JPH05286013A - 押出機のtダイ並びに成形品の成形方法及び成形品 - Google Patents

押出機のtダイ並びに成形品の成形方法及び成形品

Info

Publication number
JPH05286013A
JPH05286013A JP5015595A JP1559593A JPH05286013A JP H05286013 A JPH05286013 A JP H05286013A JP 5015595 A JP5015595 A JP 5015595A JP 1559593 A JP1559593 A JP 1559593A JP H05286013 A JPH05286013 A JP H05286013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
die
molding
thickness
passage
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5015595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2753184B2 (ja
Inventor
Yosuke Yamada
洋輔 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Publication of JPH05286013A publication Critical patent/JPH05286013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2753184B2 publication Critical patent/JP2753184B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は押出機のTダイ並びに成形品の成形
方法及び成形品に関し、特に、Tダイの通路の可変チョ
ーク手段を介して得た薄肉部及び厚肉部を一体に有する
原料メルトを用い、全体の肉厚をほぼ均一に成形するこ
とを特徴とする。 【構成】 本発明による押出機のTダイ並びに成形品の
成形方法及び成形品は、押出機(54)から押出された溶融
樹脂をTダイ(52)の通路(16)に設けられた可変チョーク
手段(100)を介して薄肉部(34b)と厚肉部(34a)を一体に
有する原料メルト(34)を得ると共に、前記原料メルト(3
4)を金型(58)により成形することにより全体が均一な肉
厚の成形品を得る構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出機のTダイ並びに
成形品の成形方法及び成形品に関し、特に、Tダイの通
路の可変チョーク手段を介して得た薄肉部及び厚肉部を
一体に有する原料メルトを用い、全体の肉厚をほぼ均一
に成形するための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種の熱可塑性
樹脂の成形方法及び装置としては種々あるが、一般に
は、図7で示す成形方法が採用されていた。すなわち、
図7において符号1で示されるものは押出機であり、こ
の押出機1のスクリュ2により押出された溶融状の熱可
塑性樹脂は、Tダイス3に注入され、このTダイス3の
リップ部3aからシート状熱可塑性樹脂4として垂下さ
れていた。このシート状熱可塑性樹脂4は、一対の圧空
成形用の金型部5a,5bからなる金型5により圧空成
形され、この各金型部5a,5bには図8に示すように
圧力手段6,6Aが接続されている。
【0003】また、この金型5内には、成形調整用圧力
手段7が内設されており、この成形調整用圧力手段7の
ロッド7aによって図9に示すように成形品8の角部8
aを内方から押圧し、角部8aの肉厚を確保するように
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱可塑性樹脂の
成形方法及び装置は、以上のように構成されていたた
め、次のような課題が存在していた。すなわち、Tダイ
から垂下するシート状熱可塑性樹脂の厚み精度が悪くな
るため、極端に樹脂温度を下げ、ドローダウンを最小限
の範囲に抑える方法が採用されていたが、このことは、
押出成形技術を極端に難しくする上、スクリュ駆動用モ
ータの容量も大きくしなければならないなどのコスト上
の問題を抱えていた。また、ネックインについても、ネ
ックインを見越した幅の広いTダイを用いなければなら
ず、コストアップを避けることは極めて困難であった。
また、このシート状熱可塑性樹脂を用いて圧空成形によ
り電気笠等の成形品を成形する場合、厚みの均一なシー
トでは延伸倍率の大きい角部等の肉厚が薄くなってしま
い、製品の強度が弱くなっていた。その反面、角部の肉
厚を厚くするためにシート全体の肉厚を厚くしてしまう
と、製品自体の重量が重くなり、コストアップとなって
いた。また、Tダイに設けたリップ調整ボルトにより幅
