JP2002122868A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2002122868A
JP2002122868A JP2000317896A JP2000317896A JP2002122868A JP 2002122868 A JP2002122868 A JP 2002122868A JP 2000317896 A JP2000317896 A JP 2000317896A JP 2000317896 A JP2000317896 A JP 2000317896A JP 2002122868 A JP2002122868 A JP 2002122868A
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Ryota Mizusako
亮太 水迫
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示エリアの液晶層厚を適正にして所期の表示
特性を得るとともに、外部から押し力が加わっても基板
がほとんど撓み変形しないようにして液晶の流動による
表示品質の低下を無くすことができ、しかも少ない工程
で低コストに製造することができる液晶表示素子を提供
する。 【解決手段】枠状のシール材16中に、前記シール材に
よるシール部の基板間隔を表示エリア内スペーサ15に
より規制される表示エリアの基板間隔よりも小さい間隔
に規制するためのシール部スペーサ17を分散させて混
入し、一対の基板1,2をそれぞれ、その間に表示エリ
ア内スペーサ15およびシール部スペーサ17を挟持さ
せ、シール部に対応する領域が表示エリアに対応する領
域よりも基板間隔が小さくなる方向に撓み変形させた状
態でシール材16により接合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基板間隔をスペ
ーサにより規制した液晶表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、内面に電極が形成され
た一対の基板を、その間に表示エリアを囲む枠状のシー
ル材を介在させて対向配置し、これらの基板を前記シー
ル材により接合するとともに、前記一対の基板間の前記
表示エリアに対応する領域に液晶を充填した構成となっ
ている。
【0003】なお、液晶表示素子には、白黒画像を表示
するものと、カラー画像を表示するものとがあり、カラ
ー画像を表示する液晶表示素子は、いずれか一方の基板
の表示エリアに対応する領域の内面に、前記一対の基板
に形成された電極が互いに対向する複数の画素領域にそ
れぞれ対応させて、複数の色、例えば赤、緑、青のカラ
ーフィルタを設けた構成となっている。
【0004】前記液晶表示素子は、その表示特性が液晶
層厚により左右されるため、一対の基板の間隔を、所定
の液晶層厚が得られるように精度良く設定する必要があ
る。
【0005】そのため、従来は、一対の基板間の表示エ
リアに対応する領域に、前記一対の基板の間隔を所定の
液晶層厚が得られる間隔に規制するための複数の表示エ
リア内スペーサを分散させて配置するとともに、前記シ
ール材中に、前記シール材によるシール部の基板間隔を
前記表示エリア内スペーサにより規制される基板間隔と
ほぼ同じ間隔に規制するための複数のシール部スペーサ
を分散させて混入し、前記一対の基板をその間に前記表
示エリア内スペーサおよびシール部スペーサを挟持させ
て前記シール材により接合することにより、前記一対の
基板の間隔を、前記表示エリアに対応する領域から前記
シール部に対応する領域にわたって一定の間隔になるよ
うにしている。
【0006】前記液晶表示素子は、一方の基板の内面の
表示エリアに対応する領域に前記表示エリア内スペーサ
を分散させて配置するとともに、他方の基板の内面に前
記シール部スペーサが混入されたシール材を枠状に印刷
し、これらの基板を重ね合わせて加圧することにより、
一対の基板の間に前記表示エリア内スペーサおよびシー
ル部スペーサを挟持させて基板間隔を調整し、その状態
で前記シール材を硬化させることにより一対の基板を接
