JPH05289089A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH05289089A
JPH05289089A JP11419892A JP11419892A JPH05289089A JP H05289089 A JPH05289089 A JP H05289089A JP 11419892 A JP11419892 A JP 11419892A JP 11419892 A JP11419892 A JP 11419892A JP H05289089 A JPH05289089 A JP H05289089A
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spherical
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display device
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JP11419892A
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Kazuto Kimura
和人 木村
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液晶中のスペーサー分散密度のばらつきを考慮
した上で、出来る限り少ないスペーサー分散密度を有
し、且つ低温発泡現象を回避できる液晶表示装置を提供
する。 【構成】液晶表示装置は、内面に透明電極を有する一対
の基板と、これらの基板間に挟持された液晶層と、液晶
層を所定の厚さに維持する球形スペーサーを備え、球形
スペーサーの10%単粒子圧縮荷重が2.5グラム重以
下であり、球形スペーサーの液晶層中のスペーサー分散
密度が12乃至14個/mm2であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置、特に球
形スペーサーに特徴を有する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置には、一般に、高速応答
性、高コントラスト、広い視角、高信頼性等が要求され
る。応答速度やコントラスト、視角等は、液晶層の厚さ
と密接な関係がある。従って、或る種の液晶動作モード
においては、液晶材料の光学的特性に合わせて液晶層の
厚さを厳密に設定しなければ高いコントラストを得るこ
とができない場合がある。また、液晶層の厚さのばらつ
きによって表示ムラが発生し視認性が著しく低下する場
合もある。それ故、液晶層の厚さを正確に制御すること
は極めて重要である。
【0003】液晶表示装置における液晶層の厚さの制御
のために、各種のスペーサーが使用されている。例え
ば、スペーサーを混入した液体に第1又は第2の基板を
入れた後、液体のみを蒸発させ、あるいはこれらのスペ
ーサーを拡散させた気体中に第1又は第2の基板を入
れ、第1又は第2の基板にスペーサーを付着させる方法
が、特公昭57−21691号公報に開示されており、
スペーサーは、金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物、
金属ハロゲン化物、ガラス粒子、ガラスファイバー又は
有機物から成る。
【0004】球形スペーサーを使用した液晶表示装置の
模式的な断面図を図1に示す。液晶表示装置は、通常、
内面に透明電極14,16が形成された一対の基板1
0,12と、これらの基板間に挟持された液晶層18を
備えている。一対の基板10,12の周囲はシール部2
0によってシールされている。球形スペーサー22は、
殆どの液晶動作モードの液晶表示装置に使用されてお
り、一対の基板の間隔d(以下、セル厚ともいう)を所
定の値に保持する。球形スペーサー22の平均粒径は、
4〜10μmが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】球形スペーサーは、硬
い方が液晶表示装置の組立時の荷重変動や液晶層中のス
ペーサー分散密度の変動に対して均一なセル厚を保持す
ることができる。従って、液晶層中のスペーサー分散密
度を小さくすることができる。しかしその反面、低温発
泡の問題がある。液晶表示装置が低温におかれた場合、
液晶の体積が収縮するので、セル厚は、かかる液晶の体
積収縮に追従して薄くなる必要がある。低温発泡とは、
このような液晶の体積収縮に対してセル厚が追従でき
ず、液晶層中に真空の泡24が発生する現象である(図
7参照)。球形スペーサーが硬い場合、液晶の体積収縮
に対するセル厚の追従は球形スペーサーによって妨害さ
れるため、低温発泡が生じ易い。このようなセル厚の追
