0034】
更に、送出機構Uは、前記導入ローラ37の搬送上手位置に対して固定刃41と、可動刃42とを配置すると共に、可動刃42を往復作動させるカッターモータ43を有したカッターユニットを備え、前記導入ローラ37と駆動ローラ39との中間位置に対してフィルムFに接触する接触片44Aの姿勢からフィルムFの存否を判別するよう第1存否センサ44を備えている。尚、この一対の第1存否センサ44、44は、夫々の接触片44A、44Aが、240サイズのフィルムFの幅より広い間隔で配置され、フィルムFの幅方向の両端部に接触するよう配置されている。
【0035】
前記導入ローラ37と圧着ローラ38とは、前記作動部材Mの切り欠き部28A、29Aの幅に入り込む幅に形成することにより、135サイズのフィルムFに確実に圧着して送出しを行えるようにしている。前記可動刃42は前記作動部材Mの開口28B、29Bに入り込む幅に形成してあり、この開口28B、29Bを介してフィルムFを確実に切断できるようにしてある。
【0036】
前記副送出機構Vは、第2レーンL2の搬送上手側に配置された導入ローラ46と、この導入ローラ46に対して圧着、及び、離間する位置に切換自在な従動回転型の圧着ローラ47とを備えると共に、フィルム搬送下手側に配置された駆動ローラ48と、この駆動ローラ48に圧着する2つの圧着ローラ49とを備えている。又、この副送出機構Vの導入ローラ46は前記送出機構Uの導入ローラ37と同軸に支持され、この副送出機構Vの駆動ローラ48は前記送出機構Uの駆動ローラ39と同軸に支持されている。従って、この副送出機構Vの圧着ローラ47は前記切換アクチュエータ52で圧着する位置と離間する位置とに切換自在に構成されている。又、フィルムFに接触する接触片50Aの姿勢からフィルムFの存否を判別する第2存否センサ50を備えて構成されている。尚、この第2存否センサ50は単一の接触片50Aを備えている。
【0037】
前記割込み供給機構Wのホルダ8は、前記シフトフレーム18に形成された部材に対し、前記X方向と平行するガイド部材53に沿って移動自在に構成された本体8Aと、この本体8Aに対して開閉自在に取り付けられた保持部材8Bとで成り、この本体8Aと保持部材8BとにフィルムカートリッジCを挟み込む形態で使用される。又、このホルダ8は、シフトフレーム18をシフト位置SPに設定した状態において、人為操作により前記第1レーンL1に対応する第1導入位置Q1と、第2レーンL2に対応する第2導入位置Q2とに設定自在であり、シフトフレーム18をホーム位置HPに設定することにより、夫々の導入位置から離間する待避位置Q3(厳密にはホルダ8が移動可能な領域)とに設定自在に構成され、ホルダ8を第1導入位置Q1と、第2導入位置Q2とに確実にセットするため、ホルダ8の下面とガイド部材53との間にはバネで突出付勢されたボールと、ボールが係入する凹部とで成るクリックストップ機構(図示せず)が形成されている。
【0038】
このような構造であることから、135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理する場合には、そのフィルムカートリッジCから引き出したフィルムFの先端部を切断した後、フィルムFを所定長さだけ引き出した状態でホルダ8にセットして、ホルダ8を第1導入位置Q1にセットすることで、そのフィルムカートリッジCのフィルムFが前記送出機構Uを介して第1レーンL1に送込まれるものとなり、240サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理する場合には、撮影に使用したフィルムカートリッジCから専用のフィルムカートリッジCにフィルムFを巻き換え、そのフィルムカートリッジCのフィルムFを所定長さだけ引き出した状態でホルダ8にセットして、ホルダ8を第2導入位置Q2にセットすることで、そのフィルムカートリッジCのフィルムFが前記副送出機構Vを介して第2レーンL2に送込まれるものとなる。
【0039】
図9に示すように、この自動供給装置SAでは前記キーボードKからの信号、前記第1存否センサ44、第2存否センサ50からの信号が入力すると共に、第1蓋部材6が閉じ状態にあることを検出するセンサ、シフトフレーム18の位置を判別する判別手段、作動部材Mの位置を判別する判別手段(これらは図中においてセンサ系として示している)からの信号が入力する入力系を形成し、搬送モータ12、シフトモータ21、移動モータ26、カッターモータ43、ローラモータ51、切換アクチュエータ52に対して制御信号を出力するようマイクロプロセッサーを有した制御手段としての制御装置54を備えており、又、この制御装置54からの信号によって駆動される発光ダイオードや液晶ディスプレイのように情報の報知を行う報知部55を前記キーボードKや、その近傍位置に備えており、この制御装置54は予めセットされたプログラムに基づいて以下の制御を行う。
【0040】
〔連続処理モード〕
第1搬送部T1に支持したフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処置装置Dに送込む連続処理モードはキーボードKから所定の操作を行うことで開始することが可能であり、この処理を中断することもキーボードKから所定の操作を行うことで可能となっており、その処理形態の概要は図10のフローチャートのように表わされる。つまり、制御が開始されると、ホルダ8が待避位置Q3にある場合には、必要に応じてシフトモータ21を駆動してシフトフレーム18をホーム位置Hに設定すると共に、必要に応じて移動モータ26を駆動することによって作動部材Mを受渡し位置P1に待機させる。このように作動部材Mを受渡し位置P1に待機させた状態で第1搬送部T1の搬送モータ12を駆動することによって受渡し位置P1の作動部材Mに対して第1搬送部T1からフィルムカートリッジCを送って受渡しを行い、この受渡しが行われた後には、第2搬送部T2の移動モータ26の駆動によって作動部材Mを供給位置P2まで移送する。(#101〜#103ステップ)。
【0041】
又、受渡し位置P1に待機させた作動部材Mに対してフィルムカートリッジCの受渡を行った場合には、作動部材Mは図8(イ)に示す姿勢にあり、この後、作動部材Mを供給位置P2に移動させた場合には、作動部材Mに備えた接当片31がカム部材32に接当することにより、作動部材Mは図8(ロ)に示す姿勢に変換される。
【0042】
次に、圧着ローラ38を圧着姿勢に設定して作動部材Mに支持されたフィルムFを圧着ローラ38と導入ローラ37とに挟み込み、導入ローラ37と駆動ローラ39との駆動を行うことで供給位置P2のフィルムカートリッジCからフィルムFの送出しを行う(#104ステップ)。このフィルムFの送出しの際には、第1存否センサ44でフィルムFの存在をチェックしており、フィルムカートリッジCからフィルムFの殆ど全てが送出された場合には、フィルムFに作用する張力が増大すると同時に導入ローラ37と駆動ローラ39に対する負荷が増大することから、導入ローラ37と駆動ローラ39に供給される電流値の増大を判別することで(フィルムFに作用する張力の増大を判別しても良い)、フィルムFの殆ど全てが送出されたことを判別し、この判別結果に基づいてカッターユニットを作動させ、フィルムFの切断を行い、更に、この切断の後に第1存否センサ44でフィルムFの非存在を判別した後に、送出機構Uの駆動を停止してフィルムFの送出しを終了する。
