JPH05286831A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JPH05286831A
JPH05286831A JP9124992A JP9124992A JPH05286831A JP H05286831 A JPH05286831 A JP H05286831A JP 9124992 A JP9124992 A JP 9124992A JP 9124992 A JP9124992 A JP 9124992A JP H05286831 A JPH05286831 A JP H05286831A
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JP
Japan
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acid
hair
carbon atoms
component
alkyl group
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Application number
JP9124992A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Horinishi
信孝 堀西
Kazuyuki Yahagi
和行 矢作
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛髪に対して、乾燥時においても充分な柔軟
性を付与し、且つ毛髪の損傷防止効果に優れた毛髪化粧
料の提供。 【構成】 本発明の毛髪化粧料は、下記の(A)成分及
び(B)成分を含有し、(A)成分と(B)成分との含
有割合が重量比〔(A)/(B)〕で10/1〜1/1
0の範囲にある。 (A)下記 【化1】の式(I)で表される、非対称型のジ・長鎖ア
ルキル基又はアルケニル基を有する第4級アンモニウム
塩又はアミン塩の一種又は二種以上。 【化1】 〔式中、R1 は炭素数8〜28の分岐鎖のアルキル基を
示し、R2 は炭素数8〜22の直鎖のアルキル基又はア
ルケニル基を示し、R3 及びR4 はそれぞれ炭素数1〜
4のアルキル基又は水素原子を示し、且つR3 及びR4
は同一でも又は異なっていても良く(但し、R3 及びR
4 の双方が水素原子である場合を除く)、また、Xはハ
ロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキルサルフェートを
示す。〕 (B)炭素数12〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基
又はアルケニル基を有する脂肪酸の一種又は二種以上。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毛髪化粧料、詳しく
は、特定のカチオン性界面活性剤及び特定の脂肪酸を含
有し、毛髪に対して、乾燥時においても充分な柔軟性を
付与し、且つ毛髪の損傷防止効果に優れた毛髪化粧料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、毛髪化粧料には、毛髪の感触を良
好にするために、モノ又はジ直鎖型長鎖アルキル第4級
アンモニウム塩やモノ又はジ分岐型長鎖アルキル第4級
アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤が配合されて
いる。また、近年では、更に良好な感触を得るため、斯
るカチオン性界面活性剤に高級アルコール、グリセライ
ド、流動パラフィン等の油脂類等を併用することも行わ
れている。
【0003】また、上記カチオン性界面活性剤として
は、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド又はブ
ロミド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステ
アリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジステ
アリルジメチルアンモニウムクロリド、ジイソステアリ
ルジメチルアンモニウムクロリド等の第4級アンモニウ
ム塩が汎用されている。これらの第4級アンモニウム塩
は、下記〔化2〕の式(II)で表されるような1個の長
鎖アルキル基を有するものか、又は下記〔化2〕の式(I
II)で表されるような2個の長鎖アルキル基を有してい
てもそれらの長鎖アルキル基が同一のものである。
【0004】
【化2】 〔式中、R5 は直鎖又は分岐鎖の長鎖アルキル基を示
し、R6 は短鎖アルキル基を示す。〕
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記カ
チオン性界面活性剤の配合された従来の毛髪化粧料は、
毛髪の感触、即ちコンディショニング効果である柔軟
