JPH093518A - 転炉における吹錬終点制御方法 - Google Patents
転炉における吹錬終点制御方法Info
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- JPH093518A JPH093518A JP7159092A JP15909295A JPH093518A JP H093518 A JPH093518 A JP H093518A JP 7159092 A JP7159092 A JP 7159092A JP 15909295 A JP15909295 A JP 15909295A JP H093518 A JPH093518 A JP H093518A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高精度な終点マンガン濃度制御が行える吹錬終
点制御方法を提供する。 【構成】溶鋼中マンガン濃度をリアムタイムで測定可能
な計測手段を有する転炉における吹錬終点制御方法であ
って、次の手順で行われる。 溶鋼中マンガン濃度計測手段で測定される溶鋼中マン
ガン濃度実測値からマンガンの酸化速度を算出する。 この酸化速度値から吹錬終点までのマンガンの酸化量
を予測する。 この予測値から吹錬終点時点での溶鋼中マンガン濃度
を推定する。 前記推定結果と目標終点マンガン濃度との偏差から底
吹きガス流量およびメインランス高さ等の溶鋼中マンガ
ン濃度制御の操作変量を演算する。 これらの操作変量に基づき吹錬終点制御を行う。
点制御方法を提供する。 【構成】溶鋼中マンガン濃度をリアムタイムで測定可能
な計測手段を有する転炉における吹錬終点制御方法であ
って、次の手順で行われる。 溶鋼中マンガン濃度計測手段で測定される溶鋼中マン
ガン濃度実測値からマンガンの酸化速度を算出する。 この酸化速度値から吹錬終点までのマンガンの酸化量
を予測する。 この予測値から吹錬終点時点での溶鋼中マンガン濃度
を推定する。 前記推定結果と目標終点マンガン濃度との偏差から底
吹きガス流量およびメインランス高さ等の溶鋼中マンガ
ン濃度制御の操作変量を演算する。 これらの操作変量に基づき吹錬終点制御を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、普通銑吹錬およびレス
スラグ吹錬を行う転炉吹錬における終点マンガン濃度制
御を主体とする吹錬終点制御に関するものである。
スラグ吹錬を行う転炉吹錬における終点マンガン濃度制
御を主体とする吹錬終点制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的には吹錬中での溶鋼中のマ
ンガン濃度の推定およびその制御は実施されてはおら
ず、吹錬終点でのマンガン濃度は、経験的にマンガン鉱
石の投入量を調整することで対処している。
ンガン濃度の推定およびその制御は実施されてはおら
ず、吹錬終点でのマンガン濃度は、経験的にマンガン鉱
石の投入量を調整することで対処している。
【0003】従って、転炉終点でのマンガン濃度は保証
されないため、転炉終点で溶鋼サンプルを採取し、オフ
ラインでマンガン濃度を分析し、次工程のRH等の二次
精錬炉で最終調整を行っている。この場合、次工程では
マンガン鉱石の代わりに合金マンガン等を使用してお
り、コストアップになるという問題があった。
されないため、転炉終点で溶鋼サンプルを採取し、オフ
ラインでマンガン濃度を分析し、次工程のRH等の二次
精錬炉で最終調整を行っている。この場合、次工程では
マンガン鉱石の代わりに合金マンガン等を使用してお
り、コストアップになるという問題があった。
【0004】また、最近の報告〔材料とプロセス(日本
鉄鋼協会)、Vol.7(1994)P.232)〕で
は、溶鋼中マンガン濃度センサの測定値に基づき、粉コ
ークスや鉄鉱石を投入するマンガン制御方法が提案され
ている。
鉄鋼協会)、Vol.7(1994)P.232)〕で
は、溶鋼中マンガン濃度センサの測定値に基づき、粉コ
ークスや鉄鉱石を投入するマンガン制御方法が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
マンガン制御法は測定時点でのマンガン濃度しか考慮さ
れておらず、時系列的なマンガン濃度に対する追跡予測
