JPH0528414A - 磁気デイスク装置の調整方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 垂直磁気記録ヘッドを使用する磁気ディスク
装置の調整方法に関し、垂直磁気記録ヘッドと磁気ディ
スクとの密着性を向上させることを目的とする。 【構成】 バーと、バーの先端に備えられたパッドと、
バー及びパッドを通じて形成された磁極とを備えて成る
垂直磁気記録ヘッドを磁気ディスクに摺接し、磁気ディ
スクをパッド及び磁極に磨耗を生じさせるに充分なる周
速になるように高速回転し、パッド及び磁極を磨耗させ
て磁極と磁気ディスクとの密着性を向上するように構成
する。又、バーと、バーの先端に備えられたパッドと、
バー及びパッドを通じて形成された磁極とを備えて成る
垂直磁気記録ヘッドを、記録領域を外れた周縁部或いは
中心部に研磨領域を備えた磁気ディスクの研磨領域に摺
接させ、磁気ディスクを回転してパッド及び磁極を磨耗
させ、磁極と磁気ディスクとの密着性を向上するように
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、垂直磁気記録ヘッドを
使用する磁気ディスク装置の調整方法に関する。

【０００２】磁気ディスク装置には、記録の高速化と高
密度化が要望されており、記録方法も従来の水平記録方
法に対して垂直記録方法（コンタクトレコーディング）
が注目されている。

【０００３】

【従来の技術】本発明は、垂直磁気記録ヘッド１と、3.
5 インチ程の磁気ディスク２を使用するコンタクトレコ
ーディング方式の磁気ディスク装置の調整方法に関する
ものである。

【０００４】図４の側面図に示す如く磁気ディスク装置
は、磁気ディスク２と、磁気ディスク２を回転するスピ
ンドル３と、磁気ディスク２の両面に接触する垂直磁気
記録ヘッド１と、垂直磁気記録ヘッド１を保持するキャ
リッジ４及び垂直磁気記録ヘッド１をシークするボイス
コイルモータ５等から成る。

【０００５】垂直磁気記録ヘッド１はバー６の後端部が
キャリッジ４のアーム４ａに接着で固定されている。垂
直磁気記録ヘッド１は、図５の平面図及び図６の側面図
に示す如く、幅500μm 、厚さ50μm 、長さ10mm程の例
えばアルミナ製のバー６の先端にカーボン製のパッド部
７を設け、図７の要部拡大図に示す如く、バー６及びパ
ッド部７を貫通するように磁極８をスパッタ等の方法で
形成したものである。

【０００６】本発明が適用される垂直磁気記録ヘッド１
は、約4300rpmの回転数で回転する磁気ディスク２に対
して浮上すること無く、磁気ディスク２の面に直接圧接
し摺動してリード／ライトを行う。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】垂直磁気記録ヘッド１
は、取付け精度に依って図７の側面図に示す如くパッド
部７が片当たりし、磁極８が磁気ディスク１の面にうま
く接触しないことが有る。すると、リード／ライト特性
のばらつきのみならず、垂直磁気記録ヘッド１の耐久性
（磨耗速度のばらつき）にも影響をもたらすと言う問題
点があった。

【０００８】本発明は、垂直磁気記録ヘッドと磁気ディ
スクとの密着性を向上させることを目的とするものであ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に於いては図１の
要部側面図に示す如く、バー６と、バー６の先端に備え
られたパッド７と、バー６及びパッド７を通じて形成さ
れた磁極８とを備えて成る垂直磁気記録ヘッド９を磁気
ディスク２に摺接し、磁気ディスク２をパッド７及び磁
極８に磨耗を生じさせるに充分なる周速になるように高
速回転し、パッド７及び磁極８を磨耗させて磁極８と磁
気ディスク２との密着性を向上したものである。又、バ
ー６と、バー６の先端に備えられたパッド７と、バー６
及びパッド７を通じて形成された磁極８とを備えて成る
垂直磁気記録ヘッド９を、図２の平面図に示す如く、記
録領域10を外れた周縁部或いは中心部に研磨領域11を備
えた磁気ディスク12の研磨領域11に摺動させ、磁気ディ
スク12を回転してパッド７及び磁極８を磨耗させ、磁極
８と磁気ディスク12との密着性を向上したものである。