性、しっとり感、平滑性及び帯電防止効果が不充分であ
るという欠点がある。そこで、感触のうちしっとり感に
おいては、油脂類を併用することで補う方法がとられて
いるが、この方法はべたつき、油っぽさを伴い、特に毛
髪に対して乾燥状態でのコンディショニング効果が不充
分であるという問題を有している。更に、従来の毛髪化
粧料は、毛髪の損傷防止効果が充分なものではない。
【0006】従って、本発明の目的は、毛髪に対して、
乾燥時においても充分な柔軟性を付与し、且つ毛髪の損
傷防止効果に優れた毛髪化粧料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を行った結果、特定のカチオン性界面活性剤及び特定の
脂肪酸を併用することにより、上記目的を達成し得る毛
髪化粧料が得られることを知見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、下記の(A)成分及び(B)成分を含有し、(A)
成分と(B)成分との含有割合が重量比〔(A)/
(B)〕で10/1〜1/10の範囲にあることを特徴
とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0009】(A)下記〔化3〕(〔化1〕と同じ)の
式(I)で表される、非対称型のジ・長鎖アルキル基又
はアルケニル基を有する第4級アンモニウム塩又はアミ
ン塩(以下、非対称型アンモニウム塩類という)の一種
又は二種以上。
【0010】
【化3】 〔式中、R1 は炭素数8〜28の分岐鎖のアルキル基を
示し、R2 は炭素数8〜22の直鎖のアルキル基又はア
ルケニル基を示し、R3 及びR4 はそれぞれ炭素数1〜
4のアルキル基又は水素原子を示し、且つR3 及びR4
は同一でも又は異なっていても良く(但し、R3 及びR
4 の双方が水素原子である場合を除く)、また、Xはハ
ロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキルサルフェートを
示す。〕
【0011】(B)炭素数12〜40の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸の一種又
は二種以上。
【0012】以下、本発明の毛髪化粧料について詳述す
る。本発明の(A)成分である上記〔化3〕の式(I)
で表される非対称型アンモニウム塩類は、新規化合物で
あるが、分岐アルコールと直鎖アミンから出発する公知
の方法(特開昭62−149648号)に従って得られ
る。上記(A)成分の非対称型アンモニウム塩類を、そ
の製造法により更に詳しく説明する。
【0013】長鎖の分岐炭素鎖を有するアルキルアルコ
ール又はアルケニルアルコール(イ)と直鎖の長鎖アル
キルアミン(ロ)との反応による非対称アルキル基又は
アルケニル基を有する第2級アミン(IV)の合成
【化4】 〔式中、R1 及びR2 は前記の意味を示す。〕
【0014】水素を導入する管と、反応で生成した水及
び留出してくる油状物質を凝縮・分離するための凝縮器
及び分離器を備えた反応容器に、原料となる長鎖の分岐
炭素鎖を有するアルコール(イ)及び触媒を仕込む。触
媒は脱水素/水素化機能を有するもので、好ましくは銅
及びニッケルを主成分とするものが良い。触媒は任意の
量を仕込むことができるが、通常は仕込みアルコールに
対し重量で1〜10%の範囲である。系内を窒素ガスで
置換した後、水素を導入しながら昇温を開始する。直鎖
の長鎖アルキルアミン(ロ)は一定温度に達した後一括
に加えるか、あるいは少量ずつ滴下により反応系内に加
える。反応温度は通常150〜250℃位で行うが原料
種によってはこの範囲以外の温度を取ることができる。
触媒はこの昇温中に還元され活性状態の触媒となる。反
応中生成してくる水は水素と共に反応系外へ排出され、
凝縮器・分離器を経て油状物と分離される。分離された
油状物は反応器に戻される。反応が完了した後、触媒を
適当な方法で濾過、蒸留し、非対称アルキル基又はアル
ケニル基を有する第2級アミン(IV)を得る。
【0015】第4級アンモニウム塩(I’)の合成
【化5】 〔式中、R1 、R2 、R3 及びXは前記の意味を示
す。〕得られた第2級アミン(IV)を、例えばオートク
レーブに移し、アルカリの存在下でアルキルハライド又
はジアルキルサルフェートを導入することにより常法に
より4級化反応を行い、更に副生する食塩等を濾過し、
非対称アルキルを有する第4級アンモニウム塩(I’)
を得る。
【0016】アミン塩(I”)の合成
【化6】 〔式中、R1 及びR2 は前記の意味を示す。〕アミン塩
(I”)は、第2級アミン(IV)をホルマリン及びギ酸
と反応させて(Leukart反応)、第3級アミン(V)を合
成し、得られた第3級アミン(V)を塩酸等により中和
することにより得られる。
【0017】本発明の(A)成分の非対称型アンモニウ
ム塩類の製造に使用される、長鎖の分岐炭素鎖を有する