または推定が行われていないため、終点での目標適中精
度としてはおのずから限界がある。また、制御アクショ
ンとして粉コークスおよび鉄鉱石の投入を行っており、
マンガン濃度への感度が不明確であり、かつ遅れも発生
すると考えられ制御性に限界がある。
マンガン制御法は測定時点でのマンガン濃度しか考慮さ
れておらず、時系列的なマンガン濃度に対する追跡予測
または推定が行われていないため、終点での目標適中精
度としてはおのずから限界がある。また、制御アクショ
ンとして粉コークスおよび鉄鉱石の投入を行っており、
マンガン濃度への感度が不明確であり、かつ遅れも発生
すると考えられ制御性に限界がある。
【0006】本発明は、上述の従来技術の問題点に鑑み
なされたものであり、高精度な終点マンガン濃度制御が
行える吹錬終点制御方法を提供することを目的とする。
なされたものであり、高精度な終点マンガン濃度制御が
行える吹錬終点制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる吹錬途中
の溶鋼中マンガン濃度をリアムタイムで測定可能な計測
手段を有する転炉における吹錬終点制御方法は、次の手
順で行われることを要旨とする。
の溶鋼中マンガン濃度をリアムタイムで測定可能な計測
手段を有する転炉における吹錬終点制御方法は、次の手
順で行われることを要旨とする。
【0008】溶鋼マンガンセンサなどの溶鋼中マンガ
ン濃度計測手段で測定される溶鋼中マンガン濃度実測値
からマンガンの酸化速度を算出する。
ン濃度計測手段で測定される溶鋼中マンガン濃度実測値
からマンガンの酸化速度を算出する。
【0009】前記で算出した酸化速度値から吹錬終
点までのマンガンの酸化量を予測する。
点までのマンガンの酸化量を予測する。
【0010】前記の予測値から吹錬終点時点での溶
鋼中マンガン濃度を推定する。
鋼中マンガン濃度を推定する。
【0011】前記の推定結果と目標終点マンガン濃
度との偏差から、例えば底吹きガス流量およびメインラ
ンス高さ等の溶鋼中マンガン濃度制御の操作変量を演算
する。
度との偏差から、例えば底吹きガス流量およびメインラ
ンス高さ等の溶鋼中マンガン濃度制御の操作変量を演算
する。
【0012】前記で算出した操作変量に基づき吹錬
終点制御を行う。
終点制御を行う。
【0013】
【作用】本発明方法により、溶鋼マンガン濃度センサを
有する転炉において、溶鋼中マンガン(Mn )濃度の終
点制御を行った実施様態に基づき説明する。
有する転炉において、溶鋼中マンガン(Mn )濃度の終
点制御を行った実施様態に基づき説明する。
【0014】図1は、本発明方法を実施した転炉設備の
構成図および吹錬終点制御装置のブロック図である。こ
の転炉設備は、溶鋼10を吹錬する転炉1、酸素等を吹
き込むメインランス2、排ガスを集めて排気する排ガス
ダクト3、吹錬中に溶鋼温度および溶鋼成分値等を測定
するためのサブランス4、マンガン濃度を計測する溶鋼
マンガンセンサ5、メインランスの高さ等を調整するメ
インランス調整機6、そのメインランス2からの上吹き
酸素量を調整する流量調整バルブ12、上吹き酸素量を
計測する酸素流量計8、溶鋼に底からガスを吹き込む底
吹きガス吹き込み装置7、その底吹きガスの流量を調整
する調整バルブ9、溶鋼温度および溶鋼中炭素濃度の終
点制御を行う終点温度制御装置15ならびにマンガン濃
度制御装置20を備えている。
構成図および吹錬終点制御装置のブロック図である。こ
の転炉設備は、溶鋼10を吹錬する転炉1、酸素等を吹
き込むメインランス2、排ガスを集めて排気する排ガス
ダクト3、吹錬中に溶鋼温度および溶鋼成分値等を測定
するためのサブランス4、マンガン濃度を計測する溶鋼
マンガンセンサ5、メインランスの高さ等を調整するメ
インランス調整機6、そのメインランス2からの上吹き
酸素量を調整する流量調整バルブ12、上吹き酸素量を
計測する酸素流量計8、溶鋼に底からガスを吹き込む底
吹きガス吹き込み装置7、その底吹きガスの流量を調整
する調整バルブ9、溶鋼温度および溶鋼中炭素濃度の終
点制御を行う終点温度制御装置15ならびにマンガン濃
度制御装置20を備えている。
【0015】なお、この終点温度制御装置15として
は、例えば酸素バランス式および温度バランス式から成
る製鋼モデルにより、目標終点溶鋼温度および目標終点
