JPH05285753A - 実装工程管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の実装ラインを効率的に運用できるよう
にする。 【構成】 部品実装機及びその周辺機器を組み合わせて
構成した実装ラインを管理するライン管理コンピュ−タ
複数台分を、１台の集中管理コンピュ−タで統括させ
る。集中管理コンピュ−タにはライン構成ファイルを設
けてここには各実装ラインを構成する個々の機器の固有
デ−タを格納する。遂行すべき実装作業を、その作業内
容とライン構成ファイルを参照しつつ集中管理コンピュ
−タが分析し、実装作業のＮＣデ−タを分割して実装機
毎に割り付け、ライン管理コンピュ−タに転送する。こ
れに基づき、ライン管理コンピュ−タはライン中の実装
機を稼働させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、部品の実装ラインを何
列も並べて作業を行う場合の工程管理システムに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】部品実装機及びその周辺機器を組み合わ
せて構成した実装ラインをコンピュ−タで制御するもの
の例を、特開平２−１２５０５号公報に見ることができ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】複数の実装ラインが存
在する場合、実装ライン群全体を活用して効率よく作業
をこなすためには、各ラインを構成する実装機の負荷が
均等化するよう、基板１枚当りのＮＣデ−タを適宜分割
し、実装機に割り付ける必要がある。このような割付け
作業は、これまでのところ作業者がパ−ソナルコンピュ
−タを使って手入力で行い、パ−ソナルコンピュ−タか
ら個々の実装機に送り込んでいた。従って、実装ライン
を構成する機器が変われば、それに合わせて作業者が分
割様式を変える必要があり、熟練者でなければＮＣデ−
タを作成できないという問題があった。また、基板によ
っては数千ステップもの座標入力作業を行わねばなら
ず、作業者の負担が膨大であった。しかも、せっかく作
成した実装デ−タも、実装機毎にフロッピ−ディスクに
保存しているため、実装デ−タの一元管理を行うことが
できなかった。本発明はこれらの課題を解決しようとす
るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明では、部品実装機
及びその周辺機器を組み合わせて構成した実装ラインを
管理するライン管理コンピュ−タ複数台分を、１台の集
中管理コンピュ−タで統括するものとする。集中管理コ
ンピュ−タにはライン構成ファイルを設けてここには各
実装ラインを構成する個々の機器の固有デ−タを格納す
る。また、ＣＡＤシステムを集中管理コンピュ−タにオ
ンライン接続し、ＣＡＤで設計した実装デ−タを集中管
理コンピュ−タに直接転送する。新規作成され、あるい
は修正された実装デ−タ、または実績デ−タは集中管理
コンピュ−タに送信され、集中管理コンピュ−タはこれ
を保存し、またはこれに基づきデ−タを更新する。更
に、実装作業のＮＣデ−タを作成する際、パ−ツライブ
ラリから部品の寸法形状を抽出し、映像化して実装パタ
−ン通り集中管理コンピュ−タのディスプレイ画面上に
表示するものとする。

【０００５】

【作用】遂行すべき実装作業を、その作業内容とライン
構成ファイルを参照しつつ集中管理コンピュ−タが分析
し、実装作業のＮＣデ−タを分割して実装機毎に割り付
け、ライン管理コンピュ−タに転送する。これに基づ
き、ライン管理コンピュ−タはライン中の実装機を稼働
させる。

【０００６】また、ＣＡＤデ−タはオンラインで集中管
理コンピュ−タに転送され、ＮＣデ−タのベ−スとな
る。修正された実装デ−タも同様である。

【０００７】ＮＣデ−タを作成するときには、部品の寸
法形状がディスプレイ上に現れるので、ＣＡＤ設計のミ
スを容易にチェックできる。

【０００８】

【実施例】図に基づき一実施例を説明する。第１図にお
いて、１はＬＡＮ（ロ−カルエリアネットワ−ク）、
２、３、４はＬＡＮ１に接続された実装ラインである。
実装ライン２、３、４は電子回路基板に電子部品を装着
するためのものであって、各々、複数個の機械（実装機
及び周辺機器）５と、これらを管理するライン管理コン
ピュ−タ６からなる。７、８は同じくＬＡＮ１に接続さ
れたＣＡＤ（コンピュ−タエイデッドデザイン）システ
ムと集中管理コンピュ−タである。集中管理コンピュ−
タ８はライン構成ファイル９、生産計画ファイル１０、
実装デ−タファイル１１、パ−ツライブラリ１２を付属
させている。ライン構成ファイル９には、実装ラインを
構成する機械５の種類、機能等の固有デ−タを格納す
る。生産計画ファイル１０には、実装ライン毎の生産計
画を格納する。実装デ−タファイル１１には、ＣＡＤシ
ステム７で作成した部品装着パタ−ン関係のデ−タを格
納する。パ−ツライブラリ１２には、部品についての固
有デ−タ、すなわち種類、寸法、形状等のデ−タを格納
する。

【０００９】本システムは次のように機能する。最初
に、作業者は集中管理コンピュ−タ８で１日の生産計画
を立てる。その際に作業者は、基板の投入時間、生産枚
数、実装デ−タファイル名等を入力する。すると集中管
理コンピュ−タ８は、その実装デ−タ中の全種類の部品
を装着できる機械を備えた実装ラインを、ライン構成フ
ァイル９から検索する。検索により複数個の実装ライン
が抽出されたならば、生産計画ファイル１０を調べ、余
裕のあるラインに今回の生産計画を追加する。

【００１０】次に、集中管理コンピュ−タ８の生産計画
処理プログラムにより遂行すべきものとして登録された
実装デ−タを、ＣＡＤシステム７よりオンラインで集中
管理コンピュ−タ８に転送する。転送されたデ−タは実
装デ−タファイル１１に格納される。