アルキルアルコール又はアルケニルアルコール(イ)と
しては、−OH基のβ位に分岐鎖を有する、総炭素数8
〜28のアルコールが好ましく、例えば炭素数8〜28
のゲルベ(Guerbet)型アルコール、オキソ型アルコール
等が挙げられる。
【0018】ここでゲルベ型アルコールとは、一般に次
【化7】 〔但し、nは4〜14の整数を示す。〕で表されるアル
コールをいう。
【0019】また、オキソ型アルコールとは、一般にα
−オレフィンを原料としてオキソ法によって得られるア
ルコール又はそれを原料として得られるアルコールの総
称で、例えば、次式
【化8】 〔式中、R7 は炭素数1〜5のアルキル基、R8 は炭素
数5〜10のアルキル基を示し、R7 とR8 の炭素数の
合計が10〜11である。〕で表されるもの、又は次式
【化9】 で表されるもの等である。
【0020】上記アルコール(イ)の具体的な例として
は、日産化学(株)製ファインオキソコール140、1
600、180、180N、1800、2000、26
00、デカノール、トリデカノール、三菱化成工業
(株)製ダイヤドール18G、三菱油化(株)製ドバノ
ール23−I、エクソン化学(株)製EXXAL18、
EXXAL20、エメリー(株)製エマゾール871又
は87を常法によりメチルエステル化し、還元して得ら
れたイソステアリルアルコール等が挙げられる。
【0021】また、本発明の(A)成分の非対称型アン
モニウム塩類の製造に使用される直鎖の長鎖アルキルア
ミン(ロ)としては、炭素数8〜22のアミン、例えば
ラウリルアミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミン等
が挙げられる。
【0022】従って、本発明の(A)成分の非対称型ア
ンモニウム塩類の具体例としては、次の化合物が挙げら
れる。N−2−(3−メチルヘキシル),7−メチル−
1−デシル−N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニ
ウムクロライド、N−2−(3−メチルヘキシル),7
−メチル−1−デシル−N−オクチル−N,N−ジメチ
ルアンモニウムクロライド、N−2−ヘキシル−1−デ
シル−N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニウムク
ロライド、7−メチル−1−デシル,2−(1−メチル
−3,3−ジメチルブチル),5−メチル−7,7−ジ
メチルオクチル−N−ドデシル−N,N−ジメチルアン
モニウムクロライド。
【0023】また、本発明における(B)成分の、炭素
数12〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケ
ニル基を有する脂肪酸としては、ラウリン酸、トリデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、イコサ
ン酸、ヘンイコサン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、
セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセロン酸、
ゲーダ酸、ラウロレイン酸、ミリストレイン酸、パルミ
トレイン酸、オレイン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、リ
ノール酸、リノレン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2
−イソヘプチルイソウンデカン酸、イソステアリン酸
(Emery Industries社又はUnion Camp Corporation社
製)、18−メチルエイコサン酸、2−オクチルアラキ
ン酸、2−メチルステアリン酸、2−デシルドデカン
酸、2−ドデシルテトラデカン酸、2−テトラデシルヘ
キサデカン酸、2−ヘキサデシルオクタデカン酸、2−
オクタデシルイコサン酸、3−ペンチルオクタン酸、3
−ヘプチルデカン酸、3−ノニルドデカン酸、3−ウン
デシルテトラデカン酸、3−トリデシルヘキサデカン
酸、2−オクチルドデカン酸、2−ペンチルノナン酸、
2−ヘキシルデカン酸、及び12−ヒドロキシステアリ
ン酸等が挙げられる。
【0024】これらの(B)成分のうち、特に、炭素数
18〜25を有する以下の脂肪酸が好ましい。イコサン
酸、ヘンイコサン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、2
−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルイソウンデ
カン酸、イソステアリン酸、18−メチルエイコサン
酸、3−ノニルドデカン酸、3−ウンデシルテトラデカ
ン酸、及び2−メチルステアリン酸。
【0025】上記(B)成分の脂肪酸は、塩の形で用い
ても良く、斯る塩としては、ナトリウム、リチウム、カ
リウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム
等のアルカリ土類金属塩、アンモニア、トリエタノール
アミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等
の有機アミン塩、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ
酸塩等が挙げられる。
【0026】本発明の毛髪化粧料中の上記(A)成分の
非対称型アンモニウム塩類の含有量は、通常、従来使用
されている第4級アンモニウム化合物を使用する場合と
同じ量であり、約0.1〜20%(重量%、以下同じ)
が好ましく、更に好ましくは0.1〜10%である。過
剰の非対称型アンモニウム塩類は、問題なく毛髪から洗
浄される。上記(A)成分が0.1%より少ないと、本
発明の効果が得られ難く、また20%を超えると、べた
ついて感触が悪化する傾向にある。
【0027】また、本発明の毛髪化粧料中の上記(B)
成分の脂肪酸の含有量は、好ましくは0.1〜20%、
より好ましくは0.5〜10%である。上記(B)成分
が0.1%より少ないと、本発明の効果が得られ難く、
また20%を越えると、べたついて感触が悪化する傾向
にある。
【0028】本発明の毛髪化粧料においては、上記
(A)成分と上記(B)成分との含有割合が重量比
〔(A)/(B)〕で10/1〜1/10の範囲にある
ことが必要である。上記範囲より(A)成分の割合が多
いと、本発明の効果が得られなくなり、また上記範囲よ
り(A)成分の割合が少ないと、使用感の低下や、安定
性が悪くなるため好ましくない。
【0029】本発明の毛髪化粧料は、毛髪に適用される
化粧料のすべてを指し、この中には例えばプレシャンプ
ー剤、シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナ
ー、ヘアトリートメント、セットローション、ブロース
タイリングローション、ヘアスプレー、泡状スタイリン
グ剤、ジェル状スタイリング剤、ヘアリキッド、ヘアト
ニック、ヘアクリーム、パーマネントウェーブ第1剤、
パーマネントウェーブ第2剤、永久染毛剤、一時染毛剤
等が含まれる。
【0030】また、本発明の毛髪化粧料は、剤型として
もその用途に応じて水溶液、エタノール溶液、エマルジ
ョン、サスペンジョン、ゲル、液晶、固型、エアゾール
等の各種形態とすることができる。
【0031】また、本発明の毛髪化粧料は、通常の毛髪
化粧料に用いられる公知の酸性又はアルカリ性薬剤によ
り、pH2〜10、特にpH3〜8に調整することが好まし
い。
【0032】また、本発明の毛髪化粧料には、上記必須
成分の他に毛髪化粧料中に通常使用される成分、例え
ば、従来型のモノ又はジアルキル第4級アンモニウム塩
の様なカチオン活性剤やノニオン活性剤、高級アルコー
ル、高級エステル、炭化水素、シリコンオイル等の油脂
類、カチオン性ポリマー、高分子多糖類、ポリペプチド
等の高分子物質、低級アルコール、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル等の溶剤、スクワレン、ラノリ
ン、パーフルオロポリエーテル、特開昭58−5399
6号公報及び特開平1−117821号公報に記載され
ているカチオン性ポリマー等の感触向上剤、プロピレン
グリコール、グリセリン、ソルビトール等の保湿剤、メ
チルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキ
シエチルセルロース、ポリオキシエチレングリコールジ
ステアレート、エタノール等の粘度調整剤、パール化
剤、香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、トリクロ
サン、トリクロロカルバン等の殺菌剤、グリチルリチン
酸カリウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤、ジンク
ピリチオン、オクトピロックス等の抗フケ剤、メチルパ
ラベン、ブチルパラベン等の防腐剤、その他Encycloped
ia of Shampoo Ingredients(Micelle press, 1985)に収
載されている成分等を本発明の効果を損なわない範囲に
おいて任意に添加することも可能である。
【0033】
【作用】本発明の毛髪化粧料は、毛髪に適用された場
合、有効成分が毛髪に吸着、浸透し、乾燥時においても
充分な柔軟性を付与し、枝毛や切れ毛等の損傷を防止す
る。
【0034】
【実施例】以下に本発明の(A)成分の製造例及び本発
明の実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。
【0035】製造例1 炭素数18の分岐アルキル基及び炭素数12の直鎖アル
キル基を有する非対称ジアルキルジメチル第4級アンモ