合した後、前記一対の基板間の表示エリアに対応する領
域に、前記シール材の印刷時にそのシール材を部分的に
欠落させて形成された液晶注入口から真空注入法により
液晶を充填し、その後に前記液晶注入口を封止する方法
で製造されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の液
晶表示素子は、一対の基板をシール材を介して接合した
時点では、前記一対の基板がそれぞれ、その間に前記表
示エリア内スペーサおよびシール部スペーサを挟持した
状態にあるが、前記一対の基板間の表示エリアに対応す
る領域に液晶を充填すると、基板の表示エリアに対応す
る領域が液晶の圧力により極く僅かではあるが外側に膨
らむように曲がり変形して前記表示エリアの基板間隔が
大きくなり、その分だけ液晶層厚が大きくなって所期の
表示特性が得られなくなる。これは、特に、液晶層厚を
シビアに設定する必要のある強誘電性液晶または反強誘
電性液晶を用いた液晶表示素子において顕著である。
【0008】しかも、上記のように基板が外側に膨らむ
ように曲がり変形すると、前記基板が前記表示エリア内
スペーサから浮き上がった状態になるため、前記基板に
部分的に外部から押し力が加わったときに、その基板の
押し力が加わった部分が内側に凹むように撓み変形し、
その領域の液晶が周囲に押し出されるように流動する。
【0009】この液晶の流動は、特に、アクティブマト
リックス型の液晶表示素子において問題とされている。
【0010】すなわち、例えばTFT(薄膜トランジス
タ)を能動素子とするアクティブマトリックス型液晶表
示素子は、内面に画素電極とTFTおよび前記TFTに
ゲート信号およびデータ信号を供給するための配線が設
けられている一方の基板の近傍の液晶分子の配向状態
が、前記TFTや配線上の盛り上がり部において乱れて
おり、その部分に、液晶分子の配向の乱れによる表示不
良が生じており、それに加えて、表示駆動時に、配線と
画素電極との間に横方向の電界が生じるため、その横方
向電界の影響により、前記画素電極の前記配線と隣り合
う縁部付近にディスクリネーションが発生する。
【0011】前記TFTや配線上の液晶分子の配向の乱
れと、表示駆動時に画素電極の縁部付近に発生するディ
スクリネーションは、表示の観察側である前側の基板に
複数の画素領域の間の領域に対応させて設けられている
遮光膜(ブラックマスク)により隠されているが、上記
のように基板が外部からの押し力により内側に凹むよう
に撓み変形し、その領域の液晶が周囲に押し出されるよ
うに流動すると、前記液晶分子の配向の乱れによる表示
不良やディスクリネーションの発生領域が画素領域内に
入り込み、表示欠陥として見えるようになる。
【0012】そして、外部からの押し力が開放される
と、基板の復元にともなって液晶が元の状態に戻るよう
に流動するが、液晶は完全には元の状態に戻らないた
め、画素領域内に表示不良やディスクリネーションが残
り、表示品質が低下してしまう。
【0013】そのため、従来は、シール材を介して接合
された一対の基板の間に液晶を充填した後、液晶表示素
子全体を均一にプレスして余剰の液晶を液晶注入口から
外部に押し出すことにより基板間隔を前記表示エリア内
スペーサにより規制される間隔に再調整し、その状態で
前記液晶注入口を封止することにより、液晶層厚を適正
にして所期の表示特性を得るとともに、外部から押し力
が加わっても基板がほとんど撓み変形しないようにして
液晶の流動による表示品質の低下を無くすようにしてい
る。
【0014】しかしながら、このようにシール材を介し
て接合された一対の基板の間に液晶を充填した後に液晶
表示素子全体を均一にプレスして液晶注入口を封止する
のでは、液晶表示素子の製造工程が複雑化し、コストが
高くなる。
【0015】この発明は、表示エリアの液晶層厚を適正
にして所期の表示特性を得るとともに、外部から押し力
が加わっても基板がほとんど撓み変形しないようにして
液晶の流動による表示品質の低下を無くすことができ、
しかも少ない工程で低コストに製造することができる液
晶表示素子を提供することを目的としたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶表示素子
