JPH05287352A - 高クロム合金鋼の溶製方法 - Google Patents

高クロム合金鋼の溶製方法

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JPH05287352A
JPH05287352A JP12131392A JP12131392A JPH05287352A JP H05287352 A JPH05287352 A JP H05287352A JP 12131392 A JP12131392 A JP 12131392A JP 12131392 A JP12131392 A JP 12131392A JP H05287352 A JPH05287352 A JP H05287352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
amount
reducing agent
decarburization
stirring
Prior art date
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Pending
Application number
JP12131392A
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English (en)
Inventor
Kiyoto Fujiwara
清人 藤原
Muneaki Yamada
統明 山田
Yuzo Tajiri
裕造 田尻
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱炭処理中における脱炭量を時々刻々求め、
その求めた脱炭量に応じて撹拌ガス量、送酸速度を連続
的にコントロールし、還元剤の必要量を求める。 【構成】 排気ガス流量計8により排気ガス流量、質量
分析計9により排気ガス中のCO, CO2 濃度を測定して脱
炭量を求め、その求めた脱炭量の演算処理によって、撹
拌ガス量制御系3、O2 ガス量制御系5を制御して撹拌
ガス量、送酸速度を連続的にコントロールすると共に、
還元剤の必要量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高クロム合金鋼の溶製方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス溶鋼の脱炭に際しては、クロ
ムの酸化力が強いために高価なクロムが酸化クロムとな
ることが問題であり、クロムの酸化損失を抑制して炭素
を優先酸化させることが望ましいとされている。特に、
炭素濃度が低下したときにクロム酸化は著しく起こる。
従って、精錬中の脱炭量を検出し撹拌ガス量及び送酸速
度を脱炭量に併せて変化させる必要があった。
【0003】そこで溶銑を用いてのステンレス溶鋼の精
錬工程を例えば第1期は主に溶銑炭素の脱炭を行う溶銑
脱炭期、第2期はFeSiを投入後、FeSi中の炭素分の脱炭
期、第3期は生成したCr酸化物の還元期というようなパ
ターンモデル工程に区分し、各工程において脱炭量を検
出する方式が採用されており、検出した脱炭量に応じて
撹拌ガス量及び送酸速度を調節していた。
【0004】図5は精錬中の時間経過による脱炭酸素効
率の変化を示すグラフであり、この図から脱炭酸素効率
が段階的になっていることがわかる。これは、従来方法
が上記のようにパターンモデル工程に区分し、区分した
精錬工程ごとに途中で1回サンプリングを行って脱炭量
を測定し、それに応じて撹拌ガス量及び送酸速度を1回
だけ調整する方法であることに起因している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来方法により脱炭量
を求めて撹拌ガス量及び送酸速度を調節して脱炭処理を
行うことは、ある程度可能であるが、脱炭量は時々刻々
と変化するにもかかわらず、その量を時々刻々検出する
ことはできず適切な制御を行うことはできない。また、
従来方法ではCr酸化物の還元に用いる還元剤の必要量を
求めることができない。
【0006】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、脱炭処理中に時々刻々と変化する脱炭量を時々
刻々把握し、撹拌ガス量及び送酸速度を連続的にコント
ロールすることが可能であり、またCr酸化物の還元に用
いる還元剤の必要量を求めることが可能な高クロム合金
鋼の溶製方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高クロム合
金鋼の溶製方法は、精錬炉内に撹拌ガスを送入して炉内
の溶鋼を撹拌しながら酸素ガスを送入し、溶鋼の脱炭処
理を行い高クロム合金鋼を溶製する方法において、排気
ガス流量、排気ガス中のCO, CO2 ガス濃度を測定して脱
炭量を求め、求めた脱炭量に応じて、精錬中の撹拌ガス
量、送酸速度を連続的にコントロールすると共に、脱炭
終了後の還元剤の必要量を求めることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の高クロム合金鋼の溶製方法では脱炭処
理時の排気ガス流量、排気ガス中のCO, CO2 ガス濃度を
求め、精錬中の脱炭量を時々刻々計算し、それを精錬パ
ターンにフィードバックすると共に、脱炭終了後のCr酸
化物の還元に用いる還元剤の必要量を求める。
【0009】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。図1は本発明の高クロム合金鋼の
溶製方法を用いた一実施例を示す転炉精錬装置の模式図
であり、図中1はステンレス溶鋼12を収納する転炉を示
している。転炉1の炉底には、例えばArガス等の撹拌ガ
スを導入する羽口2が設置してある。また羽口2には供
給管13が接続され、Arガス等の撹拌ガスが供給管13を経
て転炉1へ供給される。供給管13の中途にはArガス等の
撹拌ガスの量を調節する撹拌ガス量 (Arガス量) 制御系
3が設置されている。転炉1上部には酸素(O2 )ガス
を導入するランス4が設置してあり、ランス4には供給
管14が接続されO2 ガスが供給管14を経てランス4に供
給される。供給管14の中途には送酸速度を調節するO2
ガス量制御系5が設置されている。
【0010】また転炉1の上方には、その下部にフード
6を備えた排気筒7が設置されている。排気ガスは排気