【００１０】

【作用】磁気ディスクの高速回転或いは研磨領域に依っ
て、摺接した垂直磁気記録ヘッドは磁気ディスクの面に
馴染んで磨耗する。

【００１１】これに依り磁極は磁気ディスクの面に高精
度で密着する。

【００１２】

【実施例】磁気ディスク装置は、組立て完了後図１の要
部側面図に示す如く、バー６と、バー６の先端に備えら
れたパッド７と、バー６及びパッド７を通じて形成され
た磁極８とを備えて成る垂直磁気記録ヘッド９を磁気デ
ィスク２に摺接している。

【００１３】本発明は組立て完了後に磁気ディスク２を
パッド７及び磁極８に磨耗を生じさせるに充分なる周速
になる高速の回転数例えば5400rpm で回転し、パッド７
及び磁極８を磨耗させて磁極８と磁気ディスク２との密
着性を向上したものである。

【００１４】これは、図３の図表に示す如く、磁気ディ
スク２のリード・ライトに使用する通常の回転数4300rp
m の周速では、パッド７及び磁極８の磨耗が少なく、54
00rpm の高速回転の周速では磨耗が顕著なることに着目
したものである。

【００１５】或いは、バー６と、バー６の先端に備えら
れたパッド７と、バー６及びパッド７を通じて形成され
た磁極８とを備えて成る垂直磁気記録ヘッド９を、図２
の平面図に示す如く、記録領域10を外れた周縁部或いは
中心部に研磨領域11を備えた磁気ディスク12の研磨領域
11に摺動させ、磁気ディスク12を回転してパッド７及び
磁極８を磨耗させ磁極８と磁気ディスク12との密着性を
向上したものである。

【００１６】研磨領域11の形成方法としては、磁極８と
同等或いはより硬度の高い例えばアルミナをスパッタで
付着させ、或いはアルミナ等の研磨粒を塗料に混入した
ものを塗布し、或いはラッピングテープを張り付ける等
の手段をとる。

【００１７】以上のようにすることで、摺接した垂直磁
気記録ヘッド９のパッド７及び磁極８は磁気ディスク２
の面に馴染んで磨耗する。これに依り磁極は磁気ディス
クの面に高精度で密着するようになる。

【００１８】この馴染みの程度は電磁変換特性等で確認
する。確認後製品は出荷されるが、出荷された磁気ディ
スクは通常回転数で回転し、或いは磁極８は記録領域10
内に位置している為に磨耗は少ない。

【００１９】

【発明の効果】本発明に依って、取付け精度をそれ程厳
しくしなくても磁極は磁気ディスクの面に高精度で密着
するようになる等、経済上及び産業上に多大の効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の磁気ディスク装置の調整方法を示す
要部側面図、

【図２】 本発明の磁気ディスク装置の調整方法で他の
実施例を示す磁気ディスクの平面図、

【図３】 磁気ディスクの回転数とパッド及び磁極の磨
耗量との関係を示す図表、

【図４】 本発明が適用される磁気ディスク装置の側面
図、

【図５】 垂直磁気記録ヘッドの平面図、

【図６】 垂直磁気記録ヘッドの側面図、

【図７】 垂直磁気記録ヘッドの要部拡大図、

【符号の説明】

２、12 磁気ディスク、 ６ バー、 ７ パッド、 ８ 磁極、 ９ 垂直磁気記録ヘッド、 10 記録領
域、 11 研磨領域、

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バー(6) と、 前記バー(6) の先端に備えられたパッド(7) と、 前記バー(6) 及び前記パッド(7) を通じて形成された磁
   極(8) とを備えて成る垂直磁気記録ヘッド(9) を磁気デ
   ィスク(2) に摺接し、 前記磁気ディスク(2) を前記パッド(7) 及び磁極(8) に
   磨耗を生じさせるに充分なる周速になるように高速回転
   し、 前記パッド(7) 及び前記磁極(8) を磨耗させて該磁極
   (8)と該磁気ディスク(2) との密着性を向上したことを
   特徴とする磁気ディスク装置の調整方法。
2. 【請求項２】 バー(6) と、 前記バー(6) の先端に備えられたパッド(7) と、 前記バー(6) 及び前記パッド(7) を通じて形成された磁
   極(8) とを備えて成る垂直磁気記録ヘッド(9) を、 記録領域(10)を外れた周縁部或いは中心部に研磨領域(1
   1)を備えた磁気ディスク(12)の該研磨領域(11)に摺接さ
   せ、 前記磁気ディスク(12)を回転して前記パッド(7) 及び前
   記磁極(8) を磨耗させ該磁極(8) と該磁気ディスク(12)
   との密着性を向上したことを特徴とする磁気ディスク装
   置の調整方法。