JP3680849B2 - 液晶表示パネル - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示パネルに関し、主に表示パネルとTFT基板間のギャップ材に特徴的な液晶表示パネルに関する。
近年、液晶表示パネルは、薄形、軽量、低消費電力、大型の表示画面、均質で優れた画像品質を有することから、一般に広く受け入れられている。この液晶表示パネルは、一定の間隔に隔てられた2枚の基板と、この一対の基板の間隙に封入された液晶とから構成されている。2枚の基板の間隙(ギャップ)は、良好な表示品質の液晶表示パネルを得るため、均一であること、ギャップムラがないことが望ましい。ギャップムラは、押圧により基板が部分的に歪むことによって生じたり、高温時に液晶の膨張により基板に歪みが生じたりすることに起因している。そこで、均一なギャップを得るために、球状のギャップ保持材を基板間に散在させることが一般的に行われている。
また、直視形の液晶表示パネルに対して、拡大レンズを介して画像表示を大型のスクリーンに写し出す投射型プロジェクター用途の液晶表示パネルは、小型・高精細であることが特に要求されており、投射時において表示部エリアに散布されているギャップ材の映り込みによる表示品質の低下、あるいはRGBの三板投射タイプの表示を合成する際に、パネルギャップのばらつきに起因する色むらが課題となっている。
この課題を解決するためには、表示エリア部へギャップ材を散布しないスペーサレスパネルを実現し、かつ高精度なギャップ均一性が必須となっている。
この投射型プロジェクタ用途等の小型液晶表示パネルでは、スペーサレスを実現する方法として、シールパターン部(パネル外周部)のみにギャップ材を分散し、パネルギャップを制御する方法がある。しかしながら、シール部のみでギャップ制御を行う方法は、パネル貼り合せの加圧工程において、シール材に混ぜたギャップ材が過剰に押込まれ、シールパターン下部の配線パターンを断線したり、シールパターン下部が多層配線となっている場合に配線間でショートしたり、さらに、基板の反り・うねり、あるいは下地膜や配線の段差等の要因により、ギャップ制御に大きなばらつきが生じるという問題があった。
上述した問題に対して、物性値の異なる二種類のギャップ材をパネル外周のシール材中に分散する技術は、公知の例として開示されていないが、二種類のギャップ材を使用する観点から、従来の液晶表示パネルを示す公知の例として、特許文献1、あるいは特許文献2に開示された技術がある。
この特許文献1には、第一のスペ−サの粒径がパネル周辺のシ−ル材に混入する第二のスペ−サよりも大きく、その比率を特定することにより、高コントラスト表示が得られるようにする技術が開示されている。図4に示すように、間隙を制御するための第一のスペ−サ23として黒色で圧縮弾性係数が100〜500kg/mmの小さい球状の樹脂微粒子を用い、シ−ル材25中には無機質の第二のスペ−サ24を混入し、第一のスペ−サ23の粒径が第二のスペ−サ24よりも大きく、その比率を1:0.98〜1:0.84とする。この場合、一対の基板21,22は所定の圧力で加圧されてシ−ル材25で固着される。この時、基板21,22がたわむとともに、第一のスペ−サ23には圧力変形が生じ、次に荷重を除去した際はスペ−サの弾性力による反発で基板21,22とスペ−サは密着した状態が保たれる。従って、両基板間の間隙精度は基板表面凹凸で決まることとなり、均一な間隙形成が可能となる。これにより表示コントラストの向上が可能となると記載されている。