溶鋼中炭素濃度に到達するに必要な上吹き酸素量あるい
は冷材投入量を算出ならびに指示する公知の終点制御装
置を用いる。これにより従来通り、吹錬終点での溶鋼温
度および溶鋼中炭素濃度も併せて保証される。
は、例えば酸素バランス式および温度バランス式から成
る製鋼モデルにより、目標終点溶鋼温度および目標終点
溶鋼中炭素濃度に到達するに必要な上吹き酸素量あるい
は冷材投入量を算出ならびに指示する公知の終点制御装
置を用いる。これにより従来通り、吹錬終点での溶鋼温
度および溶鋼中炭素濃度も併せて保証される。
【0016】本発明方法は、マンガン濃度制御装置20
において、時々刻々得られる溶鋼マンガンセンサ5の測
定値から吹錬終点時の溶鋼中マンガン濃度予測演算およ
び終点マンガン濃度制御演算を逐次実施し、その結果に
基づき底吹きガス流量およびメインランス高さ等の溶鋼
中マンガン濃度制御の操作量を調整し、吹錬終点時の溶
鋼中マンガン濃度を溶鋼温度および溶鋼中炭素濃度と共
々、目標値に適中させることを骨子とする。
において、時々刻々得られる溶鋼マンガンセンサ5の測
定値から吹錬終点時の溶鋼中マンガン濃度予測演算およ
び終点マンガン濃度制御演算を逐次実施し、その結果に
基づき底吹きガス流量およびメインランス高さ等の溶鋼
中マンガン濃度制御の操作量を調整し、吹錬終点時の溶
鋼中マンガン濃度を溶鋼温度および溶鋼中炭素濃度と共
々、目標値に適中させることを骨子とする。
【0017】なお、この溶鋼中マンガン濃度の予測なら
びに同終点制御は、吹錬末期での溶鋼温度および溶鋼中
の炭素濃度のサブランス測定(動浴S/L測定)以後、
吹錬終了まで繰り返し実施される。
びに同終点制御は、吹錬末期での溶鋼温度および溶鋼中
の炭素濃度のサブランス測定(動浴S/L測定)以後、
吹錬終了まで繰り返し実施される。
【0018】前述の図1に示すブロック図を用いて、マ
ンガン濃度制御装置20で行われる溶鋼中マンガン濃度
の予測および終点制御演算につき詳細に説明する。
ンガン濃度制御装置20で行われる溶鋼中マンガン濃度
の予測および終点制御演算につき詳細に説明する。
【0019】(1)溶鋼中マンガン濃度予測演算部(図
1の符号30の部分) 溶鋼マンガンセンサ5での溶鋼中マンガン濃度の計測値
に基づき、吹錬終点での溶鋼中マンガン濃度の予測演算
を行う。
1の符号30の部分) 溶鋼マンガンセンサ5での溶鋼中マンガン濃度の計測値
に基づき、吹錬終点での溶鋼中マンガン濃度の予測演算
を行う。
【0020】図2は、本発明方法における終点マンガン
濃度予測の演算プロセスの説明図である。
濃度予測の演算プロセスの説明図である。
【0021】時々刻々得られる溶鋼マンガンセンサの実
測値から、演算実施時点でのマンガン酸化速度を次の
(1)式にて計算する。
測値から、演算実施時点でのマンガン酸化速度を次の
(1)式にて計算する。
【0022】 VMn(t)=[Mn (t−△T)−Mn (t)]/△T ・・・・(1) ここで、VMn(t):時刻tでのマンガン酸化速度
(%/sec ) Mn (t):時刻tでの溶鋼マンガンセンサの実測値
(%) △T :演算周期 (sec ) 上記のマンガン酸化速度VMn(t)を用いて、次の
(2)式により終点マンガン濃度の推定を行う。
(%/sec ) Mn (t):時刻tでの溶鋼マンガンセンサの実測値
(%) △T :演算周期 (sec ) 上記のマンガン酸化速度VMn(t)を用いて、次の
(2)式により終点マンガン濃度の推定を行う。
【0023】 EPMn=Mn (t)−VMn(t)・T ・・・・(2) ここで、EPMn:終点マンガン濃度予測値 (%) T :演算実施時刻から吹錬終点までの時間 (sec
) また、吹錬終点までの時間Tは、次の(3)式にて計算
できる。
) また、吹錬終点までの時間Tは、次の(3)式にて計算
できる。
【0024】 T=(TO2 /FO2 ) ・・・・(3) TO2 :演算実施時刻から吹錬終点までの必要酸素量 FO2 :上吹酸素流量の実績値 なお、ここで使用される必要酸素量TO2 は、吹錬終点
制御に用いられる公知の終点炭素濃度制御モデル(図1
の場合は、終点温度制御装置15が有している公知の酸
素バランス式および温度バランス式)により決定され
る。
制御に用いられる公知の終点炭素濃度制御モデル(図1