方向にシート厚みを変化させ、角部に相当する部分を局
部的に厚くする等の方法もあったが、このリップ調整ボ
ルトの調整だけでは肉厚を局部的に変化させるのには限
界があり、実用的ではなかった。また、図9に示す圧力
手段を用いて成形品の角部の肉厚を調整することは極め
て困難なことであり、成形工程が複雑化し、成形サイク
ルを短縮することができず、品質維持やコストダウンの
達成が極めて困難であった。
【0005】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、押出機のTダイの通路の可
変チョーク手段を介して得た薄肉部及び厚肉部を一体に
有する原料メルトを用い、全体の肉厚をほぼ均一に成形
するようにした押出機のTダイ並びに成形品の成形方法
及び成形品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による押出機のT
ダイは、溶融樹脂の通路が形成された本体と、前記本体
に取り付けられ前記通路の一部を形成する可変チョーク
手段と、前記可変チョーク手段のチョーク部材に形成さ
れ前記通路の幅方向と平行な軸心を有する半円筒状の凹
部と、前記凹部内に回動可能に設けられた厚薄設定軸
と、前記厚薄設定軸を回転させるための駆動手段と、前
記厚薄設定軸の円筒面に形成された切欠き部とを有する
構成である。
【0007】さらに詳細には前記チョーク部材及び厚薄
設定軸が複数設けられている構成である。
【0008】本発明による成形品の成形方法は、押出機
から押出された溶融樹脂をTダイの通路に設けられた可
変チョーク手段を介して薄肉部と厚肉部を一体に有する
原料メルトを得ると共に、前記原料メルトを金型により
成形する方法である。
【0009】さらに詳細には、前記金型は圧空成形用で
ある方法である。
【0010】さらに詳細には、前記金型は真空成形用で
ある方法である。
【0011】本発明による成形品は、薄肉部と厚肉部を
一体に有する原料メルトを用いると共に、平面部及び曲
折部の肉厚がほぼ均一とした構成である。
【0012】
【作用】本発明による押出機のTダイ並びに成形品の成
形方法及び成形品において、厚薄設定軸の切欠き部が設
けられていない部分を通路側に対面させた状態においた
場合、可変チョーク部材を通る溶融樹脂は、均一な肉厚
とされて通路内を下流側に移動していき、出口部から外
部に押し出される。厚薄設定軸の切欠き部を通路側に対
面させた状態においては、可変チョーク部材を通る溶融
樹脂は、切欠き部だけが厚肉とされて通路内を下流側に
移動していき、出口部から外部に押し出される。これに
より均一な肉厚寸法の原料メルトであるシート状溶融樹
脂の所望の箇所に厚肉部を一体に形成させることができ
る。したがって、このような形状の原料メルトを用いて
圧空又は真空成形することにより、引き伸ばし量が場所
によって変化するようなキャビティ形状の金型を用いた
場合であっても、全体にわたり均一な肉厚の成形品を成
形することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面と共に本発明による押出機のTダ
イ並びに成形品の成形方法及び成形品の好適な実施例に
ついて詳細に説明する。まず、図1〜図3に示す本発明
の実施例について説明する。第1本体10には、第2本
体12がボルト14をもって一体的に固定されており、
Tダイ52を構成する第1本体10及び第2本体12に
よって通路16が形成されている。第1本体10及び第
2本体12の図1中上部(上流側)には、アキュムレー
タ18が接続されている。このアキュムレータ18は、
上部通路18aが前記通路16と連通している。前記ア
キュムレータ18には、後述の押出機54(図6参照)
から押し出された溶融樹脂を蓄積可能である。また、ア
キュムレータ18のピストン18bを図中下方に押し下
げることにより、溶融樹脂を上部通路18aから通路1
6に押し出し可能である。第2本体12には、その下端
部に、リップ部材20が固定されている。
【0014】前記第1本体10には、リップ部材20と
対向する位置にリップバー22が配置されている。この
リップバー22は、ボルト24をもって第1本体10に
取り付けられている。このボルト24は、後述するバー
状の可変チョーク部材38を貫通している。前記リップ
バー22は、その下端側が断面「L」字状に切り欠かれ
ており、これにより弾性変形容易な薄肉部分22aが形
成されている。このリップバー22には、その下端部に
同心のねじ穴22b及び22cが形成されており、大径
のねじ穴22bには、貫通ねじ穴付きボルト26がねじ
込まれている。貫通ねじ穴付きボルト26には、これの
軸方向に貫通するねじ穴26aが形成されており、これ
にねじ部材28がねじ込まれている。
【0015】前記ねじ部材28は、その先端側がねじ穴
26aを貫通してリップバー22の小径のねじ穴22c
にねじ込まれている。このねじ部材28は、リップバー
22に止めねじ30をもって回転しないように固定され