従性の観点からは、プラスチック製のスペーサーような
適度に柔軟性を有する球形スペーサーが好ましい。
【0006】一方、球形スペーサーが柔らか過ぎる場合
には、荷重の変動やスペーサー分散密度によってセル厚
が大きく変化する。セル厚の精度は液晶動作モードによ
っては±0.1μm以下を要求されるため、液晶層中の
スペーサー分散密度はセル厚精度を保持し得る範囲にな
ければならず、従って、スペーサー分散密度を或る程度
大きくする必要がある。そのため、液晶中のスペーサー
分散密度を100〜200個/mm2とし、且つ大きな
荷重を掛けて、均一なセル厚を得ることが一般的に行わ
れている。しかしながら、スペーサーが液晶層中に多数
存在することは、液晶表示装置の表示部分に欠陥が多数
存在することと等しい。即ち、スペーサー自身は、透明
電極14,16に印加された電圧に応答しないため、液
晶表示装置の動作上、1つ1つが欠陥に相当する。その
結果、液晶表示装置の視認性やコントラスト低下の原因
となる。また、設定セル厚にするための荷重が大きくな
り、液晶表示装置を組み立てるときに、大がかりなプレ
ス装置を必要とする。
【0007】以上のとおり、球形スペーサーの硬さ、及
び液晶層中のスペーサー分散密度の関係は、液晶表示装
置の特性の観点から重要である。ところが、現在まで、
液晶中のスペーサー分散密度のばらつきを考慮した上
で、実現可能な最適スペーサー分散密度は明らかにされ
ておらず、また、最適スペーサー分散密度を達成するた
めに要求される球形スペーサーの硬さについても明らか
にされていない。
【0008】従って、本発明の目的は、液晶中のスペー
サー分散密度のばらつきを考慮した上で、出来る限り少
ないスペーサー分散密度を有し、且つ低温発泡現象を回
避できる液晶表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、内面に透
明電極を有する一対の基板と、これらの基板間に挟持さ
れた液晶層と、液晶層を所定の厚さに維持する球形スペ
ーサーを備え、球形スペーサーの10%単粒子圧縮荷重
が2.5グラム重以下であり、球形スペーサーの液晶層
中のスペーサー分散密度が12乃至14個/mm2であ
ることを特徴とする本発明の液晶表示装置によって達成
することができる。
【0010】球形スペーサーは、4乃至10μmの平均
粒径を有することが望ましい。
【0011】
【作用】実際のスペーサー分散密度のばらつきを考慮し
た上で、最もスペーサー分散密度を小さくでき、しかも
低温発泡を回避できる球形スペーサーの硬さ等の条件、
及び液晶表示装置の製作条件について、以下、明らかに
する。
【0012】まず図2にスペーサーの単粒子圧縮特性を
例示する。xをスペーサーの歪み率としたとき、圧縮荷
重f(x)はほぼ2次関数で近似できる。スペーサーの
直径をr、スペーサーがセル厚まで圧縮されたときの径
をdとすると、 x=(r−d)/r × 100 (%) となる。
【0013】次に、スペーサーの粒径分布が正規分布N
(r0,σ)に従うとすると、スペーサー分散密度N
(個/mm2)に対する、級間平均粒子径rの級間内粒
子数n(r)は n(r)=N×(2π)-0.5×σ-1×exp[−(r−r02/2σ2] (個/mm2) (1)式 で表すことができる。ここで、r0は、球形スペーサー
の平均粒径であり、σは球形スペーサーの標準偏差であ
る。
【0014】これより、液晶層中のスペーサー分散密度
をN(個/mm2)とし、径r(μm)のスペーサーを
径d(μm)まで圧縮して、セル厚d(μm)の液晶表
示装置を作製するために必要とされる液晶表示装置に加
えるべき荷重(以下、封止荷重という)Fは、
【数1】 となる。ここで積分の上限1.4dは破壊強度が30%
であることを示す。破壊強度が30%であるとは、スペ
ーサーが圧縮されて破壊される直前のスペーサーの歪み
率が30%であることを意味する。スペーサーの粒度分
布を考慮すると、大きなスペーサーは設定セル厚に対し
て30%以上圧縮される場合があり、このような粒子は
破壊されて荷重がかからなくなる。従って、積分の上限
をd/(1−0.3)=1.4dとした。
【0015】スペーサー分散密度N=20個/mm2
平均粒径(r0)=6.0μm、σ=0.06μm、1
0%単粒子圧縮荷重=2.5gfの球形スペーサーを使
用したときの、封止荷重Fとセル厚dの関係を図3に示
す。尚、この場合の f(x)=ax2+bx+c の
係数を、歪み率xと圧縮荷重f(x)の実測値から求め
たところ、a=0.006、b=0.208、c=−
0.058であった。
【0016】10%単粒子圧縮荷重は、島津製作所製圧
縮試験機を使用して測定することができる。測定条件
は、試験荷重を15gf、負荷速度を0.79g/秒と
し、スペーサーを直径50μmの圧子で圧縮し、このと
