JPH05287492A - 耐食性、耐熱性に優れた合金化溶融アルミめっき鋼板 - Google Patents

耐食性、耐熱性に優れた合金化溶融アルミめっき鋼板

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JPH05287492A
JPH05287492A JP8548292A JP8548292A JPH05287492A JP H05287492 A JPH05287492 A JP H05287492A JP 8548292 A JP8548292 A JP 8548292A JP 8548292 A JP8548292 A JP 8548292A JP H05287492 A JPH05287492 A JP H05287492A
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JP
Japan
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steel sheet
plating
corrosion resistance
corrosion
alloyed hot
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JP8548292A
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English (en)
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Jun Maki
純 真木
Kenichi Asakawa
健一 麻川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は自動車排気系内面の苛酷な腐食環境
下で、従来に比べて優れた耐食性を有する合金化溶融ア
ルミめっき鋼板を提供するものである。 【構成】 Crを4〜25%含有する鋼板を溶融アルミ
めっきした後に合金化処理を施して、 Cr:4〜15% Fe:20〜40% Si:10〜15% 残部がAl及び不可避的不純物から成る合金層をめっき
原板の上層に生成させることにより極めて優れた耐食性
を実現することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐食性、耐熱性に優れた
合金化溶融アルミめっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼板表面に溶融アルミめっきを施したア
ルミめっき鋼板は耐食性、耐熱性に優れているために家
電、建材用として、或いは自動車排気系材料として広く
使用されている。このような溶融アルミめっき鋼板は、
一般にめっき原板を無酸化炉または酸化炉中で加熱して
表面の汚れや圧延油等を焼却除去し、続いて還元炉にお
いて還元性雰囲気下で鋼板表面を活性化させる焼鈍過程
を経て、溶融アルミニウム浴に浸漬する方法で製造され
る。近年、自動車マフラー内部といった強い腐食性の環
境下でも数年間孔開き腐食を起こさない高耐食性材料へ
の要求が高まってきたことを背景として、溶融アルミめ
っき鋼板の耐食性を向上させる種々の工夫がなされてき
た。それらは主にめっき原板あるいはめっき浴に元素を
添加するという方法で、めっき原板にCrを添加する方
法(特開昭61−147866号公報)や、めっき浴に
Crを添加する方法(特開平2−88754号公報)が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来行われていた方法
によっても確かに耐食性の向上効果は認められるもの
の、例えばめっき原板にCrを添加する方法では耐食性
向上効果に限界があり、一方めっき層にCrが含有され
ると耐食性の向上に顕著な効果があるが、めっき浴にC
rを添加する方法では浴中Cr濃度が上昇するとドロス
が発生しやすくなるといった操業上の理由から、浴中の
Cr濃度はあまり上げられないという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の問題点を
克服しながら、極めて耐食性に優れ、かつ耐熱性にも優
れた溶融アルミめっき鋼板の提供である。本発明につい
て以下に詳述する。本発明はCr含有鋼板に溶融アルミ
めっきを施した後に合金化処理を行うことによりめっき
原板中のCrを上層にまで拡散させて極めて耐食性に優
れた鋼板を製造するものである。本発明においてめっき
原板は転炉、電気炉等通常の溶解炉で溶製された溶鋼を
造塊、分塊法あるいは連続鋳造法を経て鋼片とし、これ
を熱間圧延後、酸洗し、冷間圧延する薄鋼板の一般製造
工程で冷延板として製造される。この際、めっき原板と
してはCr含有量が4〜25%のものを用いるものとす
る。これはCr含有量が4%未満ではめっき層へのCr
の拡散量が少なく耐食性向上効果がそれほどでないため
で、また作り込みが難しく価格も高価となることからC
rの上限は25%とした。めっき原板には必要に応じて
Mo,Ni等の元素を含有してもよい。
【0005】このようなめっき原板に対してゼンジマー
法、あるいは無酸化炉法によって、酸化炉または無酸化
炉中で表面汚れ、圧延油等燃焼させながら余熱し、続い
て還元炉中に導入して表面酸化皮膜を還元して活性化さ
せると同時に、再結晶化を促して加工性を付与する。さ
らにめっき原板をめっきに適した温度に調整した後に溶
融アルミニウムめっき浴に浸漬してめっきを行い、ガス
ワイピング法でめっき付着量を調節した後に捲取る。そ
の後に電気炉等で加熱処理を行い合金化するという方法
で製造する。本発明におけるめっき原板は上記の如く冷
延材を用いる場合のほかに、冷延、脱脂、焼鈍、表面研
削を行った材料を用いてもよい。
【0006】合金化処理後の合金めっき層の組成につい
ての限定理由は以下の通りである。 Cr:2%以下のCr含有量では耐食性向上の効果は顕
著でなく、またCr含有量が多すぎると合金層が硬化し
て加工性に悪影響を及ぼすことから上限を13%とし
た。 Si:本発明はめっきを施した後に合金化処理を行うも
のであり、めっき浴中での反応を抑制する意味から浴中
Siは必要で合金化処理後の合金層中Siは10%以上
となり、一方Siはアルミめっきの耐食性を劣化させる
元素であることから15%以下とする。 Fe:めっき層を合金化処理する際に原板中のFeが合
金層に拡散し、上記Cr含有量になるように合金化処理
を行う場合には不可避的にFe含有量は20〜40%と
なる。 このような合金層中にCrを含有する鋼板が高い耐食性
を有する理由は、合金層中のCrの効果により腐食環境
下で鋼板表面に緻密な不導体皮膜を生成するためである
と考えられる。
【0007】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。表1に
示す鋼板をめっき原板として用いて、無酸化炉方式の連
続めっきラインで浴組成をAl−10%Siとして溶融
アルミニウムめっきを施し、ガスワイピング法にてめっ
き付着量を両面で約80g/m2 に調節した。その後電
気炉で900℃に加熱、50時間合金化処理を行った。
こうして作成した鋼板に対して耐食性を以下に示す2種
類の方法で評価した。なお比較例として合金化処理をし
ないめっきままの鋼板とめっき原板についても評価し
た。
【0008】
【表1】
【0009】・SST 試験片の寸法を70×150mmとしてJIS Z 2
371に準拠して試験を90日間行い、試験後の腐食減
量を測定した。 ・模擬凝結水浸漬試験 試験片寸法を50×100mmとして、ビーカー内でマ
フラー内部の腐食環境を想定した下記組成の模擬凝結水
に半没となるよう浸漬し、80℃で試験液の乾燥と液補
充を毎日繰り返し、20日後の腐食減量を測定した。
【表2】 耐食性の評価結果を表3に示した。いずれの耐食性試験
においても比較例に比べて腐食減量が減少し、特にマフ
ラー内部の腐食環境中での合金化処理による耐食性向上
効果が顕著であった。
【0010】
【表3】
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、溶融アルミめっき
を合金化処理して合金層にCrを含有させた鋼板は自動
車排気系内面の腐食環境下で優れた耐食性を発揮する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr4〜25%を含有する鋼板表面に、
    Cr:2〜13%、Fe:20〜40%、Si:10〜
    15%、残部がAl及び不可避的不純物からなる合金め
    っき層を施したことを特徴とする合金化溶融アルミめっ
    き鋼板。
JP8548292A 1992-04-07 1992-04-07 耐食性、耐熱性に優れた合金化溶融アルミめっき鋼板 Withdrawn JPH05287492A (ja)

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