ている。前記貫通ねじ穴付きボルト26及びねじ部材2
8などによって差動ねじ機構32が構成されている。こ
の差動ねじ機構32は、図中1つしか開示していない
が、図面と直交する奥行方向に互いに軸心を平行にして
複数設けられており、これらを作動させることによって
リップバー22の図中右下端部をリップ部材20に近づ
ける方向又はこれから遠ざかる方向に弾性変形させるこ
とが可能である。これにより後述のように通路16の出
口部16bから押し出される原料メルト34の図中左右
方向の肉厚寸法を変更可能である。
【0016】前記第1本体10の下端部には、チョーク
部材調整ボルト36及びチョーク部材38がそれぞれ配
置されている。このチョーク部材調整ボルト36は、そ
のねじ部がチョーク部材38のねじ穴にねじ込まれてい
る。前記チョーク部材38には、前記ボルト24を貫通
させる貫通長穴が形成されており、また、その右端部に
通路16の幅方向Wd(図面と直交する方向)と平行な
軸心を有する半円筒状の凹部38aが形成されている。
このチョーク部材38の凹部38aには、厚薄設定軸4
0が半径方向に脱落することのないように回転可能には
め合わされている。前記厚薄設定軸40には、図3に示
すような切欠き部40aが軸方向に2箇所形成されてい
る(なお、図3中には切欠き部40aは1箇所しか示さ
れていない)。なお、前述のチョーク部材調整ボルト3
6、可変チョーク部材38、厚薄設定軸40等により可
変チョーク手段100を構成している。
【0017】前記チョーク部材調整ボルト36を回動さ
せることにより、チョーク部材38及び厚薄設定軸40
を左右方向に移動可能である。これにより通路16の絞
り部16aの図1中左右方向の厚さ寸法(すなわち原料
メルト34の厚さ寸法に相当)を調整可能である。また
図4に示すように、第1本体10及び第2本体12に
は、これらの両側面部に側板44が取り付けられてい
る。また、図3に示すように、厚薄設定軸40は、側板
44を貫通しており、厚薄設定軸40の図中右側の端部
にはフレキシブルカップリング42が取り付けられてい
る。この側板44には、シール装置80及びブラケット
46が取り付けられている。このシール装置80は、側
板44及び厚薄設定軸40間のすき間から溶融樹脂が漏
れ出すのを防止するように構成されている。このブラケ
ット46には、減速機50付きのモータからなる駆動手
段48が取り付けられている。この減速機50の出力軸
50aは、前記フレキシブルカップリング42に接続さ
れている。従って、前述の第1本体10、第2本体1
2、ボルト14、リップ部材20、リップバー22、差
動ねじ機構32、チョーク部材38、厚薄設定軸40な
どによってTダイ52が構成されている。
【0018】前記駆動手段48は、これを駆動すること
により減速機50及びフレキシブルカップリング42を
介して厚薄設定軸40を所望の回転方向に所望の回転角
度だけ回動可能である。すなわち、Tダイ52は、厚薄
設定軸40の切欠き部40aを、第2本体12及びリッ
プ部材20の通路壁面に対向する配置状態とすることに
より、通路16の絞り部16aの厚さ寸法を切欠き部4
0aに対応する例えば2箇所だけそれぞれ大きくするこ
とが可能であり、また、厚薄設定軸40の切欠き部40
aを、第2本体12及びリップ部材20の通路壁面に対
向しない配置状態とすることにより、絞り部16aの厚
さ寸法を全幅にわたって一定とすることが可能である。
【0019】図6は前述のTダイ52などを組み込んだ
圧空成形装置を示す。前述のアキュムレータ18は、押
出機54に接続されており、アキュムレータ18のピス
トン18bは、駆動装置56に接続されている。この押
出機54から押し出された溶融樹脂は、アキュムレータ
18に蓄積可能であり、駆動装置56を駆動することに
より、アキュムレータ18内の溶融樹脂をTダイ52の
出口部16bから原料メルト34として押し出し可能で
ある。Tダイ52の下流位置には成形金型58が配置さ
れている。この成形金型58には、四角形容器状のキャ
ビティが形成されている。この成形金型58の第1金型
58aには流体圧シリンダ60が取り付けられている。
また第2金型58bには流体圧シリンダ62が取り付け
られており、流体圧シリンダ60及び62を駆動するこ
とにより第1,第2金型58a及び58bを互いに開閉
可能である。
【0020】前述の第1,第2金型58a及び58bに
は、これらのキャビティに連通するように空気源64及
び66が接続されている。この金型58の図面と直交す
る縦方向の両側には、片側について2つのローラ70及
び72と、これらに巻き掛けられた無端状のベルト74
と、ローラ72に連結されたモータ76とから構成され
るベルト装置が2組互いに対向する位置に配置されてい
る(なお、図6には片側の2組のベルト装置しか示され
ていない)。前記金型58の縦方向の両側に配置された
合計4組のベルト装置によって幅出し装置68が構成さ
れている。幅出し装置68は、モータ76を駆動するこ
