JPH05286724A - 水酸化ニッケル系粉末の製造方法 - Google Patents

水酸化ニッケル系粉末の製造方法

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JPH05286724A
JPH05286724A JP11516992A JP11516992A JPH05286724A JP H05286724 A JPH05286724 A JP H05286724A JP 11516992 A JP11516992 A JP 11516992A JP 11516992 A JP11516992 A JP 11516992A JP H05286724 A JPH05286724 A JP H05286724A
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JP
Japan
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nickel
aqueous solution
soln
nickel hydroxide
nitrate
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Application number
JP11516992A
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English (en)
Inventor
Toichi Takagi
東一 高城
Hiroshi Inomata
浩 猪又
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G53/00Compounds of nickel
    • C01G53/04Oxides; Hydroxides

Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々の比表面積をもった充填密度の高い電池
の活物質としての応用等に適した水酸化ニッケル系粉末
の製造方法を提供する。 【構成】 ニッケル塩系水溶液とアルカリとを反応させ
て沈澱を生成する方法において、硫酸ニッケルと硝酸ニ
ッケルの混合水溶液をニッケル塩系水溶液として用いる
ことを特徴とする水酸化ニッケル系粉末の製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はニッケル電解液の濃度調
整剤、化成品、触媒または電池用正極活物質として好適
な水酸化ニッケル系粉末の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】電池用ニッケル正極の代表的製法には、ニ
ッケルの焼結基板内にニッケル塩を含浸させてのちアル
カリと反応させ水酸化ニッケルを生成する焼結式があ
る。一方、非焼結式としては、多数の微細孔を有する金
属のポケットに活物質粉末を充填するポケット式及び発
泡メタルや金属の不織布のように三次元網目状のシート
を基板に用いて水酸化ニッケル粉末を直接基板の孔の中
に充填する方式のニッケル正極が注目されている。この
非焼結式のニッケル正極に使用される水酸化ニッケル系
粉末には、電池の容量を高めるため高密度の充填が可能
な粉末であること及び活物質の利用率の点からは粉末の
比表面積を制御することが求められている。
【0003】充填密度の高い水酸化ニッケル系粉末の製
造方法としては、ニッケル塩水溶液及びアルカリ金属水
酸化物水溶液並びにアンモニウムイオン供給体を用いて
温度20 〜80℃でpH 9〜12の条件で製造する方法が知ら
れている(特開平2-6340)。さらに、この方法を改良し
てアルカリ金属水酸化物水溶液またはアンモニウムイオ
ン供給体の供給量を時間的に変化させることを特徴とす
る製造方法が提案されている(特開平3-252318)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の水酸化ニッケル系粉末の製造方法では、
アンモニウムイオン供給体を用いるため、ニッケル成分
の一部はアンモニウムイオンとの青色の錯体を形成して
水酸化ニッケルとして沈澱せず濾液中に溶出し、水酸化
ニッケルの収率を低下するばかりでなく、ニッケルを含
んだ濾液の廃液処理などの問題点があった。本発明者ら
は、アンモニウムイオン供給体を用いずに充填密度の高
い水酸化ニッケル系粉末の製造方法について鋭意検討し
た結果、用いるニッケル塩水溶液を混合水溶液とするこ
とによって目的を達成できることを見い出し本発明を完
成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の水酸化ニッケル
系粉末の製造方法の特徴は、ニッケル塩系水溶液とアル
カリとを反応させて沈澱を生成させて、水酸化ニッケル
系粉末を製造する方法において、前記ニッケル塩系水溶
液として、硫酸ニッケルと硝酸ニッケルの混合水溶液を
