JPH05287120A - 生分解性フィルム - Google Patents

生分解性フィルム

Info

Publication number
JPH05287120A
JPH05287120A JP8856492A JP8856492A JPH05287120A JP H05287120 A JPH05287120 A JP H05287120A JP 8856492 A JP8856492 A JP 8856492A JP 8856492 A JP8856492 A JP 8856492A JP H05287120 A JPH05287120 A JP H05287120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
particles
cellulose
chitosan
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8856492A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Matsumoto
俊昭 松本
Kazunari Nishiyama
和成 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP8856492A priority Critical patent/JPH05287120A/ja
Publication of JPH05287120A publication Critical patent/JPH05287120A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面の平滑性、機械的強度、工業的生産性お
よび微生物分解性の良好なキトサンとセルロース粒子の
複合フィルムを提供する。 【構成】 最大粒子径が実質的に20μm以下であり、
かつ3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以上の微
粒化セルロース素材とキトサン溶液とからなる水分散液
を製膜してなる生分解性フィルム

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性のフィルム、
詳しくは天然物であるセルロ−スとキサトンからなり土
壌中に普遍的に存在する微生物によってすみやかに分解
されるフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル等の各種のプラスチックフィルムが
包装材料をはじめとして様々な分野に多量に使用されて
いる。これらのフィルムは、優れた機械的強度、耐久性
を有しているが、反面微生物によって分解されないた
め、使用後に自然界に廃棄された場合には、半永久的に
残存して環境を汚染し問題となっている。
【0003】近年、このようなプラスチック廃棄物によ
る環境汚染を防止するため、いくつかの微生物崩壊性、
あるいは生分解性材料が提案されている。例えばその一
つは、ポリエチレンに澱粉をブレンドして成るフィルム
であって、ポリエチレンの中に分散した澱粉が、微生物
によって分解することにより、廃棄後著しい強度低下を
きたし、最終的にはフィルムの形状を留めない程度に細
片化するものである。しかし、このフィルムは、ポリエ
チレンを基材としているので、フィルム自体は強度また
はコスト面でも、通常ポリエチレンフィルムと同様に、
汎用の包装用に使用されるが、廃棄後もポリエチレン成
分は分解されないため、分解後も相当大きな断片として
残存し、環境保全の点では十分な微生物崩壊性を有して
いるとは言いがたい。
【0004】また、他のフィルム物質としては、水素細
菌(Alcaligenes)属を用いた酵素法によって生産され
るポリヒドロキシブチレート系の共重合体等が挙げられ
る。これは熱可塑性を有するため、一般の合成プラスチ
ックと同様な方法で成形加工できるほか、強度、微生物
分解性とも良好であるが、コストが非常に高く、汎用の
用途には使用できない。
【0005】さらにまた、キトサンとミクロフィブリル
化したセルロース繊維の複合フィルム(特開平2−12
7486号公報)が提案されているが、これは、低濃度
でも製造工程中での粘度が非常に高くなるため製造上の
困難性が大きいものであった。キトサン溶液とセルロー
ス粉末とからなる水分散液から製膜する複合フィルムも
提案されているが(特開平3−143901号公報)、
確かに微生物分解性は十分であるものの、得られたフィ
ルムは不透明であり、表面の平滑性が低くザラツキ感の
あるものしか得られない上に機械的物性も十分なもので
はないという問題点があった。そのため、包装材料など
に用いられると感触が悪く実用上の問題の多いものであ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、キトサンと
セルロースの複合フィルムの上記問題を解決し、表面の
平滑性、機械的強度、工業的生産性および微生物分解性
の良好なフィルムを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく、キトサンとセルロース粉末の複合フィルム
を作成する条件、特にセルロース粉末の粒子径とフィル
ム特性について鋭意検討を行なった結果、セルロース粉
末の粒子径分布、特にその微細な成分の存在比率がフィ
ルム表面の平滑性、機械強度に極めて大きく影響するこ