とにより、これらのベルト74間に原料メルト34の各
端部側を保持しながら図中下方に原料メルト34を搬送
可能である。すなわち、幅出し装置68は、原料メルト
34のいわゆる幅出しを行うことが可能である。空気源
64及び66は、原料メルト34をはさみ込んだ状態で
型閉された第1,第2金型58a及び58b内に圧縮空
気をそれぞれ供給可能である。これにより金型58内の
原料メルト34をキャビティ壁面に押し付けて所定の形
状に圧空成形することが可能である。
【0021】次に、動作について説明する。あらかじめ
各差動ねじ機構32を操作して出口部16bの開口厚さ
寸法が所定の寸法になるように位置決めしておく。ま
た、厚薄設定軸40の回動位置を図1に示す位置から反
時計方向に約90度回動させるとともにチョーク部材調
整ボルト36を操作して絞り部16aの絞り寸法が全幅
にわたって一定な所定寸法になるようにチョーク部材3
8を介して厚薄設定軸40を位置決めしておく。初め
に、金型58を、図6に示す型開位置に位置させる。次
に押出機54からアキュムレータ18に押し出された溶
融樹脂は、アキュムレータ18のピストン18bを図中
上方に押し上げ、内部に蓄積される。所定量の溶融樹脂
がアキュムレータ18に蓄積されると、駆動装置56が
駆動されることにより、アキュムレータ18内の溶融樹
脂は、Tダイ52に供給される。すなわち、溶融樹脂
は、アキュムレータ18の通路18a、第1本体10・
第2本体12などの通路16及び絞り部16aを通っ
て、均一な厚さのシート状とされて下流側に送られる。
【0022】あらかじめ設定された所定量の溶融樹脂が
絞り部16aを通過すると、駆動手段48が所定の回転
方向に所定量だけ駆動される。これにより減速機50及
びフレキシブルカップリング42を介して厚薄設定軸4
0が図中時計方向に回動し、その切欠き部40aが図1
に示す位置に位置決めされる。すなわち絞り部16aの
通路は、幅方向の2箇所だけ大きい断面積とされる。こ
の状態で絞り部16aを通過する溶融樹脂は、部分的に
厚肉の部分を有するシート状とされて下流側に送られ
る。所定量の溶融樹脂が絞り部16aを通過すると、駆
動手段48が前述と逆方向に同じ量だけ駆動される。す
なわち厚薄設定軸40が反時計方向に回動し、その切欠
き部40aが再び初期位置に位置する。これにより、絞
り部16aを通過する溶融樹脂は、再び均一な厚さのシ
ート状とされて下流側に送られる。以上の操作が繰り返
されることにより、シート状の溶融樹脂は、出口部16
bから原料メルト34として押し出される。すなわち原
料メルト34は、図4に示すように、幅方向から見て均
一な肉厚の薄肉部34bと、幅方向からみて2箇所に厚
肉部34aが形成された部分とが、長手方向に所定の間
隔で繰り返された状態で出口部16bから押し出される
ことになる。この原料メルト34が幅出し装置68間に
垂れ下がると、幅出し装置68のモータ76がそれぞれ
同期駆動される。これにより原料メルト34は、これの
両端側をベルト74間にはさみ込み支持された状態で金
型58内に案内される。すなわち、幅出し装置68によ
る原料メルト34の幅出しが行われる。
【0023】この状態で流体圧シリンダ60及び62が
駆動されることにより金型58の型閉が行われる。すな
わち原料メルト34は金型58間にはさみ込まれる。次
に空気源64及び66が駆動されることにより金型キャ
ビティ内に圧縮空気が吹き込まれる。これにより原料メ
ルト34は金型58の四角形容器状の金型内面に押し付
けられる。この際、原料メルト34の厚肉部34aは、
四角形容器状のキャビティ壁面の各コーナ部に向かって
引き伸ばされながら押し付けられるので、ほかの部分よ
りも引き伸ばされる量が大きくなる。これにより、図5
に示すように平面部78aと曲折部78bの肉厚が全体
にわたりほぼ均一な肉厚の成形品78を成形することが
できる。続いて流体圧シリンダ60及び62が上記と反
対方向に駆動されることにより型開が行われ、成形品7
8が取り出される。以上により成形作業の1サイクルが
終了する。
【0024】(試験結果)次に、本出願人は、図6に示
す圧空成形装置を用いて四角形照明笠の成形試験を行っ
た。まず、厚薄設定軸40は、これの切欠き部40aが
通路16に対向しない位置に位置させたままその回動を
ロックした状態で、従来と同様にチョーク部材調整ボル
ト36を回転動作させることによりシート状の原料メル
ト34に厚肉部34aを形成させるようにして圧空成形
を行った。試験の結果は、笠の平均肉厚寸法2.0mmに
対し、コーナ部は、肉厚寸法0.5mmの箇所があり、肉
厚精度がよくないだけでなく、穴あきなどの不良品が発
生することがあって製品歩留まりもよくなかった。上記
試験と対比するために、同じ金型58を用い、厚薄設定
軸40を所定のタイミングで回動させることによりシー
ト状の原料メルト34に厚肉部34aを形成させるよう
にして圧空成形を行った。試験の結果は、笠の平均肉厚
寸法2.0mmに対し、コーナ部の肉厚寸法は1.5〜2.