は、内面に電極が形成された一対の基板が、その間に表
示エリアを囲む枠状のシール材を介在させて対向配置さ
れるとともに、前記一対の基板間の前記表示エリアに対
応する領域に、前記表示エリアの基板間隔を所定の液晶
層厚が得られる間隔に規制するための複数の表示エリア
内スペーサが配置され、前記シール材中に、前記シール
材によるシール部の基板間隔を前記表示エリア内スペー
サにより規制される表示エリアの基板間隔よりも小さい
間隔に規制するための複数のシール部スペーサが分散さ
せて混入されており、前記一対の基板がそれぞれ、その
間に前記表示エリア内スペーサおよびシール部スペーサ
を挟持し、前記シール部に対応する領域が前記表示エリ
アに対応する領域よりも基板間隔が小さくなる方向に撓
み変形した状態で前記シール材により接合され、前記一
対の基板間の前記表示エリアに対応する領域に液晶が充
填されていることを特徴とするものである。
【0017】この液晶表示素子は、一対の基板間に介在
された枠状のシール材中に、前記シール材によるシール
部の基板間隔を表示エリア内スペーサにより規制される
表示エリアの基板間隔よりも小さい間隔に規制するため
の複数のシール部スペーサを分散させて混入することに
より、前記一対の基板をそれぞれ、その間に前記表示エ
リア内スペーサおよびシール部スペーサを挟持させ、前
記シール部に対応する領域が前記表示エリアに対応する
領域よりも基板間隔が小さくなる方向に撓み変形させた
状態で前記シール材により接合したものであるため、前
記一対の基板がいずれも、前記表示エリアに対応する領
域に充填された液晶の圧力に対して充分な耐変形性を有
している。
【0018】そのため、この液晶表示素子は、充填され
た液晶の圧力により基板が外側に膨らむように曲がり変
形して前記表示エリア内スペーサから浮き上がった状態
になることはほとんどない。
【0019】したがって、この液晶表示素子によれば、
従来の液晶表示素子のように液晶の充填後に素子全体を
均一にプレスして基板間隔を再調整しなくても、表示エ
リアの液晶層厚を適正にして所期の表示特性を得るとと
もに、外部から押し力が加わっても基板がほとんど撓み
変形しないようにして液晶の流動による表示品質の低下
を無くすことができる。
【0020】そして、この液晶表示素子は、液晶充填後
の基板間隔の再調整が不要であるため、少ない工程で低
コストに製造することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の液晶表示素子は、上記
のように、一対の基板間に介在された枠状のシール材中
に、前記シール材によるシール部の基板間隔を表示エリ
ア内スペーサにより規制される表示エリアの基板間隔よ
りも小さい間隔に規制するための複数のシール部スペー
サを分散させて混入し、一対の基板をそれぞれ、その間
に前記表示エリア内スペーサおよびシール部スペーサを
挟持させ、前記シール部に対応する領域が前記表示エリ
アに対応する領域よりも基板間隔が小さくなる方向に撓
み変形させた状態で前記シール材により接合することに
より、表示エリアの液晶層厚を適正にして所期の表示特
性を得るとともに、外部から押し力が加わっても基板が
ほとんど撓み変形しないようにして液晶の流動を無くこ
とができるようにし、しかも、液晶充填後の基板間隔の
再調整を不要とし、少ない工程で低コストに製造するこ
とができるようにしたものである。
【0022】この発明の液晶表示素子において、前記シ
ール部スペーサは、前記シール部の基板間隔を、前記表
示エリア内スペーサにより規制される表示エリアの基板
間隔の90〜93%に規制する径を有しているのが好ま
しい。
【0023】
【実施例】図1〜図3はこの発明の一実施例を示してお
り、図1は液晶表示素子の一部分のハッチングを省略し
た断面図である。
【0024】この液晶表示素子は、図1のように、ガラ
スからなる一対の透明基板1,2を、その間に表示エリ
アを囲む枠状のシール材16を介在させて対向配置し、
これらの基板1,2を前記シール材16により接合する
とともに、前記一対の基板1,2間の前記表示エリアに
対応する領域に液晶18を充填したものであり、前記一
