JPH05287429A - 高クリープ強さを有するMg合金 - Google Patents

高クリープ強さを有するMg合金

Info

Publication number
JPH05287429A
JPH05287429A JP11321292A JP11321292A JPH05287429A JP H05287429 A JPH05287429 A JP H05287429A JP 11321292 A JP11321292 A JP 11321292A JP 11321292 A JP11321292 A JP 11321292A JP H05287429 A JPH05287429 A JP H05287429A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
content
creep strength
melting point
intermetallic compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11321292A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Nishida
浩明 西田
Ikuya Yamashita
郁也 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP11321292A priority Critical patent/JPH05287429A/ja
Publication of JPH05287429A publication Critical patent/JPH05287429A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高クリープ強さを有するMg合金を提供す
る。 【構成】 本発明に係るMg合金は、Al、Ndおよび
残部Mgよりなり、Alの含有量〔Al〕および〔N
d〕の含有量〔Nd〕がそれぞれ 1.0重量%≦〔Al〕≦4.0重量%、 〔Nd〕≦[32〔Al〕-2+2.4]重量% に設定される。これにより、高融点のAlNd系金属間
化合物および高融点のMgNd系金属間化合物が結晶粒
界に晶出(または析出)するのでMg合金のクリープ強
さが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高クリープ強さを有する
Mg合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高クリープ強さを有するMg合金
としてはAS21等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来例M
g合金は、それを、例えばエンジン用シリンダブロック
等の優秀なクリープ特性を要求される機械部品用構成材
料として用いた場合、十分な寸法安定性が得られず、信
頼性が低い、という問題があった。また従来例Mg合金
は、融点が高い(640℃)、固液共存領域が狭い、鳥
骨状の共晶系Mg2 Si金属間化合物が生成される等の
理由から湯流れ性および離型性が悪化し易く、したがっ
て鋳造作業性が悪い、という問題もあった。
【0004】本発明は前記に鑑み、従来例Mg合金より
もさらにクリープ強さを向上させ、また鋳造作業性を改
善された前記Mg合金を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高クリープ
強さを有するMg合金は、Al、希土類元素(以下、
R.E.と称す)および残部Mgよりなり、Alの含有
量〔Al〕およびR.E.の含有量〔RE〕がそれぞれ 1.0重量%≦〔Al〕≦4.0重量%、 〔RE〕≦[32〔Al〕-2+2.4]重量% であることを特徴する。
【0006】
【作用】AlはMg合金の常温下における引張強さを向
上させる機能を有する。Alの含有量〔Al〕を前記の
ように低く設定すると、Mg合金の結晶粒界に晶出(ま
たは析出)してクリープ強さを低下させる要因となる低
融点のMg17Al11金属間化合物の生成量が減少する。
【0007】またR.E.の含有量〔RE〕を前記のよ
うに設定すると、Mg合金の結晶粒界には高融点のAl
R.E.系金属間化合物および高融点のMgR.E.系
金属間化合物が晶出(または析出)する。これら高融点
のAlR.E.系金属間化合物等は高温下においても結
晶粒界に存在して、そこに発生する滑りを抑制する機能
を有し、また低融点のMg17Al11金属間化合物の生成
量が減少していることもあって、Mg合金のクリープ強
さが向上する。
【0008】さらにAlおよびR.E.の含有量〔A
l〕、〔RE〕を前記のように設定すると、Alの含有
量〔Al〕が低いにも拘らず、Mg合金の融点が600
〜630℃となって従来例Mg合金AS21のそれ(6
40℃)よりも低くなり、また固液共存領域も広くなる
ので、湯流れ性、離型性等が良好となって、鋳造作業性
が向上する。
【0009】Alの含有量〔Al〕において、〔Al〕
<1.0重量%では、湯流れ性および離型性が悪化し、
またMg合金の耐食性が損われる。一方、〔Al〕>
4.0重量%ではMg17Al11金属間化合物の生成量が
増すためMg合金のクリープ強さが低下し、従来例Mg
合金AS21のクリープ強さを超えることができない。
【0010】Mg合金の溶製において、R.E.の溶解
量はAlの含有量〔Al〕によって影響される。前記数
式は、1.0重量%≦〔Al〕≦4.0重量%における
R.E.の最大溶解量、したがって含有量〔RE〕の上
限値を示したものである。R.E.の含有量〔RE〕が
前記数式で規定される値を超えた領域はR.E.の飽和
領域であってR.E.は炉底に沈澱する。R.E.の含
有量〔RE〕の下限値は、高融点のAlR.E.系金属
間化合物等を十分に生成させるため、好ましくは1.0
重量%である。
【0011】
【実施例】R.E.としては、La、Ce、Pr、N
d、Pm、Sm等が用いられる。本実施例ではR.E.
としてNdを選択した。
【0012】Al、Ndおよび不可避不純物としてFe
を含むMgを用いて、溶解温度700℃の条件下で各種
Mg合金を溶製した。
【0013】表1は、各種Mg合金(1)〜(10)の
化学成分(不可避不純物としてのFeを含む)を示す。
【0014】
【表1】 表1から明らかなように、各種Mg合金(1)〜(1
0)のNdの含有量〔Nd〕は、Alの含有量〔Al〕
との関係において前記数式を満足している。