0mmであり、肉厚精度が著しく向上した。これに伴って
穴あきなどの不良品が発生することはほとんどなく、製
品歩留まりが著しく向上した。
【0025】なお、前述の実施例においては、第1本体
10に1つの厚薄設定軸40を設けるものとしたが、複
数の厚薄設定軸40を設けるとともに、各厚薄設定軸4
0の切欠き部40aの形状などを変えるようにすること
もできる。この場合は、使用する金型58に対応する厚
薄設定軸40のみを所定のタイミングで作動させ、その
他の厚薄設定軸40は、各切欠き部40aがそれぞれの
絞り部16aに対向しない回動位置に位置させたまま、
これらの回動をロックして成形作業を行う。これによ
り、上記と同様な成形作業を行うことができる。次に、
成形する金型58が変更になって切欠き部40aの形状
などを変更する必要が生じたときは、金型58を交換
し、これに対応する厚薄設定軸40のみを所定のタイミ
ングで作動させるようにして上記と同様に成形作業を行
う。これにより厚薄設定軸40を交換するようなことな
く、異なった金型による成形作業を行うことができる。
【0026】また、前述の実施例においては、圧空成形
装置に本発明のTダイ52を用いるものとしたが、真空
成形装置に本発明のTダイ52を用いることもできる。
さらに、第1本体10及び第2本体12から本体を構成
するものとしたが、一体構造の本体とすることもでき
る。なお、上記実施例の説明においては、四角形容器状
の成形品を成形するものとしたが、四角形容器状の成形
品に限定されるわけではなく、金型58内で原料メルト
34が引き伸ばされる量が部分的に異なるキャビティ形
状による成形品であればよく、これに応じて厚薄設定軸
40の切欠き形状及び切欠き個数を決定することにな
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば成
形の際、通路に設けた厚薄設定軸を任意に回転させ、原
料メルトに一体状に厚肉部と薄肉部を得ることができる
ため、金型内において原料メルトを引き伸ばす量が部分
的に異なるキャビティ形状であっても、均一な肉厚の成
形品を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のTダイをアキュムレータとともに示す
断面図である。
【図2】Tダイの外観を示す図である。
【図3】厚薄設定軸を示す図である。
【図4】Tダイから押し出される原料メルトの形状を説
明する図である。
【図5】成形品を示す図である。
【図6】圧空成形装置を示す図である。
【図7】従来の成形装置を示す構成図である。
【図8】従来の圧空成形装置を示す構成図である。
【図9】従来の成形方法を示す構成図である。
【符号の説明】
10 第1本体 12 第2本体 16 通路 Wd 幅方向 34 原料メルト 34a 厚肉部 34b 薄肉部 36 チョーク部材調整ボルト 38 チョーク部材 38a 凹部 40 厚薄設定軸 48 駆動手段 52 Tダイ 54 押出機 58 金型 78a 平面部 78b 曲折部 100 可変チョーク手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂の通路(16)が形成された本体(1
    0,12)と、前記本体(10,12)に取り付けられ前記通路(16)
    の一部を形成する可変チョーク手段(100)と前記可変チ
    ョーク手段(100)のチョーク部材(38)に形成され前記通
    路(16)の幅方向(Wd)と平行な軸心を有する半円筒状の凹
    部(38a)と、前記凹部(38a)内に回動可能に設けられた厚
    薄設定軸(40)と、前記厚薄設定軸(40)を回転させるため
    の駆動手段(48)と、前記厚薄設定軸(40)の円筒面に形成
    された切欠き部(40a)とを有することを特徴とする押出
    機のTダイ。
  2. 【請求項2】 前記チョーク部材(38)及び厚薄設定軸(4
    0)が複数設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の押出機のTダイ。
  3. 【請求項3】 押出機(54)から押出された溶融樹脂をT
    ダイ(52)の通路(16)に設けられた可変チョーク手段(10
    0)を介して薄肉部(34b)と厚肉部(34a)を一体に有する原
    料メルト(34)を得ると共に、前記原料メルト(34)を金型
    (58)により成形することを特徴とする成形品の成形方
    法。
  4. 【請求項4】 前記金型(58)は圧空成形用であることを
    特徴とする請求項3記載の成形品の成形方法。
  5. 【請求項5】 前記金型(58)は真空成形用であることを
    特徴とする請求項3記載の成形品の成形方法。
  6. 【請求項6】 薄肉部(34b)と厚肉部(34a)を一体に有す
    る原料メルト(34)を用いると共に、平面部(78a)及び曲
    折部(78b)の肉厚がほぼ均一に構成されていることを特
    徴とする成形品。
JP5015595A 1992-02-14 1993-02-02 押出機のtダイ並びに成形品の成形方法及び成形品 Expired - Lifetime JP2753184B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-61226 1992-02-14