また、特許文献2には、液晶表示装置のスペ−サとして、軟質で高弾性率の第1の粒状体と硬質で低弾性率の第2の粒状体との混合体を使用することにより、全面に亘って光学特性が均一で色むらがなく、使用可能な温度範囲の制限がないようにする技術が開示されている。図5に示すように、液晶表示装置は透光性電極32,37と、配向膜33,38とが、透光性基板31,36上に重ねて形成されており、配光膜33,38が僅かに離隔して相互に対向するように配設される。そして2個の液晶表示装置本体半部の間には、薄い空洞39が形成されるように、2個の液晶表示装置本体半部の周辺部には、エポキシ膜のシ−ル材34が形成され、空洞39中にはスペ−サ35が散在している。このスペ−サ35を軟質で高弾性の第1の粒状体群と、第1の粒状体群の粒量の10%以下の粒量が混合されて、かつ第1の粒状体群より硬質で低弾性率の第2の粒状体群との混合体で構成する。これによりセルギャップ長が正確に制御されて、全面にわたって光学特性が均一で色むらがなく、使用可能な温度範囲を大きくすることができると記載されている。
特開平03−287127号公報 特開昭63−155128号公報
しかしながら、先述した従来技術にはいくつかの問題点がある。
第1の問題点は、上述したいずれの従来技術においても、液晶パネルの表示画素部にギャップ材が散布されるため、画素単位での表示品質の低下を余儀なくされる。その理由として、投射型プロジェクター用途の液晶表示パネルでは、小型・高精細が要求されることから、ギャップ材自身の大きさが一画素に対して占める面積割合が20%近くにも達し、ギャップ材の存在する画素と存在しない画素で表示状態にばらつきが生じるためである。さらに、画素部に存在するギャップ材は、ギャップ材の形状を考慮した場合に、液晶層の配向を乱したり、光学的性質から、画素部に入射する光を散乱させる要因となってしまうからである。
第2の問題点は、上記の特許文献1の技術において、パネル貼り合せの加圧工程で、シール材に混ぜたギャップ材が過剰に押込まれ、シールパターン下部の配線パターンを断線する、シールパターン下部が多層配線となっている場合に配線間でショートする、という問題がある。その理由として、ギャップ均一性を上げるためには、ギャップ材を硬質な材料にすることが効果的であるが、下部配線を押し潰してしまうからである。
このような課題を解決するために、本発明の液晶表示パネルは、物性値の異なる二種類のギャップ材をパネル外周のシール材中に分散することによって、パネルギャップを制御し、シール加圧時に発生する工程不良を低減し、ギャップ制御性を向上することを課題とする。
本発明は、シール材で一定の間隔に隔てて接着された第1及び第2基板と、この一対の第1及び第2の基板の間隙に封入された液晶とから構成され、前記第1及び第2の基板の間隙で形成する表示エリアのパネルギャップをパネル外周の前記シール材中に分散するギャップ材のみで制御する液晶表示パネルにおいて、前記シール材中に分散するギャップ材は二種類のギャップ材を有し、前記二種類のギャップ材は、前記第1の基板上に配置された絶縁膜及び配線より軟質な粒子からなる第1のギャップ材、及び前記第1の基板上に配置された絶縁膜及び配線より硬質な粒子からなる第2のギャップ材であって、前記第1のギャップ材の平均粒子径をx及び標準偏差をσ、前記第2のギャップ材の平均粒子径をx及び標準偏差をσ、前記シール材下部にある前記絶縁膜及び前記配線によって形成される段差分をΔhとしたとき、
σ≧σ かつ
(x+3×σ)−(x+3×σ)=Δh
とすることを特徴とする。
また、上記液晶表示パネルにおいて、前記第1のギャップ材の圧縮弾性率は、100〜500kg/mmであることを特徴とする。
また、上記液晶表示パネルにおいて、前記第2のギャップ材の圧縮弾性率は、500〜25000kg/mmであることを特徴とする。また、上記液晶表示パネルにおいて、前記第2のギャップ材の混合比が前記第1のギャップ材に対して混合比率0.1倍から2倍であることを特徴とする。
本発明の液晶表示パネルによれば、ガラス基板上に形成した下地膜、配線等へのギャップ材による過度の集中荷重を防止でき、シールパターン内部において均一な荷重分散が可能となるため、表示部エリアに散布されているギャップ材の映り込みによる表示品質の低下がなく、配線部の断線あるいは多層配線間のショート等の不具合を防止できることにより、高品質な小型・高精細パネルを実現できる。
また、投射型プロジェクター用途の液晶表示パネルとして、RGBの三板投射タイプの表示を合成する際にパネルギャップのばらつきに起因する色むらの発生を防止できる。