筒7を経て外部へ排気される。その排気筒7には、排気
ガス流量を測定する排気ガス流量計8、排気ガス中に含
まれるCO, CO2 ガス濃度を測定する質量分析計9が接続
されている。また、転炉1上部にはCr酸化物を還元する
ための還元剤を投入するホッパ11が設置されている。Ar
ガス量制御系3、O2ガス量制御系5、排気ガス流量計
8、質量分析計9及びホッパ11は以下に詳述するような
演算処理を行う演算制御器10に接続されている。
【0011】演算制御器10は排気ガス流量計8、質量分
析計9で測定した値を入力し、演算処理した後、Arガス
量を調節する制御信号、送酸速度を調節する制御信号及
び投入還元剤量を調節する制御信号を夫々Arガス量制御
系3、O2 ガス量制御系5及びホッパ11へ出力する。
【0012】次に動作について説明する。転炉1中に高
クロム合金鋼であるステンレス溶鋼12を投入する。羽口
2から撹拌用のArガス、ランス4からO2 ガスを送入
し、ステンレス溶鋼12の脱炭処理を行う。Arガスを送入
することにより転炉1内のステンレス溶鋼12が撹拌さ
れ、O2 ガスを送入することにより脱炭処理が行われ、
ステンレス溶鋼12中の炭素はCOガス, CO2 ガスに変換さ
れ、これらの排気ガスはフード6下に集まり排気筒7を
介して排気される。排気されたガスについて排気ガス流
量計8で排気ガス流量が測定され、質量分析計9でCO,
CO2 ガス濃度が測定される。
【0013】以下、本発明に使用する演算制御器10の処
理方法について詳細に述べる。測定されたCO, CO2 ガス
濃度、排気ガス量は次式に代入されて脱炭量及び脱炭酸
素効率が求められる。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】
【0016】また、吹錬パターンよりのΔt後の次期目
標脱炭量ΔCt 及び目標送酸速度Fo2tを上記の式から求
める。このとき侵入空気があるので以下のように補正を
行い、目標送酸速度Fo2tを求める。
【0017】
【数3】
【0018】また、測定した脱炭量に基づいて、Arガス
量及びΔt後の目標Arガス量を求める。上記の内容を演
算制御器10で処理し、時々刻々の脱炭酸素効率を求め、
それに応じてArガス量、送酸速度をArガス量制御系3、
2 ガス制御系5によって調節する。このように連続的
にArガス量、送酸速度をコントロールすることが可能で
ある。
【0019】また、Cr酸化量は溶鋼中の炭素濃度から求
め、その値から還元剤の必要量を下式により求める。
【0020】
【数4】
【0021】上記の内容も前述の内容と同様に演算処理
器10で処理し、還元剤の必要量を求め、それに応じてホ
ッパ11を制御して投入還元剤量を調節する。図2は本発
明方法を用いて高クロム合金鋼を溶製したときの時間経
過による脱炭酸素効率の変化を示したグラフである。時
々刻々計測された値をArガス量、送酸速度にフィードバ
ックする方法なので脱炭酸素効率は緩やかな曲線になっ
ている。
【0022】図3は溶鋼中の炭素濃度とCr酸化量との関
係を示したグラフである。図3において●印、点線部は
本発明方法を実施したときの結果である。図3の結果か
ら本発明方法を用いることによって従来方法と比べCr酸
化量が低減し溶鋼中の炭素濃度の変化量に対し、Cr酸化
量の変化量は従来方法と比べるとかなり少なく全体的に
低酸化量であることがわかる。
【0023】また、脱炭終了後、すぐに前記の還元剤量
を求める式によって求められる還元剤必要量の精度を調
べた結果を図4に示す。図4において縦軸は実際に使用
した還元剤量、横軸は計算式により求めた還元剤必要量
を示している。図4の結果から計算で予測される還元剤
必要量と実際に使用される還元剤量との差は±0.5kg/to
n 程度であることがわかる。従って、本発明方法は、還
元剤必要量を計算によって求めることができるので、過
剰な還元剤投入はなくなり、投入された還元剤は効率良
く使用され、還元剤量の減少にも役立つ。また、この計
算を用いることにより脱炭終了後から出鋼までの時間短
縮が可能となり、従来方法では20分間の時間を所要して
いたが、本発明方法によって12分間に短縮された。
【0024】
【発明の効果】以上のような本発明方法にあっては、精
錬中の時々刻々の脱炭量を求め、その求めた値に応じた
演算処理によって撹拌ガス量、送酸速度を連続的にコン
トロールすることができ、制御の精度向上を図ることが
できる。また、脱炭終了後の還元剤の必要量を計算によ
り求めることが可能となり、無駄な還元剤投入を防ぐこ
とができ、時間短縮も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高クロム合金鋼の溶製方法を用いた一
実施例を示す転炉精錬装置の模式図である。
【図2】本発明方法における時間経過による脱炭酸素効
率の変化を示すグラフである。
【図3】溶鋼中の炭素濃度とCr酸化量との関係を示すグ
ラフである。
【図4】計算によって求められる必要還元剤量の精度を
示すグラフである。
【図5】従来方法における時間経過による脱炭酸素効率
の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 転炉 2 羽口 3 撹拌ガス量(Arガス量)制御系 4 ランス 5 O2 ガス量制御系 6 フード 7 排気筒 8 排気ガス流量計 9 質量分析計 10 演算制御器 11 ホッパ 12 ステンレス溶鋼 13,14 供給管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精錬炉内に撹拌ガスを送入して炉内の溶
    鋼を撹拌しながら酸素ガスを送入し、溶鋼の脱炭処理を
    行い高クロム合金鋼を溶製する方法において、排気ガス
    流量、排気ガス中のCO, CO2 ガス濃度を測定して脱炭量
    を求め、求めた脱炭量に応じて、精錬中の撹拌ガス量、
    送酸速度を連続的にコントロールすると共に、脱炭終了
    後の還元剤の必要量を求めることを特徴とする高クロム
    合金鋼の溶製方法。
JP12131392A 1992-04-14 1992-04-14 高クロム合金鋼の溶製方法 Pending JPH05287352A (ja)

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