とを見いだし、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は特別に調整した粒径分
布を持ったセルロース微粒子を用いることを特徴とする
ものであり、最大粒子径が実質的に20μm以下であ
り、かつ3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以上
の微粒化セルロース素材とキトサン溶液とからなる水分
散液を製膜してなる生分解性フィルムである。通常市販
されているセルロース粉末の粒子径は小さいものでも数
十μm程度であり、しかも微細な粒子の積算体積割合は
小さい。このような粒子径分布のセルロース粉末を用い
たのでは本発明の目的を満たすに十分なものは得られな
い。
【0009】また、セルロースは微粒子化する事が難し
く、通常よく用いられる粉砕機、例えば乾式や湿式ボー
ルミル、ハンマーミル、ジェットミル、コロイドミル、
三本ロールミル、ホモジナイザー等で微粒子化しても、
最大粒子径が実質的に20μm以下のものが得られたと
しても、3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以上
にもなるようなものを得ることは困難である。さらに積
算体積50%の粒子径を8μm以下にすることは一層困
難である。つまり、粉砕と篩分けを数回繰り返したりし
て微粒子を造ることは可能であるが、工業的には全く採
用不能なものである。またセルロース分解酵素(例えば
セルラーゼオノズカ等)による酵素法で微粒子化しても
(例えば特開平3−5877号公報実施例2の方法
等)、本発明で用いる粒計測定手段により粒子径分布を
測定すれば3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以
上にはならないし、積算体積50%の粒子径も20μm
以下にすることも困難なため、従来の課題を解決した生
分解性フィルムとして満足のゆくものは得られない。
【0010】本発明の特別に調整した粒径分布を持った
セルロース微粒子を用いることにより非常に滑らかでか
つ機械的強度の大きいフィルムを作ることができる。さ
らに、積算体積50%の粒子径が6μm以下にしたもの
は、その平滑性、機械的強度が一層優れたものになり好
ましい。本発明において、最大粒子径が実質的に20μ
m以下とは、20μm以上の固形物を分離する濾材など
を通過するものを言い、水中に懸濁させてステンレス繊
維不織布などで造られた市販の濾材を用いて濾過するこ
とによって得られる。
【0011】最大粒子径は小さくすればする程平滑性が
向上するが、最大粒子径を小さくしても、3μm以下の
粒子が占める割合が小さいと平滑性の向上は得られな
い。本発明においては、3μm以下の粒子の積算体積割
合が25%以上であることが重要である。粒子の積算体
積割合とは、後述する粒度測定方法によって測定される
粒度分布の尺度であって、本発明に使用される微粒子の
様に粒子径が広く分布しているものの性質を表わす尺度
として好適なものである。3μm以下の積算体積割合が
25%を下廻るとフィルムの滑らかさが特に低下するた
め好ましくない。最大粒子径を3μm以下(つまり3μ
m以下の積算体積割合が100%)のものを用いればそ
の平滑性は向上するが、かかる分布の微粒子を製造する
ことは多大のエネルギーと工程を必要とするのみななら
ず、収率も大幅に低下することが避けられない。
【0012】また、積算体積50%の粒子径が6μm以
下になるまで微粒化したセルロースを用いるとその平滑
性や機械強度は一層向上して好ましい。積算体積50%
の粒子とは、粒子全体の体積に対して積算体積が50%
になる時の粒子の球形換算直径のことで、メジアン径と
も呼ばれる。積算体積50%の粒子径が0.3μmを下
廻るまで微粒化しても効果は充分得られるが、製造上の
消費エネルギーや労力が過大となるため、これ以上微細
化することは好ましくない。
【0013】人間の手が感知できる粒子の大きさは、一
般に10〜20μm程度までで、これ以下のものは凹凸
または異物粒子として感知されにくく、このことが本発
明のフィルム表面が従来のものに比べ平滑性が大きく上
まわっている理由と考えられる。さらに、20μmの粒
子が充填された場合の粒子間の空隙は3μm程度のもの
と予想され、その空隙を埋めるために必要な微粒子の大
きさと量が本発明にいう、3μm以下の積算体積割合で
あり、この微粒子が空隙を埋めて緻密な構造になり、表
面を平滑化させる作用のみならず、機械強度の大幅な向
上に寄与しているものと考えられる。この割合が25%
を下回るとこの作用が充分に果たされず、空隙が多く残
り、表面の平滑性や、機械強度の向上が得られにくくな
ると考えられる。
【0014】また、セルロース粒子は凝集過程で膜形成
されており、微細粒子ほど粒子間の凝集力が強く、機械
的強度に寄与していると考えられるし、本発明の粒子範
囲を越えるとセルロース粒子がフィルム欠陥として作用
し始め強度が急激に低下してくる。本発明に用いられる
微粒化セルロース粒子は乾燥中に凝集し易く、微細なも
のが維持しにくいことから、湿潤状態で保存、取り扱い
をする方が好ましい。
【0015】本発明に用いられる微粒化セルロース素材
の粒子径は島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装
置(SALD−1100型)を用いて、セルロース素材
濃度が0.1重量%となるように蒸留水で希釈し、装置
に内蔵する超音波発信機で粒子の2次凝集を壊した状態