【0015】表1において、Mg合金(2)〜(6)が
実施例Mg合金に該当し、他のMg合金(1),(7)
〜(10)は比較例Mg合金に該当する。
【0016】図1は、実施例Mg合金(6)の金属組
織、特に、CMA(新X線マイクロアナライザ)による
金属間化合物の定性分析結果を示す顕微鏡写真(500
0倍)である。図1(a),(b)において、黒色の地
の中に島状に点在するのが各化学成分であり、図1
(a)はAlを、図1(b)はNdをそれぞれ示す。
【0017】図1(a)の島状部分、即ちAlと、図1
(b)の島状部分、即ちNdとが重なり合った所に高融
点のAlNd系金属間化合物が生成されているもので、
この場合、AlNd系金属間化合物はAl2 Ndであ
り、その融点は640℃である。このAl2 NdはMg
合金の結晶粒界に晶出(または析出)している。
【0018】金属間化合物としては高融点のMgNd系
金属間化合物も生成され、その金属間化合物はMg合金
の結晶粒界に析出しているが、顕微鏡写真は省略した。
この場合の金属間化合物はMg9 Ndであり、その融点
は548℃である。
【0019】表2は、各種Mg合金(1)〜(10)の
引張強さおよびクリープ強さを示す。
【0020】
【表2】 表2において、クリープ強さは、温度150℃、負荷時
間100時間において、0.1%クリープ伸びを生じる
応力として表わされている。
【0021】図2は、表1,表2におけるAlの含有量
〔Al〕と、引張強さおよびクリープ強さとの関係を示
すグラフであり、線aが引張強さに、また線bがクリー
プ強さにそれぞれ該当する。
【0022】表1,表2および図2から明らかなよう
に、Alの含有量〔Al〕が増加すると、Mg合金の引
張強さは向上するがクリープ強さは低下する。従来例M
g合金AS21はAlの含有量が2重量%であって、そ
のクリープ強さは、図2、点cで示すように22.5M
Paである。実施例Mg合金(3),(4)は、そのA
l含有量が従来例Mg合金AS21のそれと同一または
略同一であるが、クリープ強さにおいて2.2〜2.6
倍の上昇が認められる。クリープ強さにおいて、従来例
Mg合金AS21を確実に上回るためには、Alの含有
量〔Al〕は〔Al〕≦4.0重量%に、またNdの含
有量〔Nd〕は前記数式で示される範囲にそれぞれ設定
される。
【0023】図3は、Mg合金におけるAlの含有量
〔Al〕とNdの含有量〔Nd〕との関係を示す。図
中、線dは前記数式、〔Nd〕=32〔Al〕-2+2.
4に対応し、したがって、実施例におけるNdの含有量
〔Nd〕は、1.0重量%≦〔Al〕≦4.0重量%に
おいて、線d上を含み、且つその線dよりも下側の領域
Rとなる。この場合、Ndの含有量〔Nd〕の下限値
は、好ましくは1.0重量%である。
【0024】図4は、Mg合金溶製時における溶解温度
と、主としてるつぼから溶出してMg合金に溶解したF
eの含有量との関係を示す。このMg合金におけるAl
の含有量〔Al〕は3.0重量%、Ndの含有量〔N
d〕は2.8重量%である。
【0025】図4から明らかなように、溶解温度TがT
≦700℃ではFeの含有量が少なく、また昇温に伴う
Feの含有量上昇率も低いが、溶解温度T>700℃に
なると、Feの含有量が急激に多くなり、また昇温に伴
うFeの含有量上昇率も急激に高くなる。
【0026】Mg合金の耐食性を考慮すると、Mg合金
溶製時における溶解温度TはT≦700℃であることが
望ましい。
【0027】本発明において使用される他のR.E.で
あるLa、Ce、Pr、Pm、Sm等の最大溶解量、し
たがってそれらの含有量の上限値も、1.0重量%≦
〔Al〕≦4.0重量%において、図3、線d上を含
み、且つその線dよりも下側の領域Rに収まる。それら
の含有量の下限値は、前記のように好ましくは1.0重
量%である。
【0028】晶出(または析出)する金属間化合物につ
いては、例えば、Laを使用した場合の高融点AlLa
系金属間化合物は、Al2 Laであり、その融点は64
1℃である。また高融点MgLa系金属間化合物はMg
9 Laであり、その融点は613℃である。Ceを使用
した場合の高融点AlCe系金属間化合物はAl2 Ce
であり、その融点は638℃である。また高融点MgC
e系金属間化合物はMg9 Ceであり、その融点は59
2℃である。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、AlおよびR.E.の
含有量を前記のように特定することによって高クリープ
強さを有し、また鋳造作業性を改善されたMg合金を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Mg合金の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図2】Alの含有量と引張強さおよびクリープ強さと
の関係を示すグラフである。
【図3】Alの含有量とNdの含有量との関係を示すグ
ラフである。
【図4】溶解温度とFeの含有量との関係を示すグラフ
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al、希土類元素(以下、R.E.と称
    す)および残部Mgよりなり、Alの含有量〔Al〕お
    よびR.E.の含有量〔RE〕がそれぞれ 1.0重量%≦〔Al〕≦4.0重量%、 〔RE〕≦[32〔Al〕-2+2.4]重量% であることを特徴する、高クリープ強さを有するMg合
    金。
  2. 【請求項2】 R.E.はNdである、請求項1記載の
    高クリープ強さを有するMg合金。
JP11321292A 1992-04-07 1992-04-07 高クリープ強さを有するMg合金 Pending JPH05287429A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11321292A JPH05287429A (ja) 1992-04-07 1992-04-07 高クリープ強さを有するMg合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11321292A JPH05287429A (ja) 1992-04-07 1992-04-07 高クリープ強さを有するMg合金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05287429A true JPH05287429A (ja) 1993-11-02