【0043】
次に、フィルムカートリッジCからフィルムFの送出しを終えた後には、移動モータ26の駆動で作動部材Mに支持された空のフィルムカートリッジCを受渡し位置P1まで戻す作動を行った後に、シフトモータ21の駆動によってシフトフレーム18を排出位置Eに移動させる作動を行うことで(作動部材Mを排出位置EPに移動させることで)、接当ロッド34で作動部材Mに支持されたフィルムカートリッジCを、作動部材Mから押し出して排出経路に自重で落し込み、回収容器2に回収する(#105ステップ)。このように作動部材Mから空のフィルムカートリッジCを排出する際には図8(ハ)のように作動部材Mは待機時の姿勢と等しい姿勢に維持される。
【0044】
このように空のフィルムカートリッジCの排出を行う1サイクルの処理が終了した時点で、キーボードKから処理を中断する情報の入力の有無を判別し、中断する情報が入力されている場合には、処理を終了する報知を行った後に制御を終える(#106、#107ステップ)。
【0045】
又、キーボードKから処理を中断する情報の入力が無い場合には第1搬送部T1におけるフィルムカートリッジCの有無の判別を行い、第1搬送部T1にフィルムカートリッジCが存在する場合には、#101〜#104ステップの処理を継続して行い、第1搬送部T1にフィルムカートリッジCが存在しない場合には、終了を報知して制御を終える(#108ステップ)。
【0046】
〔割込み処理モード〕
フィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込む割込み処理モードは、前述のように、連続処理モードでの処理を中断した場合に可能となり、この割込み処理モードはキーボードKから所定の操作を行うことで開始され、その処理形態の概要は図11のフローチャートに示すように表さわれる。つまり、ホルダ8にフィルムカートリッジCをセットした後に、キーボードKから処理を開始する情報の入力を行うのであるが、この処理を開始する情報が入力されると、シフトフレーム18がシフト位置SPに無い場合には、シフトモータ21の駆動によってシフトフレーム18をシフト位置に設定する(#201ステップ)。このように、シフトフレーム18がシフト位置SPに設定されると、このシフトフレーム18の系に支持されたホルダ8は第1導入位置Q1、あるいは、第2導入位置Q2に設定自在となる。
【0047】
次に、圧着ローラ38、47を圧着姿勢に設定してフィルムカートリッジCにからのフィルムFを圧着ローラ38、47と導入ローラ37、46とに挟み込んだ状態で(フィルムFを僅かに送出す作動を行っても良い)、第1存否センサ44と第2存否センサ50とからの信号を入力し、第2存否センサ50でフィルムFを検出している場合、及び、一対の第1存否センサ44、44夫々でフィルムFを検出した場合には、次の処理への移行を許すと共に、何れの存否センサでもフィルムFを検出しない場合、及び、一方の第1存否センサ44でのみフィルムFを検出した場合には、エラーを報知して処理を終了する(#202、203ステップ)。
【0048】
つまり、第1レーンL1に対して135サイズのフィルムMがセットされた場合には一対の第1存否センサ44、44がフィルムMを検出し、第2レーンL2にフィルムMがセットされた場合には、第2存否センサ50がフィルムMを検出するので適正なセットと判別できるのであるが、一対の第1存否センサ44、44は前述した通り、フィルムFの幅方向に240サイズのフィルムMの幅より広い距離だけ離間した位置に夫々の接触片44Aが配置されているので、この第1レーンL1に対して誤って240サイズのフィルムMが供給された場合には、一対の第1存否センサ44、44でフィルムMを検出することが出来ず、このような状況を発生した場合にはエラーを報知するものとなっているのである。
【0049】
次に、前述のようにフィルムカートリッジCにからのフィルムFを圧着ローラ38、47と導入ローラ37、46とに挟み込んだ状態で導入ローラ37、46と駆動ローラ39、48との駆動を開始することによってフィルムカートリッジCからフィルムFの送出しを開始し(#204ステップ)、第1レーンL1にフィルムFが送られる場合には、前述した連続処理モードと同様の処理によって、フィルムFの後端部の切断を行い、第1存否センサ44でフィルムFの後端を検出した後に作動を停止し、第2レーンL2にフィルムFが送られる場合には、第2存否センサ50でフィルムFの後端を検出した後に作動を停止し、この停止の後に、送出機構U、副送出機構VによるフィルムFの駆動を停止して処理の終了を報知するものとなっている(#205ステップ)。
【0050】
特に、本発明の自動供給装置では、126サイズのフィルムF(フィルム幅は135サイズと等しく35mmである)や、35mm幅のコントロールストリップスを現像処理装置Dに供給することも可能である。つまり、126サイズのフィルムFの場合には、126サイズのカートリッジからフィルムFを取り出して、専用のフィルムカートリッジCに巻き取る処理を予め行っておき、これと同様に、コントロールストリップスの場合も専用のフィルムカートリッジCに巻き取る処理を予め行っておき、このフィルムカートリッジCを割込み供給機構Wのホルダ8に支持した状態で第1レーンL1に対応する第1導入位置Q1にセットして、前述のように処理を開始することで済むものとなっている。
【0051】
このように本発明では、現像処理を行う頻度が比較的高い135サイズのフィルムカートリッジCを複数個セットして自動的に供給位置P1に送るよう構成することで、人為的な操作の手間を低減した状態での処理を可能にするばかりでなく、フィルムカートリッジCを水平方向に移送させるので、例えば、上下方向にフィルムカートリッジCを送るものと比較して上下方向の寸法を小さくして、この自動供給装置が組み付けられているフィルムプロセッサの上下寸法の縮小を可能にしてするばかりで無く、下方にフィルムカートリッジCの排出空間を容易に形成できるものにして、空のフィルムカートリッジCを無理なく回収できるものにしている。又、割込み供給機構Wを備えることによって、例えば、135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFの送込み処理を行っている途中においても、特定の135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込むことや、240サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込むことを可能にしている。
【0052】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、フィルムFを送るレーンを3つ以上備えることで、110サイズのフィルムFや120サイズや220サイズのフィルムFの自動供給を可能にする形態で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムプロセッサの斜視図
【図2】自動供給装置の主要構成を示す斜視図
【図3】自動供給装置の縦断側面図
【図4】自動供給装置の縦断側面図
【図5】自動供給装置の縦断正面図
【図6】自動供給装置の横断平面図
【図7】自動供給装置の横断平面図