本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の液晶表示パネルの実施例1における構成を模式的に示す平面図である。
液晶表示パネル1は、TFT基板2aと対向基板2bをシール材3によって貼り合せた構造となっており、パネル外形サイズが33.4mm幅×28.8mm高さ×2.2mm厚さである。TFT基板2aには、シール材3の外側にドライバ回路部8と外部接続電極10、シール材3の内側に遮光層9が形成され、さらに遮光層9で囲まれる内部に画素領域7が形成されている。対向基板2bは、TFT基板2aと同等の位置に遮光層9が形成され、TFT基板2aに対して外部接続電極10の領域分だけ外形サイズが小さい形状となっている。
シール材3のパターンは、液晶材料を注入するために、図中の下部が開いた形状の液晶注入口11を備えており、シール材3のパターン幅が0.8mmとなっている。また、シール材3は、その中にギャップ材が分散されており、シール材3中に分散したギャップ材でのみ(画素領域7にギャップ材が散布されておらず)液晶表示パネル1のセルギャップを制御している。
なお、上記各寸法は例示であり、これに限るものではない。また、液晶プロジェクターに用いる液晶表示パネルには、透過形表示パネルと反射形表示パネルがあり、本実施形態ではいずれに用いてもよい。ただし、反射形表示パネル用のTFT基板の場合には、透過ガラスに限られず不透明の基板であってもよい。また、上記液晶表示パネルは液晶表示装置として、又はLCDパネルとしても同意であり、ギャップ材4a,4bとしてスペーサであっても、ミクロパール、ロッドという呼称でも同意であり、画素領域の周辺に施すシール材は、上下の各基板内に液晶を密閉できる材料でありギャップ材と親密性を保てる材料であればよい。
図2は、本発明の液晶表示パネルの実施例1におけるシールパターン部の構造を示す断面図である。本発明の液晶表示パネルのセルギャップは、TFT基板2aと対向基板2bを貼り合せ、接着する役割を果たすシール材3中に分散する2種類のギャップ材で制御する。TFT基板2aの表面上は、ドライバ回路部8(図1に示す)から表示領域7(図1に示す)に向けてシール材3(シールパターン)を横切るように駆動用の配線6が形成されており、配線6を保護する絶縁膜5の断面が凹凸形状となっている。
また、シール材3中に分散する2種類のギャップ材として、第1のギャップ材4aは、第2のギャップ材4bと比較し、軟質で、粒子径の標準偏差が同等以上である。軟質な第1のギャップ材4aは、絶縁膜5の凸部で押し込まれて変形した状態に、また凹部で実質的に変形のない状態で対向基板2bおよび絶縁膜5と接触保持されている。一方、硬質な第2のギャップ材4bは、絶縁膜5の凸部で実質的に変形のない状態で対向基板2bおよび絶縁膜5と接触保持した状態に、また凹部で実質的に変形のない状態でかつ対向基板2bあるいは絶縁膜5に接触がない状態(図では接触していない状態を示す)で保持されている。
次に、本発明の液晶表示パネルのギャップ制御方法について、材料、製造方法を含めて詳細に説明する。
第1のギャップ材4aは、平均粒子径3.5μm、その粒径の標準偏差が0.25μmの球状の樹脂粒子(商品名:ミクロパール、積水ファインケミカル(株)製)を用い、圧縮弾性率が約488kg/mmである。
また、第2のギャップ材4bは、平均粒子径3.55μm、その粒径の標準偏差が0.10μmのロッド状のガラス粒子(商品名:マイクロロッド、日本電気硝子(株)製)を用い、圧縮弾性率が約8700kg/mmである。
また、シール材3は、紫外線硬化接着材(商品名:30Y−296G4、スリーボンド(株)製)を用いた。TFT基板2aのギャップを制御するシール部近傍には、配線6としてアルミニウムを厚さ0.4μm、絶縁膜5として窒化膜および酸化膜の無機材料があわせて厚さ1.2μm形成されている。一方、対向基板2bのギャップを制御するシール部近傍には、成膜処理を何も施していない。