対の基板1,2の内面にはそれぞれ透明電極3,4が形
成され、その上に配向膜13,14が設けられている。
【0025】なお、この実施例の液晶表示素子は、TF
T(薄膜トランジスタ)を能動素子とするアクティブマ
トリックス型のものであり、前記一対の基板1,2のう
ち、表示の観察側である後側(図1において上側)の基
板1の内面に設けられた電極3は、前記表示エリアの全
域にわたって形成された一枚膜状の対向電極、後側の基
板2の内面に設けられた電極4は、前記シール材16で
囲まれた表示エリアに対応する領域に行方向および列方
向にマトリックス状に配列させて形成された複数の画素
電極であり、また、前記後側基板2の内面には、複数の
TFT5が、前記複数の画素電極4にそれぞれ対応させ
て配設されている。
【0026】前記TFT5は、基板2上に形成されたゲ
ート電極6と、前記ゲート電極6を覆うゲート絶縁膜7
と、前記ゲート絶縁膜7の上に前記ゲート電極6と対向
させて設けられたi型半導体膜8と、前記i型半導体膜
8の両側部の上に図示しないn型半導体膜を介して設け
られたソース電極9およびドレイン電極とからなってお
り、このTFT5は、図示しない保護絶縁膜により覆わ
れている。なお、前記ゲート絶縁膜7は、窒化シリコン
等からなる透明膜であり、後側基板2のほぼ全面にわた
って形成されている。
【0027】また、図1では省略しているが、前記後側
基板2の内面には、各行のTFT5にゲート信号を供給
する複数本のゲート配線が各画素電極行の一側にそれぞ
れ沿わせて設けられるとともに、各列のTFT5にデー
タ信号を供給する複数本のデータ配線が各画素電極列の
一側にそれぞれ沿わせて設けられており、前記ゲート配
線は、基板2上に前記ゲート電極6と一体に形成され、
前記データ配線は、前記ゲート絶縁膜7の上に前記ドレ
イン電極10と一体に形成されている。
【0028】なお、前記データ配線は、前記ゲート絶縁
膜7の上に層間絶縁膜を設けて、その上に形成し、前記
層間絶縁膜に設けられたコンタクト孔を介して前記ドレ
イン電極10に接続してもよい。
【0029】そして、前記画素電極4は、前記ゲート絶
縁膜7の上に形成されており、その一側の一端部付近
に、この画素電極4に対応するTFT5のソース電極9
が接続されている。
【0030】また、この実施例の液晶表示素子は、フル
カラー画像等の多色カラー画像を表示するものであり、
その前側基板1の内面に、前記複数の画素電極4と対向
電極とが互いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応
させて、複数の色、例えば赤、緑、青の3色のカラーフ
ィルタ11R,11G,11Bを設けている。
【0031】さらに、この実施例の液晶表示素子は、前
側基板1の内面に、前記複数の画素領域の間の領域およ
び複数の画素領域が配列する画像表示領域の外側の余白
領域に対応させて遮光膜(ブラックマスク)12を設け
ている。この遮光膜12は、例えば酸化クロムとクロム
との積層膜であり、前側基板1のほぼ全面に、前記複数
の画素領域に対応する部分がそれぞれ開口するパターン
に形成されている。
【0032】なお、前記遮光膜12は前側基板1上に形
成され、前記カラーフィルタ11R,11G,11Bは
その側縁部を前記遮光膜12の上に重ねて前記基板1上
に形成されており、このカラーフィルタ11R,11
G,11Bの上に前記対向電極3が形成され、その上に
配向膜13が設けられている。
【0033】また、前記一対の基板1,2間の前記シー
ル材16により囲まれた表示エリアに対応する領域に
は、前記一対の基板1,2の間隔を所定の液晶層厚が得
られる間隔に規制するための複数の表示エリア内スペー
サ15が配列されており、前記シール材16中には、前
記シール材16によるシール部の基板間隔を前記表示エ
リア内スペーサ15により規制される表示エリアの基板
間隔よりも小さい間隔に規制するための複数のシール部
スペーサ17が分散させて混入されている。
【0034】この実施例では、前記表示エリア内スペー
サ15を、いずれか一方の基板の内面、例えば後側基板
2の内面に、圧縮強度の高い樹脂により、一対の基板