ニウム塩の合成を行った。
【0036】第2級アミンの合成 生成水を分離するための凝縮器及び分離器を付けた2リ
ットルのフラスコに2−(3−メチルヘキシル)−7−
メチル−1−デカノール(ファインオキソコール180
N〔日産化学(株)製〕)600g及び銅−ニッケル触
媒12g(対原料アルコール2wt%)を仕込み、攪拌し
ながら系内を窒素で置換し昇温を開始した。100℃に
達したら、水素ガスを流量計を用いて40リットル/H
rの流速で系内に仕込み反応温度230℃まで昇温し
た。この温度で1−ドデシルアミン(ファーミン20D
〔花王(株)製〕)413gを反応系内に一括添加し、
反応は部分アミン価で追跡した。反応は約5時間行っ
た。反応終了後、触媒を濾過にて分離し、更に蒸留する
ことにより非対称ジアルキル第2級アミンを得た。そし
て、得られた生成物の質量分析により親イオンピーク
(437)を確認し、さらにガスクロマトグラフィー分
析(収率>95%)、及び全アミン価、部分アミン価、
3級アミン価分析(下記〔表1〕参照)を行い、下記
〔化10〕に示す構造の非対称ジアルキル第2級アミン
が生成していることを確認した。
【0037】
【表1】
【0038】
【化10】
【0039】尚、2級化反応に用いた銅−ニッケル触媒
は以下の様に調製した。1リットルのフラスコに合成ゼ
オライトを仕込み、次に硝酸銅と硝酸ニッケルを金属原
子のモル比でCu:Ni=4:1となるように水に溶解
し攪拌しながら昇温した。90℃で10%Na2 CO3
水溶液を徐々に滴下した。1時間の熟成の後、沈殿物を
濾過・水洗し、80℃で10時間乾燥後、600℃で3
時間焼成して、銅−ニッケル触媒を得た。
【0040】第4級アンモニウム塩の合成 得られた非対称ジアルキル第2級アミン300g、イソ
プロピルアルコール145g及び塩化メチル60gを1
リットルのオートクレーブに仕込み、100℃に昇温
後、48%Na2 CO3 水溶液51gを連続的に約2時
間で圧入し、熟成を約8時間行った。その後、副生した
NaClを濾過にて除去し、非対称ジアルキルジメチル
第4級アンモニウム塩を得た。下記〔表2〕に示す分析
値より、下記〔化11〕に示す構造の第4級アンモニウ
ム塩が生成していることを確認した。
【0041】
【表2】
【0042】
【化11】
【0043】製造例2 製造例1における2−(3−メチルヘキシル)−7−メ
チル−1−デカノールの代わりに、2−ヘキシル−1−
デカノール(カルコール160GD〔花王(株)製〕)
を使用する以外は、製造例1と同様に反応して、下記
〔化12〕に示す構造の第4級アンモニウム塩を得た。
構造の確認は下記〔表3〕に示す分析値により行った。
【0044】第2級アミンの分析値
【表3】
【0045】
【化12】
【0046】次に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、本実施例中で用いた試験方法は次の通りである。
【0047】(1)官能評価 コールドパーマ処理を施した日本人女性の毛髪約25g
(約15cm) を束ね、この毛髪束に2.5gの剤を均一
に塗布し、次いで30秒流水ですすいだのち、タオルド
ライを行った後ドライヤーにて乾燥した。この毛髪束に
ついてその柔軟性、平滑性、油性感の少なさについて、
下記の基準に従って評価した。 ・柔軟性 ◎:非常に柔らかい。 ○:柔らかい。 △:硬いとも、柔らかいとも言えない。 ×:硬い。 ・平滑性 ◎:非常にある。 ○:ある。 △:どちらともいえない。 ×:ない。 ・油性感 ◎:非常に少ない。 ○:少ない。 △:どちらとも言えない。 ×:多い。
【0048】(2)枝毛・切れ毛発生度 上記(1)と同様な処理を行った毛束で、一定回数ブラ
ッシングしたのちの枝毛・切れ毛発生度をブラッシング
前と比較して下記の基準で評価した。 ◎:枝毛・切れ毛の増加が認められない。 ○:枝毛・切れ毛の増加がほとんど認められない。 △:枝毛・切れ毛の増加がやや認められる。 ×:枝毛・切れ毛の増加が多い。
【0049】実施例1 下記表4に示す組成のヘアリンス剤組成物を常法により
調製し、そのリンス性能を調べた。その結果を下記表4
に示す。
【0050】
【表4】
【0051】実施例2 下記に示す組成のヘアリンス剤組成物(本発明品2)を
常法により調製した。
【0052】本発明品2の組成: (1) N−2−ヘキシル−1−デシル−N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニ ウムクロライド 1.0(%) (2) セトステアリルトリメチルアンモニウムクロライド 0.5 (3) ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド*1 0.5 (4) オレイン酸 2.0 (5) セチルアルコール 1.0 (6) プロピレングリコール 3.0 (7) ヒドロキシエチルセルロース 0.5 (8) 水 91.1 (9) 香料 0.4 ───────────────────────────────── 合計 100.0(%)