の場合は、終点温度制御装置15が有している公知の酸
素バランス式および温度バランス式)により決定され
る。
【0025】以上の演算を溶鋼マンガンセンサ5の測定
ピッチ(0.5〜1分)毎に吹錬終点まで繰返すにより
時々刻々のEPMnが推定できる。
ピッチ(0.5〜1分)毎に吹錬終点まで繰返すにより
時々刻々のEPMnが推定できる。
【0026】(2)溶鋼中マンガン濃度制御演算部(図
1の符号31の部分) 図3は、本発明方法における溶鋼中マンガン濃度制御の
演算ブロック図である。
1の符号31の部分) 図3は、本発明方法における溶鋼中マンガン濃度制御の
演算ブロック図である。
【0027】前述の(1)項で演算された終点溶鋼マン
ガン濃度予測値EPMnと目標終点マンガン濃度Mnaimと
の下記(4)式による偏差に基づき、制御アクションを
決定し、転炉の操業を司る転炉プロセス制御装置に制御
アクション指示データを出力する。
ガン濃度予測値EPMnと目標終点マンガン濃度Mnaimと
の下記(4)式による偏差に基づき、制御アクションを
決定し、転炉の操業を司る転炉プロセス制御装置に制御
アクション指示データを出力する。
【0028】 △Mn =EPMn−Mnaim ・・・・(4) ここで行う制御指示演算としては、例えば下記の表1の
△Mn 判定テーブルおよび表2に示す制御アクションテ
ーブルに基づき溶鋼中マンガン濃度制御の操作変量を決
定し、終点溶鋼温度および終点溶鋼中炭素濃度を制御す
る終点温度制御装置15ならびに転炉の操業を司る転炉
プロセス制御装置に指示出力する。
△Mn 判定テーブルおよび表2に示す制御アクションテ
ーブルに基づき溶鋼中マンガン濃度制御の操作変量を決
定し、終点溶鋼温度および終点溶鋼中炭素濃度を制御す
る終点温度制御装置15ならびに転炉の操業を司る転炉
プロセス制御装置に指示出力する。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】前述の(1)項および(2)項の演算を吹
錬末期の動浴S/L測定時から吹錬終点まで繰返し行う
ことにより、高精度な終点マンガン濃度制御が実現でき
る。
錬末期の動浴S/L測定時から吹錬終点まで繰返し行う
ことにより、高精度な終点マンガン濃度制御が実現でき
る。
【0032】なお、更に高精度な制御が要求される場合
には、前記表1および表2の制御アクションテーブルを
さらに細分化することにより対応が可能である。
には、前記表1および表2の制御アクションテーブルを
さらに細分化することにより対応が可能である。
【0033】
【実施例】図4は、図1の吹錬終点制御装置で適用例
(目標終点溶鋼中炭素濃度:Caim=0.06%,目標
終点溶鋼中マンガン濃度:Mnaim=0.3%の低炭素
鋼)に対し終点マンガン濃度制御を行った時の制御ステ
ップを示す説明図である。図1および図4により終点マ
ンガン濃度制御の制御ステップを、更に具体的に説明す
る。
(目標終点溶鋼中炭素濃度:Caim=0.06%,目標
終点溶鋼中マンガン濃度:Mnaim=0.3%の低炭素
鋼)に対し終点マンガン濃度制御を行った時の制御ステ
ップを示す説明図である。図1および図4により終点マ
ンガン濃度制御の制御ステップを、更に具体的に説明す
る。
【0034】ここでは、説明を判り易くかつ簡略化する
ため、溶鋼マンガンセンサ5によるマンガン濃度実測値
としては、動浴S/L測定時とその1分後のマンガン濃
度実測値の2点を使用し、吹錬終点時の溶鋼中Mn 濃度
予測演算ならびに溶鋼中マンガン濃度制御演算を各々1
回行うケースを取り上げた。
ため、溶鋼マンガンセンサ5によるマンガン濃度実測値
としては、動浴S/L測定時とその1分後のマンガン濃
度実測値の2点を使用し、吹錬終点時の溶鋼中Mn 濃度
予測演算ならびに溶鋼中マンガン濃度制御演算を各々1
回行うケースを取り上げた。
【0035】終点マンガン濃度予測値EPMnの演算 マンガン濃度制御装置20の溶鋼中マンガン濃度予測演
算部30において、前記2点(動浴S/L測定時および
その1分後)の溶鋼マンガンセンサ5によるマンガン濃
度実測値から、前記(1)式により演算時点(t=1)
のマンガン酸化速度VMn(1)を算出する。次いで、前
記(2)式および(3)式により下記の吹錬終点時のマ