【図8】作動部材の姿勢変化を示す模式図
【図9】制御系のブロック回路図
【図10】連続処理モードの処理形態を示すフローチャート
【図11】割込み処理モードの処理形態を示すフローチャート
【符号の説明】
10 輪体
11 無端回動帯
13 支持部材
34 接当ロッド
37、38 ローラ
55 制御手段
C フィルムカートリッジ
F 写真フィルム
M 作動部材
U 送出機構
V 副送出機構
W 割込み供給機構
EP 排出位置
P1 受渡し位置
P2 供給位置
T1 第1搬送部
T2 第2搬送部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のフィルムカートリッジを連続的に供給位置に送る供給機構と、この供給機構で供給位置に送られたフィルムカートリッジから写真フィルムを送出す送出機構とを備えている写真フィルムの自動供給装置に関し、詳しくは、フィルムカートリッジに収められた写真フィルムをフィルム現像処理装置等に対して自動的に供給する装置に関する。尚、フィルムカートリッジとは、写真フィルムを巻き取り状態で収めるパトローネや、このパトローネを収納したケーシングや、撮影済みの写真フィルムを任意に巻き取り収容する容器の総称である。
【0002】
【従来の技術】
上記のように構成された写真フィルムの自動供給装置として特開平5‐113626号公報や特開平6‐250369号公報に示されるものが存在する。これらの従来例のうちの前者は、パトローネをカートリッジに収納した状態でオートローディング装置に複数個セットし、このようにセットしたカートリッジのうち下端側のものを自重によって順次、フィルム引出装置に送込んでフィルムの引き出しを行い、このフィルムの引き出しを終えたカートリッジを回収ポケット部に回収する作動を行い、又、オートローディング装置の下端部に配置された優先処理ゲートからカートリッジを挿入することで、挿入したカートリッジの処理を優先的に行える構成も記載されている。これらの従来例のうちの後者は、無端環状のチェーンに複数の支持ブロックを備え、夫々の支持ブロックに対してフィルムを下方に引き出した姿勢のパトローネをセットしてフィルム送込部まで送ってフィルムの引き出しを行い、この後、パトローネをエプロン部から収容部に送出す構成が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで前述した従来例について考えるに、前者の構成ではカートリッジを自重によってフィルム引出装置に送込む構成であることから、駆動力を用いて強制的に搬送するものと比較すると送込みが確実で無く、しかも、自重で供給する構造であるためオートローディング装置の上下方向の寸法が大きくなるので、装置全体の大型化を招来するものであった。又、後者の構成ではパトローネの搬送が確実である反面、送込部においてフィルムを下方に送出す構成であるので、この送込部で引き出されたフィルムを搬送するための搬送系を下方に配置しなければならず、上下方向の寸法の縮小を行い難くするものであった。
【0004】
特に、後者の写真フィルムの自動供給装置をフィルム現像処理装置に備えることを想定すると、その実施例中にも記載されるように、該装置の下方に現像処理部を配置しておき、下方に引き出した写真フィルムを直接、現像処理部に送込む構成を採用することが合理的な位置関係となるものの、この写真フィルムの自動供給装置の駆動系や、写真フィルムを引き出した空のパトローネを送出す空間を考えると、この配置ではフィルム現像処理装置の上下寸法が大きくなりやすく改善の余地がある。
【0005】
例えば、写真フィルムの現像処理を行う際には特定のものの処理を優先的に行いたい場合もあるが、従来例の前者の構成のように自重を利用してカートリッジの送込みを行う構成では確実性の点で改善の余地がある。そして、処理の頻度の低い写真フィルムの処理も可能にする装置も望まれている。
【0006】
本発明の目的は、フィルムカートリッジを確実に搬送して、そのカートリッジから写真フィルムを送出し得る装置をできるだけ小型に構成すると共に、特定のフィルムカートリッジの写真フィルムの優先的な処理も可能にする装置を合理的に構成する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
複数のフィルムカートリッジを連続的に供給位置に送る供給機構と、この供給機構で供給位置に送られたフィルムカートリッジから写真フィルムを送出す送出機構とを備えている写真フィルムの自動供給装置において、前記供給機構が、写真フィルムを下方に引き出した姿勢の複数のフィルムカートリッジを支持し、かつ、その複数のフィルムカートリッジの1つを、駆動力により写真フィルムの引き出し方向を水平方向に向かう姿勢に変換して前記供給位置に送込むよう構成され、この供給機構でフィルムカートリッジを送る搬送空間に対して、外部から前記供給位置にフィルムカートリッジを送込む割込み供給機構を備え、この割込み供給機構は前記供給位置に対して写真フィルムを供給する導入位置と、この導入位置から離間する待避位置とに切換え自在なフィルムカートリッジ支持用のホルダを備えて構成されている点にある。
【0008】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、予め写真フィルムを下方に引き出した姿勢のフィルムカートリッジを、写真フィルムの引き出し方向を水平姿勢に向かう姿勢に変換して変換して駆動力により供給位置に送るので、フィルムカートリッジを確実に送り、下方に空間を確保する必要が無く、写真フィルムを下方に送るものと比較して上下方向の寸法を小さくする。又、割込み供給機構のホルダを導入位置に設定することにより、このホルダに支持したフィルムカートリッジの写真フィルムを供給位置に直接送込めるので、特定のフィルムカートリッジの写真フィルムの優先的な処理も可能となる。その結果、フィルムカートリッジを確実に送って、そのフィルムカートリッジから写真フィルムを送出し得る装置が小型に構成されると共に、特定なフィルムカートリッジの写真フィルムの優先的な処理も可能にする装置が構成されたのである。
【0009】
本発明の請求項2に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記送出機構と並列する位置に、この送出機構が受入れる写真フィルムの幅と異なる幅の写真フィルムを受入れる副送出機構を形成すると共に、前記割込み供給機構は、前記ホルダに支持したフィルムカートリッジからの写真フィルムを前記副送出機構に供給する位置に設定自在に構成してある点にある。
【0010】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、供給機構で送られるフィルムカートリッジの写真フィルムの幅と異なる幅の写真フィルムの処理を行う際には、ホルダに対して、異なる幅の写真フィルムを収めたフィルムカートリッジを支持した状態で、そのフィルムカートリッジの写真フィルムを副送出機構に送る位置にセットすることで済む。具体的に説明すると、例えば、供給機構で135サイズのフィルムカートリッジを送るよう構成し、副送出機構で240サイズ(所謂、APS)の写真フィルムを送るよう構成したものでは、ホルダに240サイズのフィルムカートリッジを支持して写真フィルムを副送出機構に供給する位置にセットすることで240サイズの写真フィルムを副送出機構に送ることも可能となる。その結果、写真フィルムの送出し経路を2つ形成し、移動自在なホルダを備えることにより、2種類の写真フィルムの優先的な処理が可能になった。