用いることにある。
【0006】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明でいう水酸化ニッケル系粉末とは水酸化ニッ
ケル粉末及び主成分が水酸化ニッケルであり、その他微
量成分としてコバルト、カドミウムなどの添加成分を含
む粉末をいう。本発明の特徴は、ニッケル塩系水溶液中
に硫酸ニッケルと硝酸ニッケルを混合して使用するこ
と、即ち硫酸イオンと硝酸イオンを共存させることにあ
る。ニッケル塩系水溶液中には、水酸化ニッケルの活物
質の利用率を向上するためにニッケル塩以外にコバル
ト、カドミウムなどの添加物成分を加えることが一般的
である。
【0007】本発明にいう硫酸ニッケルと硝酸ニッケル
の混合水溶液の調製方法は、予め調製した硫酸ニッケル
の溶液と硝酸ニッケルの溶液を混合する方法でもよく、
また、ニッケルの硫酸塩及び硝酸塩を水或いは硫酸に溶
解する方法や金属ニッケルを硫酸と硝酸の混合溶液に溶
解する方法、或いはこれらの組合せでもよい。硫酸ニッ
ケルと硝酸ニッケルの混合比率は、必要とされる粉末特
性、即ち、タップ密度等の充填特性や比表面積等により
異なるが、タップ密度の大きな粉末を製造するには、硫
酸ニッケル比率で10〜60%が好ましい。比表面積が大き
く、かつタップ密度の大きい領域は硫酸ニッケル比率で
10〜20および45〜60%が好ましい。
【0008】硫酸ニッケルの溶液とは、硫酸イオンとニ
ッケルイオンを含む溶液であり、ニッケルの硫酸塩(Ni
SO4 、NiSO4 ・6H2O等)を水或いは硫酸に溶解して得た
ものや、金属ニッケルを硫酸に溶解して得たもの、或い
はニッケルの硫酸塩と金属ニッケルを硫酸に溶解したも
の等である。硝酸ニッケル溶液とは、硝酸イオンとニッ
ケルイオンを含む溶液であり、ニッケルの硝酸塩(Ni(N
O3)2・6H2O等)を水或いは硝酸に溶解して得たものや金
属ニッケルを硝酸に溶解して得たもの或いはニッケルの
硝酸塩と金属ニッケルを硝酸に溶解したもの等である。
【0009】ニッケル塩系水溶液中のニッケル金属濃度
は、通常0.5 〜3.0 モル/リットル程度である。ニッケ
ル塩系水溶液中に添加物成分、例えばコバルト、カドミ
ウムなどを含有する場合には、コバルト、カドミウムな
どの水溶性の塩類を添加することが好適である。具体的
には、硝酸コバルト、硫酸コバルト、塩化コバルト、硝
酸カドミウム、硫酸カドミウム、塩化カドミウムなどが
挙げられる。また、金属コバルト、金属カドミウムを硝
酸、硫酸などに溶解してニッケル塩系水溶液を調製する
ことも可能である。ニッケル塩系水溶液中のコバルトの
濃度は、金属コバルト換算で0.01〜0.5 モル/リットル
程度が好ましく、カドミウムの濃度は、金属カドミウム
換算で0.01〜0.5 モル/リットル程度が好ましい。
【0010】本発明で用いるアルカリとしては、アルカ
リ金属の水酸化物が好適である。具体的には、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどの水溶液が挙げられる。
アルカリとしてアルカリ金属の水酸化物の水溶液を用い
る場合、水溶液の濃度は、通常1.0〜10モル/リットル
程度である。
【0011】ニッケル塩系水溶液とアルカリとを反応さ
せる条件しては、温度 10 〜90℃、pH 7〜13が好まし
く、さらにpH 9〜12が好ましい。温度が10℃より低い
場合には沈澱生成速度が低下し、90℃を越える場合には
水溶液の蒸発が活発となり、また加熱のエネルギーコス
トが高くなり好ましくない。さらに好ましくは、20〜80
℃である。また、pHが7より低い場合には沈澱生成反
応が不十分となり好ましくない。また、pHが 13 をを
越える場合にはアルカリの使用量が増し好ましくなく、
さらに高アルカリの液の処理は設備的にも好ましくな
い。反応の際には、撹拌を行なうことが好ましい。pH
を一定に保つ方法としては、pHコントローラーと連結
した定量ポンプでニッケル塩系水溶液及び/またはアル
カリの供給量を制御する方法などが挙げられる。
【0012】反応槽へのニッケル塩系水溶液またはアル
カリ水溶液の導入方法としては、例えば、pHコントロ
ーラーを用いてアルカリ供給量を制御しpHを保持した
反応槽内へニッケル塩系水溶液を噴霧して均一な粒径を
もった噴霧液滴として導入する方法が好ましい。
【0013】このような方法で得られた水酸化ニッケル
系の沈澱は濾過、洗浄したのち乾燥する。乾燥温度は、
70℃〜110℃が好ましい。70℃より低い温度では乾燥効
率が上がらず、135 ℃程度を越える温度で乾燥を行なう
と生成した水酸化ニッケル系粉末の活性が低下し好まし
くない。乾燥方法は特に限定されないが通常の温風乾燥
でよい。乾燥後必要であれば通常の粉末製造で行なわれ
るように解砕や篩別操作を行なってもよい。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。 〔実施例1〕ニッケルの硫酸塩(NiSO4 ・6H2O)〔試薬