で測定することによって容易に測定することができる。
【0016】尚、該粒度分布測定装置での測定にあたっ
ては、測定レンジを0.1〜45μmに設定し、これに
より、ミー(Mie)散乱理論式(測定装置に組み込ま
れている)から導き出された散乱強度と粒子径の関係を
用いて計算されることになる。また屈折率は1.7−
0.2iの標準屈折率を選択することとし、粒度分布を
求める計算方法は最小二乗法理論を使った直接計算法を
使う。1つの試料に対する測定回数は7回にし、測定間
隔は 2秒とする。0.1重量%に蒸留水で均一に希釈
された試料は、フローセルを利用して測定されるが、内
蔵された超電波電信機は常時オンとし、少なくとも1分
以上は超音波をあたてえて凝集を防止するとよい。
【0017】本発明に用いられる微粒化セルロース素材
としては木材、綿等の天然植物から得られるセルロース
やヘミセルロース等が挙げられるが、低置換度のセルロ
ース誘導体を用いることもできる。本発明に言う低置換
度とは、その誘導体が水溶性にならない程度の低い置換
度(DS)であることをいい、その値は置換基の種類に
よってそれぞれ異なるが、例えばメチル基の場合はDS
<0.4程度である。これは、その誘導体は置換度が大
きくなれば自然界での生分解性が一般に低下していくこ
とと、製造上水溶媒で微粒子化、製膜するためである。
置換度がある程度高く、水溶性の誘導体では微粒子化す
る必要はなく、溶液トープとしてキトサンと混合すれば
よい。
【0018】近年、特願平2−172616号公報の方
法によりセルロース素材を極めて微細化することが可能
となり、本発明の複合フィルムのセルロース微粒子の製
造に用いられると好適である。このようにして得られた
微粒化セルロース素材をキトサン溶液に加えて攪拌混合
した水分散液を製膜原液とするわけであるが、セルロー
スの分散をよくする目的で界面活性剤やフィルムに柔軟
性を持たせるためにグリセリン等の添加剤を適宜加えて
もよい。また、他の合成高分子エマルジョン類を混合す
ることも可能である。
【0019】本発明で使用するキトサン溶液は、カニ、
エビ等の外殻に多量に含有されているキチンを、完全あ
るいは部分的に脱アセチル化して得られるキトサンを酸
水溶液に溶解して得られる。使用する酸としては、無機
酸あるいは有機酸のいずれでもよいが、キトサンの劣化
防止、装置の腐蝕防止、経済性の点で酢酸が好適であ
る。キトサン溶液は取扱上適切な粘度にして使用される
とよい。
【0020】本発明のフィルムにおけるキトサンとセル
ロースの組成は特に制限はないが、キトサンは全固形分
量の5重量%以上が好ましく、5重量%未満ではフィル
ム強度が低くなる。また希酸に溶解性を有するキトサン
の含有率を高めていくと、その空隙を埋めることにより
平滑性が向上していくとも考えられるが、30重量%を
越えた場合には強度は増加せず、むしろキトサンがセル
ロースに比べて高価であるため、製品のコストが大きく
なってしまうため工業的に用いるには好ましくない。
【0021】本発明のフィルム中のキトサン量はフィル
ム中の窒素含量から算出することができ、また、使用し
たセルロースの粒子は酸で適度にエッチングしたフィル
ム断面の走査型電子顕微鏡写真等により観察することが
できる。本発明のフィルム製膜は、工業的には金属製の
ドラム、あるいはエンドレスベルト等の乾燥機面上に、
製膜原液であるキトサン、セルロース素材よりなる水分
散液をダイスより押しだして流延し、乾燥固化した後,
成形したフィルムを乾燥機面より剥離することによって
行うことができる。
【0022】本発明のフィルムの原料であるキトサンお
よびセルロース粒子は両者とも天然物であることから生
分解性を有しており、このフィルムを土壌中に埋没、あ
るいは海中に投棄した場合は、土壌中あるいは海中に存
在する微生物によって分解される。その分解性はセロハ
ンの様なセルロース単独のフィルムよりも、複合フルム
であるためか、本発明のフィルムの方が優れている。
【0023】以上のように本発明によるフィルムは、平
滑性、機械的特性にすぐれており、また、天然物素材を
原料としていることから微生物分解性も有しており、生
分解性を必要とされる汎用の包装用フィルム、あるいは
農業用フィルムとして非常に有用である。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明およびその効果
を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限す
るものではない。なお、百分率は特に断わらない限り重
量によるものである。
【0025】
【実施例1】針葉樹サルファイト法溶解パルプ(N−D
SP)を52℃で濃度18%の可性ソーダ溶液に浸漬後
圧搾してセルロース濃度33%のアルカリセルロースと
した。これを酸素濃度50%の雰囲気で48℃で168
時間アルカリ酸化分解し、次いで水洗洗浄を行ってアル
カリ分を除去した後、加水してスラリー状にし、アシザ
ワ株式会社製パールミル(商品名)で湿式粉砕した後、
水スラリー状態でステンレス繊維フィルター(日本精線
製20μmカット濾材)を用いて濾過した。得られたセ
ルロース素材は、積算体積50%粒子径7μm、3μm
以下の積算体積の割合が27%であった。
【0026】次にキトサン2gを0.5%の酢酸水溶液
100gに溶解したものに、先に調整した微粒化セルロ
ース素材20g及びノニオン系界面活性剤2g加え激し
く攪拌混合して製膜原液とした。この原液をポリエステ