【0053】(注) *1: 炭素数12〜15のオキソ法市販アルコール
(三菱油化(株)製ドバノール23と45の等量混合
物)に由来する分岐第4級アンモニウム塩でその分岐率
は20%である。)
【0054】実施例3 下記表5に示す組成のヘアトリートメント組成物を常法
により調製した。
【0055】
【表5】
【0056】(注) *2: 信越化学工業(株)製のシリコーンKF−96
(500cs) *3: (CH3)3SiO (CH3)2SiO n Si(CH3)3, n=90
00 *4: 信越化学工業(株)製のシリコーンKF−60
05
【0057】実施例4 下記に示す組成のスタイリングローション組成物(本発
明品6)を下記製法により調製した。
【0058】本発明品6の組成: (1) N−2−(3−メチルヘキシル),7−メチル−1−デシル−N−ドデシル −N,N−ジメチルアンモニウムクロライド 0.5(%) (2) ポリエチレングリコール 0.5 (3) ベヘニン酸 2.0 (4) ジエチレングリコールモノペンチルエーテル 3.0 (5) アクリル樹脂アルカノールアミン液 5.0 (6) プロピレングリコール 1.0 (7) メタクリルエステル重合体 1.0 (8) エタノール 20.0 (9) 香料 0.4 (10)水 バランス ───────────────────────────────── 合計 100.0(%)
【0059】(製法)加温した成分(10)に(1) 、(2) 、
(3) 、(4) 、(5) 、(6) 、(7) 及び(8) の各成分を均一
分散し、これを冷却したのち成分(9) を配合して、べた
つき感のない良好な感触を付与し、ウェーブの持ちに優
れたスタイリングローション組成物を得た。
【0060】実施例5 下記に示す組成のコンディショニングフォーム組成物
(本発明品7)を下記製法により調製した。
【0061】本発明品7の組成: (1) 7−メチル−1−デシル,2−(1−メチル−3,3−ジメチルブチル), 5−メチル−7,7−ジメチルオクチル−N−ドデシル−N,N−ジメチルアン モニウムクロライド 0.5(%) (2) 18−メチルエイコサン酸 1.0 (3) ミリスチン酸オクチルドデシル 1.0 (4) ジプロピレングリコール 1.0 (5) ジエチレングリコールモノペンチルエーテル 3.0 (6) グリセリン 2.5 (7) 流動パラフィン 2.5 (8) モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.2 (9) エタノール 5.0 (10)メチルパラベン 0.1 (11)香料 0.1 (12)噴射剤(LPG) 10.0 (13)水 バランス ───────────────────────────────── 合計 100.0(%)
【0062】(製法)成分(13)に成分(10)を加え加温す
る。さらに攪拌下、加温した(1) 、(2) 、(3) 、(4) 、
(5) 、(6) 、(7) 及び(8) の各成分を均一分散して冷却
したのち、成分(9) 及び(11)を配合する。これをエアゾ
ール用の缶に詰め、噴射剤(12)を充填して、良好な感触
を付与するコンディショニングフォーム組成物を得た。
【0063】
【発明の効果】本発明の毛髪化粧料は、毛髪に対して、
乾燥時においても充分な柔軟性を付与し、且つ毛髪の損
傷防止効果に優れたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分及び(B)成分を含有
    し、(A)成分と(B)成分との含有割合が重量比
    〔(A)/(B)〕で10/1〜1/10の範囲にある
    ことを特徴とする毛髪化粧料。 (A)下記〔化1〕の式(I)で表される、非対称型の
    ジ・長鎖アルキル基又はアルケニル基を有する第4級ア
    ンモニウム塩又はアミン塩の一種又は二種以上。 【化1】 〔式中、R1 は炭素数8〜28の分岐鎖のアルキル基を
    示し、R2 は炭素数8〜22の直鎖のアルキル基又はア
    ルケニル基を示し、R3 及びR4 はそれぞれ炭素数1〜
    4のアルキル基又は水素原子を示し、且つR3 及びR4
    は同一でも又は異なっていても良く(但し、R3 及びR
    4 の双方が水素原子である場合を除く)、また、Xはハ
    ロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキルサルフェートを
    示す。〕 (B)炭素数12〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基
    又はアルケニル基を有する脂肪酸の一種又は二種以上。
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