シール材3の供給は、あらかじめシール材3中に第1のギャップ材4aと第2のギャップ材4bをシール材に対して、それぞれ2重量%と1重量%を混合分散した部材を用い、ディスペンサー方式でTFT基板2a上にパターンニングした。次に、シール材3を供給したTFT基板2aと対向基板2bを位置決め貼り合せし、TFT基板2aに形成した絶縁膜5の凸部から対向基板2bまでの距離(シール材3中のセルギャップ)が設計値として3.85μmになるように加圧力をかけながら紫外線を4000mJ/cm(λ=365nm)照射し、シール材3を接着硬化した。その後、シールパターンの開いた液晶注入口11からTN系の液晶材料を注入し、紫外硬化タイプの封孔接着材で液晶注入口11を封止した。
このようにして完成した液晶表示パネルは、液晶セルギャップの設計値に対する標準偏差を0.08μm以下に抑えることができ、かつギャップ材4a,4bの押圧による配線切れ不良の発生を防止することができた。その理由として、TFT基板2aと対向基板2bの上下から加圧し、シール材を接着硬化させ、パネルギャップを制御した状態において、第1のギャップ材4aは、軟質材でありかつ第2のギャップ材4bよりも最大粒子径が大きいため、ガラス基板に形成した下地膜の段差に応じて、軟質材の第1のギャップ材4aによる粒子が容易につぶれ、ほぼ全てのギャップ材が界面で接触した状態で、ギャップ制御に寄与するからである。
一方、第2のギャップ材4bは、硬質材でありかつ第1のギャップ材4aよりも最大粒子径が小さいため、TFT基板2aに形成した配線6や絶縁膜5の下地膜の段差による凸部で接触する粒子のみがギャップ制御に寄与するからである。
ところで、本発明の液晶表示パネルの実施例1の比較例として、シール材3中に分散するギャップ材4としてロッド状のガラス粒子(本実施例1で示した硬質なギャップ材)のみをシール材3に対して1重量%分散したサンプルを製作したが、液晶セルギャップの設計値に対する標準偏差を0.08μm以下に抑えることができるものの、ギャップ材4の押圧による配線切れ不良が発生した。また、シール材3中に分散するギャップ材4として、球状の樹脂粒子(本実施形態で示した軟質なギャップ材)のみをシール材3に対して2重量%分散したサンプルを製作したが、液晶セルギャップの設計値に対する分散を設計値の0.08μmを満たす加圧条件が得られなかった。
なお上述の本発明の実施例1では、第1のギャップ材4aが平均粒子径3.5μm、標準偏差0.25μm、圧縮弾性率が約488kg/mmの球状の樹脂粒子、第2のギャップ材4bが平均粒子径3.55μm、標準偏差0.10μm、圧縮弾性率が約8700kg/mmのロッド状のガラス粒子をシール材3に対して、それぞれ2重量%と1重量%の混合比で分散した例を示した。しかしながら本実施例1の効果は、上述した実施例1のみに限らず、第1のギャップ材4aの圧縮弾性率が100〜500kg/mmの範囲であり、かつ第2のギャップ材4bの圧縮弾性率が500〜25000kg/mmの範囲であること、第2のギャップ材4bの標準偏差が第1のギャップ材4aの標準偏差に対して小さいこと、かつギャップ材の混合比率が第2のギャップ材の混合比が第1のギャップ材に対して0.1倍から2倍程度であれば同様に得られる。
次に、本発明の液晶表示パネルにおけるギャップ制御の原理について説明する。
図3は、本発明の液晶表示パネルの2種類のギャップ材について、実質的なパネルのギャップ値とギャップ材の制御に必要な加圧力の関係を示すグラフである。第1のギャップ材加圧力曲線は、ギャップ材が軟質材料であるため、ギャップ値の変動に対して加圧力の立ち上がりが緩やかとなる。これに対して、第2のギャップ材加圧力曲線は、ギャップ材が硬質材料であるため、ギャップ値の変動に対して加圧力の立ち上がりが急峻となる。またギャップ材の加圧力曲線の立ち上がりを示す開始点は、ギャップ材の平均粒子径と標準偏差で決まり、ギャップ材の平均粒子径が大きいもしくはギャップ材の粒子径の標準偏差が大きいときにギャップ値として大きくなる。さらにギャップ材の粒子径の標準偏差が小さくなる程、ギャップ材の加圧力曲線は急峻な立ち上がりとなる。