JP6122692 1992-02-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05286013A true JPH05286013A (ja) 1993-11-02
JP2753184B2 JP2753184B2 (ja) 1998-05-18

Family

ID=13165090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5015595A Expired - Lifetime JP2753184B2 (ja) 1992-02-14 1993-02-02 押出機のtダイ並びに成形品の成形方法及び成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2753184B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6038258A (ja) * 1983-08-09 1985-02-27 Nissan Motor Co Ltd ラツクアンドピニオン型ステアリング装置の保護カバ−取付構造
JPS6442120U (ja) * 1987-09-09 1989-03-14
JPH0262213A (ja) * 1988-08-29 1990-03-02 Takahashi Seiki Kogyosho:Kk プラスチック成形方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6038258A (ja) * 1983-08-09 1985-02-27 Nissan Motor Co Ltd ラツクアンドピニオン型ステアリング装置の保護カバ−取付構造
JPS6442120U (ja) * 1987-09-09 1989-03-14
JPH0262213A (ja) * 1988-08-29 1990-03-02 Takahashi Seiki Kogyosho:Kk プラスチック成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2753184B2 (ja) 1998-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE3689306T2 (de) Verfahren und Vorrichtung zum Extrudieren röhrenförmiger Folien.
US3954368A (en) Apparatus for continuously fabricating cushioning laminated sheets
US2544044A (en) Apparatus and method for producing gusseted plastic tubing
JPH01308616A (ja) ローラ・ヘッド装置
US5401454A (en) Extrusion die and method of controlling flow through the die
US2697852A (en) Method and apparatus for winding collapsible tubing
JPH03207625A (ja) 射出成形型
KR900008896B1 (ko) 스크류 압출기
US3335208A (en) Process for producing thin-wall plastic tubing
CN107877812A (zh) 一种电子工程用外接电线挤出装置
US6533974B1 (en) Method of forming a profile on a foam rod
GB2249518A (en) An extruder-calender combination
JP2753184B2 (ja) 押出機のtダイ並びに成形品の成形方法及び成形品
JPH11254509A (ja) ブロー成形法及びその装置
CN217704610U (zh) 一种冷喂料挤出机
CN116277648A (zh) 防水透气膜的拉伸定型装置
CN217729444U (zh) 一种聚四氟乙烯丝线生产用延压成型装置
JP2000043131A (ja) 二軸延伸ブロー成形方法及びその成形機
US4655988A (en) Method and an apparatus for cooling and guiding thermoplastic synthetic resin films
JP2002518204A (ja) 発泡プラスチックからシートを製造するためのスロットダイ
US3245116A (en) Plastic molding machine
US3349436A (en) Apparatus for extruding foamed plastics and the like
JP2748994B2 (ja) パリソンの肉厚調節装置
KR20080069027A (ko) 폭 조절장치를 구비한 압출기
US3918874A (en) Apparatus for multi-orifice extrusion