きのスペーサーの歪み率と圧縮荷重の値を求める。こう
して、スペーサーが10%歪んだときの圧縮荷重を得る
ことができる。スペーサーの平均粒径は、スペーサーを
走査型電子顕微鏡で10000倍に拡大し、得られた画
像を画像解析装置に取り込んで計測することによって求
めることができる。計測するスペーサーの個数は50個
以上とし、計測値から平均粒径及び標準偏差を計算す
る。
【0017】一般に、液晶表示装置の表示部(以下、パ
ネルという)に球形スペーサーを散布する場合、1つの
パネル内及び複数の液晶表示装置から構成されるロット
間のスペーサー分散密度のばらつきは、±5個/mm2
程度ある。また、球形スペーサーの径rがセル厚d以下
である場合、球形スペーサーがパネル内を自由に移動す
る。これを防ぐためには、 d≦r0−σ (3)式 を満足する必要がある。
【0018】任意の圧縮荷重f(x)を有する球形スペ
ーサーにおいて、スペーサー分散密度が±5個/mm2
程度ばらついたときでもセル厚のマージンのとれる最低
のスペーサー分散密度を、(2)式を用いて計算でき
る。球形スペーサーの10%単粒子圧縮荷重を2.5g
f、球形スペーサーの平均粒径(r0)=6.0μm、
σ=0.06μm、セル厚マージン=±0.075μm
としたときの、封止荷重Fとスペーサー分散密度Nとの
関係を図4の実線で示す。この実線より上の領域におい
て、所定のセル厚dが得られ、この実線より下の領域で
は、スペーサー分散密度Nが少なすぎて、所定のセル厚
になっても、セル厚マージン(±0.075μm)を越
えてしまう。即ち、セル厚にばらつきが生じる。液晶動
作モードがSTNの場合、セル厚マージンが±0.07
5μmを越えると、表示むらが発生する。
【0019】次に、低温発泡が発生しない条件は、以下
の方法で求めることができる。液晶表示装置の表示部分
の寸法(パネル寸法)、各材料の熱膨張係数を以下のと
おりとする。 パネル寸法 : x(縦)×y(横)×z(厚
さ) ガラスの熱膨張係数: 8.0×10-6/°C 液晶の熱膨張係数 : 2.3×10-4/°C また、液晶表示装置の温度が20°Cから−20°Cへ
と変化すると仮定する。20°Cのときの液晶表示装置
の表示部分の容積(パネル容積)をVP1、−20°Cの
ときのパネル容積をVP2、−20°Cのときの液晶体積
をVL2とするとき、 VP1=xyz (4)式 VP2=xyz(1−8.0×10×-6×40)2 =0.999xyz (5)式 VL2=xyz(1−2.3×10×-4×40°C)3 =0.973xyz (6)式 となり、従って、 VP2−VL2=0.026xyz (7)式 となる。
【0020】この容積差(VP2−VL2)をセル厚の変化
のみで補償するときの必要変形厚さd0は、 d0=0.026xyz÷xy(1−8.0×10-6×40)2 =0.026z (8)式 となる。球形スペーサーの熱膨張係数は硬さ、材質によ
って異なるが、ここでは硬さが硬いことを前提としてい
るため、球形スペーサーの体積変化による−20°Cで
のパネル容積への影響は無視できる範囲である。
【0021】低温発泡が発生すると、液晶表示装置は圧
力差、即ち1気圧(1.03kgf/cm2)の力を受
ける。従ってこの圧力差によってセル厚が0.026z
以上圧縮されれば、低温発泡を回避することができる。
そのためには、ある程度の硬さを有していても充分圧縮
される程度のスペーサー分散密度にすれば良い。この様
子を図5に示す。
【0022】また、実際の液晶表示装置は、液晶注入
後、或る程度の荷重をかけながら封止される。従って荷
重が解放された後でも、球形スペーサーは常に封止時の
荷重を受けた状態にあり、それに伴った球形スペーサー
の圧縮量は保持されたままである。
【0023】これらのことから、任意の圧縮荷重特性を
有する球形スペーサーに対する低温発泡を回避するため
のスペーサー分散密度の上限は次のようにして求められ
る。即ち、球形スペーサーの平均粒径r0を6μm、σ
を0.06μm、球形スペーサーの10%単粒子圧縮荷
重を2.5gf、スペーサー分散密度をN(個/m
2)として、Nをパラメーターとして(2)式より封
止荷重F(kgf/cm2)とセル厚の関係を求める。
そして、このときのセル厚をd(N,F)で表したと
き、 d(N,F)−d(N,F+1.03)≧0.026d(N,F) (9)式 を満足するスペーサー分散密度を求めれば、低温発泡を
回避することができる。任意の封止荷重Fに対してこの
(9)式を満足するような最大のNmax(図5参照)
が、スペーサー分散密度の上限である。
【0024】図4の実線を求めたときのスペーサー条
件、即ち、球形スペーサーの10%単粒子圧縮荷重を
2.5gf、球形スペーサーの平均粒径(r0)=6.