上述の特性を考慮すると、図に示すギャップ制御適正域は、ギャップ値の上限として硬質な第2のギャップ材4bが加圧力に関与する開始点、またギャップ値の下限として第2のギャップ材4bが第1のギャップ材4aに対して支配的にならない領域となる。
そこで、第1のギャップ材4aと第2のギャップ材4bの平均粒子径とギャップ材の粒子径の標準偏差の選択は、TFT基板2a上に形成される配線6や絶縁膜5などの下地膜の段差によって決定される。下地膜の段差が大きい場合は、第1のギャップ材と第2のギャップ材の平均粒子径の差を大きくする。また、下地膜の段差が小さい場合は、その差を小さくする。また、硬質である第2のギャップ材は、できる限り粒子径の標準偏差を小さくすることで、ギャップ値からみたギャップ適正域をせまくすることができる。これにより、精度の高いパネルギャップの制御が可能になる。
上述のギャップ制御の原理は、第1のギャップ材4aの平均粒子径をxおよび標準偏差をσ、第2のギャップ材4bの平均粒子径をxおよびその粒子径の標準偏差をσ、液晶表示パネルのシール材3下部(下地)にある絶縁膜5および配線6によって形成される段差分をΔhとしたとき、以下の関係式を実質的に満足することが最適な条件である。
σ≧σ かつ
(x+3×σ)−(x+3×σ)=Δh
例えば、上述の実施例1による第1のギャップ材4aは、平均粒子径3.5μm、標準偏差0.25μmの球状の樹脂粒子、圧縮弾性率が約488kg/mmであり、第2のギャップ材4bは、平均粒子径3.55μm、標準偏差0.10μmのロッド状のガラス粒子、圧縮弾性率が約8700kg/mmである場合、
Δh =(3.5+3×0.25)−(3.55+3×0.10)
=0.4
となる。上述の実施形態での段差分(Δh)は、絶縁膜5が厚さ1.2μmでシール部近傍のパターン領域全面に、ほぼ均一の厚みで形成されているため、配線6の厚さ0.4μmによって、実質的に等しくなる。
以下、本発明の実施例2について説明する。本発明の液晶表示パネルの実施例2は、実施例1とパネル構成、製造方法が同じであるため、使用材料についてのみ説明する。本実施例においても、図1の平面図、図2の断面図によって説明される。
まず、第1のギャップ材4aは、平均粒子径3.6μm、標準偏差0.25μmの球状の樹脂粒子(商品名:ミクロパール、積水ファインケミカル(株)製)を用い、圧縮弾性率が約488kg/mmである。
また、第2のギャップ材4bは、平均粒子径3.8μm、標準偏差0.06μmの球状のシリカ粒子(商品名:真絲球−SW、触媒化成(株)製)を用い、圧縮弾性率が推定で約2500kg/mmである。シール材3は、紫外線硬化接着材(商品名:30Y−296G4,スリーボンド(株)製)を用いた。TFT基板2aのギャップを制御するシール部近傍には、配線6としてアルミニウムを0.4μm、絶縁膜として窒化膜および酸化膜の無機材料をあわせて1.2μm形成した。一方、対向基板2bのギャップを制御するシール部近傍には、成膜処理を何も施していない。
シール材3の供給は、あらかじめシール材3中に第1のギャップ材4aと第2のギャップ材4bをシール材に対してそれぞれ1.5重量%と1.5重量%を混合分散した部材を用い、ディスペンサー方式でTFT基板2a上にパターンニングした。次に、シール材3を供給したTFT基板2aと対向基板2bを位置決め貼り合せし、TFT基板1bに形成した絶縁膜5の凸部から対向基板2bまでの距離(シール材3中のセルギャップ)が設計値として3.95μmになるように加圧力をかけながら紫外線を4000mJ/cm(λ=365nm)照射し、シール材3を接着硬化した。その後、シールパターンの開いた液晶注入口よりTN系の液晶材料を注入し、紫外硬化タイプの封孔接着材で液晶注入口を封止した。
このようにして完成した液晶表示パネルは、液晶セルギャップの設計値に対する標準偏差を0.08μm以下に抑えることができ、かつギャップ材の押圧による配線切れ不良の発生を防止することができた。