【0011】
本発明の請求項3に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1又は2記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記供給機構が、写真フィルムを下方に引き出した姿勢の複数のフィルムカートリッジを支持して順次、受渡し位置まで略水平方向に送る第1搬送部と、この第1搬送部で受渡し位置まで送られたフィルムカートリッジを受取り、写真フィルムの引き出し方向を略水平方向に向かわせる側にフィルムカートリッジの姿勢変換を行った状態で、第1搬送部の搬送方向と略直交する水平方向に移動させることで供給位置まで送る第2搬送部とで構成され、前記送出機構が、前記第2搬送部で供給位置に送られたフィルムカートリッジの写真フィルムに表裏両面から圧着して回転力で該写真フィルムをフィルムカートリッジから略水平方向に引き出すローラを備えて構成されている点にある。
【0012】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、フィルムカートリッジは第1搬送部で略水平方向に送られて受渡し位置に達し、この受渡し位置で第2搬送部で写真フィルムの引き出し方向を水平方向になるよう姿勢が変換された状態で、第1搬送部の搬送方向と略直交する方向に移動させることで受渡し位置まで送られ、この受渡し位置で送出機構のローラによって写真フィルムの引き出しが行われる。その結果、直線的にフィルムカートリッジを送るものと比較して、フィルムカートリッジを送る経路を長くすることが無く、供給位置まで送り写真フィルムを確実に送出せるものとなった。
【0013】
本発明の請求項4に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれか1項の記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記第1搬送部が、横方向に並設された輪体に巻回された無端回動帯と、この無端回動帯に備えたフィルムカートリッジ支持用の複数の支持部材とを備えて構成され、前記第2搬送部が、前記受渡し位置と供給位置とに移動自在、かつ、受渡し位置と前記第1搬送部から離間する排出位置とに移動自在な作動部材を備えて構成されると共に、この作動部材を受渡し位置に待機させた状態で、前記第1搬送部の無端回動帯の駆動により支持部材に支持したフィルムカートリッジを前記受渡し位置の作動部材に受渡し、このようにフィルムカートリッジを受取った作動部材を前記供給位置まで移動させて写真フィルムの引き出しを行った後に受渡し位置まで戻す作動を行い、更に、この作動部材を受渡し位置から排出位置に移動させることにより、作動部材に支持したフィルムカートリッジを自重で下方に落下させて排出を行わせる制御手段を備えている点にある。
【0014】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、無端回動帯の駆動によって支持部材に支持されたフィルムカートリッジを、受渡し位置に待機する作動部材に受渡し、この作動部材の移動によってフィルムカートリッジを供給位置に送るものとなり、この供給位置に送られたフィルムカートリッジから写真フィルムの引き出しを行った後には作動部材とともにフィルムカートリッジを受渡し位置に戻し、作動部材を排出位置に移動させることで、作動部材から分離したフィルムカートリッジが自重で下方に排出されるものとなる。つまり、供給位置で写真フィルムが引き出された後のフィルムカートリッジを受渡し位置に戻す作動形態を採用することにより、第2搬送部の搬送経路を、写真フィルムを引き出した後のフィルムカートリッジの送出し経路に兼用するので、作動部材を受渡し位置から排出位置まで作動させてフィルムカートリッジの排出を行った後には、作動部材を受渡し位置まで戻すだけで第1搬送部からのフィルムカートリッジを作動部材に受渡すことも可能となる。その結果、フィルムカートリッジを合理的に搬送して写真フィルムの連続的な送出しを可能にするものとなった。
【0015】
本発明の請求項5に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項4記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記作動部材が、前記第1搬送部からのフィルムカートリッジを受入れるよう、第1搬送部の側に開放する空間が形成されると共に、この作動部材を排出位置に移動させた際に作動部材に支持されたフィルムカートリッジに接当して作動部材からフィルムカートリッジを分離させる接当ロッドを固定系に備えている点にある。
【0016】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、供給位置から受渡し位置に戻された作動部材を排出位置に移動させた場合には、この作動部材とともにフィルムカートリッジが移動する状況でも、そのフィルムカートリッジは接当ロッドに接当することで、作動部材とともに移動する不都合が解消される。その結果、写真フィルムの引き出しを終えたフィルムカートリッジの排出を確実に行えるものとなる。
【0017】
本発明の請求項6に係る写真フィルムの自動供給装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜5のいずれか1項に記載の写真フィルムの自動供給装置において、前記作動部材が、水平姿勢の軸芯周りで回転自在に構成されると共に、受渡し位置から供給位置への移動時に前記軸芯周りで作動部材を回転させて姿勢変換を行うカム機構を備えて構成されている点にある。
【0018】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、受渡し位置で作動部材に受渡されたフィルムカートリッジが供給位置に送られる際にカム機構の作用によって作動部材と一体的に軸芯周りで回転することにより姿勢変更されることになる。その結果、作動部材を回転させるアクチュエータを特別に備えることなく簡単な構造で済む。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、筐体1の一方の端部位置に未現像の長尺の写真フィルムF(以下、フィルムFと略称する)をロール状に巻き取ったフィルムカートリッジCをセットするフィルム供給部Sと、人為操作されるキーボードKとを形成すると共に、この筐体1の内部に前記フィルム供給部SにセットされたフィルムカートリッジCのフィルムFの現像処理と乾燥処理とを行う現像処理装置Dを備え、この筐体1の上面部位に現像処理装置Dで処理されたフィルムFを送り出す排出部Rを形成し、又、この筐体1の端部の縦壁部分の内部に対して前記フィルム供給部SでフィルムFが引き出された空の状態のフィルムカートリッジCを回収保存する回収容器2を備えてフィルムプロセッサが構成されている。
【0020】