0μm、σ=0.06μm、セル厚マージン=±0.0
75μmとしたとき、(9)式を満足する封止荷重Fと
スペーサー分散密度の上限Nmaxの関係を、図4の点線
で示す。図4の点線より上の領域では、低温発泡現象が
発生する虞れがある。
【0025】先に述べたように、パネルに球形スペーサ
ーを散布する場合、1つのパネル内及び複数の液晶表示
装置から構成されるロット間のスペーサー分散密度のば
らつきは、±5個/mm2程度ある。図4の実線と点線
で囲まれた斜線を付した領域において、スペーサー分散
密度が1つのパネル内及びロット間で±5個/mm2
らついたとしても図4の実線と点線で囲まれた領域に包
含されるためのスペーサー分散密度の平均値は13個/
mm2となる。また、このときの封止荷重Fは0.2k
gf/cm2である。
【0026】以上のとおり、 球形スペーサーの10%単粒子圧縮荷重:2.5gf 球形スペーサーの平均粒径(r0) :6.0μm 球形スペーサーの標準偏差 :0.06μm セル厚マージン :±0.075
μm としたとき、最適なスペーサー分散密度は13個/mm
2であり、封止荷重0.2kgf/cm2である。このと
きのセル厚は5.94μmである。
【0027】図4の実線と点線で囲まれた斜線を付した
領域に関しては、球形スペーサーの10%単粒子圧縮荷
重が高くなる程、図4に示した点線、即ち、低温発泡を
回避するためのスペーサー分散密度の上限値が下がって
くる。同時に、図4に示した実線、即ち、所定のセル厚
を得るためのスペーサー分散密度の下限値も下がる。し
かしながら、点線の下がる割合よりは、実線の下がる割
合の方が小さい。従って、球形スペーサーの10%単粒
子圧縮荷重が高くなる程、図4の実線と点線で囲まれた
斜線を付した領域は狭くなる。
【0028】粒径6.0μmの場合のスペーサー硬度限
界は、10%単粒子圧縮荷重=2.5gfと一致する。
ここでスペーサー硬度限界とは、所定の封止荷重Fにお
いて、低温発泡を回避するためのスペーサー分散密度の
上限値SMAXと、所定のセル厚を得るためのスペーサー
分散密度の下限値SMINとの差SDEFが、10個/mm2
以上となり得るようなスペーサーの硬度を意味する。球
形スペーサーの10%単粒子圧縮荷重が2.5gfを越
えると、封止荷重Fを如何に小さくしても、d≦r0
σ の範囲ではSDEFの値は10個/mm2未満となる。
従って、スペーサー硬度限界を越えると、1つのパネル
内及びロット間のスペーサー分散密度のばらつきが±5
個/mm2ある場合、低温発泡を回避することができな
くなり、あるいは、所定のセル厚を得ることができなく
なる。尚、10%単粒子圧縮荷重が低下するに従い、所
定のセル厚を得るために必要とされるスペーサー分散密
度は高くなる。
【0029】更に、球形スペーサーの平均粒径(r0
によってスペーサー硬度限界は変化するが、平均粒径が
4.0〜10.0μmの範囲では、スペーサー硬度限界
は概ね同一であり、そのときの最適スペーサー分散密度
は12〜14個/mm2となる(図7参照)。また、そ
のときの封止荷重は0.2kgf/cm2となる。尚、
この場合の条件を以下のとおりとした。 球形スペーサーの10%単粒子圧縮荷重:2.5gf 球形スペーサーの平均粒径(r0) :4.0〜1
0.0μm 球形スペーサーの標準偏差/r0 :1% セル厚マージン :±0.075
μm 球形スペーサーの平均粒径(r0)が、4.0μm、6
μm、10.0μmの場合、得られたセル厚(d)は、
それぞれ、3.96μm、5.94μm、9.90μm
である。
【0030】球形スペーサーの粒径分布は、標準偏差/
平均粒径<1%であればよい。また、球形スペーサー
は、化学的に液晶に影響を与えないものであれば組成は
特に限定されない。
【0031】
【実施例】以下、本発明の液晶表示装置を実施例に基づ
き、図1を参照して説明する。先ず、従来の方法に基づ
き、透明電極14,16が形成された一対の基板10,
12を作製する。パネルの寸法を縦200mm×横20
0mmとした。次に、一方の基板の周辺部にシール剤2
0を印刷し、他方の基板上に球形スペーサー22を散布
する。使用した球形スペーサーの諸元を以下のとおりと
した。 材質 シリカ 平均粒径(r0) 6.0μm 標準偏差(σ) 0.06μm 10%単粒子圧縮荷重 2.5gf 設定スペーサー分散密度 13個/mm2 球形スペーサーの散布は、球形スペーサーを分散させた
フロン等の溶媒をエアーガン等で基板に吹き付けた後溶
媒を飛ばす方法、あるいは溶媒を使用せずに球形スペー
サーをそのままエアーガン等で基板に吹き付ける方法で
行うことができる。
【0032】次いで、プレス装置を使用して、一対の基
板10,12を重ね合わせた状態で加圧・加熱して、シ