ンガン濃度予測値EPMnを推定する。(図4中の) EPMn=0.045% ・・・・ 終点マンガン偏差△Mn の演算 前記(4)式によりこのマンガン濃度予測値EPMnと終
点マンガン濃度目標値Mnaimとのマンガン偏差△Mn を
算出する。(図4中の) △Mn =EPMn−Mnaim =0.045%−0.3% =−0.255% ・・・・ 制御指示演算 次に、溶鋼中マンガン濃度制御演算部31において、吹
錬終点での溶鋼中マンガン濃度が目標範囲内に適中する
ように、前記マンガン偏差△Mn に基づき前述の表1お
よび表2の制御アクションテーブルから制御アクション
を決定する。
算部30において、前記2点(動浴S/L測定時および
その1分後)の溶鋼マンガンセンサ5によるマンガン濃
度実測値から、前記(1)式により演算時点(t=1)
のマンガン酸化速度VMn(1)を算出する。次いで、前
記(2)式および(3)式により下記の吹錬終点時のマ
ンガン濃度予測値EPMnを推定する。(図4中の) EPMn=0.045% ・・・・ 終点マンガン偏差△Mn の演算 前記(4)式によりこのマンガン濃度予測値EPMnと終
点マンガン濃度目標値Mnaimとのマンガン偏差△Mn を
算出する。(図4中の) △Mn =EPMn−Mnaim =0.045%−0.3% =−0.255% ・・・・ 制御指示演算 次に、溶鋼中マンガン濃度制御演算部31において、吹
錬終点での溶鋼中マンガン濃度が目標範囲内に適中する
ように、前記マンガン偏差△Mn に基づき前述の表1お
よび表2の制御アクションテーブルから制御アクション
を決定する。
【0036】表1および表2で前記△Mn の値に基づき
制御アクションケースNO.のケース5を求める。表2
により下記のケース5における下記の制御アクションを
決定する。(図4中の−1,−2) 底吹ガス流量 :+2Nm3 /min ・・・・−1 メインランス高さ:−0.2m ・・・・−2 終点マンガン濃度制御 前記制御アクション指令を操作変量として転炉プロセス
制御装置へ出力し、メインランス調整機6および調整バ
ルブ9を調整する。
制御アクションケースNO.のケース5を求める。表2
により下記のケース5における下記の制御アクションを
決定する。(図4中の−1,−2) 底吹ガス流量 :+2Nm3 /min ・・・・−1 メインランス高さ:−0.2m ・・・・−2 終点マンガン濃度制御 前記制御アクション指令を操作変量として転炉プロセス
制御装置へ出力し、メインランス調整機6および調整バ
ルブ9を調整する。
【0037】また同時に、前記操作変量を終点温度制御
装置15にも出力し、終点溶鋼温度および終点溶鋼中炭
素濃度制御を行う。
装置15にも出力し、終点溶鋼温度および終点溶鋼中炭
素濃度制御を行う。
【0038】上記制御アクションの結果、終点マンガン
濃度実績値を許容範囲内(Mnaim±0.1%)の0.3
25%とすることができた。(図4中の) なお、この適用例は説明の簡潔化のため、終点マンガン
濃度制御の1サイクルの制御ステップのみを取り上げた
が、実際にはこの制御ステップを溶鋼マンガンセンサ5
での溶鋼中マンガン濃度の実測ピッチ毎(0.5〜1
分)に繰り返し実施することにより、終点溶鋼中マンガ
ン濃度の適中精度を更に向上させることができる。
濃度実績値を許容範囲内(Mnaim±0.1%)の0.3
25%とすることができた。(図4中の) なお、この適用例は説明の簡潔化のため、終点マンガン
濃度制御の1サイクルの制御ステップのみを取り上げた
が、実際にはこの制御ステップを溶鋼マンガンセンサ5
での溶鋼中マンガン濃度の実測ピッチ毎(0.5〜1
分)に繰り返し実施することにより、終点溶鋼中マンガ
ン濃度の適中精度を更に向上させることができる。
【0039】上述の本発明方法を実施した図1に示す吹
錬終点制御装置を実操業中の転炉プロセスに設置し、炭
素鋼50チャ−ジに適用した。
錬終点制御装置を実操業中の転炉プロセスに設置し、炭
素鋼50チャ−ジに適用した。
【0040】その結果、従来の終点マンガン濃度制御を
行わなかった場合の終点マンガン濃度目標(Mnaim±
0.1%)適中率約30%に比し、本発明方法を実施し
た場合には、同適中率が72%と大幅な向上が達成され
た。
行わなかった場合の終点マンガン濃度目標(Mnaim±
0.1%)適中率約30%に比し、本発明方法を実施し