前記現像処理装置DはフィルムFの現像処理を行う発色現像槽、漂白槽、定着槽等の複数の現像処理槽を有した現像処理部Daと、現像処理後のフィルムFに対してブロワDbからの乾燥風を供給する乾燥部Dcとを備えて成り、前記回収容器2はフィルムカートリッジCを回収する有底空間を備えると共に、筐体1から引き出す操作によって筐体1から分離できるよう構成され、前記排出部Rには開閉自在な透明な樹脂カバー3を有した排出空間を有して構成されている。
【0021】
尚、前記フィルムカートリッジCとは、長尺のフィルムFを巻き取り状態で収めるパトローネや、このパトローネを収納したケーシングや、240サイズのフィルムFの現像処理を行う際に従来から使用されている専用のカートリッジのように未現像のフィルムFを巻き取り収容する容器の総称である。
【0022】
このフィルムプロセッサーは、前記供給部Sに対して複数の135サイズのフィルムカートリッジCをセットすることにより、その複数のフィルムカートリッジCの1つからのフィルムFを現像処理装置Dに自動的に供給する作動、及び、この自動的な供給に優先して135サイズのフィルムカートリッジC、あるいは、専用のフィルムカートリッジCに巻き取った240サイズのフィルムFを前記現像処理部Dに供給する作動を行う自動供給装置SAを備えている。
【0023】
この自動供給装置SAは、図2〜図8に示すように、筐体1に形成した開口を開閉するよう開閉軸6A周りで開閉自在な第1蓋部材6の内部に対して、更に開閉軸7A周りで開閉自在な第2蓋部材7を備えることにより暗箱状となる空間を有し、この空間に対して135サイズの複数のフィルムカートリッジCを支持して順次、受渡し位置まで図中に示すX方向に沿って水平方向に送る第1搬送部T1と、この第1搬送部T1で受渡し位置P1まで送られたフィルムカートリッジCを受取って、供給位置P2まで図中に示すY方向に沿って水平方向に送る第2搬送部T2とを備えて成る供給機構Tを備えると共に、供給位置P2に送られたフィルムカートリッジCからフィルムFを引き出して前記現像処理装置Dに送る送出機構Uを備えている。尚、X方向とY方向とは平面視で直交する姿勢に設定されている。
【0024】
この送出機構Uは、135サイズのフィルムFを前記現像処理装置Dに送る第1レーンL1を備えており、この第1レーンL1に隣接して240サイズのフィルムFを送る第2レーンL2を有した副送出機構Vが配置されている。更に、第2搬送部T2で供給位置P2に対してフィルムカートリッジCを送る搬送空間に対して、つまり、送出機構Uに対して外部から135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFの送込みを可能とする第1導入位置Q1と、副搬送機構Vに240サイズのフィルムFを巻き取った専用のフィルムカートリッジCからのフィルムFの送込みを可能とする第2導入位置Q2と、何れの導入位置からも離間する待避位置Q3とに設定自在なフィルムカートリッジ支持用のホルダ8を有した割込み供給機構Wを備えている。尚、現像処理装置Dには、送出機構Uから第1レーンL1にフィルムFを送る搬送経路と、副送出機構Vから第2レーンL2にフィルムFを送る搬送経路とを平行姿勢で備えており、現像処理装置Dは夫々の搬送経路に対して同時にフィルムFを送る形態で現像処理を行えないよう処理形態が設定されている。
【0025】
自動供給装置SAの作動の概要を説明する。この自動供給装置SAは、前記第1搬送部T1に対して135サイズの複数のフィルムカートリッジCを、フィルムFの先端側を引き出し(先端部分が所定長さだけ切断される)、そのフィルムFの引き出し方向を下側(垂下側)に向かわせる姿勢にセットすることにより、このフィルムカートリッジCを水平となるX方向に移動させて、1つずつ受渡し位置P1に送ると共に、このフィルムカートリッジCを第2搬送部T2がX方向と直交し、かつ、水平となるY方向に送る。このように送る際にはフィルムカートリッジCからのフィルムFの引き出し方向が送り方向の下手側(供給位置P2の側)に向かうようフィルムカートリッジCの姿勢変更を行った後、供給位置P2に到達するよう構成されている。
【0026】
この供給位置P2にフィルムカートリッジCが送られた場合には、送出機構UがフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込む作動を行い、この作動によってフィルムFの送込みを終えた場合には、第2搬送部T2が空のフィルムカートリッジCを受渡し位置P1まで戻した後、受渡し位置P1の下方に形成された排出空間に落とし込んで前記回収容器2に回収するよう基本的な作動形態が設定されている。又、前記割込み供給機構Wは、前述した基本的な作動に優先して、前記ホルダ8に支持した135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを送出機構Uから前記第1レーンL1に送込む、あるいは、前記ホルダ8に支持した専用のフィルムカートリッジCに巻き取った240サイズのフィルムFを副送出機構Vから第2レーンL2に送込む処理を可能にする。
【0027】
次に自動供給装置SAの具体構成を説明する。前記第1搬送部T1は、横向き姿勢の軸芯周りで回転自在に支持された輪体としての一対のプーリ10、10に巻回することで平面視でX方向に沿って配置されるタイミングベルト型の無端ベルト11と、プーリ10、10を駆動する搬送モータ12と、無端ベルト11に備えた支持部材13と、支持部材13に支持された複数のフィルムカートリッジCに接触して該フィルムカートリッジCをX方向に案内するカートリッジガイド14と、フィルムカートリッジCから引き出された状態のフィルムFをX方向に案内するフィルムガイド15とを備えて成り、搬送モータ12の駆動力によって支持部材13に支持されたフィルムカートリッジCを前記受渡し位置P1に送出すよう構成されている。
【0028】
前記第2搬送部T2は、前記第1搬送部T1におけるフィルムカートリッジCの送り方向(X方向)と平行する姿勢の一対のガイドロッド17に沿って移動自在に構成されるシフトフレーム18に全体が支持されている。このシフトフレーム18は一対のプーリ19、19に巻回した無端回動帯としてのタイミングベルト型の無端ベルト20が下部に連結し、プーリ19を駆動するシフトモータ21を備えることによりガイドロッド17に沿って往復作動し、図2及び図5に示すホーム位置HPと、シフト位置SPとに設定自在に構成されている。又、このシフトフレーム18に対して前記Y方向と平行する姿勢のガイドレール22を備え、このガイドレール22に沿って往復移動自在に移動フレーム23を備えている。そして、横向き姿勢の軸芯周りで回転自在な一対のプーリ24、24と、このプーリ24、24に巻回することで平面視でY方向に配置されるタイミングベルト型の無端ベルト25と、プーリ24を駆動する移動モータ26とをシフトフレーム18に備えると共に、無端ベルト25を移動フレーム23に連結することにより、該移動フレーム23をY方向に沿って往復作動自在に構成している。
【0029】
前記シフトフレーム18の縦壁部に対して、その長手がY方向と平行する姿勢の長孔18Aを穿設すると共に、前記移動フレーム23に対して前記X方向と平行する軸芯(水平姿勢)の支軸27を突設し、かつ、この支軸27を前記長孔18Aに挿通してある。この支軸27の突出側の端部に対して該支軸27の軸芯を中心として回転自在にフィルムカートリッジ支持用の作動部材Mを支持してあり、シフトフレーム18をホーム位置Hに設定した状態において、移動モータ26を駆動することによって作動部材Mを図2及び図4に示す受渡し位置P1と、供給位置P2とに設定自在に構成している。特に、作動部材Mを受渡し位置P1に設定した後に、シフトフレーム18をシフト位置SPに移動させた際の作動部材Mの位置を排出位置EPと称する。