ール剤20を硬化させる。その後、シール剤の一部に設
けられた注入口(図1には図示せず)から、一対の基板
10,12で形成された隙間に液晶を注入する。
【0033】次に、セル厚を所定の値とするために、液
晶表示装置に封止荷重Fをかける。封止荷重Fを0.2
kgf/cm2とした。
【0034】こうして作製した液晶表示装置のセル厚は
所定の値を得ることができ、液晶表示装置の視認性やコ
ントラストが大幅に向上した。また、液晶表示装置を2
0゜Cから−20゜Cの環境に暴露したが、低温発泡現
象は発生しなかった。
【0035】先に述べたように、通常、液晶表示装置の
表示部に球形スペーサーを散布する場合、1つのパネル
内及び複数の液晶表示装置から構成されるロット間のス
ペーサー分散密度のばらつきは、±5個/mm2程度あ
る。従って、本発明の液晶表示装置においては、液晶層
中の球形スペーサーの分散密度を12乃至14個/mm
2と規定しているが、液晶層中の球形スペーサーの分散
密度がこの範囲にあるか否かは、JIS Z9045−
1962「母平均と基準値との差の検定(標準偏差値未
知、両側)」に従って検定する。
【0036】即ち、パネルを1mm角の多数の測定点に
分ける。そして、JIS Z9031−1956「ラン
ダム抜取方法」に従って選ばれた20点の測定点内に含
まれる球形スペーサーの数Nを数える。測定点に体積の
半分以上が含まれる球形スペーサーは1つと数える。基
準として設定した値を12、13及び14とし、危険率
α=0.01として、測定点内に含まれる球形スペーサ
ーの母平均が、基準として設定した値(12,13,1
4)と差があるか否かを検定する。
【0037】本発明の液晶表示装置の動作モードは、電
界によって分子配列の制御を行い得る動作モードであれ
ば如何なる動作モードでもよいが、厳しいセル厚制御が
要求されるSTN(Super Twisted Nematic)モード、
強誘電性液晶モード等に特に効果がある。液晶パネルの
表示モードとしては、電圧無印加時に光が透過しない黒
表示となるノーマリーブラックモード(NB)及び光が
透過し白表示となるノーマリーホワイトモード(NW)
のどちらをも使用することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置においては、10
%単粒子圧縮荷重が2.5グラム重以下の球形スペーサ
ーを使用し、液晶層中の球形スペーサーの分散密度を1
2乃至14個/mm2とすることで、液晶表示装置の視
認性やコントラストが大幅に向上する。また、これに伴
って、液晶表示装置における球形スペーサーの使用量は
従来の1/10程度でよくなるため、液晶表示装置のス
ペーサーに関するコストも1/10程度低減することが
できる。更に、設定セル厚にするための封止荷重は0.
2kgf/cm2程度でよいので、プレス装置や治具の
軽量化、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置の模式的な断面図である。
【図2】球形スペーサーの歪み率と単粒子の圧縮荷重の
関係を示す図である。
【図3】封止荷重Fとセル厚dの関係を示す図である。
【図4】封止荷重Fとスペーサー分散密度Nとの関係を
示す図である。
【図5】低温発泡現象を回避し得るスペーサー分散密度
の上限値を示す図である。
【図6】球形スペーサーの平均粒径と最適スペーサー分
散密度との関係を示す図である。
【図7】液晶層中に生じた低温発泡現象を説明するため
の液晶表示装置の模式的な断面図である。
【符号の説明】
10,12 基板 14,16 透明電極 20 シール部 22 球形スペーサー 24 泡

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に透明電極を有する一対の基板と、こ
    れらの基板間に挟持された液晶層と、液晶層を所定の厚
    さに維持する球形スペーサーを備え、球形スペーサーの
    10%単粒子圧縮荷重は2.5グラム重以下であり、球
    形スペーサーの液晶層中のスペーサー分散密度は12乃
    至14個/mm2であることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】前記球形スペーサーは、4乃至10μmの
    平均粒径を有することを特徴とする請求項1に記載の液
    晶表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009133620A (ja) * 1994-08-23 2009-06-18 Toshiba Corp 超電導mri装置およびクライオポンプ

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