ルフィルム上に流延し、80℃の熱風乾燥機内で乾燥
後、120℃オーブン中で10分間熱処理し、厚さ約4
0μmのフィルムを作成した。
【0027】できたフィルムは表面が非常に滑らかで透
明性の高いフィルムであり、その引張強度は乾燥状態
(25℃,60%)で510kg/cm2、湿潤状態
(25℃の水に24時間浸漬)で140kg/cm2
非常に高い値を示した。また、このフィルムを、土壌中
に埋没させたところ、約2週間で原形を全く留めないま
でに崩壊した。
【0028】
【実施例2】実施例1と同様にしてパルプを微細化し
て、積算体積50%粒子径5μm、3μm以下の積算体
積の割合が30%のセルロース素材を得た。このセルロ
ース素材を用いて実施例1と同様な条件でフィルムを作
成した。得られたフィルムは実施例1で作成したフィル
ムと同程度の平滑性および透明性を有しており、その引
張強度も、乾燥状態で570kg/cm2、湿潤状態で
180kg/cm2と実施例1で得られたフィルムより
もさらに高い値を示した。
【0029】
【実施例3】セルロース素材として低置換度のヒドロキ
シプロピルセルロース(信越化学(株)製、DS=0.
4)を用いて実施例1と同様にして微細化し、積算体積
50%粒子径7μm、3μm以下の積算体積の割合が3
3%のセルロース素材を得た。セルロース素材としてパ
ルプを用いた実施例1に比べ微細化が容易であった。こ
のセルロース素材を用いて実施例1と同様な条件でフィ
ルムを作成した。得られたフィルムは実施例1で作成し
たフィルムと同程度の平滑性および透明性を有してお
り、その引張強度も、乾燥状態で500kg/cm2
湿潤状態で150kg/cm2と実施例1で得られたフ
ィルムと同程度に高い値を示した。また、このフィルム
を、土壌中に埋没させたところ、約2週間で原形を全く
留めないまでに崩壊した。
【0030】
【比較例1】実施例1と同様にしてパルプを微細化し
て、積算体積50%粒子径7μm、3μm以下の積算体
積の割合が16.5%のセルロース素材を得た。このセ
ルロース素材を用いて実施例1と同様な条件でフィルム
を作成した。得られたフィルムの表面は比較例2、3の
フィルム表面に比べるとかなり改善されているもののま
だ部分的にザラツキ感を感じる部分が残っており、実施
例1、2で得たフィルムに比べ平滑性は明らかに低いも
のであった。またその引張強度も、乾燥状態で135k
g/cm2、湿潤状態で70kg/cm2と弱いものであ
った。
【0031】
【比較例2】セルロース素材としてホモジナイザーで粉
砕し篩分けした最大粒子径149μm(100メッシュ
パス相当)を用いた以外は実施例1と同様な条件でフィ
ルムを作成した。得られたフィルムの表面はザラザラし
たフィルムであり、その平滑性は実施例1で得たフィル
ムに比べ明らかに低いものであった。またその引張強度
も、乾燥状態で70kg/cm2、湿潤状態で30kg
/cm2と非常に弱いものであった。
【0032】
【比較例3】セルロース素材として400メッシュパス
(最大粒子径36μm)のセルロース粉末(山陽国策パ
ルプ社製:パルプフロックWー4)を用いた以外は実施
例1と同様な条件でフィルムを作成した。得られたフィ
ルムの表面は比較例2に比べると多少改善されたものの
ザラツキ感がのこっており、その平滑性は実施例1で得
たフィルムに比べ明らかに低いものであった。またその
引張強度も、乾燥状態で110kg/cm2、湿潤状態
で50kg/cm2と非常に弱いものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明の生分解性フィルムは、従来のキ
トサンとセルロース粒子の複合フィルムに比べて特に平
滑性、および機械的物性に優れており、また、セルロー
ス単独のフィルムよりも生分解性の優れたフィルムであ
るため、各種包装材料や農業用フィルム等として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 1:00 7415−4J 5:00 7415−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最大粒子径が実質的に20μm以下であ
    り、かつ3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以上
    である微粒化セルロース素材とキトサン溶液とからなる
    水分散液を製膜してなる生分解性フィルム。
JP8856492A 1992-04-09 1992-04-09 生分解性フィルム Withdrawn JPH05287120A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8856492A JPH05287120A (ja) 1992-04-09 1992-04-09 生分解性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8856492A JPH05287120A (ja) 1992-04-09 1992-04-09 生分解性フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05287120A true JPH05287120A (ja) 1993-11-02

Family