【0030】
前記作動部材Mは、前記支軸27に対して回転自在に支持された板状の作動体28と、フィルムカートリッジCの保持空間を形成するよう屈曲成形された保持体29と、この保持空間の支軸側に配置された壁体30とを有し、フィルムカートリッジCの挿抜が行われる側(第1搬送部T1の側)に開口を形成して成っている。フィルムFを案内する側の作動体28と保持体29との端部位置には、フィルムFの幅方向での中央位置を露出させる切り欠き部28A、29Aを形成することにより、後述するように供給位置P2においてローラでのフィルムFの挟み込みを可能にしてあり、又、この作動体28と保持体29との基端側には開口28B、29Bを穿設することにより、後述するように供給位置P2において、カッターユニットによるフィルムFの切断を可能にしてある。更に、壁体30には開口30Aを穿設している。
【0031】
この作動部材Mには接当片31を突出形成してあり、シフトフレーム18の縦壁部には作動部材Mが受渡し位置P1から供給位置P2に向けて作動する際に接当片31に接当して該作動部材Mの姿勢を図8(イ)と図8(ロ)とに示す如く90度回転させるカム部材32を備えている。この接当片31とカム部材32とでカム機構が構成され、図面には示さないが、この作動部材MはフィルムFが下側に向かう姿勢(図4に示す姿勢)となるようバネによって付勢され、カム機構からの力が作用しない状態ではフィルムFの引き出し方向が下側に向かう姿勢に維持されるよう構成されている。
【0032】
前記受渡し位置P1の下方には、フィルムFが引き出されて空の状態となったフィルムカートリッジCを自重で下方に落とし込んで前記回収容器2に送込む排出経路を形成する壁体33を配置してあり、又、シフトフレーム18が排出位置EPに作動した際に、前記壁体30に穿設された開口30Aから作動部材の保持空間内に挿入されることにより作動部材Mに支持されたフィルムカートリッジCに接当して、そのフィルムカートリッジCを作動部材Mから分離させて自重で下方に落下させる接当ロッド34を装置内面に固設してある。
【0033】
前記送出機構Uは、第1レーンL1の搬送上手側に配置された導入ローラ37と、この導入ローラ37に対して圧着、及び、離間する位置に切換自在な従動回転型の圧着ローラ38とを備えると共に、フィルム搬送下手側に配置された駆動ローラ39と、この駆動ローラ39に圧着する2つの圧着ローラ40とを備え、又、導入ローラ37と駆動ローラ39とを駆動するローラモータ51と、夫々の圧着ローラ38、40を圧着する位置と離間する位置とに切り換える電磁ソレノイド等の切換アクチュエータ52とを備えている。
【0034】
更に、送出機構Uは、前記導入ローラ37の搬送上手位置に対して固定刃41と、可動刃42とを配置すると共に、可動刃42を往復作動させるカッターモータ43を有したカッターユニットを備え、前記導入ローラ37と駆動ローラ39との中間位置に対してフィルムFに接触する接触片44Aの姿勢からフィルムFの存否を判別するよう第1存否センサ44を備えている。尚、この一対の第1存否センサ44、44は、夫々の接触片44A、44Aが、240サイズのフィルムFの幅より広い間隔で配置され、フィルムFの幅方向の両端部に接触するよう配置されている。
【0035】
前記導入ローラ37と圧着ローラ38とは、前記作動部材Mの切り欠き部28A、29Aの幅に入り込む幅に形成することにより、135サイズのフィルムFに確実に圧着して送出しを行えるようにしている。前記可動刃42は前記作動部材Mの開口28B、29Bに入り込む幅に形成してあり、この開口28B、29Bを介してフィルムFを確実に切断できるようにしてある。
【0036】
前記副送出機構Vは、第2レーンL2の搬送上手側に配置された導入ローラ46と、この導入ローラ46に対して圧着、及び、離間する位置に切換自在な従動回転型の圧着ローラ47とを備えると共に、フィルム搬送下手側に配置された駆動ローラ48と、この駆動ローラ48に圧着する2つの圧着ローラ49とを備えている。又、この副送出機構Vの導入ローラ46は前記送出機構Uの導入ローラ37と同軸に支持され、この副送出機構Vの駆動ローラ48は前記送出機構Uの駆動ローラ39と同軸に支持されている。従って、この副送出機構Vの圧着ローラ47は前記切換アクチュエータ52で圧着する位置と離間する位置とに切換自在に構成されている。又、フィルムFに接触する接触片50Aの姿勢からフィルムFの存否を判別する第2存否センサ50を備えて構成されている。尚、この第2存否センサ50は単一の接触片50Aを備えている。
【0037】
前記割込み供給機構Wのホルダ8は、前記シフトフレーム18に形成された部材に対し、前記X方向と平行するガイド部材53に沿って移動自在に構成された本体8Aと、この本体8Aに対して開閉自在に取り付けられた保持部材8Bとで成り、この本体8Aと保持部材8BとにフィルムカートリッジCを挟み込む形態で使用される。又、このホルダ8は、シフトフレーム18をシフト位置SPに設定した状態において、人為操作により前記第1レーンL1に対応する第1導入位置Q1と、第2レーンL2に対応する第2導入位置Q2とに設定自在であり、シフトフレーム18をホーム位置HPに設定することにより、夫々の導入位置から離間する待避位置Q3(厳密にはホルダ8が移動可能な領域)とに設定自在に構成され、ホルダ8を第1導入位置Q1と、第2導入位置Q2とに確実にセットするため、ホルダ8の下面とガイド部材53との間にはバネで突出付勢されたボールと、ボールが係入する凹部とで成るクリックストップ機構(図示せず)が形成されている。
【0038】
このような構造であることから、135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理する場合には、そのフィルムカートリッジCから引き出したフィルムFの先端部を切断した後、フィルムFを所定長さだけ引き出した状態でホルダ8にセットして、ホルダ8を第1導入位置Q1にセットすることで、そのフィルムカートリッジCのフィルムFが前記送出機構Uを介して第1レーンL1に送込まれるものとなり、240サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理する場合には、撮影に使用したフィルムカートリッジCから専用のフィルムカートリッジCにフィルムFを巻き換え、そのフィルムカートリッジCのフィルムFを所定長さだけ引き出した状態でホルダ8にセットして、ホルダ8を第2導入位置Q2にセットすることで、そのフィルムカートリッジCのフィルムFが前記副送出機構Vを介して第2レーンL2に送込まれるものとなる。
【0039】