【００１１】次に、集中管理コンピュ−タ８上で、各実
装機の作業時間が均等になるよう実装デ−タを分割する
作業が、プログラムに基づき自動的に実行される。これ
は、ライン構成ファイル９を参照しながら行われる。こ
れにより、各実装機毎のＮＣデ−タが作成され、割り付
けられる。

【００１２】上記ＮＣデ−タ作成作業の際、集中管理コ
ンピュ−タ８のモニタ−ディスプレイ上には、図２のよ
うな映像が現れる。これは、所定の装着パタ−ンに従っ
て部品形状を表示し、また、装着軌跡を線で示したもの
である。部品の映像化は、パ−ツライブラリ１２に登録
されたデ−タに基づき行われる。従って部品像は、実際
の寸法に比例する寸法関係で、形状を正確に表したもの
であり、間違った部品をＣＡＤ入力していてもチェック
可能である。また、部品同士の間隔も自動計算できるか
ら、部品同士衝突するような場合には部品の色を変えて
表示する。これにより作業者は、ＣＡＤ設計のミスを発
見できる。ミスを発見した場合、作業者は集中管理コン
ピュ−タ８のキ−ボ−ドを使って実装デ−タを修正す
る。小さな部品が密集している個所をチェックする場合
は、図２の左上の画像の中の一部分（例えばＡの個所）
を、右下の画像のように拡大表示できる。

【００１３】次に、今回の生産計画に組み込まれた実装
ラインのライン管理コンピュ−タ６は、分割されたＮＣ
デ−タを集中管理コンピュ−タ８から受信し、その実装
ラインの各実装機に転送する。

【００１４】上記実装機群はＮＣデ−タに基づき基板の
生産を開始し、生産過程で得られた実績デ−タを、一定
時間毎にライン管理コンピュ−タ６に送信する。ライン
管理コンピュ−タ６は、実装ライン全体の実績デ−タを
集中管理コンピュ−タ８に送信する。実生産で基板設計
に不具合が見つかれば、実装機側でも実装データを修正
できる。

【００１５】基板生産終了後、ライン管理コンピュ−タ
６は各実装機から最終生産実績デ−タを収集し、集中管
理コンピュ−タ８に送信する。

【００１６】集中管理コンピュ−タ８においては、ライ
ン管理コンピュ−タ６から送られてきた実績デ−タをリ
アルタイムに表示することができる。受け取ったデ−タ
は保存する。

【００１７】本システムでは、実装機側で実装デ−タを
修正した時、実装機側のＮＣデ−タと集中管理コンピュ
−タ８側のＮＣデ−タとが食い違うことを防ぐため、生
産終了後、ライン管理コンピュ−タ６は実装機からＮＣ
デ−タを収集し、集中管理コンピュ−タ８に送信する。
集中管理コンピュ−タ８は、受け取ったデ−タに基づき
実装デ−タファイル１１の更新を行う。

【００１８】このように、実装デ−タと実装後の実績デ
−タを集中管理コンピュ−タ８で一元管理することによ
り、デ−タの保守・点検が容易になる。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、ラインの負荷を考慮し
ながら実装機毎のＮＣデ−タが自動作成されるので、熟
練者でなくても最良のＮＣデ−タを作成でき、実装部門
全体の作業効率を向上できる。また、ＣＡＤデ−タをオ
ンラインで入力できるので、手入力の不便を解消でき
る。実装機側で実装デ−タを修正すれば、その効果は集
中管理コンピュ−タにも及び、双方でデ−タが食い違う
ことによるトラブルを防止できる。集中管理コンピュ−
タのディスプレイ上で部品チェックを行い、実際に試し
打ちすることなしに種類確認や衝突チェックが可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実装工程管理システムの概念図である。

【図２】集中管理コンピュ−タのディスプレイ画面を示
す図である。

【符号の説明】

２ 実装ライン ３ 実装ライン ４ 実装ライン ６ ライン管理コンピュ−タ ８ 集中管理コンピュ−タ ９ ライン構成ファイル ７ ＣＡＤシステム １２ パ−ツライブラリ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品実装機及びその周辺機器を組み合わ
   せて構成した実装ラインと、この実装ラインを管理する
   ライン管理コンピュ−タと、複数個のライン管理コンピ
   ュ−タを統括する集中管理コンピュ−タとを含み、集中
   管理コンピュ−タにはライン構成ファイルを設けてここ
   には各実装ラインを構成する個々の機械の固有デ−タを
   格納し、遂行すべき実装作業を、その作業内容とライン
   構成ファイルを参照しつつ集中管理コンピュ−タが分析
   し、実装作業のＮＣデ−タを分割して実装機毎に割り付
   け、分割したＮＣデ−タをライン管理コンピュ−タに転
   送することを特徴とする実装工程管理システム。
2. 【請求項２】 ＣＡＤシステムを集中管理コンピュ−タ
   にオンライン接続し、ＣＡＤで設計した実装デ−タを集
   中管理コンピュ−タに直接転送するようにしたことを特
   徴とする請求項１記載の実装工程管理システム。
3. 【請求項３】 新規作成され、あるいは修正された実装
   デ−タ、または実績デ−タを集中管理コンピュ−タに送
   信し、集中管理コンピュ−タはこれを保存し、またはこ
   れに基づきデ−タを更新することを特徴とする請求項１
   または２に記載の実装工程管理システム。
4. 【請求項４】 実装作業のＮＣデ−タを作成する際、パ
   −ツライブラリから部品の寸法形状を抽出し、映像化し
   て実装パタ−ン通り集中管理コンピュ−タのディスプレ
   イ画面上に表示することを特徴とする請求項１、２また
   は３に記載の実装工程管理システム。