なお上述の実施例2では、第1のギャップ材4aが平均粒子径3.6μm、標準偏差0.25μm、圧縮弾性率が約488kg/mmの球状の樹脂粒子、第2のギャップ材4bが平均粒子径3.8μm、標準偏差0.06μm、圧縮弾性率が約2500kg/mmの球状のシリカ粒子をシール材3に対してそれぞれ1.5重量%と1.5重量%の混合比で分散した例を示した。
しかしながら、本実施例の効果は、上述した実施例2のみに限らず、第1のギャップ材4aの圧縮弾性率が100〜500kg/mmの範囲であり、好ましくは200〜400kg/mmの範囲であり、かつ第2のギャップ材4bの圧縮弾性率が500〜25000kg/mmの範囲であり、好ましくは500〜20000kg/mmの範囲であること、第2のギャップ材4bの粒子径の標準偏差が第1のギャップ材4aの粒子径の標準偏差に対して小さいこと、かつギャップ材の混合比率が第2のギャップ材4bの混合比が、第1のギャップ材に対して0.1倍から2倍程度であれば同様に得られる。
上記の本発明の実施例の説明では、約1.3インチの画像表示領域を有する液晶表示パネルについて説明したが、本発明の液晶表示パネルは、2枚の基板の展性が小さければ、数インチのパネルにも適用できる。また、液晶の材料はTNタイプの例を示したが、STNタイプであっても、強誘電体タイプであってもよく、特に限定されるものではない。
本発明の液晶表示パネルの平面図である。 本発明の液晶表示パネルの周辺部のシール材周辺の断面図である。 本発明の液晶表示パネルに用いるギャップ材のギャップ値と加圧力のグラフである。 従来例の液晶表示パネルの断面図である。 従来例の液晶表示パネルの断面図である。
符号の説明
1 液晶表示パネル
2a TFT基板
2b 対向基板
3 シール材
4a 第1のギャップ材
4b 第2のギャップ材
5 絶縁膜
6 配線
7 画素領域
8 ドライバ回路部
9 遮光層
10 外部接続電極
11 液晶注入口
21,22 透明電極基板
23 第一のスペーサ
24 第二のスペーサ
25,34 シール材
27 液晶材料
31,36 透光性基板
32,37 透光性電極
33,38 配向膜
35 スペーサ
39 空洞

Claims (4)

  1. シール材で一定の間隔に隔てて接着された第1及び第2基板と、この一対の第1及び第2
    の基板の間隙に封入された液晶とから構成され、前記第1及び第2の基板の間隙で形成す
    る表示エリアのパネルギャップをパネル外周の前記シール材中に分散するギャップ材のみ
    で制御する液晶表示パネルであって、前記シール材中に分散するギャップ材は二種類のギ
    ャップ材を有し、前記二種類のギャップ材は、前記第1の基板上に配置された絶縁膜及び
    配線より軟質な粒子からなる第1のギャップ材、及び前記第1の基板上に配置された絶縁
    膜及び配線より硬質な粒子からなる第2のギャップ材であって、前記第1のギャップ材の
    平均粒子径をx1及び粒子径の標準偏差をσ1、前記第2のギャップ材の平均粒子径をx
    2及び粒子径の標準偏差をσ2、前記シール材下部にある前記絶縁膜及び前記配線によっ
    て形成される段差分をΔhとしたとき、
    σ1≧σ2 かつ
    (x1+3×σ1)−(x2+3×σ2)=Δh
    とすることを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 前記第1のギャップ材の圧縮弾性率は、100〜500kg/mmであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 前記第2のギャップ材の圧縮弾性率は、500〜25000kg/mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示パネル。
  4. 前記第2のギャップ材の混合比が前記第1のギャップ材に対して混合比率0.1倍から2倍であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の液晶表示パネル。
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