図9に示すように、この自動供給装置SAでは前記キーボードKからの信号、前記第1存否センサ44、第2存否センサ50からの信号が入力すると共に、第1蓋部材6が閉じ状態にあることを検出するセンサ、シフトフレーム18の位置を判別する判別手段、作動部材Mの位置を判別する判別手段(これらは図中においてセンサ系として示している)からの信号が入力する入力系を形成し、搬送モータ12、シフトモータ21、移動モータ26、カッターモータ43、ローラモータ51、切換アクチュエータ52に対して制御信号を出力するようマイクロプロセッサーを有した制御手段としての制御装置54を備えており、又、この制御装置54からの信号によって駆動される発光ダイオードや液晶ディスプレイのように情報の報知を行う報知部55を前記キーボードKや、その近傍位置に備えており、この制御装置54は予めセットされたプログラムに基づいて以下の制御を行う。
【0040】
〔連続処理モード〕
第1搬送部T1に支持したフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処置装置Dに送込む連続処理モードはキーボードKから所定の操作を行うことで開始することが可能であり、この処理を中断することもキーボードKから所定の操作を行うことで可能となっており、その処理形態の概要は図10のフローチャートのように表わされる。つまり、制御が開始されると、ホルダ8が待避位置Q3にある場合には、必要に応じてシフトモータ21を駆動してシフトフレーム18をホーム位置Hに設定すると共に、必要に応じて移動モータ26を駆動することによって作動部材Mを受渡し位置P1に待機させる。このように作動部材Mを受渡し位置P1に待機させた状態で第1搬送部T1の搬送モータ12を駆動することによって受渡し位置P1の作動部材Mに対して第1搬送部T1からフィルムカートリッジCを送って受渡しを行い、この受渡しが行われた後には、第2搬送部T2の移動モータ26の駆動によって作動部材Mを供給位置P2まで移送する。(#101〜#103ステップ)。
【0041】
又、受渡し位置P1に待機させた作動部材Mに対してフィルムカートリッジCの受渡を行った場合には、作動部材Mは図8(イ)に示す姿勢にあり、この後、作動部材Mを供給位置P2に移動させた場合には、作動部材Mに備えた接当片31がカム部材32に接当することにより、作動部材Mは図8(ロ)に示す姿勢に変換される。
【0042】
次に、圧着ローラ38を圧着姿勢に設定して作動部材Mに支持されたフィルムFを圧着ローラ38と導入ローラ37とに挟み込み、導入ローラ37と駆動ローラ39との駆動を行うことで供給位置P2のフィルムカートリッジCからフィルムFの送出しを行う(#104ステップ)。このフィルムFの送出しの際には、第1存否センサ44でフィルムFの存在をチェックしており、フィルムカートリッジCからフィルムFの殆ど全てが送出された場合には、フィルムFに作用する張力が増大すると同時に導入ローラ37と駆動ローラ39に対する負荷が増大することから、導入ローラ37と駆動ローラ39に供給される電流値の増大を判別することで(フィルムFに作用する張力の増大を判別しても良い)、フィルムFの殆ど全てが送出されたことを判別し、この判別結果に基づいてカッターユニットを作動させ、フィルムFの切断を行い、更に、この切断の後に第1存否センサ44でフィルムFの非存在を判別した後に、送出機構Uの駆動を停止してフィルムFの送出しを終了する。
【0043】
次に、フィルムカートリッジCからフィルムFの送出しを終えた後には、移動モータ26の駆動で作動部材Mに支持された空のフィルムカートリッジCを受渡し位置P1まで戻す作動を行った後に、シフトモータ21の駆動によってシフトフレーム18を排出位置Eに移動させる作動を行うことで(作動部材Mを排出位置EPに移動させることで)、接当ロッド34で作動部材Mに支持されたフィルムカートリッジCを、作動部材Mから押し出して排出経路に自重で落し込み、回収容器2に回収する(#105ステップ)。このように作動部材Mから空のフィルムカートリッジCを排出する際には図8(ハ)のように作動部材Mは待機時の姿勢と等しい姿勢に維持される。
【0044】
このように空のフィルムカートリッジCの排出を行う1サイクルの処理が終了した時点で、キーボードKから処理を中断する情報の入力の有無を判別し、中断する情報が入力されている場合には、処理を終了する報知を行った後に制御を終える(#106、#107ステップ)。
【0045】
又、キーボードKから処理を中断する情報の入力が無い場合には第1搬送部T1におけるフィルムカートリッジCの有無の判別を行い、第1搬送部T1にフィルムカートリッジCが存在する場合には、#101〜#104ステップの処理を継続して行い、第1搬送部T1にフィルムカートリッジCが存在しない場合には、終了を報知して制御を終える(#108ステップ)。
【0046】
〔割込み処理モード〕
フィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込む割込み処理モードは、前述のように、連続処理モードでの処理を中断した場合に可能となり、この割込み処理モードはキーボードKから所定の操作を行うことで開始され、その処理形態の概要は図11のフローチャートに示すように表さわれる。つまり、ホルダ8にフィルムカートリッジCをセットした後に、キーボードKから処理を開始する情報の入力を行うのであるが、この処理を開始する情報が入力されると、シフトフレーム18がシフト位置SPに無い場合には、シフトモータ21の駆動によってシフトフレーム18をシフト位置に設定する(#201ステップ)。このように、シフトフレーム18がシフト位置SPに設定されると、このシフトフレーム18の系に支持されたホルダ8は第1導入位置Q1、あるいは、第2導入位置Q2に設定自在となる。
【0047】
次に、圧着ローラ38、47を圧着姿勢に設定してフィルムカートリッジCにからのフィルムFを圧着ローラ38、47と導入ローラ37、46とに挟み込んだ状態で(フィルムFを僅かに送出す作動を行っても良い)、第1存否センサ44と第2存否センサ50とからの信号を入力し、第2存否センサ50でフィルムFを検出している場合、及び、一対の第1存否センサ44、44夫々でフィルムFを検出した場合には、次の処理への移行を許すと共に、何れの存否センサでもフィルムFを検出しない場合、及び、一方の第1存否センサ44でのみフィルムFを検出した場合には、エラーを報知して処理を終了する(#202、203ステップ)。
【0048】
つまり、第1レーンL1に対して135サイズのフィルムMがセットされた場合には一対の第1存否センサ44、44がフィルムMを検出し、第2レーンL2にフィルムMがセットされた場合には、第2存否センサ50がフィルムMを検出するので適正なセットと判別できるのであるが、一対の第1存否センサ44、44は前述した通り、フィルムFの幅方向に240サイズのフィルムMの幅より広い距離だけ離間した位置に夫々の接触片44Aが配置されているので、この第1レーンL1に対して誤って240サイズのフィルムMが供給された場合には、一対の第1存否センサ44、44でフィルムMを検出することが出来ず、このような状況を発生した場合にはエラーを報知するものとなっているのである。
【0049】
次に、前述のようにフィルムカートリッジCにからのフィルムFを圧着ローラ38、47と導入ローラ37、46とに挟み込んだ状態で導入ローラ37、46と駆動ローラ39、48との駆動を開始することによってフィルムカートリッジCからフィルムFの送出しを開始し(#204ステップ)、第1レーンL1にフィルムFが送られる場合には、前述した連続処理モードと同様の処理によって、フィルムFの後端部の切断を行い、第1存否センサ44でフィルムFの後端を検出した後に作動を停止し、第2レーンL2にフィルムFが送られる場合には、第2存否センサ50でフィルムFの後端を検出した後に作動を停止し、この停止の後に、送出機構U、副送出機構VによるフィルムFの駆動を停止して処理の終了を報知するものとなっている(#205ステップ)。