1,2の間隔を所定の液晶層厚が得られる間隔に規制で
きる高さの柱状に形成している。
【0035】この表示エリア内スペーサ15は、各画素
領域に1つの割合で配列されており、前記後側基板2の
内面の配向膜14は、前記表示エリア内スペーサ15の
配置部を除いて形成されている。
【0036】なお、図1では、便宜上、TFT5の上に
表示エリア内スペーサ15を示しているが、前記表示エ
リア内スペーサ15は、前記TFT5の近傍、例えば図
示しないゲート配線上の領域に、前記ゲート配線とゲー
ト絶縁膜7と前記図示しない保護絶縁膜とを下地層にし
て形成されている。
【0037】一方、前記シール材16中に混入されたシ
ール部スペーサ17は、圧縮強度の高い樹脂からなる球
状スペーサであり、このシール部スペーサ17は、前記
シール材16によるシール部の基板間隔を、前記表示エ
リア内スペーサ15により規制される表示エリアの基板
間隔よりも小さい間隔に規制する径を有している。
【0038】そして、前記一対の基板1,2はそれぞ
れ、前記シール材16によるシール部に対応する領域が
前記表示エリアに対応する領域よりも基板間隔が小さく
なる方向に撓み変形した状態で、前記表示エリア内スペ
ーサ15およびシール部スペーサ17を挟持して対向し
ている。
【0039】なお、前記表示エリアおよびシール部の基
板間隔は、一対の基板1,2の内面に設けられた電極
3,4やカラーフィルタ11R,11G,11Bおよび
配向膜13,14等の基板内面形成層を含まない、基板
1,2自体の間隔である。
【0040】また、前記液晶層厚は、画素領域に対応す
る領域の液晶層の厚さであり、前記表示エリアの基板間
隔から、前記画素電極4および対向電極3とTFT4の
ゲート絶縁膜7とカラーフィルタ11R,11G,11
Bと配向膜13,14の厚さを差し引いた値に相当す
る。
【0041】この液晶層厚は、前記一対の基板1,2間
の表示エリアに対応する領域に配列され、これらの基板
1,2間に挟持された前記表示エリア内スペーサ15の
高さによって決まる。
【0042】この実施例では、上述したように、表示エ
リア内スペーサ15を、後側基板2の内面に設けられた
TFT5の近傍に、図示しないゲート配線とゲート絶縁
膜7と図示しない保護絶縁膜とを下地層にして形成して
おり、また前記ゲート配線は前記TFT4のゲート電極
5と同じ厚さに一体に形成されているため、前記後側基
板2の内面のうち、表示エリア内スペーサ15を形成す
る面は、画素領域に対応する面(配向膜14の膜面)よ
りも、前記TFT4のゲート絶縁膜7とゲート電極5と
前記保護絶縁膜とを除いた厚さ(i型半導体膜8と図示
しないn型半導体膜およびソース,ドレイン電極9,1
0との総厚)から前記画素電極4と配向膜14の厚さを
差し引いた値だけ高くなっている。なお、前側基板1の
内面(配向膜13の膜面)は、図1に示したように、前
記表示エリア内スペーサ15に対応する部分から画素領
域に対応する領域にわたってほぼ面一になっている。
【0043】したがって、前記表示エリア内スペーサ1
5は、所定の液晶層厚から、前記後側基板2の内面の表
示エリア内スペーサ15を形成する面と画素領域に対応
する面との高さの差に相当する値を差し引いた高さに形
成すればよく、前記表示エリア内スペーサ15をこのよ
うな高さに形成することにより、表示エリアの基板間隔
を所定の液晶層厚が得られる間隔に規制することができ
る。
【0044】次に、前記シール部スペーサ17により規
制されるシール部の基板間隔について説明すると、この
実施例では、後側基板1の内面に設けられたTFT4の
ゲート絶縁膜7と、前側基板1の内面に設けられた前記
遮光膜12とがそれぞれシール材16によるシール部に
も対向しているため、前記シール部スペーサ17は、前
記一対の基板1,2間に、前記ゲート絶縁膜7と遮光膜
12とを介して挟持されている。
【0045】したがって、前記シール部スペーサ17
は、前記表示エリア内スペーサ15の高さに、この表示
エリア内スペーサ15の下地膜のうちのゲート配線と保
護絶縁膜の厚さと、前側基板1の内面に設けられたカラ
ーフィルタ11R,11G,11Bの遮光膜12上の厚