特級〕及びニッケルの硝酸塩(Ni(NO3)2・6H2O)〔試薬
特級〕を用いて種々の硫酸ニッケルと硝酸ニッケルの混
合比率をもった合計濃度 2.0モル/リットルのニッケル
塩系水溶液を調製した。pHコントローラーにより濃度
8.0モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を導入し
てpH 10.5 〜11.5、温度 50 〜60℃に保持した反応槽
内に撹拌しながら上記ニッケル塩系水溶液を噴霧して導
入し水酸化ニッケル沈澱を生成した。得られた沈澱物を
ろ過し充分洗浄し、送風乾燥器を用いて90〜100 ℃で乾
燥した。得られた粉末のタップ密度及びBET法による
比表面積と硫酸ニッケル比率(硫酸ニッケルと硝酸ニッ
ケルの混合水溶液中の硫酸ニッケルのモル比率%)に対
する測定結果を図1に示した。図1中黒丸及び白抜き四
角が実験点を示す。
【0015】〔比較例〕実施例1において硝酸塩水溶液
または硫酸塩水溶液(何れも濃度 2.0モル/リットル)
をそれぞれ単独で用いた(即ち硫酸ニッケル比率 0及び
100%)以外実施例1と同様に実験を行なった結果を図
1に実施例1とともに示した。比較例では、実施例1に
比較してタップ密度が著しく低いことがわかる。
【0016】〔実施例2〕実施例1においてニッケル 1
モルに対して硫酸コバルト 0.02 モル及び硫酸カドミウ
ム 0.03 モルを添加した以外実施例1同様に行なった結
果、図1中に△で示す測定値であり、実施例1と同様の
結果であった。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によれば、種々の比表面積
をもった充填密度の高い水酸化ニッケル系粉末が製造で
き、特に電池の活物質としての応用に最適であるうえ、
ニッケル電解液の濃度調整剤、化成品および触媒等の用
途として有効に使用できるものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、実施例2及び比較例で得られた水酸
化ニッケル系粉末のタップ密度及び比表面積と硫酸ニッ
ケル比率の関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル塩系水溶液とアルカリとを反応
    させて沈澱を生成させて、水酸化ニッケル系粉末を製造
    する方法において、前記ニッケル塩系水溶液として、硫
    酸ニッケルと硝酸ニッケルの混合水溶液を用いることを
    特徴とする水酸化ニッケル系粉末の製造方法。
JP11516992A 1992-04-09 1992-04-09 水酸化ニッケル系粉末の製造方法 Pending JPH05286724A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5498403A (en) * 1994-05-20 1996-03-12 Hyundai Motor Company Method for preparing high density nickel hydroxide used for alkali rechargeable batteries
KR100488226B1 (ko) * 1996-09-12 2005-06-16 도와 고교 가부시키가이샤 비수성계이차전지용양전극활성물질및이활성물질의제조방법
JP2013040067A (ja) * 2011-08-13 2013-02-28 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末及びその製造方法
JP2013040068A (ja) * 2011-08-13 2013-02-28 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末及びその製造方法
CN114105225A (zh) * 2021-12-09 2022-03-01 广东光华科技股份有限公司 氢氧化镍及其制备方法和应用

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100488226B1 (ko) * 1996-09-12 2005-06-16 도와 고교 가부시키가이샤 비수성계이차전지용양전극활성물질및이활성물질의제조방법
JP2013040067A (ja) * 2011-08-13 2013-02-28 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末及びその製造方法
JP2013040068A (ja) * 2011-08-13 2013-02-28 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末及びその製造方法
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