Family

ID=14606410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11321292A Pending JPH05287429A (ja) 1992-04-07 1992-04-07 高クリープ強さを有するMg合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05287429A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4749548A (en) Copper alloy lead material for use in semiconductor device
JP5116976B2 (ja) 半融合金鋳造用原料黄銅合金
JP3204572B2 (ja) 耐熱マグネシウム合金
US20090320967A1 (en) High strength magnesium alloy and method of production of the same
JP3894987B2 (ja) 耐熱性白金材料
US4802934A (en) Single-crystal Ni-based super-heat-resistant alloy
JP2004176162A (ja) 銅合金およびその製造方法
JPH05287429A (ja) 高クリープ強さを有するMg合金
JP2546324B2 (ja) 高温耐食性にすぐれたNi基単結晶超合金
JPH05255794A (ja) 耐熱マグネシウム合金
JP2787946B2 (ja) 高温強度および高温耐食性にすぐれたNi基単結晶超合金
KR101591629B1 (ko) 마그네슘의 용융점 이하에서 Al-Mg계 합금을 제조하는 방법
WO2007094265A1 (ja) 半融合金鋳造用原料りん青銅合金
JPH05287430A (ja) 高クリープ強さおよび高耐食性を有するMg合金
JPS62116748A (ja) 単結晶Ni基超耐熱合金
US3969160A (en) High-strength ductile uranium alloy
JPS60228630A (ja) チタン合金の製造方法
JP3242493B2 (ja) 耐熱性マグネシウム合金
JPS6024169B2 (ja) マグネシウム合金
JP3147244B2 (ja) 塑性加工用素材の製法
JPH06271966A (ja) 鋳造用アルミニウム合金材
JPS60228631A (ja) チタン合金の製造方法
JPS60228632A (ja) チタン合金の製造方法
JPH0860281A (ja) 高剛性・高耐熱性展伸用アルミニウム合金
JPH08157981A (ja) 耐熱マグネシウム合金の鋳造方法