さと、前記前側基板1の内面に設けられた対向電極3お
よび配向膜13の厚さとを加えた値よりも小さい直径を
有していればよく、前記シール部スペーサ17の直径を
このような値にすることにより、前記シール部の基板間
隔を、前記表示エリア内スペーサ15により規制される
表示エリアの基板間隔よりも小さい間隔に規制すること
ができる。
【0046】このシール部スペーサ17は、前記シール
部の基板間隔を、前記表示エリア内スペーサ15により
規制される表示エリアの基板間隔の90〜93%に規制
する径を有しているのが好ましい。
【0047】図2は前記液晶表示素子の製造方法を示す
模式図であり、(a)は一対の基板1,2を接合する前
の状態を示し、(b)は前記一対の基板1,2を接合し
た状態を示している。
【0048】前記液晶表示素子の製造方法を説明する
と、まず、図2の(a)に示したように、一対の基板
1,2のうちの前側基板1の内面に前記シール部スペー
サ17が混入されたシール材16を枠状に印刷し、この
前側基板1と、表示エリアに対応する領域の内面に前記
表示エリア内スペーサ15が設けられた後側基板2とを
対向させ、これらの基板1,2を重ね合わせて加圧する
ことにより、一対の基板1,2の間に前記表示エリア内
スペーサ15およびシール部スペーサ17を挟持させ、
前記表示エリアおよびシール部の基板間隔を調整し、そ
の状態でシール材16を硬化させることにより、一対の
基板1,2を図2の(b)に示したように前記シール材
16により接合する。
【0049】このとき、前記シール部スペーサ17は、
前記表示エリア内スペーサ15の高さに対して上述した
ような直径を有しているため、一対の基板1,2の前記
シール部に対応する領域がそれぞれ、前記表示エリアに
対応する領域よりも基板間隔が小さくなる方向に撓み変
形する。
【0050】そのため、前記一対の基板1,2はそれぞ
れ、その間に前記表示エリア内スペーサ15およびシー
ル部スペーサ17を挟持し、前記シール部に対応する領
域が前記表示エリアに対応する領域よりも基板間隔が小
さくなる方向に撓み変形した状態で前記シール材16に
より接合される。
【0051】このようにして、一対の基板1,2をシー
ル材16により接合した後は、前記一対の基板1,2間
の表示エリアに対応する領域に、前記シール材16の印
刷時にそのシール材16を部分的に欠落させて形成され
た図示しない液晶注入口から真空注入法により液晶18
を充填し、その後、直ちに前記液晶注入口を封止する。
【0052】なお、この実施例の液晶表示素子は、TN
(ツイステッドネマティック)型またはSTN(スーパ
ーツイステッドネマティック)型のものであり、一対の
基板1,2間の表示エリアに対応する領域に充填された
液晶18の分子は、前記基板1,2の内面に設けられた
配向膜13,14によりそれぞれの基板1,2の近傍に
おける配向方向を規制されて両基板1,2間において所
定のツイスト角でツイスト配向する。また、一対の基板
1,2の外面にはそれぞれ図示しない偏光板がその透過
軸を所定の方向に向けて配置される。
【0053】上記液晶表示素子は、一対の基板1,2間
に介在された枠状のシール材16中に、前記シール材1
6によるシール部の基板間隔を表示エリア内スペーサ1
5により規制される表示エリアの基板間隔よりも小さい
間隔に規制するための複数のシール部スペーサ17を分
散させて混入することにより、前記一対の基板1,2を
それぞれ、その間に前記表示エリア内スペーサ15およ
びシール部スペーサ17を挟持させ、前記シール部に対
応する領域が前記表示エリアに対応する領域よりも基板
間隔が小さくなる方向に撓み変形させた状態で前記シー
ル材16により接合したものであるため、前記一対の基
板1,2がいずれも、前記表示エリアに対応する領域に
充填された液晶18の圧力に対して充分な耐変形性を有
している。
【0054】すなわち、前記基板1,2は、曲げ応力が
生じていない平坦な状態では、液晶18の圧力で容易に
曲がり変形するが、その変形により曲げ応力が生じるた
め、液晶18の圧力が一定であれば、ある程度まで曲が
り変形し、それ以上にはほとんど変形しない。
【0055】そして、上記液晶表示素子では、一対の基