ID=13946364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8856492A Withdrawn JPH05287120A (ja) 1992-04-09 1992-04-09 生分解性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05287120A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000154202A (ja) * 1998-11-19 2000-06-06 Daicel Chem Ind Ltd セルローストリアセテート及びその製造方法
JP2010163737A (ja) * 2010-02-23 2010-07-29 Daicel Chem Ind Ltd セルローストリアセテート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000154202A (ja) * 1998-11-19 2000-06-06 Daicel Chem Ind Ltd セルローストリアセテート及びその製造方法
JP4509239B2 (ja) * 1998-11-19 2010-07-21 ダイセル化学工業株式会社 セルローストリアセテート及びその製造方法
JP2010163737A (ja) * 2010-02-23 2010-07-29 Daicel Chem Ind Ltd セルローストリアセテート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3247391B2 (ja) 本質的に非晶質のセルロースナノフィブリルへの高い置換度を有するカルボキシセルロースの補充
JP3247390B2 (ja) セルロースナノフィブリルへの低い置換度を有するカルボキシセルロースの補充
Winuprasith et al. Microfibrillated cellulose from mangosteen (Garcinia mangostana L.) rind: Preparation, characterization, and evaluation as an emulsion stabilizer
Lu et al. Morphological, crystalline, thermal and physicochemical properties of cellulose nanocrystals obtained from sweet potato residue
CN102652154B (zh) 复合材料
WO2017047768A1 (ja) 微細繊維状セルロース含有物
Jongaroontaprangsee et al. Production of nanofibrillated cellulose with superior water redispersibility from lime residues via a chemical-free process
Lin et al. Dissolution of cellulose in the mixed solvent of [bmim] Cl–DMAc and its application
CN110591162B (zh) 纳米纤维素粉体材料及制备方法、包含其的再分散纳米纤维素浆料和应用
JP3787598B2 (ja) 扁平セルロース粒子の製造方法
WO2020049995A1 (ja) セルロース組成物、セルロース成形体並びにセルロース組成物の製造方法
WO2021108756A1 (en) Natural packaging composition
Rasheed et al. Preparation, characterization and properties of biodegradable composites from bamboo fibers—mechanical and morphological study
CN111172805A (zh) 一种生物质基阻隔涂层的制备方法
JPH05287120A (ja) 生分解性フィルム
JPH0999251A (ja) 有機系粉末の製造方法および有機系粉末
CN112745518B (zh) 一种壳聚糖纳米片的制备方法
Salmon et al. Shear‐precipitated chitosan powders, fibrids, and fibrid papers: Observations on their formation and characterization
Zailuddin et al. Effects of formic acid treatment on properties of oil palm empty fruit bunch (OPEFB)-Based all cellulose composite (ACC) films
JP2012207056A (ja) セルロースパウダーの製造方法
JPH0813842B2 (ja) 徴生物崩壊性フィルム
JP3423334B2 (ja) 微粒化セルロース系素材含水組成物
Cheng et al. Sustainable green polymers with agro-based nanomaterials: a selected review
JP4758685B2 (ja) 低分子量キチン微粉末
JPH061881A (ja) 微生物分解性複合材料

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990706