【0050】
特に、本発明の自動供給装置では、126サイズのフィルムF(フィルム幅は135サイズと等しく35mmである)や、35mm幅のコントロールストリップスを現像処理装置Dに供給することも可能である。つまり、126サイズのフィルムFの場合には、126サイズのカートリッジからフィルムFを取り出して、専用のフィルムカートリッジCに巻き取る処理を予め行っておき、これと同様に、コントロールストリップスの場合も専用のフィルムカートリッジCに巻き取る処理を予め行っておき、このフィルムカートリッジCを割込み供給機構Wのホルダ8に支持した状態で第1レーンL1に対応する第1導入位置Q1にセットして、前述のように処理を開始することで済むものとなっている。
【0051】
このように本発明では、現像処理を行う頻度が比較的高い135サイズのフィルムカートリッジCを複数個セットして自動的に供給位置P1に送るよう構成することで、人為的な操作の手間を低減した状態での処理を可能にするばかりでなく、フィルムカートリッジCを水平方向に移送させるので、例えば、上下方向にフィルムカートリッジCを送るものと比較して上下方向の寸法を小さくして、この自動供給装置が組み付けられているフィルムプロセッサの上下寸法の縮小を可能にしてするばかりで無く、下方にフィルムカートリッジCの排出空間を容易に形成できるものにして、空のフィルムカートリッジCを無理なく回収できるものにしている。又、割込み供給機構Wを備えることによって、例えば、135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFの送込み処理を行っている途中においても、特定の135サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込むことや、240サイズのフィルムカートリッジCのフィルムFを現像処理装置Dに送込むことを可能にしている。
【0052】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、フィルムFを送るレーンを3つ以上備えることで、110サイズのフィルムFや120サイズや220サイズのフィルムFの自動供給を可能にする形態で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムプロセッサの斜視図
【図2】自動供給装置の主要構成を示す斜視図
【図3】自動供給装置の縦断側面図
【図4】自動供給装置の縦断側面図
【図5】自動供給装置の縦断正面図
【図6】自動供給装置の横断平面図
【図7】自動供給装置の横断平面図
【図8】作動部材の姿勢変化を示す模式図
【図9】制御系のブロック回路図
【図10】連続処理モードの処理形態を示すフローチャート
【図11】割込み処理モードの処理形態を示すフローチャート
【符号の説明】
10 輪体
11 無端回動帯
13 支持部材
34 接当ロッド
37、38 ローラ
55 制御手段
C フィルムカートリッジ
F 写真フィルム
M 作動部材
U 送出機構
V 副送出機構
W 割込み供給機構
EP 排出位置
P1 受渡し位置
P2 供給位置
T1 第1搬送部
T2 第2搬送部
Claims (6)
- 複数のフィルムカートリッジを連続的に供給位置に送る供給機構と、この供給機構で供給位置に送られたフィルムカートリッジから写真フィルムを送出す送出機構とを備えている写真フィルムの自動供給装置であって、
前記供給機構が、写真フィルムを下方に引き出した姿勢の複数のフィルムカートリッジを支持し、かつ、その複数のフィルムカートリッジの1つを、駆動力により写真フィルムの引き出し方向を水平方向に向かう姿勢に変換して前記供給位置に送込むよう構成され、
この供給機構でフィルムカートリッジを送る搬送空間に対して、外部から前記供給位置にフィルムカートリッジを送込む割込み供給機構を備え、この割込み供給機構は前記供給位置に対して写真フィルムを供給する導入位置と、この導入位置から離間する待避位置とに切換え自在なフィルムカートリッジ支持用のホルダを備えて構成されている写真フィルムの自動供給装置。 - 前記送出機構と並列する位置に、この送出機構が受入れる写真フィルムの幅と異なる幅の写真フィルムを受入れる副送出機構を形成すると共に、前記割込み供給機構は、前記ホルダに支持したフィルムカートリッジからの写真フィルムを前記副送出機構に供給する位置に設定自在に構成してある請求項1記載の写真フィルムの自動供給装置。
- 前記供給機構が、写真フィルムを下方に引き出した姿勢の複数のフィルムカートリッジを支持して順次、受渡し位置まで略水平方向に送る第1搬送部と、この第1搬送部で受渡し位置まで送られたフィルムカートリッジを受取り、写真フィルムの引き出し方向を略水平方向に向かわせる側にフィルムカートリッジの姿勢変換を行った状態で、第1搬送部の搬送方向と略直交する水平方向に移動させることで供給位置まで送る第2搬送部とで構成され、
前記送出機構が、前記第2搬送部で供給位置に送られたフィルムカートリッジの写真フィルムに表裏両面から圧着して回転力で該写真フィルムをフィルムカートリッジから略水平方向に引き出すローラを備えて構成されている請求項1又は2記載の写真フィルムの自動供給装置。 - 前記第1搬送部が、横方向に並設された輪体に巻回された無端回動帯と、この無端回動帯に備えたフィルムカートリッジ支持用の複数の支持部材とを備えて構成され、前記第2搬送部が、前記受渡し位置と供給位置とに移動自在、かつ、受渡し位置と前記第1搬送部から離間する排出位置とに移動自在な作動部材を備えて構成されると共に、
この作動部材を受渡し位置に待機させた状態で、前記第1搬送部の無端回動帯の駆動により支持部材に支持したフィルムカートリッジを前記受渡し位置の作動部材に受渡し、このようにフィルムカートリッジを受取った作動部材を前記供給位置まで移動させて写真フィルムの引き出しを行った後に受渡し位置まで戻す作動を行い、更に、この作動部材を受渡し位置から排出位置に移動させることにより、作動部材に支持したフィルムカートリッジを自重で下方に落下させて排出を行わせる制御手段を備えている請求項1〜3のいずれか1項に記載の写真フィルムの自動供給装置。 - 前記作動部材が、前記第1搬送部からのフィルムカートリッジを受入れるよう、第1搬送部の側に開放する空間が形成されると共に、この作動部材を排出位置に移動させた際に作動部材に支持されたフィルムカートリッジに接当して作動部材からフィルムカートリッジを分離させる接当ロッドを固定系に備えている請求項4記載の写真フィルムの自動供給装置。
- 前記作動部材が、水平姿勢の軸芯周りで回転自在に構成されると共に、受渡し位置から供給位置への移動時に前記軸芯周りで作動部材を回転させて姿勢変換を行うカム機構を備えて構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の写真フィルムの自動供給装置。
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