板1,2を予め、前記シール部に対応する領域が前記表
示エリアに対応する領域よりも基板間隔が小さくなる方
向、つまり液晶18の圧力により曲がり変形する方向に
撓み変形させた状態でシール材16により接合している
ため、前記一対の基板1,2がいずれも、液晶18の圧
力に対して充分な耐変形性を有している。
【0056】そのため、この液晶表示素子は、充填され
た液晶18の圧力により基板1,2が外側に膨らむよう
に曲がり変形して前記表示エリア内スペーサ15から浮
き上がった状態になることはほとんどない。
【0057】したがって、この液晶表示素子によれば、
従来の液晶表示素子のように液晶の充填後に素子全体を
均一にプレスして基板間隔を再調整しなくても、表示エ
リアの液晶層厚を適正にして所期の表示特性を得るとと
もに、外部から押し力が加わっても基板1,2がほとん
ど撓み変形しないようにして液晶18の流動による表示
品質の低下を無くすことができる。
【0058】図3は、電極3,4やカラーフィルタ11
R,11G,11Bおよび配向膜13,14等の基板内
面形成層を一切形成しない基板1,2を用いて製造し
た、表示エリアの基板間隔が表示エリア内スペーサ15
の高さと同じである試験素子のシール部スペーサ17の
径による耐圧特性(基板の中心部に外部から加重を加え
たときの基板間隔の変化)を示している。
【0059】前記試験素子は、表示エリア内スペーサ1
5の高さ(表示エリアの基板間隔)を5.5μmとした
ものであり、図3において、太線は、直径が5.1μm
のシール部スペーサを用いた試験素子の耐圧特性、一点
鎖線は、直径が5.5μmのシール部スペーサを用いた
試験素子の耐圧特性、破線は、直径が5.7μmのシー
ル部スペーサを用いた試験素子の耐圧特性、細線は、直
径が5.9μmのシール部スペーサを用いた試験素子の
耐圧特性を示している。
【0060】図3に示した各試験素子の耐圧特性を比較
してみれば分かるように、直径が5.1μmのシール部
スペーサを用いてシール部の基板間隔を表示エリアの基
板間隔よりも小さくした試験素子は、直径が5.5μm
のシール部スペーサを用いてシール部の基板間隔を表示
エリアの基板間隔と同じにした試験素子や、直径が5.
7μmまたは5.9μmのシール部スペーサを用いてシ
ール部の基板間隔を表示エリアの基板間隔よりも大きく
した試験素子に比べて、加重に対する基板間隔変化率が
小さく、また、前記加重の変化による基板間隔率の変化
もほぼ直線的である。
【0061】なお、図3に太線で示した耐圧特性は、直
径が5.1μmのシール部スペーサを用いてシール部の
基板間隔を表示エリアの基板間隔の約92.7%にした
ものであるが、前記シール部スペーサ17の径が、シー
ル部の基板間隔を表示エリアの基板間隔の90〜93%
に規制する範囲であれば、前記太線で示した耐圧特性と
同等の耐圧特性を得ることができる。
【0062】すなわち、前記シール部スペーサ17は、
前記シール部の基板間隔を、前記表示エリア内スペーサ
15により規制される表示エリアの基板間隔の90〜9
3%に規制する径を有しているのが好ましく、このよう
な径のシール部スペーサ17をシール材16中に混入す
ることにより、表示エリアの液晶層厚をより適正にする
とともに、外部から押し力に対する耐圧特性をより高く
することができる。
【0063】なお、前記一対の基板1,2のシール部に
対応する領域は、図1に示したように、表示エリアに対
応する領域の最も外側に配置された表示エリア内スペー
サ15の位置から基板間隔が小さくなる方向に撓み変形
しており、したがって、その領域の液晶層厚は適正では
ないが、この領域は、画像表示領域の外側の余白領域で
あり、この余白領域は遮光膜12により隠されているた
め、表示品質に影響することは無い。
【0064】そして、この液晶表示素子は、液晶注入後
の基板間隔の再調整が不要であるため、上述したよう
に、一対の基板1,2間の表示エリアに対応する領域に
液晶18を充填した後、直ちに前記液晶注入口を封止す
ることができ、したがって、少ない工程で低コストに製
造することができる。
【0065】なお、上記実施例では、表示エリア内スペ
ーサ15を、後側基板2の内面に柱状に形成している