た場合には、同適中率が72%と大幅な向上が達成され
た。
【0041】
【発明の効果】本発明方法によると、溶鋼中マンガン濃
度の推定とその推定値に基づく高精度な終点マンガン濃
度制御との効果により、転炉吹錬の終点溶鋼中マンガン
濃度目標適中精度の大幅な向上が図れる。
度の推定とその推定値に基づく高精度な終点マンガン濃
度制御との効果により、転炉吹錬の終点溶鋼中マンガン
濃度目標適中精度の大幅な向上が図れる。
【図1】本発明方法を実施した転炉設備の構成図および
吹錬終点制御装置のブロック図である。
吹錬終点制御装置のブロック図である。
【図2】本発明方法における終点マンガン濃度予測の演
算プロセスの説明図である。
算プロセスの説明図である。
【図3】本発明方法における溶鋼中マンガン濃度制御の
演算ブロック図である。
演算ブロック図である。
【図4】図1の吹錬終点制御装置で適用例に対し終点マ
ンガン濃度制御を行った時の制御ステップを示す説明図
である。
ンガン濃度制御を行った時の制御ステップを示す説明図
である。
1 転炉 2 メインランス 3 排ガスダクト 4 サブランス 5 溶鋼マンガンセンサ 6 メインランス調整機 7 底吹きガス吹き込み装置 8 酸素流量計 9 調整バルブ 10 溶鋼 12 流量調整バルブ 15 終点温度制御装置 20 マンガン濃度制御装置 30 溶鋼中マンガン濃度予測演算部 31 溶鋼中マンガン濃度制御演算部
Claims (1)
- 【請求項1】吹錬途中の溶鋼中マンガン濃度をリアムタ
イムで測定可能な計測手段を有する転炉における吹錬終
点制御方法において、前記溶鋼中マンガン濃度計測手段
で測定される溶鋼中マンガン濃度実測値からマンガンの
酸化速度を算出し、その酸化速度値から吹錬終点までの
マンガンの酸化量を予測し、その予測値から吹錬終点時
点での溶鋼中マンガン濃度を推定し、その推定結果と目
標終点マンガン濃度との偏差から溶鋼中マンガン濃度制
御の操作変量を演算し、それらの操作変量に基づき吹錬
終点制御を行うことを特徴とする転炉における吹錬終点
制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7159092A JPH093518A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 転炉における吹錬終点制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7159092A JPH093518A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 転炉における吹錬終点制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093518A true JPH093518A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15686068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7159092A Pending JPH093518A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 転炉における吹錬終点制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH093518A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010065416A (ko) * | 1999-12-29 | 2001-07-11 | 이구택 | 랜스 위치검출기의 상태 판정 시스템 |
CN102042768A (zh) * | 2010-12-27 | 2011-05-04 | 中国恩菲工程技术有限公司 | 喷枪定位控制装置 |
-
1995
- 1995-06-26 JP JP7159092A patent/JPH093518A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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