が、表示エリア内スペーサは、いずれか一方の基板の表
示エリアに対応する領域の内面上に散布され、一対の基
板間に挟持される球状スペーサでもよい。
【0066】また、この発明は、TN型またはSTN型
に限らず、液晶分子を一方向にホモジニアス配向させた
液晶表示素子や、強誘電性液晶または反強誘電性液晶を
用いた液晶表示素子等にも適用することができ、さら
に、アクティブマトリックス型に限らず、単純マトリッ
クス型の液晶表示素子にも適用することができる。
【0067】
【発明の効果】この発明の液晶表示素子は、一対の基板
間に介在された枠状のシール材中に、前記シール材によ
るシール部の基板間隔を表示エリア内スペーサにより規
制される表示エリアの基板間隔よりも小さい間隔に規制
するための複数のシール部スペーサを分散させて混入
し、前記一対の基板をそれぞれ、その間に前記表示エリ
ア内スペーサおよびシール部スペーサを挟持させ、前記
シール部に対応する領域が前記表示エリアに対応する領
域よりも基板間隔が小さくなる方向に撓み変形させた状
態で前記シール材により接合したものであるため、表示
エリアの液晶層厚を適正にして所期の表示特性を得ると
ともに、外部から押し力が加わっても基板がほとんど撓
み変形しないようにして液晶の流動を無くことができる
ようにし、しかも、液晶充填後の基板間隔の再調整を不
要とし、少ない工程で低コストに製造することができ
る。
【0068】この発明の液晶表示素子において、前記シ
ール部スペーサは、前記シール部の基板間隔を、前記表
示エリア内スペーサにより規制される表示エリアの基板
間隔の90〜93%に規制する径を有しているのが好ま
しく、このような径のシール部スペーサをシール材中に
混入することにより、表示エリアの液晶層厚をより適正
にするとともに、外部から押し力に対する耐圧特性をよ
り高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す液晶表示素子の一部
分のハッチングを省略した断面図。
【図2】前記液晶表示素子の製造方法を示す、一対の基
板を接合する前の状態と、一対の基板を接合した状態の
模式図。
【図3】基板内面形成層を形成しない基板を用いて製造
した試験素子のシール部スペーサの径による耐圧特性を
示す図。
【符号の説明】
1,2…基板 3…対向電極 4…画素電極 5…TFT 11R,11G,11B…カラーフィルタ 12…遮光膜 13,14…配向膜 15…表示エリア内スペーサ 16…シール材 17…シール部スペーサ 18…液晶

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に電極が形成された一対の基板が、そ
    の間に表示エリアを囲む枠状のシール材を介在させて対
    向配置されるとともに、前記一対の基板間の前記表示エ
    リアに対応する領域に、前記表示エリアの基板間隔を所
    定の液晶層厚が得られる間隔に規制するための複数の表
    示エリア内スペーサが配置され、前記シール材中に、前
    記シール材によるシール部の基板間隔を前記表示エリア
    内スペーサにより規制される表示エリアの基板間隔より
    も小さい間隔に規制するための複数のシール部スペーサ
    が分散させて混入されており、前記一対の基板がそれぞ
    れ、その間に前記表示エリア内スペーサおよびシール部
    スペーサを挟持し、前記シール部に対応する領域が前記
    表示エリアに対応する領域よりも基板間隔が小さくなる
    方向に撓み変形した状態で前記シール材により接合さ
    れ、前記一対の基板間の前記表示エリアに対応する領域
    に液晶が充填されていることを特徴とする液晶表示素
    子。
  2. 【請求項2】シール部スペーサは、シール部の基板間隔
    を、表示エリア内スペーサにより規制される表示エリア
    の基板間隔の90〜93%に規制する径を有しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
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